JP2008272640A - クリーンローラ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】塵埃が多い環境下においても、粘着テープを即座に切断する必要のないクリーンローラ装置を提供すること。
【解決手段】ワークWから塵埃を除去するクリーンローラ装置10であって、ワークWを搬送させる搬送機構30と、ワークWの少なくとも一方の面に転動しつつ接触し、塵埃を吸着保持する塵埃吸着ローラ523と、粘着テープ保持部61と、粘着テープ73を巻き取る巻芯筒71を保持する巻き取り保持部62とを有する粘着テープ保持ユニット60と、を備え、粘着テープロール70は、塵埃吸着ローラ523に対してワークWとは反対側の部位で接触し、粘着テープロール70は塵埃吸着ローラ523の転動に伴って転動して塵埃を転写し、巻芯筒71は、粘着テープロール70のうちワークWから離間する側で粘着テープ73と接触し、粘着テープロール70の転動に伴って転動して粘着テープ73を巻き取っている。
【選択図】図1
【解決手段】ワークWから塵埃を除去するクリーンローラ装置10であって、ワークWを搬送させる搬送機構30と、ワークWの少なくとも一方の面に転動しつつ接触し、塵埃を吸着保持する塵埃吸着ローラ523と、粘着テープ保持部61と、粘着テープ73を巻き取る巻芯筒71を保持する巻き取り保持部62とを有する粘着テープ保持ユニット60と、を備え、粘着テープロール70は、塵埃吸着ローラ523に対してワークWとは反対側の部位で接触し、粘着テープロール70は塵埃吸着ローラ523の転動に伴って転動して塵埃を転写し、巻芯筒71は、粘着テープロール70のうちワークWから離間する側で粘着テープ73と接触し、粘着テープロール70の転動に伴って転動して粘着テープ73を巻き取っている。
【選択図】図1
Description
本発明は、ワークに付着した塵埃を除去するためのクリーンローラ装置に関する。
例えば、プリント配線基板等のワークに付着した塵埃を取り除くために、クリーンローラ装置が用いられている。このクリーンローラ装置は、ワークに接触するクリーンローラと、クリーンローラに接触する粘着ローラとを具備している。粘着ローラには、ロール状に巻回されている粘着テープが設けられていて、クリーンローラに付着している塵埃は、粘着テープに転写される。そして、粘着テープが汚れてくると、粘着ローラから粘着テープを引き出して切断し、新たな粘着テープが、クリーンローラに接触するように設けられている。なお、このようなクリーンローラに関する先行技術としては、特許文献1に開示のものがある。
ところで、上述のクリーンローラ装置は、半導体の生産ライン等に設置される関係上、周辺雰囲気の清浄化が予め為された状態となっている。そのため、一回当たりの粘着ローラの回転による塵埃の付着はさほど多くなく、所定の時間だけ回転させても、ワークから塵埃を除去可能となっている。
しかしながら、半導体の生産ライン等ではなく、研究施設等に上述のクリーンローラ装置を設置する場合、周辺雰囲気の清浄化はさほど為されておらず、その結果、ワークの表面には、非常に多くの塵埃が付着している。そのため、粘着ローラを一回転させるだけでも、非常に多くの塵埃が付着してしまい、極端な場合、粘着ローラの一回転で、粘着テープにこれ以上塵埃が付着しない、いわゆる飽和が生じてしまう。そのため、かかる雰囲気下では、粘着テープが一回転する度に、粘着テープを引き出すことが望まれている。
ところが、現状のクリーンローラ装置においては、粘着ローラが一定時間の間、回転を継続した後に、粘着テープを切断するように構成されている。そのため、現状のクリーンローラ装置では、一回転ごとに粘着ローラを切断する作業が発生し、その作業が非常に煩雑となる。
本発明は上記の事情にもとづきなされたもので、その目的とするところは、塵埃が多い環境下においても、粘着テープを即座に切断する必要のないクリーンローラ装置を提供しよう、とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、ワークを搬送しつつ、当該ワークに付着している塵埃を除去するためのクリーンローラ装置であって、駆動源の作動によりワークを搬送させる搬送機構と、ワークの少なくとも一方の面に、ワークの移動に伴って転動しつつ接触すると共に、当該ワークの一方の面に付着している塵埃を吸着保持する塵埃吸着ローラと、粘着テープが巻回されている粘着テープロールを保持する粘着テープ保持部と、引き出された粘着テープを巻き取る巻芯筒を保持する巻き取り保持部とを有する粘着テープ保持ユニットと、を備え、粘着テープロールは、塵埃吸着ローラに対してワークとは反対側の部位で粘着テープ保持部に転動自在に保持されながら接触し、この粘着テープロールは塵埃吸着ローラの転動に伴って転動して塵埃を転写すると共に、巻芯筒は、粘着テープロールのうちワークから離間する側で巻き取り保持部に転動自在に保持されながら粘着テープと接触し、この巻芯筒は粘着テープロールの転動に伴って転動して粘着テープを巻き取るものである。
このように構成する場合、粘着テープロールは、ワークとは反対側の部位で塵埃吸着ローラと接触し、塵埃を転写する。また、巻き取り保持部に転動自在に保持される巻芯筒は、粘着テープロールのうちワークから離間する側で粘着テープと接触し、この巻芯筒は粘着テープロールの転動に伴って転動して粘着テープを巻き取っていく。
このため、巻芯筒は、塵埃吸着ローラに接触した粘着テープを転動により巻き取っていくので、巻き取り後には、未使用の粘着テープが露出し、その未使用の粘着テープが新たに塵埃吸着ローラに接触する。それにより、常に未使用の粘着テープが塵埃吸着ローラに接触する。このようにすれば、例えば研究施設等、周辺雰囲気の清浄化はさほど為されておらず、塵埃吸着ローラを一回転させるだけでも、相当の塵埃が付着する場合であっても、粘着テープロールを、一回転する度に引き出す作業を省くことが可能となる。そのため、ワークから塵埃を除去する作業を効率化することが可能となる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、ワークは、固定搬送ローラに載置されている状態で、塵埃吸着ローラによって塵埃の吸着保持が為されると共に、固定搬送ローラと塵埃吸着ローラとの間には、互いに引き離す付勢力を与える付勢手段が設けられているものである。
このように構成する場合、塵埃吸着ローラは、付勢手段により互いに引き離す付勢力が与えられる。そのため、ワークが塵埃吸着ローラに到達していない場合、付勢手段によって固定搬送ローラから塵埃吸着ローラが引き離される。それにより、ワークが塵埃吸着ローラへ未到達の場合に、粘着テープが無駄に巻芯筒に巻き取られるのを防止可能となる。
さらに、他の発明は、上述の発明に加えて更に、粘着テープ保持ユニットは、アクチュエータを具備し、このアクチュエータの作動によって粘着テープ保持部および巻き取り保持部は、塵埃吸着ローラに接離する方向に移動可能に設けられていて、アクチュエータおよび駆動源は、制御部によって制御駆動されるものである。
このように構成する場合、アクチュエータの作動が制御されるため、粘着テープ保持部および巻き取り保持部の塵埃吸着ローラに対する接離の自動化を実現可能となる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、搬送機構には、ワークの搬送を検出するワーク検出手段、および搬送機構によるワークの搬送量を検出する搬送量検出手段が取り付けられていて、制御部には、ワーク検出手段からのワークの検出の有無に対応する第1の検出信号、および搬送量検出手段からの搬送量に関する第2の検出信号が入力され、塵埃吸着ローラおよび粘着テープ保持ユニットは、複数設けられていて、制御部は、第1の検出信号と、第2の検出信号に基づいて、アクチュエータの作動タイミングを制御すると共に、この制御部は、それぞれのアクチュエータ毎に異なるタイミングでアクチュエータを作動させるものである。
このように構成する場合、ワーク検出手段および搬送量検出手段での検出によって、アクチュエータの作動タイミングを制御可能となり、粘着テープの無駄な消費を自動的に抑制可能となる。また、複数のアクチュエータの作動タイミングを制御可能であるので、ワークは複数の塵埃吸着ローラを通過させることができ、ワークからの塵埃は一層良好に除去可能となる。
さらに、他の発明は、上述の発明に加えて更に、搬送量検出手段は、ロータリセンサを備えるロータリエンコーダであると共に、第2の検出信号は、エンコーダパルスであって、制御部は、設定されたカウント数に到達する場合に、アクチュエータを作動させて塵埃吸着ローラに粘着テープロールを押し付け、かつ塵埃吸着ローラを固定搬送ローラに押し付ける押圧力を与えると共に、設定されたカウント数は、第1の検出信号に基づきワークの送りの先端を検出してから、ワークが塵埃吸着ローラに差し掛かる手前までの間のエンコーダパルスのカウント数に設定されているものである。
このように構成する場合、ワークが塵埃吸着ローラに差し掛かる手前に到達すると、エンコーダパルスのカウント数が設定されたカウント数に到達する。それにより、アクチュエータは、ワークが塵埃吸着ローラに差し掛かる手前で作動開始される。このようにすれば、設定に応じて、ワークからの塵埃除去が必要なときだけ粘着テープを使用する状態となり、粘着テープの無駄を効果的に防止可能となる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、制御部は、設定されたカウント数に到達する場合に、アクチュエータを作動させて塵埃吸着ローラから粘着テープロールを退避させる動作を実行させると共に、設定されたカウント数は、第1の検出信号に基づきワークの送りの後端を検出してから、ワークの後端が塵埃吸着ローラを完全に通過し終えるまでの間のエンコーダパルスのカウント数に設定されているものである。
このように構成する場合、ワークが塵埃吸着ローラを完全に通過し終えた段階で、エンコーダパルスのカウント数が設定されたカウント数に到達する。それにより、アクチュエータは、ワークが塵埃吸着ローラを通過し終えてから、作動開始される。このようにすれば、ワークからの塵埃除去が確実に行える。また、設定により、必要なときだけ、粘着テープを使用することが可能となり、粘着テープの無駄を効果的に防止可能となる。
さらに、他の発明は、上述の各発明に加えて更に、粘着テープ保持部と巻芯筒との間には、互いに引き合う付勢力を付与するための引き戻し付勢部材が設けられるものである。
このように構成する場合、粘着テープロールの転動に、巻芯筒を伴わせることが可能となる。そのため、使用済みの粘着テープを確実に巻芯筒で巻き取らせることが可能となる。また、粘着テープロールと巻芯筒が付勢力を有する状態で常時密着することにより、粘着テープの巻き取り時にシワが発生するのを防止可能となる。
本発明によると、クリーンローラ装置において、塵埃が多い環境下においても、粘着テープを即座に切断する必要をなくすることができる。
以下、本発明の一実施の形態に係るクリーンローラ装置10について、図1から図8に基づいて説明する。なお、以下の実施の形態においては、上下方向とは、図1におけるZ方向を指すものとする。
<クリーンローラ装置の概略構成>
図1に示すように、クリーンローラ装置10は、基体部11と、この基体部11の上部に設けられる上部洗浄部12とを具備している。また、上部洗浄部12は、フレーム部20と、搬送機構30と、クリーンユニット40と、制御部80(図7参照)と、を主要な構成要素としている。
図1に示すように、クリーンローラ装置10は、基体部11と、この基体部11の上部に設けられる上部洗浄部12とを具備している。また、上部洗浄部12は、フレーム部20と、搬送機構30と、クリーンユニット40と、制御部80(図7参照)と、を主要な構成要素としている。
これらのうち、フレーム部20は、基体部11から上方側に向かって延伸しており、上部洗浄部12の種々のユニットを支持可能としている。なお、このフレーム部20は、側板21を具備しており、この側板21には、後述するような溝部22が設けられている。また、搬送機構30は、モータ31と、駆動プーリ32と、ベルト33と、従動プーリ34と、ギヤ輪列35と、搬送ローラ36と、コンベヤ部37と、を具備している。
これらのうち、モータ31(駆動源に対応)は、例えばハウジングの内部にギヤを内蔵するギヤードモータであり、所定の減速比で減速させられた回転が、出力軸31aに与えられている。また、この出力軸31aには、駆動プーリ32が取り付けられていて、当該出力軸31aと同期して回転する。また、この駆動プーリ32には、無端のベルト33が掛け渡されている。このベルト33は、従動プーリ34にも掛け渡されている。この従動プーリ34は、粘着ラバーローラ523の回転軸の一端側に取り付けられていて、当該従動プーリ34を介して、粘着ラバーローラ523が回転可能となっている。
なお、本実施の形態では、従動プーリ34は、合計4つの挟持ローラユニット50のうちの中央の2つに設けられている。すなわち、従動プーリ34は、クリーンローラ装置10のうち、ワークWの送り方向に沿って、その中央に2つ設けられていて、ベルトの張設状態を側面視すると、略三角形状を為すように設けられている。
また、従動プーリ34が取り付けられている回転軸には、伝達ギヤ35aも取り付けられている。なお、伝達ギヤ35aは、当該伝達ギヤ35a以外の伝達ギヤと併せて、ギヤ輪列35を構成しており、複数の搬送ローラ36、および粘着ラバーローラ523への駆動力の伝達を可能としている。また、本実施の形態では、従動プーリ34が2つ存在するため、上流側の従動プーリ34よりも上流側に駆動力を伝達するためのギヤ輪列35と、下流側の従動プーリ34よりも下流側に駆動力を伝達するためのギヤ輪列35とが存在する。また、上流側の伝達ギヤ35のうち、図2における伝達ギヤ35bは、外部に向かって突出するコンベヤ部37の内部のギヤ37aに噛み合っている。
また、図3に示すように、搬送ローラ36を構成する回転軸36aには、その軸方向に沿って所定ピッチ間隔で、ガイド車輪36bが取り付けられている。このガイド車輪36bは、ワークWの下面側に接触し、当該ワークWに対して、送り方向に向かって移動する駆動力を与える。
また、コンベヤ部37は、フレーム部20よりも送り方向の上流側に向かって突出している。ワークWは、このコンベヤ部37に最初に位置して、送り方向の下流側に向かってガイドされる。なお、コンベヤ部37には、複数の搬送ローラ37b(図1では合計6つ)が存在しているが、各搬送ローラ37bに駆動力を伝達するために、上述のギヤ輪列35と同様のギヤ輪列(図示省略)が取り付けられている。また、搬送ローラ37bの回転軸にも、上述と同様のガイド車輪が所定ピッチ間隔で取り付けられている。
<クリーンローラ装置10のクリーンユニット40の構成の詳細>
図3〜図6に示すように、クリーンローラ装置10が具備するクリーンユニット40には、挟持ローラユニット50と、粘着テープ保持ユニット60と、を主要な構成要素としている。これらのうち、挟持ローラユニット50は、本実施の形態では、ワークWの送り方向に沿って複数(本実施の形態では4つ)設けられている。挟持ローラユニット50は、下ローラ体51と、粘着ラバーローラ体52と、を有している。
図3〜図6に示すように、クリーンローラ装置10が具備するクリーンユニット40には、挟持ローラユニット50と、粘着テープ保持ユニット60と、を主要な構成要素としている。これらのうち、挟持ローラユニット50は、本実施の形態では、ワークWの送り方向に沿って複数(本実施の形態では4つ)設けられている。挟持ローラユニット50は、下ローラ体51と、粘着ラバーローラ体52と、を有している。
これらのうち、下ローラ体51は、回転軸511と、下ローラ512(固定搬送ローラに対応)と、軸支部513と、を具備している。ここで、回転軸511は、一対の側板21よりも長い全長を有しており(図3参照)、当該回転軸511は、側板21に設けられている溝部22(図2、図4等参照)に、軸支部513が内蔵する、ベアリング等の軸受(不図示)を介して軸支される。また、軸支部513は、溝部22に位置する状態で固定されている。また、軸支部513には、バネ受け部513aが設けられていて(図5参照)、押し上げバネ514(付勢手段に対応)の下側が取り付けられている。また、軸支部513の固定部位は、側板21に対して、ネジ等を介して取付固定されている。
また、押し上げバネ514の上側は、粘着ラバーローラ体52の構成要素である、軸支スライダ521に取り付けられている。この軸支スライダ521も、軸支部513と同様に、軸受を内蔵している。なお、粘着ラバーローラ体52は、溝部22に沿って上下方向にスライドする。そのため、軸支スライダ521は、側板21に取付固定されていない。なお、軸支スライダ521の溝部22に沿ったスライドを可能とするため、当該軸支スライダ521には、溝部22に嵌まり込む嵌合部521aと、溝部22の幅寸法よりも幅広のフランジ部521bとを具備している(図4参照)。
また、粘着ラバーローラ体52は、回転軸522を有すると共に、この回転軸522には、粘着ラバーローラ523が取り付けられている。この粘着ラバーローラ523は、塵埃吸着ローラに対応し、塵埃を付着可能な粘着ラバーを材質として形成されている。なお、かかる粘着ラバーローラ523は、その表面側に吸着層(図示省略)が設けられていて、この吸着層はシリコンゴム等のような、塵埃の吸着性に優れる材質から構成されている。また、吸着層の下層側には、例えばニトリルゴムやカーボンゴム等のような導電層を設けるように構成しても良い。
なお、粘着ラバーローラ523と下ローラ512とは、上方側に位置する粘着テープ保持ユニット60が下降しない状態においては、ワークWを十分に通過させることが可能な間隔を有して対向配置されている。
また、挟持ローラユニット50の上方には、粘着テープ保持ユニット60が設けられている。この粘着テープ保持ユニット60は、粘着テープ保持部61と、巻き取り保持部62と、引き戻しバネ63と、アクチュエータ64と、を具備している。
これらのうち、粘着テープ保持部61には、回転保持部611と、支持スライダ612と、が設けられている。回転保持部611は、粘着テープロール70の両端側を保持しつつ、粘着テープロール70を回転させる部分である。この回転保持部611は、ネジ等での取付状態を解除すれば、容易に軸方向(図3におけるX方向)に沿った移動が可能に設けられている。そして、この軸方向に沿う移動により、粘着テープロール70の交換が可能となっている。また、この回転保持部611には、回転軸611aが設けられていて、この回転保持部611は支持部材に回転自在に軸支される。また、この回転保持部611の端部には、略円盤形状のロール保持部611bが設けられている。このロール保持部611bは、粘着テープロール70が取り付けられる部分であり、当該粘着テープロール70の巻芯筒71の筒孔に挿入される。なお、ロール保持部611bには、フランジ611cが設けられていて、このフランジ611cにて筒孔への挿入が規制される。
また、粘着テープ保持部61に取り付けられる粘着テープロール70は、巻芯筒71と、テープ巻回構造72と、から構成されている。巻芯筒71は、円筒状の巻芯部分であり、軸方向に挿通する筒孔(図示省略)を具備している。また、テープ巻回構造72は、巻芯筒71に粘着テープ73を多数巻回させたものである。また、粘着テープロール70においては、粘着テープ73は、巻回の内側が粘着面となっており、この粘着面が粘着ラバーローラ523で吸着されている塵埃を保持可能となっている。そのため、粘着面の塵埃に対する粘着力は、粘着ラバーローラ523の塵埃に対する粘着力よりも大きくなっている。なお、粘着テープ73は、例えば紙、プラスチック等の基材に対して、例えばゴム系、アクリル系等の粘着剤を塗布し、粘着剤層を形成することによって構成されている。
また、図3および図6等に示すように、支持スライダ612は、軸支部613と、スライド取付部614とを有している。軸支部613は、上述の回転保持部611の回転軸611aを回転自在に軸支している。また、スライド取付部614は、上述の軸支スライダ521と同様、側板21に設けられている溝部22に沿った上下移動をガイドする部分である。そのため、このスライド取付部614は、上述の軸支スライダ521と同様に溝部22に嵌まり込むフランジ部614aを具備している。また、スライド取付部614の上方側には、バネ係止部614bが設けられている。このバネ係止部614bは、スライド取付部614に対してネジを捻じ込む等によって構成されている。このバネ係止部614bには、引き戻しバネ63の下端側が係止される。なお、引き戻しバネ63は、引き戻し付勢部材に対応する。
また、巻き取り保持部62も、上述の粘着テープ保持部61と同様に、回転軸621aおよびロール保持部621bを備える回転保持部621を具備している。しかしながら、回転保持部621には、粘着テープロール70は保持されず、粘着テープロール70の巻芯筒71(粘着テープ73の引き出しが終了した後に残存する巻芯筒71)のみが保持されている。また、巻き取り保持部62も、上述の粘着テープ保持部61と同様、軸支部623とスライド取付部624を備える支持スライダ622を有している。しかしながら、この支持スライダ622のスライド取付部624には、その下方側にバネ係止部624bが設けられていて、このバネ係止部624bには、引き戻しバネ63の上端側が係止される。また、スライド取付部は、その上端側でアクチュエータ64のロッド部64aの下端に連結されている。そのため、アクチュエータ64の作動により、ロッド部64aが上下方向に摺動すると、その摺動に伴って、巻き取り保持部62、および引き戻しバネ63を介して連結されている粘着テープ保持部61も、溝部22にガイドされつつ上下方向に摺動する。その結果、粘着テープ保持部61に支持されている粘着テープロール70、および巻き取り保持部62に保持されている巻芯筒71も、上下方向に摺動する。
なお、巻芯筒71は、粘着テープ73の粘着面が内側に位置する状態で、粘着テープ73を巻き取る部分となっている。
また、アクチュエータ64は、例えば空気圧によってロッド部64aを上下方向に作動させるものであり、制御部80によって、その作動が制御されている。また、引き戻しバネ63は、支持スライダ612と支持スライダ622とを互いに引き戻す付勢力を与える部材である。かかる引き戻しバネ63が与える付勢力により、粘着テープロール70と巻芯筒71とは、互いに付勢力を有する状態で常時押し当てられる。
なお、本実施の形態では、側板21の溝部22は、下方側に向かって、その一端が開放している(突っ切る状態に設けられている。)また、この側板21よりも外側には、パネル部材23が取り付けられている(図6参照)。パネル部材23には、長孔23aが設けられていて、この長孔23aに、回転軸611a,621aの端部が挿入されている。なお、長孔23aは、両端とも開放していない。それにより、粘着テープ保持部61の下方への抜け落ちが規制されている。
<クリーンローラ装置の制御系統の構成>
続いて、クリーンローラ装置10が具備する制御部80、および検出手段について、図7に基づいて説明する。クリーンローラ装置10の制御部80は、不図示のCPU、メモリ(ROM、RAM、不揮発性メモリ等)、バス、タイマ、インターフェース、モータドライバ、アクチュエータドライバ等を有している。この制御部80には、後述するワーク検出センサ110およびロータリセンサ101からの検出信号が入力されると共に、これらワーク検出センサ110およびロータリセンサ101からの検出信号に基づいて、制御部80は、モータ31、アクチュエータ64等の駆動を司る。
続いて、クリーンローラ装置10が具備する制御部80、および検出手段について、図7に基づいて説明する。クリーンローラ装置10の制御部80は、不図示のCPU、メモリ(ROM、RAM、不揮発性メモリ等)、バス、タイマ、インターフェース、モータドライバ、アクチュエータドライバ等を有している。この制御部80には、後述するワーク検出センサ110およびロータリセンサ101からの検出信号が入力されると共に、これらワーク検出センサ110およびロータリセンサ101からの検出信号に基づいて、制御部80は、モータ31、アクチュエータ64等の駆動を司る。
また、上述のメモリの中の、所定のシーケンス制御に関するプログラムおよびデータがCPUで実行され、制御部80の各構成が協働することにより、機能的には、図6のブロック図に示すような構成が実現される。図6に示すように、制御部80は、機能的には、モータ制御部81と、アクチュエータ制御部82とを有していて、その他、モータドライバ83と、アクチュエータドライバ84とを有している。
モータ制御部81は、図5に示す操作パネル90の速度調整ツマミ95の操作に基づいて、モータ31に印加する電力を制御する指令を、モータドライバ83側に与える。そして、モータドライバ83では、モータ31に所定の電力を与えて、モータ31を回転駆動させる。なお、このモータ制御部81には、ロータリエンコーダ100が具備するロータリセンサ101からの検出信号(第2の検出信号に対応)が供給され、モータ31の回転数が、速度調整ツマミ95によって与えられる回転数を保持するように、フィードバック制御を行うように構成しても良い。
また、アクチュエータ制御部82も、アクチュエータ64に与える電力を制御する指令をアクチュエータドライバ84側に与え、当該アクチュエータ64を所定の加圧力で作動させる。また、アクチュエータ制御部82には、ワーク検出センサ110、およびロータリセンサ101からの検出信号が入力される。そして、アクチュエータ制御部82では、これらの検出信号に基づいて、複数のアクチュエータ64の作動を制御する。具体的には、ワーク検出センサ110でワークWの先端および後端を検出し、そのワークWの先端/後端の検出と、その検出後のロータリセンサ101における搬送距離(エンコーダパルスのカウント;位置カウント)を対応付ける。そして、ワークWが挟持ローラユニット50に差し掛かる手前の搬送距離となると、それぞれのアクチュエータ64を作動させて、粘着ラバーローラ523と下ローラ512とが所定の押圧力で接触するように、押し下げる。それにより、ワークWが、粘着ラバーローラ523と下ローラ512との接触部分に送られると、当該ワークWは、アクチュエータ64の押圧力(加圧力)に抗する状態で、粘着ラバーローラ523を若干持ち上げる。そして、ワークWの下面は、下ローラ512で支持される一方、ワークWの上面は粘着ラバーローラ523が所定の押圧力で押圧される。それにより、ワークWの上面側に付着している塵埃は、良好に除去される。
また、ワークWの後端の検出からの搬送距離が、ワークWの通過に対応すると、アクチュエータ制御部82は、アクチュエータ64を作動させて、粘着ラバーローラ体52を退避位置まで持ち上げる。なお、ワークWの先端を検出してから後端を検出するまでの間の時間よりも、粘着ラバーローラ523が下ローラ512に押し当てられる時間の方が若干長くなるように設定しても良い。
また、上述の制御部80に、ワークWの有無の検出信号(第1の検出信号に対応)を与えるワーク検出センサ110は、図1に示すように、コンベヤ部37に設けられていて、本実施の形態では、ワーク検出センサ110は、ガイド車輪等によって構成されるワークWの搬送路よりも下方側に取り付けられている。また、ワーク検出センサ110は、例えば光の投受光方式等となっているが、その他の方式のセンサを用いるようにしても良い。
また、図5に示すように、クリーンローラ装置10の例えば側面には、操作パネル90が設けられている。この操作パネル90には、装置全体の電源のオン/オフを切り替える電源スイッチ91、複数のアクチュエータ64のうち、いずれのアクチュエータ64の作動を解除させるかを切り替える加圧解除スイッチ92、装置全体の運転を開始させるための運転スイッチ93、装置全体の運転を停止させるための停止スイッチ94、モータ31の回転数の調整を行うための速度調整ツマミ95等を具備している。これらのうち、加圧解除スイッチ92で、加圧解除が設定されているアクチュエータ64については、アクチュエータ制御部82による制御は為されない。また、速度調整ツマミ95での操作によって与えられる信号は、制御部80に入力される。
<クリーンローラ装置の動作>
以上のような構成を具備するクリーンローラ装置10の動作に関して、以下に説明する。最初に、粘着テープロール70から粘着テープ73を所定だけ引き出し、巻芯筒71に粘着テープ73の先端側を取り付ける。この取り付けは、例えば、粘着テープ73の引き出しの先端側の粘着面を、巻芯筒71に貼り付け、さらに粘着テープ73を1〜2周ほど、巻芯筒71に巻き付ける等により行う。このとき、粘着テープロール70の粘着面は、巻芯筒71に対して、内周側を向く状態となる。なお、粘着テープ73を側面視すると、略S字を描くように引き出され、その先端側が巻芯筒71に取り付けられている。
以上のような構成を具備するクリーンローラ装置10の動作に関して、以下に説明する。最初に、粘着テープロール70から粘着テープ73を所定だけ引き出し、巻芯筒71に粘着テープ73の先端側を取り付ける。この取り付けは、例えば、粘着テープ73の引き出しの先端側の粘着面を、巻芯筒71に貼り付け、さらに粘着テープ73を1〜2周ほど、巻芯筒71に巻き付ける等により行う。このとき、粘着テープロール70の粘着面は、巻芯筒71に対して、内周側を向く状態となる。なお、粘着テープ73を側面視すると、略S字を描くように引き出され、その先端側が巻芯筒71に取り付けられている。
また、上述の巻芯筒71に対する粘着テープ73の先端側の取り付けに前後して、電源スイッチ91をオン側に切り替えると共に、加圧解除スイッチ92をオンまたはオフのいずれかに設定する。このとき、少なくとも1つの加圧解除スイッチ92は、オン側に設定される。なお、ここでは、加圧解除スイッチ92がオン側に設定されている場合、アクチュエータ64は作動するものとする。しかしながら、加圧解除スイッチ92がオフ側に設定されている場合に、アクチュエータ64が作動するものとしても良い。
そして、上述の設定に加えて、速度調整ツマミ95を回転させて、ワークWの搬送速度を所望の搬送速度に設定する。この後に、運転スイッチ93を押下すると、運転が開始され、制御部80はモータ31に対して、設定された回転速度で駆動させる指令を与える。それにより、多数のガイド車輪36bが、ギヤ輪列35等を介して回転させられる。なお、この段階では、粘着テープ保持ユニット60は待機状態(図8(A)の状態)にあり、粘着ラバーローラ523に粘着テープロール70は接触していない。
この状態で、コンベヤ部37の上流側からワークWの供給が開始されると、当該ワークWの送りの先端側(下流側)が、ワーク検出センサ110によって検出される。すると、検出に対応する検出信号がアクチュエータ制御部82に入力される。また、アクチュエータ制御部82には、ロータリセンサ101からの検出信号も入力されている。そして、アクチュエータ制御部82での、ロータリセンサ101からのエンコーダパルスのカウント数が、設定されたカウント数に到達すると、アクチュエータ制御部82は、アクチュエータ64を作動させ、粘着テープ保持ユニット60が下方側に押し下げられる。
この押し下げにより、粘着テープロール70は、粘着ラバーローラ523に対して接触する。さらにアクチュエータ64が作動を継続すると、粘着ラバーローラ体52は、押し上げバネ514の付勢力に抗して、下方に押し下げられる。それにより、粘着ラバーローラ523は、下ローラ512に接触する。このように、ワークWが粘着ラバーローラ体52に近接する手前の部位に到達した段階になって初めて、アクチュエータ64の作動により、粘着ラバーローラ523が下ローラ512に接触する(図8(B)の状態となる)。
ところで、下ローラ512には、ギヤ輪列35を介して駆動力が伝達されるため、運転状態では、下ローラ512は所定の回転数で回転している。そのため、粘着ラバーローラ523が下ローラ512に接触すると、粘着ラバーローラ523も回転駆動させられる。また、粘着ラバーローラ523の上方には、粘着テープロール70が、所定の押圧力が付与された状態で接触する。このため、粘着ラバーローラ523の回転に伴って、当該粘着ラバーローラ523の回転速度と同じ回転速度で、粘着テープロール70も回転する。
また、粘着テープロール70の上方には、巻芯筒71が、粘着テープロール70に所定の押圧力が付与された状態で接触している。そのため、巻芯筒71も、粘着テープロール70の回転速度と同じ回転速度で回転駆動させられる。なお、巻芯筒71の回転方向は、粘着テープロール70から引き出される粘着テープ73を巻き取る方向となっている。そのため、巻芯筒71は、回転するにつれて、粘着テープロール70を順次巻き取っていく。また、巻芯筒71には、一度接触部分を通過した粘着テープ73が巻き取られる。
上述のように、粘着ラバーローラ523が下ローラ512に接触した後に、ワークWは、粘着ラバーローラ523と下ローラ512との間の接触部分に差し掛かる。そして、ワークWの通過の際、アクチュエータ64の押圧力(加圧力)に抗する状態で、粘着ラバーローラ523が若干持ち上がる。そして、ワークWの下面は、下ローラ512で支持される一方、ワークWの上面は粘着ラバーローラ523が所定の押圧力で押圧される。それにより、ワークWの上面側に付着している塵埃は、粘着ラバーローラ523に吸着され、ワークWの上面から良好に除去される。また、粘着ラバーローラ523に吸着された塵埃は、粘着テープロール70と粘着ラバーローラ523との間の押圧部分を通過するため、当該塵埃は、粘着テープ73に転写され、粘着ラバーローラ523からは除去される。また、塵埃が転写された粘着テープ73は、巻芯筒71に順次巻き取られて行く。この巻き取りでは、塵埃は、内周側を向く状態で巻き取られて行く。
また、上述のように、ワークWが接触部分を順次通過して、当該ワークWが接触部分を通過し終えると、ワークWの上面の塵埃が除去されないにも拘わらず、粘着テープ73が巻芯筒71に無駄に巻き取られる状態となる。これを防ぐため、アクチュエータ制御部82において、ロータリセンサ101からのエンコーダパルスのカウント数(位置カウント)が、ワークWが接触部分を通過し終えた直後に対応するカウント数に到達すると、当該アクチュエータ制御部82は、アクチュエータ64を作動させ、粘着テープ保持ユニット60を上方側に退避させる(図8(C)に示す状態とする)。
この退避動作では、最初に粘着ラバーローラ523が、下ローラ512の上方側に向かって離れ、その時点で、下ローラ512から粘着ラバーローラ523、粘着テープロール70および巻芯筒71への回転駆動力の伝達が遮断される。また、下ローラ512から粘着ラバーローラ523が離間した後に、粘着テープ保持ユニット60は、さらに上方に退避させられ、粘着テープロール70は、粘着ラバーローラ523から離間する。
以上のようにして、クリーンユニット40の1つ分の動作が実行される。また、他のクリーンユニット40の動作は、アクチュエータ64の動作タイミングが異なり、アクチュエータ制御部82におけるエンコーダパルスのカウント数の設定が、クリーンユニット40ごとに異なっている。すなわち、接触部分とワーク検出センサ110との間の距離に応じて、当該クリーンユニット40ごとに、カウント数が適切な値に設定されている。しかしながら、基本的な動作は、上述の説明と同様であるため、その説明は省略する。
また、多数のワークWのクリーニング動作を実行すると、いずれ粘着テープロール70から粘着テープ73の全てが引き出され、粘着テープ73が存在しない、テープ切れの状態となる。この場合、粘着テープ保持部61には、巻芯筒71のみが保持されている(巻芯筒71のみが残存する)状態となる。その場合、粘着テープ保持部61のロックを解除して、当該粘着テープ保持部61を引き出し、巻芯筒71を取り外す。そして、粘着テープ保持部61には、新たな粘着テープロール70を保持させる。また、巻き取り保持部62も引き出し、使用済みの粘着テープ73が巻回されている巻芯筒71を取り外す。また、巻き取り保持部62には、粘着テープ保持部61から取り外された巻芯筒71を新たに装着させる。その後に、上述のように粘着テープロール70から粘着テープ73を所定だけ引き出し、巻芯筒71に粘着テープ73の先端側を取り付ける。
このように、本実施の形態では、粘着テープ切れとなった巻芯筒71が、上方側の巻き取り保持部62に保持させられ、新たに、使用済みの粘着テープ73を巻き取る部分として、再利用される。
<本発明の適用による効果>
以上のような構成を有するクリーンローラ装置10によると、アクチュエータ64の作動により、粘着ラバーローラ523が下ローラ512に押し付けられると、粘着ラバーローラ523が回転させられる。そして、巻芯筒71は、粘着ラバーローラ523に接触した粘着テープ73を巻き取っていく。そのため、巻き取り後には、粘着テープロール70には、未使用の粘着テープ73が露出し、その未使用の粘着テープ73が新たに粘着ラバーローラ523に接触する。すなわち、常に未使用の粘着テープ73が、粘着ラバーローラ523に接触する。それにより、例えば研究施設等、周辺雰囲気の清浄化はさほど為されておらず、粘着ラバーローラ523を一回転させるだけでも、相当の塵埃が付着する場合であっても、粘着テープロール70を、一回転する度に引き出す作業を省くことが可能となる。そのため、ワークWから塵埃を除去する作業を効率化することが可能となる。
以上のような構成を有するクリーンローラ装置10によると、アクチュエータ64の作動により、粘着ラバーローラ523が下ローラ512に押し付けられると、粘着ラバーローラ523が回転させられる。そして、巻芯筒71は、粘着ラバーローラ523に接触した粘着テープ73を巻き取っていく。そのため、巻き取り後には、粘着テープロール70には、未使用の粘着テープ73が露出し、その未使用の粘着テープ73が新たに粘着ラバーローラ523に接触する。すなわち、常に未使用の粘着テープ73が、粘着ラバーローラ523に接触する。それにより、例えば研究施設等、周辺雰囲気の清浄化はさほど為されておらず、粘着ラバーローラ523を一回転させるだけでも、相当の塵埃が付着する場合であっても、粘着テープロール70を、一回転する度に引き出す作業を省くことが可能となる。そのため、ワークWから塵埃を除去する作業を効率化することが可能となる。
また、粘着ラバーローラ523には、押し上げバネ514により、下ローラ512から引き離す付勢力が与えられる。そのため、ワークWが粘着ラバーローラ523に到達していない場合には、押し上げバネ514によって、下ローラ512から粘着ラバーローラ523が引き離される。それにより、ワークWが粘着ラバーローラ523へ到達していない場合、粘着テープ73が無駄に巻芯筒71に巻き取られるのを防止可能となる。
また、本実施の形態では、制御部80によってアクチュエータ64の作動が制御されるので、粘着テープ保持部61および巻き取り保持部62の、粘着ラバーローラ523に対する接離を自動化させることが可能となり、一層の省力化を図ることが可能となる。
さらに、ワーク検出センサ110およびロータリセンサ101での検出によって、アクチュエータ64の作動タイミングが制御可能であり、粘着テープ73の無駄な消費を自動的に抑制可能となる。また、複数のアクチュエータ64の作動タイミングを制御可能であるので、ワークWは、複数の粘着ラバーローラ523を良好に通過させることができ、ワークWからの塵埃を、一層良好にすることが可能となる。
また、本実施の形態では、ワークWが粘着ラバーローラ523に差し掛かる直前で、エンコーダパルスのカウント数が設定されたカウント数に到達する。それにより、アクチュエータ64は、ワークWが粘着ラバーローラ523に差し掛かる直前で作動開始されるため、粘着テープ73の無駄を効果的に防止可能となる。
また、本実施の形態では、ワークWが粘着ラバーローラ523を完全に通過し終えた段階で、エンコーダパルスのカウント数が設定されたカウント数に到達する。それにより、アクチュエータ64は、ワークWが粘着ラバーローラ523を完全に通過し終えてから、作動開始される。このため、ワークWからの塵埃除去が確実に行える。また、ワークWが通過し終えてから、さほど経過しない段階でアクチュエータ64が作動させられるので、粘着テープ73の無駄を一層効果的に防止可能となる。
さらに、本実施の形態では、引き戻しバネ63が設けられているので、粘着テープロール70と巻芯筒71との間には、常時付勢力が及ぼされ、粘着テープロール70の転動に、巻芯筒71を伴わせることが可能となり、使用済みの粘着テープ73を確実に巻芯筒71で巻き取らせることが可能となる。また、粘着テープロール70と巻芯筒71が常時密着するため、粘着テープ73の巻き取り時にシワが発生するのを防止可能となる。
以上、本発明の一実施の形態に係るクリーンローラ装置10について説明したが、本発明はこれ以外にも種々変形可能となっている。以下、それについて述べる。
上述の実施の形態においては、ワークWの上面側のみに粘着ラバーローラ523が接触し、塵埃を除去する構成となっている。しかしながら、ワークWの下面側でも、塵埃を除去するように構成しても良い。ワークWの下面側で塵埃を除去する場合、下ローラ512の代わりに粘着ラバーローラを設けると共に、上述の粘着ラバーローラ体52を上下逆の状態で取り付けるようにしても良い。また、上述の実施の形態では、クリーンローラ装置10は、合計4つのクリーンユニット40を有している。しかしながら、クリーンローラ装置は、4つのクリーンユニットを有する場合には限られず、1つ以上有していれば、その個数は特に限定されない。
また、上述の実施の形態では、制御部80において、ワークWの搬送速度に応じて、アクチュエータ64の駆動タイミングを制御するようにしても良い。この場合、ロータリセンサ101からのエンコーダパルスと、タイマで計測される時間とから、搬送速度を算出して、アクチュエータ64の駆動タイミングを決定するようにしても良い。
また、上述の実施の形態において、一度ワークWがクリーンユニット40を通過した後に、再びクリーンユニット40を通過するように、制御部80でモータ31の駆動を制御するようにしても良い。この場合、搬送機構30の下流側にも、ワーク検出センサが設けられるのが好ましい。また、上述の実施の形態では、塵埃吸着ローラとしては、粘着ラバーローラを用いているが、塵埃の吸着性に優れる材質が表面を覆っていれば、その材質は、シリコンゴム等には限られず、種々の材質を利用可能である。
本発明のクリーンローラ装置は、基板洗浄の分野において利用することができる。
10…クリーンローラ装置、11…基体部、12…上部洗浄部、20…フレーム部、30…搬送機構、31…モータ(駆動源に対応)、40…クリーンユニット、50…挟持ローラユニット、51…下ローラ体、52…粘着ラバーローラ体、60…粘着テープ保持ユニット、61…粘着テープ保持部、62…巻き取り保持部、63…引き戻しバネ(引き戻し付勢部材に対応) 64…アクチュエータ、70…粘着テープロール、71…巻芯筒、73…粘着テープ、80…制御部、100…ロータリエンコーダ(搬送量検出手段に対応)、110…ワーク検出センサ(ワーク検出手段に対応)、512…下ローラ(固定搬送ローラに対応)、514…押し上げバネ(付勢手段)、523…粘着ラバーローラ(塵埃吸着ローラに対応)
Claims (7)
- ワークを搬送しつつ、当該ワークに付着している塵埃を除去するためのクリーンローラ装置であって、
駆動源の作動により上記ワークを搬送させる搬送機構と、
上記ワークの少なくとも一方の面に、上記ワークの移動に伴って転動しつつ接触すると共に、当該ワークの一方の面に付着している塵埃を吸着保持する塵埃吸着ローラと、
粘着テープが巻回されている粘着テープロールを保持する粘着テープ保持部と、引き出された上記粘着テープを巻き取る巻芯筒を保持する巻き取り保持部とを有する粘着テープ保持ユニットと、
を備え、
上記粘着テープロールは、上記塵埃吸着ローラに対して上記ワークとは反対側の部位で上記粘着テープ保持部に転動自在に保持されながら接触し、この粘着テープロールは上記塵埃吸着ローラの転動に伴って転動して塵埃を転写すると共に、
上記巻芯筒は、上記粘着テープロールのうち上記ワークから離間する側で上記巻き取り保持部に転動自在に保持されながら上記粘着テープと接触し、この巻芯筒は上記粘着テープロールの転動に伴って転動して上記粘着テープを巻き取る、
ことを特徴とするクリーンローラ装置。 - 前記ワークは、固定搬送ローラに載置されている状態で、前記塵埃吸着ローラによって前記塵埃の吸着保持が為されると共に、上記固定搬送ローラと上記塵埃吸着ローラとの間には、互いに引き離す付勢力を与える付勢手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載のクリーンローラ装置。
- 前記粘着テープ保持ユニットは、アクチュエータを具備し、このアクチュエータの作動によって前記粘着テープ保持部および前記巻き取り保持部は、前記塵埃吸着ローラに接離する方向に移動可能に設けられていて、
前記アクチュエータおよび前記駆動源は、制御部によって制御駆動される、
ことを特徴とする請求項2記載のクリーンローラ装置。 - 前記搬送機構には、前記ワークの搬送を検出するワーク検出手段、および前記搬送機構による前記ワークの搬送量を検出する搬送量検出手段が取り付けられていて、
前記制御部には、上記ワーク検出手段からの前記ワークの検出の有無に対応する第1の検出信号、および上記搬送量検出手段からの搬送量に関する第2の検出信号が入力され、
前記塵埃吸着ローラおよび前記粘着テープ保持ユニットは、複数設けられていて、
前記制御部は、上記第1の検出信号と、上記第2の検出信号に基づいて、前記アクチュエータの作動タイミングを制御すると共に、
この制御部は、それぞれのアクチュエータ毎に異なるタイミングで前記アクチュエータを作動させる、
ことを特徴とする請求項3記載のクリーンローラ装置。 - 前記搬送量検出手段は、ロータリセンサを備えるロータリエンコーダであると共に、前記第2の検出信号は、エンコーダパルスであって、
前記制御部は、設定されたカウント数に到達する場合に、前記アクチュエータを作動させて前記塵埃吸着ローラに前記粘着テープロールを押し付け、かつ前記塵埃吸着ローラを前記固定搬送ローラに押し付ける押圧力を与えると共に、
上記設定されたカウント数は、前記第1の検出信号に基づき前記ワークの送りの先端を検出してから、前記ワークが前記塵埃吸着ローラに差し掛かる手前までの間の上記エンコーダパルスのカウント数に設定されている、
ことを特徴とする請求項4記載のクリーンローラ装置。 - 前記制御部は、設定されたカウント数に到達する場合に、前記アクチュエータを作動させて前記塵埃吸着ローラから前記粘着テープロールを退避させる動作を実行させると共に、
上記設定されたカウント数は、前記第1の検出信号に基づき前記ワークの送りの後端を検出してから、前記ワークの後端が前記塵埃吸着ローラを完全に通過し終えるまでの間の上記エンコーダパルスのカウント数に設定されている、
ことを特徴とする請求項5記載のクリーンローラ装置。 - 前記粘着テープ保持部と前記巻芯筒との間には、互いに引き合う付勢力を付与するための引き戻し付勢部材が設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のクリーンローラ装置。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2007-04-26 JP JP2007117535A patent/JP2008272640A/ja active Pending
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