JP2008272026A - ブラケットの角度調整装置および車両用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】ブレーキ機構付であってもコストを抑えつつ優れた操作性が得られるようにする。
【解決手段】ブラケットの角度調整装置は、外歯歯車14に対して内歯歯車15を偏心させてそれらを噛み合わせる一対のくさび部材16と、くさび部材16を移動させるためのメインシャフト36と、ダイヤルシャフト23と、ダイヤルシャフト23に与えられるトルクをメインシャフト36に伝達するためのカム34とを備えている。ダイヤルシャフト23は、ブレーキドラムブラケット21とカム34に軸支され、カム34は、第1ブラケット4に遊嵌した状態で軸支されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ブラケットの角度調整およびこの角度調整装置を備える車両用シートに関するものである。
従来、図6(a)に示すように、例えば車両用シート1に設けられるブラケットの角度調整装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この角度調整装置は、シートクッション2に取り付けられる第1ブラケット4と、シートバック3に取り付けられる第2ブラケット5とを備えている。そして、ハンドル7を介して後述する軸部材6が回転操作されることで、第1ブラケット4に対する第2ブラケット5の角度、つまり、シートバック3の前後傾角度が調整されるようになっている。
具体的には、図6(b)および(c)に示すように、第1ブラケット4は、外歯歯車40を一体に有し、第2ブラケット5は、外歯歯車40よりも歯数の多い内歯歯車50を一体に有している。
また、外歯歯車40の歯車中心には、大径穴部40aが設けられており、内歯歯車50は、歯車中心で、小径部9aおよび大径部9bを有する連行板9が固定された軸部材6を支持している。さらに、外歯歯車40の大径穴部40aと連行板9の小径部9aとの間には、外歯歯車40に対して内歯歯車50を偏心させて外歯歯車40と内歯歯車50とを噛み合わせるための一対のくさび部材11が嵌め込まれている。
そして、ハンドル7を介して軸部材6が回転操作されると、連行板9の大径部9bによってくさび部材11が押圧操作されることによりくさび部材11が大径穴部40aの内周面に沿って移動させられて、外歯歯車40に対する内歯歯車50の偏心位置が回転移動する。これにより、外歯歯車40に対する内歯歯車50の噛み合い位置が移動し、第1ブラケット4に対する第2ブラケット5の角度が調整される。
特公昭63−47443号公報
上記のような角度調整装置においては、一対のくさび部材11の間に配設されたばね部材12の付勢力によってくさび部材11が大径穴部40aと小径部9aとの間に食い込むようになっているものの、シートバック3に負荷が繰り返しかかったり振動が生じたりすると、くさび部材11の変位等により軸部材6が少しずつ回転してシートバック3が徐々に倒れることがある。そこで、軸部材の不測の回転を抑制するために、角度調整装置にブレーキ機構を付加することが考えられる。
例えば、図7および図8に示すように、第1ブラケット4の裏面に外歯歯車14を取り付けるとともに、図6に示す連行板9の小径部9aの代わりに、内歯歯車15の歯車中心に、外歯歯車14の歯車中心に設けられた大径穴部14c内に突出する小径軸部15cを設ける。そして、大径穴部14cと小径軸部15cとの間に、外歯歯車14に対して内歯歯車15を偏心させてそれらを噛み合わせるための一対のくさび部材16を嵌め込む。なお、以下では説明の便宜のために、第1ブラケット4の表裏方向を前後方向という。
また、第1ブラケットの表面に、ブレーキドラムブラケット21を中間ブラケット25を介して取り付ける。このブレーキドラムブラケット21は、両端部が内側に突出するコイルばね22が内嵌されるドラム部21bを有している。
さらに、図6に示す軸部材6および連行板9の大径部9bの代わりに、ダイヤルシャフト23およびメインシャフト(くさび操作部材)26を配設する。
ダイヤルシャフト23は、レーキドラムブラケット21に設けられた軸受け部21aによって当該ブレーキドラムブラケット21を貫通する状態で軸支される主軸部23Aと、ドラム部21b内に収容されてコイルばね22の両端部にこれらを挟む方向から当接可能な係合部23Bを有している。
メインシャフト26は、第1ブラケット4に設けられた軸受け部4aによって当該第1ブラケット4を貫通する状態で軸支される軸部26Aと、この軸部26Aの後端面に固定される操作部26Bを有している。また、軸部26Aの前端面には、軸受け穴26aが設けられていて、この軸受け穴26aによってシャフト23の主軸部23Aの後端部が軸支されるようになっている。
また、ドラム21b内には、ダイヤルシャフト23に与えられるトルクをメインシャフト26に伝達するためのカム24が配設されている。このカム24は、コイルばね22の両端部の間に嵌り込み可能な形状に形成されている。また、カム24とメインシャフト26との連結はセレーションによって行われる。
ところが、上記のような構成では、軸受け部21a,4aおよび軸受け穴26aの3点の軸支部があるため、これらの軸支部の同軸度をかなり高くしなければ、ダイヤルシャフト23を回すのが困難になる。つまり、良好な操作性を得るためには、部品の加工精度を高精度にする必要があり、高いコストがかかるようになる。
本発明は、このような事情に鑑み、ブレーキ機構付であってもコストを抑えつつ操作性に優れた角度調装置およびこの角度調整装置を備える車両用シートを提供することを目的とする。
請求項1の発明は、外歯歯車が裏面に取り付けられる第1ブラケットと、前記外歯歯車よりも歯数の多い内歯歯車を有する第2ブラケットと、前記外歯歯車の歯車中心に設けられた大径穴部と前記内歯歯車の歯車中心に設けられた小径軸部との間に嵌め込まれて、外歯歯車に対して内歯歯車を偏心させてそれらを噛み合わせる一対のくさび部材と、このくさび部材を前記大径穴部の内周面に沿って移動させるためのくさび操作部材と、両端部が内側に突出するコイルばねが内嵌されるドラム部を有し、第1ブラケットの表面に取り付けられるブレーキドラムブラケットと、このブレーキドラムブラケットに当該ブレーキドラムブラケットを貫通する状態で軸支される主軸部および前記ドラム部内に収容されて前記コイルばねの両端部にこれらを挟む方向から当接可能な係合部を有するシャフトと、このシャフトに与えられるトルクを前記くさび操作部材に伝達するためのカムであって前記ドラム部内で前記コイルばねの両端部の間に嵌り込むカムとを備え、前記くさび部材は、第1ブラケットの裏面側に配設されている一方、前記カムは、第1ブラケットを貫通して延びる形状に形成されており、前記シャフトの主軸部の前記ブレーキドラムブラケットに軸支される部分よりも前記係合部側の端部が前記カムに軸支され、前記カムが第1ブラケットに遊嵌した状態で軸支されていることを特徴とするブラケットの角度調整装置である。
請求項2の発明は、請求項1に記載のブラケットの角度調整装置において、前記ブレーキドラムブラケットは、中間ブラケットを介して第1ブラケットに取り付けられており、前記カムは、前記ドラム部内に収容されて、前記シャフトの係合部と係合する作動部と、この作動部から前記中間ブラケットおよび第1ブラケットを貫通して突出し、第1ブラケットに軸支される突出部とを有し、前記ドラム部内には、前記カムの作動部を前記中間ブラケットに押し付けるウェーブワッシャが配設されていることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項2に記載のブラケットの角度調整装置において、前記くさび操作部材には嵌合穴が設けられている一方、前記カムの突出部の先端には前記嵌合穴に嵌り込み可能な嵌合爪が設けられており、前記嵌合爪が前記嵌合穴に嵌り込むことによりカムとくさび操作部材とが回転不能に連結されていることを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のブラケットの角度調整装置と、このブラケットの角度調整装置の第1ブラケットと第2ブラケットのうちの一方が取り付けられるシートクッションおよび他方が取り付けられるシートバックとを備えることを特徴とする車両用シートである。
請求項1の発明によれば、シャフトの係合部がブレーキドラムブラケットのドラム部内に収納されるとともにコイルばねの両端部にこれらを挟む方向から当接可能になっているので、シャフトに一定以上のトルクが与えられると、コイルばねの一方の端部が係合部に押されてコイルばねが縮径することによりシャフトがコイルばねと共に回転可能となる。一方、くさび操作部材側からシャフトを回転させようとすると、カムがドラム部内でコイルばねの両端部の間に嵌り込んでいるので、コイルばねの一方の端部がカムによってコイルばねが拡径する方向に押される。このため、コイルばねとドラム部との摩擦力が増大し、くさび操作部材の回転が規制される。従って、くさび操作部材の不測の回転を抑制することができる。
また、シャフトの主軸部はブレーキドラムブラケットとカムで軸支されている一方、カムは第1ブラケットに遊嵌した状態で軸支されているので、それらの軸支部の同軸度がそれほど高くなくてもシャフトをスムーズに回転させることができる。従って、部品の加工精度をある程度に抑えてコストの抑制を図ることができるとともに、良好な操作性も得ることができる。
請求項2の発明によれば、ウェーブワッシャによってカムの作動部が中間ブラケットに押し付けられるようになっているので、カムの軸方向の移動を抑制することができる。
請求項3の発明によれば、カムとくさび操作部材を嵌合穴と嵌合爪との嵌合によって連結するようにしたから、カムとくさび部材をセレーション構造で連結するようにするよりも、部品を簡単かつ安価に製造することができる。
請求項4の発明によれば、繰り返しの負荷や振動等によってシートバックが徐々に倒れることを防止することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、背景技術および発明が解決しようとする課題の欄で説明した構成と同一構成部分については、同一符号を付す。
図1〜図4に示す本発明の一実施形態に係るブラケットの角度調整装置は、シートクッション2およびシートバック3を備える車両用シート1に設けられるものである(図6(a)参照)。この角度調整装置は、ボルト用穴4cに挿通されるボルト(不図示)によってシートクッション2に取り付けられる第1ブラケット4と、ボルト用穴(不図示)に挿通されるボルト(不図示)によってシートバック3に取り付けられる第2ブラケット5とを備えている。また、第1ブラケット4の裏面と第2ブラケット5の表面との間には、歯車ユニットUが介設されているとともに、第1ブラケット4の表面には、ブレーキドラムブラケット21が中間ブラケット25を介して取り付けられている。なお、以下では説明の便宜のために、第1ブラケット4の表裏方向を前後方向という。
さらに、前記角度調整装置は、歯車ユニットUを操作するための、ダイヤルシャフト23、カム34、メインシャフト(くさび操作部材)36で構成される軸部材群を備えている。そして、ハンドル7を介して前記軸部材群が回転操作されることで、第1ブラケット4に対する第2ブラケット5の角度、つまり、シートバック3の前後傾角度が調整されるようになっている。なお、角度調整装置は、車両用シート1の左右両側に設けられている。
前記歯車ユニットUは、円板状板材を表面から凸状にプレスして裏面に外歯14bを成形した外歯歯車14と、円板状板材を表面から凹状にプレスして表面に内歯15bを成形した内歯歯車15とを有している。内歯歯車15の内歯15bの歯数(本例では50)は、外歯歯車14の外歯14bの歯数(本例では49)よりも多く設定されている。また、外歯歯車14の外径は、内歯歯車15の外径よりも一回り大きく設定されているとともに、外歯歯車14の外周面には、内歯歯車15を裏面側から支えるリング部材17が固定されており、これにより内歯歯車15と外歯歯車14とが互いに面接触した状態で相対移動可能となっている。
外歯歯車14は、表面の複数(本例では6個)の突起14aが第1ブラケット4の同数の位置決め穴4bに嵌合された状態で、溶接等で第1ブラケット4に取り付けられ、内歯歯車15は、裏面の複数の突起15aが第2ブラケット5の同数の位置決め穴5aに嵌合された状態で、溶接等で第2ブラケット5に取り付けられる。
前記外歯歯車14の歯車中心には、大径穴部14cが設けられている一方、内歯歯車15の歯車中心には、大径穴部14c内に突出する円形筒状の小径軸部15cが設けられている。小径軸部15cの外径は、大径穴部14cの内径よりも十分小さく設定されている。
前記大径穴部14cと小径軸部15cとの間に形成される偏心空間10(図5参照)には、外歯歯車14に対して内歯歯車15を偏心させて外歯歯車14と内歯歯車15とを噛み合わせるための一対のくさび部材16が嵌め込まれている。これらのくさび部材16には、互いに対向する端部にばね部材18が掛け渡されており、このばね部材18によって一対のくさび部材16が互いに離間する方向に付勢されて大径穴部14cと小径軸部15cとの間に食い込むようになっている(図5中の矢印f参照)。なお、大径穴部14c内には、摺動部材(ブシュ)13が嵌め込まれており、くさび部材16は摺動部材13を介して大径穴部14cの内周面に押圧される。
前記メインシャフト36は、くさび部材16を大径穴部14cの内周面に沿って移動させるためのものであり、第1ブラケット4の裏面側に配設されていて大径穴部14cに前方から嵌り込んでいる。このメインシャフト36は、正面視で大径穴部14cより僅かに小さな円形からくさび部材16に対応する部分を切り欠いた形状の前後方向に扁平な本体部36aと、この本体部36aの切り欠かれていない部分のうち幅狭の方の外縁から一対のくさび部材16の互いに対向する端部同士の間に突出する第1突出部36bと、本体部36aの切り欠かれていない部分のうち幅広の方の外縁から一対のくさび部材16の先端部同士の間に突出する幅広円弧状の第2突出部36cと、本体部36aの切り欠かれた部分にそれぞれ連設された、くさび部材16を押え込むための押え部36dとを有している。また、本体部36aの中心には、上下方向に延びる嵌合穴36eが設けられている。
そして、図5において、ハンドル7を介して後述するダイヤルシャフト23を回転操作することにより後述するカム34を介してメインシャフト36を時計方向に回転させると、第2突出部36cの左端部によって左側のくさび部材16が押圧操作されるとともに右側のくさび部材16がばね部材18の付勢力によって連動することにより双方のくさび部材16が大径穴部40aの内周面に沿って移動させられて、内歯歯車15の外歯歯車14に対する偏心位置が外歯歯車14の歯車中心を中心として時計回りに回転移動する。これにより、外歯歯車14に対する内歯歯車15の噛み合い位置が時計回りに移動し、第1ブラケット4に対する第2ブラケット5の角度が狭まる方向に調整される。
逆に、ハンドル7を介してダイヤルシャフト23を回転操作することによりカム34を介してメインシャフト36を反時計方向に回転させると、第2突出部36cの右端部によって右側のくさび部材16が押圧操作されるとともに左側のくさび部材16がばね部材18の付勢力によって連動することにより双方のくさび部材16が大径穴部40aの内周面に沿って移動させられて、内歯歯車15の外歯歯車14に対する偏心位置が外歯歯車14の歯車中心を中心として反時計回りに回転移動する。これにより、外歯歯車14に対する内歯歯車15の噛み合い位置が反時計回りに移動し、第1ブラケット4に対する第2ブラケット5の角度が広がる方向に調整される。
前記中間ブラケット25は、左右方向に延びるフラットな固定部25Aと、この固定部25Aの下端部に前方に少し張り出すように連設された正面視で略台形状の張り出し部25Bとを有している。そして、固定部25Aの左右両端部がビスBで第1ブラケット4に固定されることにより、中間ブラケット25が第1ブラケット4に取り付けられている。また、固定部25Aの左右方向の中央であって少し上側寄りの位置には、比較的に大きな円形穴25aが設けられており、固定部25Aと張り出し部25Bの境界部分には、左右方向に延びる一対の長穴25bが設けられている。
前記ブレーキドラムブラケット21は、前後方向に延びる円形筒状のドラム部21bと、このドラム部21bの前側の開口を塞ぐ円板部21dと、ドラム部21bの後端部に連設された上下方向に延びる左右一対の耳部21cとを有している。各耳部21cの上下両端部には、後方に折り返された爪部が形成されていて、上側の爪部が中間ブラケット25の固定部25Aの上端部に係合されるとともに下側の爪部が長穴25bから固定部25Aの下端部に係合されることにより、ブレーキドラムブラケット21が中間ブラケット25に取り付けられている。
また、ドラム部21bには、両端部22a,22bが内側に突出するコイルばね22が内嵌されている。このコイルばね22は、自然状態では、コイル部21bの内径よりも僅かに大きな外径を有している。そして、コイルばね22が縮径されてドラム部21に内嵌されると、コイルばね22の復元力によりコイルばね22とドラム部21の相対移動が規制されるようになる。
さらに、円板部21dの中心には、軸受け部21aが設けられている。
前記ダイヤルシャフト23は、前後方向に延び、前端部にハンドル7が固定され、かつ、中間部分が前記軸受け部21aに支持される主軸部23Aを有している。すなわち、主軸部23Aは、軸受け部21aによってブレーキドラムブラケット21を貫通する状態で軸支されている。また、主軸部23Aの後端部は、中間部分の略半分程度の直径に設定されている。さらに、軸受け部21aに支持される中間部分と後端部との間には、それらの間の径の中径部が設けられており、この中径部に、ドラム部21b内に収容可能な大きさを有し、後方に開口する有底容器状の係合部23Bが固定されている。
係合部23Bには、周壁および底壁が共に外側から所定角度だけ円弧状に切り欠かれた第1切り欠き部23aが設けられている。そして、係合部23Bがドラム部21b内に収容されたときには、第1切り欠き部23a内にコイルばね22の両端部22a,22bが嵌り込むことにより、係合部23Bがコイルばね22の両端部22a,22bにこれらを挟む方向から当接可能になる。さらに、係合部23Bには、主軸部23Aを挟んで第1切り欠き部23aと反対側に、周壁のみを所定角度だけ切り欠いた第2切り欠き部23bが設けられている。
前記カム34は、ダイヤルシャフト23に与えられるトルクをメインシャフト36に伝達するためのものであり、中間ブラケット25および第1ブラケット4を貫通して延びる形状に形成されている。具体的には、カム34は、ドラム部21b内に収容されて、ダイヤルシャフト23の係合部23Bと係合する作動部34aと、この作動部34aから中間ブラケット25および第1ブラケット4を貫通して突出する突出部34cとを有している。
作動部34aは、係合部23Bと係合するように係合部23Bの内部ならびに第1切り欠き部23aおよび第2切り欠き部23bを埋めるような形状に形成されている。そして、第1切り欠き部23aを埋めるように張り出す主張り出し部34eは、コイルばね22の両端部22a,22bの間に嵌り込んでいる。また、作動部34aの前面の中心には、軸受け穴34bが設けられていて、この軸受け穴34bによってダイヤルシャフト23の主軸部23Aの後端部が軸支されるようになっている。
一方、ドラム部21b内には、係合部23Bの底壁とカム34の作動部34aとの間に略長方形枠状のウェーブワッシャ27が配設されていて(図7参照)、作動部34aが中間ブラケット25の固定部25Aに押し付けられている。
突出部34cは、円形筒状をなしている一方、第1ブラケット4には、突出部34cを支持するための軸受け部4aが設けられている。この軸受け部4aの内径と突出部34cの外径は、それらの間に所定の隙間が形成される程度に設定されている。すなわち、突出部34cは、軸受け部4aによって遊嵌した状態で軸支されている。
さらに、突出部34cの先端にはメインシャフト36の嵌合穴36eに嵌り込み可能な上下一対の嵌合爪34dが設けられている。そして、嵌合爪34dが嵌合穴36eに嵌り込むことによりカム34とメインシャフト36とが回転不能に連結されている。
以上のように構成されたブラケットの角度調整装置では、ダイヤルシャフト23の係合部23Bがブレーキドラムブラケット21のドラム部21b内に収納されるとともにコイルばね22の両端部22a,22bにこれらを挟む方向から当接可能になっているので、ダイヤルシャフト23に一定以上のトルクが与えられると、コイルばね22の一方の端部22a(または22b)が係合部23Bに押されてコイルばね22が縮径することによりダイヤルシャフト23がコイルばね22と共に回転可能となる。一方、メインシャフト36側からダイヤルシャフト23を回転させようとすると、カム34の主張り出し部34eがドラム部21b内でコイルばね22の両端部22a,22bの間に嵌り込んでいるので、コイルばね22の一方の端部22a(または22b)が主張り出し部34eによってコイルばね22が拡径する方向に押される。このため、コイルばね22とドラム部21bとの摩擦力が増大し、メインシャフト36の回転が規制される。従って、メインシャフト36の不測の回転を抑制することができる。
そして、この角度調整装置を備えた車両用シート1であれば、繰り返しの負荷や振動等によってシートバック3が徐々に倒れることを防止することができる。
さらに、ダイヤルシャフト23の主軸部23Aはブレーキドラムブラケット21とカム34で軸支されている一方、カム34は第1ブラケット4に遊嵌した状態で軸支されているので、それらの軸支部の同軸度がそれほど高くなくてもダイヤルシャフト23をスムーズに回転させることができる。従って、部品の加工精度をある程度に抑えてコストの抑制を図ることができるとともに、良好な操作性も得ることができる。
また、本実施形態では、ウェーブワッシャ27によってカム34の作動部34aが中間ブラケット25に押し付けられるようになっているので、カム34の軸方向の移動を抑制することができる。
さらには、カム34とメインシャフト36を嵌合穴36eと嵌合爪34dとの嵌合によって連結するようにしたから、カムとくさび部材をセレーション構造で連結するようにするよりも、部品を簡単かつ安価に製造することができる。
なお、前記実施形態では、シートクッション2に第1ブラケット4が取り付けられ、シートバック3に第2ブラケット5が取り付けられるようになっているが、シートクッション2に第2ブラケット5が取り付けられ、シートバック3に第1ブラケット4が取り付けられるようになっていてもよい。
また、前記実施形態では、内歯歯車15が第2ブラケットに取り付けられた形態を示したが、直接バックフレームへブラケットを介さず取り付けされてもよい。同様に第1ブラケット4がスライダー側にブラケットを介さず取り付けされてもよい。また、第1および第2ブラケット4,5の関係が入れ替わって、内歯歯車15と外歯歯車14が逆に取り付けされてもよい。
本発明の一実施形態に係るブラケットの角度調整装置の分解斜視図である。 図1の角度調整装置の正面図である。 図1のIII−III線断面図である。 図1のIV−IV線断面図である。 図3のV−V線断面図である。 従来技術であり、(a)は車両用シートの斜視図、(b)は従来のブラケットの角度調整装置の要部断面正面図、(c)は(b)の側面断面図である。 従来技術にブレーキ機構を付加した角度調整装置の分解斜視図である。 図7の角度調整装置の側面断面図である。
符号の説明
1 車両用シート
2 シートクッション
3 シートバック
4 第1ブラケット
5 第2ブラケット
14 外歯歯車
15 内歯歯車
16 くさび部材
21 ブレーキドラムブラケット
21b ドラム部
22 コイルばね
22a,22b 端部
23 ダイヤルシャフト
23A 主軸部
23B 係合部
25 中間ブラケット
34 カム
34a 作動部
34c 突出部
34d 嵌合爪
36 メインシャフト(くさび操作部材)
36e 嵌合穴

Claims (4)

  1. 外歯歯車が裏面に取り付けられる第1ブラケットと、前記外歯歯車よりも歯数の多い内歯歯車を有する第2ブラケットと、前記外歯歯車の歯車中心に設けられた大径穴部と前記内歯歯車の歯車中心に設けられた小径軸部との間に嵌め込まれて、外歯歯車に対して内歯歯車を偏心させてそれらを噛み合わせる一対のくさび部材と、このくさび部材を前記大径穴部の内周面に沿って移動させるためのくさび操作部材と、両端部が内側に突出するコイルばねが内嵌されるドラム部を有し、第1ブラケットの表面に取り付けられるブレーキドラムブラケットと、このブレーキドラムブラケットに当該ブレーキドラムブラケットを貫通する状態で軸支される主軸部および前記ドラム部内に収容されて前記コイルばねの両端部にこれらを挟む方向から当接可能な係合部を有するシャフトと、このシャフトに与えられるトルクを前記くさび操作部材に伝達するためのカムであって前記ドラム部内で前記コイルばねの両端部の間に嵌り込むカムとを備え、
    前記くさび部材は、第1ブラケットの裏面側に配設されている一方、前記カムは、第1ブラケットを貫通して延びる形状に形成されており、前記シャフトの主軸部の前記ブレーキドラムブラケットに軸支される部分よりも前記係合部側の端部が前記カムに軸支され、前記カムが第1ブラケットに遊嵌した状態で軸支されていることを特徴とするブラケットの角度調整装置。
  2. 前記ブレーキドラムブラケットは、中間ブラケットを介して第1ブラケットに取り付けられており、前記カムは、前記ドラム部内に収容されて、前記シャフトの係合部と係合する作動部と、この作動部から前記中間ブラケットおよび第1ブラケットを貫通して突出し、第1ブラケットに軸支される突出部とを有し、前記ドラム部内には、前記カムの作動部を前記中間ブラケットに押し付けるウェーブワッシャが配設されていることを特徴とする請求項1に記載のブラケットの角度調整装置。
  3. 前記くさび操作部材には嵌合穴が設けられている一方、前記カムの突出部の先端には前記嵌合穴に嵌り込み可能な嵌合爪が設けられており、前記嵌合爪が前記嵌合穴に嵌り込むことによりカムとくさび操作部材とが回転不能に連結されていることを特徴とする請求項2に記載のブラケットの角度調整装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のブラケットの角度調整装置と、このブラケットの角度調整装置の第1ブラケットと第2ブラケットのうちの一方が取り付けられるシートクッションおよび他方が取り付けられるシートバックとを備えることを特徴とする車両用シート。
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