JP2008270752A - 有機電界効果トランジスター及びその製造方法 - Google Patents

有機電界効果トランジスター及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】導電体層/絶縁体層/半導体層構造を有する有機電界効果トランジスターにおいて、半導体層を形成する物質が有機化合物であり、絶縁体層を形成する物質が下記式(1)で示されるモノマー及び/又は下記式(2)で示されるモノマーを重合又は共重合して得られる高分子物質を含んでなることを特徴とする有機電界効果トランジスター。
CH2=CHCOO−(CH22−CN −−− (1)
CH2=C(CH3)COO−(CH22−CN −−− (2)
【解決手段】本発明によれば、導電体層/絶縁体層/半導体層構造を有するTFTにおいて、半導体層及び絶縁体層材料の両者を有機化合物とし、更に絶縁体層を形成する物質として水酸基を有しない高分子物質を用いることにより、n型トランジスター特性を低下させることがなく、更にキャリアー移動度を高めることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、導電体層/絶縁体層/半導体層構造を有する有機電界効果トランジスター(OFET)、特に液晶ディスプレイにおけるOFETやp型及びn型の両方のトランジスター特性を示す両極性OFET及びその製造方法に関する。
従来型のシリコン半導体や化合物半導体を利用した薄層電界効果トランジスター(TFT)は、一般的な集積回路のみならずその利用分野は拡大している。特に、液晶ディスプレイにおけるTFTの使用は常識化している。また、近年、液晶ディスプレイは、ディスプレイの大型化と共に精細化も進みつつあり、従来以上に画素数に対応した多数のTFTの組み込みを要求されるようになってきている。
しかし、従来から用いられている通常の金属系半導体では基板上に回路を形成する際、フォトレジスト等によるパターン化及びエッチング等の処理から、画面上に形成されるTFTに僅かの欠陥を生ずることが避けられなかった。しかも、これらの処理によりTFTの製造コストを低減するには一定の限界があった。他の薄型ディスプレイ、即ちプラズマディスプレイ、有機ELディスプレイにおいても、TFTを用いる場合には同様なことがいえる。
また、近年の大面積及び精細化傾向は、作製TFT欠陥の確率を高める傾向となっており、このTFT欠陥を最小限とする方法が強く望まれている。
更に、フォトレジスト等によるパターン化及びエッチング等の処理を行うことから、制作コストを低減することに限界がある。
一方、金属層/絶縁体層/半導体層構造(MIS構造)を有するTFTにおいて、絶縁体及び半導体の材料を有機物とする試みがなされているが、有機絶縁材料に関する内容は少ない。例えば、特表平5−508745号公報(特許文献1)では、絶縁体層として比誘電率5以上の絶縁性有機高分子を、半導体層として重量平均分子量2,000以下の多共役有機化合物を用い作製されたデバイスが電界効果を示し、その移動度が10-2cm2-1-1程度であることが記載されている。しかし、有機半導体材料としてα−セキシチエニルを用いて、蒸着により半導体層を形成することから、フォトレジスト等によるパターン化及びエッチング等の処理が必要となり、コストの低減が図られない。
また、有機絶縁材料に関して、例えば上記特許文献1及び特開2005−72528号公報(特許文献2)に、ポリビニルアルコール及びシアノエチルプルランの例示があるが、これらの物質は分子内に水酸基を有する構造である。ゲート絶縁膜材料に水酸基が存在すると、有機半導体層との界面近傍において水酸基が電子をトラップし、n型トランジスター特性を示さないか、あるいは示したとしてもキャリアー移動度が低いという欠点を有するものであった。
従来型のシリコン半導体や化合物半導体を利用したTFTを適用した新しい用途が増え始め、より安価であることや屈曲可能なデバイスの要求が増大している。これに対応すべく、低コスト、柔軟性等多様な機能性をデバイスに応用可能であることから、有機半導体に関する研究が盛んに行われている。この実用化により、プリンタブル集積回路や電子ペーパー等の実現が見込まれているが、ほとんどの有機半導体がp型の挙動を示し、n型の挙動を示すものはC60等、極僅かの物質しかない。
n型有機半導体は、p−nジャンクションをはじめとする有機電子デバイスの実現に非常に重要な物質である。
有機半導体が、一般的にp型からn型への極性反転を示さないのは、シリコン半導体に比べてバンドギャップが大きいため、多大なゲート電圧をかけてバンドを曲げても反転層が形成されないからである。反転層を形成するためには、ゲート絶縁膜と有機半導体の界面に多大なキャリアーを誘起させればよいが、従来のゲート絶縁膜を用いる場合は、高ゲート電圧により絶縁破壊を起こしてしまい、極性反転を起こすのに十分なキャリアー量を誘起するのは困難だった。
例えば、絶縁膜として高耐電圧・高誘電率・低リーク電流を有する酸化アルミニウム薄膜を、有機半導体として単結晶を使用することが提案されている(非特許文献1:Appl,Phys.Lett,Vol.85,p3899(2004))。これは、有機半導体として単結晶を用いることで、半導体薄膜におけるグレインやトラップ準位による影響をなくすことができるために、高移動度が得られることが期待できるとしている。しかし、酸化物絶縁体は薄膜化しやすく、誘電率が高いという利点がある反面、酸素欠損が必ず存在し、耐電圧が下がってしまう。
一方、特開2006−303453号公報(特許文献3)には、絶縁体層材料として特定の有機高分子、特にはシアノエチルプルランを用いる両極性OFETが示されている。しかし、通常状態でp型の挙動を示すものの、n型の挙動を発現させるためには、その高分子化合物の抗電界以上で耐電圧以下の電圧をソース及びゲート電極間に印加するポーリング処理を行う必要があった。
特表平5−508745号公報 特開2005−72528号公報 特開2006−303453号公報 Appl,Phys.Lett,Vol.85,p3899(2004)
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、導電体層/絶縁体層/半導体層構造の半導体層及び絶縁体層の材料として有機物材料を用いたOFETにおいて、従来よりもキャリアー移動度が高いOFET及びその製造方法を提供することを目的とする。
また、特別な処理をすることなくp型及びn型の両方のトランジスター特性を示す両極性OFET及びその製造方法を提供することを他の目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、n型トランジスター特性を低下させる原因が絶縁体層を形成する物質中の水酸基であることを見出し、絶縁体層を形成する物質として大きな比誘電率を有し、かつ水酸基を有さない高分子物質を用いることにより、従来よりもキャリアー移動度を高められることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
また、このような高分子物質を用いることにより、ポーリング処理を行なわなくても動作条件として印加するゲート電圧の極性を変化するのみで特別な処理をすることなく、負のゲート電圧を印加した場合は通常のp型トタンジスターの特性を、正のゲート電圧を印加した場合はn型トランジスターの特性を示す、p型及びn型の両方のトランジスター特性を示す両極性OFETが、比較的簡便な方法で得られることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は、下記に示す有機電界効果トランジスター及びその製造方法を提供する。
請求項1:
導電体層/絶縁体層/半導体層構造を有する有機電界効果トランジスターにおいて、半導体層を形成する物質が有機化合物であり、絶縁体層を形成する物質が下記式(1)で示されるモノマー及び/又は下記式(2)で示されるモノマーを重合又は共重合して得られる高分子物質を含んでなることを特徴とする有機電界効果トランジスター。
CH2=CHCOO−(CH22−CN −−− (1)
CH2=C(CH3)COO−(CH22−CN −−− (2)
請求項2:
前記有機電界効果トランジスターが、p型、n型の両方のトランジスター特性を示す両極性有機電界効果トランジスターであることを特徴とする請求項1記載の有機電界効果トランジスター。
請求項3:
前記高分子物質における式(1)及び(2)のモル比率が、100:0〜50:50であることを特徴とする請求項1又は2記載の有機電界効果トランジスター。
請求項4:
前記半導体層を形成する物質が、有機溶剤に溶解可能な重量平均分子量が2,000を超え1,000,000以下の有機化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の有機電界効果トランジスター。
請求項5:
前記半導体層を形成する物質が、ポリチオフェン類であることを特徴とする請求項4記載の有機電界効果トランジスター。
請求項6:
導電体層からなるゲート電極上に上記式(1)で示されるモノマー及び/又は上記式(2)で示されるモノマーを重合又は共重合して得られる高分子物質を有機溶剤に溶解した高分子溶液を塗着、乾燥させて絶縁体層を形成後、半導体層を積層することを特徴とする有機電界効果トランジスターの製造方法。
本発明によれば、導電体層/絶縁体層/半導体層構造を有するTFTにおいて、半導体層及び絶縁体層材料の両者を有機化合物とし、更に絶縁体層を形成する物質として水酸基を有しない高分子物質を用いることにより、n型トランジスター特性を低下させることがなく、更にキャリアー移動度を高めることができる。
また、従来のシリコン系半導体又は無機系半導体及び絶縁体の使用における回路形成技術ではフォトレジスト等によるパターン化及びエッチング等の処理を必要とするのに対し、主として溶剤プロセスでの作製が可能となるため、インクジェットをはじめとするプリント技術等により容易に作製することができ、回路上の欠陥確率を減少させて、製造コストの低減を図ることが可能となる。
更に、ポーリング処理を行なわなくてもp型及びn型の両方のトランジスター特性を示す両極性有機電界効果トランジスターを得ることができる。このことから、p−n接合、インバータ回路及びレーザへの応用が可能である。
本発明の両極性OFETは、例えば図1に示されるように、SiO2等の基板1上にゲート電極となる導電体層2が形成され、その上に絶縁体層3が形成され、更にその上に半導体層4が形成されると共に、この半導体層4上にソース電極5及びドレイン電極6が形成されたものである。なお、基板としては、ガラスやポリマーシート等も用いられる。
この場合、導電体層としては一般的なITO(Indium Tin Oxide)膜又は物理的気相蒸着法(Physical Vapor Deposition)や有機金属化学気相蒸着法(Metal Organic CVD:MOCVD)によるAu、Cu、Al等の単独金属又はAu/Ti、Cu/Ti、Al/Ti等の積層金属を使用することができるが、本発明の目的から印刷により作製できることが好ましいので、実用上問題がなければ導電性ペーストの使用が好ましい。なお、導電性ペーストとしては、ケッチェンブラック等の導電性カーボンブラックペースト類、銀ペースト等の導電性金属ペーストが挙げられる。
なお、半導体の極性反転という現象は、半導体と絶縁体のバンドアライメントと界面に蓄積される電荷量に大きく依存するため、極性反転という観点では、絶縁体の特性がより重要なポイントになる。従って、トランジスター動作を示し、界面に巨大な電荷を蓄積することのできる薄膜が、極性反転をする上で望まれていた。
そこで、本発明者らは、有機絶縁体が一般に高い耐電圧を持ち、低リーク電流を示すことに着目し、検討を行った。絶縁膜としての酸化アルミニウム薄膜において酸素欠損が避けられないことは上述した通りである。有機化合物にも分子の欠損が存在するが、酸化物の酸素欠損が絶縁体の電子状態を変えてしまうのに対して、有機化合物では分子上における欠損が電子状態に関与しないため低リーク電流を示す。しかし、有機絶縁体は誘電率が低いために界面に多数の電荷を蓄積することができない。そこで、本発明者らは、更に検討を進めた結果、絶縁体層を形成する物質として高耐電圧と高誘電率を有する水酸基を持たない特定の高分子化合物を用いることにより、p型及びn型の両方のトランジスター特性を示す両極性OFETが得られることを見出したものである。
本発明のOFETにおいて、絶縁体層を形成する物質は、下記式(1)で示されるモノマー及び/又は下記式(2)で示されるモノマーを重合又は共重合して得られる高分子化合物を含むものである。また、この高分子化合物は、有機溶剤に溶解可能で、好ましくはジメチルホルムアミドを溶媒とする20℃における20質量%濃度の粘度が30〜8,000mPa・sである。なお、この粘度は、回転式粘度計を用いた測定法によるものである。
CH2=CHCOO−(CH22−CN −−− (1)
CH2=C(CH3)COO−(CH22−CN −−− (2)
具体的には、ジメチルホルムアミド等の溶媒に溶解する上記式(1)で示されるモノマー、即ち2−シアノエチルアクリレート及び上記式(2)示されるモノマー、即ち2−シアノエチルメタクリレートの各単独重合物及びこれら2種のモノマーの共重合物である。
これら高分子物質は、上記モノマーをラジカル重合開始剤を用いて、ラジカル重合することにより製造される。ここで、ラジカル重合開始剤としては通常用いられるもので良いが、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル等のアゾ系や、ベンゾイルパーオキサイド等の過酸化物系触媒等が挙げられる。本発明に係る高分子物質は、その分子構造中にシアノ基を有することが必須であることから、特にラジカル重合開始剤としてはニトリル基を有するアゾ系重合開始剤が好ましい。重合開始剤の添加量は、モノマー全量のモル数に対するモル数比として、0.005〜0.02が好ましい。重合開始剤の添加量がこれより少なすぎると、ラジカルの失活等により重合が十分進まない場合があり、多すぎると重合反応の制御が困難となる他、得られる高分子物質の重合度が非常に大きく溶剤に不溶になる等、その後の使用に供することが難しい場合がある。
また、重合反応を制御するために、ラウリルメルカプタン等の連鎖移動剤を用いることも可能である。この場合、連鎖移動剤の添加量は、重合開始剤のモル数に対するモル数比として、0.05〜1.0である。連鎖移動剤の添加量がこれより少ないと、開始剤添加量によっては重合反応の制御が困難になる等の不都合を生じる場合があり、これより多いと重合反応が十分に進まない場合がある。
重合方法としては、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等、通常一般的に知られている方法を用いることができる。溶液重合の場合の重合溶媒としては、アセトン、N,N’−ジメチルホルムアミド、エステル類、エーテル類等が例示されるが、モノマーを溶解することができる溶媒で、重合反応を阻害しない溶媒であれば、特に限定されない。重合反応後の精製工程を考慮すると、晶出溶剤との混和性及び水との混和性がある溶媒が好ましく、この点においてアセトン、N,N’−ジメチルホルムアミド等が好ましい。
また、重合溶媒中のモノマー濃度も特に制限されないものの、重合反応を溶液重合として行う場合、重合溶媒中のモノマー濃度があまり希薄であると、重合反応が十分に進まないことがあるため、10質量%以上が好ましい。なお、重合溶媒を使用しない場合は、塊状重合となる。
上記式(1)の2−シアノエチルアクリレートの単独重合物は、比誘電率が高く軟化温度が低い傾向を示す。一方、上記式(2)の2−シアノエチルメタクリレートの単独重合物は、上記式(1)の2−シアノエチルアクリレートの単独重合物に比較して、比誘電率が低く、軟化温度が高い傾向を示す。比誘電率に関しては、モノマーとして、上記式(1)の2−シアノエチルアクリレートと上記式(2)の2−シアノエチルメタクリレートを比較した場合、双極子基であるシアノエチル基の分子内含量は2−シアノエチルアクリレートの方が2−シアノエチルメタクリレートより高いことによる。一方、軟化温度に関しては、アクリレート単独重合物とメタクリレート単独重合物を比較した場合、一般にメタクリレート単独重合物の方が高いことは周知の事実であり、このことはシアノエチル系モノマーの重合物であっても同様である。
本発明のOFETの動作は、ゲートに電位が印加された時に絶縁体層−半導体層の界面に、本発明の絶縁体層を形成する高分子化合物が有する双極子基であるシアノエチル基が配向することにより、チャンネルの形成が増長されることによると考えられる。このことから、比誘電率が高い方が移動度等の性能が高くなると考えられる。また、軟化温度が低すぎると、駆動中の温度上昇で絶縁体層が柔らかくなることにより安定した性能を示さない場合があることから、絶縁体層を形成する物質が上記式(1)及び(2)のモノマーの共重合体の場合、上記式(1)と(2)のモノマーのモル比率は、100:0〜50:50、特に90:10〜50:50が好ましい。式(2)のモノマーのモル比率がこれより多いと、軟化温度が高くなり、界面の柔軟性が損なわれたり比誘電率が低下する場合がある。
本発明のOFETにおいて、半導体層を形成する物質は有機化合物であり、具体的には、ペンタセン、銅フタロシアニン、鉄フタロシアニン等の金属フタロシアニン、α−セキシチエニル等の低分子化合物、ポリチオフェン類、ポリピロール類、ポリアニリン類、ポリアセチレン類、ポリチエニレンビニレン類、ポリフェニレンビニレン類等の高分子化合物が挙げられる。一方、高分子化合物の場合には、有機溶剤に溶解可能なGPCによるポリスチレン換算重量平均分子量が2,000を超え、1,000,000以下の高分子化合物が好ましく、具体的にはポリチオフェン類、ポリピロール類、ポリアニリン類、ポリアセチレン類、ポリチエニレンビニレン類、ポリフェニレンビニレン類等が挙げられる。有機溶剤への可溶性、良好な加工性等の点を考慮すると、特にポリ(3−ヘキシルチオフェン)等のポリチオフェン類が特に好ましい。
絶縁体層上に半導体層を形成する場合、半導体層を形成する物質が低分子化合物では真空蒸着等の一般的な方法が用いられる。半導体層を形成する有機化合物が、低分子化合物でも高分子化合物でも有機溶剤に溶解する性質を有する場合は、絶縁体層上に溶液塗布・乾燥による積層を行うことができるが、この場合は、絶縁体層が溶解しない有機溶媒に溶解する必要がある。これは、積層により半導体層及び絶縁体層を形成しようとすると、一般的には界面状態が均一にならないと考えられているからである。
本発明の有機電界効果トランジスターの製造方法には、有機絶縁膜上に有機半導体層を蒸着により形成する方法や、有機半導体材料及び有機絶縁材料のそれぞれを有機溶剤に溶解して、塗着、乾燥する方法が挙げられるが、特に後者の方法が簡便であることから好ましい。この場合、絶縁体層を構成する化合物を溶解する有機溶媒としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン、N,N’−ジメチルホルムアミド、アセトン、アセトニトリル、γ−ブチルラクトン等が使用される。一方、半導体層を構成する高分子化合物を溶解する有機溶媒としては、例えばクロロホルム、トルエン、ヘキサン、アルコール類等が使用される。いずれの場合も1種又は2種以上を混合して用いることができる。
具体的には、導電体層からなるゲート電極上に上記式(1)で示されるモノマー及び/又は上記式(2)で示されるモノマーを重合又は共重合して得られる高分子物質を有機溶剤に溶解した高分子溶液を塗着、乾燥させて絶縁体層を形成後、絶縁体層が溶解しない有機溶媒に半導体層を形成する有機化合物を溶解した溶液を塗着、乾燥させて半導体層を形成する。例えば、ガラス又は一般的なポリマーシート等から選択された基板上にゲート電極となる導電体層をスパッタリングで形成するか、あるいは導電性ペーストや導電性高分子等をスピンコート、スクリーン印刷、インクジェット印刷により塗布、乾燥して形成する。なお、一般的に入手可能なITO膜付きガラスを用いてもよい。
形成されたゲート電極上に、絶縁体層を形成する物質を有機溶媒に溶解した溶液をスピンコート、スクリーン印刷、インクジェット印刷により塗布、乾燥して絶縁体層を形成する。
その後、上記絶縁性高分子化合物が溶解しない有機溶媒に半導体層を形成する物質を溶解した溶液を、絶縁体層上にスピンコート、スクリーン印刷、インクジェット印刷により塗布、乾燥して半導体層を作製する。なお、この際に絶縁体層−半導体層間の界面で半導体分子を配向させるために、絶縁体層表面に公知のラビング処理等、物理的処理を行ってもよい。
最後に、半導体層上にソース及びドレイン電極をスパッタリングで形成するか、導電性ペーストや導電性高分子等をスクリーン印刷、インクジェット印刷により塗布、乾燥する。
本発明のOFETは、導電体層からなるゲート電極上に絶縁体層を設け、その上に半導体層を形成し、更に半導体層上にソース及びドレイン電極を形成した構造である。ゲートに電位が付加されることにより電場を形成し、電界効果により絶縁体層近傍の半導体中に電荷を生じ、半導体層中に導電性領域、いわゆるチャネルを形成するものである。これは、絶縁体層と半導体層の界面状態が非常に重要であり、その界面が平坦である程、好ましいことを意味している。
なお、絶縁体層の厚さは、0.2〜10μm、特に0.5〜3μmであることが好ましく、半導体層の厚さは、50〜300nm、特に50〜100nmであることが好ましく、導電体層の厚さは、30〜50nmであることが好ましいが、これに限定されるものではない。
本発明の有機電界効果薄層トランジスターが両極性有機電界効果トランジスターである場合には、正のゲート電圧を印加したときn型のトランジスターの特性を示し、負のゲート電圧を印加したとき、p型のトランジスターの特性を示すものである。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
冷却管及び攪拌機を持つ3口フラスコ(500ml)を窒素置換した後、通常の減圧蒸留法で蒸留した2−シアノエチルアクリレートモノマーを70g加えた。次いで、重合溶媒として脱水処理を行ったアセトンを163g、モノマーに対するモル数比が0.01となるようラジカル開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリルを加え、更に連鎖移動剤として0.001モルのラウリルメルカプタンを加えた。窒素導入管を接続し、反応温度60℃で反応時間300分の条件で反応を行った。終了後、室温まで冷却し、過剰量のメタノールへ反応液を析出させ、更に析出物をアセトンに溶解し過剰量のメタノールで析出することを数回繰り返した。その後、精製された析出物を乾燥し、ジメチルホルムアミドを溶媒とする20℃における20質量%の粘度が305mPa・s、40℃/1kHzの比誘電率が約11、軟化温度が約30℃のポリ(2−シアノエチルアクリレート)約63gを得た。
絶縁体層を形成する物質として、ポリ(2−シアノエチルアクリレート)を、半導体層を形成する物質として、銅フタロシアニン(ALDRICH社製)を用いて、下記に示す方法で有機電界効果トランジスターを作製し、評価した。
熱酸化シリコン基板上に、室温、背圧10-4Paの条件でRFスパッタ法によりTiを20nm蒸着し、次いでAuを60nm蒸着することでゲート電極を作製した。
次に、ゲート電極Au表面上に、ポリ(2−シアノエチルアクリレート)のN−メチル−2−ピロリドン20質量%溶液を0.2μmメンブランフィルターで濾過後、スピンコートして60℃で24時間真空加熱乾燥し、2μmの絶縁体層を形成した。この絶縁膜の1kHzにおける静電容量は、6nF/cm2であった。
次に、銅フタロシアニンを用いて真空蒸着法により膜厚が70nmの半導体層を作製した。X線回折測定したところ、2θ=6.8°にピークが観測され、銅フタロシアニン薄膜がα構造であることが分かった。
基板を−20℃に冷却し、半導体層にメタルマスクを介して、背圧10-5Pa以下の条件でRFスパッタ法により、Auを20nm蒸着した。ソース・ドレイン間の距離と電極幅は、それぞれ50μmの間隔(図1においてL=50μm)、4.0mm幅(図1においてW=4.0mm)であった。
作製した電界効果トランジスターの電気特性評価は、1.3×10-3Pa以下の真空・遮光下で行った。
電流−電圧(ISD−VSD)特性を室温(25℃)で測定したところ、図2のように、正のゲート電圧を印加すると、空乏層が形成されるため、低ゲート電圧では電流値が減少するが、高ゲート電圧では反転層が形成され、電流値が増加していくn型の特性を示した(図2)。ソース・ドレイン電流−ソース・ドレイン電圧曲線のチャネルコンダクタンスから移動度を見積もったところ、電界効果移動度は、1.0×10-4cm2/Vsであった。ゲート絶縁膜にシアノエチルプルランを用いた比較例1に示す素子では、単に電圧を印加しただけでは、n型のトランジスター特性を示さない。そのためポーリング処理が必要であり、ポーリング処理後の移動度と比較しても、本発明に示す電界効果移動度は、約100倍近く早い移動度が得られ、電子移動度の劇的な向上が見られた。
[実施例2]
実施例1で作製した電界効果トランジスターに負のゲート電圧を印加して、電流−電圧(ISD−VSD)特性を室温(25℃)で測定したところ、図3のように、ゲート電圧の増加と共に電流値が増加していく、典型的なp型のトランジスター特性を示した(図3(A))。一方、正のゲート電圧を印加した場合では、空乏層が形成されるため、低ゲート電圧では電流値が減少するが、高ゲート電圧では反転層が形成され、電流値が増加していくn型の特性を示した(図3(B))。銅フタロシアニン層がp型であり、更にバンドギャップが1.5eVと大きいために、多量の電荷を蓄積しているにも拘わらず、弱い反転状態であると考えられる。そのため、n型のソース・ドレイン電流値は、p型のソース・ドレイン電流値に比べて10分の1(|Vg|=50Vの時)と小さな値を示す。
次に、ソース・ドレイン電流−ソース・ドレイン電圧曲線のチャネルコンダクタンスから移動度(μ)を見積もった。p型の移動度は1.0×10-3cm2/Vsであり、酸化シリコンをゲート絶縁膜にした電界効果トランジスターにおいて得られる値とほぼ同程度であった。一方、n型における電界効果移動度は、p型の約10分の1の1.0×10-4cm2/Vsであった。
ゲート絶縁膜にシアノエチルプルランを用いた比較例1に示す素子ではn型のトランジスター特性を得るためにポーリング処理が必要であり、ポーリング処理後の移動度と比較しても、本発明に示すn型における電界効果移動度は、約100倍近く早い移動度が得られ、電子移動度の劇的な向上が見られた。また、|VSD|=50Vにおけるp型、n型のOn/Off比は、ともに100程度であり、VTはそれぞれ−44V、73Vであった。
[実施例3]
2−シアノエチルアクリレートモノマーを単独使用する代わりに、2−シアノエチルアクリレートモノマーと2−シアノエチルメタクリレートモノマーとを用いて実施例1と同様に操作し、絶縁体層を形成する物質として、2−シアノエチルアクリレートモノマーと2−シアノエチルメタクリレートモノマーのモル比が50:50の共重合体を得た。この共重合体は、ジメチルホルムアミドを溶媒とする20℃における20質量%の粘度が332mPa・s、40℃/1kHzの比誘電率が約10、軟化温度が約60℃であった。
得られた共重合体を用いて、実施例1及び実施例2に示す方法と同様の方法で電界効果トランジスターを作製して特性評価を行ったところ、実施例1及び実施例2同様、優れたトランジスター特性を示した。
[実施例4]
2−シアノエチルアクリレートモノマーを単独使用する代わりに、2−シアノエチルアクリレートモノマーと2−シアノエチルメタクリレートモノマーとを用いて実施例1と同様に操作し、絶縁体層を形成する物質として、2−シアノエチルアクリレートモノマーと2−シアノエチルメタクリレートモノマーのモル比が90:10の共重合体を得た。この共重合体は、ジメチルホルムアミドを溶媒とする20℃における20質量%の粘度が321mPa・s、40℃/1kHzの比誘電率が約11、軟化温度が約40℃であった。
得られた共重合体を用いて、実施例1及び実施例2に示す方法と同様の方法で電界効果トランジスターを作製して特性評価を行ったところ、実施例1及び実施例2同様、優れたトランジスター特性を示した。
[比較例1]
絶縁体層を形成する物質として、シアノエチル基置換率が85.2モル%であるシアノエチルプルラン(CyEPL、信越化学工業(株)製、CR−S、重量平均分子量:49,000)を、半導体層を形成する物質として、銅フタロシアニン(ALDRICH社製)を用いて、下記に示す方法で有機電界効果トランジスターを作製し、評価した。熱酸化シリコン基板上に、室温、背圧10-4Paの条件でRFスパッタ法によりTiを20nm蒸着し、次いでAuを60nm蒸着することでゲート電極を作製した。
次に、ゲート電極Au表面上に、シアノエチルプルランのN−メチル−2−ピロリドン15質量%溶液を0.2μmメンブランフィルターで濾過後、スピンコートして100℃で1時間乾燥し、2μmの絶縁体層を形成した。この絶縁膜の1kHzにおける静電容量は、17.7nF/cm2であった。
次に、真空蒸着法により膜厚が70nmの銅フタロシアニン膜を作製した。X線回折測定したところ、2θ=6.8°にピークが観測され、銅フタロシアニン薄膜がα構造であることが分かった。
次に、基板を−20℃に冷却し、半導体層にメタルマスクを介して、背圧10-5Pa以下の条件でRFスパッタ法により、Auを300nm蒸着した。ソース・ドレイン間の距離と電極幅は、それぞれ38μmの間隔(図1においてL=38μm)、3.9mm幅(図1においてW=3.9mm)であった。
作製した電界効果トランジスターの電気特性評価は、1.3×10-3Pa以下の真空・遮光下で行った。
絶縁膜にポーリング処理を行わないで、電流−電圧(ISD−VSD)特性を室温(25℃)で測定したところ、図4のように、正のゲート電圧を印加すると、ゲート電圧の増加と共に、ソース・ドレイン電流は小さくなり、空乏層が形成されていくだけであった。
次に、大きな蓄積電荷量を得るために、抗電界以上のソース・ゲート電圧(|VSG|=20V)を2,000秒間以上印加してポーリング処理を行った後、デバイスの電流−電圧(ISD−VSD)特性を室温で測定した。正のゲート電圧を印加すると、空乏層が形成されるため、低ゲート電圧では電流値が減少するが、高ゲート電圧では反転層が形成され、電流値が増加していくn型の特性を示した。実施例1と同様に求めた電界効果移動度は、3.5×10-6cm2/Vsであった。
[比較例2]
比較例1で作製した電界効果トランジスターの絶縁膜にポーリング処理を行わないで、電流−電圧(ISD−VSD)特性を室温(25℃)で測定したところ、負のゲート電圧のときには典型的なp型の性質を示した。一方、正のゲート電圧のときには、ゲート電圧の増加と共に、ソース・ドレイン電流は小さくなり、空乏層が形成されていくだけであった。
次に、大きな蓄積電荷量を得るために、抗電界以上のソース・ゲート電圧(|VSG|=20V)を2,000秒間以上印加してポーリング処理を行った後、デバイスの電流−電圧(ISD−VSD)特性を室温で測定した。図5のように、負のゲート電圧を印加した揚合は、ゲート電圧の増加と共に電流値が増加していく、典型的なp型のトランジスター特性を示した(図5(A))。一方、正のゲート電圧を印加した場合は、ゲート電圧を印加すると空乏化が進み、電流値が減少して行ったが、20V以上では、反転層が形成され、電流値が増加していくn型の特性を示した(図5(B))。銅フタロシアニン層がp型であり、更にバンドギャップが1.5eVと大きいために、多量の電荷を蓄積しているにも拘わらず、弱い反転状態であると考えられる。そのため、n型のソース・ドレイン電流値は、p型のソース・ドレイン電流値に比べて2,000分の1(|Vg|=50Vの時)と小さな値を示す。電界効果移動度は、通常、飽和電流値から求められるが、このデバイスでは静電容量がQ=CVで決められないため、ソース・ドレイン電流−ソース・ドレイン電圧曲線のチャネルコンダクタンスから移動度(∫)を見積もった。VTはソース・ドレイン電流が立ち上がる閾値電圧であり、ISD=(W/L)μ[P+C(VSG−VT)]VSDの式を用いた。p型の移動度は4.1×10-3cm2/Vsであり、酸化シリコンをゲート絶縁膜にした電界効果トランジスターにおいて得られる値とほぼ同程度であった。
一方、n型における電界効果移動度は、p型の約1,000分の1の3.5×10-6cm2/Vsであった。また、|VSD|=10Vにおけるp型、n型のon/off比は、それぞれ6×104、70であり、VTはそれぞれ−0.1V、0.9Vであった。
本発明のOFETの一態様を示す斜視図である。 本発明の実施例1のOFETのISD−VSD特性を示すグラフである。 本発明の実施例2のOFETのISD−VSD特性を示すグラフである。 本発明の比較例1のOFETのISD−VSD特性を示すグラフである。 本発明の比較例2のOFETのISD−VSD特性を示すグラフである。
符号の説明
1 基板
2 導電体層(ゲート電極)
3 絶縁体層
4 半導体層
5 ソース電極
6 ドレイン電極

Claims (6)

  1. 導電体層/絶縁体層/半導体層構造を有する有機電界効果トランジスターにおいて、半導体層を形成する物質が有機化合物であり、絶縁体層を形成する物質が下記式(1)で示されるモノマー及び/又は下記式(2)で示されるモノマーを重合又は共重合して得られる高分子物質を含んでなることを特徴とする有機電界効果トランジスター。
    CH2=CHCOO−(CH22−CN −−− (1)
    CH2=C(CH3)COO−(CH22−CN −−− (2)
  2. 前記有機電界効果トランジスターが、p型、n型の両方のトランジスター特性を示す両極性有機電界効果トランジスターであることを特徴とする請求項1記載の有機電界効果トランジスター。
  3. 前記高分子物質における式(1)及び(2)のモル比率が、100:0〜50:50であることを特徴とする請求項1又は2記載の有機電界効果トランジスター。
  4. 前記半導体層を形成する物質が、有機溶剤に溶解可能な重量平均分子量が2,000を超え1,000,000以下の有機化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の有機電界効果トランジスター。
  5. 前記半導体層を形成する物質が、ポリチオフェン類であることを特徴とする請求項4記載の有機電界効果トランジスター。
  6. 導電体層からなるゲート電極上に下記式(1)で示されるモノマー及び/又は下記式(2)で示されるモノマーを重合又は共重合して得られる高分子物質を有機溶剤に溶解した高分子溶液を塗着、乾燥させて絶縁体層を形成後、半導体層を積層することを特徴とする有機電界効果トランジスターの製造方法。
    CH2=CHCOO−(CH22−CN −−− (1)
    CH2=C(CH3)COO−(CH22−CN −−− (2)
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