JP2008270492A - 絶縁ゲート型半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリコン半導体基板を用いた絶縁ゲート型半導体装置の低オン抵抗化を実現するため、基板に炭化珪素(SiC)を採用する技術が検討されている。SiCではSiに比べてオン抵抗が2桁も低減するということが理論的には証明されているが、SiCのチャネル反転速度が低いため、実際には1桁程度の低減にしかならない問題があった。
【解決手段】 ドレイン領域となるn−型SiC半導体層およびn+型SiC半導体基板にトレンチ構造のゲート電極(p型)を設けこれらの間に、n+型ソース領域、n−型チャネル領域を設ける。ゲート端子、ソース端子、ドレイン端子に印加する電位によって、ON状態では全てのn型のSiC層が電流経路となり、OFF状態ではチャネル領域に空乏層を形成して電流を遮断する。チャネル領域反転のメカニズムを採用しないので、SiC基板の電子移動度をチャネル反転移動度とみなすことができ、理論値に近い低オン抵抗化が実現する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、絶縁ゲート型半導体装置に係り、特に低オン抵抗を実現した絶縁ゲート型半導体装置に関する。
図8には従来の絶縁ゲート型半導体装置の一例として、nチャネル型のMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Filed Effect Transister)を示す。
図8(A)は平面図であり図8(B)は、図8(A)のf−f線断面図である。尚、図8(A)では層間絶縁膜を省略し、ソース電極を破線で示す。
図8(A)の如く、基板表面においてトレンチ44はストライプ状に形成され、トレンチ44に隣接してソース領域48およびボディ領域49が配置される。トレンチ44、ソース領域48、ボディ領域49は同一の方向に延在する。
図8(B)の如く、nチャネル型のMOSFETは、ドレイン領域42となるn+型のシリコン(Si)半導体基板41の上にn−型のシリコン半導体層を積層し、p型のチャネル層43を設ける。チャネル層43からドレイン領域42まで到達するトレンチ44を設け、トレンチ44の内壁をゲート酸化膜45で被膜し、トレンチ44にゲート電極46を埋設する。
トレンチ44に隣接したチャネル層43表面にはn+型のソース領域48が形成され、隣り合う2つのセルのソース領域48間のチャネル層43表面にはp+型のボディ領域49が形成される。トレンチ44上は層間絶縁膜50で覆い、ソース領域48およびボディ領域49とコンタクトするソース電極51を設ける。ソース電極51は、ソース領域48およびボディ領域49上に連続して設けられる。また、基板裏面にはドレイン電極52を設ける(例えば特許文献1参照。)
特開2004−241413号公報
一般的なMOSFETは半導体基板としてシリコン(Si)半導体が採用されている。
一方、炭化珪素(SiC)も半導体基板材料として検討が進んでいる。SiCは、Siの約10倍の絶縁破壊電界強度(Ec)を持ち、また、MOSFETの半導体基板としてSiCを採用することで、オン抵抗が2桁(具体的には面積あたり300分の1)も低減することが理論的に証明されている。このためSiCは高耐圧・低損失の次世代パワーデバイス材料として期待されている。
しかし、SiCは、基板(バルク)の電子移動度がSiと同等であってもチャネル反転移動度が低い(10cm/Vs〜50cm/Vs)。このため不純物領域(チャネル領域)の反転により導通路を形成する実際のMOSFETにおいては、チャネル領域の電子移動度の低下により、理論的なオン抵抗値を得ることができない。
例えばSi基板と比較した場合に、同じ耐圧であれば、理論的には300分の1となるべきオン抵抗が、実際には、Si基板で60mmΩ/cmの場合にSiCで10mmΩ/cmまでしか低減せず、実用化には問題があった。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされ、第1の電位が印加される一導電型の炭化珪素半導体層と、該炭化珪素層の一主面に設けられ、等間隔で互いに平行に配置された複数のトレンチと、前記トレンチ内壁に設けられた絶縁膜と、前記トレンチ内に充填され、可変の第2の電位が印加される逆導電型の第1半導体領域と、隣り合う2つの前記トレンチ間に位置する前記炭化珪素層よりなる第2半導体領域と、前記第2半導体領域の前記一主面の表面に設けられ、第3の電位が印加される一導電型不純物領域と、を具備し、前記第2の電位に応じて第2半導体領域に導通路を形成、または消滅することにより解決するものである。
本発明によれば、半導体基板にSiCを採用し、不純物領域(チャネル領域)の反転によらずに導電路を形成、消滅する絶縁ゲート型半導体装置を実現することにより、Si基板を採用した場合と比較して、オン抵抗を2桁(具体的には300分の1程度)低減した絶縁ゲート型半導体装置を提供できる。
SiCはチャネル反転移動度は低いが、基板(バルク)の電子移動度はSiと同等である。従って、絶縁ゲート型半導体装置のオン・オフにチャネル領域を反転させず、空乏層の形成または消滅により導電路を消滅または形成する構成とすることにより、チャネル領域の電子移動度は基板(バルク)の電子移動度となり、理論的なオン抵抗値を得ることができる。
オン抵抗の低減(例えば300分の1)により、チップサイズおよびコストの大幅な低減が実現できる。

以下に、本発明の絶縁ゲート型半導体装置について、図1から図7を参照にして詳細に説明する。
図1は本発明の絶縁ゲート型半導体装置の構造を示す斜視図であり、基板表面の電極層は省略している。
本発明の絶縁ゲート型半導体装置は、炭化珪素層と、トレンチと、絶縁膜と、第1半導体領域と、第2半導体領域と、一導電型不純物領域と、から構成される。
基板SBは、n+型炭化珪素(SiC)半導体基板1上にn−型のSiC半導体層(以下SiC層)2を積層してなり、第1の電位が印加されるドレイン領域3を構成する。SiCの結晶格子は六方晶系であり、立方晶系であるシリコン(Si)半導体と比較して、破壊電界強度Ecが高く、抵抗値が低いなどの特性を有する。
トレンチ7は、n−型SiC層2の一主面に設けられ、等間隔で互いに平行に配置される。トレンチ7の側壁はn−型SiC層2の一主面に対してほぼ垂直に設けられる。
図2は本発明の絶縁ゲート型半導体装置の構造を示す上面図である。図2(A)は基板表面の電極層を省略した図であり、図2(B)は電極層を配置した図であり、いずれも基板表面の絶縁層は省略している。また図1の前面は図2(A)のa−a線断面図である。
図2(A)を参照して、n−型SiC層2の一主面におけるトレンチ7は、第1方向(X軸方向)に延在する第1トレンチ7xと第2方向(Y軸方向)に延在する第2トレンチ7yからなる格子形状である。
トレンチ7の内壁には絶縁膜6が設けられる。絶縁膜6は例えば酸化膜であり、膜厚は1000Å程度である。
第1半導体領域5は、トレンチ7内に充填されp型不純物が導入された多結晶シリコン(ポリシリコン)からなる。第1半導体領域は可変の第2の電位が印加されるゲート電極5である。ゲート電極5は、トレンチ7内に設けられるため、トレンチ7のパターンと同様に第1方向に延在する第1ゲート電極5xと第2方向に延在する第2ゲート電極5yとからなる格子状である。
第2半導体領域8は、隣り合う2つの第1トレンチ7x間に挟まれたn−型SiC層2である。第2半導体領域は、第2の電位に応じて空乏層を形成または消滅させることにより、導通路が消滅または形成されるチャネル領域8である。
チャネル領域8(n−型SiC層2)の一主面の表面には、n型不純物領域4が設けられる。n型不純物領域は第3の電位が印加されるソース領域4である。
いずれも図示は省略するが、基板SBの他の主面(n+型SiC半導体基板1の裏面)側には、第1の電位を印加するドレイン電極層が設けられてドレイン端子Dに接続し、基板SBの一主面側には、ゲート電極5に第2の電位を印加するゲート電極層と、ソース領域4に第3の電位を印加するソース電極層がそれぞれ設けられ、それぞれゲート端子G、ソース端子Sに接続する。
基板SBの一主面側においてソース領域4は、第2ゲート電極5yと所定の距離で離間して配置され、第2ゲート電極5yに沿ってY軸方向に延在する。すなわち、隣り合う第1ゲート電極5xの間には、チャネル領域8となるn−型SiC層2が露出する部分と、ソース領域4が露出する部分が存在する。チャネル領域8の幅は、後に詳述するが、第2の電位を、第3の電位と同電位または第3の電位に対して低電位にした場合に、空乏化が可能な幅とし、例えば1μm程度である。
図2(B)を参照して、基板SBの主面上には不図示の絶縁層を介してソース電極層11およびゲート電極層15が配置される。ソース電極層11は、例えば第2ゲート電極5y上およびソース領域4を覆って第2方向に延在し、ソース領域4とコンタクトする。ゲート電極層15は、例えばソース電極層11と離間して配置され、隣り合う第1ゲート電極5x同士を接続して第2方向に沿って延在する。
次に、図3および図4を参照して、本実施形態の絶縁ゲート型半導体装置の断面構造およびその動作について説明する。図3(A)は図2(B)のb−b線断面図、図3(B)は図2(B)のc−c線断面図、図4(A)は図2(B)のd−d線断面図、図4(B)は図2(B)のe−e線断面図である。
図3(A)に示す如く、n−型SiC層2の表面領域のなかでトレンチ7に囲まれた領域がチャネル領域8であり、矢印Hをチャネル幅、矢印Lをチャネル厚みとする。つまり、チャネル幅Hとは、チャネル領域8において対向するトレンチ7(第1トレンチ7x)間の間隔であり、チャネル厚みLとは、第1トレンチ7xの側壁に沿って、ソース領域4底面からゲート電極5の底面までの距離をいう。また、n+型SiC半導体基板1の裏面には、ドレイン電極層10として例えばTi−Ni−Au層が積層されオーミックコンタクトしている。これにより、ドレイン領域3には、ドレイン端子Dから第1の電位が印加される。
一方、n−型SiC層2表面には絶縁層12が設けられる。絶縁層12は、例えば酸化膜である。そして、この酸化膜12に設けられたコンタクトホールCHを介して、ソース電極層11となる例えばAl層が設けられ、ソース領域4とオーミックコンタクトしている。
図3(B)を参照して、n−型SiC層2表面に設けられた絶縁層12上にAl層などにより、ソース電極層11を設ける。ソース電極層11は、ソース領域4上に設けられたコンタクトホールCHを介してこれらと接続する。これによりソース領域4にはソース端子Sから第3の電位が印加される。
尚、断面図および平面図における絶縁膜6の角部は角張って描いてあるが、これらは模式図であり、実際には丸みを帯びていてもよい。すなわち、電界集中を抑制するためにこれら角部に丸みを持たせることは、広く一般に採用されていることである。
図4(A)(B)および図2(B)を参照して、ゲート電極層15は、第1ゲート電極5xの一部と重畳し、第2方向(Y軸方向)に延在するように設けられる。ゲート電極層15は、その下方の絶縁層12に設けられたコンタクトホールCHを介して、第1ゲート電極5xとコンタクトする。これにより、ゲート電極5には、ゲート端子Gから可変の第2の電位が印加される。
本実施形態の絶縁ゲート型半導体装置は上記の構成を有しており、ソース端子S、ゲート端子Gおよびドレイン端子Dにそれぞれ所望の電位を印加することにより、チャネル領域8を反転させることなく、電流の導通および遮断を行う。
次に、図5から図7を参照して本実施形態の絶縁ゲート型半導体装置の動作原理を説明する。
まず、図5および図6を参照してON状態からOFF状態へ転じる場合について説明する。
図5はONからOFFへ遷移する状態を示す図であり、図5(A)は、ONからOFFへ遷移する状態を示すチャネル領域8付近の拡大概要断面図であり、図5(B)はOFF時のチャネル領域8でのエネルギーバンド図を示している。
まず図5(A)を参照して、絶縁ゲート型半導体装置100がON状態の場合の電流経路は、n+型SiC半導体基板1およびn−型SiC層2から成るドレイン領域3、第1トレンチ7x間のn−型SiC層2であるチャネル領域8およびn+型不純物領域であるソース領域4からなる。すなわち、ON状態では全てn型の、ドレイン−ソース間に設けられた領域に電流が流れる。以下、チャネル領域8に形成される電流経路を導通路21と称する。
OFF状態ではゲート端子Gを接地してソース端子Sと実質同電位とするか(第2の電位と第3の電位を実質同電位)、またはゲート端子Gをソース端子Sに対して低電位(第2の電位が第3の電位より低電位)とする。
これにより、ゲート電極5周辺のチャネル領域8には、ゲート電極(p+型ポリシリコン領域)5とn−型SiC層2との仕事関数差により、ゲート電極5を囲むように空乏層20が形成される。
具体的には、p+型のポリシリコン領域(ゲート電極5)とn−型SiC層2領域とを同電位にすると、図5(B)に示す如くエネルギーバンド図が形成される。p+型のポリシリコン領域において、絶縁膜6界面では価電子帯が負の傾斜により形成されており、自由キャリア(正孔)に対しては絶縁膜6の界面はポテンシャルエネルギーが高いことを示している。
つまり、図5(A)の如く、p+型のポリシリコン領域の自由キャリア(正孔)は絶縁膜6界面に存在することができず、絶縁膜6から離れる方向に追いやられる。その結果、p+型のポリシリコン領域の絶縁膜6界面にはイオン化アクセプタから成る負電荷が取り残される状態となる。
これは、キャリアである正孔や電子はイオン化アクセプタやイオン化ドナーから離れてある程度の範囲内で運動できるが、イオン化アクセプタやイオン化ドナーは質量が大きいばかりでなく、SiC格子中に置換型に埋め込まれているので動けないためである。
そして、p+型のポリシリコン領域の絶縁膜6界面にイオン化アクセプタから成る負電荷が存在する。そのことで、n−型SiC層2領域では、このイオン化アクセプタから成る負電荷と対となるイオン化ドナーから成る正電荷が必要となる。そのため、チャネル領域8は絶縁膜6界面から空乏化することによって、イオン化ドナーを出現させる。
図6はOFF状態を示す図であり、図6(A)は、OFF状態のチャネル領域8付近の拡大概要断面図であり、図6(B)は、ゲート電極5(第1ゲート電極5x)とドレイン領域3を示す概要図である。
図6(A)を参照して、第1ゲート電極5xを形成する第1トレンチ7x間の幅、つまり、チャネル幅Hを調整することで、両側の第1ゲート電極5xから延びる空乏層20によりチャネル領域8は埋め尽くされる。これにより、チャネル領域8に形成された導通路21が消滅するので、ここを流れていた電流が遮断される。
ここで、チャネル領域8の不純物濃度は1.0×1014(/cm)程度、厚みは1μm程度である。従って、上記の不純物濃度を有するチャネル領域8では、空乏層20が形成されるだけではイオン化アクセプタとつり合うだけの正電荷を確保できない。
そこで、チャネル領域8内にはソース領域4から少数の自由キャリア(正孔)が注入され、これにより、p+型のポリシリコン領域内のイオン化アクセプタとn−型SiC層2内の自由キャリア(正孔)またはイオン化ドナーとが対となり電界を形成する。このように、少数の自由キャリアによって空乏層20は擬似的なp型領域となり、この空乏層20で満たされたチャネル領域8も、擬似的なp型の領域となる。
すなわち図6(B)の如く、ドレイン領域3を構成するn−型SiC層2とn+型のソース領域4とが、擬似的なp型領域によりpn接合分離される。
また、OFF時ではドレイン電極層10には正の電圧が印加され、ソース電極層11およびゲート電極層15が接地されている。この逆方向バイアスにより、空乏層20は、ゲート電極5から基板SBの(一主面に対して)水平方向に広がるだけでなく、擬似的なp型領域となるチャネル領域8とn型領域であるドレイン領域3との境界面から、基板SBの(一主面に対して)垂直方向にも広がる。すなわち、空乏層中の電界は、基板SBに対して水平方向だけでなく、基板SBに対して垂直方向にも発生するので、これにより、所定の耐圧を維持することができる。
次に、図7を参照して絶縁ゲート型半導体装置100がOFF状態からON状態へと転じる場合について説明する。図7(A)はOFFからONに遷移する状態のチャネル領域8付近を示す拡大概要図であり、図7(B)はON状態のチャネル領域8付近を示す拡大概要図である。
図7(A)を参照して、絶縁ゲート型半導体装置100をON状態にするには、OFF状態で接地されていたゲート端子Gに正電位を印加する。すなわち、ゲート電極(p+型ポリシリコン領域)5の電位がソース領域4の電位よりも高電位の状態となる。
ゲート電極5からチャネル領域8に広がっていた空乏層20は、チャネル領域8の中央付近から消滅し始め、空乏層20がゲート電極5側に後退する。
これにより、図7(B)の如くチャネル領域8の中央部分から導通路21が形成され、全てn型のソース領域4、チャネル領域8(導通路21)と、ここでは不図示のドレイン領域3(n−型SiC層2)およびn+型SiC半導体基板1が導通し、ソース領域4からドレイン領域3へ自由キャリア(電子)が移動し、主電流が流れる。
再び絶縁ゲート型半導体装置100をOFF状態にするには、ゲート端子Gの電位を接地または負電位とする(図5および図6参照)。これにより、ゲート電極5からチャネル領域8に空乏層20が広がり、空乏層20がチャネル領域8を埋め尽くすことにより、チャネル層8の導通路21は消滅し、再び、ドレイン領域3を構成するn−型SiC層2とn+型のソース領域4とが、擬似的なp型領域であるチャネル領域8によりpn接合分離され、遮断状態(OFF状態)となる。
Si基板に形成される一般的なMOSFETは、ゲート電圧の印加状態によって、ゲート電極に沿ったチャネル領域の不純物を反転または非反転して、チャネル(導通路)を形成または消滅するものであり(図8参照)、チャネル反転移動度がデバイスのオン抵抗に大きく関与する。
つまり、オン抵抗の低減を目的として、材料自体の抵抗値が低いSiCを基板SBに採用したとしても、SiCはチャネル反転移動度が低いため、オン抵抗の大幅な低減が実現せず、SiCの低い抵抗値をデバイスに生かしきれない問題があった。
本実施形態では、チャネル領域8を反転させることなく、空乏層20の形成によってチャネル領域8の導通路21を消滅し電流を遮断する。また空乏層20の消滅によって導通路21を形成し、電流を導通させる。導通路21が形成されるチャネル領域8はn−型SiC層2であるので、オン抵抗に寄与するチャネル反転移動度として、基板SB(バルク)、すなわちSiCの電子移動度を用いることができる。
SiCの電子移動度は、Siと同等であるので、Si基板をSiC基板に変えることによる電子移動度の変化はほとんどないといってよい。すなわち、デバイスのオン抵抗としては、SiCの低い抵抗値を十分に生かすことができ、オン抵抗を大幅に低減できる。
具体的には、例えば、基板材料にSiを用いた同じ耐圧のデバイス(MOSFET)と比較して、SiCを用いることによりオン抵抗が300分の1となることが理論的には証明されているが、本実施形態によれば、この理論値に近いオン抵抗を得ることができる。
以上、本実施形態ではn型のSiC層2を採用した場合を例に説明したが、p型のSiC層を採用し本実施形態と導電型を逆にした半導体装置であっても同様に実施できる。
本発明の絶縁ゲート型半導体装置を説明するための斜視図である。 本発明の絶縁ゲート型半導体装置を説明するための平面図である。 本発明の絶縁ゲート型半導体装置を説明するための断面図である。 本発明の絶縁ゲート型半導体装置を説明するための断面図である。 本発明の絶縁ゲート型半導体装置を説明するための(A)概要図、(B)エネルギーバンド図である。 本発明の絶縁ゲート型半導体装置を説明するための(A)概要図、(B)断面図である。 本発明の絶縁ゲート型半導体装置を説明するための概要図である。 従来の絶縁ゲート型半導体装置を説明するための(A)平面図、(B)断面図である。
符号の説明
1 n+型SiC半導体基板
2 n−型SiC層
3 ドレイン領域
4 ソース領域
5 第1半導体領域(ゲート電極)
5x 第1ゲート電極
5y 第2ゲート電極
6 絶縁膜
7 トレンチ
7x 第1トレンチ
7y 第2トレンチ
8 第2半導体領域(チャネル領域)
10 ドレイン電極層
11 ソース電極層
12 絶縁層
15 ゲート電極層
20 空乏層
21 導通路
41 n+型シリコン半導体基板
42 n−型エピタキシャル層
43 チャネル層
44 トレンチ
45 ゲート酸化膜
46 ゲート電極
48 ソース領域
49 ボディ領域
50 層間絶縁膜
51 ソース電極
52 ドレイン電極

Claims (8)

  1. 第1の電位が印加される一導電型の炭化珪素半導体層と、
    該炭化珪素層の一主面に設けられ、等間隔で互いに平行に配置された複数のトレンチと、
    前記トレンチ内壁に設けられた絶縁膜と、
    前記トレンチ内に充填され、可変の第2の電位が印加される逆導電型の第1半導体領域と、
    隣り合う2つの前記トレンチ間に位置する前記炭化珪素層よりなる第2半導体領域と、
    前記第2半導体領域の前記一主面の表面に設けられ、第3の電位が印加される一導電型不純物領域と、
    を具備し、
    前記第2の電位に応じて第2半導体領域に導通路を形成、または消滅することを特徴とする絶縁ゲート型半導体装置。
  2. 前記第2半導体領域に空乏層を形成または消滅させることにより、前記導通路を消滅または形成することを特徴とする請求項1に記載の絶縁ゲート型半導体装置。
  3. 前記第1半導体領域は、多結晶シリコンからなることを特徴とする請求項1に記載の絶縁ゲート型半導体装置。
  4. 前記第1半導体領域は第1方向と第2方向に延在する格子形状であり、前記一導電型不純物領域は、前記第1方向に沿って配置されることを特徴とする請求項1に記載の絶縁ゲート型半導体装置。
  5. 前記第2半導体領域は、前記第2の電位を前記第3の電位と同電位または該第3の電位に対して低電位にした場合に、空乏化する幅を有することを特徴とする請求項1に記載の絶縁ゲート型半導体装置。
  6. 前記第2の電位に前記第3の電位より高電位を印加し、前記第2半導体層に形成される空乏層を消滅させることを特徴とする請求項1に記載の絶縁ゲート型半導体装置。
  7. 前記第2の電位を、前記第3の電位と同電位または該第3の電位に対して低電位とし、前記第2半導体層に空乏層を形成することを特徴とする請求項1に記載の絶縁ゲート型半導体装置。
  8. 前記第2半導体領域を擬似的な逆導電型半導体領域とし、該擬似的な逆導電型半導体領域と前記炭化珪素半導体層の接合から広がる空乏層によりに所定の耐圧を確保することを特徴とする請求項7に記載の絶縁ゲート型半導体装置。
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