JP2008270040A - 燃料電池の排気調整装置および燃料電池用排気管 - Google Patents

燃料電池の排気調整装置および燃料電池用排気管 Download PDF

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Abstract

【課題】効率的に白霧を抑制する。
【解決手段】燃料電池のオフガスを排出する排出通路に接続され、排出通路を流れるオフガスを冷却する冷却装置と、冷却装置の冷却量を制御する冷却量制御装置と、を備える燃料電池の排気調整装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池の排気調整技術に関する。
燃料電池では、その反応により発電量に応じた生成水が排出される。特に、自動車用燃料電池では、走行距離により生成水が多量となる。また、自動車用燃料電池では、固定高分子型が主流で、基本的には運転温度が低い。したがって、これまでは、寒冷地での生成水の路面凍結、あるいは生成水の後続車両への飛散等、液水の処理が問題とされてきた。
しかし、外気条件と運転条件により、オフガスの排出通路テールエンドから発生する白霧も抑制する必要がある。白霧は、自動車の商品性の観点からは望ましくない。また、白霧による自動車の周囲への影響も考慮すべき場合もあるからである。このため、従来、車両用燃料電池において、白霧の抑制の提案がなされてきた。
特開2005−299853号公報 特開2006−100101号公報 特開2005−153853号公報 特開2003−7323号公報 特開2001−185199号公報
上述のように、燃料電池のオフガスが排出通路のテールエンドで外気に放出される際、水蒸気が飽和し、液水と水蒸気の2形態にて排出される。そして、水蒸気が外気にふれ、冷却されて白霧が発生する場合がある。したがって、燃料電池の生成水による白霧は、特に燃料電池が暖機された状態で排出されるオフガスが外気で急速に冷却されることによって発生しやすい。つまり、外気温度が低温の場合に特に白霧が発生しやすい。
さらに、今後、燃料電池の冷却系の小型化、あるいは、発電効率向上の観点からの運転温度上昇の要求が高まると、発電量に依存して発生する生成水は、液水よりも水蒸気にて排出される比率が高まり、白霧が顕在化しやくなる。さらにまた、白霧低減のためには、一般的にはオフガスの温度を白霧の生じやすい温度から、冷却または加熱する手段が採用される。このため、白霧低減のためのエネルギを要し、発電効率向上の要請と整合していない。一方で、車両走行中は、走行風の拡散効果により白霧が発生しても目立ちにくく、停車中には白霧が目立ちやすい。
そこで、本発明は、白霧対策処理の必要性を判定し、効率的に白霧を抑制することを目的とする。
本発明は前記課題を解決するために、以下の手段を採用した。すなわち、本発明は、燃料電池のオフガスを排出する排出通路に接続され、排出通路を流れるオフガスを冷却する冷却装置と、冷却装置の冷却量を制御する冷却量制御装置と、を備える燃料電池の排気調整装置である。本発明によれば、冷却量制御装置が冷却の要否を判定する。そして、オフガスの冷却が必要と判定される場合に、冷却量を多くし、一方、オフガスの冷却が必要でないと判定される場合には、冷却量を減少し、あるいは、冷却を停止する。これよって、オフガスの冷却に伴うエネルギの消費を低減できる。
上記冷却装置は、排気通路を流れるオフガスと冷媒との間で熱交換させる熱交換部と、冷媒の熱を放出する放熱部と、熱交換部と前記放熱部との間で冷媒を循環させる冷媒駆動部とを有するものでもよい。そして、冷却量制御装置は冷媒の循環量および前記放熱装置の放熱量の少なくとも一方を制御すればよい。本発明によれば、冷媒の循環量あるいは放熱量によって冷却量を制御できる。
上記冷却装置が排気通路の流路断面積を変更可能な可動片を有し、冷却量制御装置は可動片のオフガス流路方向に対する相対角度の変更によって前記流路断面積を変更するようにしてもよい。本発明によれば、冷却量制御装置は、可動片の流路に対する角度を変更することによって、流路を遮る程度、すなわち、流路断面積を調整する。これにより、可動片にオフガスが衝突したときにオフガが冷却されるので、冷却量を制御できる。
上記燃料電池は車両に搭載可能に構成され、外気の温度を検知する外気温度センサの検知データ、前記外気の湿度を検知する湿度センサの検知データ、オフガスの温度を検知するガス温度センサの検知データ、燃料電池のセルスタックの温度を検知するセル温度センサの検知データ、前記燃料電池の発電量の計測手段の計測データ、前記燃料電池に供給される空気流量の計測手段の計測データ、および、前記車両の車速センサの検知データの少なくとも1つのデータを読み出す手段をさらに備えるようにしてもよい。そして、少なくとも1つのデータについて、オフガスが外気に排出されたときに白霧が発生すると判定すべき判定条件を記憶した記憶手段を備えるようにすればよい。このような構成によって、冷却量制御装置は、読み出されたデータがその判定条件を充足した場合に、冷却装置を始動すればよい。これによって、白霧が発生すると判定すべき場合に限定して、冷却装置を始動できる。
排出通路を構成する排気管が、排気口から燃料電池接続方向である上流側所定範囲の管壁に外気との複数の連通口を有するようにしてもよい。この場合には、上流側から排気口方向にオフガスが進行するにしたがって、外気がオフガス中に巻き込まれ、徐々にオフガスを冷却できる。
さらに、連通口を開口可能に閉塞する閉塞手段と、上記で読み出されたデータが判定条件を充足した場合に、閉塞手段によって閉塞された連通口を開口する閉塞制御手段と、をさらに備えてもよい。この場合には、白霧が発生すると判定すべき場合に限定して、連通口を開口できる。
さらに、連通口は、オフガス流路方向の位置が上流側から排気口に近づくにしたがって、連通口1個当たりの開口面積、または、流路方向の単位長さ当たりの開口個数が増加するようにしてもよい。このような構成により、外気がオフガス中に巻き込まれる程度を徐々に増加させ、さらに効果的に白霧を低減できる。
本発明によれば、白霧発生状況から白霧対策処理の必要性を判定し、効果的に白霧を抑制できる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という)に係る燃料電池システムについて説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本発明は実施形態の構成には限定されない。
《第1実施形態》
以下、図1−図6の図面に基づいて、本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムを
説明する。図1は、本燃料電池システムの構成を示すシステム図である。本燃料電池システムは、燃料電池の単セルが積層されたFCスタック1と、FC1スタックの空気極に、空気供給通路5を通じて空気を供給するエアフィルタ11およびエアコンプレッサ9と、空気極側のオフガス通路6に接続されるマフラ21と、マフラ21のさらに下流に接続されたインタークーラ22と、インタークーラ22のさらに下流のテールエンドにてオフガスの温度を検出する温度センサ23と、FCスタック1の水素極に、水素供給通路2を通じて燃料ガスである水素を供給する水素タンク7および調圧バルブ10と、水素極側のオフガス通路3から循環通路4を通じて、水素供給通路2に水素を含むオフガスを循環させる水素ポンプ8と、インターフェース29(本発明の読み出す手段に相当)を介して本燃料電池システムの各種センサを監視するともに、燃料電池システムを制御するECU30(本発明の冷却量制御装置に相当)とを有している。
インターフェース29には、外気温度を検知する外気温度センサ、外気の湿度を検知する湿度センサ、車速を検知する車速センサ、FCスタック1の温度を検知するセル温度センサ、FCスタック1の出力電圧を検知する電圧センサ、FCスタック1の出力電流を検知する電流センサ、エアコンプレッサへの投入電力を検知する電力センサ、空気極への空気供給量を計測する流量計、テールエンドの温度を検知するオフガス温度センサ等、各部の温度データ、湿度データ、発電量、コンプレッサ流量、各部の温度等に係るデータがそれぞれのセンサから入力される。
エアコンプレッサ9は、エアフィルタ11を通じて吸引した空気をFCスタック1の空気極に供給する。したがって、エアコンプレッサ9への投入電力を検知することで、コンプレッサ流量に係るデータを取得できる。ただし、エアコンプレッサ9への投入電力を検知し、コンプレッサ流量を入力する代わりに、空気供給通路5にて空気流量を流量計で測定するようにしてもよい。
FCスタック1は、水素極側から供給された水素と、空気極側から供給された空気中の酸素を反応させ、発電する。FCスタック1の出力端子の出力電圧および出力電流を検知することで、発電量に係るデータを取得できる。また、FCスタック1の温度は、直接燃料電池セルの温度を検知してもよいし、不図示の冷却水通路にて冷却水の温度を検知してもよい。
FCスタック1において反応した空気は、オフガスとしてオフガス通路6から排出される。本燃料電池システムの特徴は、オフガス通路6のテールエンド近傍に、マフラ21、インタークーラ22、および温度センサ23を有する点にある。
マフラ21は、内部に屈曲した通路あるいは通路の仕切り板等を有し、通過するオフガスを内壁、あるいは仕切り板に衝突させ、オフガスの温度を低下させる。
インタークーラ22(本発明の熱交換部に相当)は、オフガス中の熱を冷媒に伝達し、オフガスを冷却する。インタークーラ22内の冷媒は、冷媒駆動ポンプ28(本発明の冷媒駆動部に相当)により配管24を通じてラジエータ25(本発明の放熱部に相当)との間で循環する。ラジエータ25には、ファン26が備えられ、ラジエータ25の冷媒から強制的に熱を放出させる。このような構成により、オフガス中の熱は、インタークーラ22からラジエータ25に移動し、放熱される。インタークーラ22、配管24,ラジエータ25、冷媒駆動ポンプ28が本発明の冷却装置に相当する。
オフガス通路6末端のテールエンドに設けられた温度センサ23は、オフガスの温度を監視している。なお、本実施形態では、オフガス通路6末端の位置をいう場合に、テールエンドという用語を使用する。一方、オフガス通路6末端の開口をいう場合には、排出口
という。温度センサ23が検出した排出口でのオフガスの温度は、ECU30に刻々報告されている。
ECU30は、インターフェース29を通じて、不図示の外気温度センサからの外気温度データ、不図示の湿度センサからの外気湿度データ、テールエンドでの温度センサ23からのオフガス温度データ、燃料電池発電量等の燃料電池運転状態、車速等の車両運転状態を刻々監視している。また、ECU30は、これらの外気条件、燃料電池運転状態、車両運転状態が、白霧発生条件に該当するか否かを判定する。ここで、白霧発生条件とは、現在の燃料電池運転状態、および車両運転状態にてオフガスが、外気に放出された場合に、白霧が発生する条件をいう。
ECU30は、メモリ30A(本発明の記憶手段に相当)を有しており、インターフェース29から入力されるデータのそれぞれについて、白霧が発生する条件を記憶している。したがって、ECU30は、インターフェース29から入力されるデータのそれぞれについて、メモリ30Aの条件と照合し、白霧発生の可能性を判定する。
図2を例にして、白霧発生条件を説明する。図2は、テールエンドでのオフガス温度と、飽和水蒸気圧との関係を示す図である。図2で、横軸がオフガス温度であり、縦軸が飽和水蒸気圧である。そして、曲線C1は、オフガス温度に対する飽和蒸気圧の値をプロットした曲線である。
今、オフガス温度が曲線C1上の「インタークーラなし」とされた位置にあると仮定する。この場合、オフガスが外気中に放出されると、そのままオフガス温度が「外気温」の位置まで低下することになる。したがって、縦軸上でA点からC点まで飽和蒸気圧が変化し、その飽和蒸気圧の変化に対応する量の水蒸気がそのまま白霧化することになる。
一方、外気中に排出前にインタークーラ22によってオフガスが冷却された場合を考える。この場合、オフガスの温度は、インタークーラ22の冷却作用により、例えば、曲線C1上の「インタークーラ有り」の位置に移動する。このとき、オフガスの飽和蒸気圧は縦軸上のA点からB点に移動する。そのため、オフガスが外気中に放出前にすでに、飽和蒸気圧がA点からB点まで減少し、オフガス中の水蒸気は液滴化する。そして、この状態でオフガスを外気に排出すると、オフガスの状態は、曲線C上で横軸が「外気温」まで移動し、飽和蒸気圧はC点の値となる。したがって、この場合に、オフガスが外気に放出されたことによって発生する飽和蒸気圧の変化は、縦軸でB点とC点との間の飽和蒸気圧の差異となる。
このようにして、外気状態と、オフガスの状態から、白霧の発生量が所定以上と考えられる場合に、ECU30は、インタークーラ22によるオフガスの冷却を実行する。これによって、オフガス温度が外気温に近づき、オフガスが外気に放出されたときの飽和蒸気圧の変化量を所定値以下に抑制することができる。これにより、オフガスの外気への放出に伴って発生する白霧を低減できる。その場合に、ECU30は、冷媒駆動ポンプ28による冷媒の駆動量、ファン26による風量を調整することによって、オフガス温度を所望の状態に制御する。
図3に、インタークーラ冷却熱量と、白霧発生レベルとの関係を実験で観察した結果のグラフを示す。図3で、インタークーラ冷却熱量とは、インタークーラでの熱交換される熱量をいう。この熱交換される熱量は、冷媒駆動ポンプ28の駆動量、ファン26の風量に依存する。
また、白霧発生レベルは、水蒸気を含む空気(実験ガスという)をインタークーラにて
熱交換した後、外気に放出したときの白霧発生の有無を観察した結果であり、白霧発生の程度をレベル分けして示したものである。このとき、水蒸気を含む空気流量、インタークーラ流入時の空気の温度、および外気温度は、実験室にて所定温度に維持した。この図から、インタークーラに流入する実験ガスの温度、流量、およびインタークーラ通過後に実験ガスが排出される外気の温度が一定に維持された状態では、インタークーラでの冷却熱量と白霧抑制効果に強い相関があることが分かる。
以上は主として、外気温とオフガス温度との関係による白霧発生の条件を説明した。この外気温とオフガス温度との関係以外で、白霧発生に影響する物理量を検討する。
(1)外気湿度が高い場合に、白霧が発生しやすい。したがって、外気の湿度が所定値より高い場合に、白霧が発生しやすい、と判定してもよい。
(2)FCスタック1の温度が高い場合、最終的に、排出されるオフガス温度が高くなる。したがって、FCスタック1の温度が所定値より高い場合に、白霧が発生しやすい、と判定してもよい。
(3)燃料電池の負荷が重いと、発電量が多くなり、生成水の絶対量が多くなる。その結果、最終的に、排出されるオフガス中の水分および水蒸気が多くなり、白霧発生の確率が高くなる。したがって、燃料電池の負荷が所定値より重い場合に、白霧が発生しやすい、と判定してもよい。FC負荷は、例えば、発電量、あるいは、所定期間の電力量を基準に判定してもよい。また、空気極流量によって燃料電池の負荷を判定してもよい。
(4)車速が速いと、排出されるオフガスの外気との相対的な流速が大きくなる。そこで、車速が所定値より小さい場合に、白霧が発生しやすい、と判定してもよい。
図4に、本燃料電池システムにおけるECU30の処理のフローチャートを示す。ECU30は、所定の時間間隔で図4の処理を実行している。この処理では、ECU30は、まず、外気の状態、車両の運転状態、燃料電池運転状態、燃料電池システムの各部の温度等のデータを取得する(S1)。
次に、ECU30は、S1で取得した外気の状態、車両の運転状態、燃料電池運転状態、燃料電池システムの各部の温度等のデータから、白霧対策が必要な領域にあるか否かを判定する(S2)。ここで、白霧対策領域とは、例えば、図3のグラフで、オフガス排出時の飽和蒸気圧の変化量が、所定値より大きい場合をいう。
現在の状態が、白霧対策が必要な領域にない場合、ECU30は、インタークーラ22の冷媒駆動ポンプ28およびファン26を停止する(S5)。
一方、現在の状態が、白霧対策が必要な領域にある場合、本実施形態では、ECU30は、さらに、燃料電池が暖機状態かつ再起動中であるか、または、暖機状態かつ終了処理中であるか否かを判定する(S3)。ここで、燃料電池が暖機状態とは、FCスタック1が所定温度以上であることをいう。また、再起動中を判定の条件とするのは、再起動中には、特に大量の空気が空気極に供給されるため、生成水の絶対量が多くなるからである。また、再起動中の場合に、燃料電池を搭載した車両が停止しているため、白霧が目立ちやすい。したがって、暖機状態かつ再起動中には、特に白霧を抑制する必要がある。一方、ECU30は、暖機状態でないか、または、再起動中でない場合には白霧対策を省略してもよいと判定する。
同様に、運転終了中には、生成水等を排出するため掃気処理を実施する。このため、排出される生成水の絶対量が多くなり、白霧発生の可能性が高まる。また、運転終了中は、燃料電池を搭載した車両が停止しているため、白霧が目立ちやすい。本実施形態では、暖機状態かつ運転終了中には、特に白霧を抑制する必要がある。一方、ECU30は、暖機状態でないか、または、運転終了中でない場合には白霧対策を省略してもよいと判定する
燃料電池が暖機状態かつ再起動中であるか、または、暖機状態かつ終了処理中である場合、ECU30は、インタークーラの冷媒駆動ポンプ28およびファン26をオンにする。これにより、インタークーラ22を通過するオフガスと冷媒との間で熱交換を促進し、オフガスの温度を低下させる。また、ファン26により、ラジエータ25において、放熱を促進する。
一方、燃料電池が暖機状態かつ再起動中でないか、または、暖機状態かつ終了処理中でない場合、ECU30は、インタークーラの冷媒駆動ポンプ28およびファン26をオフにする。これにより、不要なエネルギの使用を抑制し、燃料電池システム全体としてのエネルギ効率の向上を図る。
なお、ECU30の処理で、S2およびS3の処理の双方が必須ということではなく、いずれか一方だけの判定にしたがって、インタークーラの冷媒駆動ポンプ28およびファン26を制御してもよい。また、S3中のいずれかの条件、すなわち、「暖機状態」「再起動中」および「運転終了中」のいずれかの条件によって、インタークーラの冷媒駆動ポンプ28およびファン26を制御してもよい。
<具体的処理例>
図4では、外気の状態、車両の運転状態、燃料電池運転状態、燃料電池システムの各部の温度等のデータから、白霧対策が必要な領域にあるか否かを判定した。また、白霧対策が必要と発生した場合に、さらに、ECU30は、燃料電池が暖機状態かつ再起動中であるか、または、暖機状態かつ終了処理中であるか否かを判定した。ここでは、その具体的な処理例を説明する。
図5は、ECU30の白霧対策要否判断の処理例1を示すフローチャートである。この処理は、図4に示したS3の処理の詳細例である。この処理では、ECU30は、まず、本燃料電池システムを搭載した車両の車速が所定の速度Cより小さいか否かを判定する(S11)。
車速が所定速度C以上の場合、ECU30は、白霧対策領域フラグをオフに設定する(S14)。この場合には、オフガスの外気への放出速度が速く、白霧が発生しても目立ちにくいからである。また、放出速度が速いと、拡散の効果が冷却に勝り、白霧発生が抑止される。したがって、車両走行中で、かつ、車速が所定以上の場合には、白霧が目立ちにくいほか、白霧自体の発生も抑制されやすい。
一方、オフガスの放出速度が遅いと、外気よってテールエンド近傍で急激に水蒸気が飽和し、白霧が発生しやすい。そこで、車速が所定速度C未満の場合、ECU30は、さらに、テールエンドの温度センサ23での測定温度より外気温度が低く、その差異が、所定値Eより大きいか、否かを判定する(S12)。そして、テールエンドの温度センサ23での測定温度と外気温度との差異が、所定値Eより大きい場合、ECU30は、白霧対策領域フラグをオンに設定する(S13)。また、テールエンドの温度センサ23での測定温度と外気温度との差異が、所定値E以下の場合、ECU30は、白霧対策領域フラグをオフに設定する(S14)。この場合には、図2のように、白霧の発生する可能性が少ないと推定されるからである。
そして、ECU30は、白霧対策領域フラグにしたがって、インタークーラの冷媒駆動ポンプ28およびファン26を制御する。
図6は、ECU30の白霧対策要否判断の処理例2を示すフローチャートである。この処理では、ECU30は、まず、外気温度が所定値Aより小さいか否かを判定する(S21)。そして、外気温度が所定値A以上の場合には、ECU30は、白霧対策領域フラグをオフにする(S27)。
また、外気温度が所定値A以上の場合には、ECU30は、外気湿度が所定値Bより高いか否かを判定する(S22)。そして、外気湿度が所定値B以下の場合には、ECU30は、白霧対策領域フラグをオフにする(S27)。
また、外気湿度が所定値Bより高い場合には、ECU30は、車速が所定値Cより遅いか否かを判定する(S23)。そして、車速が所定値C以上の場合には、ECU30は、白霧対策領域フラグをオフにする(S27)。
また、車速が所定値Cより遅い場合には、ECU30は、FCスタック1の温度が所定値Dより高いか否かを判定する(S24)。FCスタック1の温度が所定値D以下の場合には、ECU30は、白霧対策領域フラグをオフにする(S27)。
また、FCスタック1の温度が所定値Dより高い場合には、ECU30は、燃料電池システムの負荷が所定値Fより大きいか否かを判定する(S25)。ここで、燃料電池システムの負荷は、例えば、空気極に供給される空気流量、あるいは、FCスタック1での発電量等によって判定できる。FCスタック1の温度が所定値Dより高い場合には、ECU30は、燃料電池システムの負荷が所定値F以下の場合には、ECU30は、白霧対策領域フラグをオフにする(S27)。
一方、燃料電池システムの負荷が所定値F以下の場合には、ECU30は、白霧対策領域フラグをオンにする(S28)。そして、ECU30は、白霧対策領域フラグにしたがって、インタークーラの冷媒駆動ポンプ28およびファン26を制御する。
以上のようにして、外気の状態、車両の運転状態、燃料電池運転状態、燃料電池システムの各部の温度等のデータにしたがって、白霧対策の要否を判定できる。その結果、白霧発生の可能性が高いと推定される場合に限定して、インタークーラの冷媒駆動ポンプ28およびファン26を駆動できる。一方、白霧発生の可能性が低いと推定される場合には、インタークーラ22の冷媒駆動ポンプ28およびファン26を駆動せず、無駄なエネルギの消費を抑制できる。
なお、図6に示したそれぞれの判定処理は、すべてをECU30の制御シーケンスに設けなければならないということではない。例えば、外気温度の判定(S21)と、FCスタック1の温度の判定(S24)だけを組み合わせて、白霧対策の要否を判定してもよい。また、例えば、燃料電池システムの負荷が所定値以上かどうかの判定(S25)だけによって、白霧対策の要否を判定してもよい。さらに、例えば、図5に示した外気温度とテールエンドの温度センサ23の温度との差による判定(S13)を図6の処理と組み合わせて実行してもよい。
<変形例>
上記第1実施形態では、外気の状態、燃料電池システムの運転状態、および燃料電池システムを搭載した車両の運転状態に基づいて白霧対策の要否を判定する処理例を示した。この場合に、空気極側のオフガスに、水素極側の循環通路で燃料ガスから分離される生成水を混入させても構わない。
図7は、第1実施形態の変形例に係る燃料電池システムのシステム図である。この燃料
電池システムは、図1の場合と比較して、水素極側の燃料オフガスの排出通路3に気液分離器13が設けられ、燃料オフガスから分離された生成水が、バルブ14を介して、空気極側のオフガス通路6に排出される構成となっている。他の構成および作用は、図1と同様である。
このような構成によって、オフガス通路6に燃料オフガス中の生成水が空気極側のオフガス通路6に排出されたとしても、インタークーラ22の冷媒駆動ポンプ28およびファン26を効率的に駆動することで、エネルギの無駄な消費を低減した上で、白霧発生を効率的に抑制できる。
上記実施形態では、外気の状態、燃料電池システムの運転状態、および燃料電池システムを搭載した車両の運転状態に基づいて白霧対策の要否を判定し、インタークーラ22の冷媒駆動ポンプ28およびファン26を駆動するか否かを判定した。このような制御に代えて、白霧対策の要否を段階的にレベル分けしてもよい。そして、そのレベルに応じて、冷媒駆動ポンプ28の駆動電力、ファン26の駆動量を異なる値に設定するようにしてもよい。例えば、外気温度とテールエンドでのオフガス温度との差に応じてして、段階的に、るいは、比例して冷媒駆動ポンプ28の駆動量を制御してもよい。また、段階的にファン26の駆動量を制御してもよい。
《第2実施形態》
図8および図9に基づいて本発明の第2実施形態を説明する。上記第1実施形態では、外気の状態、燃料電池システムの運転状態、および燃料電池システムを搭載した車両の運転状態に基づいて白霧対策の要否を判定する処理例を示した。本実施形態では、その場合に、さらに、インタークーラ22を介した熱交換が実行される排出通路と、インタークーラ22を通らない排出通路とを切り替える燃料電池システムについて説明する。他の構成および作用は、第1実施形態の場合と同様である。そこで、第1実施形態の場合と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。また、本燃料電池システムの全体構成は、第1実施形態の場合と同様である。
図8は、空気極側のオフガス通路の詳細を示す構成図である。図8のように、本燃料電池システムでは、オフガス通路6において、マフラ21とインタークーラ22との間に、三方弁31が設けられている。三方弁31は、上流側のオフガス通路6と、テールエンド側の2系統のオフガス通路6Aおよび6Bのいずれかと、を切り替えて接続する。この切り替えは、ECU30の制御信号による。
オフガス通路6Aは、インタークーラ22を介してテールエンド、すなわち、排出口からオフガスを排出する。一方、オフガス通路6Bは、インタークーラ22を介さずそのまま排出口からオフガスを排出する。
図9に、本実施形態におけるECU30の三方弁制御処理のフローチャートを示す。この処理でも、第1実施形態の処理と同様、ECU30は、所定の時間間隔で図9の処理を実行している。この処理では、ECU30は、まず、外気の状態、車両の運転状態、燃料電池運転状態、燃料電池システムの各部の温度等のデータを取得する(S1)。
次に、ECU30は、S1で取得した外気の状態、車両の運転状態、燃料電池運転状態、燃料電池システムの各部の温度等のデータから、白霧対策が必要な領域にあるか否かを判定する(S2)。
現在の状態が、白霧対策が必要な領域にない場合、ECU30は、インタークーラ22をバイパスする指令を三方弁31に送信する(S5A)。この指令によって、三方弁31
は、オフガス通路6をインタークーラ22のないオフガス通路6Bに接続する。
一方、現在の状態が、白霧対策が必要な領域にある場合、本実施形態では、ECU30は、さらに、燃料電池が暖機状態かつ再起動中であるか、または、暖機状態かつ終了処理中であるか否かを判定する(S3)。そして、燃料電池が暖機状態かつ再起動中であるか、または、暖機状態かつ終了処理中である場合、ECU30は、インタークーラ22を通過する指令を三方弁31に送信する(S4A)。これによって、オフガスが、インタークーラ22を介して排出されることになる。また、インタークーラ22に対して、第1実施形態と同様の制御が実行される。すなわち、オフガスがインタークーラ22を通過する場合に、冷媒駆動ポンプ28およびファン26が駆動される。
本実施形態の処理によって、外気の状態、車両の運転状態、燃料電池運転状態、燃料電池システムの各部の温度等のデータから、インタークーラ22の制御によるエネルギ損失を低減することに加えて、オフガスがインタークーラ22を通過することによる圧損を低減できる。
すなわち、白霧発生の可能性が低いと推定される場合には、オフガスがインタークーラ22に導入されず、オフガス排出通路6Bから外気に排出される。したがって、この場合には、インタークーラ22によるオフガスの圧損がないので、空気極全体を通じて空気の流れを円滑にすることができる。その結果、例えば、エアコンプレッサ9の駆動力を削減でき、空気供給電力を節約できる。
なお、本実施形態で説明した三方弁31の制御において、第1実施形態の図5あるいは図6で説明した判定処理を用いてもよい。すなわち、図5あるいは図6の判定によって、白霧対策領域フラグがオンとなった場合に、オフガスが、インタークーラ22を介して排出されるようにすればよい。また、白霧対策領域フラグがオフとなった場合に、オフガスが、インタークーラ22を介さずに排出されるようにすればよい。
《第3実施形態》
図10から図13の図面を参照して、本発明の第3実施形態を説明する。上記第1実施形態および第2実施形態では、白霧対策が必要と判定された場合に、インタークーラ22を制御して白霧対策を実施した。本実施形態は、インタークーラ22に代えて、ミストトラッパによって白霧対策を実施する例を説明する。他の構成および作用は、第1実施形態および第2実施形態の場合と同様である。そこで、第1実施形態あるいは第2実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図10は、ミストトラッパ32(本発明の可動片に相当)およびミストトラッパ32のオフガス通路6の流速方向に対する傾きを制御する駆動モータ33を含むオフガス通路6の構成図である。本実施形態では、オフガス通路6内に、オフガスの流速方向に対する相対角度を設定可能なバタフライ弁をミストトラッパ32として採用する。ミストトラッパ32は、例えば、円形状の金属製の板である。
図10において、ミストトラッパ32の上端部は、駆動モータ33の回転軸によって円形状の金属板であるミストラッパ32をその直径の周りに回動可能に接続される。また、ミストトラッパ32の下端は、オフガス通路6底部に回動可能に支持され、支点34を形成している。この上端と下端とにより、円形状の金属板の直径をなす回転軸が形成される。
具体的には、ミストトラッパ32の回転中心となる円板の頂点部と、駆動モータ33の回転軸とが、ギア、ベルト、あるいはチェーン等で接続される。この場合に、駆動モータ
33の回転数と、ミストトラッパ32の回転角との比が、所定値に設定される。ただし、円板の頂点部を駆動モータ33の回転軸に直結してもよい。そして、ECU30は、駆動モータ33を駆動し、ミストトラッパ32と、オフガスの流速方向の角度とを所定角度に制御する。
図12は、ミストトラッパ32の形状を示す図である。ミストトラッパ32は、図12(A)のように、円形状の金属板で構成される。図のように、円形状の金属板の直径をなす回転軸が形成される。ただし、図12(B)のように、半円形状の金属板で構成してもよい。この場合、半円の直径部分によって回転軸が形成される。
図11は、図10のA矢印方向から(図10の下端部から上方に)ミストトラッパ32を見た平面図である。図11(A)に示すように、白霧対策を実施しない通常状態では、ミストトラッパ32を形成する金属板の面は、オフガスの流速方向に平行に制御される。この場合には、オフガスの流れを遮る効果はほとんど生じない。
一方、図11(B)に示すように、白霧対策時には、ミストトラッパ32を形成する金属板の面が、オフガスの流れを遮る所定の角度に制御される。この場合には、流路中のミストトラッパ32の面の位置で、オフガスの流れの一部が遮られる。
このような制御により、オフガスが、ミストラッパ32に衝突し、オフガス中の水蒸気がミストトラッパ32によって冷却される。すなわち、ミストラッパ32への衝突によってオフガスの熱がミストラッパ32の表面および駆動モータ33の連結部、および支点34を通じて、オフガス通路6に伝導、拡散する。
その結果、オフガスの飽和蒸気圧が低下して、水蒸気の一部がミストトラッパ32の表面に液滴となって付着する。そして、多数の液滴が結合して液水となり、オフガス通路6の内壁に流出する。これによって、オフガスが外気に放出されたときの白霧発生の可能性を低減できる。
図11(C)は、半円形の場合のミストトラッパ32による白霧対策例である。この場合には、図11(B)の場合と比較して、ミストトラッパ32を構成する金属板の面と、オフガスの流速方向との角度をさらに直角方向に近づければよい。これによって、図11(C)の場合でも、最大で、オフガス通路6の流路の開口率を50パーセント程度まで制限できる。
図13に、本実施形態におけるECU30の処理のフローチャートを示す。この処理で、S1−S3の処理については、第1実施形態および第2実施形態の場合と同様であるので、その説明を省略する。
本実施形態では、ECU30が、外気の状態、車両の運転状態、燃料電池運転状態、燃料電池システムの各部の温度等のデータから、白霧対策が必要であると判断した場合、ECU30は、駆動モータ33を制御し、ミストトラッパ32がオフガスの流速に対して所定の角度になるように制御する(S4B)。この制御ためのECU30が駆動モータ33に通知する指令を白霧対策オン指令という。
一方、白霧対策が必要でないと判断した場合、ECU30は、ミストトラッパ32がオフガスの流速に対して平行になるように制御する(S5B)。この制御ためのECU30が駆動モータ33に通知する指令を白霧対策オフ指令という。
このようにして、本実施形態では、外気の状態、車両の運転状態、燃料電池運転状態、
燃料電池システムの各部の温度等のデータから白霧対策が必要と判断される場合にだけ、ミストトラッパ32がオフガスの流れを遮る方向に傾きを設定される。一方、白霧対策が必要ないと判断される場合には、ミストトラッパ32がオフガスの流れを極力遮らない方向に傾きを設定される。したがって、可能な限りオフガス排出通路6での圧損を低減した上で白霧対策を実施できる。
なお、本実施形態の構成と第1実施形態、あるいは、第2実施形態の構成を組み合わせてオフガス通路6を構成してもよい。すなわち、インタークーラ22よるオフガスの熱交換処理とともに、ミストトラッパ32による白霧対策を実行してもよい。
また、図13の白霧対策の要否の判定処理(S2およびS3)において、第1実施形態と同様に、図5、図6のような判定処理を実行してもよい。
《第4実施形態》
図14から図18の図面に基づいて本発明の第4実施形態に係る燃料電池のオフガス排出通路を説明する。図14は、オフガス通路6のテールエンド付近を示す図である。
図14に示すように、本実施形態の燃料電池システムでは、オフガス通路6を構成する排気管のテールエンド付近にて、排気管内部と外気とを連通する連通口を複数個設ける。他の構成および作用については、第1実施形態から第3実施形態の場合と同様である。したがって、本実施形態の構成を第1実施形態から第3実施形態の構成と組み合わせて燃料電池システムを構成してよい。
第1実施形態の図2に示したように、オフガスの温度と外気温度とで所定値以上の差が存在するときに、オフガスを外気中に排出すると急速に飽和蒸気圧が低下し、白霧が発生しやすくなる。
そこで、図14に示すように、オフガス通路6を構成する排気管の排出口から上流側の所定の範囲にて、連通口を複数設けることで、オフガスと外気とを徐々に混合させる。すなわち、図14の連通口によって、オフガスの排出口方向への進行とともに徐々に外気を巻き込む構造とする。これによって、オフガスの冷却と希釈とがオフガスの流れとともに徐々に進行し、急速な温度低下による白霧の発生を低減できる。
図15は、本実施形態のオフガス排出通路6の第2の例を示す図である。図15のように、上流側から下流側に向かって単位長さ当たりの連通口の形成個数、すなわち、連通口の個数密度を徐々に増加させてもよい。この構成によって、オフガスに対する外気の巻き込み量を徐々に増加できる。したがって、白霧の発生を効果的に抑制できる。
図16は、本実施形態のオフガス排出通路6の第3の例を示す図である。図15のように、上流側から下流側に向かって連通口の1個当たりの開口面積を徐々に増加させてもよい。この構成によって、オフガスに対する外気の巻き込み量を徐々に増加できる。したがって、白霧の発生を効果的に抑制できる。
図17は、本実施形態のオフガス排出通路6の第4の例を示す図である。この例では、オフガス通路6には、図14の場合と同様に、複数の連通口が形成されている。そして、オフガス通路6を取り囲む外管50(本発明の閉塞手段に相当)が、排出口近傍を被覆している。この外管50の内面は、オフガス通路6を構成する排気管の外壁にほぼ密着しているが、外管50を摺動させて、排気管と相対移動することは可能である。
図17のように、外管50には、円筒面に三角形状の窓部52が形成されている。また
、外管50の外壁には、歯車とかみ合う一連の歯51が外管50の外周上に形成されている。そして、この一連の歯51と、歯車41が接触し、駆動モータ40によって駆動可能に構成されている。
駆動モータ40は、ECU30(本発明の閉塞制御手段に相当)の制御信号にしたがい、外管50と、オフガス通路6との相対角度を変更できる。この構成により、ECU30(図1参照)は、駆動モータ40を制御し、外管50の窓部52の位置を360度回転できる。
一方、オフガス通路6の連通口は、図17のオフガス通路6の排気管円筒面上で、紙面表面側に形成され、裏面側に形成されていない。すなわち、オフガス通路6を構成する排気管の円筒面を排気管の中心軸から見たとき、中心角で所定の角度(例えば、0度から180度の範囲)の円筒面には連通口が形成され、円筒面上の他の部分(例えば、180度から360度の範囲)には、連通口が形成されていない。
上述のように、ECU30は、駆動モータ40を制御し、外管50の窓部52の位置をオフガス通路6の円筒面上で回転摺動できる。そして、外管50の窓部52が、連通口が形成されていない位置にあるとき、外管50は、すべての連通口を塞いだ状態となる。そして、ECU30が、駆動モータ40を制御し、外管50の窓部52の位置を連通口が形成された面に移動すると、窓部52の位置で連通口が開口する。
窓部52は、三角形状をしているので、窓部52の位置に応じて、複数の連通口のうち、所定の割合の数が開口されことになる。したがって、ECU30は、駆動モータ40により、開口する連通口の数を制御できる。
なお、図17では、図14に示した連通口の配置を例示した。しかし、図17に示した連通口は、図14の配置に限定されるわけではない。すなわち、図15、あるいは、図16の構成に対して、外管50を設け、連通口を開口または閉塞できるようにしてもよい。
図18に、本実施形態におけるECU30の処理のフローチャートを示す。この処理で、S1−S3の処理については、第1実施形態から第3実施形態の場合と同様であるので、その説明を省略する。
本実施形態では、ECU30が、外気の状態、車両の運転状態、燃料電池運転状態、燃料電池システムの各部の温度等のデータから、白霧対策が必要であると判断した場合、ECU30は、駆動モータ40を制御し、外管50の窓部52の位置にて連通口が開口状態となる位置に外管50を摺動移動する(S4C)。
一方、白霧対策が必要でないと判断した場合、ECU30は、外管50の窓部52の位置にて連通口が塞がれた状態となる位置に外管50を摺動移動する(S5C)。
このようにして、本実施形態では、外気の状態、車両の運転状態、燃料電池運転状態、燃料電池システムの各部の温度等のデータから白霧対策が必要と判断される場合にだけ、連通口が開口する。一方、白霧対策が必要ないと判断される場合には、連通口が外管50に塞がれる。したがって、連通口からの外気の侵入を白霧対策に必要な場合に限定できる。
なお、上記実施形態では、駆動モータ40によって、外管50を回転移動して、連通口を開口するか、閉塞するかを制御した。このような構成に代えて、オフガス通路6の長さ方向に外管50を摺動するアクチュエータを使用してもよい。
また、図17では、窓部52として三角形状のものを例示した。しかし、本発明の実施に置いて、窓部52は、三角形状のものには、限定されない。例えば、長方形状の窓部で、連通口の開閉を制御してもよい。
また、外管50上に、多数の窓部を設けてもよい。例えば、オフガス通路6の連通口を閉塞する外管50の位置に、同一個数の連通口を設けてもよい。この場合には、オフガス通路6の連通口と、外管50の連通口とが重なり合うときに、オフガス通路6の連通口が開口することになる。また、オフガス通路6の連通口と、外管50の連通口とが重ならない位置関係にあるときに、オフガス通路6の連通口が閉塞されることになる。
本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムの構成を示すシステム図である。 テールエンドでのオフガス温度と、飽和水蒸気圧との関係を示す図である。 インタークーラ冷却熱量と、白霧発生レベルとの関係を実験で観察した結果のグラフを示す図である。 本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムにおける処理のフローチャートである。 白霧対策要否判断の処理例1を示すフローチャートである。 白霧対策要否判断の処理例2を示すフローチャートである。 変形例に係る燃料電池システムのシステム図である。 本発明の第2実施形態に係る空気極側のオフガス通路の詳細を示す構成図である。 三方弁制御処理のフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る燃料電池システムのオフガス通路の構成図である。 ミストトラッパの平面図である。 ミストトラッパの形状を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る燃料電池システムにおける処理のフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係るオフガス通路を示す図である。 オフガス排出通路の第2の例を示す図である。 オフガス排出通路の第3の例を示す図である。 オフガス排出通路の第4の例を示す図である。 本発明の第4実施形態に係る燃料電池システムにおける処理のフローチャートである。
符号の説明
1 FCスタック
6、6A、6B オフガス通路
9 エアコンプレッサ
11 エアフィルタ
21 マフラ
22 インタークーラ
23 温度センサ
24 配管
25 ラジエータ
26 ファン
28 冷媒駆動モータ
30 ECU
31 三方弁
32 ミストトラッパ
33、40 駆動モータ
41 歯車
50 外管
51 歯
51 窓部

Claims (8)

  1. 燃料電池のオフガスを排出する排出通路に接続され、前記排出通路を流れるオフガスを冷却する冷却装置と、
    前記冷却装置の冷却量を制御する冷却量制御装置と、を備える燃料電池の排気調整装置。
  2. 前記冷却装置が排気通路を流れるオフガスと冷媒との間で熱交換させる熱交換部と、前記冷媒の熱を放出する放熱部と、前記熱交換部と前記放熱部との間で冷媒を循環させる冷媒駆動部とを有し、
    前記冷却量制御装置は冷媒の循環量および前記放熱装置の放熱量の少なくとも一方を制御する請求項1に記載の燃料電池の排気調整装置。
  3. 前記冷却装置が排気通路の流路断面積を変更可能な可動片を有し、
    前記冷却量制御装置は可動片のオフガス流路方向に対する相対角度の変更によって前記流路断面積を変更する請求項1に記載の燃料電池の排気調整装置。
  4. 前記燃料電池は車両に搭載可能に構成され、
    外気の温度を検知する外気温度センサの検知データ、前記外気の湿度を検知する湿度センサの検知データ、オフガスの温度を検知するガス温度センサの検知データ、燃料電池のセルスタックの温度を検知するセル温度センサの検知データ、前記燃料電池の発電量の計測手段の計測データ、前記燃料電池に供給される空気流量の計測手段の計測データ、および、前記車両の車速センサの検知データの少なくとも1つのデータを読み出す手段と、
    前記少なくとも1つのデータについて、前記オフガスが外気に排出されたときに白霧が発生すると判定すべき判定条件を記憶した記憶手段と、をさらに備え、
    前記冷却量制御装置は、前記読み出されたデータが前記判定条件を充足した場合に、前記冷却装置を始動する請求項1から3のいずれかに記載の燃料電池の排気調整装置。
  5. 前記排出通路を構成する排気管が、排気口から燃料電池接続方向である上流側所定範囲の管壁に外気との複数の連通口を有する請求項1から4のいずれかに記載の燃料電池の排気調整装置。
  6. 前記排出通路を構成する排気管の排気口から燃料電池接続方向である上流側所定範囲の管壁にて外気と連通する複数の連通口と、
    前記連通口を開口可能に閉塞する閉塞手段と、
    前記読み出されたデータが前記判定条件を充足した場合に、前記閉塞手段によって閉塞された連通口を開口する閉塞制御手段と、をさらに備える請求項4に記載の燃料電池の排気調整装置。
  7. 燃料電池に接続され、燃料電池からのオフガスを排出する燃料電池用排気管において、
    排気口と、
    前記排気口から燃料電池接続方向である上流側所定範囲の管壁に外気との複数の連通口とを備える燃料電池用排気管。
  8. 前記連通口は、オフガス流路方向の位置が前記上流側から前記排気口に近づくにしたがって、前記連通口1個当たりの開口面積、または、流路方向の単位長さ当たりの開口個数が増加する請求項7に記載の燃料電池用排気管。
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