JP2005032653A - 車両用燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 走行中のアクセルオフ時のように、燃料電池からの発熱が急減するような場合に発生する燃料電池の過冷却を防止する。
【解決手段】 燃料電池システムは、燃料電池スタック1に対して圧縮空気を供給する空気供給系からの圧縮空気を、冷却水を循環させて燃料電池スタック1を冷却する冷却系に設けられたラジエータ42に分岐して供給する。これにより、この燃料電池システムにおいては、燃料電池スタック1が過冷却となるような状況では、空気供給系からの圧縮空気をラジエータ42に供給すると、圧縮空気の熱によってラジエータ42の冷却性能が抑制される。したがって、この燃料システムにおいては、燃料電池スタック1の過冷却が抑制され、燃料電池スタック1の温度を安定して保つことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば燃料電池車両に搭載され、当該燃料電池車両を走行させるための電力を発生する燃料電池を冷却する車両用燃料電池システムに関する。
従来より、燃料電池を用いた燃料電池システムを搭載する燃料電池車両においては、燃料電池が内燃機関に比べ排熱温度が低いので、内部の発生熱を排気ガスによって放出することが困難であることが知られている。そのため、この種の燃料電池車両においては、専ら燃料電池内部に冷却水を通過させることによって排熱動作を行っている。
したがって、燃料電池車両においては、内燃機関によって駆動する車両に比べて、大容量のラジエータを用いて排熱を行う必要がある。このような燃料電池車両に搭載されるラジエータを用いた冷却システムを備える技術としては、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。
この特許文献1には、冷却水の温度に影響を与える外部情報に基づいて冷却水温度の予測値を算出し、この冷却水温度予測値に基づいて冷却水の温度を所定冷却温度に制御する技術が開示されている。
特開2002−343396号公報
ところで、燃料電池車両においては、上述したように、大容量のラジエータを備える必要があるので、例えば走行中に運転者がアクセルペダルを開放(オフ)した時のように、燃料電池からの発熱量が急減するような場合には、ラジエータによる冷却性能の抑制タイミングが、発熱量の急減タイミングに追従することができない。
このような場合には、ラジエータの冷却性能が燃料電池の発熱量を上回ることによって、燃料電池が過冷却状態となる事態を招来するおそれがあった。この結果、燃料電池車両においては、燃料電池の発電性能が低下するという問題があった。
そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、燃料電池の発熱量が急減するような場合に発生する燃料電池の過冷却を防止することができる車両用燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明に係る車両用燃料電池システムでは、燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電する燃料電池を発電させるに際して、圧縮酸化剤ガス供給手段により、前記燃料電池に圧縮した酸化剤ガスを供給する。このとき、車両用燃料電池システムでは、放熱機構によって燃料電池に冷却媒体を循環させことにより放熱させることにより燃料電池を冷却する。このような車両用燃料電池システムでは、上述の課題を解決するために、圧縮酸化剤ガス供給手段にて圧縮された酸化剤ガスを、燃料電池に酸化剤ガスを供給する経路から分岐させて前記放熱機構に供給する分岐供給手段を備える。
本発明に係る車両用燃料電池システムによれば、圧縮酸化剤ガス供給手段からの圧縮した酸化剤ガスを分岐して放熱機構にも供給することができるので、燃料電池が過冷却となるような状況であっても、圧縮酸化剤ガス供給手段からの圧縮空気を放熱機構に供給することにより、圧縮空気の熱によって放熱機構の冷却能力を抑制させることができる。したがって、本発明に係る車両用燃料システムによれば、燃料電池スタックの過冷却を抑制して、燃料電池スタックの温度を安定して保つことができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
[燃料電池システムの全体構成]
本発明は、例えば図1に示すように構成された燃料電池システムに適用される。
この燃料電池システムは、当該燃料電池システムの主電源であって、発電反応を発生させるための水素を多量に含む燃料ガスと酸素を含む酸化剤ガスとが供給されることによって発電する燃料電池スタック1を備える。この燃料電池スタック1は、固体高分子電解質膜を挟んで、酸化剤ガスを供給するカソード極と燃料ガスを供給するアノード極とを対設した燃料電池セル構造体をセパレータで挟持し、セル構造体を複数積層することによって構成されている。すなわち、この燃料電池スタック1による発電は、アノード極にて水素が電子を放出してイオン化し、生成された水素イオン(H)が高分子電解質膜を通過してカソード極に到達し、この水素イオンがカソード極にて酸素と結合して水(HO)を生成することによって行われる。
なお、図1においては、燃料ガスとしての水素を燃料電池スタック1に供給する水素供給系、余剰分の水素を循環させる水素循環系、及び燃料ガスや酸化剤ガスを加湿するために純水を循環させる純水系等は示していない。
また、燃料電池システムは、各部の動作を制御して燃料電池スタック1の発電反応を制御する制御手段であるコントロールユニット2を備える。このコントロールユニット2は、例えば図示しないROM(Read Only Memory)等の記憶部に、燃料電池システムを起動して負荷等に対して電力供給を行う一連の処理手順を記述した燃料電池制御プログラムを格納し、各種センサからの信号を読み込み、当該燃料電池制御プログラムを図示しないCPU(Central Processing Unit)等によって実行して各部へと指令を送ることにより、各部を制御する。
更に、燃料電池システムは、酸化剤ガスとしての空気を燃料電池スタック1に供給する圧縮空気供給手段である空気供給系として、吸気配管20にダストフィルタ11、第1消音器12及び圧縮機13が設けられると共に、高圧配管21に圧縮機13及び電動機14、第2消音器15、可変3方弁16、アフタークーラー17、マイクロフィルタ18及び加湿器19が設けられて構成されている。
ダストフィルタ11は、吸気配管20における最も上流に設けられ、当該圧縮機13が吸い込む空気中の不純物を除去する。このダストフィルタ11によって不純物が除去された空気は、第1消音器12へと供給される。
第1消音器12は、吸気配管20における圧縮機13の上流に設けられ、ダストフィルタ11を通過した空気の流動による騒音を除去する。
圧縮機13は、電動機14によって駆動され、吸気配管20を介して外部から空気を吸い込み、圧縮して高圧配管21に吐出する。これにより、圧縮機13は、燃料電池スタック1へと圧縮空気を供給する。この圧縮機13によって圧縮された空気(以下、圧縮空気と呼ぶ。)は、外気よりも温度が高くされて、第2消音器15に送られる。
電動機14は、図示しない電源やインバータ等によって駆動され、圧縮機13を駆動する。このとき、電動機14は、コントロールユニット2からの制御信号によって回転数が制御され、圧縮機13から燃料電池スタック1へと供給する空気の流量が制御される。
第2消音器15は、高圧配管21における圧縮機13の下流に設けられ、圧縮機13によって圧縮されて高温となった空気の流動による騒音を除去する。
可変3方弁16は、高圧配管21における第2消音器15の下流に設けられる。可変3方弁16は、コントロールユニット2からの制御信号を図示しないアクチュエータにより入力すると、当該アクチュエータの駆動力によって開閉動作をして、第2消音器15から供給される空気を2方向へと分岐する。
具体的には、可変3方弁16は、コントロールユニット2の制御に従って、通常は、アフタークーラー17に接続される空気出口側のみが開放され、後述する放熱機構であるラジエータ42に接続される空気出口側が閉塞される。そして、可変3方弁16は、ラジエータ42へと圧縮空気を供給する場合には、コントロールユニット2の制御に従って、ラジエータ42に接続される空気出口側が所定の開度で開放される。
アフタークーラー17は、高圧配管21における可変3方弁16の下流に設けられ、この可変3方弁16を通過した圧縮空気を冷却して、マイクロフィルタ18に送る。
マイクロフィルタ18は、高圧配管21におけるアフタークーラー17の下流に設けられ、このアフタークーラー17を通過した圧縮空気中の不純物を除去する。このマイクロフィルタ18によって不純物が除去された圧縮空気は、加湿器19に送られる。
加湿器19は、高圧配管21におけるマイクロフィルタ18の下流に設けられ、このマイクロフィルタ18を通過した圧縮空気を加湿し、燃料電池スタック1におけるカソード極へと供給する。
更にまた、燃料電池システムは、燃料電池スタック1からの排気ガスを排出する排気系として、圧力制御バルブ31、燃焼器及び熱交換器32、第3消音器33が、排気配管34に設けられて構成されている。
圧力制御バルブ31は、燃料電池スタック1のガス排出側に接続された配管に設けられ、コントロールユニット2の制御に従って開閉動作をして、燃料電池スタック1内の圧縮空気圧力及び水素ガス圧力を制御する。
燃焼器及び熱交換器32は、後述する圧力調整弁43を介して供給される空気を用いて燃料電池スタック1から排出される排気ガスを燃焼する燃焼器と、この燃焼器による燃焼熱をラジエータ42に流入する冷却水へと伝達する熱交換器とからなる。この燃焼器及び熱交換器32は、燃料電池スタック1の起動時に暖機が必要な場合や、燃料電池スタック1内に滞留した凝縮水分やガス中の不純物をパージする場合等に作動し、燃料電池スタック1を冷却する冷却媒体としての冷却水に燃焼熱を与える。この燃焼器及び熱交換器32を通過した排気ガスは、第3消音器33へと供給される。
第3消音器33は、排気配管34における最も下流に設けられ、燃焼器及び熱交換器32によって温度が下降された排気ガスの流動による騒音を除去する。
また、燃料電池システムは、所定の冷却媒体としての冷却水を循環させて燃料電池スタック1を冷却する冷却手段である冷却系を備える。この冷却系は、ポンプ41、ラジエータ42及び圧力調整弁43が、冷却水配管44に設けられて構成されている。
ポンプ41は、図示しないポンプモータによって駆動され、冷却水配管44を流れる冷却水を燃料電池スタック1に循環させる。すなわち、ポンプ41は、燃料電池スタック1の冷却によって温度が上昇した冷却水を吸い込み、ラジエータ42へと供給する。
ラジエータ42は、内部を通過する外気によって冷却水配管44を流れる冷却水を冷却する。このラジエータ42によって冷却された冷却水は、再度燃料電池スタック1へと供給される。
また、ラジエータ42は、可変3方弁16の圧縮空気出口と燃焼器及び熱交換器32とを接続する分岐配管45に接続され、可変3方弁16から圧縮空気が送られる。ラジエータ42は、具体例については後述するが、可変3方弁16からの圧縮空気を分岐配管45を介して内部に導入するように構成されている。そして、ラジエータ42を通過した圧縮空気は、圧力調整弁43を介して、燃焼器及び熱交換器32に送られる。
圧力調整弁43は、コントロールユニット2の制御に従って開閉動作し、ラジエータ42内での圧縮空気圧力を調整する。具体的には、圧力調整弁43は、コントロールユニット2の制御に従って、通常は閉塞される一方で、ラジエータ42へと圧縮空気が供給される場合には、所定の開度で開放される。この圧力調整弁43によって圧力調整された圧縮空気は、燃焼器及び熱交換器32に供給され、燃料電池スタック1からの排気ガスの燃焼に用いられる。
また、燃料電池システムにおいて、可変3方弁16及び分岐配管45は、圧縮機13を含む空気供給系からの圧縮空気をラジエータ42に分岐して供給する分岐供給手段を構成する。そして、ラジエータ42へと圧縮空気を供給する場合には、コントロールユニット2の制御に従って、可変3方弁16におけるラジエータ42に接続される圧縮空気出口が所定の開度で開放されると共に、圧力調整弁43が開放される。
このような燃料電池スタック1、コントロールユニット2、空気供給系、排気系、及び冷却系を備える燃料電池システムにおいて、酸化剤ガスとしての空気は、上述した圧縮機13を含む空気供給系から圧送されることで、燃料電池スタック1に供給される。このとき、コントロールユニット2は、例えば燃料電池車両の運転者のアクセルペダルやブレーキペダルの操作に従った外部からの燃料電池スタック1の発電要求信号を入力する。
そして、コントロールユニット2は、入力した発電要求信号に応じて、圧縮機13の駆動量を制御して空気流量及び空気圧力を制御すると共に、水素ガス流量及び水素ガス圧力を制御する。
このとき、コントロールユニット2は、燃料電池スタック1におけるカソード極の入り口付近に設けられた図示しない圧力センサからのセンサ信号を読み込み、この値に応じて、カソード極における空気圧力を負荷に応じた圧力とするように、空気流量及び空気圧力を制御する。そして、空気は、燃料電池スタック1の発電反応に使用され、余剰分が燃料電池スタック1から排出される。
また、コントロールユニット2は、燃料電池スタック1におけるアノード極の入り口付近に設けられた図示しない圧力センサからのセンサ信号を読み込み、この値に応じて、アノード極における水素圧力を負荷に応じた圧力とするように、水素流量及び水素圧力を制御する。そして、水素は、圧縮空気とともに燃料電池スタック1の発電反応に使用され、余剰分が燃料電池スタック1から排出され、図示しない水素循環系を介して、再度図示しない水素供給系に戻される。
更に、コントロールユニット2は、燃料電池スタック1に要求される発電量が高い場合には、燃料電池スタック1の発熱量が高くなるのでポンプ41の回転数を高くして燃料電池スタック1に冷却水を循環させ、燃料電池スタック1に要求される発電量が低い場合には、燃料電池スタック1の発熱量が少なくなるのでポンプ41の回転数を低くして燃料電池スタック1に冷却水を循環させる。
更にまた、このコントロールユニット2は、冷却水の循環量を調整すると共に、圧縮機13からの圧縮空気を可変3方弁16を介してラジエータ42に供給して、ラジエータ42の冷却能力を調整する冷却能力調整処理をする。なお、この冷却能力調整処理の詳細な内容については後述する。
[ラジエータの構成]
つぎに、ラジエータ42の詳細な構造について説明する。
ラジエータ42は、コア部の構造が図2に示すようになっている。なお、図2においては、説明の簡便化を図るため、冷却水、圧縮空気、及び外気を通過させるコアエレメントの一部のみを示している。すなわち、ラジエータ42の実際のコア構造は、図2のコアエレメントが積層された構造となっている。
具体的には、ラジエータ42のコアエレメントは、圧縮空気を通過させる圧縮空気用流路51と、冷却水を通過させる冷却媒体用流路である冷却水用流路52と、外気を通過させる外気用流路53とを有する。
圧縮空気用流路51と冷却水用流路52とは、同形状となっている。すなわち、圧縮空気用流路51は、例えば扁平なチューブからなり、冷却水用流路52と平行に配設される。冷却水用流路52は、例えば扁平なチューブからなり、ポンプ41を介して供給される冷却水を通過させる。
外気用流路53は、例えば波板状構造からなり、圧縮空気用流路51及び冷却水用流路52と直交するように配設される。外気用流路53は、冷却水の冷却に用いる外気を通過させる。
このようなラジエータ42のコアエレメントは、外気用流路53を介して導入される車両外からの外気により、燃料電池スタック1の冷却によって温度が上昇した冷却水用流路52を流れる冷却水を冷却する。ここで、ラジエータ42のコアエレメントは、外気用流路53の外気入口側に圧縮空気用流路51を設け、当該圧縮空気用流路51に対する外気の下流側に冷却水用流路52を設けている。したがって、ラジエータ42のコアエレメントは、圧縮機13にて圧縮されることにより高温となった圧縮空気と外気とを熱交換させて、当該外気を外気用流路53の外気出口側に導く。これによって、ラジエータ42のコアエレメントは、圧縮空気の熱により外気温度を高くして、外気と冷却水との間で熱交換をさせて、冷却水が冷却されることを抑制する。
[燃料電池システムの冷却能力調整処理]
つぎに、上述したように構成された燃料電池システムの冷却能力調整処理について図3のフローチャートを参照して説明する。
この冷却能力調整処理は、車両が走行しているときにコントロールユニット2の制御したがって以下に説明する動作を実行することにより、高圧配管21から可変3方弁16及び分岐配管45を介してラジエータ42に圧縮空気を供給する。
なお、この冷却能力調整処理における燃料電池システムの初期状態は、可変3方弁16におけるラジエータ42側の圧縮空気出口が閉塞され、圧力調整弁43も閉塞されている状態であり、燃料電池スタック1に要求される発電量に応じた回転数で圧縮機13及びポンプ41を動作させており、燃料電池スタック1により発電した電力を駆動モータに供給して車両走行トルクを発生させているものとする。
まず、コントロールユニット2は、ステップS1において、運転者によるアクセル操作量を検知する図示しないアクセルセンサからのセンサ信号に基づいて、運転者がアクセルペダルを解放したことを示す走行中のアクセルオフを検知する。ここで、コントロールユニット2では、アクセルオフを検知したことに応じて燃料電池スタック1の発電要求量が低下され、燃料電池スタック1への水素ガス供給量を低下させると共に、圧縮機13の回転数を以下に説明する処理に応じて制御して燃料電池スタック1への空気供給量を制御する。また、ステップS1の時点においてポンプ41の回転数を低下させても、冷却水の循環量は、徐々に低下することになる。
続いて、コントロールユニット2は、走行中のアクセルオフを検知すると、ステップS2において、車速を検知する図示しない車速センサ、外気用流路53を通過する外気温度を検知する図示しない外気温度センサ、及び冷却水用流路52を通過する冷却水の温度を検知する図示しない冷却水温度センサのそれぞれからのセンサ信号を入力することにより、車速データ、外気温度データ、冷却水温度データを取り込む。
そして、コントロールユニット2は、ステップS3において、ラジエータ42に供給すべき圧縮空気の温度を決定する。このとき、コントロールユニット2は、ステップS2にて入力した車速データの値を2乗することにより外気用流路53を通過する外気流量を演算すると共に、ステップS2にて入力した外気温度データの値と冷却水温度データの値との差を演算する。
そして、コントロールユニット2は、外気用流路53を通過する外気流量、及び、外気温度と冷却水温度との温度差に基づいて、ラジエータ42に供給すべき圧縮空気の温度を決定する。より具体的には、コントロールユニット2は、外気流量、又は、外気温度と冷却水温度との温度差が大きい場合には、ラジエータ42の冷却水に対する冷却能力が高いために圧縮空気の温度を高く設定し、外気流量、及び、外気温度と冷却水温度との温度差が小さい場合には、ラジエータ42の冷却水に対する冷却能力が低いために圧縮空気の温度を低く設定する。
すなわち、コントロールユニット2は、高速走行時には、温度の高い高圧縮比の圧縮空気をラジエータ42に供給する一方で、低速走行時には、比較的温度の低い低圧縮比の圧縮空気をラジエータ42に供給するように、圧縮空気の温度を決定する。
なお、ステップS3においては、外気流量及び外気温度と冷却水温度との温度差に基づいて圧縮空気の温度を演算する演算式を予め図示しないコントロールユニット2内のメモリに記憶させておいて当該演算式を使用しても良く、外気流量の変化や外気温度と冷却水温度との温度差の変化に対する、圧縮空気の温度値の関係を記述したマップデータを予め記憶しておいて参照しても良い。
続いて、コントロールユニット2は、ステップS4において、ステップS3にて決定した圧縮空気の温度とするための圧縮空気の圧縮比を算出する。
そして、コントロールユニット2は、ステップS5において、ステップS4にて算出した圧縮比とするように、圧力調整弁43の開度を制御するアクチュエータに開度制御信号を出力して開放させ、更に、ステップS6において、可変3方弁16の開度を制御するアクチュエータに開度制御信号を出力して開放させる。これにより、コントロールユニット2は、高圧配管21、可変3方弁16及び分岐配管45を介して、圧縮空気を分岐させてラジエータ42に供給する動作を開始させる。
これにより、ラジエータ42では、圧縮空気用流路51を通過する圧縮空気と、外気用流路53を通過する外気との間で熱交換をさせることにより、冷却水用流路52を通過する冷却水と熱交換をする外気の温度を上昇させる。このような動作により、ラジエータ42は冷却能力が低下し、冷却水は、外気と熱交換をすることにより温度が上昇される。
続いて、コントロールユニット2は、ステップS7において、ラジエータ42を通過する冷却水流量Qを図示しない冷却水流路センサからのセンサ信号により検出し、検出した冷却水流量Qの低下具合をモニタリングする。そして、コントロールユニット2は、冷却水流量Qが、所定の流量、具体的には、燃料電池スタック1が過冷却を起こさない流量Qcrを下回るまで、圧縮空気を分岐させてラジエータ42に供給する動作を継続させる。
そして、コントロールユニット2は、ステップS8において、冷却水流量Qのモニタリングの結果、冷却水流量Qが流量Qcrを下回ったか否かを判定する。
ここで、コントロールユニット2は、冷却水流量Qが流量Qcrを下回っていないと判定した場合には、ステップS7での動作を継続させ、ラジエータ42への圧縮空気の供給を継続させる。
一方、コントロールユニット2は、冷却水流量Qが流量Qcrを下回ったと判定した場合には、ステップS9へと処理を移行し、可変3方弁16及び圧力調整弁43を閉塞するように、当該可変3方弁16のアクチュエータ及び圧力調整弁43のアクチュエータに制御信号を出力し、圧縮空気を分岐させてラジエータ42に供給する動作を終了する。
なお、燃料電池システムにおいては、ステップS3において、ラジエータ42に供給すべき圧縮空気の温度を決定する処理に代えて、供給すべき圧縮空気の流量を決定し、可変3方弁16の開度を調整してもよい。具体的には、燃料電池システムにおいては、高速走行時には、より多い流量の圧縮空気をラジエータ42に供給する一方で、低速走行時には、少ない流量の圧縮空気をラジエータ42に供給するようにしてもよい。
[実施形態の効果]
以上詳細に説明したように、本発明を適用した燃料電池システムによれば、圧縮機13により生成した圧縮空気を高圧配管21から分岐してラジエータ42にも供給することができるので、燃料電池スタック1の発電量が急減して燃料電池スタック1が過冷却となるような状況では、圧縮空気の熱によってラジエータ42の冷却能力を抑制させる。したがって、この燃料電池システムにおいては、燃料電池スタック1の過冷却を抑制して、燃料電池スタック1の温度を安定して保つことができ、燃料電池スタック1の発電性能を低下させることを抑制することができる。
特に、この燃料電池システムによれば、走行中のアクセルオフ時に、圧縮空気をラジエータ42に供給するので、簡易な検知構成であっても、走行条件にかかわらず、燃料電池スタック1の温度を安定して保つことができる。
また、この燃料電池システムによれば、アクセルオフ時には、燃料電池スタック1に供給する空気流量が少なくて済むので、ラジエータ42に圧縮空気を供給するために、圧縮機13を大型化する必要もない。
更に、この燃料電池システムによれば、燃料電池スタック1に要求される発電量が低いために燃料電池スタック1に供給する圧縮空気の流量が低い場合には、圧縮機13の効率が低下するが、ラジエータ42に圧縮空気を供給するために圧縮機13を高回転で駆動することができるので、圧縮機13の効率を向上させることができる。
更にまた、この燃料電池システムによれば、ラジエータ42における冷却水用流路52と同形状の流路を、圧縮空気用流路51として用いることにより、従来のラジエータにおける冷却水用流路の一部を、圧縮空気用流路として用いることが可能となる。したがって、この燃料電池システムによれば、ラジエータ42が、従来のラジエータの構造を大きく変更することない簡易な構造なものとした場合であっても、高温の圧縮空気をラジエータ42に供給することを実現することができる。
更にまた、この燃料電池システムによれば、ラジエータ42に供給する圧縮空気の温度又は流量のうち少なくとも一方を、車両速度に応じて変化させてラジエータ42に供給するので、車両速度によらずラジエータ42の冷却能力の抑制を同程度に保つことができ、燃料電池スタック1の温度をより安定に保つことができる。
また、この燃料電池システムによれば、ラジエータ42を通過する冷却水流量が所定の流量を下回ったことを検知した場合には、ラジエータ42に対する圧縮空気の供給を停止するので、圧縮機13の作動時間を最小限に抑えることができ、ラジエータ42に圧縮空気を供給するために使用する電力量を抑制することができる。
なお、上述の実施形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外の形態であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
本発明を適用した燃料電池システムの構成を示すブロック図である。 本発明を適用した燃料電池システムが備えるラジエータのコア部の構造例を示す図である。 本発明を適用した燃料電池システムにおいて、ラジエータに対して圧縮空気の分岐を行う際の処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 燃料電池スタック
2 コントロールユニット
11 ダストフィルタ
12 第1消音器
13 圧縮機
14 電動機
15 第2消音器
16 可変3方弁
17 アフタークーラー
18 マイクロフィルタ
19 加湿器
20 吸気配管
21 高圧配管
31 圧力制御バルブ
32 燃焼器及び熱交換器
33 第3消音器
34 排気配管
41 ポンプ
42 ラジエータ
43 圧力調整弁
44 冷却水配管
45 分岐配管
51 圧縮空気用流路
52 冷却水用流路
53 外気用流路

Claims (5)

  1. 燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電する燃料電池と、
    前記燃料電池に圧縮した酸化剤ガスを供給する圧縮酸化剤ガス供給手段と、
    前記燃料電池に循環させる冷却媒体を放熱する放熱機構を備え、当該放熱機構により冷却した冷却媒体を前記燃料電池に循環させて前記燃料電池を冷却する冷却手段と、
    前記圧縮酸化剤ガス供給手段にて前記圧縮された酸化剤ガスを、前記燃料電池に酸化剤ガスを供給する経路から分岐させて前記放熱機構に供給する分岐供給手段と
    を備えることを特徴とする車両用燃料電池システム。
  2. 車両が走行している時に前記燃料電池の発電量を低下させる操作を検出した場合に、前記圧縮酸化剤ガス供給手段からの前記圧縮した酸化剤ガスを前記放熱機構に供給するように、前記分岐供給手段を制御する制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用燃料電池システム。
  3. 前記放熱機構は、
    前記冷却媒体を通過させる冷却媒体用流路と、
    前記冷却媒体用流路と同形状であって、前記圧縮した酸化剤ガスを通過させる圧縮酸化剤ガス用流路と
    を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用燃料電池システム。
  4. 前記制御手段は、前記放熱機構に供給する前記圧縮した酸化剤ガスの温度又は流量を、車両の速度に応じて変化させることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の車両用燃料電池システム。
  5. 前記制御手段は、前記放熱機構を通過する前記冷却媒体の流量が所定の流量を下回ったことを検知した場合に、前記放熱機構に対する前記圧縮した酸化剤ガスの供給を停止するように前記分岐供給手段を制御することを特徴とする請求項2〜請求項4の何れかに記載の車両用燃料電池システム。
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