JP2008270039A - イオン源、イオンビーム加工・観察装置、及び試料断面観察方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】試料を加工するガスイオンビーム種と試料を観察するときのガスイオンビーム種を切り替えることが可能である装置とする。試料加工時のガスイオンビーム種と試料観察時のガスイオンビーム種との切り替えを実現するためのイオン源として、ガスボンベ53、54、ガス配管、ガス量調整バルブ59、60およびストップバルブ57、58とを備えた導入系統を少なくとも2系統備え、各々のガス系統において各々のガス量調整バルブにより真空容器内のガス圧力条件を各々設定でき、各々のガス系統のストップバルブの操作により真空容器内に導入するガスを切り替えることが可能であるイオン源とする。
【選択図】図2
Description
図1に、本実施例のイオンビーム加工・観察装置を示す。本実施例では、プラズマイオン源としてのデュオプラズマトロン1を用いて、2種類のガスイオンを試料に照射可能な装置について説明する。一般に、プラズマイオン源の輝度は、Ga等の液体金属イオン源に比べて少なくとも2桁から3桁低くなる。そこで、本実施例では、イオンビームカラム21内のイオンビーム照射系の途中に、所定形状の開口を持つステンシルマスク5を挿入し、開口の形状を試料上に投影した成型ビームを用いる場合について述べる。ここで、イオン源のイオン種として不活性ガスや酸素、窒素のような元素種を選べば、デバイスの電気的な特性に影響を与えないのでイオンビームで加工後に加工済みのウェーハをプロセスに戻しても不良を発生させるようなことは少ない。
(実施例2)
実施例1で示した構成のイオンビーム加工・観察装置では、イオンビーム照射系が鉛直方向にイオンビーム照射系が配置されているが、本実施例では、イオンビーム照射系は鉛直方向から傾斜した方向に配置され、ステージ面が水平方向に固定された装置について述べる。
図9に、イオン源として電界電離型イオン源を用いた例について示す。なお、本実施例では、ガス供給機構は、実施例1で説明したものと同様な構成を有するので、その動作についての説明は省略する。
Claims (18)
- 真空容器と、該真空容器内にガスを導入するガス供給機構とを備え、真空容器内でガスイオンを生成するイオン源において、
前記ガス供給機構が、ガスボンベと、ガス量調整バルブと、ストップバルブとを少なくとも備えたガス導入系統を、少なくとも2系統備え、
各々の前記ガス導入系統において各々の前記ガス量調整バルブにより前記真空容器内のガス圧力条件を各々設定でき、
各々の前記ガス導入系統の前記ストップバルブの操作により前記真空容器内に導入するガス種を切り替えることを可能にしたことを特徴とするイオン源。 - 請求項1に記載のイオン源において、前記イオン源が、ガスの放電によりガスイオンを生成するイオン源であり、ガス放電電圧を少なくとも2つ以上記憶する機能があり、前記ガス放電電圧を切り替え可能な制御装置を備え、
前記ガス種の切り替えを、前記ストップバルブと前記放電電圧の切り替え操作で行うことを特徴とするイオン源。 - 請求項1又は2に記載のイオン源において、前記ガス導入系統の一方は、アルゴン、キセノン、クリプトン、ネオン、酸素、窒素のいずれか一つのガス種を供給し、前記ガス導入系統の他方は、水素、ヘリウムのいずれか一つのガス種を供給し得ることを特徴とするイオン源。
- 真空容器と、該真空容器内にガスを導入するガス供給機構とを備え、前記真空容器内でガスイオンを生成するイオン源と、試料を格納する試料室と、前記真空容器に接続され、前記イオン源からイオンビームを引き出し、該イオンビームを前記試料に照射するイオンビーム照射カラムとを有し、
前記ガス供給機構が、ガスボンベと、ガス量調整バルブと、ストップバルブとを備えたガス導入系統を、少なくとも2系統備え、
各々のガス導入系統において各々のガス量調整バルブにより真空容器内のガス圧力条件を各々設定でき、各々のガス導入系統のストップバルブの操作により前記真空容器内に導入するガス種を切り替え可能であり、
前記試料を加工するガスイオンビーム種と、前記試料を観察するガスイオンビーム種とを切り替え可能に構成したことを特徴とするイオンビーム加工・観察装置。 - 請求項4に記載のイオンビーム加工・観察装置において、
前記イオン源が、ガスの放電を用いてガスイオンを生成するイオン源であり、ガス放電電圧を少なくとも2つ以上記憶する機能があり、前記ガスの放電電圧を切り替え可能な制御装置を備え、
前記ガスイオンビーム種の切り替えを、前記ストップバルブと前記放電電圧の切り替え操作で行うことを特徴とするイオンビーム加工・観察装置。 - 請求項4記載のイオンビーム加工・観察装置において、前記試料を加工するガスイオンビームを照射するときは、前記イオンビーム照射カラム内に設けたマスクの穴形状を試料上に投射させることを特徴とするイオンビーム加工・観察装置。
- 請求項5記載のイオンビーム加工・観察装置において、前記試料を観察するガスイオンビームを照射するときは、前記イオン源から放出されたイオンビームを試料上で点状に集束させることを特徴とするイオンビーム加工・観察装置。
- 質量数の異なる少なくとも2種類以上のガスイオンを生成可能なイオン源と、前記イオン源からガスイオンビームを引き出し、該ガスイオンビームを試料に照射するイオンビーム照射カラムとを有し、
前記イオンビーム照射カラムは、前記イオン源から引き出した前記ガスイオンビームを質量分離する質量分離機構を備え、
前記質量分離されたガスイオンのうち、相対的に質量数の大きいイオンで試料断面が加工可能で、相対的に質量数の小さいイオンで前記試料断面を観察可能であり、
前記相対的に質量数の小さいイオンを前記試料に照射する時には、前記相対的に質量数の大きいイオンを試料に到達しないように制御することを特徴とするイオンビーム加工・観察装置。 - 請求項8記載のイオンビーム加工・観察装置において、前記イオン源が、同時に2種類以上のガスを導入することが可能であることを特徴とするイオンビーム加工・観察装置
- 請求項8記載のイオンビーム加工・観察装置において、前記イオンビーム照射カラム内に前記ガスイオンビームの形状を制限するアパーチャを有するマスクを少なくとも2種類備え、前記相対的に質量数の大きいガスを照射する時の前記アパーチャの板厚みよりも、相対的に質量数の小さいガスを照射する時のアパーチャの板厚みを薄くしたことを特徴とするイオンビーム加工・観察装置。
- 請求項8又は10に記載のイオンビーム加工・観察装置において、前記相対的に質量数の大きなイオンとして、アルゴン、キセノン、クリプトン、ネオン、酸素、窒素のうち少なくとも一種類を含むガスイオンであり、前記相対的に質量数の小さなイオンとして水素またはヘリウムのいずれか、または混合ガスイオンであることを特徴とするイオンビーム加工・観察装置。
- 真空容器と、該真空容器内にガスを導入するガス供給機構とを備え、前記真空容器内でガスの放電によりガスイオンを生成するイオン源と、
前記イオン源からガスイオンビームを引き出し、該ガスイオンビームを試料に照射するイオンビーム照射カラムとを有し、
前記ガス供給機構が、第1のガス種を供給するガス導入系統と、第2のガス種を供給するガス導入系統との、少なくとも2系統を備え、
各々のガス導入系統から前記真空容器内に供給されるガス種を、前記ガスイオンビームによる試料の加工時と、観察時とに応じて切り替える手段を有することを特徴とするイオンビーム加工・観察装置。 - 請求項12に記載のイオンビーム加工・観察装置において、前記切り替え手段は、前記ガスの放電電圧を少なくとも2つ以上記憶する機能があり、前記ガス放電電圧を切り替え可能な制御装置を備え、
前記放電電圧の切り替え操作をもとに前記ガス種の切り替えを行うことを特徴とするイオンビーム加工・観察装置。 - 請求項12又は13に記載のイオンビーム加工・観察装置において、前記第1のガス種として、アルゴン、キセノン、クリプトン、ネオン、酸素、窒素のうち少なくとも一種類を含むガスであり、前記第2のガス種として、水素またはヘリウムのいずれか、または混合ガスであることを特徴とするイオンビーム加工・観察装置。
- 質量数の異なる少なくとも2種類以上のガスイオンを生成可能なイオン源から引き出したガスイオンビームを試料に照射するステップを有する試料断面観察方法において、
前記少なくとも2種類以上のガスイオンのうち、相対的に質量数の大きなガスイオンを前記試料に照射して試料表面に対してほぼ垂直な断面を形成するステップと、相対的に質量数の小さなガスイオンを該断面に照射して該断面を観察するステップとを含むことを特徴とする試料断面観察方法。 - 請求項15に記載の試料断面観察方法において、前記相対的に質量数の大きなイオンを照射したときの最大電流よりも少ない電流で、前記相対的に質量数の小さなイオンを照射して断面を観察することを特徴とする試料断面観察方法。
- 請求項15に記載の試料断面観察方法において、前記イオン源で少なくとも2種類のガスイオンを同時に生成するステップと、前記少なくとも質量数の異なる2種類のガスイオンを質量分離して、相対的に質量数の大きなガスイオンビームを試料に照射して試料表面にほぼ垂直な断面を加工するステップと、質量分離の条件を変更して相対的に質量数の小さなガスイオンビームを該断面に照射して該断面を観察するステップとを含むことを特徴とする試料断面観察方法。
- 請求項15乃至17に記載の試料断面観察方法において、前記相対的に質量数の大きなイオンとして、アルゴン、キセノン、クリプトン、ネオン、酸素、窒素のうち少なくとも一種類を含むガスイオンであり、前記相対的に質量数の小さなイオンとして水素またはヘリウムのいずれか、または混合ガスイオンであることを特徴とする試料断面観察方法。
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