JPH10162769A - イオンビーム加工装置 - Google Patents

イオンビーム加工装置

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JPH10162769A
JPH10162769A JP8317427A JP31742796A JPH10162769A JP H10162769 A JPH10162769 A JP H10162769A JP 8317427 A JP8317427 A JP 8317427A JP 31742796 A JP31742796 A JP 31742796A JP H10162769 A JPH10162769 A JP H10162769A
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JP
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ion beam
opening
mask plate
sample
fib
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JP8317427A
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Satoshi Tomimatsu
聡 富松
Kaoru Umemura
馨 梅村
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】同一装置を用いてビーム切り替えによってFI
BとPJIBを形成して、試料を高速,高精度加工がで
き、長時間動作が可能なイオンビーム加工装置を提供す
ること。 【解決手段】小開口2Aか大開口2Bを配置したアパー
チャ板2と、微小開口6Aとパターン開口6Bを配置し
たマスク板6によりFIB4またはPJIB5を切り替
えて形成し、試料9に照射することにより加工を行う。
マスク板6は微小開口部を薄肉に、パターン開口部を厚
肉に構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はイオンビームを用い
た微細加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】イオンビームを用いて試料の断面を観察
するための凹部を形成したり、半導体デバイスの配線を
修正するなどの微細加工を実現する従来技術として、集
束イオンビーム(Focused Ion Beam;以下FIBと呼
ぶ)装置がある。まず、FIB装置について説明する。
【0003】図2はFIB装置の概略構成例である。実
質的にイオン放出部であるエミッタ40Aと引出し電極
40Bを含み、所望のイオンを点状領域から放出するイ
オン源40,放出イオンのうち、中心部のみを選択する
ビーム制限アパーチャ板41,イオンビームの拡がりを
抑制したり集束させたりする集束レンズ(コンデンサレ
ンズともいう)42,イオンビーム43の軌道を修正す
る偏向器44,イオンビーム43の集束性を高めるため
の絞りで、特に口径の異なる複数個の開口45A,45
B,45Cを備えて選択できる可動絞り45,イオンビ
ーム43を試料46上に集束させてFIBにする対物レ
ンズ47,イオンビーム43を試料46上で走査掃引す
るスキャナ48,試料46を保持して微動する試料台4
9,FIB50の試料46への照射によって放出される
二次電子を検出する二次電子検出器51などから構成さ
れ、これらのイオン光学部品は真空容器52に保持され
る。なお、本図をはじめレンズを楕円で示しているが、
これはレンズであることを示す略記号であって、実際に
はイオンビームが通過する円孔を持つ円板状の電極、ま
たはそれらの組み合わせである。
【0004】このようなFIB装置は、ビーム直径が数
十nmのFIBを試料上で所望の形状に走査して、照射
イオンの運動エネルギにより加工試料表面の原子をスパ
ッタすることで凹部が形成できる。この方法ではFIB
の走査形状を制御すれば容易に任意形状の加工ができ
る。しかし、FIBのビーム径を決める球面収差や色収
差は、それぞれ、このビーム開口角の3乗,1乗に比例
する性質を持っているため、FIB径を小さくし加工精
度を高めるためには、ビーム開口角を制限しなければな
らない。これは到達ビーム電流の減少を招き、必然的に
加工速度が低下する。例えば、FIBを直径を0.1μ
m 程度にすると、FIBイオン電流量が高々1nA程
度、即ち、毎秒飛来するイオンの数にして6×109
と少なくなるため、単位時間当たりのスパッタ原子数、
即ち、加工速度が低く、大面積,大加工体積の処理には
長時間を要するという問題を有している。
【0005】なお、FIB技術に関してはジャーナル
オブ バキューム サイエンス アンド テクノロジ(J
ournal of Vacuum Science and Technology)B5(19
87年),第469頁から第495頁にかけて詳細に記
載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
FIB装置では、加工精度を高めるためにビーム径を細
くすると試料に到達するビーム電流が減り、加工速度が
低下するという欠点があった。
【0007】本発明の目的はこの点を解決し、FIBと
同等、またはそれ以上の微細加工性を持ちながら、加工
速度がFIBより1桁以上高く、長時間動作に耐えうる
イオンビーム加工装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明によるイオンビーム加工装置では、FIBと
投射イオンビーム(Projected Ion Beam;以下PJIB
と呼ぶ)を同一カラムで形成できるようにし、両イオン
ビームを用いることで高速加工と微細加工が実現し、さ
らに、マスクを新たな形状にすることで長時間動作が可
能となる。
【0009】なお、PJIBやFIBによる加工とは、
シリコンなど半導体基板や金属基板,絶縁物などに対し
て、少なくともレジストなどを用いたリソグラフィ技術
を用いることなく凹部や凸部を直接形成することを指
す。
【0010】PJIBは、所望の加工形状を拡大したパ
ターン開口を有するマスク板にイオンビームを照射し、
パターン開口を通過したイオンビームを投射光学系で絞
って形成するイオンビームで、試料上に縮小したパター
ン開口形状の投射領域を形成することができる。
【0011】図3はPJIB装置の具体的構成例であ
る。イオンを放出するイオン源60,放出したイオンビ
ーム61をパターン開口62を有するマスク板63に照
射するための照射レンズ64,マスク板63を保持する
マスク台65,パターン開口を通過した成形イオンビー
ム66を縮小したPJIB68に変えて試料67に投射する集
束レンズ70と投射レンズ71,試料67を保持して微
動する試料台69などから構成される。試料上で微細径
のビーム走査で加工形状を決めるFIBとは全く異な
り、PJIBによる加工形状はマスク板63のパターン
開口62で決まる。
【0012】このようなPJIB装置は、半導体素子の
製造工程におけるリソグラフィ工程やイオン注入工程に
適用することができる。PJIBによるリソグラフィ
は、レジスト内でのイオンの散乱の小ささを利用して、
微細なレジストパターンを作ることを目指している。こ
れに関しては論文集『マイクロエレクトロニク・エンジ
ニアリング(Microelectronic Engineering)』Vol.
17,p229−240(1992)に詳述されてい
る。イオン注入についての例として、特開平7−296764
号公報『イオン注入方法および装置』に開示されてい
る。
【0013】本発明者らは、このような装置で形成され
たPJIBが、ビーム電流密度はFIBよりも劣るもの
の、ビーム径が大きいため試料に到達する総電流量では
優ることに着目し、PJIBを加工に適用すると、加工
量が大きいほど加工時間はFIBよりも短縮でき、高速
加工が期待できることを見出した。さらに、PJIBとFI
Bが同一カラムで形成できるイオンビーム光学系を開発
すると、PJIBとFIBをビーム切り替えによって使
いわける加工方法で、加工速度が向上し、かつ、高精度
な加工の実現が期待できる。
【0014】従来のFIB装置では、イオンビームを微
細に集束するためにイオンビームの開口角をアパーチャ
で制限しなければならない。図2ではイオン源40直下
のビーム制限アパーチャ板41、及び、可動絞り45が
その役目を果たしている。目的とするFIB径に応じ
て、アパーチャを選択して実質的にビーム開口角を変え
て、通常のFIB装置では数mradから数十mradにする。
【0015】一方、PJIBの場合、イオン源直後のビ
ーム拡がりは直接収差には影響しないため、PJIB装
置の光学系では、イオン源の直後でのビーム開口角が大
きくでき、単位立体角当たりの放出イオン電流量の均一
性が良い範囲で電流を効率的に得るように、ビーム開口
角の制限を緩くできるのが特徴である。例えばFIB装
置で通常使用される液体金属イオン源をPJIB用のイ
オン源として使った場合、ビーム開口角を100mrad程
度とることが可能となる。この時、試料に到達する総ビ
ーム電流は数μAになる。
【0016】このように、FIBとPJIBの光学系で
は用いるビーム開口角が異なるため、同一カラムで集束
レンズ類の電圧調整だけでFIBとPJIBとを切り替
えて形成することは難しい。例えば、従来のPJIB装
置でFIBを形成しようとしても収差の影響でビーム径
が大きくなり、二次電子信号により加工位置を決める際
の精度が落ちてしまう。逆に、従来のFIB装置では投
射範囲とビーム電流が非常に小さくなってしまうなどの
問題を生じる。
【0017】これらは、ビーム制限アパーチャ板に少な
くとも大小2種の開口を設けるとともに、マスク板にP
JIB用のパターン開口とFIB用の微小開口を配置
し、それらを選択可能にすることで解決できる。
【0018】しかし、FIB用の微小開口とPJIB用
の大きなパターン開口を一つのマスク板に形成すると、
次のような致命的な問題が生じる。PJIB加工では、
マスク上でのイオン照射電流密度がFIBよりも高くな
るためスパッタリングによるマスク板の薄化が早く進ん
でしまうので、マスク寿命を長く持たせるため、つまり
イオンビーム加工装置を長時間動作させるためにはマス
ク板を厚くしなければならない。ところが、マスク板を
厚くすると、FIB用微小開口が高アスペクト比のため
形成困難となるとともに微小開口内壁でのイオン散乱か
ら生じるFIBの集束性劣化も無視できなくなってく
る。つまり、FIBにはマスク板は薄い方が望ましい。
均一厚さのマスク板にFIB用の微小開口とPJIB用
の大きなパターン開口を設けるといずれかのビームの特
性が劣化し、当初の目的が達成できなくなる。従って、
同一カラムでFIBとPJIBとを形成して、高速で高
精度加工を長時間行うためには、上記のマスク板に対す
る相反する要求を解決しなければならない。
【0019】そこで、本発明によるイオンビーム加工装
置ではFIB用微小開口部分の肉厚が薄く、PJIB用
パターン開口の部分が分厚いマスク基板を採用すること
で解決した。
【0020】具体的には、以下の如き構成を有する。
【0021】(1)イオンビームを供給するイオン源
と、試料を保持する試料台と、微小開口と試料を加工す
べき形状に対応するパターン開口とを有して微小開口部
分の基板肉厚がパターン開口部分の基板肉厚よりも薄い
マスク板と、マスク板のパターン開口か微小開口の何れ
かを選択する開口切替手段と、イオン源から引出したイ
オンビームをマスク板に照射する光学系と、マスク板を
通過したイオンビームを試料に導く光学系とを含むイオ
ンビーム加工装置。
【0022】(2)同一光学軸に対して集束イオンビー
ムと投射イオンビームを形成し、少なくとも集束イオン
ビームと投射イオンビームのいずれかによって試料を加
工するイオンビーム加工装置において、集束イオンビー
ムを形成するための微小開口と投射イオンビームを形成
するためのパターン開口を同一基板に配置するととも
に、微小開口は基板の一部に形成した薄肉領域に配置し
たイオンビーム加工装置。
【0023】(3)(1)において、マスク板は、パタ
ーン開口を有するマスク基板と、パターン開口を有する
マスク基板より薄肉の微小開口を有する微小開口基板と
からなり、それぞれ基板を固定可能なマスク固定治具を
有するイオンビーム加工装置。
【0024】(4)(1)から(3)のいずれかにおい
て、微小開口とパターン開口と、微小開口部分とパター
ン開口部分の基板の厚さに対するアスペクト比が5以下
であるイオンビーム加工装置。
【0025】
【発明の実施の形態】図1は本発明によるイオンビーム
加工装置の説明図である。実質的にイオン放出部である
エミッタ1Aと引出し電極1Bからなるイオン源1と、
その直下に、小開口2Aと大開口2Bを有するビーム制
限のためのアパーチャ板2と、照射光学系として第1レ
ンズ3と、FIB形成時に用いる微小開口6AとPJI
B形成時に用いるパターン開口6Bを有するマスク板6
と、投射光学系として第2レンズ7と、FIB4(点線
表示)を試料9上で走査するための偏向器(スキャナ)
8などを含む光学系から成る。さらに、イオンビーム照
射時に試料9から放出される二次電子を検出するための
二次電子検出器10,試料9を保持して移動するための
試料台11,アパーチャ板2の小開口2Aと大開口2B
の切り替えのための開口切替手段12,マスク板6の微
小開口6Aとパターン開口6Bとを切り替えるための開
口切替手段13,イオン源1,第1レンズ3、第2レン
ズ7,スキャナ8に電圧を供給するための電源14,1
5,16,17などを備えている。また、これら開口切
替手段12,13,電源14,15,16,17の制御
は信号処理装置18で行い、必要に応じてモニタ19に
表示する。
【0026】本イオンビーム加工装置におけるイオン源
1は点源であることが望ましく、本実施例ではガリウム
(Ga)をイオン材料とする液体金属イオン源を用い、
イオン加速電圧は30kVである。ビーム制限のための
アパーチャ板2はエミッタ1A直下約10mmに設置し、
小開口2Aの直径は0.3mm で放出イオンの取り込み角
を約15mradとし、大開口2Bの直径は3mmで約300
mrad、両開口の間隔が10mmである。他方、マスク板6
に設置するパターン開口6Bは、本例では、簡単な矩形
状とした。大きさは加工すべき形状寸法とレンズ系の縮
小率に依存し、加工すべき形状が一辺5μmの矩形と
し、これを縮小率1/30のレンズ系で形成する場合に
は、パターン開口6Bの一辺を150μmとすればよ
い。
【0027】図4,図5は本発明によるイオンビーム加
工装置の基本構成を説明するための略図で、特に、図4
はPJIB形成時の光学系構成、図5はFIB形成時の
構成を示す。図4,図5における符号は図1と共通であ
る。
【0028】図4で、PJIB形成時には、マスク板6
への到達ビーム電流を増やすためにアパーチャは大開口
2Bを選択し、マスク板6は所望のパターン開口6Bを
選択する。この設定で、第1レンズ(PJIB装置では
照射レンズ、FIB装置ではコンデンサレンズという)
3と第2レンズ(投射レンズ,対物レンズともいう)7
の電圧調整することでPJIB5が形成され、パターン
開口6Bの縮小パターン20が試料9に投射される。投
射光学系19はパターン開口6Bを試料表面に投射する
結像条件を満たし、本例では、PJIB5が第1レンズ
3の強度調節により、イオンビームを第2レンズ7の中
心に集束させる。この構成により、第2レンズ7の収差
が小さくなり、試料9に投射されるビーム形状がシャー
プになるという利点がある。
【0029】一方、FIB形成時には、図5に示したよ
うにアパーチャは小開口2Aを選択し、ビーム開口角を
小さくするとともに、マスク板6で微小開口6Aを選択
する。第1集束レンズ3と第2集束レンズ7の電圧調整
することでFIB4が形成され、偏向器(スキャナ)8
は、簡単には対向する2枚の電極2組を直角方向に設置
して、交番電圧を与えることで試料9上でFIB4を走
査掃引させることができ、加工を行うことができる。ま
た、このFIB4走査により、FIB照射位置情報と二
次電子検出器10からの二次電子強度信号を信号処理装
置18で同期させることで、試料表面形状を二次電子像
にすることができ、モニタ19に表示できる。
【0030】次に、マスク板6の形状の一例を、図6に
示す。(a)は斜視図、(b)は微小開口6A,パター
ン開口6Bを通る線を切り口とする断面図である。6は
マスク板であり、機械加工、またはリソグラフィ等の手
法により、イオンビーム投射用のパターン開口6Bが形
成されている。ここでも、このパターン開口6Bは簡単
のために矩形としている。微小開口6Aとパターン開口
6Bの開口寸法とマスク板の厚さ寸法の比(アスペクト
比)は両開口共5以下であることが、ビームの集束性
や、マスク板の加工性の観点から好ましい。
【0031】例えば、上述したようにパターン開口6B
の一辺が150μmの場合には、パターン開口6Bの部
分の厚さは100μm〜500μm程度が良い。これに
比べてFIBモードで用いる微小開口6Aは微細な大き
さである。例えば、FIBを試料表面観察に用いる場合
には、この微小開口6Aは通常直径5μmから20μm
程度の小ささとなる。このため、この微小開口6Aの部
分の厚さは、加工アスペクト比の制限から10μm程度
が望ましい。これを実現するために、微小開口6Aを形
成すべき位置に大きな加工凹み90を開け、厚さ10μ
mの薄肉領域を形成する。これにより直径5μmや20
μmの大きさの微小開口6Aを形成することが可能とな
る。
【0032】もし、このようにマスクに厚さ分布を持た
せずに、均一な厚さのマスク板を用いる場合には、パタ
ーン開口形成に適する100μm〜500μmの厚さで
は、直径5μmというFIB用微小開口の加工は困難で
あるし、逆にFIBに適する10μm程度の厚さでは、
イオン照射量が大きなPJIB(例えば、図1の構成で
は、マスク板6上のイオン照射電流密度はFIBの4
倍)に用いると100μm〜500μmの厚さのマスク
の1/10〜1/50の寿命しか持たない。しかし、本
発明の図6に示すようなマスク板6を用いることで、F
IBの精度を出しながら、且つPJIBの寿命も保つこ
とが可能となる。
【0033】また、マスクに段差をつけずに図6と同様
の効果を持たせるためには、図7に示すような構成も用
いることができる。(a)は斜視図、(b)は微小開口
6A,パターン開口6Bを通る線を切り口とする断面図
である。即ち、PJIB用のパターン開口6Bを有する
マスク基板91とFIB用の微小開口6Aを有する微小
開口基板92を独立に作製し、マスク固定治具93と押
え板94で固定することにより、一つのマスクとする方
法である。ここで、上述したように微小開口基板92は
マスク基板91より薄肉の基板を用いる。
【0034】また、このような治具を用いなくとも、図
8に示すように、貼り合わせによりマスク板6を構成し
てもよい。(a)は斜視図、(b)は微小開口6A,パ
ターン開口6Bを通る線を切り口とする断面図である。
まず、マスク板6にPJIB用のパターン開口6Bと大
きな開口96を加工する。FIB用微小開口基板92は
その微小開口6Aが開口96の上に来るように貼り合わ
せる。ここで、微小開口基板92肉厚は、マスク板6よ
りも薄くする。開口96は、FIBの通過を邪魔しない
大きさに加工している。このように構成することで、図
6のマスク板6と同様の効果を持たせることができる。
ここでは、貼り合わせを用いたが押え板等を用いて固定
してもかまわない。
【0035】これらのマスクを用いることで、FIBの
高精度と、PJIBの長寿命を共に実現することが可能
となり、PJIBモードとFIBモードを切り替えて使
用できるイオンビーム加工装置を実現することができ
る。
【0036】なお、本実施例では、ガリウム液体金属イ
オン源を用いたが、イオン源はこれに限られることはな
く、電界電離ガスフェーズイオン源でも、プラズマを利
用した点源イオン源でも本発明の目的は達成できる。ま
た、PJIB用のパターン開口として矩形開口のみを例
にあげたが、矩形開口に限られることはないことは言う
までもない。
【0037】
【発明の効果】本発明によるイオンビーム加工装置によ
って、従来の集束イオンビーム加工装置に比べてビーム
電流値を少なくとも1桁向上させることができ実質的加
工時間は短縮されると共に長時間運転が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるイオンビーム加工装置の全体構成
の説明図。
【図2】従来の典型的なFIB装置の概略構成を示す説
明図。
【図3】従来の典型的なPJIB装置のイオンビーム照
射系の説明図。
【図4】本発明によるイオンビーム加工装置をPJIB
モードの部品配置の説明図。
【図5】本発明によるイオンビーム加工装置をFIBモ
ードの説明図。
【図6】本発明によるイオンビーム加工装置で用いたマ
スクのうち、特に、一体型マスクを示す説明図。
【図7】本発明によるイオンビーム加工装置で用いたマ
スクのうち、特に、治具を用いた組み合わせマスクを示
す斜視図。
【図8】本発明によるイオンビーム加工装置で用いたマ
スクのうち、特に、貼り合わせマスクを示す斜視図。
【符号の説明】
1…イオン源、4…FIB、5…PJIB(投射イオン
ビーム)、6…マスク板、6A…微小開口、6B…パタ
ーン開口、7…第2レンズ、13…開口切替手段。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオンビームを供給するイオン源と、上記
    イオンビームの開き角を制限する開口を有するアパーチ
    ャ板と、試料を保持する試料台と、微小開口と上記試料
    を加工すべき形状に対応するパターン開口とを有して上
    記微小開口部分の基板肉厚が上記パターン開口部分の基
    板肉厚よりも薄いマスク板と、上記マスク板の微小開口
    かパターン開口の何れかを選択する開口切替手段と、上
    記イオン源から引出したイオンビームを上記マスク板に
    照射する照射光学系と、上記マスク板を通過したイオン
    ビームを上記試料に導く投射光学系とを含むことを特徴
    とするイオンビーム加工装置。
  2. 【請求項2】同一光学軸に対して集束イオンビームと投
    射イオンビームを形成し、少なくとも上記集束イオンビ
    ームと上記投射イオンビームのいずれかによって試料を
    加工するイオンビーム加工装置において、上記集束イオ
    ンビームを形成するための微小開口と上記投射イオンビ
    ームを形成するためのパターン開口を同一マスク板に配
    置し、上記微小開口は上記マスク板の一部に形成した薄
    肉領域に配置したことを特徴とするイオンビーム加工装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1において、上記マスク板は、パタ
    ーン開口を有するマスク基板と、上記パターン開口を有
    するマスク基板より薄肉の微小開口を有する微小開口基
    板とからなり、それぞれ基板を固定可能なマスク固定治
    具を有するイオンビーム加工装置。
  4. 【請求項4】請求項1,2または3において、上記微小
    開口と上記パターン開口と、上記微小開口部分と上記パ
    ターン開口部分の基板の厚さに対するアスペクト比が5
    以下であるイオンビーム加工装置。
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