JP2008269952A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池の流体に対するシール性の低下を抑制する技術を提供する。
【解決手段】燃料電池100は、シール一体型膜電極接合体10が、2つのセパレータ20によって挟持されている。シール一体型膜電極接合体10は、電解質膜14を含む発電部11の外周縁にシール材によって外周シール枠部12が設けられている。外周シール枠部12の表面には、流体をシールするためのシールラインSLがリップ17によって設けられている。セパレータ20には、シールラインSLによって囲まれたシール領域の外側に、シール一体型膜電極接合体10に向かって突起したセパレータ突起部SPが設けられている。
【選択図】図7

Description

この発明は、燃料電池に関する。
燃料電池は、通常、発電体である膜電極接合体がセパレータによって挟持されている。膜電極接合体の外周縁にはシール部材が配置され、セパレータがシール部材を押圧することによって、燃料電池の外部への流体の漏洩が抑制される(特許文献1等)。
特開2004−207074 特開2005−100950 特開2005−142000 特開2002−305006
ところで、燃料電池を小型化・軽量化するために、セパレータは薄肉化することが好ましい。しかし、セパレータを薄肉化すると、セパレータの剛性が不足するため、セパレータが外力を受けた場合に変形する可能性が高くなる。セパレータが変形すると、セパレータとシール部材との接触面におけるシール性が低下してしまう。しかし、これまで、こうした問題に対して十分な工夫がなされてこなかったのが実情であった。
本発明は、燃料電池の流体に対するシール性の低下を抑制する技術を提供することを目的とする。
本発明の一形態は、2枚のセパレータに挟持された膜電極接合体を備える燃料電池であって、前記膜電極接合体は、発電を行う発電部と、前記発電部の外周縁に設けられた外周絶縁部とを備え、前記外周絶縁部の両面には、前記燃料電池の外部への流体の漏洩を防ぐためのシールラインが、少なくとも前記発電部を囲むリップとして設けられており、前記セパレータのうち少なくとも一方には、前記セパレータの面に垂直な方向から見たときに、前記シールラインによって囲まれたシール領域の外側に、前記膜電極接合体側に向かって突起する突起部が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、膜電極接合体の外周絶縁部を挟んで対向しているセパレータ同士の隙間が、セパレータに設けられた突起部の高さの分だけ低減する。従って、セパレータが変形したとしても突起部の高さの分だけセパレータの変形量を低減でき、流体に対するシール性が低下することを抑制することができる。
前記シール領域の内側には、さらに、前記燃料電池を貫通するマニホールド孔が設けられ、前記セパレータ補強部は、少なくとも前記マニホールド孔の近傍に設けられているものとしても良い。
この構成によれば、マニホールド孔が形成されたことによって、その形成部位の周辺においてセパレータの強度が低下してしまっている場合であっても、その近傍に設けられた突起部によってセパレータの変形量が抑制される。従って、燃料電池の流体に対するシール性が低下することを抑制できる。
前記突起部は、前記2枚のセパレータのそれぞれに、前記外周絶縁部を挟んで対向する位置に設けられているものとしても良い。
この構成によれば、セパレータが変形した場合であっても、外周絶縁部を介してセパレータの突起部同士が互いに支持しあうことができるため、セパレータの変形量を低減できる。また、セパレータ補強部同士の間には外周絶縁部が存在するため、セパレータ同士が接触することによる短絡の発生を抑制することができる。
前記突起部は、前記シール領域を囲むように連続して設けられているものとしても良い。
この構成によれば、シール領域を囲むセパレータの外周縁に渡って、セパレータの外力による変形量を突起部によって低減することができる。従って、セパレータの変形によるシール性の低下を抑制できる。
前記突起部の高さは、前記セパレータによって押圧された状態の前記リップの高さ以下であるものとしても良い。
この構成によれば、セパレータ補強部を設けることによってシールラインの線圧が低下することを抑制することができる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、燃料電池、その燃料電池を備えた燃料電池システム、その燃料電池システムを搭載した車両等の形態で実現することができる。
A.第1実施例:
図1は、本発明の一実施例としての燃料電池の構成を示す概略図である。この燃料電池100は、反応ガスである水素(アノードガス)及び酸素(カソードガス)の供給を受けて、その電気化学反応(燃料電池反応)によって発電する固体高分子型燃料電池である。なお、燃料電池としては、固体高分子型燃料電池でなくとも良く、任意の種々のタイプの燃料電池に本発明を適用することが可能である。
燃料電池100は、複数のシール一体型膜電極接合体10と、複数のセパレータ20とを交互に積層した積層体として構成される。セパレータ20は、アノードプレート30とカソードプレート40とで中間プレート50が挟持された3層式セパレータである。シール一体型膜電極接合体10のアノード電極側にはセパレータ20のアノードプレート30が配置され、カソード電極側にはカソードプレート40が配置される。なお、燃料電池100は、締結部材(図示せず)によって、その積層方向に荷重を受けて締結される。
図2(A)は、シール一体型膜電極接合体10のアノード電極側の構成を示す概略図である。なお、シール一体型膜電極接合体10のカソード電極側の構成は、アノード電極側と同様であるため図示は省略する。
このシール一体型膜電極接合体10は、燃料電池反応が行われる発電部11と、発電部11の外周に設けられた外周シール枠部12とを有している。外周シール枠部12には、貫通孔であるマニホールド孔M1〜M6が設けられている。マニホールド孔M1〜M6は、燃料電池100に対して流体の供給及び排出を行うためのものである。具体的には、マニホールド孔M1はアノードガスの供給を担い、マニホールド孔M2は反応に供されることのなかったアノードガスを含むアノード排ガスの排出を担う。マニホールド孔M3はカソードガスの供給を担い、マニホールド孔M4は反応に供されることのなかったカソードガスや、反応によって生成した水分を含むカソード排ガスの排出を担う。マニホールド孔M5、M6はそれぞれ、発電反応によって生じた燃料電池100の熱を冷却するための冷媒(水)の供給、排出を担う。
供給用マニホールド孔M1、M3、M5と、それぞれ対応する排出用マニホールド孔M2、M4、M6とは、発電部11を挟んで対向する位置に設けられている。なお、マニホールド孔としては、他の構成・配置であっても良い。
外周シール枠部12の表面には、各マニホールド孔M1〜M6と発電部11とを囲むシールラインSL(図中の二条線)が設けられている。シールラインSLは、シールラインSLによって囲まれた領域から外部へと流体が漏洩することを防ぐためのものである。
図2(B)は、図2(A)に示す2B−2B切断における断面を示す断面図である。シール一体型膜電極接合体10の発電部11には、湿潤状態で良好なプロトン伝導性を示す電解質膜14が含まれる。電解質膜14は、カソード電極層16cとアノード電極層16aとで挟持されて膜電極接合体15を構成する。
2つの電極層16c、16aの電解質膜14と接しない外面には、アノードガス及びカソードガスを電極層16c、16aの全体に行き渡らせるためのガス拡散層(図示せず)が設けられている。一方、2つの電極層16c、16aの電解質膜14と接する面には、燃料電池反応を促進するための触媒が担持された触媒層(図示せず)が設けられている。触媒としては、例えば白金(Pt)を採用することができる。
また、2つの電極層16c、16aの電解質膜14と接しない外面にはそれぞれ、ガスを誘導するためのガス流路体18が配置される。ガス流路体18としては、導電性を有する多孔質部材によって構成することができる。なお、ガス流路体18は、燃料電池100として組み付けられたときにセパレータ20とも接することが好ましい。これによって、ガス流路体18は、発電された電気の導電経路としても機能する。
外周シール枠部12に設けられたシールラインSLは、アノード電極側とカソード電極側の両面のそれぞれ対向する位置に突起部17(「リップ17」とも呼ぶ)として設けられている。即ち、シールラインSLは、リップ17がセパレータ20(図1)の表面に押圧されることによって流体に対するシール性を実現する。なお、本明細書中において、発電部11及びマニホールド孔M1〜M6の形成部位を含む、シールラインSLに囲まれた領域を「シール領域」と呼ぶ。
なお、電解質膜14の外周縁にある膜端部14eは、2つの電極層16c、16aの外周縁である電極端部16eより突出している。外周シール枠部12は、膜端部14e及び電極端部16eを被覆するように成形されている。これによって、燃料電池の発電の際に水素が反応に供されることなくカソード側に移動してしまうクロスリークの発生の可能性が低減されている。
図3(A)は、セパレータ20を構成するアノードプレート30を示す概略図である。図3(A)は、中間プレート50(図1)と接する側(カソード電極側)を示している。なお、図3(A)には、燃料電池100をアノードプレート30の面方向に垂直な方向に沿って見たときに、シール一体型膜電極接合体10のシールラインSLと重なる部位を一点鎖線で示してある。また、発電部11と重なる領域を二点鎖線で示してある。
アノードプレート30は、導電性を有する薄い金属板で構成することができる。アノードプレート30には、シール一体型膜電極接合体10と同様に貫通孔であるマニホールド孔M1〜M6が設けられている。アノードプレート30には、さらに2つの貫通孔31、32が設けられている。第1の貫通孔31は、アノードガス供給用マニホールド孔M1と発電部11との間に、シールラインSLを挟んで設けられている。第2の貫通孔32は、アノード排ガス排出用マニホールド孔M2と発電部11との間に、シールラインSLを挟んで設けられている。
第1の貫通孔31は、アノードガスを発電部11へと供給するためのものであり、以後、「アノード用供給孔31」と呼ぶ。第2の貫通孔32は、アノード排ガスを発電部11の外部へと排出するためのものであり、以後、「アノード用排出孔32」と呼ぶ。
アノードプレート30には、発電部11及びマニホールド孔M1〜M6を囲むシールラインSLの外周をさらに囲むように、セパレータ突起部SPが設けられている。図3(B)は、図3(A)に示す3B−3B切断におけるアノードプレート30の一部断面図を示している。セパレータ突起部SPは、図3(B)に示すように、アノード電極側に突起するように設けられている。セパレータ突起部SPは、プレス加工などの曲げ加工によって設けることができる。
図4(A)は、セパレータ20を構成するカソードプレート40を示す概略図である。図4(A)は、シール一体型膜電極接合体10(図1)と接する側(カソード電極側)を示している。図4(A)は、以下に説明する点以外は図3(A)とほぼ同じである。
カソードプレート40には、アノード用供給孔31及びアノード用排出孔32(図3)に換えて、貫通孔であるカソード用供給孔41及びカソード用排出孔42が設けられている。カソード用供給孔41は、カソードガス供給用マニホールド孔M3と発電部11との間に、シールラインSLを挟んで設けられている。カソード用排出孔42は、カソード排ガス排出用マニホールド孔M4と発電部11との間に、シールラインSLを挟んで設けられている。カソード用供給孔41は、カソードガスを発電部11へと供給するためのものであり、カソード用排出孔42は、カソード排ガスを発電部11の外部へと排出するためのものである。
図4(B)は、図4(A)に示す4B−4B切断におけるカソードプレート40の一部断面図を示している。図4(B)に示すように、カソードプレート40に設けられたセパレータ突起部SPは、カソード電極側に突起するように設けられている。
図5は、セパレータ20を構成する中間プレート50を示す概略図である。なお、図5には、燃料電池として組み付けたときに、中間プレート50と、他の2つのプレート30、40のマニホールド孔M1〜M6及び4つの貫通孔31、32、41、42(図3(A)、図4(A))とが重なる領域をそれぞれ破線で示してある。また、中間プレート50とシール一体型膜電極接合体10(図2(A))の発電部11とが重なる領域を二点鎖線で示してある。
中間プレート50には、他の2つのプレート30、40と同様に、マニホールド孔M1〜M6が設けられている。また、中間プレート50には、アノードガス供給用マニホールド孔M1とアノード用供給孔31とを連通する連通路51と、アノード排ガス排出用マニホールド孔M2とアノード用排出孔32とを連通する連通路52とが、貫通孔として設けられている。同様に、中間プレート50には、カソードガス供給用マニホールド孔M3とカソード用供給孔41とを連通する連通路53と、カソード排ガス排出用マニホールド孔M4とカソード用排出孔42とを連通する連通路54とが設けられている。
冷媒供給用マニホールド孔M5と冷媒排出用マニホールド孔M6とは、中間プレート50を貫通して設けられた冷媒流路55によって連結している。冷媒流路55は、図に示すように発電部11とほぼ重なるように設けられることが好ましい。これによって、冷媒は、図中に示す矢印のように中間プレート50内を流れ、発電部11全体を冷却できる。
図6(A)は、燃料電池100が発電を行う際のアノードガスの流れを説明するための説明図である。図6(A)は、燃料電池100内の任意のシール一体型膜電極接合体10と、それを挟持する2つのセパレータ20のアノード用マニホールド孔M1、M2近傍における断面図を示している。
図6(A)において矢印で示すように、アノードガス供給用マニホールド孔M1に供給されたアノードガスの一部は、中間プレート50に設けられた連通路51を経て、アノードプレート30のアノード用供給孔31より発電部11へと供給される。アノードガスは、発電部11に配置されたガス流路体18によってアノード電極層16aの全体に行き渡る。ガス流路体18から誘導されたアノード排ガスは、アノードプレート30に設けられたアノード用排出孔32を介して発電部11から排出される。アノード排ガスは、中間プレート50に設けられた連通路52を経てアノードガス排出用マニホールド孔M2へと至り、燃料電池100の外部へと排出される。
図6(B)は、燃料電池100が発電を行う際のカソードガスの流れを説明するための説明図である。図6(B)は、燃料電池100内の任意のシール一体型膜電極接合体10と、それを挟持する2つのセパレータ20のカソード用マニホールド孔M3、M4近傍における断面図を示している。
カソードガスの流れは、図6(B)において矢印で示すように、アノードガスの流れとほぼ同様である。具体的には、カソードガス供給用マニホールド孔M3から、中間プレート50に設けられた連通路53を経て、カソードプレート40のカソード用供給孔41より発電部11に配置されたガス流路体18へと流入する。カソード排ガスは、カソードプレート40のカソード用排出孔42から排出されて、中間プレート50に設けられた連通路54を経て、カソード排ガス排出用マニホールド孔M4から燃料電池100の外部へと排出される。
図7(A)は、燃料電池100のマニホールド孔M1の近傍における外周縁の一部断面を拡大して示す断面図である。図7(A)では、燃料電池100のうちの任意の3つのシール一体型膜電極接合体10A、10B、10Cと2つのセパレータ20A、20Bとを示している。
図7(A)に示すように、シール一体型膜電極接合体10A、10B、10Cとセパレータ20A、20Bとの間には、外周シール枠部12に設けられたリップ17がセパレータ20によって押圧された状態の高さLhの分だけ隙間が生じている。即ち、セパレータ20の外周縁には支持する部材がなく、燃料電池100が外力を受けた場合に変形しやすい。燃料電池100の小型化のためにセパレータ20が薄肉化されるほどこの傾向は強くなる。
図7(B)は、セパレータ20A、20Bが変形した状態を示す模式図であり、シール一体型膜電極接合体10Bが矢印0の方向に位置ずれを発生しており、セパレータ20A、20Bが変形している点以外は、図7(A)とほぼ同じである。
図7(B)に示すように、シール一体型膜電極接合体10Bの位置がずれたまま燃料電池100に締結荷重がかけられると、シール一体型膜電極接合体10Bに隣接するセパレータ20A、20Bが変形する。この理由は、リップ17から押圧力(矢印P)を受ける作用点がアノード電極側とカソード電極側とで異なってしまうためである。セパレータ20が変形した場合、リップ17が構成するシールラインSLから受ける線圧が不均一となって、燃料電池100の流体に対するシール性が低下してしまう。
しかし、本実施例のセパレータ20には、アノードプレート30及びカソードプレート40のそれぞれにセパレータ突起部SPが設けられている。そのため、セパレータ20A、20Bが変形したとしても、図7(B)の破線領域CPに示すように、セパレータ突起部SPが外周シール枠部12に接するため、セパレータ20の変形量が抑制される。即ち、2つのセパレータ突起部SPの高さSPhの分だけセパレータ20A、20Bの間の距離を減少させることによって、セパレータ20A、20Bの変形量を低減することができる。
特に、図7(B)に示すシール一体型膜電極接合体10Bの位置ずれによって2つのセパレータ20A、20Bが変形する場合には、2つのセパレータ20A、20Bのセパレータ突起部SPが互いに外周シール枠部12を両側から押圧することとなる。従って、セパレータ20A、20Bの変形がさらに抑制される。また、この場合には、セパレータ突起部SPが設けられていないと、2つのセパレータ20A、20Bはその端部20e同士が接触してしまい、短絡を発生する可能性がある。しかし、本実施例の構成によれば、セパレータ突起部SPが外周シール枠部12を挟んでセパレータ20の変形量を低減するため、そうした短絡の発生の可能性も低減されている。
ところで、図7(A)に示すように、セパレータ突起部SPの高さSPhは、外周シール枠部12のリップ17の高さLh以下であることが好ましい(SPh≦Lh)。これは、セパレータ突起部SPの高さSPhがリップ17の高さLhより高くなると、燃料電池100が受ける締結力がセパレータ突起部SPにも常にかかることとなり、シールラインSLの線圧が低下してしまうためである。なお、押圧された状態のリップの高さLhは、燃料電池100の設計段階において定まる、隣り合うセパレータ20同士の距離と外周シール枠部12の厚みとから求められる値であるとしても良い。
このように、本実施例の構成によれば、セパレータ突起部SPを設けてセパレータ20の変形量を低減させることによって、セパレータ20の変形による燃料電池100の流体に対するシール性の低下を抑制することができる。
B.第2実施例:
本発明の第2実施例としての燃料電池は、後述するようにセパレータを構成するアノードプレート及びカソードプレートの構成が異なる点以外は、第1実施例で説明した燃料電池100(図1)と同様である。
図8(A)は、第2実施例のアノードプレート30Aの構成を示す概略図である。図8(B)は、図8(A)に示す8B−8B切断におけるアノードプレート30Aの一部断面図である。図8(A)、(B)に示すアノードプレート30Aは、セパレータ突起部SPの一部が省略されている点以外は、図3(A)、(B)に示すアノードプレート30とほぼ同じである。
このアノードプレート30Aのセパレータ突起部SPは、マニホールド孔M1〜M6の近傍にのみ設けられている。ここで、「マニホールド孔M1〜M6の近傍」とは、アノードプレート30A(セパレータ)の外周縁部の領域であって、マニホールド孔M1〜M6を囲むシールラインSLに沿った領域のことを意味する。
図9(A)は、第2実施例のカソードプレート40Aの構成を示す概略図である。図9(B)は、図9(A)に示す9B−9B切断におけるカソードプレート40Aの一部断面図である。図9(A)、(B)に示すカソードプレート40Aは、アノードプレート30A(図8)と同様にセパレータ突起部SPの一部が省略されている点以外は、図4(A)、(B)に示すカソードプレート40Aとほぼ同じである。
一般に、マニホールド孔形成部位の近傍においてセパレータの強度は低下するため、セパレータ20は、マニホールド孔M1〜M6の近傍において変形する可能性が高い。従って、本実施例のようにマニホールド孔M1〜M6の近傍にのみセパレータ突起部SPを設ける構成であっても、セパレータ20の変形量を低減して、燃料電池100のシール性の低下を抑制することができる。
C.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
C1.変形例1:
上記実施例において、セパレータ突起部SPは、アノードプレート30及びカソードプレート40の両方に設けられていたが、いずれか一方にのみ設けられているものとしても良い。ただし、上記実施例のようにアノード電極側及びカソード電極側の両方にセパレータ突起部SPが設けられている方が、セパレータ20の変形量をさらに低減できるため好ましい。
C2.変形例2:
上記実施例において、セパレータ突起部SPは、略矩形状の断面を有していたが、他の形状を有するものとしても良い。例えば、断面形状が略半円形状であるとしても良い。また、上記実施例においてセパレータ突起部SPは、シール領域を囲むように連続して設けられていたが、不連続に設けられているものとしても良い。例えば、略半球形状の複数の凸部として設けられていても良い。また、シール領域からセパレータ外周に向かって延びる梁状に設けられるものとしても良い。
C3.変形例3:
上記実施例において、セパレータ突起部SPはアノードプレート30及びカソードプレート40をプレス加工することによって設けられていたが、他の方法によって設けられるものとしても良い。例えば、別部材をプレートに接合することによって設けるものとしても良い。
また、セパレータ突起部SPは、セパレータの強度を向上するための補強部として設けられているものとしても良い。この場合には、セパレータの強度自体がセパレータ突起部SPによって向上するため、セパレータの変形が抑制されて、燃料電池のシール性の低下を抑制することができる。
C4.変形例4:
上記実施例において、セパレータ20は、3枚のプレート30、40、50を備える3層式セパレータであったが、アノードプレート及びカソードプレートを備える2層式セパレータであるとしても良く、さらに複数のプレートを備えるセパレータであるとしても良い。
C5.変形例5:
上記実施例において、燃料電池100は、複数のシール一体型膜電極接合体10が積層された燃料電池スタックとして構成されていたが、1つのシール一体型膜電極接合体10が2枚のセパレータ20によって挟持された発電モジュールであっても良い。また、外周シール枠部12は、膜電極接合体15と一体的に形成されていたが、分離しているものとしても良い。
燃料電池の構成を示す概略図。 シール一体型膜電極接合体の構成を示す概略図。 アノードプレートの構成を示す概略図。 カソードプレートの構成を示す概略図。 中間プレートの構成を示す概略図。 燃料電池内のガスの流れを説明するための説明図。 セパレータ補強部を説明するための模式図。 第2実施例のアノードプレートの構成を示す概略図。 第2実施例のカソードプレートの構成を示す概略図。
符号の説明
10、10A、10B、10C…シール一体型膜電極接合体
11…発電部
12…外周シール枠部
14…電解質膜
14e…膜端部
15…膜電極接合体
16a…アノード電極層
16c…カソード電極層
16e…電極端部
17…リップ
18…ガス流路体
20、20A、20B…セパレータ
20e…端部
30、30A…アノードプレート
31…アノード用供給孔
32…アノード用排出孔
40、40A…カソードプレート
41…カソード用供給孔
42…カソード用排出孔
50…中間プレート
51〜54…連通路
55…冷媒流路
100…燃料電池
CP…破線領域
M1〜M6…マニホールド孔
SP…セパレータ突起部
SL…シールライン

Claims (5)

  1. 2枚のセパレータに挟持された膜電極接合体を備える燃料電池であって、
    前記膜電極接合体は、
    発電を行う発電部と、
    前記発電部の外周縁に設けられた外周絶縁部と、
    を備え、
    前記外周絶縁部の両面には、前記燃料電池の外部への流体の漏洩を防ぐためのシールラインが、少なくとも前記発電部を囲むリップとして設けられており、
    前記セパレータのうち少なくとも一方には、前記セパレータの面に垂直な方向から見たときに、前記シールラインによって囲まれたシール領域の外側に、前記膜電極接合体側に向かって突起する突起部が設けられている、燃料電池。
  2. 請求項1記載の燃料電池であって、
    前記セパレータの前記シール領域の内側には、さらに、前記燃料電池の反応ガスのためのマニホールド孔が設けられており、
    前記突起部は、少なくとも前記マニホールド孔の近傍に設けられている、燃料電池。
  3. 請求項1又は請求項2記載の燃料電池であって、
    前記突起部は、前記2枚のセパレータのそれぞれに、前記外周絶縁部を挟んで対向する位置に設けられている、燃料電池。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の燃料電池であって、
    前記突起部は、前記シール領域を囲むように連続して設けられている、燃料電池。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の燃料電池であって、
    前記突起部の高さは、前記セパレータによって押圧された状態の前記リップの高さ以下である、燃料電池。
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