JP2008267453A - 液体封入式防振装置 - Google Patents

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勝弘 櫻井
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Abstract

【課題】可動板の移動によって低周波振動入力時の防振装置本体の高動ばね化を抑制する液体封入式防振装置において、オリフィス通路の流路抵抗による防振機能を極力低下させずに、可動板の衝突による異音の発生を抑制することのできる液体封入式防振装置を提供する。
【解決手段】エンジンマウントの受圧室15aと平衡室15bとを区画する区画部材16の中央部分には可動板100を移動可能に収容した中間室20が形成されており、中間室20は貫通孔18b,19bによって受圧室15a及び平衡室15bと連通されている。中間室20に収容された可動板100は液体が流動する隙間を有して貫通孔18b,19bに遊挿される凸部120を有している。
【選択図】図4

Description

本発明は、2つの液室をオリフィス通路によって接続し、液体がオリフィス通路を流動する際の流路抵抗を利用して防振効果を得る液体封入式防振装置に関し、特に自動車用のエンジンマウント等に用いられる液体封入式防振装置に関するものである。
こうした液体封入式防振装置を自動車用のエンジンマウントに適用したものとして図9に示されるようなものが知られている。このエンジンマウントは、車体、エンジンにそれぞれ取り付けられる一対の取付部1,2をゴム等の弾性材料からなる弾性部材3によって連結することにより、マウント本体4が形成されている。更に、同マウント本体4には、可撓性膜5が設けられて弾性部材3の凹部3aとこの可撓性膜5との間に液室6が形成されるとともに、区画部材7によってこの液室6が弾性部材3側の受圧室6aと可撓性膜5側の平衡室6bとに区画されている。また、区画部材7の外周部分には区画部材7の中央部分を囲むように延びる通路が区画形成されている。この通路は、受圧室側開口7aを介して受圧室6aに接続されるとともに、平衡室側開口7bを介して平衡室6bに接続されることにより、受圧室6aと平衡室6bとを連通するオリフィス通路8を構成している。そして、これら受圧室6a、平衡室6b及びオリフィス通路8には、エチレングリコール等の非圧縮性の液体が封入されている。
こうしたエンジンマウントによれば、振動が入力されて弾性部材3が変形するのに伴って受圧室6aの容積が変化すると、オリフィス通路8を通じて液体が流動するようになる。その結果、液体がオリフィス通路8を流動する際に生じる流路抵抗によって振動を減衰させ、弾性部材3の弾性変形だけでは得られない防振効果を得ることができるようになる。
ところで、オリフィス通路8の流路抵抗に基づいて発揮される防振効果は、通路断面積や通路長等々といったオリフィス通路8の緒元や液体の粘性等によって定まる比較的狭い振動周波数域においてのみ得られるものである。しかしながら、自動車用のエンジンマウントにあっては、入力される振動の周波数は車両の走行状態や機関運転状態に応じて変化する。それ故、入力される振動の周波数によっては、防振効果を十分に発揮できない場合がある。そればかりか、このようなエンジンマウントにおいて、オリフィス通路8の流路抵抗により減衰させようとする振動の周波数域よりも極めて高い周波数の振動が入力された場合には、オリフィス通路8の流路抵抗によって受圧室6aと平衡室6bとの間で液体の流動が制限されるようになる。その結果、実質的にオリフィス通路8が閉塞状態となってしまい、それによってマウント本体4の高動ばね化が生じて防振効果が著しく低下してしまうという問題がある。
こうした高周波振動の入力に伴う高動ばね化を抑制すべく、特許文献1に記載のエンジンマウントでは区画部材7について以下の構成を採用するようにしている。即ち、図10、図11に示されるように、複数の貫通孔71aが形成された受圧室側仕切部材71と、同受圧室側仕切部材71の貫通孔71aと対応する位置に複数の貫通孔72aが形成された平衡室側仕切部材72とを重ね合わせてこれら仕切部材71,72の間に中間室74を形成するとともに、この中間室74にゴム材料からなる可動板73を移動可能に収容するようにしている。こうした構成によれば、振動の入力に伴って受圧室6aの容積が減少する場合には、図11(a)に示されるように可動板73が中間室74内で受圧室6a側に移動し、それに伴って中間室74内の液体が受圧室6a内に供給されるようになる。一方、受圧室6aの容積が増大する場合には、図11(b)に示されるように可動板73が中間室74内で平衡室6b側に移動し、それに伴って受圧室6a内の液体が中間室74内に流入するようになる。
また、振幅の大きな低周波振動の入力に伴って、図11(a),(b)に示されるように可動板73が受圧室側仕切部材71又は平衡室側仕切部材72に当接すると、可動板73によって貫通孔71a,72aが閉塞される。そのため、貫通孔71a,72aを通じた液体の流動が遮断されるようになり、受圧室6aの容積変化に伴う液体の流動が主にオリフィス通路8を通じて行われるようになる。
従って、振幅の大きな低周波振動が入力されたときには極力オリフィス通路8を通じて液体を流動させ、その流路抵抗による防振効果を好適に得ることができるとともに、振幅の小さな高周波振動の入力時にはオリフィス通路8が実質的に閉塞状態となった場合であっても可動板73が移動することによって受圧室6aの内圧変化を緩和し、高動ばね化を抑制することができるようになる。
特公平4‐17291号公報
ところが、こうした可動板73を備えたエンジンマウントにあっては、振動の入力に伴って可動板73が移動した際に可動板73が仕切部材71,72に衝突し、異音が発生することがある。そこで、こうした異音の発生を抑制すべく、可動板73を弾性係数の小さい比較的柔軟なゴム材料により形成する、或いは可動板73の厚さを薄くした構成を採用することにより、仕切部材71,72に衝突する際の衝撃を可動板73の弾性変形によって吸収することも考えられる。しかしながら、こうした構成を採用すると、大振幅の振動が入力され、図12に示されるように可動板73が仕切部材71,72に押し付けられた際、その貫通孔71a,72aに対応する部分が大きく撓むことにより受圧室6a側或いは平衡室6b側に膨出し、この撓みによって受圧室6aの内圧変化が吸収されてオリフィス通路8を流動する液体の量が減少することとなる。そして、このようにオリフィス通路8を流動する液体の量が減少することにより、そのオリフィス通路8の有する本来の防振機能が低下するおそれがある。
このように、従来の構成にあっては、オリフィス通路8の流路抵抗による防振機能を極力低下させずに、可動板の衝突による異音の発生を抑制することは困難であり、この点において改善の余地を残している。
尚、こうした課題は自動車のエンジンマウントに限らず、可動板を備えた区画部材によって仕切られた2つの液室をオリフィス通路によって接続した液体封入式防振装置にあっては、概ね共通するものである。
この発明は上記実状に鑑みてなされたものであり、その目的は可動板の移動によって低周波振動入力時の防振装置本体の高動ばね化を抑制する液体封入式防振装置において、オリフィス通路の流路抵抗による防振機能を極力低下させずに、可動板の衝突による異音の発生を抑制することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、振動源及び支持体に取り付けられる一対の取付部を連結する弾性部材と、同弾性部材と可撓性膜とによって区画形成され液体が封入された液室と、同液室を前記一対の取付部の相対変位により生じる前記弾性部材の変形に伴って内圧が変化する受圧室と前記可撓性膜が変形することにより容積変化が許容される平衡室とに区画する区画部材と、前記受圧室と前記平衡室とを連通するオリフィス通路とを備えるとともに、前記区画部材の内部に形成され同区画部材を構成する受圧室側仕切部材及び平衡室側仕切部材に設けられた貫通孔を通じて前記受圧室及び前記平衡室に連通する中間室と、前記受圧室側仕切部材と前記平衡室側仕切部材との間に収容され前記受圧室の内圧変化に伴って同中間室内で移動する可撓性材料からなる可動板とを備え、同可動板が前記受圧室側仕切部材又は前記平衡室側仕切部材に当接することによって前記貫通孔が覆われて同貫通孔を通じた液体の流動が遮断される液体封入式防振装置において、前記可動板は液体が流動する隙間を有して前記貫通孔に遊挿される凸部を有してなることをその要旨とする。
また、請求項7に記載の発明は、振動源及び支持体に取り付けられる一対の取付部を連結する弾性部材と、同弾性部材と可撓性膜とによって区画形成され液体が封入された液室と、同液室を前記一対の取付部の相対変位により生じる前記弾性部材の変形に伴って内圧が変化する受圧室と前記可撓性膜が変形することにより容積変化が許容される平衡室とに区画する区画部材と、前記受圧室と前記平衡室とを連通するオリフィス通路とを備えるとともに、前記区画部材の内部に形成され同区各部材を構成する受圧室側仕切部材及び平衡室側仕切部材に設けられた貫通孔を通じて前記受圧室及び前記平衡室に連通する中間室と、前記受圧室側仕切部材と前記平衡室側仕切部材との間に収容され前記受圧室の内圧変化に伴って同中間室内で移動する可撓性材料からなる可動板とを備え、同可動板が前記受圧室側仕切部材又は前記平衡室側仕切部材に当接することによって前記貫通孔が覆われて同貫通孔を通じた液体の流動が遮断される液体封入式防振装置において、前記可動板は前記中間室内で移動したときに前記各仕切部材と当接する当接部と、該当接部に接続されるとともに前記貫通孔に対応して位置し前記当接部よりも肉厚に形成された肉厚部とを含むことをその要旨とする。
上記請求項1に記載の構成によれば、可動板は各仕切部材に形成された貫通孔に遊挿される凸部と、受圧室の内圧変化に伴って移動して各仕切部材と当接する部分(以下、当接部と称する)とによって構成されており、貫通孔に遊挿される凸部は貫通孔との間に液体が流動する隙間を有している。そのため、受圧室の内圧が変化すると、貫通孔と凸部との隙間を通じて液体が流動して可動板が中間室内で移動する。従って、可動板の移動により受圧室内の内圧変化が緩和されるようになり、オリフィス通路が実質的に閉塞状態となる高周波振動の入力時にあっても、防振装置本体の高動ばね化を抑制することができる。また、可動板が移動して受圧室側仕切部材又は平衡室側仕切部材に当接すると貫通孔は可動板によって覆われ、同貫通孔を通じた液体の流動が遮断されるようになる。その結果、大きな振幅の低周波振動が入力されたときには、貫通孔が遮断され液体が主にオリフィス通路を通じて流動するようになり、オリフィス通路の流路抵抗による防振効果を十分に得ることができる。
また、可動板の貫通孔に対応する部分に凸部を形成し、この部分を局所的に肉厚にしている。そのため、可動板全体を薄くするようにした構成とは異なり、仕切部材と当接する当接部については各仕切部材と衝突したときに異音が発生しない程度の柔軟性を有するようにその厚さを薄くする一方で、凸部が形成された部分についてはその厚さを相対的に厚くすることにより剛性を高めることができるようになる。これにより可動板が貫通孔を介して受圧室側或いは平衡室側に膨出するように撓むことを抑制することができる。
また、請求項7に記載の発明にあっては、可動板が中間室内で移動したときに各仕切部材に当接する当接部と、この当接部に接続されるとともに貫通孔に対応して位置し当接部よりも肉厚に形成された肉厚部とを含んで構成されている。そのため、請求項1に記載の発明と同様に、当接部については各仕切部材と当接したときに異音が発生しない程度の柔軟性を有するようにその厚さを薄くすることができる。一方で、貫通孔に対応する位置にはこの当接部よりも肉厚の肉厚部が形成されているため、その剛性が高くなり、これにより可動板が貫通孔を介して受圧室或いは平衡室側に膨出するように撓むことを抑制することができる。
このように、上記請求項1及び請求項7に記載の発明によれば、可動板の移動によって低周波振動入力時の防振装置本体の高動ばね化を抑制する液体封入式防振装置において、オリフィス通路の流路抵抗による防振機能を極力低下させずに、可動板の衝突による異音の発生を抑制することができるようになる。
また、中間室内で可動板がその延伸方向にずれた場合には、剛性の高い凸部が仕切部材に衝突して異音が発生するおそれがあるが、上記請求項1に記載の発明によれば、凸部が貫通孔に遊挿されているため、凸部の側面と貫通孔の内周面とが接触することによって可動板がその延伸方向にずれることが抑制され、仕切部材に凸部が当接することによる異音の発生についても好適に抑制することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の液体封入式防振装置において、前記可動板は、前記受圧室側仕切部材及び前記平衡室側仕切部材に複数形成された全ての前記貫通孔に対応するように前記凸部が複数設けられてなり、同凸部がそれぞれ対応する前記貫通孔に遊挿されてなることをその要旨とする。
貫通孔に遊挿される凸部を少なくとも1つ備えていれば、その部分の撓みを抑制するとともに、可動板の延伸方向へのずれを抑制することができるが、可動板の撓み及び可動板のずれを好適に抑制する上では、可動板に極力多くの凸部を設けることが望ましい。
このため、請求項2に記載の発明によるように、全ての貫通孔に対応するように複数の凸部を可動板に設け、同凸部をそれぞれ対応する貫通孔に遊挿するといった構成を採用することが望ましい。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の液体封入式防振装置において、前記可動板は、弾性材料によって形成されてなることをその要旨とする。
同構成によれば、可動板が各仕切部材に衝突する際の衝撃が弾性材料によって形成された可動板の弾性変形によって吸収されるようになるため、可動板の衝突に伴って発生する異音をより好適に抑制することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体封入式防振装置において、前記可動板における前記受圧室側仕切部材又は前記平衡室側仕切部材と当接する当接部に繊維からなる補強材が埋入されてなることをその要旨とする。
可動板が仕切部材に当接した後、受圧室の内圧変化に伴って可動板が仕切部材に押し付けられることによって当接部が可動板の延伸方向に伸びると、それに伴って貫通孔に遊挿された凸部が更に移動し、この凸部の移動によって受圧室内の内圧変化が吸収されオリフィス通路を流動する液体の流量が減少することとなる。この点、請求項4に記載の発明によるように、当接部にナイロン等の繊維からなる補強材を埋入することにより、当接部の伸びを抑制し、こうした当接部の伸びによる凸部の移動を抑制することができる。また、補強材を埋入することにより、薄肉の当接部の破れ等についても抑制することができるようになる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体封入式防振装置において、前記受圧室側仕切部材及び前記平衡室側仕切部材の少なくとも一方における前記可動板と当接する部分は、同可動板側に向かって凸となるように隆起してなることをその要旨とする。
上記構成によれば、仕切部材における可動板と当接する部分が可動板に向かって凸となるように隆起しているため、可動板の仕切部材と当接する当接部は仕切部材における隆起した部分の先端側から徐々に当接するようになる。そのため、仕切部材が平坦に形成されており当接部全体が一度に当接する場合と比較して、可動板が衝突する際の衝撃を小さくすることができ、異音の発生を抑制することができる。
尚、可動板が衝突する際の衝撃に伴う異音の発生を抑制する上では、受圧室側仕切部材及び平衡室側仕切部材の双方において、可動板と当接する部分が可動板側向かって凸となるように隆起していることが望ましい。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の液体封入式防振装置において、前記可動板は、その延伸方向における外周部分が弾性材料によって形成されてなり、同外周部分は前記受圧室の内圧変化に伴う移動量が前記受圧室側仕切部材及び平衡室側仕切部材と当接する部分の移動量よりも相対的に小さくなるように前記区画部材に保持されてなることをその要旨とする。
同構成によれば、可動板の外周部分は、その移動量が各仕切部材と当接する当接部の移動量よりも小さくなるように区画部材によって保持されている。そのため、受圧室の内圧変化に伴って可動板が各仕切部材に当接するときに、当接部が各仕切部材に当接するのに先立って外周部分の移動が規制されるようになる。従って、その後、当接部が各仕切部材に当接する際には、弾性材料によって形成された外周部分が弾性変形することより、当接部が各仕切部材に当接する際の衝撃が緩和され、その衝突に伴う異音がより好適に抑制されるようになる。
請求項8に記載の発明は請求項1〜7のいずれか一項に記載の液体封入式防振装置をエンジンを車体に支持する自動車用のエンジンマウントとして適用することをその要旨とする。
自動車のエンジンマウントは、機関運転状態や走行状態によって入力される振動の周波数が変化する。そのため、低周波振動の入力時にはオリフィス通路の流路抵抗による防振効果を得る一方で、高周波振動の入力時であっても可動板を移動させることによってマウント本体の高動ばね化を抑制し、広い振動周波数域において防振効果を得る必要がある。また、静粛性を要求される自動車にあっては、可動板が仕切部材に衝突する際の異音の発生を抑制することが要求される。
そこで、請求項8に記載の発明によるように、請求項1〜7のいずれか一項に記載の液体封入式防振装置をエンジンを車体に支持する自動車用エンジンマウントとして適用することにより、より広い振動周波数域において防振効果を得るとともに、可動板の衝突に伴う異音を好適に抑制することのできるエンジンマウントを実現することができる。
以下、この発明にかかる液体封入式防振装置を、エンジンを車体に支持する自動車用エンジンマウントに具体化した一実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
図1は、本実施形態にかかるエンジンマウントの断面構造を示している。図1に示されるように、このエンジンマウントのマウント本体10は車体に固定される車体側取付部材11と、エンジンに連結されるエンジン側取付部材12とを弾性部材13を介して連結することにより形成されている。
車体側取付部材11は、ボルト50によって車体と連結される底部材11aと、円筒部材11bとからなり、図1に示されるようにこれら底部材11aと円筒部材11bとをかしめ加工によって一体に連結することにより有底円筒状に形成されている。円筒部材11bの内周面は、ゴム等の弾性材料によって形成された有底円筒状の弾性部材13の外周面と加硫接着されている。そして、弾性部材13の上端部には、エンジンを連結するボルト51及び位置決め用のピン52が取り付けられた円盤状のエンジン側取付部材12が加硫接着されている。
こうして形成されたマウント本体10は、図1に示されるようにその内部に弾性部材13の内周面と車体側取付部材11の内周面とによって区画された空間を有している。また、底部材11aと円筒部材11bとの間には、この空間を仕切る可撓性膜14及び区画部材16が挟持されている。可撓性膜14は、ゴム等の変形容易な素材によって形成されており、十分に撓んだ状態で底部材11aと円筒部材11bとの間に挟み込まれている。この可撓性膜14と弾性部材13の内周面とによって区画された空間には、エチレングリコール等の非圧縮性の液体が封入され、液室15が形成されている。そして、図1に示されるようにこの液室15は、可動板100が収容された区画部材16によって弾性部材13側の受圧室15aと可撓性膜14側の平衡室15bとに区画されている。
次に、このエンジンマウントにおける区画部材16のみを拡大して示す図2及び図3を併せ参照してこの区画部材16の構成について詳しく説明する。尚、図3は区画部材16を図2における受圧室15a側(図2に矢印で示される方向)から見た状態を示す上面図である。
図2に示されるように区画部材16は、受圧室15a側に突出したハット形状をなす受圧室側仕切部材18と、この受圧室側仕切部材18よりも小径の突出部19pを有する平衡室側仕切部材19とを重ね合わせることにより形成されている。そして、受圧室側仕切部材18と平衡室側仕切部材19との間には、中央部分に可動板100を収容する中間室20が形成されるとともに、この中間室20を取り囲むようにオリフィス通路17が形成されている。
オリフィス通路17は、受圧室側仕切部材18に形成された受圧室側開口18aを通じて受圧室15a側に連通されるとともに、平衡室側仕切部材19に形成された平衡室側開口19aを通じて平衡室15b側に連通されている。尚、オリフィス通路17は、マウント本体10に振動が入力されるのに伴って液体が同オリフィス通路17を流動する際に生じる流路抵抗によって、比較的大きな振幅の低周波振動を効果的に減衰することができるようにその通路断面積及び通路長が設定されている。
また、中間室20は、受圧室側仕切部材18に形成された複数の受圧室側貫通孔18bによって受圧室15a側に連通されている。これら受圧室側貫通孔18bは、図3に示されるように受圧室側仕切部材18に格子状の受圧室側仕切壁18cを形成するようにそれぞれの形状及び配置が設定されている。また、図2に示されるように平衡室側仕切部材19において、可動板100を挟んでこの受圧室側貫通孔18bと対向する位置には、受圧室側貫通孔18bと同様の形状及び配置にて複数の平衡室側貫通孔19bが形成されている。こうして中間室20は、これら各貫通孔18b,19bによって、受圧室15a側及び平衡室15b側に連通されている。
このように受圧室15a側及び平衡室15b側に連通されている中間室には、ゴム等の弾性材料によって形成された円盤状の可動板100が収容されている。可動板100は、中間室20の内径よりも若干小径に形成されており、受圧室15aの内圧変化に伴って移動するように中間室20内に収容されている。また、可動板100には、図2及び図3に示されるように全ての貫通孔18b,19bに対して液体の流動する隙間を有して遊挿される断面矩形状(図2)の凸部120が形成されている。
このように区画部材16の中間室20に収容された可動板100は、これら複数の凸部120を連結している当接部110が格子状に形成された各仕切壁18c,19cに当接することによってその移動量が所定の範囲に規制されるようになっている。
上述したように本実施形態にかかるエンジンマウントにあっては、このように可動板100が収容された区画部材16を底部材11aと円筒部材11bとの間に挟み込むことによって受圧室15aと平衡室15bとを区画している。
このような本実施形態のエンジンマウントにあっては、振動が入力されて弾性部材13が変形するのに伴って受圧室15aの容積が変化すると、オリフィス通路17を通じて液体が流動するとともに、可動板100が中間室20内で移動するようになる。
以下、図1において二点鎖線で囲んだ部分Aを拡大して示す図4を参照して受圧室15aの内圧変化に伴う可動板100の移動態様について説明する。尚、図4(a)は可動板100が受圧室15a側に移動した状態を、図4(b)は可動板100が平衡室15b側に移動した状態をそれぞれ示している。
マウント本体10への振動の入力に伴って弾性部材13が変形し、受圧室15aの内圧が低下すると、受圧室側貫通孔18bと凸部120の側面120aとの隙間を通じて中間室20内の液体が受圧室15aに向かって流動し、それに伴って可動板100を受圧室15a側に引き寄せる力が作用するようになる。そして、平衡室側貫通孔19bと凸部120の側面120aとの隙間を通じて平衡室15b内の液体が中間室20に向かって流動するとともに、可動板100が受圧室15a側へと移動するようになる。ここで、凸部120が受圧室側貫通孔18b及び平衡室側貫通孔19bに遊挿されているため、凸部120の側面120aが受圧室側貫通孔18b及び平衡室側貫通孔19bの内周面、即ち受圧室側仕切壁18c及び平衡室側仕切壁19cの側面と接触することにより可動板100の延伸方向(図4における左右方向)へのずれが抑制され、可動板100は円滑に受圧室15a側へ移動するようになる。
可動板100が中間室20内で受圧室15a側へと移動し、図4(a)に示されるように可動板100の当接部110が受圧室側仕切壁18cに当接すると、可動板100によって受圧室側貫通孔18bが閉塞され、中間室20から受圧室15aへの液体の流動が遮断されるようになる。このとき、当接部110の肉厚は薄く設定されているため、可動板100が受圧室側仕切壁18cに当接する際には、当接部110が弾性変形するようになる。また、凸部120の肉厚は厚く設定されているため、可動板100の剛性は凸部120において局所的に高くなっている。そのため、可動板100の移動が受圧室側仕切壁18cによって規制された後、受圧室15aの内圧が更に低下し続けた場合であってもその内圧の影響によって凸部120が受圧室15a側に膨出するように撓むことが抑制される。
一方、マウント本体10への振動の入力に伴って弾性部材13が変形し、受圧室15aの内圧が上昇すると、受圧室側貫通孔18bと凸部120の側面120aとの隙間を通じて受圧室15a内の液体が中間室20に向かって流動し、それに伴って可動板100を平衡室15b側に押し戻す力が作用するようになる。そして、平衡室側貫通孔19bと凸部120の側面120aとの隙間を通じて中間室20内の液体が平衡室15bに向かって流動するとともに、可動板100が平衡室15b側へと移動するようになる。尚、ここでも、可動板100が受圧室15a側に移動する場合と同様に、凸部120の側面120aが受圧室側仕切壁18c及び平衡室側仕切壁19cの側面と接触することにより可動板100の延伸方向(図4における左右方向)へのずれが抑制される。
可動板100が中間室20内で平衡室15b側へと移動し、図4(b)に示されるように可動板100の当接部110が平衡室側仕切壁19cに当接すると、可動板100によって平衡室側貫通孔19bが閉塞され、中間室20から平衡室15bへの液体の流動が遮断されるようになる。このとき、可動板100が受圧室側仕切壁18cと当接する場合と同様に、当接部110の肉厚が薄く設定されているため、可動板100が平衡室側仕切壁19cに当接する際には、当接部110が弾性変形するようになる。また、凸部120の肉厚が厚く設定されているため、可動板100の移動が平衡室側仕切壁19cによって規制された後、受圧室15aの内圧が更に上昇し続けた場合であってもその内圧の影響によって凸部120が平衡室15b側に膨出するように撓むことが抑制される。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)可動板100は各貫通孔18b,19bに遊挿される凸部120と、受圧室15aの内圧変化に伴って移動した際に各仕切壁18c,19cと当接する当接部110とによって構成されており、貫通孔18b,19bに遊挿される凸部120は貫通孔18b,19bとの間に液体が流動する隙間を有している。そのため、受圧室15aの内圧が変化すると、貫通孔18b,19bと凸部120との隙間を通じて液体が流動して可動板100が中間室20内で移動する。従って、可動板100の移動により受圧室15a内の内圧変化が緩和されるようになり、オリフィス通路17が実質的に閉塞状態となる高周波振動の入力時にあっても、マウント本体10の高動ばね化を抑制することができる。また、可動板100が移動して受圧室側仕切壁18c又は平衡室側仕切壁19cに当接すると貫通孔18b,19bは可動板100によって覆われ、貫通孔18b,19bを通じた液体の流動が遮断されるようになる。その結果、大きな振幅の低周波振動が入力されたときには、液体が主にオリフィス通路17を通じて流動するようになり、オリフィス通路17の流路抵抗による防振効果を十分に得ることができる。
また、可動板100の貫通孔18b,19bに対応する部分に凸部120を形成し、この部分を局所的に肉厚にしている。そのため、可動板100全体を薄くするようにした構成とは異なり、当接部110については各仕切壁18c,19cと衝突したときに異音が発生しない程度の柔軟性を有するようにその厚さを薄くする一方で、凸部120が形成された部分についてはその厚さを相対的に厚くすることにより剛性を高めることができるようになる。これにより可動板100が貫通孔18b,19bを介して受圧室15a或いは平衡室15b側に膨出するように撓むことを抑制することができる。
このように、本実施形態のエンジンマウントによれば、可動板100の移動によって低周波振動入力時のマウント本体10の高動ばね化を抑制するとともに、オリフィス通路17の流路抵抗による防振機能を極力低下させずに、可動板100の衝突による異音の発生を抑制することができるようになる。
また、中間室20内で可動板100がその延伸方向にずれた場合には、剛性の高い凸部120が仕切壁18c,19cに衝突して異音が発生するおそれがあるが、本実施形態のエンジンマウントにあっては、凸部120が貫通孔18b,19bに遊挿されているため、凸部120の側面120aと貫通孔18b,19bの内周面とが接触することによって可動板100がその延伸方向にずれることが抑制され、仕切壁18c,19cに凸部120が当接することによる異音の発生についても好適に抑制することができる。
(2)貫通孔18b,19bに遊挿される凸部120を少なくとも1つ備えていれば、その部分の撓みを抑制するとともに、可動板100の延伸方向へのずれを抑制することができるが、可動板100の撓み及び可動板100のずれを好適に抑制する上では、可動板100に極力多くの凸部120を設けることが望ましい。本実施形態のエンジンマウントにあっては、受圧室側仕切部材18及び平衡室側仕切部材19に複数形成された貫通孔18b,19bの全てに対応するように複数の凸部120を設け、凸部120をそれぞれ対応する貫通孔18b,19bに遊挿する構成を採用している。このため、可動板100の撓み及び可動板100のずれを好適に抑制することができる。
(3)可動板100をゴム等の弾性材料によって形成しているため、可動板100が各仕切壁18c,19cに衝突する際の衝撃が可動板100の弾性変形によって吸収されるようになる。そのため、可動板100の衝突に伴って発生する異音をより好適に抑制することができる。
尚、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・図5に示されるように仕切壁18c,19cの可動板100と対向する面を可動板100に向かって凸となるように隆起した凸面18d,19dとする構成を採用することもできる。こうした構成によれば、受圧室15aの内圧変化に伴って可動板100が移動した際に、可動板100の当接部110は凸面18d,19dの先端側から徐々に当接するようになる。そのため、仕切壁18c,19cが平坦に形成されており当接部110全体が一度に当接する場合と比較して、可動板100が衝突する際の衝撃を小さくすることができ、異音の発生を更に好適に抑制することができるようになる。尚、仕切壁18c,19cのうち、受圧室側或いは平衡室側のいずれか一方の仕切壁にのみ、又はこれら複数の仕切壁18c,19cのうちの一部にのみこうした凸面を設けるといった構成を採用することもできるが、可動板100が衝突する際の衝撃に伴う異音の発生を抑制する上では、受圧室側仕切壁18c及び平衡室側仕切壁19cの双方に、また極力多くの仕切壁18c,19cにこうした凸面を設ける構成を採用することが望ましい。
・上記実施形態では、受圧室側仕切壁18c及び平衡室側仕切壁19cに複数形成された全ての貫通孔18b,19bに対応するように複数の凸部120を設け、凸部120をそれぞれ対応する貫通孔18b,19bに遊挿する構成を示した。これに対して、少なくとも1つの貫通孔18b,19bに対して凸部120が遊挿されていれば、その部分の撓みを抑制するとともに、可動板100のずれを抑制することができる。そのため、例えば図6に示されるように平衡室側貫通孔19bに遊挿される凸部120のみを備える構成の他、受圧室側貫通孔18bに遊挿される凸部120のみを備える構成を採用することもできる。また、受圧室側仕切部材18及び平衡室側仕切部材19に形成された複数の貫通孔18b,19bのうち、いくつかの貫通孔18b,19bに遊挿される凸部120を備える構成を採用することもできる。
・また、可動板100の当接部110にナイロン等の繊維からなる補強材を埋入することもできる。可動板100が仕切壁18c,19cに当接した後、受圧室15aの内圧変化に伴って可動板100が仕切壁18c,19cに押し付けられることによって当接部110が可動板100の延伸方向に伸びると、それに伴って貫通孔18b,19bに遊挿された凸部120が更に移動し、この凸部120の移動によって受圧室15a内の内圧変化が吸収されオリフィス通路17を流動する液体の流量が減少することとなる。この点、上記のように当接部110に補強材を埋入する構成を採用すれば、こうした当接部110の伸びによる凸部120の移動を抑制することができるようになる。また、補強材を埋入することにより、薄肉の当接部110の破れ等についても抑制することができる。
・尚、補強材としての繊維を当接部110のみならず、凸部120にも埋入する構成を採用することもできる。
・上記実施形態では、格子状の仕切壁18c,19cを形成するように貫通孔18b,19bの形状及び配置をそれぞれ設定する構成を示したが、貫通孔及び仕切壁の形状は適宜変更することができる。例えば、図7に示されるように、同一の形状を有する貫通孔18eを受圧室側仕切部材18に複数設けるといった構成を採用することもできる。
・また、例えば、図8に示されるように可動板100の外周部111の先端111aを断面円形状に形成するとともに、各仕切部材18,19において外周部111と対向する部分を突出させて保持部18f,19fとすることにより、受圧室15aの内圧変化に伴う外周部111の移動量が当接部110の移動量よりも相対的に小さくなるように可動板100を保持するといった構成を採用することもできる。こうした構成によれば、受圧室15aの内圧変化に伴って可動板100が各仕切壁18c,19cに当接するときに、当接部110が各仕切壁18c,19cに当接するのに先立って外周部111の移動が保持部18f,19fによって規制されるようになる。従って、その後、当接部110が各仕切壁18c,19cに当接する際には、弾性材料によって形成された外周部111が弾性変形することより、当接部110が各仕切壁18c,19cに当接する際の衝撃が緩和され、その衝突に伴う異音がより好適に抑制されるようになる。
・ゴム等の弾性材料によって可動板100を形成する構成を例示したが、可動板100は、仕切壁18c,19cに当接した際に、当接部110が変形することによってその衝撃を緩和することができるように可撓性材料で形成されていればよい。そのため、ゴム等の弾性材料の他、可撓性を有する樹脂材料等によって可動板100を形成することもできる。
・尚、上記実施形態では、可動板100に断面矩形状の凸部120を形成し、その凸部120を貫通孔18b,19bに遊挿する構成を示したが、可動板100はこうした構成に限定されるものではない。即ち、可動板100において、当接部110に接続され貫通孔18b,19bに対応した部位が当接部110よりも肉厚に形成された肉厚部を備える構成であればよい。こうした構成であれば、当接部110の変形により仕切壁18c,19cに衝突する際の衝撃を緩和するとともに、肉厚部の剛性により貫通孔18b,19bに対応する部分の撓みを抑制することができる。またこの場合、肉厚部を貫通孔18b,19bに遊挿する構成を採用することにより、中間室20内で可動板100がその延伸方向にずれ、剛性の高い肉厚部が仕切壁18c,19cに衝突することによる異音の発生を抑制することもできるようになる。しかしながら、少なくとも貫通孔18b,19bに対応する部分に肉厚部が形成されていれば、仕切壁18c,19cとの衝突による異音の発生を抑制するとともに、可動板100の撓みによる防振機能の低下を抑制することができるため、可動板100の肉厚部は必ずしも貫通孔18b,19bに遊挿されていなくてもよい。
・上記実施形態では、本発明にかかる液体封入式防振装置を自動車用のエンジンマウントに具体化した例を示したが、この発明は、トランスミッションを車体に連結する防振装置等にも適用することができる。また、その他、自動車用の防振装置に限らず、可動板を備えた区画部材によって仕切られた2つの液室をオリフィス通路によって接続した液体封入式防振装置に広く適用することができる。
この発明の一実施形態にかかるエンジンマウントの構造を示す断面図。 同実施形態にかかるエンジンマウントの区画部材を拡大して示す断面図。 同実施形態にかかる区画部材の上面図。 (a),(b)は同実施形態にかかる可動板の移動態様を示す拡大断面図。 同実施形態の変更例にかかる区画部材の拡大断面図。 同実施形態の変更例にかかる区画部材の拡大断面図。 同実施形態の変更例にかかる区画部材の上面図。 同実施形態の変更例にかかる可動板の支持構造を示す拡大断面図。 一般のエンジンマウントの構造を示す断面図。 一般のエンジンマウントの区画部材の分解斜視図。 (a),(b)は一般のエンジンマウントにおける可動板の移動態様を示す断面図。 一般のエンジンマウントにおける可動板の変形態様を示す断面図。
符号の説明
10…マウント本体、11…車体側取付部材、12…エンジン側取付部材、13…弾性部材、14…可撓性膜、15…液室、15a…受圧室、15b…平衡室、16…区画部材、17…オリフィス通路、18…受圧室側仕切部材、18a…受圧室側開口、18b…受圧室側貫通孔、18c…受圧室側仕切壁、18d…凸面、18f…保持部、19…平衡室側仕切部材、19a…平衡室側開口、19b…平衡室側貫通孔、19c…平衡室側仕切壁、19d…凸面、19f…保持部、20…中間室、50…ボルト、51…ボルト、52…ピン、100…可動板、110…当接部、120…凸部。

Claims (8)

  1. 振動源及び支持体に取り付けられる一対の取付部を連結する弾性部材と、同弾性部材と可撓性膜とによって区画形成され液体が封入された液室と、同液室を前記一対の取付部の相対変位により生じる前記弾性部材の変形に伴って内圧が変化する受圧室と前記可撓性膜が変形することにより容積変化が許容される平衡室とに区画する区画部材と、前記受圧室と前記平衡室とを連通するオリフィス通路とを備えるとともに、前記区画部材の内部に形成され同区画部材を構成する受圧室側仕切部材及び平衡室側仕切部材に設けられた貫通孔を通じて前記受圧室及び前記平衡室に連通する中間室と、前記受圧室側仕切部材と前記平衡室側仕切部材との間に収容され前記受圧室の内圧変化に伴って同中間室内で移動する可撓性材料からなる可動板とを備え、同可動板が前記受圧室側仕切部材又は前記平衡室側仕切部材に当接することによって前記貫通孔が覆われて同貫通孔を通じた液体の流動が遮断される液体封入式防振装置において、
    前記可動板は液体が流動する隙間を有して前記貫通孔に遊挿される凸部を有してなる
    ことを特徴とする液体封入式防振装置。
  2. 請求項1に記載の液体封入式防振装置において、
    前記可動板は、前記受圧室側仕切部材及び前記平衡室側仕切部材に複数形成された全ての前記貫通孔に対応するように前記凸部が複数設けられてなり、同凸部がそれぞれ対応する前記貫通孔に遊挿されてなる
    ことを特徴とする液体封入式防振装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の液体封入式防振装置において、
    前記可動板は、弾性材料によって形成されてなる
    ことを特徴とする液体封入式防振装置。
  4. 前記可動板における前記受圧室側仕切部材又は前記平衡室側仕切部材と当接する当接部に繊維からなる補強材が埋入されてなる
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体封入式防振装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体封入式防振装置において、
    前記受圧室側仕切部材及び前記平衡室側仕切部材の少なくとも一方における前記可動板と当接する部分は、同可動板側に向かって凸となるように隆起してなる
    ことを特徴とする液体封入式防振装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の液体封入式防振装置において、
    前記可動板は、その延伸方向における外周部分が弾性材料によって形成されてなり、同外周部分は前記受圧室の内圧変化に伴う移動量が前記受圧室側仕切部材及び平衡室側仕切部材と当接する部分の移動量よりも相対的に小さくなるように前記区画部材に保持されてなる
    ことを特徴とする液体封入式防振装置。
  7. 振動源及び支持体に取り付けられる一対の取付部を連結する弾性部材と、同弾性部材と可撓性膜とによって区画形成され液体が封入された液室と、同液室を前記一対の取付部の相対変位により生じる前記弾性部材の変形に伴って内圧が変化する受圧室と前記可撓性膜が変形することにより容積変化が許容される平衡室とに区画する区画部材と、前記受圧室と前記平衡室とを連通するオリフィス通路とを備えるとともに、前記区画部材の内部に形成され同区各部材を構成する受圧室側仕切部材及び平衡室側仕切部材に設けられた貫通孔を通じて前記受圧室及び前記平衡室に連通する中間室と、前記受圧室側仕切部材と前記平衡室側仕切部材との間に収容され前記受圧室の内圧変化に伴って同中間室内で移動する可撓性材料からなる可動板とを備え、同可動板が前記受圧室側仕切部材又は前記平衡室側仕切部材に当接することによって前記貫通孔が覆われて同貫通孔を通じた液体の流動が遮断される液体封入式防振装置において、
    前記可動板は前記中間室内で移動したときに前記各仕切部材と当接する当接部と、該当接部に接続されるとともに前記貫通孔に対応して位置し前記当接部よりも肉厚に形成された肉厚部とを含む
    ことを特徴とする液体封入式防振装置。
  8. エンジンを車体に支持する自動車用のエンジンマウントとして適用される
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の液体封入式防振装置。
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