JP2008264914A - 研磨テープ及びこの研磨テープを用いた研磨方法並びに研磨装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気ディスクの保護膜や潤滑膜の損傷発生を防止でき、磁気ディスク全体にわたり微小突起や異物を除去することが可能な研磨テープを提供する。
【解決手段】プラスチックフィルムの表面に、砥粒を樹脂バインダーで固定した研磨層を形成してなる研磨テープであって、剥離可能な保護フィルムを前記プラスチックフィルムに装着して前記研磨層を被覆したことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気記録用ハードディスクなどの磁気ディスクを製造する過程において使用される研磨テープ及びこの研磨テープを用いた研磨方法並びに研磨装置に関するものである。
磁気記録用ハードディスクにおける磁気ディスクは、非磁性基板上に磁性膜と保護膜を形成した後に、その信頼性を向上するために潤滑膜が形成されている。
このうち非磁性基板としては、表面にNiPメッキをしたアルミニウム基板やガラス基板が使用されている。また磁性膜にはCo合金薄膜が使用され、保護膜としては、ダイアモンドライクカーボン(DLC:Diamond Like Carbon)膜が、スパッタ法やCVD(Chemical Vapor Deposition)法などの薄膜形成技術を用いて形成されているのが一般的である。そして潤滑膜としては、パーフルオロポリエーテルなどのフッ素系潤滑剤が一般的に用いられている。
磁気ディスク装置内の磁気ディスクは、磁気ヘッドを微小間隔で空気力学的に浮上させた状態でデータの記録、再生が行われている。したがって、磁気ディスク表面に微小突起、異物又は塵埃が付着しているとヘッド破損や出力低下等を招き、磁気ディスク装置にとっての致命的な障害となる。
近年の高密度磁気ディスク装置では、記録密度を上げることにより、記録信号の出力が小さくなるため、磁気ヘッドの浮上量を10nm以下にする必要がある。そのため、製造工程で磁気ディスク表面に形成された微小突起部や異物を除去する必要がある。
磁気ディスク表面の異物には、基板表面に順次、磁性膜や保護膜を形成する過程で発生する保護膜表面の異常突起と呼ばれる微小突起や、薄膜形成中に付着する異物が含まれる。
これらの異物は、例えばバニッシュ加工という研磨テープを用いた研磨により除去しているが、DLC保護膜を形成した直後に行う場合と、さらに潤滑膜を形成した後に行う場合とがある。磁気ディスク上を浮上して走行する磁気ヘッドの高さを保証するために、従来からテープフィルムの表面に研磨砥粒をバインダー樹脂で固着した研磨テープ(「バニッシュテープ」とも呼ぶ)を磁気ディスク表面に当接して保護膜又は潤滑膜の表面をバニッシュ加工することによって、微小突起や塵埃を除去していた。
このバニッシュ加工を含む研磨技術には、各種工夫による技術が提案されており、例えば研磨加工時に発生する切削粉を除去するためにクリーンエアーを吹き付ける方法(特許文献1)、研磨テープを固有振動数を高めた押圧手段により被研磨媒体にコンタクトさせる方法(特許文献2)、研磨テープを弾性パッド等の軟質弾性体により被研磨媒体に押し当てる方法(特許文献3)が提案されている。
特開平3−176815号公報 特公平6−52568号公報 特開2001−67655号公報
しかしながら、上記特許文献1ないし3に記載の研磨技術では、最近の高密度記録の磁気ディスクの表面に生じた微小突起や異物、塵埃を十分に除去することができない。
一方バニッシュ加工等に使用する研磨テープは、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリアミド等のフィルム上に、砥粒とバインダー樹脂とを混合したスラリーが塗布され、乾燥工程を経て製造された原反シートを所定の幅にカットされたものが、リールに巻回されて使用されている。
高密度記録の磁気ディスクの表面に生じた微小突起や異物、塵埃を十分に除去し、さらに保護膜や潤滑膜への損傷発生防止のために、研磨テープ製造に際して研磨テープ自身から発生する粒子状の異物(パーティクル)の除去する必要がある。さらに、外部からもたらされる塵埃や異物の研磨テープへの付着を抑え、磁気ディスクの研磨対象面の損傷を防止するために研磨テープ面の保全も考慮する必要がある。
本発明は、磁気ディスク全体にわたり微小突起や異物を除去すると共に、磁気ディスクの保護膜や潤滑膜の損傷発生を引き起こす原因となる研磨テープへの異物付着等を防止した研磨方法及び研磨テープの提供を目的とする。
前記目的を達成するために本発明が提案するものは、プラスチックフィルムの表面に、砥粒を樹脂バインダーで固定した研磨層を形成してなる研磨テープであって、剥離可能な保護フィルムを前記プラスチックフィルムに装着して前記研磨層を被覆したことを特徴とする研磨テープである。
研磨テープの研磨層を研磨使用時に剥離可能な保護フィルムで被覆しておけば、研磨層への異物付着を予防することができる。また形成された研磨層の砥粒の破損や、バインダー樹脂の劣化等も防止することが可能となる。
よって、研磨テープによる磁気ディスクの保護膜や潤滑膜の損傷発生を防止でき、磁気ディスク全体にわたり微小突起や異物を除去することが可能となる。
前記保護フィルムは、ラミネート加工により前記プラスチックフィルムに装着して前記研磨層を被覆することができる。
保護フィルムとしては、例えばポリプロピレン樹脂(PPフィルム)、ポリスチレン、フッ素系樹脂(例えば、テフロン(登録商標)(デュポン社))などを使用することができ、ラミネータ装置により容易にラミネート加工によって研磨テープのプラスチックフィルムに装着でき、研磨層を被覆することができる。また研磨時には、接着剤使用と異なり、その剥離が容易であり支障なく研磨層を露出させて研磨テープの使用ができる。
さらに本発明が提案するものは、本発明の前記研磨テープを用いた磁気記録媒体の研磨方法であって、研磨テープが巻回された送出しリールから送出された前記研磨テープの保護フィルムを剥離しながら保護フィルム巻取りリールで巻取りした後に、露出した前記研磨テープの研磨層を磁気記録媒体の研磨対象面に当接させて研磨し、研磨後の前記研磨テープを研磨テープ巻取りリールで巻取ることを特徴とする磁気記録媒体の研磨方法である。
剥離された保護フィルムの巻取りをする保護フィルム巻取りリールを設けてあるので、研磨テープを支障なく走行させて研磨することができる。
また前記磁気記録媒体が磁気ディスクであり、該磁気ディスクの両面を前記研磨対象面としてそれぞれ前記研磨テープの研磨層を当接させ、前記磁気ディスクを中心軸回りに回転させて研磨することで、磁気ディスクの両面を同時に研磨することができる。
さらにまた本発明が提案するものは、本発明の前記研磨テープを用いた磁気ディスクの研磨装置であって、前記磁気ディスクを保持して中心軸回りに回転させる磁気ディスク回転保持手段と、前記研磨テープが巻回された送出しリールと、該送出しリールから送出された前記研磨テープから剥離された保護フィルムを巻取る保護フィルム巻取りリールと、前記保護フィルムが剥離された研磨テープを前記磁気ディスク回転保持手段により回転させられている前記磁気ディスクの研磨対象面に当接させる研磨テープ押圧手段と、前記磁気ディスクの研磨対象面へ当接した研磨テープを巻取る巻取りリールと、前記研磨テープを前記送出しリールから巻取りリールまで走行させる走行手段とを備えてなることを特徴とする磁気ディスクの研磨装置である。
またこの磁気ディスクの研磨装置を2台で一対とし、前記磁気ディスクの両面をそれぞれ前記研磨対象面として各研磨装置の研磨テープにより研磨することができる。
本発明によれば、研磨テープの研磨層を研磨使用時に剥離可能な保護フィルムで被覆しているので、研磨層への異物付着を予防することができ、また形成された研磨層の砥粒の破損や、バインダー樹脂の劣化等も防止することが可能となる。
そのため研磨テープによる磁気ディスクの保護膜や潤滑膜の損傷発生を防止でき、磁気ディスク全体にわたり微小突起や異物を除去することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態としての実施例を示す。
図1は本発明に係る研磨テープの概略斜視図、図2は本発明に係る研磨テープを用いた研磨装置の概略平断面図、図3は図2に示す研磨装置のA−A要部断面図、図4は研磨対象物である磁気ディスクの概略断面図であり、(a)は長手磁気記録(b)は垂直磁気記録、の概略断面図である。
(研磨テープ)
図1に示すように、研磨テープ11はプラスチックフィルム12と、プラスチックフィルム12の片側表面に形成された研磨層13と、この研磨層13を被服するようにプラスチックフィルム12の両端部にラミネート加工で装着されている保護フィルム15とから構成されている。そして所定の長さの研磨テープ11は、円筒状のリール16に巻回されている。そして研磨に使用される際に、この保護フィルム15が剥がされ、研磨層13を露出させるようになっている。
研磨層13は、砥粒を樹脂バインダーで固定した状態のものであり、この砥粒としては酸化アルミニウム、酸化珪素、炭化珪素及びダイヤモンド等から選択される一種または二種以上の材料からなる硬質無機粒子を使用することができる。
また研磨対象物、例えば磁気ディスクでのスクラッチを極力低減するため、砥粒には、有機質粒子、例えばシリコーン樹脂粒子、ウレタン樹脂粒子、架橋ポリアクリル微粒子、架橋ポリスチレン微粒子等が使用される。さらに、研磨加工性とクリーニング性の両方を兼ね備えるために、有機粒子と無機粒子を適当に混合して使用することができる。粒子の形状は、不定形であっても又は球状であってもよい。
砥粒の平均粒径は、0.05μm〜3μmの範囲にある粒子が使用されるが、好ましくは0.2〜2μmの範囲にある粒子が使用される。
樹脂バインダーとしては、塩化ビニール系、ポリエステル系又はポリウレタン系の樹脂バインダーが使用される。
研磨テープ11の研磨層13を被覆する保護フィルム15としては、厚さ5μm〜50μmのポリプロピレン系のフィルム(PPフィルム)が使用され、研磨テープ11のプラスチックフィルム12の端部にラミネート加工で装着される。ポリプロピレン系のフィルムは、柔軟性や剥離性の良さから使用されるものである。
研磨テープ11の製造は、厚さ10μm〜100μmで、幅500mm、長さ600mの原反プラスチックフィルムに、砥粒とバインダー樹脂からなるスラリーを塗布し、これを乾燥させて研磨層13とし、さらに保護フィルム15をラミネート加工で装着する。
この保護フィルム15を装着することによって、特に原反シートの切断(カット)工程や搬送工程において発生する塵埃の付着を防止することができる。
その後、この研磨層13の形成と保護フィルム15の装着とがなされた原反プラスチックフィルムを所定の幅に切断した後に、それぞれリールに巻き取ったものを研磨テープ11として使用する。原反フィルムの切断は、シェアーカット(Share cut)方式、レザーカット(Round razor cut)方式、キャングカット(Gang cut)方式が用いられている。研磨テープ11の幅は、研磨対象物である磁気ディスクの径、あるいは研磨装置の構造で変わることがあり、例えば、6.3mm、12.6mm、38mmなどがある。長さは通常100〜200m単位を一巻としている。
(研磨装置)
次に、研磨テープ11を使用した研磨装置21について、図2及び図3を参照して説明する。図2は研磨装置21の概略平断面図、図3は図2に示す研磨装置のA−A要部断面図である。
図2に示すように、研磨対象物である磁気記録媒体の磁気ディスク22をその中心を回転軸として回転させ、この磁気ディスク22の両面を一対の研磨装置21a、21bでそれぞれ研磨するものである。
磁気ディスク22は、図3に示すように磁気ディスク22の中心の開口をスピンドル23に挿通、嵌合されて回転されるようになっている。
ここで研磨対象の一例となる磁気ディスク1の一般的構造を説明する。基板は、ガラス、又は表面にNi−P膜が形成されたアルミニウム基板が使用される。
長手磁気記録においては、図4(a)に示すように、磁気ディスク1aは、鏡面研磨された基板3の表面にテクスチャ加工処理後、洗浄工程、基板上に磁性層5を形成する工程、そして保護層6の形成工程及び潤滑層7を設ける工程が加えられる。
垂直磁気記録においては、図4(b)に示すように、磁気ディスク1bは、鏡面研磨された基板3の表面と(垂直記録)磁性層5の間に、軟磁性層4が加えられる。
また製造ラインでは、必要に応じて磁性層の上、又は下に中間層や下地層を設ける工程が加えられることがある。そして、異常突起等を研磨によって削除するバニッシュ処理は、保護層6を形成後、若しくは潤滑層7の形成後に行われる。
保護層6としてのDLC層は、通常CVD法によって3〜5nmの層が形成される。潤滑層7としてはフッ素系の潤滑材が使用され、ディップコート法、スピンコート法により、保護層6の表面に厚さ1〜3nmの層が形成される。
図2の説明に戻ると、磁気ディスク22の両面のうち一の片側面を研磨する研磨装置21aと、反対の片側面を研磨する研磨装置21bとが、一対となって磁気ディスク22を挟んだ位置に対称的に設けられている。
研磨装置21a、21bは、その構成、機能とも共通であるので、以下、一方の研磨装置21aについて説明する。
研磨装置21aは、研磨テープ11aが巻回された送出しリール31aと、送出しリール31aから送出された研磨テープ11aに装着された保護フィルム15を剥離しつつ巻取る保護フィルム巻取りリール32aと、保護フィルム15が剥離された研磨テープ11aで研磨後に巻取る巻取りリール33aと、送出しリール31aと巻取りリール33aとの間に位置し研磨テープ11を磁気ディスク22に押し当てる押圧手段としての押圧部材35と、同じく送出しリール31aと巻取りリール33aとの間に位置し研磨テープの走行を案内するテープガイドローラ36aが複数個設けられている。
研磨テープ11aを走行させる走行手段としては、巻取りリール33aの巻き取りを操作する駆動モータ(図示せず)や、保護フィルム巻取りリール32aの巻取りを操作する駆動モータ(図示せず)等が相当する。
押圧部材35aは、その硬度が15duro〜50duroの範囲にあるゴムまたはスポンジ状の樹脂により形成される。この押圧部材35が研磨テープ11aを押圧する圧力は、2.9kPa〜19.2kPaの範囲に設定される。この圧力が2.9kPa未満であると、磁気ディスク表面の付着物の除去が不十分となり、19.2kPaを超えると磁気ディスク表面の内周と外周の潤滑層に研磨のむらが生じるからである。
次に研磨装置21a、21bの動作、すなわち研磨テープ11aを使用した研磨方法について説明する。なお研磨装置21a、21bは構成、機能とも同様であるため、以下研磨装置21aを中心に説明する。
研磨テープ11aを使用する研磨方法は、スピンドル23に挿通、嵌合されて回転する磁気ディスク22に研磨テープを押圧して、バニッシュ加工等の研磨を行うものである。
磁気ディスク22の回転数(すなわちスピンドル23の回転数)は、200rpm〜1000rpmの範囲におかれている。この回転数が200rpm未満であると、磁気ディスク22表面の内周面に発生するスクラッチが増加し、一方この回転数が1000rpmを超えると、潤滑層が剥離する場合が増加することになるからである。
送出しリール31aに巻回された研磨テープ11aが、送出しリール31aから送り出され、そのうち研磨テープ11aの保護フィルム15が剥離されて保護フィルム巻取りリール32aの巻き取られる。そして保護フィルム15が剥離された研磨テープ11aは、複数個のテープガイドローラ18aに案内され、押圧部材35aにより磁気ディスク22の一方の片面側に押圧される。(なお磁気ディスク22の他方の片面側も同様に研磨装置21bの研磨テープ11bが押圧部材35bにより押圧される。)
磁気ディスク22は上記したようにスピンドル23により回転されているので、押圧された研磨テープ11aの研磨層13の砥粒によって研磨されることになり、磁気ディスク22に発生した異常突起などがバニッシュ処理されることになる。
研磨の加工時間は、2秒〜30秒の範囲に設定されている。加工時間が30秒を超えると、潤滑層が削れてしまう部分が発生するからである。また研磨加工の方向は、磁気ディスク22の外周から内周に移動し、外周へ抜けるように往復移動することが好ましい(図3の矢印25で示す往復方向)。これはバニッシュ加工による異物(パーティクル)を磁気ディスク基板の外周から排出させることができ、表面へのパーティクル再付着を低減できるからである。
押圧部材35aにより磁気ディスク22に押圧されて研磨加工に使用された研磨テープ11aは、巻取りテープ33aに巻き取られる(研磨テープ11bによる研磨も同様である)。
このように研磨加工に使用されるまで、研磨テープ11の研磨層13が保護フィルム15に被覆されているので、研磨層13から砥粒が脱落することなく、また研磨テープ11の製造中に研磨層13に異物が付着することを防止することができる。そして研磨テープによる磁気ディスクの保護膜や潤滑膜の損傷発生を防止でき、磁気ディスク全体にわたり微小突起や異物を除去することが可能となる。
(比較評価試験)
以下、上記した実施例に使用した研磨テープ11による評価試験の結果を、比較例と共に説明する。
実施例に使用した研磨テープ11は、ポリエチレンテレフタレートからなるプラスチックフィルム(24μm)の原反の表面に、酸化アルミニウム(Al)からなる平均粒径1.0μmの砥粒をポリエステル系の樹脂バインダーで固定して研磨層13を形成した。この研磨テープ11の研磨層13の表面粗さは0.22μmであった。
そして研磨層13が形成されたプラスチックフィルムの原反に、保護フィルムをラミネート加工により装着して、研磨層を被覆した。その後切断(カット)工程でテープ状にしたものをリールに巻き取ったものを研磨テープとして研磨装置21に使用する。
以下に示す表1は、上記研磨テープを使用した研磨装置21による研磨の条件である。
Figure 2008264914
そして研磨後の磁気ディスク22の潤滑層7の表面におけるパーティクル(異物、付着物)及び突起の個数を計測した。異物、付着物及び突起の個数は、光学的表面解析装置(製品名:OSA5100、Candela Instruments社)を使用し、10000rpmで回転する磁気ディスク表面にレーザーを径方向に照射して計測した。
計測結果を下記の表2に示す。この表2に示す数値は、同一条件で潤滑層7を両面に形成した磁気ディスク22の10枚における平均値である。また表2における、A面は一方の面を表し、B面は反対側の他方の面を表すものである。
表2に示す比較例1は、上記実施例と同様の磁気ディスク22を10枚使用し、これらの計測の平均値である。そして研磨装置で使用する研磨テープは、実施例と相違する点が、保護フィルム15を装着されていないことであり、それ以外は同様の条件で製造されたものである。
比較例2は、上記実施例と同様の磁気ディスク22を10枚使用し、これらの計測の平均値である。そして研磨装置で使用する研磨テープは、実施例と相違する点が、原反フィルムの切断工程後に研磨テープの表面をクリーニング処理したことと、保護フィルム15が装着されていないことであり、それ以外は同様の条件で製造されたものである。
評価方法は、バニッシュ処理の研磨後に磁気ディスク表面を光学的表面解析装置を用いて磁気ディスク表面の異物及び塵埃の数を測定した。
Figure 2008264914
表2に示すように、評価結果は、本発明によると磁気ディスクの表面のパーティクルを10個以下にすることができた。一方比較例1は140、151個であり、クリーニング処理した比較例2は46、53個であった。
このように、本発明に係る研磨テープでは、研磨層を保護フィルムで被覆してあるので、研磨テープによる磁気ディスクの保護膜や潤滑膜の損傷発生を防止でき、磁気ディスク全体にわたり微小突起や異物を除去することが可能となることから、上記評価結果を得ることができたものと考えられる。
なお本実施例では、潤滑層をバニッシュ処理等の研磨をした例を示したが、保護層をバニッシュ処理しても同様な効果が得られ、そして保護層をバニッシュ加工した後に、潤滑層を形成することができる。
本発明に係る研磨テープの概略斜視図。 本発明に係る研磨テープを用いた研磨装置の概略平断面図。 図2に示す研磨装置のA−A要部断面図。 研磨対象物である磁気ディスクの概略断面図であり、(a)は長手磁気記録(b)は垂直磁気記録、の概略断面図。
符号の説明
11 研磨テープ
12 プラスチックフィルム
13 研磨層
15 保護フィルム
16 リール

Claims (6)

  1. プラスチックフィルムの表面に、砥粒を樹脂バインダーで固定した研磨層を形成してなる研磨テープであって、
    剥離可能な保護フィルムを前記プラスチックフィルムに装着して前記研磨層を被覆したことを特徴とする研磨テープ。
  2. 前記保護フィルムは、ラミネート加工により前記プラスチックフィルムに装着して前記研磨層を被覆したことを特徴とする請求項1に記載の研磨テープ。
  3. 請求項1又は2に記載の研磨テープを用いた磁気記録媒体の研磨方法であって、
    研磨テープが巻回された送出しリールから送出された前記研磨テープの保護フィルムを剥離しながら保護フィルム巻取りリールで巻取りした後に、露出した前記研磨テープの研磨層を磁気記録媒体の研磨対象面に当接させて研磨し、研磨後の前記研磨テープを研磨テープ巻取りリールで巻取ることを特徴とする磁気記録媒体の研磨方法。
  4. 前記磁気記録媒体が磁気ディスクであり、該磁気ディスクの両面を前記研磨対象面としてそれぞれ前記研磨テープの研磨層を当接させ、前記磁気ディスクを中心軸回りに回転させて研磨することを特徴とする請求項3に記載の記録媒体の研磨方法。
  5. 請求項1又は2に記載の研磨テープを用いた磁気ディスクの研磨装置であって、
    前記磁気ディスクを保持して中心軸回りに回転させる磁気ディスク回転保持手段と、前記研磨テープが巻回された送出しリールと、該送出しリールから送出された前記研磨テープから剥離された保護フィルムを巻取る保護フィルム巻取りリールと、前記保護フィルムが剥離された研磨テープを前記磁気ディスク回転保持手段により回転させられている前記磁気ディスクの研磨対象面に当接させる研磨テープ押圧手段と、前記磁気ディスクの研磨対象面へ当接した研磨テープを巻取る巻取りリールと、前記研磨テープを前記送出しリールから巻取りリールまで走行させる走行手段とを備えてなることを特徴とする磁気ディスクの研磨装置。
  6. 請求項5に記載の磁気ディスクの研磨装置を2台で一対とし、前記磁気ディスクの両面をそれぞれ前記研磨対象面として各研磨装置の研磨テープにより研磨することを特徴とする磁気ディスクの研磨装置。
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