JP2008264840A - 金属管曲げ加工装置および曲げ加工方法 - Google Patents

金属管曲げ加工装置および曲げ加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】締め付け力を鋼材の降伏強度ぎりぎりまで高めても支障の生じないクランプ技術を備えた金属管の曲げ加工技術を提供する。
【解決手段】金属管10を一端側から順次曲げ変形させていくために、誘導子21と、冷却機構22と、回動アーム23及びプッシャー27を有する曲げモーメント付加機構とを備えた金属管曲げ加工装置20において、回動アーム23のアーム回動端部24の第1クランプ機構25にも、プッシャー27のプッシャー作用部28の第2クランプ機構29にも、クランプ機構30を採用する。クランプ機構30は、リング体が縦割り分割された形状の充填強化樹脂製のセグメント群35,35,… がリング状に連なる隔離層を介して金属管10を掴持する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、いわゆるアーム回動式の高周波曲げ加工を行うための金属管曲げ加工装置および曲げ加工方法に関する。
アーム回動式の高周波曲げ加工は(例えば特許文献1〜12参照)、例えば鋼管に対して環状の誘導加熱と曲げモーメント付加機構による曲げモーメントとを適用して加熱部を移動形式で順次曲げ加工していく技術である。その曲げモーメントは、回動アームによる先端側進路規制とプッシャーによる後端側からの推進との協同作用で生じる。
圧縮軸力をかけない単純な押し曲げにおけるプッシャーの推力は、呼び径200〜400A(外径216.3mm〜406.4mm)の鋼管を一般的な曲げ半径である3DR(即ち約600mm〜1200mm)で曲げ加工するケースで100kN前後に及び、圧縮曲げ加工では更に大となる。
鋼管は、アームの回動端側にクランプ固定されて、回動アームによる進路規制を受けるが、その際、上記の鋼管への曲げモーメント適用の反作用としてクランプにモーメントが作用する。即ち、良好な曲げ加工を行うためには、上記モーメントによって固定状態が狂わないよう剛直にクランプを行う必要がある。
これは、回動アーム先端のクランプにライナーを設けて管端直線部を楕円形状に弾性変形させるものについても(例えば特許文献1参照)、同じである。
また、装置をコンパクトにするために、鋼管の後端よりも前方に配した中間クランプによって管体に推力を加える装置では、推力の反力としてクランプ部に大きい摩擦力が必要であることから、やはり、強い締め付け力の付加が望まれる。
このため、30N/mm以上の締め付け力で、クランプが行われる。この締め付け力は鋼材の降伏強度の30%前後であるから、均等に作用している限り鋼管の降伏は生じない。
特公昭58−38251号公報 特開平8−323426号公報 特開平8−323427号公報 特開平6−269860号公報 特開平9−57357号公報 特開2000−94043号公報 特開2000−153311号公報 特開2000−263144号公報 特開2002−113523号公報 特開2003−164918号公報 特開2005−144469号公報 特開2006−326667号公報
ところが、モーメントの作用するクランプ部では偏当りが避けられず、偏当り部には局部的に上記締め付け力の数倍以上の圧下力が掛かることもある。このため、クランプを外した鋼管の偏当り部には圧痕の残ることがありうる。
すなわち、クランプの締め付け力を鋼材の降伏強度ぎりぎりまで高める指向には、圧痕発生による良品歩留ロス、あるいは圧痕発生を見込んだ切捨て代の導入による採寸歩留ロスが伴う。
しかしながら、ステンレス鋼管のような変形抵抗の高い材質のものが対象であったり、あるいは小R曲げ(小半径曲げ)や圧縮曲げであったりする、加工負荷の高いケースでは、クランプの締め付け力を更に高めたいことがある。
そこで、締め付け力を鋼材の降伏強度といった金属管の材料強度ぎりぎりまで高めても支障の生じないクランプ技術を備えた曲げ加工技術を提供することが課題となる。
本発明の金属管曲げ加工装置(請求項1)は、このような課題を解決するために創案されたものであり、曲げ加工される金属管の長手方向短区間を環状に誘導加熱するための誘導子と、該誘導子による加熱部を追随冷却する冷却機構と、前記金属管の先端側の進路を弧状に規制する回動アームと前記金属管を後端側から推進するプッシャーとを有して前記金属管を一端側から順次曲げ変形させていく曲げモーメント付加機構とを備えた金属管曲げ加工装置において、前記回動アームは、その回動端側における前記金属管の先端側との取合手段として、リング体が縦割り分割された形状の充填強化樹脂製のセグメント群がリング状に連なる隔離層を介して前記金属管を掴持する構造のクランプ機構を備えている、ことを特徴とする。
また、本発明の金属管曲げ加工装置(請求項2)は、上記の請求項1記載の金属管曲げ加工装置であって更に、前記プッシャーも、前記金属管の後端側との取合手段として、リング体が縦割り分割された形状の充填強化樹脂製のセグメント群がリング状に連なる隔離層を介して前記金属管を掴持する構造のクランプ機構を備えている、ことを特徴とする。
さらに、本発明の金属管曲げ加工装置(請求項3)は、上記の請求項1,請求項2記載の金属管曲げ加工装置であって更に、前記クランプ機構は、各種外径寸法の金属管に適合する各種内径の隔離層を形成できるように寸法諸元の調えられた複数系列のセグメント群を備えている、ことを特徴とする。
また、本発明の金属管曲げ加工装置(請求項4)は、上記の請求項1〜請求項3記載の金属管曲げ加工装置であって更に、前記セグメント群の前記縦割り分割に係る分割数は、各セグメントの重量が20kg以下となる分割数に設定されている、ことを特徴とする。
また、本発明の金属管曲げ加工装置(請求項5)は、上記の請求項1〜請求項4記載の金属管曲げ加工装置であって更に、前記セグメント群は、その内径側周面が多点状と線列状と網目状とのうち何れか単一の形状による又は複数形状の混在による凹凸面となっている、ことを特徴とする。
また、本発明の金属管曲げ加工装置(請求項6)は、上記の請求項1〜請求項5記載の金属管曲げ加工装置であって更に、前記充填強化樹脂は、反応硬化性樹脂を基質とし、強化成分としてカーボンの短繊維とガラスの短繊維とセラミックスの短繊維とガラスフレークとのうち何れか一つ又は複数のものが10〜30vol%充填された樹脂である、ことを特徴とする。
また、本発明の金属管の曲げ加工方法(請求項7)は、上記の請求項1〜請求項6記載の金属管曲げ加工装置に金属管を供して行う曲げ加工方法であって更に、金属管を上記の金属管曲げ加工装置に供し、前記クランプ機構により前記金属管をその降伏強度の10〜30%の締め付け力で掴持して曲げ加工を施す、ことを特徴とする。
このような本発明の金属管曲げ加工装置(請求項1,請求項2)および曲げ加工方法(請求項7)にあっては、金属に匹敵する圧縮耐力を充填強化樹脂製セグメントに具備させることで強い締め付け力で掴持が行えるが、その際、セグメントの基質である樹脂材料の弾性率が金属管の典型的材料の鋼材の5〜10%程度の小さい値であることから、締め付け力による弾性変形がセグメントに容易に起って、隔離層のセグメント群が管体に倣った接触状態となり、管体には集中的でない均等化された締め付け力が作用することとなる。ついては、締め付け力を管材の降伏強度等の材料強度ぎりぎりまで高めても金属管に圧痕が生じることはない。
また、本発明の金属管曲げ加工装置(請求項3)および曲げ加工方法(請求項7)にあっては、各種外径の金属管の曲げ加工が、セグメント群を適合寸法のものに取替えるだけで行える。充填強化樹脂の比重は鋼材の20%程度であることから、セグメントの重量は軽く、着脱容易である。
さらに、本発明の金属管曲げ加工装置(請求項4)および曲げ加工方法(請求項7)にあっては、セグメント単重が20kg以下となる最小セグメント数とすることで、着脱に関して安全性と作業能率が両立確保される。
また、本発明の金属管曲げ加工装置(請求項5)および曲げ加工方法(請求項7)にあっては、金属管に油膜が存在すると、締め付け荷重が膜切れ荷重に達していなければスリップが起る。リング状部材は前述のように荷重が集中しにくいので油膜起因のスリップが起りやすい。しかし、内径側が凹凸面になっていると、小面積しか有しない凸部が接触しはじめた段階では接触部に荷重が集中するから、この段階で油膜が切れる作用によって上記スリップが回避される。
また、本発明の金属管曲げ加工装置(請求項6)および曲げ加工方法(請求項7)にあっては、強化成分が短繊維あるいはフレークであれば、長繊維とちがって、注型製造が容易であるため、少数であっても、低コストで製作できる。
本発明の金属管曲げ加工装置の一実施形態(第1形態)について、その構成を、図面を引用して説明する。図1は、(a)が金属管曲げ加工装置20の平面図、(b)がクランプ機構30のB−B断面図すなわち金属管長手方向の鉛直断面図、(c)がクランプ機構30のC−C断面図すなわち金属管長手方向と直交する鉛直断面図である。
金属管曲げ加工装置20は(図1(a)参照)、金属管10を曲げ加工するために誘導子21と冷却機構22と回動アーム23とガイドローラ26とプッシャー27とを具えている。これらは従来と同様のもので良いので、要点を説明すると、誘導子21は、図示しない高周波電源から通電されるコイル等からなり、金属管10の長手方向短区間を環状に誘導加熱するようになっている。また、冷却機構22は、多数の噴霧孔が内向きに形成された環状チューブ等からなり、誘導子21に隣接して設置され、図示しない給水設備から通水されて、金属管10の誘導子21による加熱部を追随冷却するようになっている。なお、多くの場合、誘導子21は自身の水冷のために、金属チューブ製としてその中空部が冷却水路となる構造となっており、この誘導子21に多数の噴射口が設けられて上記冷却機構22を兼ねている。
さらに、回動アーム23は、金属管10の先端部11をクランプして金属管先端部11の進路を弧状に規制するものであり、ガイドローラ26は、金属管10の中間部を下から支えるとともに両脇の変位を規制することで金属管10のうち未だ曲がっていない部分を金属管長手方向へ真っ直ぐ進ませるものであり、プッシャー27は、金属管10の後端部12をクランプして金属管10を後端側から推進するものである。誘導子21にて局部加熱された金属管10を一端側から順次曲げ変形させていく曲げモーメント付加機構は回動アーム23とプッシャー27とからなり、回動アーム23のアーム回動端部24には金属管先端部11との取合手段として第1クランプ機構25が装着されており、プッシャー27のプッシャー作用部28には金属管後端部12との取合手段として第2クランプ機構29が装着されている。
第1クランプ機構25にも第2クランプ機構29にも同一構造のクランプ機構30が採用されている。クランプ機構30は(図1(b),(c)参照)、金属管10を掴持するために、開閉式の環状部材からなる掴持部材31〜34と、その内周面と金属管10の外周面との間の隔離層に介在するリング状ライナー(35)とを具えている。
掴持部材31〜34は、従来同様、何れも頑丈な金属等からなる固定掴持部材31と可動掴持部材32とヒンジ軸33と締付けボルト34とを具えたものであり、固定掴持部材31はアーム回動端部24やプッシャー作用部28に固定されるが、可動掴持部材32は、締付けボルト34を緩めればヒンジ軸33を中心にして揺動することで開閉を可能とし、締付けボルト34を締めればリング状ライナー(35)を介して金属管10に締め付け力を及ぼすようになっている。
リング状ライナー(35)は、リング体が縦割り分割された形状のセグメント35を複数・多数たとえば図示の例では4個ほどリング状に連ねたセグメント群35,35,… からなり、環状の上記隔離層のほとんどを占めている。
セグメント35は、キー36にて固定掴持部材31や可動掴持部材32に取り付けられて、交換容易なものとなっている。また、従来と異なり、充填強化樹脂から注型や成型等で製造される。充填強化樹脂として好適なものは、反応硬化性樹脂を基質とし、強化成分としてカーボンの短繊維とガラスの短繊維とセラミックスの短繊維とガラスフレークとのうち何れか一つ又は複数のものが10〜30vol%充填された樹脂である。
このような充填強化樹脂の比重は概ね1.2〜2.0である。これに対し、金属管10の典型的な材料である鋼材の比重は概ね7.85である。そのため、充填強化樹脂の比重は金属管10の比重の20%程度しかないので、セグメント35は軽いものとなる。
また、上記の反応硬化性樹脂としては、フェノール樹脂やエポキシ樹脂などが使い易く、そのような樹脂材料の弾性率は概ね8〜20kN/mmである。これに対し、金属管10の典型的な材料である鋼材の弾性率は概ね200kN/mmである。そのため、セグメント35の基質の弾性率は、金属管10の弾性率の4〜10%程度の小さい値にとどまる。
ただし、充填強化樹脂の圧縮耐力は、300N/mm前後であり、一般的な鋼材の圧縮耐力に匹敵するものとなっている。
この実施形態(第1形態)の金属管曲げ加工装置20を用いて行う金属管の曲げ加工方法について、図面を引用して説明する。図1は、(a)が金属管10を金属管曲げ加工装置20にて曲げているところの平面図、(b)及び(c)は金属管10をクランプ機構30にてクランプしているところ鉛直断面図であり、(b)が金属管長手方向に沿ったB−B断面図、(c)が金属管長手方向と直交するC−C断面図である。
曲げ加工される金属管10は、例えば、JIS G 3454に規定された圧力配管用炭素鋼鋼管であり、真っ直ぐな状態で、金属管曲げ加工装置20に供される。
金属管曲げ加工装置20を初期状態にして金属管10をセットする。すなわち、回動アーム23を回動させてアーム回動端部24を誘導子21に近づけておくとともに、プッシャー27も動作させてプッシャー作用部28を後退させておき、第1クランプ機構25も第2クランプ機構29も開けておくことで、金属管曲げ加工装置20を初期状態にする。それから、金属管10を例えばクレーンで吊って、金属管先端部11をガイドローラ26に乗せ、金属管後端部12を第2クランプ機構29に掴持させる。
それから、金属管先端部11が冷却機構22と誘導子21とを通りすぎて第1クランプ機構25に達するまでプッシャー作用部28を前進させて、金属管先端部11を第1クランプ機構25に掴持させる。第1,第2クランプ機構25,29による金属管10の掴持は(図1(b),(c)参照)、締付けボルト34を適切に締め込むことで、適度な締め付け力でなされる。その締め付け力は金属管10の降伏強度の10〜30%程度が好ましく、その設定は、例えば、締め付け力を測定済みの適切なセグメント群35,35,… を第1,第2クランプ機構25,29に装着しておくことや、第1,第2クランプ機構25,29にセグメント群35,35,… を装着したときに例えばロードセル等の適宜な図示しない圧力測定具も付設しておくことで、容易かつ的確に行うことができる。
金属管10のセット後、誘導子21に高周波通電するとともに、冷却機構22に通水しながら、プッシャー27にて金属管10を前進させる。そうすると、回動アーム23の規制によって金属管10に曲げモーメントが付加され、誘導子21によって金属管10の長手方向短区間が環状に誘導加熱されるので、その加熱部が曲げられる。この曲がった加熱部は、直ぐ隣の冷却機構22の放水にて冷却される。そして、金属管10の進行に伴い、金属管10において曲げの生じる加熱部と曲げの定着する冷却部とが金属管先端部11寄りから金属管後端部12寄りへ順に移動する。
こうして、金属管10が所期の曲率半径で曲げ加工される(図1(a)参照)。そして、そのとき、金属管10に曲げモーメントが作用しているので、金属管端部11,12を強い締め付け力で掴持している第1,第2クランプ機構25,29においては偏当りが避けられないが、セグメント35の基質の弾性率が金属管10のそれの5〜10%程度と小さいので、セグメント35には弾性変形が容易に起って、隔離層に介在するセグメント群35,35,… が金属管10に倣った接触状態となり、金属管10には集中的でない均等化された締め付け力が作用することとなるため、金属管10に圧痕が生じることはない。セグメント35の圧縮耐力が金属のそれに匹敵しているので、締め付け力を上述した好適値の上限である金属管10の降伏強度の30%より遙かに強くしても、不都合はない。
本発明の金属管曲げ加工装置および曲げ加工方法の他の実施形態(第2形態)について、その構成を、図面を引用して説明する。図2は、金属管10を掴持しているクランプ機構40の構造を示し、(a)がAA−AA断面図、(c)がBB−BB断面図である。また、図3は、管外径と適切なセグメント分割数との対応表である。
この金属管曲げ加工装置が上述した金属管曲げ加工装置20と相違するのは、クランプ機構30が一部改造されてクランプ機構40になっている点であり、クランプ機構40が上述したクランプ機構30と相違するのは、セグメント群35,35,… に代えてセグメント群41,43,… が掴持部材31,32の内周面と金属管10の外周面との間の隔離層に介在している点である。セグメント群35,35,… は縦割り分割にて4分割されていたのに対し(図1(c)参照)、セグメント群41,43,… は、縦割り分割による4分割にとどまらず(図2(b)参照)、横割り分割にて2分割され(図2(a)参照)、更に層割り分割にて2分割されて(図2(b)参照)、計16分割されている。
2層に分割されたセグメント群41,43,… は、掴持部材31,32寄りの外層セグメント41と、金属管10寄りの内層セグメント43とからなる。外層セグメント41は、セグメント35同様、キー42にて掴持部材31,32へ着脱容易に取り付けられ、内層セグメント43も同様にして外層セグメント41へ着脱容易に取り付けられる。
金属管10は、JIS G 3454に規定された圧力配管用炭素鋼鋼管などの場合、先ず呼び径を選定することで外径が決まり、更に耐圧等級(スケジュール値)も選定することによって肉厚や内径まで決まるものである。
このように管の厚さに拘わらず管の外径が統一されている規定の存在を有効に利用して少数の部材で十分な選定の自由度を確保することができるよう、クランプ機構40にあっては、各種外径寸法の金属管10に適合する各種内径の隔離層を形成できるように寸法諸元の調えられた複数系列のセグメント群41,43,… を備えている。例えば、200A用のセグメント群と400A用のセグメント群は内径が異なるが外径が等しいので掴持部材31〜34が共用でき、500A用のセグメント群と600A用のセグメント群も内径が異なるが外径が等しいので掴持部材31〜34が共用できるようになっている。
そのため、各種外径の金属管10の曲げ加工が、多くの場合、セグメント群41,43,… を適合寸法のものに取替えるだけで行える。
また、充填強化樹脂の比重が小さいので、セグメント群41,43,… の重量は軽いが、クランプ機構40にあっては、分割によって外層セグメント41も内層セグメント43も20kg以下になっている。セグメント群41,43,… の縦割り分割などに係る分割数は、セグメント単重が20kg以下となる最小セグメント数とすることで、着脱に関して安全性と作業能率が両立確保されるので、金属管10の外径等に応じて適宜な整数が選定される(図3参照)。
本発明の金属管曲げ加工装置の他の実施形態(第3形態)について、その構成を、図面を引用して説明する。図4(a)〜(c)は、何れも、セグメント35,43の内径側周面の凹凸面の表面図である。
図4(a)に示した凹凸面は、多点状の典型例であり、網状の凹部51に点状凸部52が散在している。
図4(b)に示した凹凸面は、線列状の典型例であり、線列状凹部53と線列状凸部54とが交互に配置されている。
図4(c)に示した凹凸面は、網目状の典型例であり、網目状凸部56に点状凹部55が散在している。
これらの凹凸面は型転写等で容易に形成されるが、他の製法でも良い。例えば、成型時にはセグメント35,43の内径側周面を平坦に形成しておき、その後の機械研削で表面を線列状凸部53や網目状凸部56にすることも可能である。
凸部52,53,56は、好ましい径や幅が2mm〜10mm程度であり、好ましい高さが1mm〜3mm程度である。凸部52,53,56の断面形状は、油膜切りの観点からは、整った四角形のよりも、山形かこれ近い台形が、好ましい。
上述した本発明の金属管曲げ加工装置を用いて本発明の金属管の曲げ加工方法を6態様ほど実施したので、それを2態様の比較例と共に説明する。図5は、その比較試験の条件と結果を示す表である。
318.5mm外径管体用の掴持部材31,32を備えたクランプ機構30を用いて、外径が216.3mmと267.4mmの2種類の鋼管(JIS G 3454/STPGスケジュール40)を、外径寸法318.5mmの半分の厚さのリング体セグメント群35,35,… のリング状連設層を介して各種締め付け力で掴持し、締め付け圧痕の発生状況を目視判定した。
試験条件と圧痕判定結果を表(図5参照)に示したが、この結果を見る通り、充填強化樹脂製のセグメント群連設層を以て構成される隔離層を介して鋼管を掴持した本発明例では高位の締め付け圧に亘って締め付け圧痕が生じていないのに対し、鋼管−鋼材接触態様で掴持を行った比較例では中位以上の締め付け圧にて圧痕が発生しており、本発明の優位性が確認された。
[その他]
上記の実施形態3ではセグメント35,43の内径側周面が多点状か線列状か網目状か単一の形状になっていたが(図4参照)、セグメント35,43の内径側周面の凹凸面形状はそれらの複数形状を混在させたものでも良い。
上記の実施例1では、セグメント35をなす充填強化樹脂の強化成分としてカーボン短繊維だけを含ませた場合と、ガラスフレークだけを含ませた場合とを開示したが、ガラス短繊維やセラミックス短繊維を一つだけ含ませ場合、さらにはそれらの短繊維やガラスフレークのうちから任意の複数を混入させた場合も、同様の結果が得られる。
本発明の金属管曲げ加工装置および曲げ加工方法は、上述した鋼管の他、各種の金属管、例えばステンレス,アルミ系,チタン系,鋳鋼,鋳鉄などの素材からなる金属管にも適用することができる。
本発明の一実施形態(第1形態)について、金属管曲げ加工装置の構造および曲げ加工方法を示し、(a)が金属管曲げ加工装置にて金属管を曲げているところの平面図、(b)が金属管をクランプしているところのB−B断面図、(c)がそのC−C断面図である。 本発明の他の実施形態(第2形態)について、クランプ機構の構造を示し、(a)が金属管をクランプしているところのAA−AA断面図、(c)がそのBB−BB断面図である。 管外径と適切なセグメント分割数との対応表である。 本発明の他の実施形態(第3形態)について、(a)〜(c)何れもセグメントの内径側周面の凹凸面の表面図である。 本発明の実施例1について、比較試験の条件と結果を示す表である。
符号の説明
10…金属管、11…金属管先端部、12…金属管後端部、
20…金属管曲げ加工装置、
21…誘導子、22…冷却機構、23…回動アーム、
24…アーム回動端部、25…第1クランプ機構、
26…ガイドローラ、27…プッシャー、
28…プッシャー作用部、29…第2クランプ機構、
30…クランプ機構、
31…固定掴持部材、32…可動掴持部材、33…ヒンジ軸、
34…締付けボルト、35…セグメント、36…キー、
40…クランプ機構、
41…外層セグメント、42…キー、43…内層セグメント、
51…凹部、52…点状凸部、53…凹部、
54…線列状凸部、55…凹部、56…網目状凸部

Claims (7)

  1. 曲げ加工される金属管の長手方向短区間を環状に誘導加熱するための誘導子と、該誘導子による加熱部を追随冷却する冷却機構と、前記金属管の先端側の進路を弧状に規制する回動アームと前記金属管を後端側から推進するプッシャーとを有して前記金属管を一端側から順次曲げ変形させていく曲げモーメント付加機構とを備えた金属管曲げ加工装置において、
    前記回動アームは、その回動端側における前記金属管の先端側との取合手段として、リング体が縦割り分割された形状の充填強化樹脂製のセグメント群がリング状に連なる隔離層を介して前記金属管を掴持する構造のクランプ機構を備えている、
    ことを特徴とする金属管曲げ加工装置。
  2. 前記プッシャーも、前記金属管の後端側との取合手段として、リング体が縦割り分割された形状の充填強化樹脂製のセグメント群がリング状に連なる隔離層を介して前記金属管を掴持する構造のクランプ機構を備えている、ことを特徴とする請求項1記載の金属管曲げ加工装置。
  3. 前記クランプ機構は、各種外径寸法の金属管に適合する各種内径の隔離層を形成できるように寸法諸元の調えられた複数系列のセグメント群を備えている、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載された金属管曲げ加工装置。
  4. 前記セグメント群の前記縦割り分割に係る分割数は、各セグメントの重量が20kg以下となる分割数に設定されている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載された金属管曲げ加工装置。
  5. 前記セグメント群は、その内径側周面が多点状と線列状と網目状とのうち何れか単一の形状による又は複数形状の混在による凹凸面となっている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載された金属管曲げ加工装置。
  6. 前記充填強化樹脂は、反応硬化性樹脂を基質とし、強化成分としてカーボンの短繊維とガラスの短繊維とセラミックスの短繊維とガラスフレークとのうち何れか一つ又は複数のものが10〜30vol%充填された樹脂である、ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載された金属管曲げ加工装置。
  7. 金属管を請求項1乃至請求項6の何れかに記載された金属管曲げ加工装置に供し、前記クランプ機構により前記金属管をその降伏強度の10〜30%の締め付け力で掴持して曲げ加工を施す、ことを特徴とする金属管の曲げ加工方法。
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