JP2008261230A - エンジンの燃焼状態検出装置 - Google Patents

エンジンの燃焼状態検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】エンジンの燃焼状態検出装置において、燃焼性を確保しながら、燃焼状態の判定精度を高く維持する。
【解決手段】エンジンの燃焼状態検出装置は、エンジン1が所定の運転状態であるときに、1サイクルの間にエンジン1の燃焼室6に対し複数回の点火を行う多重点火を実行するPCM30と、燃焼室6内に発生するイオン電流を検出するイオン電流検出回路33とを備えている。また、PCM30は、イオン電流検出回路33により検出されたイオン電流に基づいて、エンジン1の燃焼状態を判定するようになっている。さらに、PCM30は、あるサイクルにおいて多重点火を開始した後、そのサイクルにおいてイオン電流検出回路33によりイオン電流が検出されたときには、そのサイクルにおいて多重点火を終了するようになっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンの燃焼状態検出装置に関するものである。
従来より、この種の燃焼状態検出装置として、例えば特許文献1に開示されるように、火花点火式エンジンにおいて混合気への点火後に燃焼室に発生するイオン電流を検出し、これに基づいてエンジンの燃焼状態を判定するようにしたものが知られている。
すなわち、エンジンの燃焼室において混合気が着火した後に、火炎核の成長に伴い拡大する火炎面には、燃焼反応に伴いイオンが発生するから、例えば点火プラグに所定の電圧を付加すれば、イオンを媒体として電流が流れるようになる。このイオン電流は、燃焼が活発なときほど多く流れると考えられる。
そこで、前記文献に記載のものは、検出したイオン電流に基づいて、燃焼状態を判定するようにしている。
特開2006−46140号公報
ところで、例えば冷間運転領域や空燃比がリーン側に設定された運転領域、排気ガス還流量が多い運転領域など、燃焼性の悪い運転領域において、燃焼性を確保するためには、点火エネルギーを増大する必要がある。そして、1サイクルの間に燃焼室に対し1回の点火を行う通常点火を実行する場合において、点火エネルギーを大きくするには、その点火時間を長くしなければならない。
しかしながら、イオン電流は点火プラグによる火花放電電流よりも極めて小さいので、点火放電中はイオン電流の検出を行うことができない。そのため、通常点火を長時間実行すると、イオン電流の検出ウインドウが狭くなり、最悪の場合、イオン電流を検出できなくなり、それゆえ、燃焼状態の判定精度が低下してしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、エンジンの燃焼状態検出装置において、燃焼性を確保しながら、燃焼状態の判定精度を高く維持することにある。
第1の発明は、エンジンが所定の運転状態であるときに、1サイクルの間に該エンジンの燃焼室に対し複数回の点火を行う多重点火を実行する点火制御手段と、上記燃焼室内に発生するイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、上記イオン電流検出手段により検出されたイオン電流に基づいて、上記エンジンの燃焼状態を判定する燃焼状態判定手段とを備え、上記点火制御手段は、あるサイクルにおいて上記多重点火を開始した後、そのサイクルにおいて上記イオン電流検出手段によりイオン電流が検出されたときには、そのサイクルにおいて上記多重点火を終了するように構成されていることを特徴とするものである。
これにより、エンジンが燃焼性の悪い運転領域(例えば、冷間運転領域や空燃比がリーン側に設定された運転領域、排気ガス還流量が多い運転領域)にあるなど、エンジンが所定の運転状態にあるときには、点火制御手段により、1サイクルの間にエンジンの燃焼室に対し複数回の点火を行う多重点火を実行するので、確実に着火でき、燃焼性を確保できる。
また、あるサイクルにおいて多重点火を開始した後、そのサイクルにおいてイオン電流検出手段によりイオン電流が検出されたときには、着火したとして、点火制御手段により、そのサイクルにおいて多重点火を終了するので、イオン電流の検出ウィンドウを広くでき、燃焼状態の判定精度を高く維持できる。
以上により、燃焼性を確保しながら、燃焼状態の判定精度を高く維持できる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記点火制御手段は、あるサイクルにおいて上記多重点火を開始した後、そのサイクルにおいて該点火回数が所定回数に達したときには、そのサイクルにおいて上記イオン電流検出手段によりイオン電流が検出されていなくても、そのサイクルにおいて上記多重点火を終了するように構成され、上記燃焼状態判定手段は、あるサイクルにおいて上記多重点火の点火回数が上記所定回数に達した後も、そのサイクルにおいて上記イオン電流検出手段によりイオン電流が検出されないときには、上記エンジンが失火状態であると判定するように構成されていることを特徴とするものである。
これにより、あるサイクルにおいて多重点火を開始した後、そのサイクルにおいてその点火回数が所定回数に達したときには、そのサイクルにおいてイオン電流検出手段によりイオン電流が検出されていなくても、点火制御手段により、そのサイクルにおいて多重点火を終了するので、燃焼状態検出装置(例えば、点火プラグに通電する点火回路)の信頼性を確保できる。
また、あるサイクルにおいて多重点火の点火回数が所定回数に達した後も、そのサイクルにおいてイオン電流検出手段によりイオン電流が検出されないときには、燃焼状態判定手段により、エンジンが失火状態であると判定するので、エンジンの失火状態を確実に検出できる。
第3の発明は、上記第1の発明において、上記点火制御手段は、上記エンジンが所定の燃焼不安定状態であるときには、あるサイクルにおいて上記多重点火を開始した後、そのサイクルにおいて上記イオン電流検出手段によりイオン電流が検出されても、そのサイクルにおいて上記多重点火を継続して実行するように構成されていることを特徴とするものである。
ところで、エンジンが冷間運転領域や空燃比がリーン側に設定された運転領域、排気ガス還流量が多い運転領域にあるなど、エンジンが所定の燃焼不安定状態である場合、イオン電流の検出時に多重点火を終了すると、火炎核が成長しないおそれがある。
ここで、本発明によれば、エンジンが所定の燃焼不安定状態であるときには、あるサイクルにおいて多重点火を開始した後、そのサイクルにおいてイオン電流検出手段によりイオン電流が検出されても、点火制御手段により、そのサイクルにおいて多重点火を継続して実行するので、火炎核を確実に成長させることができる。このため、エンジンが所定の燃焼不安定状態であっても、燃焼性を確保できる。
第4の発明は、上記第1の発明において、上記点火制御手段は、あるサイクルにおいて上記多重点火を終了した後、上記燃焼状態判定手段によりエンジンが所定の燃焼不安定状態であると判定されたときには、そのサイクルにおいて上記燃焼室に対し点火を再度行うように構成されていることを特徴とするものである。
ところで、エンジンが冷間運転領域や空燃比がリーン側に設定された運転領域、排気ガス還流量が多い運転領域など、エンジンが所定の燃焼不安定状態である場合、イオン電流の検出時に多重点火を終了すると、火炎核が成長しないおそれがある。
ここで、本発明によれば、あるサイクルにおいて多重点火を終了した後、燃焼状態判定手段によりエンジンが所定の燃焼不安定状態であると判定されたときには、点火制御手段により、そのサイクルにおいて燃焼室に対し点火を再度行うので、火炎核を確実に成長させることができる。このため、エンジンが所定の燃焼不安定状態であっても、燃焼性を確保できる。
本発明によれば、エンジンが所定の運転状態にあるときには、点火制御手段により、1サイクルの間にエンジンの燃焼室に対し複数回の点火を行う多重点火を実行するので、確実に着火でき、燃焼性を確保でき、また、あるサイクルにおいて多重点火を開始した後、そのサイクルにおいてイオン電流検出手段によりイオン電流が検出されたときには、着火したとして、点火制御手段により、そのサイクルにおいて多重点火を終了するので、イオン電流の検出ウィンドウを広くでき、燃焼状態の判定精度を高く維持でき、以上により、燃焼性を確保しながら、燃焼状態の判定精度を高く維持できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(エンジンの概略構成)
図1は、本発明に係る燃焼状態検出装置を備えた実施形態のエンジン1を模式的に示し、この例ではエンジン1は、複数のシリンダ2,2,…(図には1つのみ示す)が直列に配置された火花点火式直墳ガソリンエンジンである。図示の如く、シリンダ2の上端はシリンダブロック3の上端面に開口し、そこに載置されたシリンダヘッド4の下面により閉塞されている。シリンダ2内にはピストン5が往復動可能に嵌挿されていて、このピストン5の上面とシリンダヘッド4の下面との間に燃焼室6が区画される。一方、ピストン5の下方のクランクケース内には、図示しないがクランク軸が配設され、コネクティングロッドによってピストン5と連結されている。
前記シリンダヘッド4には各シリンダ2毎に点火プラグ7が配設され、その各先端の電極が燃焼室6に臨む一方、該各点火プラグ7の基端部はそれぞれ点火回路8に接続されている。この点火回路8には、図2にのみ示すが、パワートランジスタからなるイグナイタ8aとイグニッションコイル8bとが含まれており、後述のPCM30(点火制御手段、燃焼状態判定手段)からの制御信号を受けて各シリンダ2毎に所定のタイミング(点火時期)で点火プラグ7に通電するようになっている。この例では点火回路8にイオン電流検出回路33(イオン電流検出手段)が接続されていて、イオン電流を検出できるようになっているが、これについては後述する。
また、シリンダヘッド4には、燃焼室6に臨んで開口するように、各シリンダ2毎に吸気ポート9及び排気ポート10がそれぞれ2つずつ形成され、その各ポート開口部にはそれぞれカム軸により開閉されるように吸気及び排気弁11,12,…(吸排気バルブ)が配設されている。同図には示さないが、カム軸は、吸気側及び排気側に1本ずつ設けられていて、共通のカムチェーンによりクランク軸に駆動連結されており、このクランク軸の回転に同期して吸気側及び排気側のカム軸がそれぞれ回転されることにより、吸気及び排気弁11,12,…がそれぞれ所定のタイミングで開閉されるようになっている。
また、この例では前記吸気側のカム軸に、クランク軸の回転に対する位相を所定の角度範囲(例えば40〜60°CA)内で連続的に変更可能な位相可変機構13(Variable Valve Timing 以下、VVTともいう)が取り付けられており、このVVT13によって、吸気弁11のリフトカーブInが進角側、遅角側に変更されるようになっている。これに伴い排気弁12のリフトカーブExとのオーバーラップ期間が変化し、これにより、燃焼室6に残留する既燃ガス(以下、内部EGR)の量も変化するようになる。
前記シリンダヘッド4の一側(同図の左側)には、下流端が吸気ポート9に連通するように吸気通路15が配設されている。この吸気通路15の上流端は外部から導入される新気を濾過するためのエアクリーナ16に接続されており、そこから下流側に向かって順に、吸気流量を検出するエアフローセンサ17と、電動モータ18aにより駆動されて吸気通路15を絞るスロットル弁18とが配設されている。同図には示さないが、吸気通路15の吸気マニホールドの各分岐通路はそれぞれ二股に分かれていて、その各二股通路がそれぞれ吸気ポート9に接続されている。そして、各二股通路のうち一方には、各シリンダ2毎に燃焼室6内の吸気流動の強さを調整するタンブルスワールコントロール弁(以下、TSCV)14が設けられている。さらに、シリンダヘッド4には、各シリンダ2毎に燃料を燃焼室6内に直接噴射供給する複数のインジェクタ19,19,…(図には1つのみ示す)が設けられている。
一方、シリンダヘッド4の反対側(図1の右側)には、排気ポート10に連通して各シリンダ2内の燃焼室6から既燃ガス(排気ガス)を排出するように、排気通路20が配設されている。この排気通路20には上流側から順に、排気ガス中の酸素濃度を基に混合気の空燃比を検出するための酸素濃度センサ(以下、O2センサ)21と、排気ガスを浄化するための触媒コンバータ22とが配設されている。同図には示さないが、排気通路20の排気マニホールドの各分岐通路は二股に分かれていて、その各二股通路がそれぞれ排気ポート10に接続されている。
また、前記O2センサ21よりも上流側の排気通路20には、排気ガスの一部を吸気通路15に還流するための排気還流通路24(以下、EGR通路)が分岐接続されていて、このEGR通路24の下流端が前記スロットル弁18よりも下流側の吸気通路15に連通している。このEGR通路24の下流端寄りには開度調節可能な電気式の流量制御弁25(以下、EGR弁)が配設されていて、EGR通路24を還流される排気ガス(以下、外部EGR)の流量を調節するようになっている。
さらにまた、エンジン1のシリンダブロック3下部のクランクケース内には、クランク軸の回転角(クランク角)を検出する電磁ピックアップ等からなるクランク角センサ26が設けられている。このクランク角センサ26は、クランク軸の端部に一体に回転するように取り付けられたロータ27の回転に伴い、その外周部に設けられた凸部の通過に対応して信号を出力する電磁ピックアップコイル26からなる。また、シリンダブロック3のウォータジャケット(図示せず)には、冷却水の温度状態を検出する水温センサ28が臨設されている。
前記エアフローセンサ17、O2センサ21、クランク角センサ26、水温センサ28等からの出力信号は、それぞれPCM(Power-train Control Module)30に入力されるようになっている。このPCM30は、周知の如くCPU、ROM、RAM、I/Oインターフェース回路等を備えており、前記各センサ以外に、少なくとも、吸気側カム軸の回転角(回転位置)を検出するカム角センサ31と、アクセルペダルの操作量を検出するアクセル開度センサ32と、からそれぞれ出力される信号を受け入れる。
そして、PCM30は、前記各センサ等から入力した信号に基づいてエンジン1の運転状態を判定し、これに応じてエンジン1の運転制御を行うようになっている。すなわち、PCM30は、VVT13に対し吸気弁11の作動タイミングを制御するための信号を出力し、スロットル弁18に対し吸気流量を制御するための信号を出力するとともに、各シリンダ2毎のTSCV14に対し燃焼室6内の吸気流動の強さを制御するための信号を出力し、さらに、各シリンダ2毎のインジェクタ19,19,…に対し燃料噴射量及び噴射タイミングを制御するためのパルス信号を出力し、EGR弁25に対しEGR通路24によって吸気系に環流する排気ガス(外部EGR)の量を制御するための信号を出力する。
また、PCM30は、点火回路8に対し各シリンダ2毎の点火時期の制御信号を出力する。この実施形態のPCM30は、エンジン1が通常の運転状態にあるときには、1サイクルの間に燃焼室6内の混合気に対し1回の点火を行う通常点火を実行するようになっている。
ところで、冷間運転領域や空燃比がリーン側に設定された運転領域、排気ガス還流量が多い運転領域など、燃焼性の悪い運転領域において、燃焼性を確保するためには、点火エネルギーを増大する必要がある。そして、前記通常点火を実行する場合において、点火エネルギーを大きくするには、その点火時間を長くしなければならない。
しかしながら、イオン電流は点火プラグ7による火花放電電流よりも極めて小さいので、点火放電中はイオン電流の検出を行うことができない。そのため、通常点火を長時間実行すると、イオン電流の検出ウインドウが狭くなり、最悪の場合、イオン電流を検出できなくなり、それゆえ、燃焼状態の判定精度が低下してしまう。以下、図3を参照しながら、これについて説明する。
図3は、あるサイクルにおいて通常点火を長時間実行した場合における各種パラメーターの一例を示す図であり、(a)は、イグニッションコイル8bの2次側の二次電流値を示す図であり、(b)は、点火プラグ7周囲のイオン濃度を示す図であり、(c)は、イオン電流の検出値を示す図である。上述の如く二次電流が流れている間はイオン電流の検出を行うことができないので、イオン電流の検出時間が短くなり、燃焼状態の判定を精度よく行うことができない。
そこで、この実施形態のPCM30は、エンジン1が燃焼性の悪い運転領域(例えば、冷間運転領域や空燃比がリーン側に設定された運転領域、排気ガス還流量が多い運転領域)にあるなど、エンジン1が所定の運転状態にあるときには、1サイクルの間に燃焼室6内の混合気に対し複数回の点火を行う多重点火を実行するようになっている。また、PCM30は、エンジン1がイオン電流を検出する必要のある運転領域(例えば、ノッキング検出運転領域や失火検出運転領域)にあるときも、エンジン1が前記所定の運転状態にあるとして、多重点火を行う。この多重点火では、点火は間欠的に行われるが、点火時間は長くなる。このため、混合気へ確実に着火でき、燃焼性を確保できる。
さらに、PCM30は、あるサイクルにおいて多重点火を開始した後、そのサイクルにおいてイオン電流検出回路33によりイオン電流が検出されたときには、混合気が着火したとして、そのサイクルにおいて多重点火を終了するようになっている。言い換えると、PCM30は、あるサイクルにおいて多重点火を開始した後、そのサイクルにおいてイオン電流検出回路33により検出されたイオン電流値が混合気が着火したのに相当する予め設定された閾値を超えたときには、そのサイクルにおいて多重点火を終える。このため、イオン電流の検出ウィンドウが広くなり、燃焼状態の判定精度を高く維持できる。その上、あるサイクルにおいてイオン電流が検出されると、そのサイクルにおいて多重点火を停止するので、無駄な点火を抑制でき、消費電力の低減化を図ることができる。以下、図4及び図5を参照しながら、これについて説明する。
図4は、あるサイクルにおいて多重点火を長時間実行した場合における各種パラメーターの一例を示す図であり、(a)は、イグニッションコイル8bの2次側の二次電流値を示す図であり、(b)は、点火プラグ7周囲のイオン濃度を示す図であり、(c)は、イオン電流の検出値を示す図である。上述の如く二次電流が流れている間はイオン電流の検出を行うことができないので、イオン電流は途切れ途切れに検出される。このため、通常点火を長時間実行した場合と同様、イオン電流の検出時間が短くなり、燃焼状態の判定を精度よく行うことができない。
図5は、あるサイクルにおいて多重点火をイオン電流検出後に終了した場合における各種パラメーターの一例を示す図であり、(a)は、イグニッションコイル8bの2次側の二次電流値を示す図であり、(b)は、点火プラグ7周囲のイオン濃度を示す図であり、(c)は、イオン電流の検出値を示す図である。この例では、3回目の点火後、イオン電流が検出されている。このようにイオン電流が検出されたということは、混合気が着火したということなので、これ以上多重点火を続ける必要はない。だから、イオン電流検出直後に多重点火を停止している。つまり、4回目以降の点火を止めている。これにより、イオン電流は切れ目なく検出される。したがって、イオン電流の検出時間が長くなり、燃焼状態の判定を精度よく行うことができる。なお、この例では、イオン電流検出後すぐに多重点火を終了しているが、火炎核を確実に成長させるため、イオン電流検出後、点火をさらに数回実施した後、多重点火を終えてもよい。
また、この実施形態のPCM30は、あるサイクルにおいて多重点火を開始した後、そのサイクルにおいてその点火回数が予め設定された所定回数に達したときには、そのサイクルにおいてイオン電流検出回路33によりイオン電流が検出されていなくても、そのサイクルにおいて多重点火を終了するようになっている。これにより、点火プラグ7に通電する点火回路8の信頼性を確保できる。
そして、この実施形態のエンジン1では、上述の如く点火回路8に接続したイオン電流検出回路33によって、着火後に燃焼室6に発生するイオン電流をシリンダ2毎に検出し、これによりシリンダ2毎に燃焼室6内の燃焼状態(例えば、失火状態やノッキング状態、燃焼不安定状態)を判定するようにしており、その判定結果に応じた制御を行ったりするようにしている。
−多重点火制御−
以下、図6のフローチャートを参照しながら、PCM30による1サイクルにおける多重点火制御について説明する。まず、ステップS1では、エンジン1が前記所定の運転状態にあるときに、多重点火を開始する。次に、ステップS2では、点火を1回実施する。それから、ステップS3では、イグナイタ8aを作動してイグニッションコイル8bの1次側に通電する。
そして、ステップS4では、イグニッションコイル8bの1次側への通電中にイオン電流を検出したか否かを判定する。ステップS4の判定結果がNOの場合(つまり、イオン電流を検出していない場合)はステップS5に進み、YESの場合(つまり、イオン電流を検出した場合)はステップS6に進む。
ステップS5では、多重点火の点火回数が規定回数(所定回数)に達したか否かを判定する。ステップS5の判定結果がYESの場合(つまり、規定回数に達した場合)はステップS5に進み、NOの場合(つまり、規定回数に達していない場合)はステップS2に戻り、点火をもう1回実施する。
一方、ステップS6では、多重点火を終了し、その後、エンドする。
(イオン電流による燃焼状態の判定)
以下、検出したイオン電流値から燃焼状態を判定する考え方について説明する。イオン電流は、従来より、燃焼に伴い発生するイオンが媒体となって発生するものと考えられており、この実施形態では、前記図2に示すように、エンジン1の点火回路8にイオン電流検出回路33が接続されている。
図の例ではイオン電流検出回路33は、イグニッションコイル8bの2次側が接地される点火プラグ7とは反対側の端部に直列に接続された電源コンデンサ33aと、検出回路33bとからなり、イグナイタ8aの作動によって点火プラグ7に通電される際(点火)に電源コンデンサ33aに蓄えられた電荷と、その後、燃焼室6において発生したイオンとで回路が構成されて電流が流れ、この電流を検出回路33bが検出するようになっている。検出回路33bからの信号はPCM30へ出力される。
そうして検出されるイオン電流の値は、前記図5(c)に模式的に示すように点火後のクランク角の進行に伴い変化し、その波形には通常、前半及び後半の2つの山が現れる。前半の山に表されるイオン電流は、混合気が着火した後に、火炎核の成長に伴い拡大する火炎面に存在するイオン(ラジカル)を媒体とするものと考えられ、これは、特に初期燃焼の速度や燃焼室6の流動強さの影響を強く受ける。すなわち、前半の山は、初期燃焼が活発であるほど急峻になり、そのピークが進角する。
一方、後半の山に表されるイオン電流は、前記のように燃焼反応そのものによって発生するイオン(ラジカル)の他に、燃焼室6の温度上昇に伴い既燃ガス中に存在するNOxが熱電離して発生するイオンをも媒体とするものと考えられ、そのピークは、燃焼室6の温度が最高になるクランク角位置に現れて、全体として燃焼が活発であるほど高くなり、それが緩慢なほど低くなる。
そうすると、エンジン1が冷間運転領域や空燃比がリーン側に設定された運転領域、排気ガス還流量が多い運転領域にあるなど、燃焼室6が所定の燃焼不安定状態にあるときには、燃焼が全体として緩慢になるから、イオン電流波形は全体として低くなだらかなものになる。だから、この特徴に基づいて、燃焼不安定状態を検出するようにしている。
また、燃焼室6が失火状態にあるときには、燃焼室6においてイオンが発生しないから、イオン電流が検出されない。よって、この特質に基づいて、失火を検出するようにしている。例えば、上述の如くあるサイクルにおいて多重点火の点火回数が所定回数に達した後も、そのサイクルにおいてイオン電流が検出されないときには、燃焼室6が失火状態であると判定する。
さらに、燃焼室6にノッキングが発生したときには、イオン電流波形にノッキング波形が重畳する。そこで、この特性に基づいて、ノッキングを検出するようにしている。
−効果−
以上により、本実施形態によれば、エンジン1が燃焼性の悪い運転領域(例えば、冷間運転領域や空燃比がリーン側に設定された運転領域、排気ガス還流量が多い運転領域)にあるなど、エンジン1が所定の運転状態にあるときには、PCM30により、1サイクルの間にエンジン1の燃焼室6に対し複数回の点火を行う多重点火を実行するので、確実に着火でき、燃焼性を確保できる。
また、あるサイクルにおいて多重点火を開始した後、そのサイクルにおいてイオン電流検出回路33によりイオン電流が検出されたときには、着火したとして、PCM30により、そのサイクルにおいて多重点火を終了するので、イオン電流の検出ウィンドウを広くでき、燃焼状態の判定精度を高く維持できる。
以上により、燃焼性を確保しながら、燃焼状態の判定精度を高く維持できる。
また、あるサイクルにおいて多重点火を開始した後、そのサイクルにおいてその点火回数が所定回数に達したときには、そのサイクルにおいてイオン電流検出回路33によりイオン電流が検出されていなくても、PCM30により、そのサイクルにおいて多重点火を終了するので、燃焼状態検出装置(例えば、点火プラグ7に通電する点火回路8)の信頼性を確保できる。
また、あるサイクルにおいて多重点火の点火回数が所定回数に達した後も、そのサイクルにおいてイオン電流検出回路33によりイオン電流が検出されないときには、PCM30により、エンジン1が失火状態であると判定するので、エンジン1の失火状態を確実に検出できる。
(その他の実施形態)
前記実施形態では、燃料噴射の方式は直接噴射であるが、間接噴射(マニホールド内噴射)であってもよい。
また、前記実施形態では、点火回路8にイオン電流検出回路33が接続されていて、イオン電流を検出できるようになっているが、これに限らず、例えば、点火回路8とは別にイオン電流検出計を設けてもよい。
また、前記実施形態では、PCM30は、あるサイクルにおいて多重点火を開始した後、そのサイクルにおいてイオン電流検出回路33によりイオン電流が検出されたときには、そのサイクルにおいて多重点火を終了するようになっているが、前記各センサ等から入力した信号に基づいてエンジン1が前記所定の燃焼不安定状態であると判定したときには、あるサイクルにおいて多重点火を開始した後、そのサイクルにおいてイオン電流検出回路33によりイオン電流が検出されても、そのサイクルにおいて多重点火を継続して実行してもよい(第3の発明)。この場合、イオン電流検出後、例えば点火をさらに数回実施した後、多重点火を終了する。これにより、エンジン1が所定の燃焼不安定状態であるときには、あるサイクルにおいて多重点火を開始した後、そのサイクルにおいてイオン電流検出回路33によりイオン電流が検出されても、PCM30により、そのサイクルにおいて多重点火を継続して実行するので、火炎核を確実に成長させることができる。このため、エンジン1が所定の燃焼不安定状態であっても、燃焼性を確保できる。
さらに、PCM30は、あるサイクルにおいて多重点火を終了した後、イオン電流に基づいてエンジン1が前記所定の燃焼不安定状態であると判定したときには、そのサイクルにおいて燃焼室6に対し1回又は複数回の点火を再度行ってもよい(第4の発明)。これにより、あるサイクルにおいて多重点火を終了した後、PCM30によりエンジン1が所定の燃焼不安定状態であると判定されたときには、PCM30により、そのサイクルにおいて燃焼室6に対し点火を再度行うので、火炎核を確実に成長させることができる。このため、エンジン1が所定の燃焼不安定状態であっても、燃焼性を確保できる。
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明にかかるエンジンの燃焼状態検出装置は、燃焼性を確保しながら、燃焼状態の判定精度を高く維持する用途等に適用できる。
本発明の実施形態に係る燃焼状態検出装置を備えたエンジンの概略構造図である。 イオン電流検出回路の構成を模式的に示す図である。 あるサイクルにおいて通常点火を長時間実行した場合における各種パラメーターの一例を示す図であり、(a)は、イグニッションコイルの2次側の二次電流値を示す図であり、(b)は、点火プラグ周囲のイオン濃度を示す図であり、(c)は、イオン電流の検出値を示す図である。 あるサイクルにおいて多重点火を長時間実行した場合における各種パラメーターの一例を示す図であり、(a)は、イグニッションコイルの2次側の二次電流値を示す図であり、(b)は、点火プラグ周囲のイオン濃度を示す図であり、(c)は、イオン電流の検出値を示す図である。 あるサイクルにおいて多重点火をイオン電流検出後に終了した場合における各種パラメーターの一例を示す図であり、(a)は、イグニッションコイルの2次側の二次電流値を示す図であり、(b)は、点火プラグ周囲のイオン濃度を示す図であり、(c)は、イオン電流の検出値を示す図である。 PCMによる1サイクルにおける多重点火制御を示すフローチャートである。
符号の説明
1 エンジン
6 燃焼室
7 点火プラグ
8 点火回路
30 PCM(点火制御手段、燃焼状態判定手段)
33 イオン電流検出回路(イオン電流検出手段)

Claims (4)

  1. エンジンが所定の運転状態であるときに、1サイクルの間に該エンジンの燃焼室に対し複数回の点火を行う多重点火を実行する点火制御手段と、
    上記燃焼室内に発生するイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、
    上記イオン電流検出手段により検出されたイオン電流に基づいて、上記エンジンの燃焼状態を判定する燃焼状態判定手段とを備え、
    上記点火制御手段は、あるサイクルにおいて上記多重点火を開始した後、そのサイクルにおいて上記イオン電流検出手段によりイオン電流が検出されたときには、そのサイクルにおいて上記多重点火を終了するように構成されていることを特徴とするエンジンの燃焼状態検出装置。
  2. 請求項1記載のエンジンの燃焼状態検出装置において、
    上記点火制御手段は、あるサイクルにおいて上記多重点火を開始した後、そのサイクルにおいて該点火回数が所定回数に達したときには、そのサイクルにおいて上記イオン電流検出手段によりイオン電流が検出されていなくても、そのサイクルにおいて上記多重点火を終了するように構成され、
    上記燃焼状態判定手段は、あるサイクルにおいて上記多重点火の点火回数が上記所定回数に達した後も、そのサイクルにおいて上記イオン電流検出手段によりイオン電流が検出されないときには、上記エンジンが失火状態であると判定するように構成されていることを特徴とするエンジンの燃焼状態検出装置。
  3. 請求項1記載のエンジンの燃焼状態検出装置において、
    上記点火制御手段は、上記エンジンが所定の燃焼不安定状態であるときには、あるサイクルにおいて上記多重点火を開始した後、そのサイクルにおいて上記イオン電流検出手段によりイオン電流が検出されても、そのサイクルにおいて上記多重点火を継続して実行するように構成されていることを特徴とするエンジンの燃焼状態検出装置。
  4. 請求項1記載のエンジンの燃焼状態検出装置において、
    上記点火制御手段は、あるサイクルにおいて上記多重点火を終了した後、上記燃焼状態判定手段によりエンジンが所定の燃焼不安定状態であると判定されたときには、そのサイクルにおいて上記燃焼室に対し点火を再度行うように構成されていることを特徴とするエンジンの燃焼状態検出装置。
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