JP2008260949A - 炭素繊維複合樹脂材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、高剛性を有する炭素繊維複合樹脂材料を提供することにある。
【解決手段】本発明にかかる炭素繊維複合樹脂材料は、エポキシ樹脂のマトリクス中に、エポキシ化エラストマーと、気相成長炭素繊維と、を含む。炭素繊維複合樹脂材料における、エポキシ化エラストマーとエポキシ樹脂とエポキシ樹脂の硬化剤とを合わせたポリマー成分中のエポキシ化エラストマーの含有率は10〜40重量%であり、かつ、気相成長炭素繊維の含有率は10〜45重量%である。炭素繊維複合樹脂材料は、30℃における動的弾性率(E’)が30GPa以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、高剛性を有する炭素繊維複合樹脂材料に関する。
炭素繊維、カーボンブラック、黒鉛、カーボンナノファイバーなどを用いた複合材料が注目されている。このような複合材料は、炭素繊維などの炭素材料を含むことで、導電性、伝熱性、機械的強度などの向上が期待されている。
しかしながら、一般に炭素繊維は、複合材料のマトリクス材料との濡れ性(親和性)が低く、マトリクス材料中への分散性も低かった。また、特にカーボンナノファイバーは相互に強い凝集性を有するため、複合材料の基材にカーボンナノファイバーを均一に分散させることが非常に困難とされている。
そこで、本発明者等が先に提案した複合材料として、エラストマーにカーボンナノファイバーを均一に分散させた炭素繊維複合材料がある(例えば、特許文献1参照)。
また、自動車に用いられる部品の構造材の多くは、高剛性であることが要求されるため、金属として例えば鉄、アルミニウムなどが多く用いられている。
特開2005−97525号公報
本発明の目的は、マトリクス中に気相成長炭素繊維が均一に分散された炭素繊維複合樹脂材料であって、高剛性を有する炭素繊維複合樹脂材料を提供することにある。
本発明にかかる炭素繊維複合樹脂材料は、エポキシ樹脂のマトリクス中に、エポキシ化エラストマーと、気相成長炭素繊維と、を含み、
前記エポキシ樹脂との混合に用いられる原料エポキシ化エラストマーは、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって観測核がH、30℃で測定した、未架橋体における、ネットワーク成分のスピン−スピン緩和時間(T2n)が100ないし3000μ秒であり、
前記エポキシ樹脂との混合に用いられる気相成長炭素繊維は、屈曲指数=Lx÷D(Lx:気相成長炭素繊維の屈曲していない直線部分の長さ、D:気相成長炭素繊維の直径)で定義される屈曲指数の平均値が5〜15の剛直な繊維であり、
前記炭素繊維複合樹脂材料における、前記エポキシ化エラストマーと前記エポキシ樹脂と前記エポキシ樹脂の硬化剤とを合わせたポリマー成分中の前記エポキシ化エラストマーの含有率は10〜40重量%であり、かつ、気相成長炭素繊維の含有率は10〜45重量%であり、
30℃における動的弾性率(E’)が30GPa以上である。
本発明にかかる炭素繊維複合樹脂材料によれば、気相成長炭素繊維を用いることで、金属構造材料と同等程度の高剛性を有する炭素繊維複合材料を得ることができる。しかも、炭素繊維複合樹脂材料の製造には、エポキシ樹脂を用いているので、所望形状への成形も金属材料に比べて低温・短時間で成形することができ、コストダウンとなり、かつ、軽量化も達成することが可能である。また、炭素繊維複合樹脂材料がエポキシ化エラストマーを含むことで、気相成長炭素繊維をマトリクス中に均一に分散させることができる。また、カーボンナノファイバーの中でも特に剛直な気相成長炭素繊維を用いることで高い剛性を有する炭素繊維複合樹脂材料を得ることができる。また、ポリマー成分中のエポキシ化エラストマーの含有率を10〜40重量%とすることで、気相成長炭素繊維が均一に分散した高剛性の炭素繊維複合樹脂材料とすることができる。炭素繊維複合樹脂材料におけるエポキシ化エラストマーの重量割合が10重量%未満だと気相成長炭素繊維の分散が不充分となり、40重量%を超えると炭素繊維複合樹脂材料の剛性が低下するので好ましくない。ネットワーク成分のスピン−スピン緩和時間(T2n)が100ないし3000μ秒の範囲にあるエポキシ化エラストマーは、所定の弾性を有しており、気相成長炭素繊維を炭素繊維複合樹脂材料中に均一に分散させることができる。
本発明にかかる炭素繊維複合樹脂材料において、前記動的弾性率(E’)が40GPa以上とすることができる。このような構成とすることで、炭素繊維複合樹脂材料は、マトリクスがエポキシ樹脂でありながら金属材料と同等程度の高剛性を有するため、軽量で成形性がよく、錆びることのない構造材料となる。
本発明にかかる炭素繊維複合樹脂材料において、破断伸びが4%以上とすることができる。炭素繊維複合樹脂材料は、金属材料と同等程度の高剛性でありながら、柔軟性を有することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施の形態で用いたオープンロール法による混合工程を模式的に示す図である。
本実施の形態にかかる炭素繊維複合樹脂材料は、エポキシ樹脂のマトリクス中に、エポキシ化エラストマーと、気相成長炭素繊維と、を含み、前記エポキシ樹脂との混合に用いられる原料エポキシ化エラストマーは、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって観測核がH、30℃で測定した、未架橋体における、ネットワーク成分のスピン−スピン緩和時間(T2n)が100ないし3000μ秒であり、前記エポキシ樹脂との混合に用いられる気相成長炭素繊維は、屈曲指数=Lx÷D(Lx:気相成長炭素繊維の屈曲していない直線部分の長さ、D:気相成長炭素繊維の直径)で定義される屈曲指数の平均値が5〜15の剛直な繊維であり、前記炭素繊維複合樹脂材料における、前記エポキシ化エラストマーと前記エポキシ樹脂と前記エポキシ樹脂の硬化剤とを合わせたポリマー成分中の前記エポキシ化エラストマーの含有率は10〜40重量%であり、かつ、気相成長炭素繊維の含有率は10〜45重量%であり、30℃における動的弾性率(E’)が30GPa以上である。
(A)エポキシ化エラストマー
本実施の形態に用いるエラストマーとしては、気相成長炭素繊維をエラストマー中に分散させるために、粘性と、弾性と、極性と、を有することが好ましい。極性としては、エポキシ基を含有するエラストマーであるエポキシ化エラストマーが好ましい。エポキシ化エラストマーは、気相成長炭素繊維の末端のラジカルに対して最も親和性を有するエポキシ基を含有するため、気相成長炭素繊維をエラストマー中に均一に分散させることができる。
エポキシ化エラストマーとしては、ポリマー中にエポキシ基を含有するエラストマーであり、例えば、エポキシ化天然ゴム、エポキシ化スチレン系熱可塑性エラストマー(E−SBSなど)、末端エポキシ変成スチレン−ブタジエンゴム(E−SBR)などを用いることができる。エポキシ化エラストマーのエポキシ化率は、0.01〜10%であること、特には0.5ないし3%であることが好ましい。0.01%よりエポキシ基の量が少ないと気相成長炭素繊維の分散性改良効果が乏しく、その反面、10%を越えると、固くなって加工性が悪くなる。
エラストマーは、分子量が好ましくは5000ないし500万、さらに好ましくは2万ないし300万である。エラストマーの分子量がこの範囲であると、エラストマー分子が互いに絡み合い、相互につながっているので、エラストマーは気相成長炭素繊維を分散させるために良好な弾性を有している。エラストマーは、粘性を有しているので凝集した気相成長炭素繊維の相互に侵入しやすく、さらに弾性を有することによって気相成長炭素繊維同士を分離することができる。エラストマーの分子量が5000より小さいと、エラストマー分子が相互に充分に絡み合うことができず、後の工程で剪断力をかけても弾性が小さいため気相成長炭素繊維を分散させる効果が小さくなる。また、エラストマーの分子量が500万より大きいと、エラストマーが固くなりすぎて加工が困難となる。
原料エポキシ化エラストマーは、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって、観測核がH、30℃で測定した、非架橋体におけるネットワーク成分のスピン−スピン緩和時間(T2n/30℃)が100ないし3000μ秒であり、より好ましくは200ないし1000μ秒である。上記範囲のスピン−スピン緩和時間(T2n/30℃)を有することにより、エラストマーは、柔軟で充分に高い分子運動性を有することができ、すなわち気相成長炭素繊維を分散させるために適度な弾性を有することになる。また、エラストマーは粘性を有しているので、エラストマーと気相成長炭素繊維とを混合したときに、エラストマーは高い分子運動により気相成長炭素繊維の相互の隙間に容易に侵入することができる。スピン−スピン緩和時間(T2n/30℃)が100μ秒より短いと、エラストマーが充分な分子運動性を有することができない。また、スピン−スピン緩和時間(T2n/30℃)が3000μ秒より長いと、エラストマーが液体のように流れやすく、弾性が小さいため、気相成長炭素繊維を分散させることが困難となる。
また、エラストマーは、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって30℃で測定した、架橋体における、ネットワーク成分のスピン−スピン緩和時間(T2n)が100ないし2000μ秒であることが好ましい。その理由は、上述した未架橋体と同様である。すなわち、上記の条件を有する未架橋体を本発明の製造方法によって架橋化すると、得られる架橋体のT2nはおおよそ上記範囲に含まれる。
パルス法NMRを用いたハーンエコー法によって得られるスピン−スピン緩和時間は、物質の分子運動性を表す尺度である。具体的には、パルス法NMRを用いたハーンエコー法によりエラストマーのスピン−スピン緩和時間を測定すると、緩和時間の短い第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)を有する第1の成分と、緩和時間のより長い第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)を有する第2の成分とが検出される。第1の成分は高分子のネットワーク成分(骨格分子)に相当し、第2の成分は高分子の非ネットワーク成分(末端鎖などの枝葉の成分)に相当する。そして、第1のスピン−スピン緩和時間が短いほど分子運動性が低く、エラストマーは固いといえる。また、第1のスピン−スピン緩和時間が長いほど分子運動性が高く、エラストマーは柔らかいといえる。
パルス法NMRにおける測定法としては、ハーンエコー法でなくてもソリッドエコー法、CPMG法(カー・パーセル・メイブーム・ギル法)あるいは90゜パルス法でも適用できる。ただし、本発明にかかる炭素繊維複合樹脂材料は中程度のスピン−スピン緩和時間(T2)を有するので、ハーンエコー法が最も適している。一般的に、ソリッドエコー法および90゜パルス法は、短いT2の測定に適し、ハーンエコー法は、中程度のT2の測定に適し、CPMG法は、長いT2の測定に適している。
気相成長炭素繊維は、通常、側面は炭素原子の6員環で構成され、先端は5員環が導入されて閉じた構造となっているが、構造的に無理があるため、実際上は欠陥を生じやすく、その部分にラジカルや官能基を生成しやすくなっている。本実施の形態では、エラストマーの主鎖、側鎖および末端鎖の少なくともひとつに、気相成長炭素繊維のラジカルと親和性(極性)が高いエポキシ基を有することにより、エラストマーと気相成長炭素繊維とを結合することができる。このことにより、気相成長炭素繊維の凝集力にうち勝ってその分散を容易にすることができる。さらに、エラストマーと、気相成長炭素繊維と、を混練する際に、エラストマーの分子鎖が切断されて生成したフリーラジカルは、気相成長炭素繊維の欠陥を攻撃し、気相成長炭素繊維の表面にラジカルを生成すると推測できる。
炭素繊維複合樹脂材料における前記エポキシ化エラストマーと前記エポキシ樹脂と前記エポキシ樹脂の硬化剤とを合わせたポリマー成分中のエポキシ化エラストマーの含有率は、10〜40重量%である。このような構成とすることで、気相成長炭素繊維が均一に分散した高剛性の炭素繊維複合樹脂材料とすることができる。ポリマー成分中のエポキシ化エラストマーの含有率が10重量%未満だと気相成長炭素繊維の分散が不充分となり、40重量%を超えると炭素繊維複合樹脂材料の剛性が低下するので好ましくない。
(B)エポキシ樹脂
エポキシ樹脂は、一般に工業上使用されているエポキシ樹脂であれば、特に限定されない。代表的なエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールAから得られるビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールFから得られるビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールSから得られるビスフェノールS型エポキシ樹脂などの分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂である。エポキシ樹脂の硬化剤は、一般に工業上使用されている硬化剤の中から用途に応じて適宜選択することができる。硬化剤としては、例えば、アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤などがある。
エポキシ樹脂は、第1の混合工程(a)及び第2の混合工程(b)の温度において液状であり、粘性を有しているもののエラストマーのような弾性を有していないのでエポキシ樹脂単体では気相成長炭素繊維を混合しても分散させることはできない。エポキシ樹脂は、エポキシ化エラストマーと共に、気相成長炭素繊維と親和性のあるエポキシ基を有しているので、第2の混合工程(b)において、気相成長炭素繊維をマトリクス中に分散させ易い。しかも、エポキシ樹脂は、エポキシ化エラストマーとの相溶性もよいので、第1の混合工程(a)及び第2の混合工程(b)において、全体に均質化し、エポキシ化エラストマーの弾性によって気相成長炭素繊維を分散させることができる。
(C)気相成長炭素繊維
本実施の形態に用いられる気相成長炭素繊維は、平均直径が20〜200nm、好ましくは60〜180nm、より好ましくは80〜160nmであって、平均長さが5〜20μmであり、屈曲指数の平均値が5〜15の剛直な繊維である。炭素繊維複合樹脂材料における気相成長炭素繊維の含有率は、10〜45重量%である。気相成長炭素繊維の含有率が10重量%より少ないと炭素繊維複合樹脂材料の剛性の向上が小さく、45重量%を超えると剛性が大きすぎて加工が困難である。
屈曲指数は、炭素繊維複合樹脂材料の製造に用いられる気相成長炭素繊維の剛直性を示すものであって、第1の混合物に混合する前に顕微鏡などで撮影した多数の気相成長炭素繊維の屈曲していない直線部分の長さと直径とを測定し、計算することで得られる。気相成長炭素繊維を含むカーボンナノファイバーの屈曲部分(欠陥)は、電子顕微鏡で繊維を幅方向に横切る白い線として写る。気相成長炭素繊維の屈曲していない直線部分の長さLxとし、気相成長炭素繊維の直径をDとしたとき、屈曲指数はLx÷Dで定義される。したがって、屈曲指数が小さい気相成長炭素繊維は短い間隔で折れ曲がることを示し、屈曲指数が大きい気相成長炭素繊維は直線部分が長く、屈曲していないことを示す。
本実施の形態における気相成長炭素繊維の直線部分の長さLxの測定は、1万〜5万倍で撮影した気相成長炭素繊維の写真データを例えば2〜10倍に拡大した状態で行なう。拡大表示した写真では、繊維を幅方向に横切る屈曲部分(欠陥)確認することができる。このようにして確認した隣接する屈曲部分(欠陥)の間隔を、気相成長炭素繊維の直線部分の長さLxとして複数箇所計測して行なう。
ナノサイズの炭素繊維(カーボンナノファイバー)としては、例えばシングルウォールカーボンナノチューブ、マルチウォールカーボンナノチューブ、気相成長炭素繊維などが挙げられる。気相成長炭素繊維は、屈曲部分(欠陥)で繊維の欠陥があり、見た目にも折れ曲がる場合が多く、屈曲部分(欠陥)おける剛性は低いと推測される。気相成長炭素繊維に負荷(ひずみ)がかかると、屈曲部分(欠陥)で曲がり易く、変形し易いため、気相成長炭素繊維の剛性が低くなると考えられる。気相成長炭素繊維の直線部分の長さLxは、こうした繊維欠陥のない長さでもある。したがって、気相成長炭素繊維の屈曲指数が小さいと、気相成長炭素繊維の剛性も低いと推定できる。その反対に、気相成長炭素繊維の屈曲指数が大きいと、気相成長炭素繊維の剛性が高いと推定できる。
このような剛直な気相成長炭素繊維は、各種気相成長法により製造することができる。気相成長法は、ベンゼンやトルエン等の炭化水素を気相で熱分解し、気相成長炭素繊維を合成するもので、より具体的には、流動触媒法やゼオライト担持触媒法などが例示できる。金属触媒を用いた気相成長法によって得られた気相成長炭素繊維は、昭和電工株式会社によって商品化されているVGCF(Vapor−Grown Carbon Fiber、昭和電工社の登録商標)などがある。
なお、これらの気相成長炭素繊維は、エラストマーと混練される前に、あらかじめ表面処理、例えば、イオン注入処理、スパッタエッチング処理、プラズマ処理などを行うことによって、エラストマーとの接着性やぬれ性を改善することができる。
(D)炭素繊維複合樹脂材料の製造方法
本実施の形態にかかる炭素繊維複合樹脂材料の製造方法は、エポキシ化エラストマーに、エポキシ樹脂を混合して第1の混合物を得る第1の混合工程(a)と、前記第1の混合物に、平均直径が20〜200nmかつ平均長さが5〜20μmの気相成長炭素繊維を混合して、気相成長炭素繊維が分散した第2の混合物を得る第2の混合工程(b)と、前記第2の混合物を硬化する工程(c)と、を含むことができる。
(D−1)第1の混合工程(a)
第1の混合工程(a)は、エポキシ化エラストマーに液状のエポキシ樹脂を混合するため、粘度に応じて混練機(加工機)を選択する。本実施の形態のように液状のエポキシ樹脂を用いる場合には、ヘンシェルミキサーなどの密閉式混練機が好ましいが、3本ロールや2本ロールのオープンロール機でもよい。図1は、2本のロールを用いたオープンロール法を模式的に示す図である。図1において、符号10は第1のロールを示し、符号20は第2のロールを示す。第1のロール10と第2のロール20とは、所定の間隔d、好ましくは0.5〜5mm、例えば1.0mmの間隔で配置されている。図1では、第1のロール10および第2のロール20は、矢印で示す方向に回転している。まず、第2のロール20に、エポキシ化エラストマー30を巻き付け、バンク32内に、エポキシ樹脂50を加えて、第1、第2のロール10,20を回転させ、エポキシ化エラストマー30とエポキシ樹脂50とを混合する。第1の混合工程(a)を低温で行う場合には、この第1の混合工程(a)で硬化剤を加えてもよい。例えば、このときの第1のロール10の回転速度は22rpmであり、第2のロール20の回転速度は20rpmである。これにより、エポキシ化エラストマー30とエポキシ樹脂とが混ざり合い、シート状の第1の混合体を得る。
(D−2)第2の混合工程(b)
第2の混合工程は、第1の混合物に気相成長炭素繊維を混合し、混練することによって、気相成長炭素繊維が分散した第2の混合物を得る。第2の混合工程(b)も、第1の混合工程(a)と同様に、各種混練機、例えばオープンロール法、密閉式混練法、多軸押出し混練法、などの混練機を用いて行うことができる。本実施の形態では、第1の混合工程(a)に引き続いて、図1に示すオープンロール機を用いて第2の混合工程(b)を行う。第1の混合物のバンク32内に、気相成長炭素繊維40を加えて、第1、第2のロール10,20を回転させ、エラストマー30と気相成長炭素繊維40とを混合し、薄通しを複数回行なう。例えば、このときの第1のロール10の回転速度は22rpmであり、第2のロール20の回転速度は20rpmである。そして、第1,第2ロール10,20の間隔dを狭めて好ましくは0.1mm〜0.5mmの間隔、例えば0.1mmの間隔とし、この状態で第1,第2ロール10,20を前述の回転速度(例えばロール表面の回転速度比は1.1)で回転させる。これにより、第1の混合物に高い剪断力が作用し、この剪断力によって凝集していた気相成長炭素繊維が1本づつ引き抜かれるように相互に分離し、第1の混合物中に分散される。さらに、ロール表面の回転速度比を1.3(例えば第1のロール:26rpm/第2のロール:20rpm)に上げ、ロール間隔dを、例えば0.5mmの間隔として圧延したシート状の第2の混合体を得る。
このとき、エポキシ化エラストマーは上述した粘性と弾性と極性(エポキシ基)とを有し、エポキシ樹脂は粘性と極性とを有することによって、気相成長炭素繊維の分散を容易にするので、気相成長炭素繊維の分散性および分散安定性(一端分散した気相成長炭素繊維が再凝集しにくいこと)に優れた第2の混合物を得ることができる。より具体的には、第1の混合物と気相成長炭素繊維とを混合すると、粘性を有するエポキシ化エラストマーが気相成長炭素繊維の相互に侵入し、かつ、エポキシ基が化学的相互作用によって気相成長炭素繊維の活性の高い部分と結合する。この状態で、第1の混合物と気相成長炭素繊維とに強い剪断力が作用すると、第1の混合物に含まれるエポキシ化エラストマーの変形に伴って気相成長炭素繊維も移動し、さらに剪断後の弾性によるエポキシ化エラストマーの復元力によって、凝集していた気相成長炭素繊維が分離されて、第1の混合物中に分散されることになる。本実施の形態によれば、混合物が狭いロール間から押し出された際に、第1の混合物に含まれるエラストマーの弾性による復元力で第2の混合物はロール間隔より厚く変形する。その変形は、強い剪断力の作用した第2の混合物をさらに複雑に流動させ、気相成長炭素繊維をエラストマー中に分散させると推測できる。そして、一旦分散した気相成長炭素繊維は、エポキシ化エラストマーとの化学的相互作用によって再凝集することが防止され、良好な分散安定性を有することができる。
さらに、この第2の混合工程(b)では、できるだけ高い剪断力を得るために、第1の混合物と気相成長炭素繊維との混合は、好ましくは0ないし50℃、より好ましくは5ないし30℃の比較的低い温度で行われる。オープンロール法を用いた場合には、ロールの温度を上記の温度に設定することが望ましい。
また、エポキシ樹脂の硬化剤は、第2の混合物を硬化する工程(c)の前であれば、第1の混合工程(a)、第2の混合工程(b)もしくは第2の混合工程(b)の後に添加することができる。
(D−3)第2の混合物を硬化する工程(c)
第2の混合物を硬化する工程(c)は、一般的な熱硬化性樹脂の成形加工法を採用することができる。例えば、硬化剤を含む第2の混合物を所定の温度に加熱した金型内に入れ、所定圧力で圧縮成形してもよいし、トランスファー成形機などで成形しても良い。成形温度及び成形時間は、選択されたエポキシ樹脂及び硬化剤の種類によって適宜設定できる。加熱された金型内で所定時間加圧された第2の混合物は、硬化剤によってエポキシ樹脂が架橋され、硬化した後、金型内から取出され、炭素繊維複合樹脂材料となる。
(E)炭素繊維複合樹脂材料
本実施の形態にかかる炭素繊維複合樹脂材料は、基材であるエポキシ樹脂に気相成長炭素繊維が均一に分散されている。炭素繊維複合樹脂材料は、エポキシ樹脂のマトリクス中に、エポキシ化エラストマーと、気相成長炭素繊維と、を含み、30℃における動的弾性率(E’)が30GPa以上であることが好ましく、さらに好ましくは30℃における動的弾性率(E’)が40GPa以上である。また、炭素繊維複合樹脂材料は、破断伸びが4%以上であることが好ましい。
以下、本発明の実施例について述べるが、本発明はこれらに限定されるものではない。(実施例1〜7、比較例1〜10)
(1)サンプルの作製
第1の混合工程(a):
6インチオープンロール(ロール温度10〜50℃)に、エポキシ化エラストマーを投入して、ロールに巻き付かせ、エポキシ樹脂(主剤)をエポキシ化エラストマーに投入し、混合して第1の混合物を得た。このとき、ロール間隙は1mm、ロール回転速度は22rpm/20rpmとした。なお、エポキシ化エラストマー及びエポキシ樹脂の種類・配合量(phr)については表1、表2に示す通りである。
第2の混合工程(b):
第1の混合物にフィラーを投入し、混合し、さらに、ロール間隙を0.1mmと狭くして、この混合物を5回薄通しして第2の混合物を得た。このとき、ロール回転速度は22rpm/20rpmとした。なお、フィラーの種類・配合量(phr)については表1、表2に示す通りである。
第3の混合工程:
ロール間隔を1mm、ロール回転速度を22rpm/20rpmにセットして、第2の混合物を投入し、さらに、硬化剤を投入し、混合した。なお、硬化剤の種類・配合量(phr)については表1、表2に示す通りである。また、このときのロールの温度は、50℃以下に設定されている。
第2の混合物を硬化する工程(c):
硬化剤を含む第2の混合物をオープンロールから取り出し、厚さ2mmのモールドに入れ、10MPaの圧力で150℃、5分間プレス成形して硬化(架橋)した炭素繊維複合樹脂材料サンプルを得た。なお、比較例6は、気相成長炭素繊維Bの配合量が多すぎたため第2の混練工程(b)の加工困難となり、工程(c)を実施できなかった。
表1、表2において、エポキシ樹脂の主剤は、「エピコート828」がジャパンエポキシレジン社製ビスフェノールA型のエポキシ樹脂であり、「エピコート807」が同社製ビスフェノールF型のエポキシ樹脂である。「エピコート828」は粘度が120〜150Poise/25℃、エポキシ当量が172〜178、「エピコート807」は粘度が30〜45Poise/25℃、エポキシ当量が160〜170である。また、表1、表2において、エポキシ樹脂の硬化剤は、「アミキュアVDH」が味の素ファインテクノ社製のヒドラジド系硬化剤(白色粉体、融点120℃)である。また、表1、表2において、エポキシ化エラストマーは、「E−SBS」がダイセル化学工業社製エポキシ化スチレン−ブタジエンブロック共重合体(商品名:エポフレンドA1005(分子量10万、エポキシ化率1.7%))、「E−NR」がエポキシ化天然ゴム(分子量約300万、エポキシ化率30%)であり、「SBS」がエポキシ基を有していないシェル社製のスチレン−ブタジエンブロック共重合体(SBS)である。また、表1、表2において、「気相成長炭素繊維A」は平均直径87nmで平均長さ10μmの気相成長炭素繊維であり、「気相成長炭素繊維B」は昭和電工社製の平均直径150nm(実測値156nm)で平均長さ10μmの気相成長炭素繊維「VGCF(昭和電工社の登録商標)」であり、「CNT13」はILJIN社製の平均直径が13nmのマルチウォールカーボンナノチューブ(CVD法)であり、「HAF」はHAF−HSグレードのカーボンブラックである。
また、表1、表2において、「エラストマーの割合(重量%)」はポリマー成分(主剤+硬化剤+エポキシ化エラストマー)中のエポキシ化エラストマーの含有率であり、「フィラーの割合(重量%)」は炭素繊維複合樹脂材料(エポキシ樹脂+エポキシ化エラストマー+フィラー)中のフィラーの含有率である。
(2)気相成長炭素繊維の平均屈曲指数の測定
実施例1〜7及び比較例1、2、5〜7に用いた混合前の各気相成長炭素繊維を、電子顕微鏡(SEM)を用いて1.0kV、10,000倍で撮影し、さらに5倍に拡大して印刷した写真で繊維の屈曲していない直線部分の長さ(隣接する欠陥の間隔)Lxと繊維の直径Dを測定した。例えば、図2は気相成長炭素繊維Aを1.0kV、1万倍で撮影した電子顕微鏡写真であり、ほとんど湾曲していない多数のカーボンナノファイバーが確認できる。さらに、図3のように気相成長炭素繊維Aを5万倍で観察した電子顕微鏡写真では、矢印で示す箇所に捩れや屈曲などの欠陥が確認できる。例えば図4は気相成長炭素繊維Bを1万倍で撮影した電子顕微鏡写真であり、図5は気相成長炭素繊維Bを5万倍で観察した電子顕微鏡写真である。図5では、図3と同様に矢印で示す箇所に欠陥が確認できる。例えば、図6はCNT13を5万倍で撮影した電子顕微鏡写真であり、図7はCNT13を10万倍で観察した電子顕微鏡写真である。CNT13は気相成長炭素繊維A,Bに比べて短い間隔で欠陥が確認され、極端に湾曲していた。Lxの測定では、これらの欠陥の間隔を測定した。その結果を用いて、繊維の種類毎に200箇所の屈曲指数をLx/Dで計算し、その屈曲指数を測定箇所の数(200)で割って平均屈曲指数を求めた。気相成長炭素繊維Aの平均屈曲指数は9.9、気相成長炭素繊維Bの平均屈曲指数は6.8、CNT13の平均屈曲指数は2.2であった。ここで、気相成長炭素繊維Aの平均直径は87nm、気相成長炭素繊維Bの平均直径は156nm、CNT13の平均直径は13nmであった。各繊維について、横軸に屈曲指数、縦軸に頻度(%)をとった屈曲度分布のグラフを図8に示した。
(3)引張強度(MPa)の測定
各サンプルを1A形のダンベル形状に切り出した試験片について、東洋精機社製の引張試験機を用いて、23±2℃、引張速度500mm/minでJIS K7161に基づいて引張試験を行い引張強度(MPa)を測定した。これらの結果を表1、表2に示す。
(4)破断伸び(%)の測定
各サンプルをJIS−K6251−1993のダンベル型に切り出した試験片について、東洋精機社製の引張試験機を用いて、23±2℃、引張速度500mm/minで引張破壊試験を行い破断伸び(%)を測定した。これらの結果を表1、表2に示す。
(5)動的弾性率(GPa)の測定
各サンプルを短冊形(40×1×5(巾)mm)に切り出した試験片について、SII社製の動的粘弾性試験機DMS6100を用いて、チャック間距離20mm、30℃、動的ひずみ±0.05%、周波数10Hzで動的粘弾性試験を行い30℃における動的弾性率(E’)を測定した。これらの結果を表1、表2に示す。
(6)パルス法NMRを用いた測定
混合前の各原料エポキシ化エラストマーについて、パルス法NMRを用いてハーンエコー法による測定を行った。この測定は、日本電子(株)製「JMN−MU25」を用いて行った。測定は、観測核がH、共鳴周波数が25MHz、90゜パルス幅が2μsecの条件で行い、ハーンエコー法のパルスシーケンス(90゜x−Pi−180゜x)にて、Piをいろいろ変えて減衰曲線を測定した。また、サンプルは、磁場の適正範囲までサンプル管に挿入して測定した。測定温度は30℃であった。この測定によって、エポキシ化エラストマー単体のスピン−スピン緩和時間の第1成分(T2n)を求めた。エポキシ化エラストマーのスピン−スピン緩和時間(T2n)は、「E−NR」が600(μsec)、「E−SBS」が860(μsec)であった。
電子顕微鏡観察から、気相成長炭素繊維A及び気相成長炭素繊維Bは屈曲部分(欠陥)の隣接間隔(直線部分の長さLx)が比較的長く、CNT13は屈曲部分(欠陥)の隣接間隔(直線部分の長さLx)が狭いことがわかった。図8から、気相成長炭素繊維である気相成長炭素繊維A及び気相成長炭素繊維Bは、CNT13に比べて直線部分が長く、折れ曲がりが少ないことがわかった。表1、表2に示すように、CNT13は、屈曲指数の平均値が5未満であり、気相成長炭素繊維A及び気相成長炭素繊維Bよりも屈曲部分が多いことが数値でも明確にわかった。
表1、表2に示されるように、このように屈曲指数の大きな気相成長炭素繊維A及び気相成長炭素繊維Bを用いた実施例1〜7は、他のフィラーを用いた比較例8、10に比べて明らかに高い動的弾性率を有しており、気相成長炭素繊維の含有量が16.3重量%の実施例4であっても動的弾性率が30GPa以上であることがわかった。特に、気相成長炭素繊維の含有量が18重量%を超えると、実施例2、5〜7のように、動的弾性率が40GPaを越えることがわかった。しかも、炭素繊維複合樹脂材料は、エポキシ化エラストマーを含むため、破断伸びが4%以上あり、柔軟性も備えていることがわかった。気相成長炭素繊維の含有量が45重量%を超える比較例6は、第2の混合工程の加工が行なえなかった。また、気相成長炭素繊維の含有量が10重量%未満の比較例2,5は、動的弾性率が30GPaを超えなかった。
また、表2に示されるように、ポリマー成分中のエポキシ化エラストマーの含有量が10重量%未満の比較例1、2は、気相成長炭素繊維の分散が不十分であった。また、ポリマー成分中のエポキシ化エラストマーの含有量が40重量%を超える比較例7は、実施例1と同じ量の気相成長炭素繊維を添加したにもかかわらず弾性率が低くなり、剛性が低下した。エポキシ化していないSBSをエラストマーとして用いた比較例9は、実施例2に比べて気相成長炭素繊維の分散性に劣るため、動的弾性率が30GPa未満で破断伸びが4%未満であった。
以上のことから、本発明の炭素繊維複合樹脂材料は高剛性を有することが明かとなった。
本実施の形態で用いたオープンロール法による混合工程を模式的に示す図である。 気相成長炭素繊維Aの電子顕微鏡写真(1万倍)である。 気相成長炭素繊維Aの電子顕微鏡写真(5万倍)である。 気相成長炭素繊維Bの電子顕微鏡写真(1万倍)である。 気相成長炭素繊維Bの電子顕微鏡写真(5万倍)である。 CNT13の電子顕微鏡写真(5万倍)である。 CNT13の電子顕微鏡写真(10万倍)である。 横軸に屈曲指数、縦軸に頻度(%)をとった屈曲度分布を示す折れ線グラフである。
符号の説明
1 第1の混合体
2 第2の混合体
10 第1のロール
20 第2のロール
30 エポキシ化エラストマー
40 気相成長炭素繊維
50 エポキシ樹脂

Claims (3)

  1. エポキシ樹脂のマトリクス中に、エポキシ化エラストマーと、気相成長炭素繊維と、を含み、
    前記エポキシ樹脂との混合に用いられる原料エポキシ化エラストマーは、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって観測核がH、30℃で測定した、未架橋体における、ネットワーク成分のスピン−スピン緩和時間(T2n)が100ないし3000μ秒であり、
    前記エポキシ樹脂との混合に用いられる気相成長炭素繊維は、屈曲指数=Lx÷D(Lx:気相成長炭素繊維の屈曲していない直線部分の長さ、D:気相成長炭素繊維の直径)で定義される屈曲指数の平均値が5〜15の剛直な繊維であり、
    前記炭素繊維複合樹脂材料における、前記エポキシ化エラストマーと前記エポキシ樹脂と前記エポキシ樹脂の硬化剤とを合わせたポリマー成分中の前記エポキシ化エラストマーの含有率は10〜40重量%であり、かつ、気相成長炭素繊維の含有率は10〜45重量%であり、
    30℃における動的弾性率(E’)が30GPa以上である、炭素繊維複合樹脂材料。
  2. 請求項1において、
    前記動的弾性率(E’)が40GPa以上である、炭素繊維複合樹脂材料。
  3. 請求項1または2において、
    破断伸びが4%以上である、炭素繊維複合樹脂材料。
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