JP2008260817A - 水性液体洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】硬質表面に付着した食品・飲料に由来する変質した重度の汚れの洗浄性に優れるとともにアルミニウム腐食とスケール付着・蓄積の両方を防止でき、且つ長期保存安定性により優れた水性液体洗浄剤組成物を提供する。
【解決手段】(A)アルカリ剤、(B−1)カルシウム化合物、(B−2)マグネシウム化合物、(C)有機酸又はそのアルカリ金属塩等、並びに、(D)ホスホン酸又はそのアルカリ金属塩等、及び高分子カルボン酸又はそのアルカリ金属塩等から選ばれる一種以上の化合物、を含有し、(B−2)/(B−1)のモル比が特定範囲にある水性液体洗浄剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、食品加工機器、食品・飲料充填設備等の諸設備や壁、床等の環境などの硬質表面、特に部分的にアルミニウム材質を含む硬質表面の洗浄に使用される水性液体洗浄剤組成物に関する。
食品加工機器等の諸設備など、硬質表面に付着した食品・飲料に由来する変質した重度の汚れを除去するため、アルカリ成分を含む洗浄剤が一般的に広く使用されている。更に微生物学的により高い衛生度を必要とされる諸設備等には、次亜塩素酸塩やカチオン界面活性剤等の殺菌剤を併用した洗浄剤が提案され、一般的に使用されている。一方、これらの諸設備等には、アルミニウムやアルミニウム合金の材質で製造されたパーツが多々使用されており、アルカリ成分の接触はこれら、アルミニウムやアルミニウム合金の腐食を引起すため、腐食防止剤として珪酸塩を併用した洗浄剤が古くから提案されている。しかし、珪酸塩を含む洗浄剤を使用すると、珪酸塩に由来する難溶性スケールが対象物に付着・蓄積して白化現象を引起し、外観が大きく損なわれるばかりでなく、対象物表面に汚れが付着しやすくなり菌の温床を形成して非常に不衛生な状態となる。
このような背景に対して、種々の提案がなされている。特許文献1及び2では、珪酸塩を含有せずにアルミニウムを含む材質の腐食を低減させる洗浄剤が提案されている。
米国特許第5710120号 特開2004−123979号
しかしながら、これら特許文献1又は2によっても、硬質表面に付着した食品・飲料に由来する変質した重度の汚れの洗浄性、アルミニウム腐食防止性、スケール付着・蓄積の防止性といった性能をバランス良く満たし、更により高い水準で長期保存安定性を満たす水性液体洗浄剤組成物は達成されていない。
したがって、本発明の目的は、硬質表面に付着した食品・飲料に由来する変質した重度の汚れの洗浄性に優れるとともに、アルミニウム腐食とスケール付着・蓄積の両方を防止でき、且つ、保存安定性により優れた水性液体洗浄剤組成物を提供することである。
本発明は、(A)アルカリ剤、(B−1)カルシウム化合物、(B−2)マグネシウム化合物、(C)有機酸又はそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩、並びに、(D)ホスホン酸又はそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩、及び高分子カルボン酸又はそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩から選ばれる一種以上の化合物、を含有し、(B−2)/(B−1)のモル比が0.01〜0.2である水性液体洗浄剤組成物に関する。
また、本発明は、(A)アルカリ剤〔以下、(A)成分という〕、(B−1)カルシウム化合物、(B−2)マグネシウム化合物〔以下、(B−1)と(B−2)を合わせて(B)成分という〕、(C)有機酸又はそのアルカリ金属塩〔以下、(C)成分という〕、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩、並びに、(D)ホスホン酸又はそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩、及び高分子カルボン酸又はそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩から選ばれる一種以上の化合物〔以下、(D)成分という〕、を配合してなり、(B−2)/(B−1)のモル比が0.01〜0.2である水性液体洗浄剤組成物に関する。
また、本発明は、上記本発明の水性液体洗浄剤組成物を、該組成物の(B−1)に由来するカルシウム原子濃度10ppm以上で用いる、洗浄方法に関する。
本発明によれば、洗浄性を高度に達成でき、且つアルミニウムの腐食及び難溶性スケールの付着・蓄積が防止できる水性液体洗浄剤組成物が提供される。しかも、これらの効果は長期安定的に持続するため、腐食やスケールの発生を気にせず安心して使用でき、長期に亘り高い衛生度を維持することが出来る。また、本発明の水性液体洗浄剤組成物は、より優れた保存安定性を示す。
<(A)成分>
(A)成分は、洗浄力に寄与する成分である。具体的な例として、アルカリ金属水酸化物、炭酸アルカリ金属塩、モノエタノールアミン等のアルカノールアミン類等が挙げられ、中でもアルカリ金属水酸化物が好ましい。また、場合によっては、アルカリ金属水酸化物や炭酸アルカリ金属塩とアルカノールアミン類を併用してより相乗的に洗浄力を高めることも有効である。(A)成分の配合量は、組成物中、好ましくは0.01重量%以上で、より好ましくは0.1〜30重量%、更になお好ましくは0.5〜20重量%で、更により好ましいのが1〜10重量%であり、これらの範囲で調整することによって洗浄性のさらなる向上が図れる。
<(B)成分>
(B)成分のうち、(B−1)のカルシウム化合物〔以下、(B−1)成分という〕は、(C)成分との相互作用により、金属腐食、特にアルミニウム材質の表面腐食を低減する役割を担っている。(B−1)成分は、本発明の洗浄剤組成物中、或いは使用に供する該洗浄剤組成物の希釈水溶液中に、カルシウムイオンを放出する化合物が好適である。具体的には、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、硝酸カルシウム等の水溶性カルシウム塩が好適である。中でも酢酸カルシウム、塩化カルシウムが好ましい。(B−1)成分の配合量は、組成物中、0.003〜10重量%、更に0.1〜5重量%が好ましい。また、本発明では、(B−1)に由来するカルシウム原子濃度が10ppm以上の洗浄媒体として用いられるように(B−1)成分を洗浄剤組成物中に配合することが、アルミニウム防食性の観点からより好ましい。
一方、(B)成分のうち、(B−2)のマグネシウム化合物〔以下、(B−2)成分という〕は、(B−1)成分との共存下において、より優れた安定性を付与する効果をもたらす成分である。具体的には、酢酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム等の水溶性マグネシウム塩が好適である。中でも酢酸マグネシウム、塩化マグネシウムが好ましい。(B−2)成分の配合量は、組成物中、0.001〜1.8重量%、更に0.005〜0.9重量%、より更に0.01〜0.2重量%が好ましい。
(B)成分は、(B−1)成分及び(B−2)成分の少なくとも一方が、酢酸塩及び塩化物から選ばれる一種以上の化合物であることが好ましい。
本発明の洗浄剤組成物では、保存安定性及びアルミニウム防食性の観点から、(B−2)/(B−1)のモル比は、0.02〜0.2が好ましく、より好ましくは0.03〜0.2、更に好ましくは0.03〜0.1である。
<(C)成分>
(C)成分は、(B)成分との相互作用により、金属腐食、特にアルミニウム材質の表面腐食を低減する役割を担っている。(C)成分は、有機酸又はそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩であり、分子中に1〜4個のヒドロキシル基と2〜4個のカルボキシル基を有するヒドロキシカルボン酸又は又はそのアルカリ金属塩(なかでもナトリウム塩、カリウム塩)、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩が好ましく、全炭素数が3〜10であるものが好ましい。なかでも酒石酸、クエン酸、及びこれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩アルカリ金属塩が好ましい。より好ましいのは、酒石酸又はそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩である。(C)成分の好ましい配合量としては、組成物中、0.01重量%以上で、更に好ましくは0.1〜30重量%、更になお好ましくは0.5〜20重量%で、より更に好ましくは1〜10重量%であり、これらの範囲で調整することによって、よりアルミニウム防食性が高まる。
<(D)成分>
(D)成分は、炭酸カルシウムに代表される炭酸スケール付着・蓄積を防止する役割を担っている。スケール成分粒子の分散性に優れることから、本発明では、ホスホン酸又はそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩、及び高分子カルボン酸又はそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩から選ばれる一種以上の化合物が、(D)成分として用いられる。
具体的なホスホン酸又はそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩としては、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸《CH3C(OH)〔PO(OH)22》(略:HEDP)、アミノトリ(メチレンホスホン酸)《N〔CH2PO(OH)23》(略:ATMP)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)《N2(CH22〔CH2PO(OH)24》、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)《N3(CH22〔CH2PO(OH)25》、2−ホスホノ−1,2,4−ブタントリカルボン酸《PO(OH)2CH2CCH2CH2(COOH)3》(略:PBTC)等、及びこれらのナトリウム塩もしくはカリウム塩、アンモニウム塩、又はアルカノールアミン塩が挙げられ、中でもHEDP、ATMP、PBTC、及びこれらのナトリウム塩もしくはカリウム塩、アンモニウム塩、又はアルカノールアミン塩が好ましく、HEDP、PBTC、及びこれらのナトリウム塩またはカリウム塩がより好ましい。
具体的な高分子カルボン酸としては、アクリル酸系ポリマー、マレイン酸系ポリマーが好ましく、なかでもポリアクリル酸、ポリマレイン酸及びアクリル酸−マレイン酸コポリマーから選ばれる1種又は2種以上が好ましい。これらは一部又は全部がアルカリ金属塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩となっていてもよく、塩としてはナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩が好ましい。ポリアクリル酸の重量平均分子量は2,000〜20,000が好ましく、より好ましくは2,000〜15,000である。また、マレイン酸系ポリマーは、マレイン酸のホモポリマー、若しくは無水マレイン酸と共重合可能な他のモノマーとのコポリマー、これらの水溶性塩であり、下記の一般式(I)で表される構造を有するものが好ましい。
Figure 2008260817
〔式中、R1、R2、R3、R4は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、フェニル基、アルコキシ基、又はカルボキシル基を示し、Mは、水素原子、アルカリ金属又は有機アミンであり、x/y(モル比)=1/10〜10/1で、平均分子量は2,000〜100,000である。〕
上記一般式(I)において、x/y(モル比)は1/10〜10/1であり、好ましくは3/7〜7/3である。また、上記一般式(I)で表されるマレイン酸系ポリマーの重量平均分子量は2,000〜100,000であり、好ましくは2,000〜80,000で、更に5,000〜80,000が好ましい。上記一般式(I)で表される構造を有するポリマーのうち、マレイン酸系コポリマーとしては、アクリル酸−マレイン酸コポリマーが好ましい。
<(E)成分>
本発明の洗浄剤組成物には、更に、殺菌性を向上させるために、(E)成分として、亜塩素酸塩を配合することが出来る。具体的には、亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸カリウム、亜塩素酸リチウム等の亜塩素酸アルカリ金属塩等が挙げられるが、亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸リチウムが好ましい。(E)成分の好ましい配合量としては、組成物中、0.01〜10重量%であり、より好ましくは0.03〜5重量%、更に好ましくは0.1〜5重量%である。
<(F)成分>
本発明の洗浄剤組成物には、更に、起泡性、油汚れの乳化洗浄性の付与及び保存安定性等をより高めるために、(F)成分として、界面活性剤、例えば、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤を配合することが出来る。起泡性の付与は、食品工場での様々な機器や設備等を洗浄する際には、洗浄液を撒布する手段として好適である。この場合、高発泡性を有する界面活性剤が好ましく、洗浄液が泡沫となって被洗物に付着し、一定時間保持されることにより、垂直面やネット状コンベア等での洗浄効果や殺菌効果がより向上するといったメリットが期待できる。界面活性剤の塩はナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン等のアミン塩が好ましい。
具体的には、アニオン界面活性剤としては、高級脂肪酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルコールスルホン酸塩、高級アルコールエーテルの硫酸エステル塩、高級アルコールエーテルのスルホン酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩が好ましい。ノニオン界面活性剤としては、アルキルポリグリコシド、ポリアルキレンアルキルエーテルが好ましい。両性界面活性剤としては、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、アルキルジメチルアミンオキサイドが好ましい。中でも、アルキルポリグリコシド、アルキルジメチルアミンオキサイド、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインが好ましい。これらの界面活性剤は、炭素数6〜22のアルキル基を有するものが好ましく、より好ましくは炭素数8〜20、更に好ましくは炭素数10〜18のアルキル基を有するものである。
(F)成分は、本発明の洗浄剤組成物中に、好ましくは0.05〜30重量%の範囲で配合され、より好ましくは0.5〜20重量%、更に好ましくは1〜15重量%である。
また、高い起泡性付与と同時に、泡持続性と油汚れの乳化洗浄性等を向上させるために、これらを2種以上併用することは有効で、アルキルアミンオキサイドとアルキルポリグリコシドの組み合わせ、及び上記アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインとアルキルポリグリコシドの組み合わせが好適である。アルキルポリグリコシドを併用することにより、油汚れの洗浄性と泡持続性の向上が図れる。この場合、アルキルアミンオキサイド/アルキルポリグリコシドの重量比率は1/2を超えることが好ましく、また、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン/アルキルポリグリコシドの重量比率は1/2を超えることが好ましい。
<その他任意成分>
本発明の洗浄剤組成物は、上記(A)〜(D)成分、必要に応じて更に(E)〜(F)を配合してなるものであり、また、更に、任意成分として、溶剤、香料、着色剤、防腐剤、粘度調整剤等を含有してもよい。
<洗浄剤組成物の使用方法>
以下に本発明の洗浄剤組成物の代表的な使用法を示すが、何ら限定されるものではない。本発明の洗浄剤組成物は、使用する際に、1〜100重量%に希釈されて被洗物に適用されることが好ましい。更に好ましい希釈濃度は2〜20重量%、更になお2〜10重量%が好ましい。
本発明の洗浄剤組成物は、アルミニウムの防食性の観点から、(B−1)成分に由来するカルシウム原子濃度10ppm以上で洗浄、特に硬質表面の洗浄に使用されることが好ましく、必要に応じてこのような濃度となるように希釈して用いられる。
本発明の洗浄剤組成物に(F)成分を加え、泡沫状で被洗物に適用するため、上記の泡洗浄機を用いる場合、発泡倍率〔泡の体積(mL)/泡の重量(g)の比〕が3〜50倍、更に5〜40倍、より更に7〜30倍であることが好ましい。トリガースプレーヤーやフォーマースプレーヤー等のハンドスプレーヤーを用いる場合、発泡倍率が2〜30倍、更に2〜20倍、より更に3〜10倍であることが好ましい。
表1、2に示す液体洗浄剤組成物を調製し、以下の評価を行った。結果を表1、2に示す。
(洗浄性試験)
表面を240番サンドペーパーで研磨し洗浄、乾燥した鉄板(15cm×30cm)の表面にナタネ油〔化学用試薬、シグマアルドリッチジャパン(株)製〕1.5gを均一に塗布し、180℃のオーブン中で1時間熱処理を行い、変性油汚れテストピースを作成した。この変性油汚れテストピース上に脱脂綿(1cm×2cm;厚さ0.3cm)を置き、脱脂綿に表1、2の洗浄剤組成物の10重量%水溶液1gを滴下し、25℃で15分間放置した。その後、脱脂綿を除去して流水にてすすぎを行い、鉄板表面の状態を目視で観察し、以下の基準で評価した。
*判定基準
◎;油の層が完全に除去されている。
○;油の層がほとんど除去されている。
△;油の層が一部除去されているか、膨潤が認められ変色している。
×;油の層にほとんど変化が認められない。
(アルミニウム腐食試験)
アルミニウムテストピース(JIS A1050 硫酸アルマイト処理、3cm×8cm×0.1cm、日本テストパネル(株))を、水平面に対して約45度の角度をつけて設置する。これに、予め滅菌水で5重量%となるように希釈した表1、2に示す洗浄剤組成物の希釈溶液13mLを、1秒間で、噴射孔径が1mmで60°の角度で広がる広角のフルコーンタイプのノズルから撒布する〔操作(1)〕。10分放置〔操作(2)〕した後、水道水40mLを同様の別ノズルから3秒間で撒布してすすぎ工程〔操作(3)〕とする。すすぎ工程後、ドライヤーを用いて30秒間の冷風を当てて乾燥工程〔操作(4)〕とする。この操作(1)〜(4)を100回繰り返して、アルミニウムテストピースの状態変化を目視にて確認し、以下の基準にてアルミ防食性を判定した。
*判定基準
◎;変化が殆ど認められず、テストピースの重量減が15mg以下。
○;わずかに若干白い腐食が観察されず、テストピースの重量減が15mg超30mg以下。
△;全体的に薄白い腐食が観察されるが、テストピースの重量減が30mg超45mg以下。
×;全体に真白に変色した腐食が観察され、テストピースの重量減が45mgを超える。
(スケール付着試験)
ステンレステストピース(SUS304、3cm×8cm×0.1cm、日本テストパネル(株))を用いて、上記のアルミニウム腐食試験と同様の操作を行い、ステンレステストピース表面のスケール付着状態(スケール防止能)を以下の基準にて判定した。
*判定基準
◎;変化が全く認められない。
○;変化がほとんど認められない。
△;虹色様の変化が認められる。
×;部分的或いは全体的に白化が認められる。
(保存安定性試験)
表1、2の洗浄剤組成物をポリプロピレン製容器に充填し40℃に保存した。外観変化を観察し、沈殿や浮遊物等の析出物やゲル化等、外観に変化が認められるまでの日数で保存安定性を評価した。
(殺菌性試験)
大腸菌(Escherichia Coli IFO3972)を、SCD寒天培地(日本製薬(株)製)に35℃で約24時間前培養した後、寒天培地上に形成されたコロニーを適量かきとって1mLの滅菌水に懸濁した。この懸濁液を遠心洗浄後、適量の滅菌水で約108〜109cell/mLの菌濃度に調整して菌液とした。この菌液0.05mlを、予め滅菌水で1重量%となるように希釈した表2に示す洗浄剤組成物の希釈溶液2mLに接種し、25℃にて5分間接触させた。その後、直ちに、この菌液を接種した洗浄剤組成物希釈溶液の0.1mLを、1重量%チオ硫酸ナトリウムを加えたSCDLP培地(日本製薬(株))2mL中に添加して、殺菌に関わる成分を不活性化した。この不活化された溶液を、直径9cmの標準寒天培地に0.2mL塗抹して、35℃で24時間培養して、培地上に形成されたコロニー数をカウントして残菌数とし、以下の基準で判定した。
*判定基準
◎;コロニーの形成が認められない。
○;コロニーの形成数が30未満である。
△;コロニーの形成数が30以上300未満である。
×;コロニーの形成数が300以上である。
Figure 2008260817
Figure 2008260817
表1、2において、ラウリルポリグルコシドは平均糖縮合度が1.3である。

Claims (7)

  1. (A)アルカリ剤、(B−1)カルシウム化合物、(B−2)マグネシウム化合物、(C)有機酸又はそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩、並びに、(D)ホスホン酸又はそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩、及び高分子カルボン酸又はそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩から選ばれる一種以上の化合物、を含有し、(B−2)/(B−1)のモル比が0.01〜0.2である水性液体洗浄剤組成物。
  2. (A)アルカリ剤、(B−1)カルシウム化合物、(B−2)マグネシウム化合物、(C)有機酸又はそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩、並びに、(D)ホスホン酸又はそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩、及び高分子カルボン酸又はそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩から選ばれる一種以上の化合物、を配合してなり、(B−2)/(B−1)のモル比が0.01〜0.2である水性液体洗浄剤組成物。
  3. (B−1)及び(B−2)の少なくとも一方が、酢酸塩及び塩化物から選ばれる一種以上の化合物である、請求項1又は2項記載の水性液体洗浄剤組成物。
  4. (B−2)が、酢酸マグネシウム及び塩化マグネシウムから選ばれる一種以上のマグネシウム化合物である、請求項1〜3の何れか1項記載の水性液体洗浄剤組成物。
  5. (C)が、分子中に1〜4個のヒドロキシル基と2〜4個のカルボキシル基を有するヒドロキシカルボン酸又はそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩である、請求項1〜4の何れか1項記載の水性洗浄剤組成物。
  6. 更に、(E)亜塩素酸塩を含有する、請求項1〜5の何れか1項記載の水性液体洗浄剤組成物。
  7. 請求項1〜6の何れか1項記載の水性液体洗浄剤組成物を、該組成物の(B−1)に由来するカルシウム原子濃度10ppm以上で用いる、洗浄方法。
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