JP6665335B2 - 洗浄剤組成物及びその洗浄方法 - Google Patents

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本発明は、被覆された塩素系漂白剤、アルカリ剤及びキレート剤を含有する洗浄剤組成物及びその洗浄方法に関する。
近年、ホテルやレストラン等において食器を洗浄するために自動食器洗浄機が広く用いられるようになっている。自動食器洗浄機用の洗浄剤としては液体、粉末又は固形の洗浄剤組成物が使用されている。自動食器洗浄機用の洗浄剤の主な成分としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム等のアルカリ剤、トリポリリン酸塩、エチレンジアミン四酢酸塩等のキレート剤が使用されている。さらに、食器類に強固に付着したコーヒーや茶渋等の変色した汚れに対しては、塩素系漂白剤を配合したものが用いられる。一方で、塩素系漂白剤はアルカリ剤やキレート剤を含む洗浄剤に直接配合すると、貯蔵時に漂白剤が分解し、使用時に十分な性能が発揮されない。これを解決するため、塩素系漂白剤を被覆して安定化させることが行われている。
従来、塩素系漂白剤を被覆する方法としては、アニオン界面活性剤や脂肪酸塩等によって被覆したものが知られている(特許文献1)。また、ワックス類で被覆した後に、シリカやステアリン酸カルシウムなどで被覆したものが知られている(特許文献2)。
特開平11−158008号公報 特開2009−7566号公報
しかしながら、特許文献1記載の被覆漂白剤を、アルカリ剤及びキレート剤とともに併用した洗浄剤は、洗浄中に泡立ってしまうため、自動食器洗浄機用洗浄剤やCIP用洗浄剤には適さないものであった。特許文献2記載の被覆漂白剤を用いた洗浄剤は、水に溶解しないシリカやステアリン酸カルシウムなどが自動食器洗浄機中に残留し、洗浄阻害が発生するため好ましいものではなかった。
そこで、本発明は上記従来の課題に鑑みなされたもので、従来の課題を解決した被覆された塩素系漂白剤を含有する洗浄剤組成物及びその洗浄方法を提供することを目的とする。
即ち本発明は、
(1)(A)成分として安息香酸塩を含む被覆剤で被覆された塩素系漂白剤、(B)成分としてアルカリ剤、(C)成分としてニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、グルタミン酸二酢酸、メチルグリシン二酢酸、又はそれらの塩より選ばれる少なくとも一種のキレート剤、(E)成分としてポリアクリル酸、ポリマレイン酸、アクリル酸/マレイン酸共重合体、アクリル酸/スルホン酸共重合体、有機ホスホン酸、又はそれらの塩から選ばれる少なくとも一種を自動食器洗浄機用洗浄剤組成物全量に対し0.1質量%以上、8質量%以下、を含み、自動食器洗浄機用洗浄剤組成物全量に対し(A)成分を0.3質量%以上含むとともに(A)成分と(C)成分の割合が質量比で(A)/(C)=0.01以上、2以下であり、前記被覆が安息香酸塩を50質量%以上含むことを特徴とする自動食器洗浄機用洗浄剤組成物、
(2)(A)成分の塩素系漂白剤がジクロロイソシアヌル酸ナトリウムである上記(1)記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物、
(3)(A)成分の被覆剤が安息香酸ナトリウムもしくは安息香酸カリウムであることを特徴とする上記(1)又は(2)記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物、
(4)(A)成分の被覆剤が安息香酸塩を80質量%以上含む上記(1)から(3)のいずれかに記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物、
(5)(A)成分の塩素系漂白剤と安息香酸塩の質量比が、塩素系漂白剤/安息香酸塩=0.001以上、10以下である上記(1)から(4)のいずれかに記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物、
(6)(B)成分のアルカリ剤が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウムより選ばれる少なくとも一種である上記(1)から(5)のいずれかに記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物、
(7)さらに、(D)成分としてノニオン界面活性剤を含有する上記(1)から(6)のいずれかに記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物、
(8)(D)成分が、リバースプルロニック型ブロックポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルより選ばれる少なくとも一種である上記(7)に記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物、
(9)前記自動食器洗浄機用洗浄剤組成物が、溶融固形型洗浄剤組成物であることを特徴とする上記(1)から(8)のいずれかに記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物、
(10)上記(1)から(9)のいずれかに記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物を下端部分に排出口を有する溶出ホッパーに設置し、給水ノズルから水を供給して洗浄剤組成物を水に溶解させ、自動食器洗浄機用洗浄剤組成物濃度を0.01質量%以上、0.09質量%以下に調整した洗浄液を自動食器洗浄機の洗浄液タンク内で加熱保持する工程、洗浄液タンク内の洗浄液を洗浄機庫内に噴射して食器類を洗浄する工程、洗浄後すすぎ液ですすぐ工程、とからなることを特徴とする自動食器洗浄機による食器類の洗浄方法、
(11)前記すすぐ工程において、すすぎ液を洗浄機の平面積2500cm2あたり、1L以上、3L以下噴射して食器類をすすぐ上記(10)に記載の自動食器洗浄機による食器類の洗浄方法、
を要旨とするものである。
本発明の洗浄剤組成物は、塩素系漂白剤、アルカリ剤及びキレート剤を含有しているにもかかわらず、洗浄剤組成物の製造時、貯蔵時及び使用時においても、有効塩素安定性が良好で、漂白性、バイオフィルム抑制性に優れ、安定した洗浄効果を発揮する。また、洗浄剤組成物を使用する際に、泡立ちや不溶解性成分がなく、一定の濃度の塩素系漂白剤が供給できるため、洗浄阻害や腐食を引き起こすことのない利点を有する。
本発明の洗浄剤組成物において、塩素系漂白剤をアルカリ剤及びキレート剤と併用した際の分解を抑止するため、(A)成分としては安息香酸塩を含む被覆剤で被覆された塩素系漂白剤を用いる。被覆剤は、安息香酸塩を含んでいれば良いが、安息香酸塩を50質量%以上含むことが好ましく、80質量%以上含むことがより好ましく、特に95質量%以上含むことが好ましい。安息香酸塩としては、例えば、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸カルシウム、安息香酸マグネシウムなどが挙げられるが、洗浄時の溶解性の点で安息香酸ナトリウムが好ましい。
塩素系漂白剤を被覆する方法としては、特に限定するものではないが、例えば乾燥した塩素系漂白剤に対して、安息香酸塩を水、エタノール、メタノール、エーテル等の溶媒に溶解あるいは懸濁させた液を噴霧し、乾燥させ被覆する方法、また乾燥した塩素系漂白剤に安息香酸塩微粉末を混ぜ水等の結合剤を噴霧し被覆する方法等が挙げられる。
(A)成分における塩素系漂白剤としては、クロラミンB(N−クロロベンゼンスルホンアミドナトリウム)、ジクロラミンB(N,N’−ジクロロベンゼンスルホンアミド)、クロラミンT(N−クロロ−P−トルエンスルホンアミドナトリウム)、ジクロラミンT(N,N’−ジクロロ−P−トルエンスルホンアミド)等のクロロアミン化合物。トリクロロイソシアヌル酸、ジクロロイソシアヌル酸、又はそれらの塩等の塩素化イソシアヌル酸類、次亜塩素酸カルシウム等の次亜塩素酸塩、塩化リン酸三ナトリウム、二酸化塩素等が挙げられる。これらの中でも、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウムが好ましく、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムが特に好ましい。これらは単独で用いても、2種以上を組み合わせても良い。
本発明において、(A)成分の安息香酸塩を含む被覆剤で被覆された塩素系漂白剤の洗浄剤組成物中の配合量は、良好な洗浄性、バイオフィルム防止性、漂白性を得るために0.01質量%以上、10質量%以下が好ましく、より好ましくは0.1質量%以上、5質量%以下、特に好ましくは0.3質量%以上、3質量%以下である。この範囲において、良好な漂白性が得られる。
また、被覆量は、塩素系漂白剤と安息香酸塩の質量比が、塩素系漂白剤/安息香酸塩=0.001以上、1,000以下が好ましく、より好ましくは0.01以上、100以下、更に好ましくは0.1以上、10以下である。塩素系漂白剤と安息香酸塩の質量比が、0.001未満では十分な安定化効果が期待できない虞があり、10を超えてもそれ以上の効果は期待できない。
(B)成分のアルカリ剤としては、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属珪酸塩等が挙げられる。アルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。アルカリ金属炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、及び炭酸水素カリウム等が挙げられる。アルカリ金属珪酸塩としては珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、具体的には、オルト珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、1号珪酸ナトリウム、2号珪酸ナトリウム、3号珪酸ナトリウム、4号珪酸ナトリウム、1号珪酸カリウム、2号珪酸カリウムが挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を組み合わせても良い。これらアルカリ剤のうち、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウムの少なくとも一種が好ましい。(B)成分の洗浄剤組成物中の割合は、0.1質量%以上、90質量%以下であることが好ましいが、1質量%以上、70質量%以下であることがより好ましく、10質量%以上、50質量%以下であることが特に好ましい。0.1質量%未満では洗浄性が低下する虞があり、90質量%を超えてもそれ以上の効果は期待できない。
(C)キレート剤としては、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、グルタミン酸二酢酸、メチルグリシン二酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、トリポリリン酸、又はそれらの塩等が挙げられる。これらキレート剤の中でも、洗浄効果が良好なことからニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、グルタミン酸二酢酸、メチルグリシン二酢酸、又はそれらの塩が好ましく、特にニトリロ三酢酸又はその塩、及びエチレンジアミン四酢酸又はその塩が好ましい。これらは単独で用いても、2種以上を組み合わせても良い。(C)成分の洗浄剤組成物中の割合は、1質量%以上、45質量%以下であることが好ましいが、10質量%以上、40質量%以下であることがより好ましく、20質量%以上、35質量%以下であることが特に好ましい。1質量%未満では洗浄性が低下する虞があり、45質量%を超えてもそれ以上の効果は期待できない。
本発明の洗浄剤組成物は、上記(A)成分と(C)成分を、質量比(A)/(C)が、0.002以上、20以下となるように含有するが、0.004以上、10以下であることが好ましく、0.01以上、5以下がより好ましく、0.04以上、1以下が特に好ましい。(A)/(C)が0.002未満の場合には、洗浄性、バイオフィルム防止性、漂白性、が低下する虞があり、20を超える場合には臭気性や金属腐食防止性が悪くなる虞がある。
本発明の洗浄剤組成物は、洗浄効果向上のために更に(D)成分としてノニオン界面活性剤を含有することができる。(D)ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル(エチレンオキシドとプロピレンオキシドはランダム、ブロックの何れでもよい)等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリマー(エチレンオキシドとプロピレンオキシドはランダム、ブロック、リバースの何れでもよい)等のプルロニック型界面活性剤、ポリエチレングリコールプロピレンオキシド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキシド付加物、グリセリン脂肪酸エステル又はそのエチレンオキシド付加物、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、脂肪酸モノエタノールアミド又はそのエチレンオキシド付加物、脂肪酸−N−メチルモノエタノールアミド又はそのエチレンオキシド付加物、脂肪酸ジエタノールアミド又はそのエチレンオキサイド付加物、ショ糖脂肪酸エステル、アルキル(ポリ)グリセリンエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸メチルエステルエトキシレート、ポリオキシエチレンアセチレニックグリコールエーテル(アセチレングリコールに酸化エチレンオキシドを付加した化合物)、N−長鎖アルキルジメチルアミンオキシド等が挙げられる。この中でも、洗浄性、抑泡性、成分の均一性に優れることからリバースプルロニック型ブロックポリマーが好ましい。具体的には、アデカプルロニック25R−1やアデカプルロニック25R−2が好ましい。(D)成分の洗浄剤組成物中の割合は、0.1質量%以上、10質量%以下であることが好ましいが、0.3質量%以上、7質量%以下であることがより好ましく、0.5質量%以上、5質量%以下であることが特に好ましい。0.1質量%未満では洗浄効果の向上が期待できない虞があり、10質量%を超えると貯蔵安定性が低下する虞がある。
本発明の洗浄剤組成物には、更に(E)成分として、高分子分散剤、有機ホスホン酸、又はそれらの塩から選ばれる少なくとも一種以上を配合することができる。高分子分散剤としては、カルボン酸型ポリマー、スルホン酸型ポリマーやこれらの塩が挙げられ、高分子分散剤は2種以上を組み合わせて用いることができる。カルボン酸型ポリマーとしては、ポリアクリル酸、ポリマレイン酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸型共重合体、マレイン酸型共重合体、メタクリル酸型共重合体、やこれらの塩等が挙げられるが、ポリアクリル酸やその塩、アクリル酸/マレイン酸共重合体やその塩がより好ましい。カルボン酸型ポリマーのうち、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸型共重合体、マレイン酸型共重合体、メタクリル酸型共重合体、やこれらの塩は、重量平均分子量が3,000以上、120,000以下が好ましく、特に好ましくは10,000以上、90,000以下である。これらのカルボン酸型ポリマーは、重量平均分子量が3,000未満では再汚染防止性の点で好ましくなく、120,000を超えると貯蔵安定性の点で好ましくない。カルボン酸型ポリマーのなかでもポリマレイン酸やその塩の重量平均分子量については、300以上、2,000以下が好ましく、400以上、1,500以下であることが特に好ましい。スルホン酸型ポリマーとしては、アクリル酸/スルホン酸型モノマー共重合体が挙げられ、スルホン酸型ポリマーの重量平均分子量は1,000以上、20,000以下が好ましく、特に好ましくは2,000以上、15,000以下である。スルホン酸型ポリマーの重量平均分子量が1,000未満であると、スケール防止性の点で好ましくなく、20,000を超えてもスケール防止性の点で好ましくない。高分子分散剤として用いるカルボン酸型ポリマー、スルホン酸型ポリマーの塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩が好ましい。(E)成分として用いる高分子分散剤としては、洗浄剤の嵩張りを抑制する点、スケール防止性の点でアクリル酸/スルホン酸共重合体、アクリル酸/マレイン酸共重合体、あるいはこれらの塩が好ましく、アクリル酸/スルホン酸共重合体あるいはその塩が特に好ましい。
(E)成分の有機ホスホン酸又はその塩としては、分子内に少なくとも1つ以上のホスホン酸基を含む化合物であり、具体的には、メチルジホスホン酸、エチリデンジホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、1−ヒドロキシプロピリデン−1,1−ジホスホン酸、1−ヒドロキシブチリデン−1,1−ジホスホン酸、エチルアミノビス(メチレンホスホン酸)、ドデシルアミノビス(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンビス(メチレンホスホン酸)、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、1,2−プロピレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、シクロヘキサンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、グリコールエーテルジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、トリエチレンテトラミンヘキサ(メチレンホスホン酸)、トリ(2−アミノエチル)アミンヘキサ(メチレンホスホン酸)、テトラエチレンペンタミンヘプタ(メチレンホスホン酸)、ペンタエチレンヘキサミンオクタ(メチレンホスホン酸)、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、アミノトリメチレンホスホン酸等が挙げられ、これらの中でも、スケール洗浄性の点から、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)が好ましい。有機ホスホン酸として用いる塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩が好ましい。
(E)成分の洗浄剤組成物中の割合は、0.1質量%以上、10質量%以下であることが好ましいが、0.5質量%以上、7質量%以下であることがより好ましく、1質量%以上、5質量%以下であることが特に好ましい。0.1質量%未満ではスケール防止性が期待できない虞があり、10質量%を超えると貯蔵安定性の低下や溶融固形型洗浄剤組成物の製造時に増粘し均一なスラリーを形成できない虞がある。
本発明の洗浄剤組成物は、更に必要に応じて任意成分として(D)成分以外の界面活性剤、シリコーン系消泡剤、防食剤、粘度調整剤、防腐剤、pH調整剤、香料、色素等の成分を含有していても良い。
本発明の洗浄剤組成物は、固体状態の形態の製品(固形ブロック洗浄剤)としてもよいし、粉体の形態の製品としてもよいが、溶融混合した洗浄剤組成物を容器内に充填して固形化した溶融固形型洗浄剤組成物であることが好ましい。溶融混合した洗浄剤組成物の製造は、(A)成分から(C)成分に、更に必要に応じて(D)成分、(E)成分、及び更にその他の任意成分を加熱下に溶融混合したスラリーを冷却固形化して得られるが、通常、溶融混合物をプラスチック等の容器に充填し、容器内で冷却固形化して製品化される。また、別の方法としては、(B)成分から(E)成分及びその他の任意成分を加熱下に溶融混合し、容器に充填後スラリー中に(A)成分を添加すること(添加後に攪拌してもよい)や、容器に予め(A)成分を入れておき、その容器にスラリーを直接充填しても良い(添加後に攪拌してもよい)。
本発明の洗浄剤組成物を用いて自動食器洗浄機で食器類の洗浄を行う方法としては、洗浄剤組成物を自動食器洗浄機の洗浄液タンク内で水に溶解させ洗浄剤組成物濃度を0.01質量%以上、0.30質量%以下に調整した洗浄液を洗浄液タンク内で加熱保持する工程、洗浄液タンク内の洗浄液を洗浄機庫内に噴射して食器類を洗浄する工程、洗浄後にすすぎ液ですすぐ工程とを連続して行う方法が挙げられる。洗浄剤組成物濃度を0.01質量%以上、0.30質量%以下となるように水に溶解させるには、水溶液の電気伝導度を測定する。洗浄剤組成物の水溶液の電気伝導度は、溶解した洗浄剤組成物の濃度に比例するため、洗浄剤組成物を溶解した洗浄液タンクの水溶液の電気伝導度を測定することで洗浄剤の濃度が制御可能となる。通常、洗浄液タンクの水溶液の電気伝導度は機械的に測定され、電気伝導度が低い場合には、自動的に洗浄剤組成物が洗浄タンクに供給される。その際の供給方法としては、洗浄剤組成物を充填した溶出ホッパーを用いて、ホッパー内の洗浄剤組成物の必要量を水で溶解し、供給管を通って食器洗浄機に送る方法が挙げられる。洗浄剤組成物を所定濃度に希釈調製した洗浄液は、洗浄液タンク内で通常、40℃以上、70℃以下で保持される。洗浄液は洗浄機庫内の食器類に対し、30秒以上、120秒以下噴射される。すすぎ液としては通常、水道水が用いられるがリンス剤を用いても用いなくても良い。すすぎ液は、洗浄機の食器設置平面積2500cm2当たり1L以上、3L以下が好ましい。またすすぎ液の温度は40℃以上、95℃以下が好ましく、より好ましくは60℃以上、90℃以下である。洗浄剤組成物の希釈水やすすぎ液の水道水としては、例えば、東京都荒川区の水道水(pH=7.6、総アルカリ度(炭酸カルシウム換算として)40.5mg/L、ドイツ硬度2.7°DH(そのうち、カルシウム硬度2.0°DH、マグネシウム硬度0.7°DH)、塩化物イオン21.9mg/L、ナトリウム及びその化合物15mg/L、硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素1.2mg/L、フッ素及びその化合物0.1mg/L、ホウ素及びその化合物0.04mg/L、総トリハロメタン0.016mg/L、残留塩素0.4mg/L、有機物(全有機炭素量)0.7mg/L)が挙げられる。
本発明の洗浄剤組成物の電気伝導度の範囲としては、例えば、イオン交換水1Lに洗浄剤組成物を2.0g溶解させた際の60℃での電気伝導度が2.2mS/cm以上、20.2mS/cm以下であり、イオン交換水1Lに洗浄剤組成物を0.9g溶解させた際の60℃での電気伝導度が1.0mS/cm以上、9.3mS/cm以下であり、イオン交換水1Lに洗浄剤組成物を0.1g溶解させた際の60℃での電気伝導度が0.01mS/cm以上、1.4mS/cm以下である。
以下に本発明を実施例、比較例を挙げてより具体的に説明する。なお、以下の実施例等において「%」は特に記載がない限り質量%を表し、表中における実施例および比較例の配合の数値は純分の質量%を表す。実施例、比較例において使用した化合物を以下に記す。
(A)安息香酸塩を含む被覆剤で被覆された塩素系漂白剤
A−1:コーティングジクロロイソシアヌル酸ナトリウム1(被覆剤は株式会社ウエノフードテクノ製の安息香酸ナトリウム:製品名 安息香酸ナトリウムウエノ、純分99.0%以上)
A−2:コーティングジクロロイソシアヌル酸ナトリウム2(被覆剤は和光純薬工業株式会社製の安息香酸カリウム:製品名 安息香酸カリウム、純分99.0%以上)
A−3:コーティング次亜塩素酸カルシウム(被覆剤は株式会社ウエノフードテクノ製の安息香酸ナトリウム:製品名 安息香酸ナトリウムウエノ、純分99.0%以上)
A−4:コーティングトリクロロイソシアヌル酸ナトリウム(被覆剤は株式会社ウエノフードテクノ製の安息香酸ナトリウム:製品名 安息香酸ナトリウムウエノ、純分99.0%以上)
A−5:コーティングジクロロイソシアヌル酸ナトリウム3(被覆剤は株式会社ウエノフードテクノ製の安息香酸ナトリウム:製品名 安息香酸ナトリウムウエノ、純分99.0%以上と、日本化学工業株式会社製の硫酸ナトリウム:製品名 中性無水芒硝 純分99.0%、を質量比1:1で混合したもの)
(A)成分は、顆粒状の塩素系漂白剤10部に、被覆剤2部を溶解したメタノール液で噴霧し、熱風で乾燥させることによって調製した。
(A′)(A)成分の比較成分
A′−1:ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム
(B)アルカリ剤
B−1:水酸化ナトリウム、商品名:粒状苛性ソーダ、旭硝子社製
B−2:水酸化カリウム、商品名:フレーク苛性カリ、東亞合成社製
B−3:炭酸ナトリウム、商品名:ソーダ灰デンス、トクヤマ社製
B−4:炭酸カリウム、商品名:炭酸カリウム、旭硝子社製
B−5:ネオ―オルソ80粒、化学名:オルソ珪酸ナトリウム(SiO2/Na2O=0.5)、SiO2として28%、有効成分含有量 2Na2O・SiO2として77%以上、広栄化学工業社製
B−6:メタ珪酸ソーダ5水塩、化学名:メタ珪酸ナトリウム5水塩(SiO2/Na2O=1)、SiO2として28.3%、有効成分含有量 99%以上、広栄化学工業社製
B−7:珪酸ソーダ3号、化学名:珪酸ナトリウム(SiO2/Na2O=3.2)、SiO2として29%、有効成分含有量 38.5%、広栄化学工業社製
(C)キレート剤
C−1:ニトリロ三酢酸三ナトリウム塩、商品名:Trilon A92R、BASF社製
C−2:エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩、商品名:ディゾルビンNA、アクゾノーベル社製
C−3:グルタミン酸二酢酸四ナトリウム塩、商品名:ディゾルビンGL−47−S、アクゾノーベル社製
C−4:メチルグリシン二酢酸三ナトリウム塩、商品名:Trilon M Powder、BASF社製
C−5:トリポリリン酸ナトリウム、商品名:トリポリリン酸ソーダ、下関三井化学社製
(D)ノニオン界面活性剤
D−1:リバースプルロニック型ブロックポリマー1(ポリオキシエチレン鎖の両端にポリオキシプロピレン鎖が結合したブロックポリマー);オキシエチレン鎖の含有率が20%、アデカプルロニック25R−2、ADEKA社製
D−2:リバースプルロニック型ブロックポリマー2(ポリオキシエチレン鎖の両端にポリオキシプロピレン鎖が結合したブロックポリマー);オキシエチレン鎖の含有率が10%、アデカプルロニック25R−1、ADEKA社製
D−3:ポリオキシアルキレンアルキルエーテル;エチレンオキシドの平均付加モル数が8、プロピレンオキシドの平均付加モル数が3、アルキル基の炭素数が12
(E)高分子分散剤
E−1: アクリル酸/スルホン酸型モノマー共重合体ナトリウム1(重量平均分子量が5,000)
E−2:アクリル酸/スルホン酸系モノマー共重合体ナトリウム2(重量平均分子量が11,000)
E−3:アクリル酸/マレイン酸共重合体ナトリウム(重量平均分子量が70,000)
E−4:ポリマレイン酸ナトリウム(重量平均分子量が500)
E−5:ポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量が4,000)
(E)有機ホスホン酸
E−6:2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸[Belclene650(登録商標)、(BWA社製)]
E−7:ビス(ポリ−2−カルボキシエチル)ホスフィン酸[Belsperse164(登録商標)、(BWA社製)]
E−8:ホスフィノカルボン酸共重合物[Belclene400(登録商標)、(BWA社製)]
E−9:1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸[製品名:ディクエスト2010(登録商標)、イタルマッチケミカルズ社製]
(F)防食剤
F−1:1,2,3−ベンゾトリアゾール、製品名:VERZONE Crystal #120、大和化成社製
(G)消泡剤
G−1:シリコーン1、商品名:DOW CORNING TORAY APW−4248 POWDEREDANTIFOAM、東レ・ダウコーニング社製
G−2:シリコーン2、商品名:DOW CORNING TORAY FSアンチフォーム1266、東レ・ダウコーニング社製
(H)その他
H−1:イオン交換水
実施例1〜130、比較例1〜6
表1〜表14に示す配合の洗浄剤組成物を調製し、洗浄性、バイオフィルム防止性、漂白性、仕上がり性、腐食防止性、抑泡性、臭気性、貯蔵安定性を下記条件で行った。結果を表1〜表14に示す。
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※1 洗浄性試験
<洗浄条件>
洗浄機:ホシザキ社製、電気製自動食器洗浄機JWE−680AJ
洗浄温度:66℃
洗浄時間:40秒
すすぎ温度:82℃
すすぎ時間:6秒
すすぎ1回当たりの水量:2L
インターバル:5秒
洗浄液:洗浄剤組成物の0.07質量%希釈液
洗浄剤組成物希釈用及びすすぎ用の使用水:炭酸カルシウム換算で、ドイツ硬度3°DHの硬水
<被洗浄物>
直径20cmのガラス皿にマヨネーズ(キューピー社製)2gを均一に塗布し、室温で乾燥させた汚染皿を被洗浄物とした。
<試験方法>
被洗浄物を洗浄機内にセットし洗浄、すすぎ、インターバルを1サイクルとして繰り返し洗浄した。50サイクル目の皿を室温で乾燥後、暗室において蛍光灯を照射、反射させて汚れやスケールの残存状況(ウォータースポット、フィルム)を目視判定により以下の基準で評価した。ここで、ウォータースポットとは、水に含まれるミネラル分が蒸発し、乾燥後のガラス表面にしみ状に付着する現象である。フィルムとは、固形物(タンパク質、脂質及びデンプン等)を含有する洗浄水が蒸発し、ガラス表面上に形成される現象である。
◎:ウォータースポットやフィルムがみられない。
○:ウォータースポットやフィルムがほぼみられない。
△:ウォータースポットやフィルムがややみられる。
×:ウォータースポットやフィルムがみられる。
とし、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
※2 バイオフィルム防止性試験
<試験方法>
各洗浄剤組成物5gを滅菌済みのミューラーヒントン培地〔日本ベクトン・ディッキンソン株式会社製〕を用いて全量を100gにして、各洗浄剤組成物の5質量%コンク溶液を調製した。本コンク溶液を更に滅菌済みミューラーヒントン培地を用いて洗浄剤組成物の濃度として0.07質量%となるように希釈調製し、それぞれ24穴マイクロプレート〔旭テクノグラス株式会社製〕に2mL量りとった。
緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa NBRC13275)、クレブシェラ菌(Klebsiella pneumoniae ATCC13883)をそれぞれLB培地〔日本ベクトン・ディッキンソン株式会社製〕を用いて、37℃で18時間前培養して増殖した菌液を、ピペットマンを用いて当該マイクロプレート内の試験溶液に100μL接種した。これを37℃で48時間培養後に培養液を廃棄し、滅菌精製水2mLで各ウェル内を5回洗浄した。マイクロプレート壁に付着したバイオフィルムを0.1質量%クリスタルバイオレット液で染色し、滅菌水でリンス後、バイオフィルムの形成状態を目視によって観察した。
◎:バイオフィルムがプレート壁面の20%未満を覆う状態。
○:バイオフィルムがプレート壁面の20%以上、40%未満を覆う状態。
△:バイオフィルムがプレート壁面の40%以上、60%未満を覆う状態。
×:バイオフィルムがプレート壁面の60%以上、100%以下を覆う状態。
とし、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
※3 漂白性試験
<洗浄条件>
使用洗浄機:HOBART製自動食器洗浄機(機種AM−14型)
洗浄温度:66℃
洗浄時間:40秒
すすぎ温度:82℃
すすぎ時間:9秒
洗浄液:洗浄剤組成物の0.07質量%希釈液
洗浄剤組成物希釈用及びすすぎ用の使用水:炭酸カルシウム換算で、ドイツ硬度3°DHの硬水
すすぎ1回当たりの水量:2L
<被洗浄物の調整>
白色磁器皿(直径12cm)を80℃の紅茶に5分間浸漬した後、100℃で30分間加温し、褐色化させた汚染皿を漂白性試験用被洗浄物とした。
<試験方法>
上記の方法で調整した汚染皿10枚を食器洗浄機の洗浄ラックに設置し、上記洗浄条件にて洗浄、すすぎ後、室温にて乾燥させた。茶渋の残存状況を目視判定により以下の基準で評価した。
◎:茶渋が除去されている。
○:茶渋がほとんど除去されている。
△:茶渋は除去されているが、茶渋の残存が認められる。
×:茶渋が除去されていない。
とし、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
※4 金属腐食防止性試験
<試験方法>
テストピース[ステンレス(SUS430)、ねずみ鋳鉄(FC200)]は、予め中性洗剤で洗浄しアセトン処理して乾燥させたもの使用する。炭酸カルシウム換算で、75mg/L[ドイツ硬度4.2°DH]の硬水で各洗浄剤組成物を0.07質量%に希釈し、60mLを70mL容量の蓋付ガラス瓶に入れ、その中にテストピースを浸漬し、70℃の恒温器内で5日間保存した。保存後のテストピースを取り出し、イオン交換水にてすすぎ乾燥させて、テストピース表面の状態を目視により外観観察し、下記基準で腐食性を判定した。
<金属腐食防止性評価基準>
◎:腐食がない。
○:ほとんど腐食がない。
△:やや腐食がみられるが、使用上問題ないレベル。
×:ひどく腐食した。
とし、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
※5 抑泡性試験
<洗浄機及び洗浄剤濃度>
洗浄機:業務用食器洗浄機SANYO DW−DR62洗浄濃度:洗浄機タンク内水量50リットルに対して試験洗浄剤組成物を50g添加した。
<試験方法>
清浄なガラス製のコップに卵黄3gを均一に塗布して室温で2時間乾燥した後、上記の業務用食器洗浄機を使用して、汚れを付着させたコップ3つを40℃で5分間連続運転させ、その間のスプレーアームの回転数を測定した。洗浄機にはスプレーアームが取り付けてあり、スプレー噴射圧によってスプレーアームが回転するが、洗浄液中に泡が発生するとスプレー噴射圧が低下して回転数が少なくなり、物理的洗浄力が阻害される。運転初期の回転数と運転終了間際の回転数を比較し、下記の基準で評価した。
<評価基準>
○:回転数がほぼ変わらない。
△:回転数の低下がやや認められる。
×:ポンプが泡をかんで運転困難になる。
とし、△、○を実用性のあるものとして判定した。
※6 臭気性試験
<洗浄条件>
洗浄機:ホシザキ社製、電気製自動食器洗浄機JWE−680AJ
洗浄温度:66℃
洗浄時間:40秒
すすぎ温度:82℃
すすぎ時間:6秒
すすぎ1回当たりの水量:2L
洗浄液:洗浄剤組成物の0.1質量%希釈液
洗浄剤組成物希釈用及びすすぎ用の使用水:炭酸カルシウム換算で、ドイツ硬度3°DHの硬水
<被洗浄物>
直径20cmのガラス皿にマヨネーズ(キューピー社製)2gを均一に塗布し、室温で乾燥させた汚染皿を被洗浄物とした。
<試験方法>
被洗浄物を洗浄機内にセットし洗浄及びすすぎをおこない、洗浄機のドアを開けて、洗浄機内の雰囲気中の臭気を5人のパネラーにて5段階の評価(5:臭わない、4:ほとんど臭わない、3:わずかに臭う、2:臭う、1:臭いが強い)をおこない、全パネラーの評価の平均点より、以下の基準で評価した。
<評価基準>
○:平均点が3.5以上、5以下。
△:平均点が2.5以上、3.5未満。
×:平均点が1以上、2.5未満。
とし、△、○を実用性のあるものとして判定した。
※7 貯蔵安定性試験(潮解)
<試験方法>
洗浄剤組成物を加熱溶融した溶融スラリーを、1L容積のポリエチレン瓶に入れ、24時間25℃にて放置し固化させた後、恒温恒湿器(HIFLEX FX214C、楠本化成株式会社製)により温度40℃、湿度70%の雰囲気下に置き、その状態で1カ月保管した。そして、その外観を目視により観察し、下記の評価基準で評価した。
<評価基準>
○:1カ月後、表面の潮解は認められなかった。
△:1カ月後、表面の潮解はほとんど認められなかった。
×:1カ月後、表面の潮解が顕著に認められた。
とし、△、○を実用性のあるものとして判定した。
※8 成分の均一性試験(偏在)
<試験方法>
洗浄剤組成物を加熱溶融して溶融スラリーを1kg作成し、溶融スラリーの一部(10g程度)を採取して、キレート力を測定した。その後スラリーの全量を65℃にて充填し1L容積のポリエチレン瓶に入れ、24時間25℃にて放置し固化させた後、洗浄剤組成物の容器上部、容器底部の固化物を30g以上採取し、キレート力を測定した。溶融スラリーのキレート力の測定値を理論値として、以下の評価基準にて評価した。
<キレート力の測定法>
100mLビーカーに洗浄剤組成物を正確に秤量し、蒸留水で約100mLに希釈する。1mol/L NaOHを2mL、1/100mol/L塩化カルシウム2水和物溶液を10mL加える。NN指示薬(1−(2−ヒドロキシ−4−スルホ−1−ナフチルアゾ)−2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸)を約0.1g加えよく撹拌する。1/100mol/L EDTA溶液で滴定し、赤紫から青に変色した点を終点とする。下記式(1)によりキレート力を算出する。洗浄剤を加えないブランクを滴定した時の滴定量と、洗浄剤を加えた時の滴定量より、次式によりキレート力を算出する。
(数1)
キレート力(CaCO3mg/g)=[(a)−(b)]×100.09/(s)・・・(1)
(a): 洗浄剤組成物を加えないときの滴定量(ブランク滴定量)(mL)
(b): 洗浄剤組成物を加えたときの滴定量(mL)
(s): 洗浄剤組成物採取量(g)
<評価基準> キレート力の測定値を理論値と比較して
○:容器上部、容器底部のキレート力のズレが5%未満。
△:容器上部、容器底部のキレート力のズレが5%以上、15%未満。
×:容器上部、容器底部のキレート力のズレが15%以上、100%以下。
とし、△、○を実用性のあるものとして判定した。

Claims (11)

  1. (A)成分として安息香酸塩を含む被覆剤で被覆された塩素系漂白剤、
    (B)成分としてアルカリ剤、
    (C)成分としてニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、グルタミン酸二酢酸、メチルグリシン二酢酸、又はそれらの塩より選ばれる少なくとも一種のキレート剤、
    (E)成分としてポリアクリル酸、ポリマレイン酸、アクリル酸/マレイン酸共重合体、アクリル酸/スルホン酸共重合体、有機ホスホン酸、又はそれらの塩から選ばれる少なくとも一種を自動食器洗浄機用洗浄剤組成物全量に対し0.1質量%以上、8質量%以下、
    を含み、自動食器洗浄機用洗浄剤組成物全量に対し(A)成分を0.3質量%以上含むとともに(A)成分と(C)成分の割合が質量比で(A)/(C)=0.01以上、2以下であり、前記被覆が安息香酸塩を50質量%以上含むことを特徴とする自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
  2. (A)成分の塩素系漂白剤がジクロロイソシアヌル酸ナトリウムである請求項1記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
  3. (A)成分の被覆剤が安息香酸ナトリウムもしくは安息香酸カリウムであることを特徴とする請求項1又は2記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
  4. (A)成分の被覆剤が安息香酸塩を80質量%以上含む請求項1から3のいずれかに記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
  5. (A)成分の塩素系漂白剤と安息香酸塩の質量比が、塩素系漂白剤/安息香酸塩=0.001以上、10以下である請求項1から4のいずれかに記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
  6. (B)成分のアルカリ剤が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウムより選ばれる少なくとも一種である請求項1から5のいずれかに記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
  7. さらに、(D)成分としてノニオン界面活性剤を含有する請求項1から6のいずれかに記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
  8. (D)成分が、リバースプルロニック型ブロックポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルより選ばれる少なくとも一種である請求項7に記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
  9. 前記自動食器洗浄機用洗浄剤組成物が、溶融固形型洗浄剤組成物であることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物を下端部分に排出口を有する溶出ホッパーに設置し、給水ノズルから水を供給して洗浄剤組成物を水に溶解させ、自動食器洗浄機用洗浄剤組成物濃度を0.01質量%以上、0.09質量%以下に調整した洗浄液を自動食器洗浄機の洗浄液タンク内で加熱保持する工程、洗浄液タンク内の洗浄液を洗浄機庫内に噴射して食器類を洗浄する工程、洗浄後すすぎ液ですすぐ工程、とからなることを特徴とする自動食器洗浄機による食器類の洗浄方法。
  11. 前記すすぐ工程において、すすぎ液を洗浄機の平面積2500cm2あたり、1L以上、3L以下噴射して食器類をすすぐ請求項10に記載の自動食器洗浄機による食器類の洗浄方法。
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