JP2008260739A - メタン濃縮装置およびメタン濃縮方法 - Google Patents

メタン濃縮装置およびメタン濃縮方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 メタン濃度の高いガスを高いメタン収率で以て回収することの可能な処理効率の高いメタン濃縮装置およびメタン濃縮方法を提供する。
【解決手段】 第1分離膜16および第2分離膜28は無機多孔質材料で構成されていることから、有機材料で構成されている場合に比較して高い耐熱性を有し、また、高い圧力を加えても細孔径の拡大や膜の破損が生じ難い。したがって、原料ガスを高圧で供給できることから、二酸化炭素/メタンの透過係数比が5以上且つ二酸化炭素の透過率が1×10-9(mol・m-2・s-1・Pa-1)以上の十分に高い分離膜特性を有すること相俟って、高い処理効率を以て、メタン濃度が高いガスを高いメタン収率で回収することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機性廃棄物(バイオマス)等のメタンおよびそれよりも分子径の小さい他の気体分子を主成分とするガスからメタン濃度の高い濃縮ガスを回収するための装置および方法に関する。
廃棄物からエネルギーを回収する方法の一つとして、例えば、バイオマスから炭化水素含有ガスを生成し、そのガス中の炭化水素を燃料として燃料電池を用いて発電を行うことが考えられている。
バイオマスから炭化水素含有ガスを生成する方法は、加熱分解ガス化やメタン発酵等、種々提案されているが、近年、超臨界ガス化技術の開発が進められている。超臨界ガス化技術は、高い反応性を有する水の超臨界状態中でバイオマスを分解して直接メタン等の気体燃料にガス化するもので、水分を多く含む家畜糞尿や下水汚泥などの含水系バイオマスのガス化に適した技術である。また、超臨界ガス化は、反応場に大量に存在する水が水素供給源であり、平衡がガス発生側にシフトすることで400(℃)程度の低温でガス化が進行する利点がある。生成物のガス組成は、例えばメタン54(%)程度、二酸化炭素40(%)程度、水素6(%)程度であり、主成分がメタンと二酸化炭素であるため取扱いも容易であると共に、メタン濃度が高い特徴がある。
ところで、燃料電池を用いて効率的な発電を行うためには、供給する原料ガスの組成は、二酸化炭素濃度が10(%)以下、メタン濃度が90(%)以上であることが望ましい。そのため、上記のようなバイオマスガス化によって得られた炭化水素含有ガスを利用するに際しては、濃縮処理を施してメタン濃度を高める必要がある。なお、濃縮の際のメタン回収率は、エネルギーの有効利用の観点から少なくとも85(%)以上、望ましくは90(%)以上であることが期待されている。
従来から、メタンおよび二酸化炭素を主成分とする混合ガスから二酸化炭素を分離してメタン濃度を高める方法として、ガス分離膜を利用することが提案されている(例えば特許文献1〜4を参照)。
特許文献1は、ごみ埋立処理地からメタンを回収する方法に関するものである。ごみ埋立処理地において生成した主として二酸化炭素およびメタンから成る混合ガスを、メタンよりも二酸化炭素を透過させ易いガス分離膜の一面に接触させる。これにより、二酸化炭素がそのガス分離膜を透過して分離されるので、非透過ガスのメタン濃度が高められる。
特許文献2は、廃棄物を利用した発電装置に関するものである。この発電装置には嫌気性廃水処理装置と、硫化水素除去装置と、膜分離装置とが直列的に設けられている。嫌気性廃水処理装置で発生したメタン含有ガスは、硫化水素除去装置によって硫化水素を除去され、次いで、膜分離装置において二酸化炭素を除去される。これにより、硫化水素を除去されたメタンと二酸化炭素との混合ガスからメタンが回収される。
特許文献3は、廃棄物の埋立地等で発生する粗製天然ガスからメタンを精製する方法に関するものである。粗製天然ガスには10〜50(mol%)の二酸化炭素および50〜80(mol%)のメタンなどが含まれており、その二酸化炭素を分離膜を用いて除去することによってメタンの高純度化を行う。
特許文献4は、下水汚泥や屎尿汚泥等の嫌気性消化によって発生する炭化水素含有ガス中のメタンを濃縮する方法に関するものである。炭化水素含有ガスを2段の分離膜モジュールに順次に供給し、後段モジュールの非透過ガスをメタン濃縮ガスとして回収すると共に、透過ガスすなわち二酸化炭素濃度の高められたガスを前段モジュールに戻すことでメタン収率を高める。
特開昭61−053994号公報 特許第2576684号公報 特表2006−507385号公報 特開平9−124514号公報
しかしながら、前記特許文献1〜3には、ガス分離膜を用いて二酸化炭素を除去することは記載されているものの、未だ十分なメタン濃度を得ることができなかった。例えば、特許文献1に記載のメタン回収方法では、得られるメタン含有率は80(%)程度に留まり、メタン収率については全く触れられていない。また、特許文献2は、発電装置に係るものであって、その構成要素の一つとして膜分離装置が記載されているのに過ぎない。このため、膜分離装置の詳細は記載されておらず、得られるメタン濃度およびメタン収率についても一切検討されていない。また、特許文献3では、2段階の膜分離ユニットを用いてメタン濃度が98(%)程度と十分に高いガスを得ることができるが、メタン収率については一切検討されていない。このようなメタン精製方法によれば、膜分離ユニットを多段に設けることによってメタン濃度を高め得る反面で、膜分離ユニットを通すたびに二酸化炭素と共にメタンが失われるため、段数が多くなるほどメタン収率が低下する。
これらに対して、特許文献4に記載されたメタン濃縮方法によれば、2段構成の後段の分離膜を透過したガスを前段に戻すことで段数の増加に伴うメタン収率の低下が抑制される。そのため、メタン濃度およびメタン収率を共に十分に高くすることができるが、後段から戻された透過ガスのメタン濃度が著しく低いことから、前段に供給される混合ガス濃度が低下するので、処理効率が低くなる問題がある。
しかも、従来のメタン濃縮には、前記特許文献3,4に記載されているようにポリアミド、ポリイミド、酢酸セルロース等の有機化合物から成る分離膜が用いられていた。そのため、使用温度や原料ガスの供給圧の限界が低いので、処理効率を高めることが一層困難であった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであって、その目的は、メタン濃度の高いガスを高いメタン収率で以て回収することの可能な処理効率の高いメタン濃縮装置およびメタン濃縮方法を提供することにある。
斯かる目的を達成するため、第1発明の要旨とするところは、メタンおよびそれよりも分子径の小さい気体Aを主成分とする原料ガスからメタン濃度を高めた濃縮ガスを回収するためのメタン濃縮装置であって、(a)前記気体Aとメタンとの透過係数比 A/メタン が5以上且つその気体Aの透過率が1×10-9(mol・m-2・s-1・Pa-1)以上の特性を有する無機多孔質材料製の第1分離膜と、(b)前記透過係数比 A/メタン が5以上且つ前記気体Aの透過率が1×10-9(mol・m-2・s-1・Pa-1)以上の特性を有する無機多孔質材料製の第2分離膜と、(c)前記原料ガスを前記第1分離膜に導くための第1流路と、(d)その第1流路で導かれた前記原料ガスのうち前記第1分離膜を透過しなかった非透過ガスを前記第2分離膜に導くための第2流路とを、含むことにある。
また、前記目的を達成するための第2発明の要旨とするところは、メタンおよびそれよりも分子径の小さい気体Aを主成分とする原料ガスからメタン濃度を高めた濃縮ガスを回収するためのメタン濃縮方法であって、(a)前記気体Aとメタンとの透過係数比 A/メタン が5以上且つその気体Aの透過率が1×10-9(mol・m-2・s-1・Pa-1)以上の特性を有する無機多孔質材料製の第1分離膜に前記原料ガスを100(℃)以上の温度で供給する第1分離工程と、(b)前記透過係数比 A/メタン が5以上且つ前記気体Aの透過率が1×10-9(mol・m-2・s-1・Pa-1)以上の特性を有する無機多孔質材料製の第2分離膜に前記第1分離膜を透過しなかった非透過ガスを導く第2分離工程とを、含むことにある。
前記第1発明によれば、メタン濃縮装置は、第1分離膜および第2分離膜と、原料ガスを第1分離膜に導くための第1流路と、第1分離膜の非透過ガスを第2分離膜に導くための第2流路とが備えられる。そのため、これら2段に配置された第1分離膜および第2分離膜によって原料ガス中の気体Aが分離されることで、第1分離膜および第2分離膜を何れも透過しなかった非透過ガスのメタン濃度が高められる。このとき、第1分離膜および第2分離膜は無機多孔質材料で構成されていることから、有機材料で構成されている場合に比較して高い耐熱性を有し、また、高い圧力を加えても細孔径の拡大や膜の破損が生じ難い。したがって、原料ガスを高圧で供給できることから、透過係数比 気体A/メタン が5以上且つ気体Aの透過率が1×10-9(mol・m-2・s-1・Pa-1)以上の十分に高い分離膜特性を有すること相俟って、高い処理効率を以て、メタン濃度が高いガスを高いメタン収率で回収することができる。しかも、高い耐熱性を有することから原料ガス中の水分が蒸発する温度で使用できるため、水分を除去するための装置を分離膜とは別に設けなくとも、その原料ガス中の水分で第1分離膜が目詰まりすることもないので、処理効率を一層高めることができる。
また、前記第2発明によれば、第1分離工程において第1分離膜に原料ガスが供給され、その第1分離膜を透過しなかった非透過ガスが第2分離工程において第2分離膜に供給されると、それら第1分離膜および第2分離膜によって原料ガス中の気体Aが分離されることで、第1分離膜および第2分離膜を何れも透過しなかった非透過ガスのメタン濃度が高められる。このとき、原料ガスは100(℃)以上の温度に保たれることにより、原料ガス中の水分が蒸発した状態で第1分離膜に供給されることから、水分で第1分離膜が目詰まりすることが好適に抑制される。したがって、透過係数比 気体A/メタン が5以上且つ気体Aの透過率が1×10-9(mol・m-2・s-1・Pa-1)以上の十分に高い分離膜特性を有すること相俟って、高い処理効率を以て、メタン濃度が高いガスを高いメタン収率で回収することができる。また、水分を除去するための装置を分離膜とは別に設ける必要がないので、処理効率を一層高めることができる。なお、第1分離膜および第2分離膜は無機多孔質材料で構成されていることから、有機材料で構成されている場合に比較して高い耐熱性を有し膜の劣化が生じ難いため、100(℃)以上の温度の原料ガスを供給することができる。
ここで、好適には、前記メタン濃縮装置および前記メタン濃縮方法において、前記第2分離膜の膜面積は前記第1分離膜の膜面積の2〜4倍である。第2分離膜には、第1分離膜によってメタン濃度が高められた非透過ガスが供給されることから、この非透過ガスから前記気体Aを効果的に除去してメタン濃度を一層高めるためには、第2分離膜の膜面積が第1分離膜の膜面積の2倍以上であることが好ましい。一方、第2分離膜の膜面積が大きくなりすぎると、メタンの透過量も多くなって回収率が低下するため、第2分離膜の膜面積は第1分離膜の膜面積の4倍以下であることが好ましい。
また、好適には、前記メタン濃縮装置は、前記第2分離膜を透過した透過ガスを前記第1流路に戻すためのリサイクルガス路を有するものである。また、好適には、前記メタン濃縮方法は、前記第2分離膜を透過した透過ガスを前記第1分離工程において前記第1分離膜に供給する原料ガスに混合するリサイクル工程を含むものである。このようにすれば、第2分離膜を透過した透過ガスが繰り返し処理されることにより、その透過ガス中のメタンが回収されるので、メタン収率が高められる。なお、このように第2分離膜の透過ガスをリサイクルする場合には、第2分離膜の膜面積が第1分離膜の膜面積の2〜4倍であることが一層好ましい。
また、好適には、前記メタン濃縮装置は、前記第1分離膜に供給される前記原料ガスを加熱するための加熱装置を備えたものである。このようにすれば、前記第2発明のメタン濃縮方法を好適に実施し得るメタン濃縮装置が得られる。すなわち、原料ガスを100(℃)以上の温度に加熱して水分が蒸発した状態で第1分離膜に供給できるので、処理効率を一層高めることができる。
また、好適には、前記メタン濃縮装置は、前記第1分離膜に前記原料ガスを加圧して供給するためのコンプレッサを含むものである。また、前記メタン濃縮方法は、前記第1分離膜に前記原料ガスを加圧して供給するものである。このようにすれば、処理効率が高められると共に気体Aが一層確実に分離されるので、メタン濃度を一層高めることができる。なお、原料ガスの供給圧は他の条件との関連もあって一概に特定できるものではないが、第1分離膜および第2分離膜は無機多孔質材料で構成されているため、例えば少なくとも1000(kPa)程度まで供給圧を高めても問題はない。
また、本発明は、メタンとそれよりも分子径が小さい気体Aとを含む混合ガスからメタン濃度が高められた気体を回収するためのものであって、その気体Aはメタンよりも分子径の小さいものであれば特に限定されないが、例えば二酸化炭素である。バイオマスガス化方法の一つである超臨界ガス化によれば、メタンおよび二酸化炭素を主に含む混合ガスが生成されるが、本発明は、このような混合ガスのメタン濃縮に好適に適用される。すなわち、本発明は、好適には、バイオマス由来のガスから二酸化炭素を除去してメタン濃縮ガスを得るためのものである。
また、好適には、前記メタン濃縮装置および前記メタン濃縮方法は、前記第1分離膜および前記第2分離膜の透過側において、前記原料ガスの流通方向とは反対方向に透過ガスを流すものである。このようにすれば、非透過ガスと透過ガスとが向流となるため、並流に構成される場合に比較してメタン回収効率が高められる。
また、好適には、前記第1分離膜および前記第2分離膜は、前記気体Aの透過率が1×10-9(mol・m-2・s-1・Pa-1)以上且つ1×10-5(mol・m-2・s-1・Pa-1)以下である。無機多孔質材料から成る第1分離膜および前記第2分離膜は、気体Aの透過率が高くなり過ぎると取り扱い上で必要な機械的強度の確保が困難になるため、1×10-5(mol・m-2・s-1・Pa-1)以下であることが好ましい。一層好適には、1×10-6(mol・m-2・s-1・Pa-1)以下である。
また、前記第1発明のメタン濃縮装置は少なくとも第1分離膜および第2分離膜の2つの分離膜を備えるものであるが、3つ以上の分離膜を備えることもできる。また、前記第2発明のメタン濃縮方法は少なくとも第1分離膜および第2分離膜の2つの分離膜に順次にガスを導くものであるが、3つ以上の分離膜にガスが順次に導かれるようにすることもできる。このようにすれば、分離膜の段数を増すに従って回収率が低下すると共に処理効率も低下するが、メタン濃度の一層高いガスを得ることができる。例えば、透過係数比の小さい分離膜が用いられる場合には、3段以上の構成とすることも有効である。
また、好適には、前記第1分離膜および前記第2分離膜は、メタン濃縮を行おうとする原料ガスによる劣化が生じ難い無機多孔質材料で構成されたものであれば足り、特に限定されないが、例えば、特開2006−239663号公報に記載されているように所定の多孔質支持体上に多孔質セラミック膜を形成したものや、更にその多孔質セラミック膜の細孔のうちの大径のものをCVD法などを利用して縮小し或いは閉塞したもの等が好適に用いられる。
上記多孔質セラミック膜は、例えば、スラリーのディップコーティング、化学蒸着(すなわちCVD)、或いはゾル−ゲル法等で形成される。
また、好適には、上記多孔質セラミック膜はシリカ膜である。シリカ膜は高い耐熱性および耐水蒸気性を有することから、メタン濃縮に好適に用い得る。
また、好適には、前記ゾル−ゲル法で用いられるセラミック材料のゾルは、例えば、テトラエトキシシラン(Tetraethyl Orthosilicate:TEOS)またはテトラメトキシシラン(Tetramethyl Orthosilicate:TMOS)、テトラプロポキシシラン(tetra-n-propoxysilane)、テトラブトキシシラン(tetra-n-butoxysilane)、メチルトリエトキシシラン(methyltriethoxysilane)、メチルトリメトキシシラン(methyltrimethoxysilane)、または、種々のアルコキシドを出発原料とするものである。好適には、この出発原料に、エタノール等の有機溶媒、硝酸(HNO3)等の酸、および水を加え、攪拌しつつ加熱することで製造される。攪拌温度および時間は、例えば353K、2時間程度である。また、これに先だって室温の攪拌の適宜の時間、例えば30分程度実施することが好ましい。なお、このシリカゾルの原料組成は、所望する細孔径や細孔容積等に応じて適宜定められるが、例えば、TEOS:エタノール:水:硝酸=1:5:6.8:0.12(mol%)程度である。
ゾル−ゲル法によって多孔質セラミック膜(シリカ膜)を形成するに際しては、上記のシリカゾルをエタノール等の有機溶媒で適当な濃度、例えば0.1(mol/l)程度に希釈して製膜液とし、支持体をこれにディップコートすることにより製膜する。これに乾燥および焼成処理を施すことにより、シリカ膜が得られる。ディップコーティングの時間は、例えば5秒間程度である。また、乾燥条件は、例えば、313K、相対湿度60%で2時間程度である。また、焼成条件は、例えば873Kで3時間程度である。ディップコーティングの時間は、所望する膜厚に応じて定められ、焼成温度は、所望する高温安定性に応じて適宜定められる。
また、上記多孔質支持体は、例えば、金属酸化物、金属炭化物、金属窒化物等が好ましい。例えば、アルミナ、ジルコニア、チタニア、シリカ、マグネシア等のセラミックスが好適である。また、支持体としてα−アルミナを用いる場合には、その表面にγ−アルミナから成る多孔質層を設けることが好ましい。上記の多孔質支持体は、円筒や角筒等の筒状、平板状等の用途に応じた適宜の形状とされるが、筒状の場合は、例えば押出成形によって成形することができる。
また、上記多孔質支持体は、例えば、0.05〜10(μm)程度の細孔径を有するものが好ましい。一層好適には、細孔径は、0.05〜1(μm)程度である。このようにすれば、ガス透過率を高く保ち且つ欠陥を少なくすることができる。
また、上記多孔質支持体上には、前記多孔質セラミック膜を設けるに先だって、適宜下地層となる中間層が設けられる。この中間層は、形成しようとする多孔質セラミック膜の細孔径に対して多孔質支持体の細孔径或いは気孔径が著しく大きい場合や、多孔質セラミック膜を直に形成することが困難な場合等に設けられる。中間層は1層でも良いが、必要に応じて2層以上を積層することもできる。例えば、上記のようにα−アルミナ上にγ−アルミナの中間層を形成する場合において、これらの間に更にα−アルミナ等から成る更に他の中間層を設けても良い。また、アルミナに代えて、シリカライトなどを用いることもできる。このような中間層は、例えば、ディップコーティングによって形成される。
また、上記のように中間層を設ける場合には、最表面に位置するものの細孔径を1〜100(nm)程度の範囲内にすることが好ましい。一層好適には、細孔径は、1〜20(nm)の範囲内である。このようにすれば、前記多孔質セラミック膜を一層薄くすることができると共に、欠陥の発生を抑制できる。
また、好適には、前記蒸着工程は、25(wt%)以上の純粋酸素および残部不活性ガスから成る混合ガスと、気化させたセラミック源とを用いて蒸着を行うものである。このようにすれば、純粋酸素が25(wt%)以上含まれる混合ガスが用いられることから、耐熱性および耐水蒸気性に優れた水素ガス分離膜が得られる。上記不活性ガスは特に限定されないが、例えば、N2、Ar、He、Ne、H2O等が好適に用いられる。なお、上記純粋酸素に代えてオゾンまたは水(H2O)を用いることもできる。
また、好適には、前記蒸着工程は、前記混合ガスを前記多孔質支持体の一方の面から供給すると共に、前記気化させたセラミック源を他方の面から供給するものである。このようにすれば、混合ガスおよびセラミック源が多孔質支持体内で対向拡散させられることから、その連通細孔内に均一且つ効率よく蒸着膜を形成できる。
また、前記蒸着工程におけるセラミック源は、熱分解により目的とするセラミック材料を生成させ薄膜を形成するものであれば適宜のものを用い得るが、例えば、テトラ低級アルコキシシラン、これと他の金属アルコシキドとの混合物、およびシラン類から成る群から選ばれる少なくとも一種であるシリカ源である。上記テトラ低級アルコキシシランとしては、前記TEOS、TMOS等が挙げられる。また、シラン類は、テトラ低級アルコキシシランに比較して熱分解性が高いので特に好適である。また、シリカ源としてはN-オクチルトリエトキシシラン、N-オクタデシルトリメトキシシラン、m,p-エチルフェネチルトリメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、2-ヒドロキシ-4-(3-トリエトキシシリルプロポキシ)-ジフェニルケトン等が好適である。これらのような大きい分子を用いることにより、高い透過率を維持したまま製膜できる、ピンホール或いは欠陥を選択的(すなわち優先的)に埋めることができる、有機基の官能基により親水性・疎水性を選択することができる等の利点がある。
また、好適には、前記蒸着工程における処理温度は、200〜700(℃)の範囲内の温度である。このようにすれば、多孔質支持体を劣化させることなく短時間で製膜できる。処理温度は、例えば600(℃)程度である。
また、前記蒸着工程には、公知の種々のCVD、例えば、プラズマCVD、レーザーCVD、および熱CVDを用いることができる。
好適には、前記蒸着工程は、5〜180分間の範囲内の処理時間で実施される。このようにすれば、連通微細孔を閉塞することなく、連通細孔を適度に縮小することができる。なお、処理時間を長くするほど平均細孔径が小さく且つ細孔分布が狭くなるため、透過係数比が高くなる反面でガス透過率が低くなる。そのため、処理時間は、これらの釣り合いを考慮して決定することが好ましい。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の一実施例のメタン濃縮装置10の構成を模式的に示す図である。図1において、メタン濃縮装置10には、第1膜モジュール12および第2膜モジュール14が備えられている。
上記の第1膜モジュール12は、第1分離膜16で仕切られた第1室18および第2室20を備えており、コンプレッサ22を備えた原料ガス路24がその第1膜モジュール12の第1室18に接続されている。また、上記第2室20には第1分離膜16を透過した透過ガスを廃棄するための廃棄路26が備えられている。
また、上記の第2膜モジュール14は、第2分離膜28で仕切られた第1室30および第2室32を備えており、その第1室30が前記第1膜モジュール12の第1室18に非透過ガス路34によって接続されている。また、第1室30には、第2分離膜28を透過しなかった非透過ガスを回収するための回収路36が接続されている。一方、第2室32は、リサイクルガス路38によって前記原料ガス路24に接続されている。
上記の第1分離膜16および第2分離膜28は、何れも多孔質無機材料から成るもので、例えば、アルミナから成る円筒形や平板形等の多孔質支持体の表面に薄いシリカ膜を形成することで構成されている。これら第1分離膜16および第2分離膜28は、二酸化炭素を良く透過させ且つメタンを殆ど透過させない多数の細孔を備えており、二酸化炭素/メタンの透過係数比が5以上、二酸化炭素の透過率が1×10-9(mol・m-2・s-1・Pa-1)以上の特性を有する。また、第2分離膜28の膜面積は第1分離膜16の膜面積の2〜4倍程度となっているが、その他の形状・構造・特性等は同様に構成されている。
上記の多孔質支持体は、例えば、押出成形や粉末プレス成形等の適宜の成形方法で作製した所定の形状の成形体に焼成処理を施すことによって製造することができる。原料としては、例えばα−アルミナ粉末を用い得る。なお、この多孔質支持体の表面には、その表面性状や細孔径を調節して、所望する細孔径を有するシリカ膜の形成を容易にするための1乃至2以上の中間層を設けることができる。この場合、中間層は、例えば、α−アルミナ原料を分散させたスラリーを用意して、多孔質支持体の表面にスラリーをディッピング等によって塗布し、乾燥、焼成処理を施すことによって形成する。スラリーを調製する際の原料の平均粒径やスラリー粘度等は、中間層の上に形成するシリカ膜の細孔径や膜厚などに応じて、適宜定めればよい。
また、前記の第1分離膜16および第2分離膜28は、このようにして製造した多孔質支持体の表面に、例えばゾル−ゲル法やCVD法でシリカ膜を形成して製造することができる。また、第3の方法として、ゾル−ゲル法でシリカ膜を形成した後、その細孔の内周面にCVD法でシリカを蒸着して細孔径を縮小する方法で製造することもできる。
ゾル−ゲル法でシリカ膜を形成する場合には、例えば、TEOS等のシリカ源にエタノール、水、硝酸等を加えて攪拌し、更に加熱しつつ攪拌することによりシリカゾルを製造する。このシリカゾルを製膜液として用いる。または、必要に応じて、例えばエタノールで適宜の濃度に希釈して用いる。このような製膜液を前記多孔質支持体にディップコーティング等の適宜の方法で塗布し、乾燥および焼成処理を施すことによって多孔質シリカ膜が得られる。
また、CVD(化学蒸着)法でシリカ膜を形成する場合には、例えばTEOSまたはTMOS等のシリカ源をバブラーで気化させ、これをO2またはN2ガスに乗せて多孔質支持体の一方の面から供給すると共に、オゾンガスや酸素を他方の面から供給することにより、その支持体の細孔内でこれらを反応させる。
また、前記の第3の方法による場合は、上述したゾル−ゲル法で形成したシリカ膜に更にCVD法でシリカを蒸着する。この方法によれば、ゾル−ゲル法による膜形成の際に生じる欠陥や焼成処理を施す際の収縮に起因する欠陥が、蒸着されたシリカで減じられると共に、シリカ膜の細孔のうち大径のものが縮小されるので、前記のように透過係数比の十分に大きい分離膜が得られる。
上述したように製造される第1分離膜16および第2分離膜28を備えたメタン濃縮装置10を用いてメタン濃縮をするに際しては、前記コンプレッサ22を作動させることによって、前記原料ガス路24から例えばメタンおよび二酸化炭素を主に含む混合ガスを例えば950(kPa)程度の圧力で第1膜モジュール12に供給する。このとき、第1膜モジュール12の第2室20側の圧力は例えば100(kPa)程度に設定する。すなわち、混合ガスを例えば850(kPa)程度の差圧で供給する。また、原料ガスは100(℃)以上、例えば150〜600(℃)程度に加熱して供給する。
第1分離膜16は、前述したように二酸化炭素の透過率が1×10-9(mol・m-2・s-1・Pa-1)以上で、二酸化炭素/メタン≧5の透過係数比を有するので、その第1分離膜16を透過した二酸化炭素量に応じて混合ガス中のメタン濃度が高められる。第1分離膜16を透過した透過ガスは廃棄路26を通して廃棄され、透過しなかった非透過ガスは残圧で非透過ガス路34を通して第2膜モジュール14に送られる。なお、第1膜モジュール12には、原料ガスが100(℃)以上に加熱されて供給されるので、原料ガス中に含まれる水は蒸発した状態にある。そのため、水蒸気は二酸化炭素よりも一層第1分離膜16を透過しやすいことから、ここで透過して廃棄され、第1分離膜16および第2分離膜28の目詰まりが生じ難い。
第2膜モジュール14に非透過ガスが送られると、第2分離膜28も二酸化炭素/メタン≧5の透過係数比を有するので、その第2分離膜28を透過した二酸化炭素量に応じて混合ガス中のメタン濃度が更に高められる。メタン濃度が高められた非透過ガスは回収路36を通して回収され、第2分離膜28を透過した透過ガスはリサイクルガス路38を通して原料ガス路24に送られる。これにより、例えばメタン濃度が90(%)以上のメタン濃縮ガスが90(%)程度の収率を以て回収される。そのため、本実施例のメタン濃縮装置10は、例えば、バイオマスガス化処理装置の出口側に設けることにより、発生させたガスを処理して、メタン濃度の高い有用性の高いガスを得ることができる。また、第2分離膜28を透過した透過ガスが原料ガス路24に戻されるため、これが廃棄される場合に比較して高いメタン回収率が得られる。
要するに、本実施例のメタン濃縮装置10によれば、第1分離膜16および第2分離膜28と、原料ガスを第1分離膜16に導くための原料ガス路24と、第1分離膜16の非透過ガスを第2分離膜28に導くための非透過ガス路34とが備えられる。そのため、これら2段に配置された第1分離膜16および第2分離膜28によって原料ガス中の二酸化炭素が分離されることで、第1分離膜16および第2分離膜28を何れも透過しなかった非透過ガスのメタン濃度が高められる。このとき、第1分離膜16および第2分離膜28は無機多孔質材料で構成されていることから、有機材料で構成されている場合に比較して高い耐熱性を有し、また、高い圧力を加えても細孔径の拡大や膜の破損が生じ難い。したがって、原料ガスを高圧で供給できることから、二酸化炭素/メタンの透過係数比が5以上且つ二酸化炭素の透過率が1×10-9(mol・m-2・s-1・Pa-1)以上の十分に高い分離膜特性を有すること相俟って、高い処理効率を以て、メタン濃度が高いガスを高いメタン収率で回収することができる。しかも、高い耐熱性を有することから原料ガス中の水分が蒸発する温度で使用できるため、水分を除去するための装置を分離膜とは別に設けなくとも、原料ガス中の水分で第1分離膜16が目詰まりすることもないので、処理効率を一層高めることができる。
なお、上記バイオマスガス化処理装置は、例えば、超臨界水ガス化による方法では、例えば、高圧反応器と、恒温槽と、その高圧反応器を冷却するための水冷装置とを備えたもので、以下のようにしてバイオマスガス化を行う。すなわち、先ず、例えばステンレス製高圧反応器に、難分解性木質系バイオマスであるオルガノソルブリグニン、触媒、水を投入し、反応器内をアルゴンで置換した後に密閉する。次いで、反応器を恒温槽内に入れて例えば400(℃)程度の一定温度に保持して、反応器内の水を超臨界状態にし、内部の圧力を28.8(MPa)程度に保って、例えば6時間程度反応を行う。これにより、容器内に投入したバイオマスがガス化させられる。反応終了後、直ちに反応器を水冷し、速やかに反応を停止させる。
このようにして得られる生成ガスをガスクロマトグラフで分析したところ、反応器に導入したリグニンの炭素モル数を基準としたガス化率は77.5(%)程度、ガス組成は水素 6(%)、メタン 54(%)、二酸化炭素 40(%)、エタン 0.2(%)未満であった。このような組成を有するガスは、前述した説明から明らかなように本実施例のメタン濃縮装置10を通すことでメタン以外の成分が好適に除去されるため、バイオマスガス化処理施設に好適に用い得る。
なお、上記の処理条件は処理対象物や得ようとする処理能力等に応じて適宜定められるが、例えば、上記高圧反応器は、内容積が6(ml)程度のものを用い得る。また、この場合、投入するバイオマスは0.1(g)程度、触媒は0.1(g)程度、水は1.8(g)程度である。また、触媒としては、例えばNi/MgO触媒を用いることができる。この触媒は、例えばMgO(JRC-MGO-4 500A、28〜38(m2/g))とNi(NO3)2・6H2O(例えば関東化学製)の水溶液を383(K)にて一晩乾燥し、空気中において1173(K)にて8時間焼成し、更に、873(K)にて水素還元することで得られる。このようにして得られる触媒は、例えば平均粒径が180(μm)以下である。また、斯かる触媒を繰り返し使用したところ、少なくとも3回の使用では性能の低下が認められなかった。
ここで、製造方法の異なる複数の多孔質のシリカ膜について評価した結果と、そのシリカ膜を用いて混合ガスのメタン濃縮を行った場合の計算結果とを説明する。下記の表1は、ゾル−ゲル法、CVD法、およびゾル−ゲル+CVD法で製造したシリカ膜のガス透過速度と、二酸化炭素/メタンの透過係数比とをまとめたものである。なお、各膜のガス透過速度試験は、表1の左欄に掲げる各ガス種のみから成る単成分ガスを用いて行った。
Figure 2008260739
上記の表1において、サンプルNo.1「ゾル−ゲル法1」〜No.3「ゾル−ゲル法3」のシリカ膜は、何れも前述したようなゾル−ゲル法で作成したものである。No.1のシリカ膜は、分子径の小さいガスの透過率が比較的高く、分子径の大きいガスの透過率が比較的小さい特性を有している。例えば、分子径の小さい二酸化炭素の透過率が1×10-7(mol・m-2・s-1・Pa-1)と比較的高く、且つ分子径の大きいメタンの透過率が1×10-8(mol・m-2・s-1・Pa-1)比較的低くなっている。また、二酸化炭素/メタンの透過係数比は10と大きい値である。
No.2のシリカ膜では、No.1に比較して、分子径の小さいガスの透過率がやや小さいか同程度で、その一方、分子径の大きいガスの透過率が比較的大きい。例えば、二酸化炭素の透過率が1×10-7(mol・m-2・s-1・Pa-1)と同程度であるが、メタンの透過率が3×10-8(mol・m-2・s-1・Pa-1)と大きい。そのため、二酸化炭素/メタン透過係数比は3.3と小さく、本発明の範囲外にあり、分離性能が低い。
No.3のシリカ膜では、No.2に比較して、分子径の小さいガスの透過率が更に小さく、分子径の大きいガスの透過率がそれにもまして小さくなっている。例えば、二酸化炭素の透過率が8×10-8(mol・m-2・s-1・Pa-1)と小さいが、メタンの透過率は5×10-9(mol・m-2・s-1・Pa-1)と極めて小さい。そのため、二酸化炭素/メタン透過係数比は16と大きい値であり、分離性能がNo.1と比較しても高い。
また、No.4のシリカ膜は、CVD法で形成したものである。このシリカ膜は二酸化炭素の透過率が1×10-9(mol・m-2・s-1・Pa-1)と著しく小さいが、メタンの透過率は5×10-11(mol・m-2・s-1・Pa-1)と極めて小さい。そのため、二酸化炭素/メタン透過係数比は20と大きな値であり、分離性能が著しく高い。但し、透過速度が二酸化炭素で比較して1/100と小さいため、処理効率はやや低い。
また、No.5のシリカ膜は、ゾル−ゲル法1で形成した膜にCVD法でシリカを蒸着することによって形成したもので、二酸化炭素の透過率は3×10-9(mol・m-2・s-1・Pa-1)とNo.4と同程度、メタンの透過率は2×10-10(mol・m-2・s-1・Pa-1)とNo.4よりもやや大きい程度である。二酸化炭素/メタン透過係数比は15と大きい値が得られている。
下記の表2〜表7は、上記のNo.1、No.4、No.5について、透過ガスと非透過ガスの流通方向が反対方向である向流の場合と、同一方向である並流の場合のそれぞれについて、各表に掲げたスペック設定値が得られる流量および膜面積を計算で求めたものである。計算に当たっては、原料ガス組成を、メタン 54(%)、二酸化炭素 40(%)、水素 6(%)とし、原料ガスの供給量を1(Nm3・hr-1)、供給圧を1000(kPa)、透過圧を150(kPa)とした。
Figure 2008260739
上記の表2は、No.1のシリカ膜を用いて向流で処理した場合の計算結果で、メタン回収率0.9およびメタン濃度0.85としてそれぞれ計算した。回収率0.9を得るためには、透過ガス流量を0.31(Nm3・hr-1)、非透過ガス流量を0.69(Nm3・hr-1)、膜面積を0.11(m2)とする必要がある。一方、濃度0.85を得るためには、透過ガス流量を0.50(Nm3・hr-1)、非透過ガス流量を0.50(Nm3・hr-1)、膜面積を0.22(m2)とする必要がある。
下記の表3は、No.1のシリカ膜を用いて並流で処理した場合の計算結果で、これもメタン回収率0.9およびメタン濃度0.85としてそれぞれ計算した。回収率0.9を得るためには、透過ガス流量を0.31(Nm3・hr-1)、非透過ガス流量を0.69(Nm3・hr-1)、膜面積を0.11(m2)とする必要がある。一方、濃度0.85を得るためには、透過ガス流量を0.55(Nm3・hr-1)、非透過ガス流量を0.45(Nm3・hr-1)、膜面積を0.28(m2)とする必要がある。
Figure 2008260739
下記の表4は、No.4のシリカ膜を用いて向流で処理した場合の計算結果で、メタン濃度0.70として計算した。この計算結果によれば、透過ガス流量を0.26(Nm3・hr-1)、非透過ガス流量を0.74(Nm3・hr-1)、膜面積を9.3(m2)とすれば、濃度0.70を得ることができる。
Figure 2008260739
下記の表5は、No.4のシリカ膜を用いて並流で処理した場合の計算結果で、設定メタン濃度は0.65とした。透過ガス流量を0.19(Nm3・hr-1)、非透過ガス流量を0.81(Nm3・hr-1)、膜面積を6.7(m2)とすれば、濃度0.65を得ることができる。
Figure 2008260739
下記の表6は、No.5のシリカ膜を用いて向流で処理した場合の計算結果で、設定メタン濃度は0.70とした。透過ガス流量を0.27(Nm3・hr-1)、非透過ガス流量を0.73(Nm3・hr-1)、膜面積を3.1(m2)とすれば、濃度0.70を得ることができる。
Figure 2008260739
下記の表7は、No.5のシリカ膜を用いて並流で処理した場合の計算結果で、これもメタン回収率0.9およびメタン濃度0.85としてそれぞれ計算した。回収率0.9を得るためには、透過ガス流量を0.36(Nm3・hr-1)、非透過ガス流量を0.64(Nm3・hr-1)、膜面積を5.2(m2)とする必要がある。一方、濃度0.85を得るためには、透過ガス流量を0.50(Nm3・hr-1)、非透過ガス流量を0.50(Nm3・hr-1)、膜面積を9.8(m2)とする必要がある。
Figure 2008260739
以上の計算結果によれば、1段のみの分離膜で十分なメタン濃度およびメタン収率を共に得ることは困難であり、メタン濃縮装置10のように2段構成とすることが必須である。以下、斯かる2段構成の分離膜によるメタン濃縮試験結果を説明する。1段目および2段目の各々には膜面積が異なる他は同一構成の膜を用いた。また、非透過ガスおよび透過ガスの流通方向は全て向流とした。なお、この試験に際しては、安定した成分組成のガスを大量に必要とするため、前記の超臨界水ガス化により得られた生成ガスと略同様な組成に構成した模擬混合ガスを用いた。模擬混合ガスの組成は、メタン 54(%)、二酸化炭素 40(%)、水素 6(%)とした。前述したようにバイオマスガス化で生成されるガスにはエタンも僅かに含まれているが、極めて微量であり、燃料として利用できるため分離無用である。
また、2段構成の場合は、1段目の透過ガスを廃棄することになるため、メタン回収率を可及的に高く保ちながら水素や二酸化炭素を排出できるように、1段目に配する第1分離膜16の膜面積は小さい方が好ましい。また、2段目の膜面積は二酸化炭素の除去延いてはメタンの高純度化に対する寄与が大きいので、膜面積を十分に大きくすることが必要であるが、膜面積が4倍以上になるとメタンの透過量が大きくなり過ぎて回収率が低くなる。また、リサイクル量が増えて装置の大型化につながる。
下記の表8は、No.1のシリカ膜を用いた場合の1段目の分離膜(第1分離膜)の透過試験結果である。膜面積は1.0×10-3(m2)、原料ガス流量はガス透過率に合わせて500(ml/min)、原料ガスの供給圧は950(kPa)、透過圧は100(kPa)となるように設定した。以下の全ての試験においても、供給圧および透過圧をこの試験と同一に揃えた。
Figure 2008260739
上記のように、ゾル−ゲル法で作製したNo.1のシリカ膜では、1段目でメタン濃度0.63、回収率0.98の非透過ガスが得られる。そこで、1段目の非透過ガスを2段目の分離膜(第2分離膜)に供給することを模した試験を行った。膜面積は3.5×10-3(m2)、原料ガス流量は420(ml/min)、原料ガスの供給圧は950(kPa)、透過圧は100(kPa)となるように設定した。なお、実際に2段構成にした場合には、1段目の透過ガス量に応じて2段目への供給圧が低下するが、条件が煩雑になるためこの試験では圧力低下を無視した。以下の全ての試験においても同様である。
試験結果を下記の表9に示す。非透過ガスのメタン濃度は0.95、2段を通した後のメタン回収率は0.98×0.91=0.89である。すなわち、2段目の透過ガスをリサイクルしなくとも、燃料電池において現在のところ望まれている条件を満足するメタン濃縮ガスが得られた。この条件でも十分な結果ではあるが、ガス流量や圧力を調整すれば回収率0.90を達成することは可能であり、また、メタン濃度が要求条件よりも高いため、2段目の透過ガスのリサイクルを行えば回収率0.90以上が得られるものと考えられる。
Figure 2008260739
下記の表10は、No.4のシリカ膜を用いた場合の1段目の分離膜の透過試験結果である。膜面積は1.0×10-2(m2)、原料ガス流量はガス透過率に合わせて50(ml/min)となるように設定した。
Figure 2008260739
上記のように、CVD法で作製したNo.4のシリカ膜では、1段目でメタン濃度0.66、回収率0.99の非透過ガスが得られる。前記表8,9に示す試験と同様に、この1段目の非透過ガスを2段目の分離膜に供給することを模した試験結果を下記の表11に示す。膜面積は3.0×10-2(m2)、原料ガス流量は40.7(ml/min)となるように設定した。その結果、非透過ガスのメタン濃度は0.91、2段を通した後のメタン回収率は0.99×0.96=0.95である。すなわち、2段目の透過ガスをリサイクルしなくとも、燃料電池において現在のところ望まれている条件を満足するメタン濃縮ガスが得られた。
但し、この試験では、1段目および2段目共に膜面積をNo.1のシリカ膜を用いた場合の10倍にしているにも拘わらずガス流量が少なく、処理量が少ない。したがって、No.4のシリカ膜は大量処理向きではない。すなわち、二酸化炭素の透過速度が1×10-9(mol・m-2・s-1・Pa-1)程度のシリカ膜は、使用可能ではあるが、処理効率の観点からは十分とは言えない。
Figure 2008260739
下記の表12は、No.5のシリカ膜を用いた場合の1段目の分離膜の透過試験結果である。膜面積は1.0×10-2(m2)、原料ガス流量はガス透過率に合わせて100(ml/min)となるように設定した。
Figure 2008260739
上記のように、CVD法で作製したNo.4のシリカ膜では、1段目でメタン濃度0.66、回収率0.98の非透過ガスが得られる。前記表8〜11に示す試験と同様に、この1段目の非透過ガスを2段目の分離膜に供給することを模した試験結果を下記の表13に示す。膜面積は2.0×10-2(m2)、原料ガス流量は79.4(ml/min)となるように設定した。その結果、非透過ガスのメタン濃度は0.92、2段を通した後のメタン回収率は0.98×0.94=0.92である。すなわち、2段目の透過ガスをリサイクルしなくとも、燃料電池において現在のところ望まれている条件を満足するメタン濃縮ガスが得られた。しかしながら、この試験でも、1段目および2段目共に膜面積をNo.1のシリカ膜を用いた場合の10倍にしているにも拘わらずガス流量が少なく、処理量が少ない。したがって、No.5のシリカ膜も大量処理向きではない。
Figure 2008260739
また、下記の表14は、前記表1のNo.2のシリカ膜すなわち二酸化炭素/メタン透過係数比の小さい分離膜を用いた場合の1段目の試験結果を示したものである。膜面積は1.0×10-3(m2)、原料ガス供給量は膜面積に合わせて500(ml/min)に調整した。
Figure 2008260739
上記のように、ゾル−ゲル法で形成したシリカ膜であっても、No.2のものは前述したように二酸化炭素/メタン透過係数比が3.3程度と小さいため、回収率が若干小さくなる。この膜についても、他の膜と同様に1段目の非透過ガスを2段目の分離膜に供給することを模した試験結果を下記の表15に示す。2段目の膜面積は2.0×10-3(m2)、原料ガス流量は406(ml/min)となるように設定した。その結果、非透過ガスのメタン濃度は0.75、2段を通した後のメタン回収率は0.93×0.81=0.75である。すなわち、このNo.2の膜では、二酸化炭素透過率はNo.1の膜と同程度であるが、透過係数比が低いため、メタン濃度、メタン回収率が共に低く、燃料電池に要求される条件を満足するメタン濃縮ガスは得られない。したがって、二酸化炭素/メタン透過係数比は3.3よりも大きいこと、例えば5以上であることが必要である。また、前記No.1の結果によれば、10以上であることが一層好ましい。
Figure 2008260739
下記の表16は、No.3のシリカ膜を用いた場合の1段目の分離膜の透過試験結果である。膜面積は1.0×10-3(m2)、原料ガス流量はガス透過率に合わせて500(ml/min)となるように設定した。
Figure 2008260739
上記のように、ゾル−ゲル法で作製したNo.3のシリカ膜では、1段目でメタン濃度0.63、回収率0.99の非透過ガスが得られる。この膜についても、他の試験と同様に1段目の非透過ガスを2段目の分離膜に供給することを模した試験結果を下記の表17に示す。膜面積は4.0×10-3(m2)、原料ガス流量は428(ml/min)となるように設定した。その結果、非透過ガスのメタン濃度は0.91、2段を通した後のメタン回収率は0.99×0.95=0.94である。すなわち、2段目の透過ガスをリサイクルしなくとも、燃料電池において現在のところ望まれている条件を満足するメタン濃縮ガスが得られた。この結果とNo.1、No.4のシリカ膜の結果とを対比すると、少なくとも二酸化炭素の透過速度が8×10-8(mol・m-2・s-1・Pa-1)以上であることが好ましく、1×10-7(mol・m-2・s-1・Pa-1)以上であることが一層好ましいと考えられる。
Figure 2008260739
上記の各試験は、分離膜を2段に備えるメタン濃縮装置を模したものであるが、分離膜の段数は3段以上にすることもできる。例えば、3段構成にする場合には、1段目は2段構成の場合と同様であるが、2段目は1段目と同一かやや大きい程度の膜面積に設定する。また、3段目は2段構成の場合に比較してやや小さい膜面積が好ましいと考えられる。これら2段目および3段目の膜面積をこのように設定する理由は、それらを透過して廃棄され或いはリサイクルされるメタン量を可及的に少なくして、収率を高め或いは装置の大型化を抑制するためである。
下記の表18に前記No.1のシリカ膜を用いて3段構成とする場合の2段目の試験結果を示す。なお、1段目の試験結果は前記表8に示すものと全く同一であるため省略する。この2段目の試験では、膜面積を1.0×10-3(m2)すなわち1段目と同一、原料ガス供給量を420(ml/min)となるように設定した。
Figure 2008260739
上記のように、2段目ではメタン濃度0.69、回収率0.97の非透過ガスが得られる。前記表9に示した試験結果よりもメタン濃度が低いのは、膜面積が小さいことから透過する二酸化炭素量が少なくなるためである。この2段目の非透過ガスを3段目の分離膜に供給することを模した試験結果を下記の表19に示す。膜面積は3.0×10-3(m2)、原料ガス流量は428(ml/min)となるように設定した。なお、この3段目についても、2段目と同様に条件が煩雑になることを避けて2段目におけるガス透過に起因する供給圧低下を無視した。このように3段の分離膜を通した結果、非透過ガスのメタン濃度は0.92、3段を通した後のメタン回収率は0.98×0.97×0.91=0.86である。すなわち、本実施例においても、十分なメタン濃度および回収率が得られた。
Figure 2008260739
上記の結果によれば、段数が増えるほど透過して廃棄されるメタン量が増大して回収率は低下する。したがって、3段以上の構成は、分離性能が不十分な場合に高純度化を図るために採用すべきもので、一般的には2段構成の方が好ましいと考えられる。
以上、本発明を図面を参照して詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施でき、その主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものである。
本発明の一実施例のメタン濃縮装置の構成を模式的に示す図である。
符号の説明
10:メタン濃縮装置、12:第1膜モジュール、14:第2膜モジュール、16:第1分離膜、18:第1室、20:第2室、22:コンプレッサ、24:原料ガス路、26:廃棄路、28:第2分離膜、30:第1室、32:第2室、34:非透過ガス路、36:回収路、38:リサイクルガス路

Claims (4)

  1. メタンおよびそれよりも分子径の小さい気体Aを主成分とする原料ガスからメタン濃度を高めた濃縮ガスを回収するためのメタン濃縮装置であって、
    前記気体Aとメタンとの透過係数比 A/メタン が5以上且つその気体Aの透過率が1×10-9(mol・m-2・s-1・Pa-1)以上の特性を有する無機多孔質材料製の第1分離膜と、
    前記透過係数比 A/メタン が5以上且つ前記気体Aの透過率が1×10-9(mol・m-2・s-1・Pa-1)以上の特性を有する無機多孔質材料製の第2分離膜と、
    前記原料ガスを前記第1分離膜に導くための第1流路と、
    その第1流路で導かれた前記原料ガスのうち前記第1分離膜を透過しなかった非透過ガスを前記第2分離膜に導くための第2流路と
    を、含むことを特徴とするメタン濃縮装置。
  2. 前記第2分離膜の膜面積は前記第1分離膜の膜面積の2〜4倍である請求項1のメタン濃縮装置。
  3. 前記第2分離膜を透過した透過ガスを前記第1流路に戻すためのリサイクルガス路を有するものである請求項1のメタン濃縮装置。
  4. メタンおよびそれよりも分子径の小さい気体Aを主成分とする原料ガスからメタン濃度を高めた濃縮ガスを回収するためのメタン濃縮方法であって、
    前記気体Aとメタンとの透過係数比 A/メタン が5以上且つその気体Aの透過率が1×10-9(mol・m-2・s-1・Pa-1)以上の特性を有する無機多孔質材料製の第1分離膜に前記原料ガスを100(℃)以上の温度で供給する第1分離工程と、
    前記透過係数比 A/メタン が5以上且つ前記気体Aの透過率が1×10-9(mol・m-2・s-1・Pa-1)以上の特性を有する無機多孔質材料製の第2分離膜に前記第1分離膜を透過しなかった非透過ガスを導く第2分離工程と
    を、含むことを特徴とするメタン濃縮方法。
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