JP2008256884A - 感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】特定の構造を有する感光性シリコーン化合物100質量部、及び光重合開始剤0.1〜20質量部を含有する感光性樹脂組成物を用いる。
【選択図】なし
Description
このような感光性ポリイミドの問題点として、残留応力が大きいため厚膜形成時にクラックが発生しやすいこと、熱硬化処理おいて4割近い収縮が起こるためウェハ上層の段差に対する平坦化能が低いこと、200℃以下の低温ではポリイミド構造を形成するのが困難で、誘電率も下がらないことが挙げられる。
(1)(A)下記(I)記載の感光性シリコーン化合物100質量部、及び(B)光重合開始剤0.1〜20質量部を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物。
(I)下記一般式(a)で示される少なくとも一種のシラノール化合物(以下、(a)成分)に対し、下記一般式(b1)で示される化合物(以下、(b1)成分)及び(b2)で示される化合物(以下、(b2)成分)からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物であり、(b1)成分をモル数で10%以上100%以下含有する、(b)成分を、(a)成分/(b)成分=40モル%/60モル%〜60モル%/40モル%の割合で加え、触媒の存在下、積極的に水を添加することなく縮合させる方法で得られる、感光性シリコーン化合物。
ここで、(b)成分のモル数=((b1)成分のモル数)+((b2)成分のモル数)である。
(R1はC1〜C6のアルキル基、R2は水素原子又はC1〜C6のアルキル基である。R1、R2ともにすべて同一であっても、異なっていても良い。)
R3R4SiX2 (b1)
(R3は、エポキシ基及び炭素−炭素二重結合を有する基からなる群から選ばれる基を少なくとも1つ含むC2〜C17の有機基、R4はC1〜C12の炭化水素基、XはC1〜C12のアルコキシ基である。2つのXは互いに同じであっても異なっていても良い。)
R5 aR4 bSiX4−a−b (b2)
(R4はC1〜C12の炭化水素基、R5は、C1〜C12の直鎖アルキル基、C3〜C12の分枝アルキル基、C3〜C12の環状アルキル基、又はC1〜C12の含フッ素炭化水素基からなる群より選ばれる一種の基、XはC1〜C12のアルコキシ基、aは1,2から選ばれる整数、bは0,1から選ばれる整数、a+bは2を超えることはない。aが2の場合、R5は互いに同一であっても、異なっていても良い。)
(3)上記(A)感光性シリコーン化合物を得るに当たり、(b)成分中における(b1)成分がモル数で80%以上100%以下である(1)記載の感光性樹脂組成物。
(4)上記(a)成分においてR1がメチル基、R2が水素原子であり、上記(b1)
成分において、R3が3−(メタ)アクリロキシプロピル基、R4がメチル基、Xがメトキシ基又はエトキシ基であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
(5)上記(A)感光性シリコーン化合物を得るために用いる触媒が、酸、塩基及びフッ化物塩からなる群から選ばれる一種以上であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
(7)少なくとも、基材上に(1)〜(6)のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物を塗布して塗布膜を得る工程、塗布膜に活性光線を照射し露光部を光硬化させる工程、現像液を用いて該膜の未硬化の部分を除去する工程、基材ごと加熱する工程を順に含む、硬化レリーフパターンの形成方法。
(8)(7)に記載の方法によって得られる硬化レリーフパターン。
(9)(8)に記載の硬化レリーフパターンを含む半導体装置。
本発明の感光性樹脂組成物は、(A)下記(I)記載の感光性シリコーン化合物100質量部、及び(B)光重合開始剤0.1〜20質量部を含むことを特徴とする。
(I)下記一般式(a)で示される少なくとも一種のシラノール化合物(以下、(a)成分)に対し、下記一般式(b1)で示される化合物(以下、(b1)成分)及び(b2)で示される化合物(以下、(b2)成分)からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物であり、(b1)成分をモル数で10%以上100%以下含有する、(b)成分を、(a)成分/(b)成分=40モル%/60モル%〜60モル%/40モル%の割合で加え、触媒の存在下、積極的に水を添加することなく縮合させる方法で得られる、感光性シリコーン化合物。
ここで、(b)成分のモル数=((b1)成分のモル数)+((b2)成分のモル数)である。
(R3は、エポキシ基及び炭素−炭素二重結合を有する基からなる群から選ばれる基を少なくとも1つ含むC2〜C17の有機基、R4はC1〜C12の炭化水素基、XはC1〜C12のアルコキシ基である。2つのXは互いに同じであっても異なっていても良い。)
R5 aR4 bSiX4−a−b (b2)
(R4はC1〜C12の炭化水素基、R5は、C1〜C12の直鎖アルキル基、C3〜C12の分枝アルキル基、C3〜C12の環状アルキル基、又はC1〜C12の含フッ素炭化水素基からなる群より選ばれる一種の基、XはC1〜C12のアルコキシ基、aは1,2から選ばれる整数、bは0,1から選ばれる整数、a+bは2を超えることはない。aが2の場合、R5は互いに同一であっても、異なっていても良い。)
ロペンチルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチルトリメトキシシランを挙げることができる。
(b)成分のモル数=((b1)成分のモル数)+((b2)成分のモル数)
(b1)/(b)=10〜100モル%、好ましくは50〜100モル%、より好ましくは80〜100モル%を満たす条件下、(a)/(b)=40モル%/60モル%〜60モル%/40モル%、好ましくは45モル%/55モル%〜55モル%/45モル%、より好ましくは48モル%/52モル%〜52モル%/48モル%、最も好ましくは、50モル%/50モル%の割合で仕込み、以下の2段階の反応により得られる。すなわち、まず第一ステップとして、酸、塩基、及び、フッ化物塩からなる群から選ばれる一種以上の触媒を(a)成分と(b)成分の合計に対し0.01〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%添加して、積極的に水を添加することなく50℃〜120℃で0.1〜12時間加熱還流後生成するアルコールを減圧留去して予備縮合体を得る。このとき触媒として用いることができる化合物としては、酸性化合物、例えば、トリメトキシアルミニウム、トリエトキシアルミニウム、トリ−nプロポキシアルミニウム、トリ−isoプロポキシアルミニウム、トリ−nブトキシアルミニウム、トリ−iso−ブトキシアルミニウム、トリ−sec−ブトキシアルミニウム、トリ−tert−ブトキシアルミニウム、トリメトキシボロン、トリエトキシボロン、トリ−n−プロポキシボロン、トリ−iso−プロポキシボロン、トリ−n−ブトキシボロン、トリ−iso−ブトキシボロン、トリ−sec−ブトキシボロン、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラ−n−プロポキシチタン、テトラ−iso−プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラ−iso−ブトキシチタン、テトラ−sec−ブトキシチタン、テトラ−tert−ブトキシチタン、テトラメトキシジルコニウム、テトラエトキシジルコニウム、テトラ−n−プロポキシジルコニウム、テトラ−iso−プロポキシジルコニウム、テトラ−n−ブトキシジルコニウム、テトラ−iso−ブトキシジルコニウム、テトラ−sec−ブトキシジルコニウム、テトラ−tert−ブトキシジルコニウムを、塩基性化合物、例えば、水酸化バリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ストロンチウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アンモニウム、テトラメチル水酸化アンモニウム、テトラブチル水酸化アンモニウム、トリエチルアミンを、フッ化物塩、例えば、フッ化アンモニウム、フッ化テトラメチルアンモニウム、フッ化テトラブチルアンモニウムを挙げることができる。これら触媒のうち、好ましく用いられるのは、NR6 4F(ここでR6は、C1〜C12の直鎖状炭化水素基、C3〜C12の分枝アルキル基、及びC3〜C12の環状アルキル基からなる群から選ばれる一種以上の基)である。反応の進行の観点から、触媒の使用量は0.01質量%以上が好ましい。キュア膜の機械特性の観点から、触媒の使用量が10質量%以下が好ましい。
(1)ベンゾフェノン誘導体:例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン
(2)アセトフェノン誘導体:例えば、2,2’−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGACURE651)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGACURE184)、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGACURE907)、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGACURE127)、フェニルグリオキシル酸メチル
(3)チオキサントン誘導体:例えば、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン
(5)ベンゾイン誘導体:例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチル−1フェニルプロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、DAROCURE1173)
(6)オキシム系化合物:例えば、1−フェニル−1,2−ブタンジオン−2−(O−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−ベンゾイル)オキシム、1,3−ジフェニルプロパントリオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシプロパントリオン−2−(O−ベンゾイル)オキシム、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)](チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGACURE OXE01)、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGACURE OXE02)
ン
(8)α−アミノアルキルフェノン系化合物:例えば、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGACURE369)、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)ブタン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGACURE379)
(10)チタノセン化合物:例えば、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)フェニル)チタニウム(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGACURE784)
また、これらの使用にあたっては、単独でも2種以上の混合物でもかまわない。
これら光重合開始剤は、光重合増感剤とともに使用することができる。光重合増感剤としては、例えば、4,4’−ビスエチルアミノベンゾフェノン、1−フェニル−1H−テトラゾール−5−チオール、2−2’−(フェニルイミノ)ジエタノール等を挙げることができる。これらの使用に当たっては、単独でも、2種以上を混合しても良い。その添加量は、(B)光重合開始剤に対して1〜100質量部が好ましく、1〜60質量部がより好ましい。
合物に対して、1〜100質量部であることが好ましく、5〜50質量部であることがより好ましい。
感光性樹脂組成物は、上記(A)感光性シリコーン化合物と上記(B)光重合開始剤を、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、酢酸プロピル等の溶剤に共溶解させることにより製造することができる。このとき用いられる溶剤は、上記(A)感光性シリコーン化合物と上記(B)光重合開始剤の両者が溶解するものであれば特に制限はない。
得られた塗布膜は、風乾、オーブン又はホットプレートによる加熱乾燥、真空乾燥により乾燥する。
このようにして得られた塗布膜は、露光装置、例えば、コンタクトアライナー、ミラープロジェクション、ステッパーを用いて、紫外線光源等により露光される。光硬化型樹脂としてのパターンの解像度及び取扱い性の点で、その光源波長はi線が好ましく、装置としてはステッパーが好ましい。
使用される現像液としては、上記(A)感光性シリコーン化合物に対する良溶媒と貧溶媒の組み合わせが好ましい。この良溶媒としては、N−メチルピロリドン、N−アセチル−2−ピロリドン、N,N′−ジメチルアセトアミド、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどが、また、貧溶媒としてはトルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル及び水などが用いられる。良溶媒に対する貧溶媒の割合は上記(A)感光性シリコーン化合物の溶解性により調整される。各溶媒を組み合わせて用いることもできる。
[実施例1]
<感光性シリコーン化合物の合成>
200mlのナス型フラスコ中に1,4−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼン0.1104モル(25g)、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン0.1104モル(25.7g)、nBu4NF・3H2O 0.00022モル(0.07g)を仕込み、冷却器をナスフラスコに取り付けた。オイルバスで室温から80℃まで徐々に昇温し、80℃で発生メタノールによるリフラックス確認後、1時間同温度でリフラックス継続させたのち冷却器をとり除き、同じ温度でメタノールを真空引きで除去する。突沸が起こらないように徐々に真空度を上げ1〜3torr程度になったら、80℃で攪拌しながら真空引きを継続し、最後に常圧に戻しメタノール除去を終了し、感光性シリコーン化合物を得た。23℃でE型粘度計を用いて測定したこのものの粘度は30ポイズであった。
合成した感光性シリコーン化合物100質量部、光重合開始剤としてチバスペシャルティケミカルズ社製IRGACURE369 1質量部及び4,4’−ビスエチルアミノベンゾフェノン0.2質量部、シリコンウェハへの密着助剤として3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン0.2質量部を、N−メチルピロリドン25質量部に攪拌しながら溶解させた。このワニスを、スピンコータを用いて、表面に2000オングストロームの厚さだけアルミニウムをスパッタリングしたシリコンウェハ上にスピンコートし、120℃で6分プリベークした。続いてI線ステッパを用い、空気中で樹脂面全体を露光した(露光量500mJ/cm2)。これをPGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)を現像液、IPA(イソプロパノール)をリンス液としてスピン現像し、更にN2中で180℃3時間キュアした。キュア前後で膜減りは認められなかった。次にこのキュア膜を3mm幅にダイシングし、ウェハごと塩酸につけてキュア膜を剥離した。このキュア膜をエーイーティー株式会社にて空洞共振器法を用いて10GHzで誘電率を測定した所、2.6であった。
実施例1と同様に感光性シリコーン化合物を合成し、評価に当たり、この感光性シリコーン化合物100質量部、光重合開始剤としてジフェニル−2−[O−(エトキシカルボニル)オキシム]プロパントリオン2質量部、光重合増感剤として1−フェニル−1H−テトラゾール−5−チオール1質量部、2−2’−(フェニルイミノ)ジエタノール2質量部及び4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン1.1質量部、光重合性モノマーとしてテトラエチレングリコールジメタクリレート4質量部、シリコンウェハへの密着助剤として3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン4質量部という組成を用いた以外は実施例1と同様に評価を行なった。このときキュア前後の膜減りは認められず、誘電率は2.6であった。
500mlのナス型フラスコ中にジフェニルシランジオール0.5モル(108.16g)、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン0.5モル(124.18g)、チタンテトライソプロポキシド0.03モル(8.53g)を仕込み、冷却器をナスフラスコに取り付け、オイルバスで室温から80℃まで徐々に昇温し、80℃で発生メタノールによるリフラックス確認後、1時間同温度でリフラックス継続させたのち冷却器をとり除き、同じ温度でメタノールを真空引きで除去する。突沸が起こらないように徐々に真空度を上げ1〜3torr程度になったら、80℃で攪拌しながら真空引きを継続し、
最後に常圧に戻しメタノール除去を終了し、感光性シリコーン化合物を得た。実施例1と同様の方法で測定したこのものの粘度は25ポイズであった。
続いて実施例1と同様にここで得られた感光性シリコーン化合物の評価を行なった。このときキュア前後の膜減りは認められず、誘電率は2.9であった。
ジフェニルシランジオールの代わりに、ドイツ国フラウンホーファー研究所から購入したジイソブチルシランジオール(合成法は特許文献2に記載されている)を用いた他は比較例1と同様に合成を行ない、感光性シリコーン化合物を得た。実施例1と同様の方法で測定したこのものの粘度は1ポイズであった。粘度が低く、製膜性に優れていなかった。
続いて実施例1と同様にここで得られた感光性シリコーン化合物の評価を行なった。このときキュア前後の膜減りは認められず、誘電率は2.6であった。
感光性シリコーン化合物、ドイツ国フラウンホーファー研究所から購入したRF11(ジイソブチルシランジオールとスチリルメチルジエトキシシランの縮合体)を用いた他は実施例1と同様に感光性シリコーン化合物の評価を行なおうとした所、RF11は空気中の露光では硬化せずパターニングできなかった。なお特許文献2には窒素下で露光することによりこのものを硬化させて25GHzで誘電率測定を行ない、2.5という値になったと記載されている。また実施例1と同様にこのものの粘度を測定した所、12ポイズであった。
Claims (9)
- (A)下記(I)記載の感光性シリコーン化合物100質量部、及び(B)光重合開始剤0.1〜20質量部を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物。
(I)下記一般式(a)で示される少なくとも一種のシラノール化合物(以下、(a)成分)に対し、下記一般式(b1)で示される化合物(以下、(b1)成分)及び(b2)で示される化合物(以下、(b2)成分)からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物であり、(b1)成分をモル数で10%以上100%以下含有する、(b)成分を、(a)成分/(b)成分=40モル%/60モル%〜60モル%/40モル%の割合で加え、触媒の存在下、積極的に水を添加することなく縮合させる方法で得られる、感光性シリコーン化合物。
ここで、(b)成分のモル数=((b1)成分のモル数)+((b2)成分のモル数)である。
(R1はC1〜C6のアルキル基、R2は水素原子又はC1〜C6のアルキル基である。R1、R2ともにすべて同一であっても、異なっていても良い。)
R3R4SiX2 (b1)
(R3は、エポキシ基及び炭素−炭素二重結合を有する基からなる群から選ばれる基を少なくとも1つ含むC2〜C17の有機基、R4はC1〜C12の炭化水素基、XはC1〜C12のアルコキシ基である。2つのXは互いに同じであっても異なっていても良い。)
R5 aR4 bSiX4−a−b (b2)
(R4はC1〜C12の炭化水素基、R5は、C1〜C12の直鎖アルキル基、C3〜C12の分枝アルキル基、C3〜C12の環状アルキル基、又はC1〜C12の含フッ素炭化水素基からなる群より選ばれる一種の基、XはC1〜C12のアルコキシ基、aは1,2から選ばれる整数、bは0,1から選ばれる整数、a+bは2を超えることはない。aが2の場合、R5は互いに同一であっても、異なっていても良い。) - 上記(A)感光性シリコーン化合物を得るに当たり、(b)成分中における(b1)成分がモル数で50%以上100%以下である請求項1記載の感光性樹脂組成物。
- 上記(A)感光性シリコーン化合物を得るに当たり、(b)成分中における(b1)成分がモル数で80%以上100%以下である請求項1記載の感光性樹脂組成物。
- 上記(a)成分においてR1がメチル基、R2が水素原子であり、上記(b1)成分において、R3が3−(メタ)アクリロキシプロピル基、R4がメチル基、Xがメトキシ基又はエトキシ基であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
- 上記(A)感光性シリコーン化合物を得るために用いる触媒が、酸、塩基及びフッ化物塩からなる群から選ばれる一種以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
- 上記(A)感光性シリコーン化合物を得るために用いる触媒が、少なくとも一種のNR6 4F(ここでR6は、C1〜C12の直鎖状炭化水素基、C3〜C12の分枝アルキル基、及びC3〜C12の環状アルキル基からなる群から選ばれる一種以上の基)化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
- 少なくとも、基材上に請求項1〜6のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物を塗布して塗布膜を得る工程、塗布膜に活性光線を照射し露光部を光硬化させる工程、現像液を用いて該膜の未硬化の部分を除去する工程、基材ごと加熱する工程を順に含む、硬化レリーフパターンの形成方法。
- 請求項7に記載の方法によって得られる硬化レリーフパターン。
- 請求項8に記載の硬化レリーフパターンを含む半導体装置。
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