JP4799429B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

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本発明は、半導体デバイス、多層配線基板などの電気・電子材料の製造用として有用な感光性樹脂組成物、及び該感光性樹脂組成物によって得られた樹脂膜に関するものである。さらに詳しくいえば、本発明は、LSIチップのバッファコート材料や再配線層を形成するための絶縁材料に好適な、感光性樹脂組成物及び該感光性樹脂組成物によって得られた樹脂絶縁膜に関するものである。
LSIチップのバッファコート材料や再配線層を形成するための絶縁材料に対する性能要求は、LSIの微細化に伴い厳しさを増している。具体的には、高解像、低温キュア、低応力などが求められている。特に、バッファコート材料の前に使われるLow K材料の耐応力性、耐熱性がますます弱くなり、再配線の銅も電流密度増大で厚膜化傾向となっている。このため、上層バッファコート材料としては、従来の高解像度、耐薬品性、耐温度ストレス耐性などの性能に加えて、厚膜、平坦性、低応力、低温キュアを満足する材料を用いる必要がある。
従来は、バッファコート材料として、例えば、特許文献1〜5に見られるように感光性ポリイミドが、その代表例の1つとして使われて来た。しかし、感光性ポリイミドには問題点も多く、中でもキュア後の平坦性に劣るという大きな欠点があり、それ単独で上述の要求をすべて満たすバッファコート材料は知られていない。
感光性ポリイミドをバッファコート材料として用いる方法を簡単に示す。まず、側鎖に二重結合を持ったポリアミドを感光性ポリイミド前駆体として用い、これを、LSIウエハ上にスピンコートする。次いで露光により側鎖の二重結合のみを光架橋させ、さらに現像を行って希望のパターンを形成する。その後、熱処理を行って、パターン中のポリアミドを脱水反応によりポリイミド構造に変化させ、耐熱性に優れたバッファコート材料とする。なお、架橋鎖も該熱処理で分解揮発する。
感光性ポリイミドは、上記脱水反応の過程で、下地との強固な密着性を形成することができる。感光性ポリイミドは、強固な分子構造のため、有機アルカリ液、例えば、ジメチルスルホキサイド(DMSO)とテトラメチルアンモニウムハイドライド(TMAH)の混合溶媒などに対する耐薬品性にも優れる。
ところが、感光性ポリイミドをバッファコート材料として用いた場合、熱処理での脱水反応、及び、架橋鎖の分解揮発によって、膜が緻密化する方向に変化し、厚みが4割近く収縮するという問題がある。
また、特許文献6には、Ba(OH)(水酸化バリウム)を触媒として重合可能基を有する有機シラン及び加水分解反応点を有する有機シランからなる、ドイツ国 Fraunhofer ISC社製のコーティング材料、ORMOCER(登録商標)ONEの開示がある。ORMOCER(登録商標)ONEは、150℃という低温でのキュアが可能であり、その硬化物は、300℃以上の耐熱性、10Mpa以下の残留低応力、平坦性3%以内などの優れた特性を有する。しかしながら、後述する比較例に示すように、ORMOCER(登録商標)ONEの硬化物は、金属との密着性に劣る。
また、特許文献7においては、Ti(O−iPr)(テトラ イソプロポキシチタン)を合成触媒として重合可能基を有する有機シラン及び加水分解反応点を有する有機シランからなるバッファコート材料の開示がある。
この特許文献7に開示の材料における問題点としては、Ti(O−iPr)は不安定な化合物のため、重縮合反応の途中段階において、徐々に分解変質し、別な副反応を発生し、得られた感光性樹脂の3次元網目結合構造が不十分な結合状態となり、低伸度である
事である。パターン形成後に上下Cu配線など外部からの局所的な引っ張り応力が加わった際に、伸度が2%程度しかなく、局所的なクラックが発生し信頼性の面で劣る問題がある。
特開平06−053520号公報 特開平06−240137号公報 特開平09−017777号公報 特開平11−297684号公報 特開2002−203851号公報 カナダ国特許第238756号公報 米国特許公開第2005022697号公報
本発明は、半導体デバイス、多層配線基板などの電気・電子材料の製造用として有用な、特にLSIチップのバッファコート材料として好適な厚膜、低収縮、低応力に優れると同時に、下地金属配線との密着力及び伸度の改善されたシロキサン構造を有する感光性樹脂膜を得ることを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決するために、新材料としてシロキサンを含む感光性樹脂を研究するうち、該樹脂の重縮合反応において、触媒をTi(O−C(CH)(以下、Ti(O−tBu) または、テトラターシャルブトキシチタン、とも言う)とする事で優れた伸度の感光性樹脂が得られる事を見出し、さらに重縮合反応で得られた樹脂液体にエポキシ基またはメタクリル基を有するシラン化合物を添加することで、優れた密着力と伸度を有する感光性樹脂が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下のとおりである。
1.下記a)とb)を含む化合物を、Ti(O−C(CHの存在下で40℃〜150℃の温度で0.1〜10時間重縮合して得られる液体樹脂及び光重合開始剤を含む感光性樹脂組成物。
a)下記一般式(I)で表される少なくとも一種の有機シラン
R''m(R'''Y')n Si X(4−m−n) (I)
(上記一般式(I)で、R''は、アルキル、アルケニル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、アルケニルアリール、アリールアルケニルより選択される1種以上の基、
R'''は、置換基Y' を有するアルキル、アルキレン、アルケニレン、アリーレン、アルキルーアリーレン、アリールーアルキレン、アルケニルーアリーレン、アリールアルケニレンより選択される1種以上の基、
R''及びR'''は、選択により酸素、硫黄、又は−NH−が途中に介在していても良く、
Y'はメタクリルオキシ、アクリルオキシ、又はビニルより選択される1種以上の基、
Xは水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルオキシ、−NR' (ここでR'は、H又はアルキル)より選択される1種以上の基、
mは、0〜2の整数、nは1〜3の整数で、m+nは1〜3である。)
b)下記一般式(II)で表される少なくとも1種の有機シラン
R''p Si X(4−p) (II)
(上記一般式(II)において、R''及びXは、上記一般式(I)での意味を表し、pは1〜3の整数である。)
2.上記a)有機シランが、
Si (OR4-a-b
(ここで、Rは、エポキシ基及び炭素-炭素二重結合基からなる群より選ばれる1種以上の基を少なくとも1つ含む炭素数2〜17の基である。R及びRは、それぞれ独立にメチル基又はエチル基である。aは1及び2から選ばれる整数である。bは0及び1から選ばれる整数である。a+bは2を超えることはない。)
で表される化合物であり、
上記b)有機シランが、
Si (OH)
(ここで、Rは炭素数6〜20のアリール基、及び炭素数6〜20のアルキルアリール基からなる群より選ばれる1種以上の基である。)
で表される化合物であることを特徴とする1.記載の感光性樹脂組成物。
3.上記Ti(O−C(CHの混合添加量が、上記b)有機シランに対して、1〜10モル%であることを特徴とする1.又は2.に記載の感光性樹脂組成物。
4.上記a)有機シランが3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、上記b)有機シランがジフェニルシランジオールである事を特徴とする1.〜3.のいずれか1つに記載の感光性樹脂組成物。
5.1.〜4.のいずれか1つに記載の感光性樹脂を、シリコンウエハ面上に塗布し、露光し、現像し、キュアする工程を含むことを特徴とするシロキサン構造を有する樹脂膜の製造方法。
6.5.記載の樹脂膜の製造方法によってシリコンウエハ面上に樹脂膜を積層して得られる樹脂積層体。
本発明によると、半導体デバイス、多層配線基板などの電気・電子材料の製造用として有用な、特にLSIチップの厚膜のバッファコート材料として、低収縮、低応力に優れ、下地金属配線との密着力及び伸度の改善されたシロキサン構造を有する感光性樹脂膜を得ることができる。
(1)感光性樹脂について
本発明における感光性樹脂とは、下記a)とb)を含む化合物を、Ti(O−C(CHの存在下で40℃〜150℃以下の温度で0.1〜10時間重縮合して液体樹脂を得るステップを含むプロセスによって得られる感光性樹脂である。温度は50〜90℃が好ましく、70〜90℃がさらに好ましい。時間は0.5〜5時間が好ましく、0.5〜3時間がさらに好ましい。
このステップに続いて、さらに、下記c)を含む化合物を添加するステップを含むプロセスを含んでも良い。前記ステップにおいては、下記c)を含む化合物のみを予め50〜150℃の温度で0.1〜10時間加熱し、自己付加反応で重合度2〜15のオリゴマー重合体としてから添加しても良い。オリゴマーとして添加すると、モノマー単体での添加と較べ、密着性向上は変わらないが、伸度がさらに向上する効果が得られる。
ここで、下記a)有機シランとb)有機シランのモル%比は、60モル%/40モル%〜40モル%/60モル%、好ましくは55モル%/45モル%〜45モル%/55モル%、より好ましくは52モル%/48モル%〜48モル%/52モル%、最も好ましくは、50モル%/50モル%である。
a)下記一般式(I)で表される少なくとも一種の有機シラン
R''m(R'''Y')n Si X(4−m−n) (I)
(上記一般式(I)で、R''は、アルキル、アルケニル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、アルケニルアリール、アリールアルケニルより選択される1種以上の
基、
R'''は、置換基Y'を有するアルキル、アルキレン、アルケニレン、アリーレン、アルキルーアリーレン、アリールーアルキレン、アルケニルーアリーレン、アリールアルケニレンより選択される1種以上の基、
R''及びR'''は、選択により酸素、硫黄、又は−NH−が途中に介在していても良く、
Y'はメタクリルオキシ、アクリルオキシ、又はビニルより選択される1種以上の基、
Xは水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルオキシ、−NR' (ここでR'は、H又はアルキル)より選択される1種以上の基、
mは、0〜2の整数、nは1〜3の整数で、m+nは1〜3である。)
b)下記一般式(II)で表される少なくとも1種の有機シラン
R''p Si X(4−p) (II)
(上記一般式(II)において、R''及びXは、上記一般式(I)での意味を表し、pは1〜3の整数である。)
c)下記一般式(III)で表される少なくとも一種の有機シランをa)、b)及びTi(O−C(CHの合計添加量に対して1〜30重量%
R''m(R'''Y'')n Si X(4−m−n) (III)
(上記一般式(III)において、R''、R'''及びXは上記一般式(I)の意味を表し、Y''はエポキシ基、メタクリル基又はアクリル基を表し、m及びnは、0〜3の整数で、m+nは1〜3である。)
上記アルキルとは、1〜20、好ましくは、1〜10、更に好ましくは1〜6の炭素原子を持つ、直鎖状、分岐状、又は環状の、飽和基である。このような例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル基がある。
上記アリールとは、6〜25、好ましくは6〜14、更に好ましくは6〜10の炭素原子を有する芳香族の基を示す。このような例としては、フェニル基やナフチル基がある。好ましい例は、フェニル基である。
上記アルケニルとは、2〜20、好ましくは2〜10、更に好ましくは2〜6の炭素原子を有する、直鎖状、分鎖状又は環状の、一価又は多価不飽和基を示す。このような例としては、アリル基、2−ブテニル基、およびビニル基である。
これらの具体例を以下に挙げる。
上記一般式(I)において、
XがCHO− 、Yが−O−CO−C(CH)=CH、R'''が−(CH
、m=0、n=1である(CHO)−Si−(CH−O−CO−C(CH)=CH
XがCHO−、Yが−O−CO−CH=CH、R'''が−(CH−、m=0、n=1である(CHO)−Si−(CH−O−CO−CH=CH
XがCHO−、Yが−CH=CH、R'''が−(CH−、m=0、n=1である (CHO)−Si−(CH−CH=CHX=1 or 2
上記a)有機シランとして、上記一般式(I)で示される有機シランの中でも、
Si (OR4-a-b
(ここで、Rは、エポキシ基及び炭素-炭素二重結合基からなる群より選ばれる1種以上の基を少なくとも1つ含む炭素数2〜17の基である。R及びRは、それぞれ独立にメチル基又はエチル基である。aは1及び2から選ばれる整数である。bは0及び1から選ばれる整数である。a+bは2を超えることはない。)
で表される化合物が好ましい。Rとしては、例えば、ビニル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)基、3−グリシドキシプロピル基、スチリル基、3−(メタ)アクリ
ロキシプロピル基、2−(メタ)アクリロキシエチル基、(メタ)アクリロキシメチル基等を挙げることができる。ここで、(メタ)アクリルとは、アクリル基及びメタクリル基を示す。
このうち、最も好ましくは3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(以下、MEMOと表示する場合もある)である。
Figure 0004799429
上記b)有機シランとしては、
Si (OH)
(ここで、Rは炭素数6〜20のアリール基、及び炭素数6〜20のアルキルアリール基からなる群より選ばれる1種以上の基である。)で表される化合物が好ましい。具体例を以下に挙げる。
CH−Si−Cl, CH−Si−(OC), (C−Si−(OH)
このうち、最も好ましくは、ジフェニルシランジオール(以下、DPDと表示する場合もある)である。
Figure 0004799429
上記c)有機シランとして、上記一般式(III)で示される有機シランの例を以下に挙げる。
Figure 0004799429
3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン(以下、GLYMOと表示する場合もある)又は3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(以下、MEMOと表示する場合もある)が最も好ましい。
本願においては、Ti(O−C(CHの混合添加量が、上記b)有機シランに対して、その添加量は、1〜10モル%が好ましく、1〜3モル%がより好ましく、2.2モル%が最も好ましい。
本願におけるTi(O−C(CHと比較すると、水酸化バリウムやテトラターシャルイソプロポキサイドを用いた場合には、その添加量は1モル%以下で十分反応が進む(特許文献6及び7参照)が、本願におけるTi(O−C(CHは、水酸
化バリウムやテトラターシャルイソプロポキサイドと較べ安定な化合物であり、副反応が少なくなる効果がある。
上記c)有機シランの添加量は、上記a)有機シラン、上記b)有機シラン及びTi(O−C(CHの合計添加量に対して1〜30重量%である。
好ましくは2〜20重量%、さらに好ましくは3〜7重量%である。c)が30重量%以下であれば、樹脂液の安定性が高く、品質バラツキが少ないため、好ましい。 本願における光重合開始剤としては、365nmに吸収を持つ公知の光重合開始剤、例えば、2-benzyl-2-dimethylamino-4'-morpholinobutyrophenone(IRGACURE369)が好適に用いられる。公知の開始剤としては、他には、例えば、ベンゾフェノン、4,4'-ジエチルアミノベンゾフェノン、ジエチルチオキサントン、エチル-p-(N,N-ジメチルアミノベンゾエイト)、9-フェニルアクリジン、が挙げられる。光重合開始剤の添加量は、上記重縮合物100重量部に対して、0.01〜5重量部が好ましく、より好ましくは0.3〜3重量部、特に好ましくは0.5〜2重量部である。
(2)シロキサン構造を有する樹脂膜の製造方法について
感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層は、シリコンウエハなどの基材上に、例えばスピンコーター、バーコーター、ブレードコーター、カーテンコーター、スクリーン印刷機等で塗布するか、スプレーコーター等で噴霧塗布する方法により形成することができる。
得られた感光性樹脂層は、風乾、オーブン又はホットプレートによる加熱、真空乾燥などによりプリベークしても良い。
得られた感光性樹脂層は、コンタクトアライナー、ミラープロジェクション、ステッパー等の露光装置を用いて、マスクを通して紫外線光源等により露光される。露光後の樹脂層の硬化パターンの解像度及び取扱い性の点で、その光源波長はi線が好ましく、装置としてはステッパーが好ましい。
続いて現像を行う。現像により、感光性樹脂層の未露光部分を除去する。これにより、硬化パターンを得ることができる。現像は、従来知られているフォトレジストの現像方法、例えば回転スプレー法、パドル法、超音波処理を伴う浸漬法などの中から任意の方法を選んで行うことができる。
使用される現像液としては、前記のポリマー前駆体に対する良溶媒と貧溶媒の組み合わせが好ましい。この良溶媒としては、N-メチルピロリドン、N-アセチル-2-ピロリドン、N,N′-ジメチルアセトアミド、シクロペンタノン、γ-ブチロラクトン、α-アセチル-γ-ブチロラクトンなどが、用いられる。また、貧溶媒としてはトルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール及び水などが用いられる。良溶媒に対する貧溶媒の割合はシロキサン構造を有する感光性樹脂組成物の溶解性により調整される。各溶媒を組み合わせて用いることもできる。
このようにして得られたシロキサン構造を有する樹脂の硬化パターンをキュアして未反応メタクリル基を結合させ、シロキサン構造を有する樹脂膜を得る。
キュアは、例えば、ホットプレート、オーブン、温度プログラムを設定できる昇温式オーブンにより行うことが出来る。キュアの際の雰囲気気体としては空気を用いてもよく、窒素、アルゴン等の不活性ガスを用いてもよい。キュア温度は、150〜250℃が好ましい。キュア時間は、2〜4時間が好ましい。
シロキサン構造を有する樹脂膜の厚みは、用途によって異なるが、好ましくは10〜100μm、より好ましくは10〜50μm、さらに好ましくは20〜40μmである。
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本願発明の範囲はこれらによっ
て限定されるものではない。
[実施例1]
1)00mlのナス型フラスコ中に、DPD0.1モル(21.63g)、MEMO0.1モル(23.74g)、テトラ-tert-ブトキシチタンをDPDに対して2.2モル%(0.748g)、ナス型フラスコに仕込み、これ冷却器に取り付け、オイルバスで室温から80℃まで、徐々に昇温した。80℃で発生メタノールによるリフラックスの開始を確認後、1時間同温度でリフラック継続させた。その後、冷却器をとり除き、同じ温度でメタノールを減圧蒸留により除去した。突沸が起こらないように徐々に真空度を上げ3torrになったら、80℃で攪拌しながら2時間真空引きを継続し、最後に常圧に戻しメタノールの除去を終了した。得られた透明な重縮合物を室温に冷却後、光重合開始剤としてIRGACURE369(チバガイギー社製)を、得られた重縮合物100重量部に対し1重量部添加し、0.2μmメッシュのフィルターでろ過した。最終粘度としては20ポイズであった。
2)得られた感光性樹脂組成物を、1500rpmで、40秒間スピンコートし、LSIウエハ上に20μm厚のスピンコート膜を得た。
3)このスピンコート膜を80℃、1分でプリベーク(pre-bake)し、残存揮発成分を除去したが、この際、膜の収縮も平坦性低下もなかった。
4)ネガ型マスクを使用し、UV露光(波長365nm)で架橋反応させた。光量は200mJ/cmである。
5)MIBK(メチルイソブチルケトン)とIPA(イソプロピルアルコール)の1:1混合液を使って、60秒間の現像を行い、IPAでリンス洗浄して直径10μm径のViaホールパターンを形成した。
6)Viaホールパターンが形成された膜を80℃、1分のポストベークを行い、最後にN中で3時間150℃でキュアを行い硬化完了した。
7)さらに、銅メッキを行い、該銅メッキ上に公知のフォトメカニカル法によりレジストパターンを形成し、不必要な銅メッキ層をエッチングし、レジストを剥離することにより、2層目Cu再配線層形成した。
[実施例2] 実施例1における1)ステップを下記のようにした以外は、実施例1と同様に行なった。
1)500mlのナス型フラスコ中に、DPD0.1モル(21.63g)、MEMO0.1モル(23.74g)、テトラ-tert-ブトキシチタンをDPDに対して2.2モル%(0.748g)、ナス型フラスコに仕込み、これ冷却器に取り付け、オイルバスで室温から80℃まで、徐々に昇温した。80℃で発生メタノールによるリフラックスの開始を確認後、1時間同温度でリフラック継続させた。その後、冷却器をとり除き、同じ温度でメタノールを減圧蒸留により除去した。突沸が起こらないように徐々に真空度を上げ3torrになったら、80℃で攪拌しながら2時間真空引きを継続し、最後に常圧に戻しメタノールの除去を終了した。得られた透明な重縮合物を室温に冷却後、光重合開始剤としてIRGACURE369(チバガイギー社製)を、得られた重縮合物100重量部に対し1重量部添加し、0.2μmメッシュのフィルターでろ過した。その後、MEMOを室温にて、得られた重縮合物100重量部に対し3重量部添加し、感光性樹脂組成物とした。最終粘度は15ポイズであった。
[実施例3]
実施例2の1)において、MEMOをGLYMOとした以外は、同様に行い、感光性樹脂組成物を得た。
[比較例1]
実施例1の1)において、テトラターシャルブトキシチタンをBa(OH)に変えた以
外は、同様に行い、感光性樹脂組成物を得た。
[比較例2]実施例1の1)において、テトラターシャルブトキシチタンをTi(O−iPr)に変えた以外は、同様に行い、感光性樹脂組成物を得た。
実施例1〜2において、上記6)ステップ後、シロキサン構造を有する樹脂膜について、Viaホールの段差の測定(段差計テンコール社製P−15)を行った。測定により、極めて平坦な膜が得られており、樹脂膜の収縮率は3%以下であった。
また、上記7)ステップ後、上下のうねりのない、平坦性の高い良好な2層目Cu再配線層の形成が確認された。
実施例1,2、比較例1,2で得た樹脂の性能を下記表1に示す。
なお、下記表の「密着力評価」及び「破断点伸度」の測定は以下のようにして行った。<密着力評価方法>
Cuスパッタ膜付きSiウエハ上に、実施例1〜3及び比較例1の6)ステップまで経ることにより樹脂膜を成膜後、碁盤目テープ剥離試験(JIS K 5400)にて、クロスカットガイド1.0を用いて、1mm角の正方形100個が出来るようにカッターナイフで傷を付けた。上からセロハンテープを貼り付けた後、膜を剥離した。セロハンテープに付着せず基板上に残った正方形の数を数えることにより、密着性を評価した。
<破断点伸度評価方法>
Alスパッタ膜付きSiウエハ上に、実施例1〜3及び比較例1の6)ステップまで経ることにより樹脂膜を成膜後、ダイシングソー(ディスコ社製、型式名DAD-2H/6T)を用いて3.0mm幅にカットした。10%塩酸水に該ウエハを浸漬してシリコンウエハ上から樹脂膜を剥離し、短冊状のフィルムサンプルとした。得られたフィルムサンプルを引張り破断ひずみ試験(JIS K 7161)にて測定装置(ORIENTEC社製テンシロン、型式UTM-I I-20)にセットし、チャック間距離50mm、引張り速度40mm/分で測定した。
Figure 0004799429
本発明の感光性樹脂組成物及び該感光性樹脂組成物から得られた樹脂膜は、半導体デバイス、多層配線基板などの電気・電子材料、特にLSIチップのバッファコート材料として極めて有用である。該樹脂膜は、樹脂絶縁膜として用いることができる。

Claims (6)

  1. 下記a)とb)を含む化合物を、Ti(O−C(CHの存在下で40℃〜150℃の温度で0.1〜10時間重縮合して得られる液体樹脂及び光重合開始剤を含む感光性樹脂組成物。
    a)下記一般式(I)で表される少なくとも一種の有機シラン
    R''m(R'''Y')n Si X(4−m−n) (I)
    (上記一般式(I)で、R''は、アルキル、アルケニル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、アルケニルアリール、アリールアルケニルより選択される1種以上の基、
    R'''は、置換基Y' を有するアルキル、アルキレン、アルケニレン、アリーレン、アルキルーアリーレン、アリールーアルキレン、アルケニルーアリーレン、アリールアルケニレンより選択される1種以上の基、
    R''及びR'''は、選択により酸素、硫黄、又は−NH−が途中に介在していても良く、
    Y'はメタクリルオキシ、アクリルオキシ、又はビニルより選択される1種以上の基、
    Xは水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルオキシ、−NR' (ここでR'は、H又はアルキル)より選択される1種以上の基、
    mは、0〜2の整数、nは1〜3の整数で、m+nは1〜3である。)
    b)下記一般式(II)で表される少なくとも1種の有機シラン
    R''p Si X(4−p) (II)
    (上記一般式(II)において、R''及びXは、上記一般式(I)での意味を表し、pは1〜3の整数である。)
  2. 上記a)有機シランが、
    Si (OR4-a-b
    (ここで、Rは、エポキシ基及び炭素-炭素二重結合基からなる群より選ばれる1種以上の基を少なくとも1つ含む炭素数2〜17の基である。R及びRは、それぞれ独立にメチル基又はエチル基である。aは1及び2から選ばれる整数である。bは0及び1から選ばれる整数である。a+bは2を超えることはない。)
    で表される化合物であり、
    上記b)有機シランが、
    Si (OH)
    (ここで、Rは炭素数6〜20のアリール基、及び炭素数6〜20のアルキルアリール基からなる群より選ばれる1種以上の基である。)
    で表される化合物であることを特徴とする請求項1記載の感光性樹脂組成物。
  3. 上記Ti(O−C(CHの混合添加量が、上記b)有機シランに対して、1〜10モル%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
  4. 上記a)有機シランが3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、上記b)有機シランがジフェニルシランジオールである事を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の感光性樹脂を、シリコンウエハ面上に塗布し、露光し、現像し、キュアする工程を含むことを特徴とするシロキサン構造を有する樹脂膜の製造方法。
  6. 請求項5記載の樹脂膜の製造方法によってシリコンウエハ面上に樹脂膜を積層して得られる樹脂積層体。
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