JP2008255423A - 基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】気化器、ガス供給管、フィルタ等の部材の適切な交換時期を判断することができる基板処理装置を提供する。
【解決手段】基板処理装置は、基板を処理する処理室201と、基板処理用の液体原料を気化させる気化器320と、液体原料の気化ガスを気化器320から処理室201に供給するガス供給管300と、ガス供給管300に設けられたフィルタ340と、一端部がガス供給管300のフィルタ340より上流側に接続された連結管400と、連結管400の他端部に接続された圧力計420と、連結管400に設けられたバルブ410と、連結管400の他端部とバルブ410との間に接続され、連結管400にガスを供給するガス供給管500と、ガス供給管300のフィルタ340より上流側に接続され、連結管400に供給されるガスを排気する排気管600と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は基板処理装置に関し、特に液体原料の気化ガスを用いて基板を処理する基板処理装置に関する。
この種の基板処理装置においては、例えば、基板を処理する処理室と液体原料を気化させる気化器との間をガス供給管で連結し、気化器で気化した液体原料の気化ガスをガス供給管で処理室に供給している。このような構成において、気化器で気化能力が不足したり、液体原料が熱により変質したりすると、気化器の内部やガス供給管の内部で副生成物が発生する。当該副生成物は気化器の内部やガス供給管の内部で熱を奪うため、気化器の気化能力を更に低下させたり、気化器やガス供給管での長期的な滞在によって液体原料に対し変質を促したりする。その結果、副生成物はもとの副生成物を核にして次第に堆積量が拡大していき、処理室まで流出するとパーティクルとなる。そこで、ガス供給管にフィルタを設けて副生成物をそのフィルタで除去するような構成を採用している。
しかしながら、フィルタで副生成物を除去するような構成を採用すると、副生成物がフィルタの隙間に付着し、液体原料の気化ガスの流量が次第に低下していく。液体原料の気化ガスの流量は、気化器への液体原料の流量を調整する流量調整装置(マスフローコントローラ等)でおこなわれるため、液体原料の気化ガスの流量が低下したとしても、流量調整装置ではなんらこれが検出されず、液体原料の気化ガスの正確な流量を検出することはできない。そのため、気化器、ガス供給管、フィルタ等の部材にどれくらいの副生成物が付着しているかを推測することができず、これら部材を交換するにしてもその適切な交換時期を判断することができない。
したがって、本発明の主な目的は、気化器、ガス供給管、フィルタ等の部材の適切な交換時期を判断することができる基板処理装置を提供することにある。
本発明によれば、
基板を処理する処理室と、
基板処理用の液体原料を気化させる気化器と、
前記気化器と前記処理室とに接続され、前記液体原料の気化ガスを前記気化器から前記処理室に供給する第1のガス供給管と、
前記第1のガス供給管に設けられたフィルタと、
一端部が前記第1のガス供給管の前記フィルタより上流側に接続された連結管と、
前記連結管の他端部に接続された圧力計と、
前記連結管に設けられた開閉弁と、
前記連結管の他端部と前記開閉弁との間に接続され、前記連結管にガスを供給する第2のガス供給管と、
前記第1のガス供給管の前記フィルタより上流側に接続され、前記連結管に供給されるガスを排気する排気管と、
を備えることを特徴とする基板処理装置が提供される。
本発明によれば、連結管と圧力計とを備えるから、液体原料の気化ガスに代えて圧力測定用のガス(例えば不活性ガス)を気化器を介して第1のガス供給管に流通させれば、第1のガス供給管でのその圧力測定用のガスの圧力を測定することができ、気化器、ガス供給管、フィルタ等の部材への副生成物の付着量を推測することができる。すなわち、気化器、ガス供給管、フィルタ等の部材への副生成物の付着量が増えると、それを受けて圧力計の測定結果(圧力値)が増大するから、その圧力計の測定結果により、これら部材にどれくらいの副生成物が付着しているかを推測することができる。
また、第2のガス供給管と排気管とを備えるから、液体原料の気化ガスや圧力測定用のガスを第1のガス供給管に流通させているときに、連結管や開閉弁に副生成物が発生したり流入したりしたとしても、第2のガス供給管から排気管にパージ用のガスを流通させれば、連結管や開閉弁に存在するその副生成物を排除することができ、連結管や開閉弁を清浄に保つことができる。その結果、圧力計に流入する可能性のある圧力測定用のガスには副生成物は含まれず(仮に含まれても非常に少なく)、圧力計の測定結果の信頼性を高めることができ、気化器、ガス供給管、フィルタ等の部材にどれくらいの副生成物が付着しているかを正確に推測することができる。以上から、本発明によれば、気化器、ガス供給管、フィルタ等の部材の適切な交換時期を判断することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
本実施形態に係る基板処理装置は、半導体装置集積回路(IC(Integrated Circuits))の製造に使用される半導体製造装置の一例として構成されているものである。下記の説明では、基板処理装置の一例として、基板に対し熱処理等をおこなう縦型の装置を使用した場合について述べる。
図1に示す通り、基板処理装置101では、基板の一例となるウエハ200を収納したカセット110が使用されており、ウエハ200はシリコン等の材料から構成されている。基板処理装置101は筐体111を備えており、筐体111の内部にはカセットステージ114が設置されている。カセット110はカセットステージ114上に工場内搬送装置(図示略)によって搬入されたり、カセットステージ114上から搬出されるようになっている。
カセットステージ114は、工場内搬送装置によって、カセット110内のウエハ200が垂直姿勢を保持しかつカセット110のウエハ出し入れ口が上方向を向くように載置される。カセットステージ114は、カセット110を筐体111の後方に右回り縦方向90°回転し、カセット110内のウエハ200が水平姿勢となり、カセット110のウエハ出し入れ口が筐体111の後方を向くように動作可能となるよう構成されている。
筐体111内の前後方向の略中央部にはカセット棚105が設置されており、カセット棚105は複数段複数列にて複数個のカセット110を保管するように構成されている。カセット棚105にはウエハ移載機構125の搬送対象となるカセット110が収納される移載棚123が設けられている。
カセットステージ114の上方には予備カセット棚107が設けられ、予備的にカセット110を保管するように構成されている。
カセットステージ114とカセット棚105との間には、カセット搬送装置118が設置されている。カセット搬送装置118は、カセット110を保持したまま昇降可能なカセットエレベータ118aと、搬送機構としてのカセット搬送機構118bとで構成されている。カセット搬送装置118はカセットエレベータ118aとカセット搬送機構118bとの連続動作により、カセットステージ114とカセット棚105と予備カセット棚107との間で、カセット110を搬送するように構成されている。
カセット棚105の後方には、ウエハ移載機構125が設置されている。ウエハ移載機構125は、ウエハ200を水平方向に回転ないし直動可能なウエハ移載装置125aと、ウエハ移載装置125aを昇降させるためのウエハ移載装置エレベータ125bとで構成されている。ウエハ移載装置125aにはウエハ200をピックアップするためのツイーザ125cが設けられている。ウエハ移載装置125はウエハ移載装置125aとウエハ移載装置エレベータ125bとの連続動作により、ツイーザ125cをウエハ200の載置部として、ウエハ200をボート217に対して装填(チャージング)したり、ボート217から脱装(ディスチャージング)するように構成されている。
筐体111の後部上方には、ウエハ200を熱処理する処理炉202が設けられており、処理炉202の下端部が炉口シャッタ147により開閉されるように構成されている。
処理炉202の下方には処理炉202に対しボート217を昇降させるボートエレベータ115が設けられている。ボートエレベータ115の昇降台にはアーム128が連結されており、アーム128にはシールキャップ219が水平に据え付けられている。シールキャップ219はボート217を垂直に支持するとともに、処理炉202の下端部を閉塞可能なように構成されている。
ボート217は複数の保持部材を備えており、複数枚(例えば50〜150枚程度)のウエハ200をその中心を揃えて垂直方向に整列させた状態で、それぞれ水平に保持するように構成されている。
カセット棚105の上方には、清浄化した雰囲気であるクリーンエアを供給するクリーンユニット134aが設置されている。クリーンユニット134aは供給ファン及び防塵フィルタで構成されており、クリーンエアを筐体111の内部に流通させるように構成されている。
筐体111の左側端部には、クリーンエアを供給するクリーンユニット134bが設置されている。クリーンユニット134bも供給ファン及び防塵フィルタで構成されており、クリーンエアをウエハ移載装置125aやボート217等の近傍を流通させるように構成されている。当該クリーンエアは、ウエハ移載装置125aやボート217等の近傍を流通した後に、筐体111の外部に排気されるようになっている。
次に、基板処理装置101の主な動作について説明する。
工場内搬送装置(図示略)によってカセット110がカセットステージ114上に搬入されると、カセット110は、ウエハ200がカセットステージ114の上で垂直姿勢を保持し、カセット110のウエハ出し入れ口が上方向を向くように載置される。その後、カセット110は、カセットステージ114によって、カセット110内のウエハ200が水平姿勢となり、カセット110のウエハ出し入れ口が筐体111の後方を向くように、筐体111の後方に右周り縦方向90°回転させられる。
その後、カセット110は、カセット棚105ないし予備カセット棚107の指定された棚位置へカセット搬送装置118によって自動的に搬送され受け渡され、一時的に保管された後、カセット棚105ないし予備カセット棚107からカセット搬送装置118によって移載棚123に移載されるか、もしくは直接移載棚123に搬送される。
カセット110が移載棚123に移載されると、ウエハ200はカセット110からウエハ移載装置125aのツイーザ125cによってウエハ出し入れ口を通じてピックアップされ、ボート217に装填(チャージング)される。ボート217にウエハ200を受け渡したウエハ移載装置125aはカセット110に戻り、後続のウエハ110をボート217に装填する。
予め指定された枚数のウエハ200がボート217に装填されると、処理炉202の下端部を閉じていた炉口シャッタが開き、処理炉202の下端部が開放される。その後、ウエハ200群を保持したボート217がボートエレベータ115の上昇動作により処理炉202内に搬入(ローディング)され、処理炉202の下部がシールキャップ219により閉塞される。
ローディング後は、処理炉202にてウエハ200に対し任意の熱処理が実施される。その熱処理後は、上述の逆の手順で、ウエハ200およびカセット110が筐体111の外部に搬出される。
図2に示す通り、処理炉202には加熱装置であるヒータ207が設けられている。ヒータ207の内側には、基板の一例であるウエハ200を収容可能な反応管203が設けられている。反応管203の下方には、例えばステンレス等よりなるマニホールド209が設けられている。マニホールド209はヒータベース251に固定されている。反応管203の下部およびマニホールド209の上部には、それぞれ環状のフランジが形成されている。反応管203とマニホールド209との各フランジ間にはOリング220が設けられており、反応管203とマニホールド209との間が気密にシールされている。マニホールド209の下部は、Oリング220を介して蓋体であるシールキャップ219により気密に閉塞されている。処理炉202では、少なくとも、反応管203、マニホールド209及びシールキャップ219によりウエハ200を処理する処理室201が形成されている。
シールキャップ219には、ボート支持台218を介して基板保持部材であるボート217が立設されている。ボート支持台218はボート217を保持する保持体となっている。ボート217はボート支持台218に支持された状態で反応管203のほぼ中央部に配置されている。ボート217にはバッチ処理される複数のウエハ200が水平姿勢を保持しながら図2中上下方向に多段に積載されている。処理室201に収容されたウエハ200はヒータ207により所定の温度に加熱されるようになっている。
ボート217はボートエレベータ115(図1参照)により図2中上下方向に昇降自在となっており、反応管203に出入り(昇降)することができるようになっている。ボート217の下方には処理の均一性を向上する為にボート217を回転させるためのボート回転機構267が設けられており、ボート回転機構267により、ボート支持台218に保持されたボート217を回転させることができるようになっている。
処理室201には、2種類のガスを供給する2本のガス供給管232a,300が接続されている。ガス供給管232a,300は、マニホールド209の下部を貫通しており、図3に示す通り、処理室201内で互いに連結して1本のノズル233に接続されている。ノズル233は、処理室201内において反応管203の内壁に沿って延在している。図4に示す通り、ノズル233には複数のガス供給孔248bが形成されている。
図2に示す通り、ガス供給管232aには、ガス用のマスフローコントローラ241a及びバルブ243aが設けられている。ガス供給管232aには原料ガスを流入させるようになっており、その原料ガスはマスフローコントローラ241aに流量調整されながらガス供給管232aとノズル233とを流通し、ガス供給孔248bから処理室201に供給されるようになっている。
ガス供給管232aのバルブ243aより下流側にはガス供給管232dが接続されている。ガス供給管232dにはバルブ254が設けられている。
ガス供給管300には液体用のマフフローコントローラ310、液体原料を気化させる気化器320、バルブ330及びフィルタ340が設けられている。ガス供給管300には液体原料を流入させるようになっており、その液体原料はマスフローコントローラ310で流量調整されながら気化器320に至り、気化器320で気化される。その気化ガス(原料ガス)はフィルタ340を通過しながらガス供給管300とノズル233とを流通し、ガス供給孔248bから処理室201に供給されるようになっている。
ガス供給管300の気化器320からマニホールド209までの領域にはヒータ281が設けられており、ガス供給管300は最適な温度(例えば50〜60℃程度)に保温されるようになっている。気化器320にはガス供給管350が接続されている。ガス供給管350にはガス用のマスフローコントローラ355及びバルブ360が設けられている。
ガス供給管300の気化器320とバルブ330との間には連結管400の一端部が接続されており、連結管400の他端部が圧力計420に接続されている。連結管400はガス供給管300と圧力計420とを連結している。圧力計420はガス供給管300のガスの圧力を測定する装置である。連結管400の中途部にはバルブ410が設けられている。連結管400のバルブ410と圧力計420との間にはガス供給管500が接続されている。ガス供給管500にはガス用のマスフローコントローラ505及びバルブ510が設けられている。
更に、ガス供給管300の気化器320とバルブ330との間にはガス排気管600が接続されている。ガス排気管600にはバルブ610が設けられている。連結管400とガス排気管600とはガス供給管300に対し交差するように配置されている。連結管400とガス排気管600とはその交差部においてほぼ同一直線上に配置されており、連結管400からガス排気管600に向けてガスが円滑に流通するようになっている。
なお、バルブ330とバルブ610との開閉は互いに反対に切り替わるようになっている。すなわち、バルブ330が開状態から閉状態(又は閉状態から開状態)に切り替わると、バルブ610はその逆の閉状態から開状態(又は開状態から閉状態)となる。
処理室201にはガスを排気するガス排気管231の一端部が接続されている。ガス排気管231の他端部は真空ポンプ246に接続されており、処理室201の内部を真空排気することができるようになっている。ガス排気管231にはバルブ243dが設けられている。バルブ243dは、弁を開閉して処理室201の真空排気・真空排気停止ができるとともに、弁開度を調節して圧力調整可能になっている開閉弁である。ガス排気管231のバルブ243dより上流側にはガス排気管600が接続されている。
以上のマスフローコントローラ241a,310,355,505、バルブ243a,254,330,360,410,510,610、バルブ243d、ヒータ207,281、真空ポンプ246、ボート回転機構267、ボートエレベータ115等の各部材は、制御部であるコントローラ280に接続されている。
コントローラ280は、マスフローコントローラ241a,310,355,505の流量調整、バルブ243a,254,330,360,410,510,610の開閉動作、バルブ243dの開閉及び圧力調整動作、ヒータ207,281の温度調節、真空ポンプ246の起動・停止、ボート回転機構267の回転速度調節、ボートエレベータ115の昇降動作等を制御するようになっている。
また、コントローラ280にはディスプレイ285が設けられているとともに、圧力計420が接続されている。コントローラ280は圧力計420の測定結果を受けてガス供給管300のガスの圧力を認識し、その認識した結果をディスプレイ285に表示することができるようになっている。
次に、ALD法による成膜例として、半導体デバイスの製造工程の一つである、TMA(Al(CH、トリメチルアルミニウム)及びO(オゾン)ガスを用いてAl(酸化アルミニウム)膜を成膜する場合を説明する。
CVD(Chemical Vapor Deposition)法の中の1つであるALD(Atomic Layer Deposition)法は、ある成膜条件(温度、時間等)の下で、成膜に用いる2種類(またはそれ以上)の原料ガスを1種類ずつ交互に基板上に供給し、1原子層単位で吸着させ、表面反応を利用して成膜を行う手法である。
即ち、例えばAl膜を形成する場合には、ALD法を用いて、TMAとOとを交互に供給することにより250〜450℃の低温で高品質の成膜が可能である。このように、ALD法では、複数種類の原料ガスを1種類ずつ交互に供給することによって成膜を行う。そして、膜厚制御は、原料ガス供給のサイクル数で制御する。例えば、成膜速度が1Å/サイクルとすると、20Åの膜を形成する場合、成膜処理を20サイクル行う。
まず、成膜しようとするウエハ200をボート217に装填し、処理室201に搬入する。搬入後、次の4つのステップを順次実行する。
(ステップ1)
ガス供給管232aにOガスを流入させかつ真空ポンプ246を作動させた状態において(以後、真空ポンプ246は作動させ続ける。)、バルブ243a,243dを開ける。
すると、Oガスがマスフローコントローラ243aにより流量調整されながらガス供給管232aとノズル233とを流通し、ガス供給孔248bから処理室201に供給され、その後ガス排気管231から排気される。
ステップ1では、バルブ243dやマスフローコントローラ241a、ヒータ207等を適正に調節して、処理室201内圧力を10〜100Paの最適な範囲の値に維持し、Oガスの供給流量を1〜10slmの範囲の値とし、Oガスをウエハ200に晒す時間を2〜120秒間とし、ウエハ200の温度を250〜450℃の範囲の値とする。
ステップ1では、バルブ254,360,330を開けてN(窒素)やAr(アルゴン)等の不活性ガスをガス供給管232dやガス供給管350,300から処理室201に供給してもよい。特に、バルブ360,330を開けて不活性ガスをガス供給管350,300から供給すれば、ガス供給管300にOガスが回り込むのを防止することができる。
以上のステップ1では、Oガスが処理室201に供給され、Oがウエハ200上の下地膜などの表面部分と表面反応(化学吸着)するようになっている。
(ステップ2)
ステップ2では、バルブ243aを閉めてOガスの供給を停止する。また、ガス排気管231のバルブ243dは開いたままとし真空ポンプ246により、処理室201を20Pa以下に排気し、処理室201に残留しているOガスを処理室201から排除する。
ステップ2では、バルブ254,360,330を開けてN(窒素)やAr(アルゴン)等の不活性ガスをガス供給管232dやガス供給管350,300から処理室201に供給してもよく、この場合処理室201に残留しているOガスを排除する効果が更に高まる。
(ステップ3)
ステップ3では、常温で液体のTMAをガス供給管300に流入させかつN(窒素)やAr(アルゴン)等の不活性ガスをガス供給管350に流入させた状態において、バルブ360,330,243dを開ける。
すると、液体のTMAがマスフローコントローラ310に流量調整されながら気化器320に至り、気化器320で気化されるとともに、不活性ガスがマスフローコントローラ355に流量調整されながら気化器320に至る。その後、TMAの気化ガス(TMAガス)が不活性ガスと混合された状態でフィルタ340を通過しながらガス供給管300とノズル233とを流通し、ガス供給孔248bから処理室201に供給され、その後ガス排気管231から排気される。
ステップ3では、バルブ243dやマスフローコントローラ310、ヒータ207等を適正に調整して、処理室201内の圧力を10〜900Paの最適な範囲の値に維持し、TMAガスの供給時間を1〜4秒とし、ウエハ200の温度をOガスの供給時と同じく、250〜450℃の範囲の所望の温度とする。
ステップ3では、バルブ254を開けてN(窒素)やAr(アルゴン)等の不活性ガスをガス供給管232dから処理室201に供給してもよく、この場合ガス供給管232aにTMAガスが回り込むのを防止することができる。
以上のステップ3では、TMAガスが処理室201に供給され、そのTMAがすでにウエハ200の表面に吸着しているOと反応して、ウエハ200上にAl膜が形成される。
(ステップ4)
ステップ4では、液体のTMAのガス供給管300への流入を停止するとともにバルブ360,330を閉じて、TMAガスの処理室201への供給を停止する。また、ガス排気管231のバルブ243dは開いたままとし真空ポンプ246により、処理室201を真空排気し、処理室201に残留しているTMAガスであって成膜に寄与した後のガスを処理室201から排除する。
バルブ254,360,330を開けてN(窒素)やAr(アルゴン)等の不活性ガスをガス供給管232dやガス供給管350,300から処理室201に供給してもよく、この場合処理室201に残留しているTMAガスであって成膜に寄与した後のガスを処理室201から排除する効果が高まる。
以上のステップ1〜4を1サイクルとし、このサイクルを複数回繰り返すことにより、ウエハ200上に所定膜厚のAl膜を形成することができる。
そしてAl膜の成膜が終了したら、ガス供給管350にN(窒素)やAr(アルゴン)等の不活性ガスを流入させた状態で、バルブ360,330,254dを開け、不活性ガスのみをガス供給管350,300に流通させ、最終的に処理室201から排気する。当該不活性ガスの供給量は、例えば0.5〜5.0SLM程度とする。
この状態において、バルブ410を開けて(バルブ510は閉じておく。)、ガス供給管300の不活性ガスの圧力を圧力計420で測定する。圧力計420の測定結果はコントローラ280に送信され、コントローラ280はその測定結果が初期圧力値より大きいか否かを判断する。「初期圧力値」とは、TMAガスを処理室201に供給する前に(Al膜を成膜する前に)不活性ガスのみをガス供給管300,350に流通させ、そのときの不活性ガスの圧力を圧力計420で測定した結果に基づく値である。当該初期圧力値は誤差範囲内の一定幅を有した値であり、その値そのものや誤差範囲の幅は適宜変更可能である。本実施形態では、コントローラ280に対し当該初期圧力値を上記成膜処理前に記憶させている。
その結果、コントローラ280が「圧力計420の測定結果は初期圧力値と同等である」と判断したら、コントローラ280は、ガス供給管300を流通するTMAガスの流量は低下していないと認識し、その旨をディスプレイ285に表示する。
逆に、コントローラ280が「圧力計420の測定結果は初期圧力値より大きい」と判断したら、コントローラ280は、ガス供給管300を流通するTMAガスの流量は低下していると認識し、その旨をディスプレイ285に表示する。
すなわち、気化器320、ガス供給管300、バルブ330、フィルタ340等の部材に副生成物が付着してその付着量が増大する(これら部材で副生成物による詰まりが発生する)と、不活性ガスはこれら部材を通過しにくくなり、ガス供給管300の不活性ガスの圧力が増大する。その結果、圧力計420の測定値(圧力値)が増加し、コントローラ280がその結果を受けてTMAガスの流量は低下していると認識する。
圧力計420による不活性ガスの圧力測定が終了したら、パージ用のガスをガス供給管500に流入させた状態で、バルブ330を閉じかつバルブ510,610を開け(バルブ410,243dは開けたままとしておく。)、パージ用のガスをガス供給管500からガス排気管600に流通させ、連結管400やバルブ410をパージする。「パージ用のガス」としては、例えば窒素(N),アルゴン(Ar),ヘリウム(He)等の不活性ガスを使用する。パージ用のガスの供給量は、圧力測定用に使用した不活性ガスの供給量よりも多くし、例えば2〜5slm程度とする。
なお、パージ用のガスで連結管400やバルブ410をパージするのは、副生成物が連結管400やバルブ410に付着している場合に、その副生成物がAl膜の成膜処理中にこれら部材から剥離してパーティクルとなり、フィルタ340の隙間に付着してTMAガスの流量の低下を招く可能性があるからであり、当該パージ処理によりこれを未然に防止している。
パージ用のガスによる連結管400やバルブ410のパージが終了したら、上記で説明したAl膜の成膜処理を再度実行する。そして当該成膜処理を実行するごとに、圧力計420による不活性ガスの圧力測定と、パージ用のガスによる連結管400やバルブ410のパージとをおこなう。
以上の本実施形態では、Al膜の成膜後において、不活性ガスをガス供給管350,300に流通させ、その不活性ガスの圧力を圧力計420で測定し、それに基づく内容がコントローラ280のディスプレイ285に表示されるから、ユーザは気化器320、ガス供給管300、バルブ330、フィルタ340等の部材にどれくらいの副生成物が付着しているかを把握することができる。
そして圧力計420での不活性ガスの圧力測定後においては、パージ用のガスをガス供給管500からガス排気管600に流通させ、連結管400やバルブ410をパージするから、TMAガスや圧力測定用の不活性ガスをガス供給管300に流通させているときに、連結管400やバルブ410に副生成物が発生したり流入したりしたとしても、その副生成物を排除することができ、連結管400やバルブ410を清浄に保つことができる。
その結果、圧力計420に流入する可能性のある不活性ガスには副生成物は含まれず(仮に含まれても非常に少なく)、圧力計420の測定結果の信頼性を高めることができ、気化器320、ガス供給管300、バルブ330、フィルタ340等の部材にどれくらいの副生成物が付着しているかを正確に把握することができる。以上から、気化器320、ガス供給管300、バルブ330、フィルタ340等の部材の適切な交換時期を判断することができる。
更に、本実施形態では、Al膜の成膜後において、気化器320等の部材への副生成物の付着量を把握してから、その次のAl膜の成膜をおこなうため、TMAガスの供給量が低下した状態でAl膜の成膜がおこなわれるのを未然に防止することができる。すなわち、気化器320等の部材への副生成物の付着量を把握せずに、その次のAl膜の成膜をおこなえば、TMAガスの供給量が低下した状態でAl膜の成膜がおこなわれる可能性があり、この場合にはその膜の膜厚が不均一となり(その成膜処理に供したウエハ200が不良品となり)、ロスコストの増大につながる。これに対し、本実施形態では、Al膜の成膜ごとに気化器320等の部材への副生成物の付着量を把握するから、気化器320等を適切な時期に交換することができ、上記ロスコストの増大を未然に防止することができる。
また、上記実施形態の比較例として、バルブ410を設けずに、TMAガスを処理室201に供給している期間中にそのTMAガスの圧力を圧力計420で測定し、気化器320等の部材への副生成物の付着量を把握するという構成を想定することができるが、このような構成では、TMAガスが直接的に圧力計420に流入して副生成物が圧力計420に付着し、圧力計420の信頼性が損なわれる。これに対し、本実施形態では、連結管400にバルブ410を設けてTMAガスの供給中はバルブ410を閉じているため、TMAガスが圧力計420に流入することは考え難く、圧力計420の信頼性を高く維持することができる。
なお、上記実施形態では、TMA及びOガスを用いてAl膜を成膜する場合の例を説明したが、これ以外の他の膜種を成膜する場合(例えば、液体原料としてTMAに代えてTEMAH(テトラキスエチルメチルアミノハフニウム)を使用すれば、ウエハ200上にHfO膜を形成することができる。)にも、上記実施形態は好ましく対応することができる。
本発明の好ましい実施形態に係る基板処理装置の概略的な構成を示す斜透視図である。 本発明の好ましい実施形態で使用される縦型の処理炉とそれに付随する部材との概略構成図であり、特に処理炉部分を縦方向に切断した縦断面である。 本発明の好ましい実施形態で使用される縦型の処理炉の概略構成図であり、特に処理炉部分を横方向に切断した横断面である。 (A)本発明の好ましい実施形態で使用されるノズルを説明するための概略図であり、(B)図4(A)中A部分の拡大図である。
符号の説明
101 基板処理装置
105 カセット棚
107 予備カセット棚
110 カセット
111 筐体
114 カセットステージ
115 ボートエレベータ
118 カセット搬送装置
118a カセットエレベータ
118b カセット搬送機構
123 移載棚
125 ウエハ移載機構
125a ウエハ移載装置
125b ウエハ移載装置エレベータ
125c ツイーザ
128 アーム
134a,134b クリーンユニット
147 炉口シャッタ
200 ウエハ
201 処理室
202 処理炉
203 反応管
207,281 ヒータ
209 マニホールド
217 ボート
218 ボート支持台
219 シールキャップ
220 Oリング
231,600 ガス排気管
232a,232d ガス供給管
233 ノズル
241a (ガス用)マスフローコントローラ
243a,243d バルブ
246 真空ポンプ
248b ガス供給孔
251 ヒータベース
267 ボート回転機構
280 コントローラ
285 ディスプレイ
300,350,500 ガス供給管
310 (液体用)マスフローコントローラ
320 気化器
330,360,410,510,610 バルブ
340 フィルタ
400 連結管

Claims (1)

  1. 基板を処理する処理室と、
    基板処理用の液体原料を気化させる気化器と、
    前記気化器と前記処理室とに接続され、前記液体原料の気化ガスを前記気化器から前記処理室に供給する第1のガス供給管と、
    前記第1のガス供給管に設けられたフィルタと、
    一端部が前記第1のガス供給管の前記フィルタより上流側に接続された連結管と、
    前記連結管の他端部に接続された圧力計と、
    前記連結管に設けられた開閉弁と、
    前記連結管の他端部と前記開閉弁との間に接続され、前記連結管にガスを供給する第2のガス供給管と、
    前記第1のガス供給管の前記フィルタより上流側に接続され、前記連結管に供給されるガスを排気する排気管と、
    を備えることを特徴とする基板処理装置。
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