JP2008251913A - 耐紫外線材料、ならびにこれを用いたシール部材、緩衝部材、遮光部材、光源装置、及び処理装置 - Google Patents

耐紫外線材料、ならびにこれを用いたシール部材、緩衝部材、遮光部材、光源装置、及び処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008251913A
JP2008251913A JP2007092510A JP2007092510A JP2008251913A JP 2008251913 A JP2008251913 A JP 2008251913A JP 2007092510 A JP2007092510 A JP 2007092510A JP 2007092510 A JP2007092510 A JP 2007092510A JP 2008251913 A JP2008251913 A JP 2008251913A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultraviolet
light
resistant material
source device
ultraviolet rays
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007092510A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuo Kogure
靖男 木暮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoya Candeo Optronics Corp
Original Assignee
Hoya Candeo Optronics Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoya Candeo Optronics Corp filed Critical Hoya Candeo Optronics Corp
Priority to JP2007092510A priority Critical patent/JP2008251913A/ja
Priority to CNA2007101947386A priority patent/CN101275063A/zh
Priority to US12/048,117 priority patent/US20100275845A1/en
Publication of JP2008251913A publication Critical patent/JP2008251913A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C16/00Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes
    • C23C16/44Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating
    • C23C16/48Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating by irradiation, e.g. photolysis, radiolysis, particle radiation
    • C23C16/488Protection of windows for introduction of radiation into the coating chamber
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C16/00Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes
    • C23C16/44Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating
    • C23C16/4401Means for minimising impurities, e.g. dust, moisture or residual gas, in the reaction chamber
    • C23C16/4409Means for minimising impurities, e.g. dust, moisture or residual gas, in the reaction chamber characterised by sealing means
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/67Apparatus specially adapted for handling semiconductor or electric solid state devices during manufacture or treatment thereof; Apparatus specially adapted for handling wafers during manufacture or treatment of semiconductor or electric solid state devices or components ; Apparatus not specifically provided for elsewhere
    • H01L21/67005Apparatus not specifically provided for elsewhere
    • H01L21/67011Apparatus for manufacture or treatment
    • H01L21/67098Apparatus for thermal treatment
    • H01L21/67115Apparatus for thermal treatment mainly by radiation

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
  • Lasers (AREA)

Abstract

【課題】紫外線が照射される環境下で使用可能な耐紫外線材料、ならびにこの耐紫外線材料を用いたシール部材、緩衝部材、遮光部材、光源装置、及び処理装置を提供する。
【解決手段】エキシマ放電用ガスとしてキセノンガスを封入し、放電空間(45)を形成したエキシマランプ(41)の気密容器(44)に、粘土薄膜からなる耐紫外線材料により形成されたシール部材(48)、および緩衝部材(49)を介して光透過窓(43)が装着される。
【選択図】図4

Description

本発明は、紫外線が放射される環境下で使用される耐紫外線材料、ならびにこれを用いたシール部材、緩衝部材、遮光部材、光源装置及び処理装置に関する。
一般に、紫外線を用いた装置として、気密容器に充填された希ガスを励起し紫外線を放射する光源装置、あるいは気密容器内に配置された被処理物に処理ガスとともに紫外線を照射し、この処理ガスと紫外線との反応を利用して被処理物表面を加工する処理装置等が知られている。これらの装置では、上記した気密容器に加えて、紫外線を透過することができる多成分ガラス、石英ガラスあるいは結晶材料等からなる光透過窓を備えている。
このような光透過窓を気密容器に装着する場合、気密容器との接合部には、気密性を確保するためのシール部材を配置した上で取り付けを行うが、一般に、上記した光透過窓は靭性が低いため、金属材料からなるメタルシールの使用が困難であることから、より柔軟なOリング等のシール部材が用いられることが多い。
通常、このようなOリング等のシール部材は、シリコーンゴム、フッ素樹脂等の有機物質が素材として用いられている。このため、紫外線が照射される状態では、照射された紫外線と有機物質とが反応し分解物が発生することがあり、気密容器内のガス純度の低下、有機物質自体の劣化や損耗、或いは、気密容器の気密性低下等の虞があった。
上記の問題を回避するための一手段として、Oリングが直接紫外線に曝されることのないように、Oリングを光透過窓の紫外線が透過する領域とは一定の距離を置いた位置に装着する等の方法が知られている。
しかしながら、光透過窓を透過する紫外線の一部が、光透過窓の表面と裏面とを多重反射し、Oリングへ到達することがあり、このような場合には、上述した気密容器内のガス純度の低下、有機物質自体の劣化や損耗、或いは、気密容器の気密性低下等の現象を回避することができなかった。
さらに、このような問題を解決する技術として、上記の多重反射した紫外線がOリングへ到達することを防ぐために、光透過窓とOリングとの間に、遮光部材を設ける方法が知られている。このような遮光部材を用いたOリングの保護構造としては、特許文献1に示すエキシマレーザ用ウインドウが開示されている。
図9は、特許文献1で開示されたKrFエキシマレーザを放射するレーザ発振器のレーザ光取り出し部の構造を示す断面図である。
図9において、レーザ発振器101は、レーザ光の光透過窓としてウインドウ102を装着している。
このウインドウ102は、ゴム製のOリング106を介してレーザチャンバ104に固定されており、ウインドウ102のOリング106と接する面には、紫外線を遮断するアルミニウム膜110が蒸着されている。
さらに、アルミニウム膜110の表面上には、フッ化マグネシウムからなるアルミニウム膜の酸化防止膜111が蒸着されている。
特許文献1で開示されたレーザ発振器は、レーザ光取り出し部の構造を、上記の構成としたため、ウインドウ102の表面および裏面を多重反射した紫外線120が、アルミニウム膜110により遮断され、Oリング106へ照射することがない。
この結果、Oリング106が劣化することがなく、レーザ媒質ガスへの不純物の混入や、Oリング106自体の劣化あるいは損耗によるガス漏れが防止できるため、レーザ出力の低下を防止することができる。
実開平6−29160号公報
しかしながら、上記した光透過窓に蒸着膜を形成して遮光部材とする方法は、平面状の光透過窓の周縁部に、均一なアルミニウム膜やフッ化マグネシウム膜を形成する必要があるため、広い面積を有する光透過窓への適用は困難であり、また、遮光と酸化防止のために蒸着を2度行う必要があるため、光透過窓のコスト高に繋がる等の問題があった。
そこで、本発明の目的は、上記した蒸着膜による遮光部材を用いることなく、紫外線が照射される環境下で使用可能な耐紫外線材料、ならびにこの耐紫外線材料を用いたシール部材、緩衝部材、遮光部材、光源装置、及び処理装置を提供することにある。
本発明は、本発明者が鋭意検討を重ねたところ、粘土粒子を配向させて積層した粘土薄膜が、自立可能な機械的強度を有し、紫外線に対して非反応性であることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明の第1の観点は、耐紫外線材料として、粘土粒子を配向させて積層した自立可能な機械的強度を有する紫外線に対して非反応性である粘土薄膜を用いることである。
このような粘土薄膜は、紫外線を照射した場合であっても、分解する虞が無いため、耐紫外線材料として有効に用いることができる。
次に、本発明の第2の観点は、前記した耐紫外線材料をシール部材として用いることである。
上記した耐紫外線材料は、紫外線に対して非反応性であるとともに、液体および気体に対しての気密性に優れており、紫外線が照射される領域でのシール部材として用いた場合であっても気密性が低下する虞が無く、シール部材としての機能を長期間維持することができる。
次に、本発明の第3の観点は、前記した耐紫外線材料を緩衝部材として用いることである。
上記した耐紫外線材料は、紫外線に対して非反応性であるとともに、柔軟性を有しているため、紫外線が照射される領域において、靭性の低い光学部材を固定する際に加えられる力を分散する緩衝部材として有効に用いることができる。
次に、本発明の第4の観点は、前記した耐紫外線材料を遮光部材として用いることである。
上記した耐紫外線材料は、紫外線に対して非反応性であるとともに、紫外領域の光を遮断する性能を備えているため、紫外線が照射される領域において、有機物質など紫外線の照射により分解される虞のある材料の遮光部材として有効に用いることができる。
特に波長300nm以下の紫外領域における遮断性能が優れており、水銀のスペクトルである波長254nmの光や、キセノンエキシマランプから放射される波長172nmの真空紫外線を、略100%遮断することができる。
次に、本発明の第5の観点は、紫外線を放射する発光部を有する光源装置において、発光部から放射する紫外線が照射される箇所に、前記した耐紫外線材料を配置した光源装置である。
このような光源装置は、前記した耐紫外線材料を、紫外線が照射される箇所に配置しているため、照射された紫外線により分解される虞が無く、長期間、光源装置としての性能を維持することができる。
次に、本発明の第6の観点は、前記した発光部に、希ガス、或いは前記希ガスを含む混合ガスを電界又は磁界により励起するエキシマランプを備えた光源装置である。
このような光源装置は、このエキシマ光が照射される箇所に、前記した耐紫外線材料を配置しているため、エキシマ光に含まれる真空紫外線によって耐紫外線材料が分解される虞がなく、放電ガスの純度が低下することがないため、光源装置としての性能を長期間維持することができる。
なお、上記希ガスとしてはフッ素、アルゴン、クリプトン、又はキセノンを用いることができる。
次に、本発明の第7の観点は、前記した発光部に、気体、液体又は固体を励起した誘導放出によるレーザ光を放射するレーザ発振器を備えた光源装置である。
このような光源装置は、発光部より放射される高強度のエネルギーを有するレーザ光が照射される箇所に、前記した耐紫外線材料を配置しているため、照射されたレーザ光によって分解される虞が無く、光源装置としての性能を長期間維持することができる。
次に、本発明の第8の観点は、気密容器と該気密容器の一部に紫外線を透過する光透過窓とを備えた処理装置であって、前記気密容器の前記紫外線が照射される箇所に、前記した耐紫外線材料が配置されている処理装置である。
このような処理装置は、紫外線が照射される箇所に、前記した耐紫外線材料を配置しているため、紫外線によって分解される虞が無く、処理装置としての気密性を確保することができる。
ここで、本発明において、粘土を主成分とする薄膜(以下、粘土薄膜)とは、粘土を、水を主成分とする液体に分散した希薄で均一な粘土分散水溶液を調製した後、該分散液を水平に静置した状態で、粘土粒子をゆっくりと沈積させるとともに、分散媒である液体を種々の固液分離方法、例えば、遠心分離、ろ過、真空乾燥、凍結真空乾燥、又は加熱蒸発法で分離し、膜状に成形した後、これを支持体から剥離することにより得られた、自立可能な機械的強度を備えたシート状の部材である。
なお、本発明において、自立可能な機械的強度を備えるとは、剥離後の薄膜が支持体を用いることなく取り扱いが可能な状態であることを意味する。
このような粘土薄膜としては、特開2005−104133号公報に、雲母、バーミキュライト、モンモリロナイト、鉄モンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト、又はノントロナイトを主要構成成分とした粘土薄膜がその製造方法とともに記載されており、柔軟性、耐熱性、気体・液体に対する遮断性能、が高いことが知られている。
また、本発明において、耐紫外線材料とは、波長380nm以下の紫外線を照射した場合であっても、該紫外線のエネルギーにより分解されることのない材料を意味する。
また、本発明において、シール部材とは、内部が大気より遮断され、真空あるいは所定のガスが充填された空間を備えた気密容器の気密性を維持するために使用される部材であり、気密容器を構成する部材間に配置される。
また、本発明において、緩衝部材とは、多成分ガラス、石英ガラスあるいは結晶材料等の靭性の低い光学部材を上記気密容器に装着する際に、これらの光学部材に加えられる力を吸収あるいは分散させることを目的として用いられる部材である。
また、本発明において、遮光部材とは、上記気密容器内に配置された紫外線により分解される虞のある有機物質を、該紫外線から保護するために配置される部材である。
また、本発明において、気密容器とは、上述のように内部が大気より遮断され、真空あるいは所定のガスが充填された空間を備えた容器を意味し、ステンレススチールやアルミニウム等の金属材料、あるいはガラス、セラミック等の無機物質により構成される。
また、この気密容器には、ガスを流通又は循環するためのガス供給口およびガス排気口を備えることができる。
また、本発明において、光透過窓とは、紫外線を透過する機能を有する略平板状に加工した光学部材であり、多成分ガラス、石英ガラス、あるいはフッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、サファイア等に代表される結晶体を用いることができる。
なお、この光透過窓の外形形状は、必ずしも二つの平行平面を有している必要はなく、必要に応じて、球面あるいは非球面の曲面形状を備えることができる。
さらに、この光透過窓は、透過する光に対する波長選択性や、入射した光の一部を反射する機能を供えることができ、また、光の偏向方向を制御する偏向板や異方性媒質を用いることができる。
また、本発明において、処理装置とは、気密容器と該気密容器の一部に紫外線を透過する光透過窓とを備えた処理装置であって、気密容器内部に被処理物を配置し、光透過窓より照射した紫外線により被処理物の処理を行う装置である。
本発明は、上述した粘土薄膜が、柔軟性、耐熱性、気体・液体に対する遮断性を備えるとともに、無機物質の粘土結晶を主成分としているために、紫外線を照射した場合であっても分解されることがないという特徴と、上記紫外線を遮断する性能を備えていることを見出し、これらの知見に基づいて成されたものである。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(実施形態1)
はじめに、本発明の実施形態1として、粘土薄膜からなる耐紫外線材料の制作手順および特性について説明する。
1.粘土薄膜の形成
粘土として8.0gの天然モンモリロナイトであるクニミネ工業株式会社製「クニピアP」(登録商標)を、240cmの蒸留水に加える。
自転公転方式ミキサー(株式会社シンキー製ARE−250)を用いて、均一な粘土分散液を得た後、この粘土分散液をステンレススチールからなる一辺が20cmの平坦な底面を有するトレイに注ぎ、水平に静置した状態で、粘土粒子をゆっくりと沈積させるとともに、強制送風式のオーブン中で150℃の温度条件下で5時間乾燥して、厚さ約80マイクロメートルの自立可能な機械的強度と柔軟性を備えた一辺が20cmのシート状の粘土薄膜を得た。
2.紫外線照射による発ガスの測定
次に、上記の方法で得られた粘土薄膜に、耐光性の評価として紫外線照射を行い、紫外線照射により発生するガス量の測定を行った。
発ガス量の測定は、粘土薄膜へ一定時間紫外線を照射し、この間に発生したガスの一部を採取し、加熱脱着導入装置付ガスクロマトグラフ質量分析計(GC−MS)を用いて行った。
図1(a)は、粘土薄膜に紫外線を照射した際に発生するガスの採取方法を説明するための模式図である。
図1(a)において、ステンレス製の気密容器12は、粘土薄膜を30mm角に整形した試験片10を、収容している。
気密容器12は、合成石英ガラス製の光透過窓12aを介して、紫外線照射装置11と連結されており、試験片10へ、キセノンエキシマランプ11aから放射される中心波長172nmの真空紫外線が照射可能な構成としている。
上記キセノンエキシマランプ11aからの真空紫外線の強度は、光透過窓12aの気密容器側の表面で、約20mW/cmである。
また、気密容器12は、有機物質を吸着除去するための活性炭フィルター17を経て、純度99.999%の窒素ガスを充填したボンベ13へ接続されており、毎分1Lの窒素ガスが供給される。
なお、各ユニット間は、フッ素樹脂からなるチューブにより接続されており、チューブ自身からの有機物質の発生を最小限に抑えられている。
気密容器12へ流入した窒素ガスは、チューブ16bを経て、排気口16cより排気されるが、その一部はチューブ16bの途中に設けられた分岐手段16dにて分岐され、捕集管15に導かれる。
捕集管15はガラス製で、その内部にガスに含まれる有機物質を捕集するための吸着剤『TENAX−TA』(登録商標)が充填されている。
なお、捕集管15には、分岐手段16dと反対側にポンプ14が接続されており、毎分60mLのガスが捕集管15を通過するよう流量が制御されている。
測定の手順としては、先ず、気密容器12へ試験片10を配置しない状態で、捕集管15を接続せずに、30分間キセノンエキシマランプ11aを点灯し、気密容器12内に残留する有機物質の分解除去を行う。
次に、気密容器12に試験片10を配置した状態で、捕集管15を接続し、50分間キセノンエキシマランプ11aを点灯し、試験片10より発生したガスに含まれる有機物質を捕集する。
続いて、各試験片10からの有機物質を捕集した捕集管15を、加熱脱着導入装置付ガスクロマトグラフ質量分析計に装着し、吸着剤に捕集された有機物質の種類と濃度を分析する。
本測定では、粘土薄膜以外に、シール部材として従来用いられているフッ素ゴムシートに対しても紫外線を照射し、発ガス量の測定を行い、比較を行った。
図1(b)は、図1(a)に示す装置構成により、上記したそれぞれの試験片10に、キセノンエキシマランプ11aから放射される中心波長172nmの真空紫外線を照射した際の測定結果を表している。図中、実線は、粘土薄膜から発生した発ガスの分析結果であり、破線は、フッ素ゴムシートから発生した発ガスの分析結果である。
図1(b)より、フッ素ゴムシートからは、キセノンエキシマランプ11aから放射される中心波長172nmの真空紫外線を含む光を照射することにより、ガスとして大量の有機物質が発生しているのに対して、粘土薄膜からは、紫外線の照射による有機物質が殆ど発生していないことが分る。
なお、それぞれの試験片について、紫外線が照射された面より放散した有機物質の放散速度を比較すると、フッ素ゴムシートが、4.7ng/(min・cm)であるのに対して、粘土薄膜は、0.2ng/(min・cm)であった。
上記発ガスの測定では、紫外線源として中心波長172nmの真空紫外線を放射するキセノンエキシマランプ11aを用いて評価を行ったが、本発明の粘土薄膜からなる耐紫外線材料は、水銀ランプから放射される波長365nm、波長254nmの紫外線等のより長波長の紫外線に対しても、同様の耐光性を有する。
以上説明したように、粘土粒子を配向させて積層した粘土薄膜を用いることにより、自立可能な機械的強度を有する紫外線に対して非反応性である耐紫外線材料を得ることができる。
3.気密性の評価
次に、上記の方法で得られた粘土薄膜の気密性の評価として、ヘリウムリークディテクターを用いたヘリウムリーク速度の測定を行った。
図2は、上記したヘリウムリーク速度の測定方法を示すための説明図である。
図2において、ヘリウムリークディテクター21は、キャノンアネルバテクニクス社製M−212LD−Dを使用した。
試験片10は、上記の方法で得られた一辺が20cmの粘土薄膜を、一辺が30mmで中心部に直径10mmの開口を設けた形状に整形し、板厚3mmで50mm角のガラス板23と、外形寸法は同一で中心に直径8mmの開口を有するガラス板24との間に配置された状態で、試験ポート22のフランジ面22a上にOリング27を介して載置され、固定用金具25およびボルト26により固定される。
ヘリウムリーク速度は、図2に示すように、試験片10の周囲にノズル29によりヘリウムガスを吹き付け、ガラス板23及び24間の間隙28に配置された試験片10を透過するヘリウムガスの量をヘリウムリークディテクター21により測定した。
測定の結果、上述の手順で得られた試験片10すなわち粘土薄膜のヘリウムリーク速度は、1.3×10−10Pa・m/secであり、気密容器等のシール部材として十分な気密性を備えていることを確認した。
また、上記した粘土薄膜からなる耐紫外線材料は、上述したような気密性を備えているとともに、柔軟性をも有しているため、紫外線が照射される領域で、靭性の低い光学部材を固定する際等の緩衝部材として有効に用いることができる。
なお、上記した耐紫外線材料を緩衝部材として用いる場合は、複数枚の粘土薄膜を重ねて用いることができる。
以上説明したように、本実施形態に記載の耐紫外線材料は、気密容器のシール部材あるいは緩衝部材として用いた場合であっても、紫外線により分解されることがないため、発ガスや、劣化あるいは損耗がなく、良好に機能することができる。
4.粘土薄膜の分光透過率測定
次に、粘土薄膜の紫外・可視領域の分光透過率特性を測定し、紫外線に対する遮光性の評価を行った。
図3に、上記の方法で得られた粘土薄膜の分光透過率特性の測定結果を示す。
図3より、本発明に用いた粘土薄膜は、波長400nm以上の可視光領域において約30%から80%の透過特性を有するものの、波長400nm未満の波長領域での透過特性は、波長が短波長となるに従って透過率が減少し、波長300nmより短い波長領域では透過率が略0%となることが確認できる。
なお、上記の分光透過率特性の測定は、日立製作所製U−4000用いて行った。
このように本実施形態に記載の粘土薄膜からなる耐紫外線材料は、上記した柔軟性、気密性、紫外線に対する耐光性に加えて、波長300nm以下の紫外線を100%近く遮断する性能を有しているため、従来、紫外線が照射される気密容器内での使用が困難であった有機物質を保護するための、遮光部材としても有効に用いることができる。
また、本実施形態に記載の粘土薄膜からなる耐紫外線材料は、上記したシール部材、緩衝部材、遮光部材等、その用途や使用条件によって、分散媒体である蒸留水と粘土の比率や、粘土分散液を注ぎ込むトレイの底面の面積を選択することで、厚さを制御することができる。
また、本実施形態に記載の粘土薄膜からなる耐紫外線材料は、粘土として天然モンモリロナイトを用いたが、必要に応じて上記分散液にナイロンモノマー等の高分子物質を少量添加することができる。これにより、得られた粘土薄膜に柔軟性を付加することができる。
粘土薄膜に高分子物質を添加した場合は、これらの高分子物質が紫外線により分解される虞があるが、後述するように、紫外線に対する遮光性の高い粘土を選択したり、少なくとも紫外線が照射される面の最外層を高分子物質を含まない構成にするなどにより、添加した高分子物質の分解や発ガスを抑えることができる。
また、柔軟性を付加するための添加物として、上記したナイロンモノマー等の高分子物質以外に、ホウ酸アルミニウムや、炭化ケイ素等の無機繊維(例えば、ウィスカ)を加えることができる。
これらの、無機繊維を添加した粘土薄膜は、上述のナイロンモノマー等の高分子物質を添加した粘土薄膜と比較した場合、添加したウィスカ自体が無機物質であるため、本質的に紫外線の照射により分解されることが少なく、発ガスの虞がない。
また、本実施形態に記載の粘土薄膜からなる耐紫外線材料は、粘土として天然モンモリロナイトを用いたが、鉄、銅、コバルト、ニッケル等の金属イオンを加えることにより粘土薄膜を着色することができる。この結果、上記した波長300nm以上の紫外線に対しても遮光性を発揮することができる。
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2として、粘土薄膜からなる耐紫外線材料を備えた光源装置の構成を説明する。
図4は、本実施形態による光源装置として、エキシマランプ41の断面図を示している。
図4において、エキシマランプ41は、光出射方向に設けられた光透過窓43と、それぞれ対向して配置された複数のエキシマ放電用電極42とを有する気密容器44を含んでいる。
なお、エキシマ放電用電極42は、その表面が合成石英ガラスからなる誘電体により覆われている。
上記複数の対向する電極42、42間には、放電空間45が形成されており、高周波電源46から電圧を印加することにより、上記気密容器44内の放電空間45に存在するエキシマ放電用ガスに放電が生じ、中心波長172nmのエキシマ光を光透過窓43より放射する。
光透過窓43の形状は、直径150mmの丸形であり、板厚10mmの合成石英ガラスが用いられている。
気密容器44の形状としては、外形200mm、高さ150mmの円筒形であり、肉厚8mmのステンレススチールを用いている。
図4において、エキシマランプの放電空間45には、上述のエキシマ放電用ガスが存在している。エキシマ放電用ガスは、ガス圧が約1気圧の高純度キセノンガスである。
光透過窓43と気密容器44との接合部には、上記実施形態1と同様の手順で制作した粘土薄膜からなる耐紫外線材料を所定の寸法に裁断したシール部材48を設け、気密性を確保している。
図4において、放電空間45より光透過窓43に入射したエキシマ光は、光透過窓43を透過して外部の被照射物Wに照射するとともに、光透過窓43の内面43aと外面43bを多重反射して、シール部材48を照射するが、シール部材48は、上記実施形態1と同様の手順で制作した粘土薄膜からなる耐紫外線材料を用いているため、照射されたエキシマ光により分解されることなく、気密容器44の気密性を良好に維持する。
この結果、気密容器44に充填したキセノンガスの純度は低下することがなく、長期間にわたり、中心波長172nmのエキシマ光を放射することができる。
また、光透過窓43と、光透過窓43を装着するための固定枠47との間には、上記実施形態1と同様の手順で制作した粘土薄膜からなる耐紫外線材料を5枚積層した緩衝部材49を設けて、固定枠47から光透過窓43にかかる力を分散している。
前記緩衝部材49に対しても、シール部材48への照射と同様のメカニズムでエキシマ光が照射するが、前記緩衝部材49もシール部材48と同様に上記実施形態1と同様の手順で制作した粘土薄膜からなる耐紫外線材料を用いているため、照射されたエキシマ光により分解することなく、固定枠47からの力を分散する機能を維持することができる。
以上のように、本実施形態の光源装置によれば、光透過窓の周縁部にアルミニウムおよびフッ化マグネシウムからなる蒸着膜を設けることなく、容易に、中心波長172nmのエキシマ光を放射する光透過窓の気密性を確保することができる。
なお、本実施形態では、光透過窓43、気密容器44、固定枠49等の互いに接合する面の面精度により、必要に応じて積層する粘土薄膜の枚数を加減することができる。
(実施形態3)
次に、本発明の実施形態3として、実施形態2に示した光源装置と類似する他の光源装置の構成を説明する。
本実施形態の光源装置と、実施形態2に示した光源装置とは、光透過窓の装着方法が相違する。
図5は、本実施形態の光源装置として、エキシマランプ51における気密容器54への光透過窓53の装着状態を説明するための断面図である。
前述の実施形態2では、光透過窓を装着する際のシール部材および緩衝部材を上述の粘土薄膜からなる耐紫外線材料のみを用いて構成したが、本実施形態では、図5に示すように、粘土薄膜からなる耐紫外線材料と、有機物質からなる他の部材とを併用している。
図5において、遮光部材57a、57bは、上記実施形態1と同様の手順で制作した粘土薄膜からなる耐紫外線材料を所定の形状に裁断したものであり、フッ素樹脂製のOリング58及びゴアテックス(登録商標)製の緩衝部材59を紫外線から保護するために用いられる。
このように、従来用いられている有機物質からなるシール部材や緩衝部材と、上述の耐紫外線材料からなる遮光部材とを併用することにより、有機物質へのエキシマ光の照射を遮断できるため、有機物質が分解されることがなく、有機物質が従来備える気密性や柔軟性を維持することができる。
なお、本実施形態では、従来用いられている有機物質からなるシール部材や緩衝部材と、粘土薄膜からなる遮光部材とを組み合わせて配置したが、有機物質からなるシール部材や緩衝部材の少なくとも紫外線が照射される面に粘土薄膜をコーティング、あるいは積層することで紫外線を遮断する機能を付加することが可能であり、このような形態においても上記した有機物質が備える気密性や柔軟性を発揮することができる。
(実施形態4)
次に、本発明の実施形態4として、粘土薄膜からなる耐紫外線材料を、エキシマランプを収容するランプハウスに適用した光源装置の構成を説明する。
図6(a)は、本発明の実施形態4を説明するためのエキシマ光を放射する光源装置61の概略断面図である。
図6(a)において、光源装置61は、光出射方向に設けられた光透過窓63と、光透過窓63に平行して配置された複数のエキシマランプ62とを有するランプハウス64を含んでいる。
エキシマランプ62は、図6(b)に示すように、筒状の中空放電容器621と、その内周面と外周面に設けられた、放電用電極622、623から構成される。
中空放電容器621は、直径の異なる2本の合成石英ガラスからなる外側管624、内側管625を同軸上に配置し、両端を封じ切った構造であり、外側管624と内側管625との間には放電ガスとしてキセノンガスが封入され、放電空間626を形成している。
この放電ガスに対して、放電用電極622、623より高圧高周波電圧を印加することで、波長172nmにピークを有するエキシマ光が放射される。
図6(a)において、エキシマランプ62を収容するランプハウス64は、放射されたエキシマ光が酸素によって吸収されることのないよう不活性ガス(窒素ガス)により充填されており、この不活性ガスを流通又は循環するための図示しないガス供給口およびガス排気口を備えている。
光透過窓63とランプハウス64との接合部には、上記実施形態1と同様の手順で制作した粘土薄膜からなる耐紫外線材料を所定の形状に裁断したシール部材68を設けて気密性を確保している。
エキシマランプ62より光透過窓63に入射したエキシマ光は、光透過窓63を透過して外部の被照射物Wに照射するとともに、光透過窓63の内面63aと外面63bを多重反射して、シール部材68を照射する。
ここで、シール部材68は前述の上記実施形態1と同様の手順で制作した粘土薄膜からなる耐紫外線材料を用いているため、ランプハウス64の気密性を良好に維持するため、気密容器64内に空気中に含まれる酸素が侵入することがなく、エキシマランプ62より放射された中心波長172nmの紫外線は、減衰することなく光透過窓63へ到達することができる。
また、光透過窓63と、光透過窓63を装着するための固定枠67との間には、上記実施形態1と同様の手順で制作した粘土薄膜からなる耐紫外線材料を5枚積層した緩衝部材69を設けて、固定枠67から光透過窓63にかかる力を分散している。
前記緩衝部材69に対しても、シール部材68と同様のメカニズムでエキシマ光が照射するが、前記緩衝部材69は、シール部材68と同様に粘土薄膜からなる耐紫外線材料を用いているため、照射したエキシマ光により分解されることなく、固定枠67からの力を分散する機能を維持することができる。
以上のように、本実施形態の光源装置61によれば、光透過窓63の周縁部にアルミニウムおよびフッ化マグネシウムからなる蒸着膜を設けることなく、容易に、中心波長172nmの紫外線を放射する光透過窓63の気密性を確保することができる。
(実施形態5)
次に、本発明の実施形態5として、粘土薄膜からなる耐紫外線材料を、レーザ発振器のレーザチャンバに適用した光源装置の構成を説明する。
図7は、本発明の実施形態5を説明するための、レーザチャンバ71の光出射部72の構成を示す断面図である。
図7において、レーザチャンバ71の内部空間には、KrガスとFガスの混合ガスからなるレーザ媒質ガスが密封されている。
また、レーザチャンバの内部には励起電極(不図示)が配設されており、レーザチャンバ内に密封された上記レーザ媒質ガスを励起し、波長248nmのKrFレーザ光を放射する。
なお、光出射部72には、励起したレーザ光を取り出すための光透過窓75が装着されている。
光透過窓75は、上記実施形態1と同様の手順で制作した粘土薄膜からなる耐紫外線材料を所定の形状に裁断したシール部材76を介して光透過窓固定金具73で取り付けられている。
励起された波長248nmのKrFレーザ光は、矢印の方向に進み、光透過窓75を透過して外部に照射されるとともに、光透過窓75の外面75aと内面75bを多重反射して、光透過窓75の周縁部に到達するが、シール部材76として上記実施形態1と同様の手順で制作した粘土薄膜からなる耐紫外線材料を用いているため、波長248nmのKrFレーザ光により分解されることがなく、レーザ媒質ガスの汚染やガス漏れを防止することができる。
なお、上記した実施形態においては、粘土薄膜からなる耐紫外線材料を備えた光源装置として、発光部にエキシマランプまたはエキシマレーザ発振器を備えた装置を例に挙げて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、発光部に他の紫外線を放射するランプ、あるいはレーザ媒質を備えた光源装置に対しても適用することができる。
(実施形態6)
実施形態2乃至5に記載した粘土薄膜からなる耐紫外線材料の適用例は、エキシマ光あるいはエキシマレーザ光を放射する光源装置へ適用した例であったが、本発明の粘土薄膜からなる耐紫外線材料は、このような光源装置に限らず、光CVD装置のように、気密容器内に配置された被照射物に紫外線を照射する処理装置へも適用することができる。
図8は、本発明の実施形態6を説明するための光CVD装置81の構成を示す概略断面図である。
光CVD装置81は、処理空間82aを有する気密容器82と、気密容器82の上部に配置された重水素ランプ83とを備えており、気密容器82内部のヒーター87上に配置されたシリコンウエハーWの表面上に、重水素ランプ83から放射される波長150nmから300nmの紫外線を照射し、ガス供給口82cより供給される反応気体との光化学反応によりSiO絶縁膜を堆積させるための処理装置である。
なお、図8において、集光レンズ84は、重水素ランプ83より放射された紫外線を、シリコンウエハーWの表面上に集光するためのフッ化カルシウムからなるレンズであり、重水素ランプ83と処理空間82aとを隔てるための光透過窓としての機能を備えている。
ここで、集光レンズ84の重水素ランプ83側の空間82eは、吸気口82aから供給される窒素ガスにより充填されることにより、酸素分子が排除されている。
集光レンズ84は、処理空間82aと空間82eを隔てる位置に、上記実施形態1と同様の手順で制作した粘土薄膜からなる耐紫外線材料をリング状に加工したシール部材86を介して固定枠88により固定されており、空間82eと処理空間82aとの気密性を確保している。
重水素ランプ83より集光レンズ84に入射した波長150nmから300nmの紫外線は、集光レンズ84により処理空間82a内部のシリコンウエハーWの表面上に集光されるとともに、その一部は、集光レンズ84内部での反射あるいは屈折により上述のシール部材86を照射するが、シール部材86は、上記実施形態1と同様の手順で制作した粘土薄膜からなる耐紫外線材料を用いているため、照射された波長150nmから300nmの紫外線により分解されることなく、処理空間82aの雰囲気を良好に維持することができる。
なお、本実施形態においては、粘土薄膜からなる耐紫外線材料を備えた処理装置として重水素ランプによる光CVD装置を例に挙げて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、他の紫外線源を用いた処理装置や、光洗浄あるいは光改質等、光CVD以外の用途の処理装置に対しても適用することができる。
以上説明したように、本発明によれば、紫外線が照射される環境下で使用可能な耐紫外線材料、ならびにこの耐紫外線材料を用いたシール部材、緩衝部材、遮光部材、光源装置、及び処理装置を提供することができる。
(a)は、粘土薄膜に紫外線照射時に発生するガスを捕集するための装置構成を示す図であり、(b)は、測定結果を示すグラフである。 粘土薄膜のヘリウムリーク速度の測定方法を示す図である。 粘土薄膜の分光透過特性を示す図である。 シート部材および緩衝部材を備えたエキシマランプの構成を示す断面図である。 遮光部材を備えたエキシマランプの構成を示す断面図である。 シート部材および緩衝部材を備えた他のエキシマランプの構成を示す断面図である。 シート部材を備えたレーザ発振器の光透過窓装着部の構成を示す断面図である。 シート部材および緩衝部材を備えた光CVD装置の構成を示す断面図である。 従来の、レーザ発振器のレーザ光取り出し部の構造を示す断面図である。
符号の説明
10・・・・・・・・試験片(粘土薄膜)
11・・・・・・・・紫外線照射装置
12・・・・・・・・気密容器
15・・・・・・・・捕集管
21・・・・・・・・ヘリウムリーク試験機
22・・・・・・・・ポート
23、24・・・・・ガラス板
29・・・・・・・・ノズル
41、51、62・・エキシマランプ
42・・・・・・・・エキシマ放電用電極
43、53、63・・光透過窓
44、54・・・・・気密容器
45・・・・・・・・放電空間
46、56、66・・高周波電源
47、67・・・・・固定枠
48、68・・・・・シール部材
49、59、69・・緩衝部材
57a、57b・・・遮光部材
58・・・・・・・・Oリング
61・・・・・・・・光源装置
64・・・・・・・・ランプハウス
71・・・・・・・・レーザチャンバ
72・・・・・・・・光出射部
73・・・・・・・・光透過窓固定金具
75・・・・・・・・光透過窓
76・・・・・・・・シール部材
81・・・・・・・・光CVD装置
82・・・・・・・・気密容器
83・・・・・・・・重水素ランプ
84・・・・・・・・集光レンズ
86・・・・・・・・シール部材
87・・・・・・・・ヒーター
W・・・・・・・・・被照射物






Claims (8)

  1. 粘土粒子を配向させて積層した粘土薄膜からなる、自立可能な機械的強度を有する紫外線に対して非反応性である耐紫外線材料。
  2. 請求項1に記載の耐紫外線材料を用いたシール部材。
  3. 請求項1に記載の耐紫外線材料を用いた緩衝部材。
  4. 請求項1に記載の耐紫外線材料を用いた遮光部材。
  5. 紫外線を放射する発光部を有する光源装置であって、
    前記発光部から放射する紫外線が照射される箇所に、
    請求項1に記載の耐紫外線材料が配置されている光源装置。
  6. 前記発光部は、希ガス或いは前記希ガスを含む混合ガスを、電界又は磁界により励起するエキシマランプである請求項5に記載の光源装置。
  7. 前記発光部は、気体、液体又は固体を励起した誘導放出によるレーザ発振器である請求項5に記載の光源装置。
  8. 気密容器と該気密容器の一部に紫外線を透過する光透過窓とを備えた処理装置であって、
    前記気密容器の前記紫外線が照射される箇所に、
    請求項1に記載の耐紫外線材料が配置されている処理装置。
JP2007092510A 2007-03-30 2007-03-30 耐紫外線材料、ならびにこれを用いたシール部材、緩衝部材、遮光部材、光源装置、及び処理装置 Pending JP2008251913A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007092510A JP2008251913A (ja) 2007-03-30 2007-03-30 耐紫外線材料、ならびにこれを用いたシール部材、緩衝部材、遮光部材、光源装置、及び処理装置
CNA2007101947386A CN101275063A (zh) 2007-03-30 2007-11-29 耐紫外线材料和密封部件、缓冲部件、遮光部件及光源装置
US12/048,117 US20100275845A1 (en) 2007-03-30 2008-03-13 Ultraviolet-resistant materials and devices and systems including same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007092510A JP2008251913A (ja) 2007-03-30 2007-03-30 耐紫外線材料、ならびにこれを用いたシール部材、緩衝部材、遮光部材、光源装置、及び処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008251913A true JP2008251913A (ja) 2008-10-16

Family

ID=39976494

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007092510A Pending JP2008251913A (ja) 2007-03-30 2007-03-30 耐紫外線材料、ならびにこれを用いたシール部材、緩衝部材、遮光部材、光源装置、及び処理装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20100275845A1 (ja)
JP (1) JP2008251913A (ja)
CN (1) CN101275063A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103962346A (zh) * 2014-05-21 2014-08-06 深圳市华星光电技术有限公司 可调整紫外光照射能量的紫外光清洗基板的方法

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5434484B2 (ja) * 2009-11-02 2014-03-05 東京エレクトロン株式会社 成膜装置、成膜方法及び記憶媒体
US20110256311A1 (en) * 2010-04-15 2011-10-20 The Coca Cola Company Method of coating a container using a semi-permanent coating composition capable of blocking ultraviolet light
JP2014187129A (ja) * 2013-03-22 2014-10-02 Gigaphoton Inc 光学装置及びこれを用いたレーザチャンバ、並びにガスレーザ装置
US9433973B1 (en) * 2015-06-15 2016-09-06 Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd. UV curing apparatus
CN109073463B (zh) * 2016-05-19 2021-01-12 极光先进雷射株式会社 波长检测装置
CN111801854B (zh) * 2018-04-23 2022-10-21 极光先进雷射株式会社 激光腔、密封部件的制造方法和电子器件的制造方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005104133A (ja) * 2003-09-08 2005-04-21 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 粘土配向膜及びその製造方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0909986A1 (en) * 1990-09-26 1999-04-21 Canon Kabushiki Kaisha Photolithographic processing method and apparatus
US5562765A (en) * 1994-10-21 1996-10-08 E. I. Du Pont De Nemours And Company Iron-manganese colorant
JP3516424B2 (ja) * 1996-03-10 2004-04-05 株式会社半導体エネルギー研究所 薄膜半導体装置
US6415090B1 (en) * 2000-11-13 2002-07-02 Fitel Usa Corp. Optical fiber coatings
ATE490866T1 (de) * 2003-10-22 2010-12-15 Kureha Corp Mehrlagiger körper und herstellungsverfahren dafür
US7219899B2 (en) * 2004-11-23 2007-05-22 Mantaline Corporation Collapse-controlled, rotation-resisting bulb seal
WO2006110627A1 (en) * 2005-04-08 2006-10-19 University Of South Carolina Polymer/clay nanocomposite films with improved light fastness properties and process for producing same

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005104133A (ja) * 2003-09-08 2005-04-21 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 粘土配向膜及びその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103962346A (zh) * 2014-05-21 2014-08-06 深圳市华星光电技术有限公司 可调整紫外光照射能量的紫外光清洗基板的方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN101275063A (zh) 2008-10-01
US20100275845A1 (en) 2010-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008251913A (ja) 耐紫外線材料、ならびにこれを用いたシール部材、緩衝部材、遮光部材、光源装置、及び処理装置
JP6142797B2 (ja) 光照射装置
US7440206B2 (en) Optical properties restoration apparatus, the restoration method, and an optical system used in the apparatus
JP2008075179A (ja) Uv照射チャンバーをクリーニングする方法
JP2008241292A (ja) 耐候性試験装置及び耐候性試験方法
JP4640421B2 (ja) 紫外線照射装置
JPH0822129A (ja) 真空紫外域の光学装置
GB2424755A (en) A low-pressure discharge lamp for a photoionisation detector
KR20120105356A (ko) 광 조사 장치
CN101599413B (zh) 准分子灯
WO2004107478A2 (en) Non-oxidizing electrode arrangement for excimer lamps
JPH0613324A (ja) 真空加熱装置
JP5293430B2 (ja) エキシマランプ
KR101399225B1 (ko) 방전 램프
TW200535903A (en) An optical properties restoration apparatus, the restoration method, and an optical system used in the apparatus
JPS629189B2 (ja)
Shaw Wavelength and coverage dependence of spacecraft contaminant photodeposition
JP3179778U (ja) 光透過窓の保護部材付きuv照射チャンバー
CN100574905C (zh) 光学性能恢复设备及恢复方法
JPH0257145B2 (ja)
JP4291193B2 (ja) 光処理装置及び処理装置
JPS61143585A (ja) 薄膜形成方法
JPH07105347B2 (ja) 光化学気相成長方法
JPS61440A (ja) 光反応装置における光源の汚染防止機構
JPS624869A (ja) 光化学気相成長法による堆積膜の形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091106

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120925

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130212