JP5293430B2 - エキシマランプ - Google Patents

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Description

この発明は、ヨウ素ガスおよびバランスガスを含む放電ガスが放電容器に封入され、300〜380nmの波長域の紫外光を効率良く放射するエキシマランプに関する。
液晶ディスプレイの製造工程においては、液晶の画素を構成する際に液晶にモノマーを混入させ、液晶分子を傾斜させた状態でモノマーを重合させることによって液晶分子の傾斜方向を固定させる技術(PSA:Polymer Sustained Alignment)が用いられている。PSAについて開示する特許文献1によれば、モノマーを重合させるための光源として、液晶に与えるダメージが少ないこと、モノマーの感度、液晶用ガラスの透過率等を考慮して、モノマーに対して例えば波長300−380nmの紫外光を照射することが好ましいとされている(特許文献1の段落0237)。
モノマーを重合させるために必要とされる波長300−380nmの紫外光を放射する紫外線光源としては種々のものが知られているが、現状ではPSA用途に最適な光源については検討が重ねられている段階である。例えば、水銀を放電媒体として波長365nmの紫外光を主として放射する水銀ランプ、金属ハロゲン化物を放電媒体とするメタルハライドランプ等がPSA用途の光源の候補とされている。
しかしながら、水銀ランプは、複数の水銀ランプを搭載して紫外線照射装置を構成しようとした場合に紫外線照射装置が大型化するといった問題があり、また、水銀を放電媒体とするために環境への負荷が大きいといったデメリットがある。メタルハライドランプは投入電力に比して放射される紫外線の出力が低いというエネルギー効率の面で問題があり、また、ハロゲン化金属を放電媒体とするために環境への悪影響を無視できない。
エキシマランプは、複数のエキシマランプを搭載して紫外線照射装置を構成しようとした場合に紫外線照射装置を比較的小型化することができると共に、投入電力に比して放射される紫外線の出力が高いためにエネルギー効率に優れ、しかも、キセノンガス、クリプトンガス等の希ガスを放電媒体として使用するので環境への負荷が小さい、という実用的な面でメリットが大きいため、PSA用の光源として有望視されている。
エキシマランプは、従来より主として液晶基板等の被処理物の表面に対して真空紫外線を照射することによって被処理物の表面改質をするための光源として使用されているが、PSA用途においてモノマーを重合させるために必要とされる波長300−380nmの波長域の紫外光の出力が不十分であった。
特開2003−149647号
以上から本発明は、PSA用途に最適な光源を提供するために、モノマーを重合させるために必要となる波長300−380nmの波長域の紫外光の出力を、長時間にわたり安定させることのできるエキシマランプを提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題につき鋭意検討したところ、以下の知見を得た。
(1)ヨウ素ガスとバランスガスとを含む放電ガスが封入されたエキシマランプは、放電させた際に励起ヨウ素分子(I )が形成され、当該励起ヨウ素分子がピーク波長が342nmの紫外光を発する。この紫外光の波長は、PSA用途に必要とされる波長域に一致することから、PSA用途に極めて有望である。
(2)
ところが、シリカガラスで構成される放電容器を備えるエキシマランプは、その点灯時に放電ガスに含まれるヨウ素ガスがシリカガラスに吸収されるため、点灯時間の経過に従って放電ガスに含まれるヨウ素ガスの量が減少して、励起ヨウ素分子が発する紫外光の出力が不安定になる。
また、このようなエキシマランプは、その点灯時にシリカガラスの表面が放電空間内に生成した放電に曝されることにより、シリカガラスを構成しているO(酸素)原子が放電空間内に叩き出され、このO原子と放電ガスに含まれるI(ヨウ素)原子とが反応してI(ヨウ素酸化物)が形成されるため、放電ガスに含まれるヨウ素ガスの量が減少して、励起ヨウ素分子が発する紫外光の出力が不安定になる。
そこで、放電容器の、放電に曝される表面層を処理して、当該表面層をヨウ素で飽和させるとともに、当該表面層に含まれる酸素が欠乏した状態にする。このようにすれば、ヨウ素ガスの上記した吸収および反応が抑制されて、ヨウ素ガスの量が減少することが抑制されるため、ピーク波長342nmの紫外光の出力を安定させることができる。
本発明は、これらの知見に基づき、次のようにして上記の課題を解決する。
請求項1の発明は、シリカガラスによって気密に密閉された放電空間を有する放電容器と、前記放電容器に封入されたヨウ素ガスとクリプトンガスおよびアルゴンガスのうち1種類以上を含むバランスガスとを含む放電ガスと、前記放電空間を挟んで対向するように配置された一対の電極とを備え、ピーク波長が342nmのヨウ素分子発光を発するエキシマランプであって、前記放電容器の、放電に曝される表面から深さ2nm以内の表面層を構成するシリカガラスは、該シリカガラスに含まれるヨウ素原子の原子百分率が2.0%以上であるとともに、O(酸素)原子とSi(珪素)原子との原子比率O/Siが1.5以下であることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1記載のエキシマランプにおいて、前記放電容器の内表面に
は、シリカ粒子を構成材料とする紫外線反射膜が形成されているとともに、当該放電容器
の紫外線反射膜が形成されていない領域よりなる、放電に曝されるアパーチャー部が形成
されていることを特徴とする。
請求項記載のエキシマランプは、請求項1記載のエキシマランプにおいて、前記放電ガスの圧力に対する前記ヨウ素ガスの圧力比が0.04〜0.9%であることを特徴とする。


本発明のエキシマランプは、ヨウ素ガスとバランスガスとを含む放電ガスを放電媒体としたことにより、放電空間に励起ヨウ素分子が生成されてピーク波長が342nmのヨウ素分子発光が発生する。
しかも、放電容器の、放電に曝される表面から深さ2nm以内の表面層を構成するシリカガラスは、ヨウ素原子で飽和した状態であるとともに、酸素原子が欠乏した状態であるため、放電ガスに含まれるヨウ素ガスの量を一定にすることができる。
したがって、本発明のエキシマランプによれば、ピーク波長が342nmのヨウ素分子発光の出力を長時間にわたり安定させることができる。
本発明のエキシマランプの全体構成を示す斜視図である。 本発明のエキシマランプの構成の概略を示す断面図であって、(A)放電容器の長手方向に沿った断面図、(B)(A)におけるA−A線断面図である。 本発明のエキシマランプを製造するための製造装置および本発明のエキシマランプの製造方法を示す模式図である。 本発明のエキシマランプの他の実施例の構成の概略を示す断面図であって、(A)放電容器の長手方向に沿った断面図、(B)(A)におけるA−A線断面図である。 実験装置の構成の概略を示す概念図である。 ヨウ素濃度の最適範囲を調べるために行った実験の結果を示すグラフである。
図1は、本発明のエキシマランプの全体構成を示す斜視図である。図2は、本発明のエキシマランプの構成の概略を示す断面図であって、(A)放電容器の長手方向に沿った断面図、(B)(A)におけるA−A線断面図である。
エキシマランプ10は、シリカガラスなどの誘電体により断面が方形状に形成され、長尺中空の放電空間Sを有する放電容器1を備える。放電容器1は、図2(A)の上下に位置する長壁部11および12と、図2(A)の左右に位置する短壁部13および14と、図2(B)の左右に位置する短壁部15および16とで構成される。
放電空間Sには、クリプトンおよびアルゴンの何れか1種類以上を含むバランスガス並びにヨウ素ガスを含む放電ガスが封入されている。
長壁部11、12のそれぞれの外表面には、格子状の一対の電極2、3が、長壁部11および12を構成するシリカガラスと放電空間Sとを挟んで対向するように設けられている。
電極2および電極3は、ペースト塗布またはプリント印刷蒸着などによって形成されている。
電極2および電極3は、何れか一方を接地電極とし、他方を高電圧供給電極として、高周波電源よりなる電源装置4に接続されている。エキシマランプ10は、電極2と電極3との間に、例えば1〜120kHzの交流電圧またはパルス電圧を供給することによって、放電空間Sに放電が生成する。
上記のようにして放電が生成すると、放電空間Sには、放電容器に封入されたヨウ素の正イオンIおよび陰イオンIが、下記[化1]で示すように、放電ガスに含まれるバランスガスの原子又は分子Mと衝突することによって励起ヨウ素分子I が形成される。
[化1]
+ I + M → I + M
上記の[化1]に示す励起ヨウ素分子I は、ピーク波長が342nmのヨウ素分子発光を電極3の格子状の網目を透過するように発する。励起ヨウ素分子I を形成する基になるヨウ素の正イオンIおよび陰イオンIは、準安定励起原子のエネルギーによりヨウ素が電離される、所謂ぺニング効果と呼ばれる反応が主な要因となって生成する。
このぺニング効果の発生は、バランスガス原子の準安定励起原子のエネルギーと、ヨウ素原子の電離エネルギーとに密接に関係する。即ち、ぺニング効果は、クリプトンまたはアルゴンの準安定励起原子のエネルギーが、ヨウ素原子の電離エネルギーよりもわずかに高いことによって発生する。参考までに、準安定励起原子のエネルギーは、クリプトンが10.5eVであり、アルゴンが11.5、11.7eVであり、ヨウ素原子の電離エネルギーは10.4eVである。
したがって、放電ガスに含まれるバランスガスは、ペニング効果を確実に発生させるため、クリプトンガスおよびアルゴンガスの1種類以上を含有することが好ましい。バランスガスは、ペニング効果の発生に影響のない範囲で、クリプトンガス、アルゴンガス以外の他のガスを封入しても良い。
上記した励起ヨウ素分子I の発生は、放電ガスに含まれるヨウ素ガスの濃度と密接に関係する。放電ガスに含まれるヨウ素ガスの濃度が0.04〜0.9%の範囲内にある場合は、励起ヨウ素分子I が放電空間Sに形成され易くなるため、ピーク波長が342nmのヨウ素分子発光の出力を高めることができる。
このようにして、放電空間Sに形成されたI から発せられるピーク波長342nmの紫外光は、格子状の電極2および3のそれぞれの隙間を透過して、放電空間Sの外方へ放射される。
なお、図1および図2に示す例では、電極2と電極3の双方を格子状に形成しているが、電極2および電極3の何れか一方を格子状に形成し、他方を紫外光を透過する隙間を有しない薄膜により形成して、紫外光が何れかの電極のみを透過して放電空間Sの外方へ放射されるようにしても良い。
エキシマランプ10は、放電容器1の、放電に曝される表面1Aから深さ2nm以内の表面層Xを構成するシリカガラスが、以下に説明する表面処理が施されることによって、ヨウ素原子で飽和するとともに、化学量論組成比で構成されるシリカ(SiO)に比べ酸素が欠乏した状態になって、2未満の非化学量論組成を有している。
図3は、本発明のエキシマランプの製造方法を説明する模式図である。
表面処理装置30は、エキシマランプ中間体10´の、放電に曝される表面に対して、表面処理を施すものである。エキシマランプ中間体10´は、シリカガラスで構成された放電容器1と、放電容器1の外表面に形成された一対の格子状の電極2および電極3と、電極2および電極3に接続された電源装置4と、放電容器1の長手方向の端部に一体的に固定されたチップ管5とを備える。
チップ管5は、一端が開放されるとともに放電容器1の放電空間Sに連通する。チップ管5は、放電容器1への表面処理と放電ガスの充填を行うために設けられ、後述のように、放電ガスを充填した後に溶融させて封じ切られる。
表面処理装置30は、クリプトンガス等のバランスガスを供給するバランスガス供給機構31と、チップ管5に一体的に繋がりチップ管5に直交する方向に向けて延伸する枝管32と、枝管32内に配置された固体のヨウ素固形物32Iと、中間体10´の放電空間Sを排気するための排気機構33と、チップ管5と排気機構33とを繋ぐ主配管34と、排気機構33を開閉するバルブ35とで構成される。
バランスガス供給機構31は、クリプトンガス等のバランスガスが充填されたガス充填容器31Aと、ガス充填容器31Aを開閉するバルブ31Bと、ガス充填容器31A、バルブ31Bおよび主配管34を繋ぐ配管31Cとで構成される。
排気機構33は、ターボモレキュラーポンプ、イオンポンプ等である。
放電容器1の表面処理方法は、以下の工程1および工程2を含む。
(工程1)
チップ管5を主配管34に接続することにより、エキシマランプの中間体10´と排気機構33とを接続し、バルブ31Bを閉じる。この状態で、バルブ35を開放して排気機構33によって放電空間Sを真空引きし、放電空間Sの圧力を10−5Pa以下にした後に、バルブ35を閉じる。
また、枝管32を冷却手段(不図示)によって冷却することにより、ヨウ素固形物32Iからヨウ素ガスが中間体10´に流入しないようにする。
その後、バルブ31Bを開放し、40kPaの封入圧でクリプトンガスを放電空間Sに封入して、バルブ31Bを閉じる。
その後、電源装置4を駆動して電極2および電極3に高周波電圧を供給して、放電空間Sに放電を生成することにより、放電容器1の、放電に曝される表面1Aの表面処理を行う。この表面処理は20時間継続して行う。
その後、バルブ35を開放して、排気機構33によって放電空間Sを真空引きする。バルブ35は、放電空間Sの圧力が所定の圧力以下になったときに閉じる。
(工程2)
工程1の終了後に、枝管32を所定の温調手段(不図示)によって例えば55℃に保温し、ヨウ素固形物32Iからヨウ素ガスを発生させ、400Paの封入圧でヨウ素ガスを放電空間Sに供給する。このとき、ヨウ素ガスが凝集することを抑制するために、中間体10´および表面処理装置30を一定の温度に保温しておくことが望ましい。
その後、バルブ31Bを開放し、40kPaの封入圧でクリプトンガスを放電空間Sに封入して、バルブ31Bを閉じる。
その後、電源装置4を駆動して電極2および電極3に高周波電圧を供給して、放電空間Sに放電を生成することによって、放電容器1の、放電に曝される表面1Aの表面処理を行う。この表面処理は10時間継続して行う。
その後、枝管32を冷却手段によって冷却して、ヨウ素固形物32Iからヨウ素ガスが中間体10´に流入しない状態にするとともに、バルブ35を開放して、排気機構33によって放電空間Sを真空引きする。バルブ35は、放電空間Sの圧力が所定の圧力以下になったときに閉じる。
(工程3)
工程2の後に、上記と同様にして、枝管32を温調手段により保温するとともにバルブ31Bを開放して、53Paのヨウ素ガスおよび93kPaのクリプトンガスを放電空間Sに供給する。
放電空間Sにヨウ素ガスおよびクリプトンガスを供給した後に、枝管32を冷却手段により冷却するとともに、バルブ31Bを閉じる。
その後、チップ管5の、枝管32よりも中間体10´寄りの箇所をバーナーで加熱して溶融させてチップ管5を封じ切ることによって、シリカガラスにより気密に密閉された放電空間Sを形成する。
工程1の表面処理を行った後の放電容器1の表面層X(図2に図示)のシリカガラスは、酸素が放電空間Sに叩き出されるため、化学量論組成比で構成されるシリカガラスに比べ酸素が欠乏した状態になり、2未満の非化学量論組成比を有する。
工程1の表面処理では、表面層XにおけるO(酸素)原子とSi(珪素)原子の原子比率O/Siを1.5以下にすることが好ましい。参考までに、化学量論組成比で構成されるシリカガラスの原子比率O/Siは2である。
なお、原子比率O/Siは、点灯条件(周波数、電力)、ガスの圧力、処理時間などの表面処理条件を変更することにより、適宜調整することができる。
原子比率O/Siは、X線光電子分光装置(X−ray Photoelectron Spectroscopy、以下、XPS)を使用した分析法により求められる。この分析法は入射X線のエネルギーhνを一定として、X線によって励起および放出される光電子のエネルギーEkinを測定し、以下の式1より電子の試料中における結合エネルギーEを得る方法である。
[式1]
kin = hν−E
測定サンプルは、エキシマランプ中間体10´(図3に図示)の放電処理された領域中央を10mm四方程度の大きさに切り出したものとした。
測定条件は、X線源がAlKαモノクロ(15kV、25W)、光電子取り込み角が45°である。
この測定によって横軸に電子の結合エネルギー、縦軸に電子カウント数をとったスペクトルが得られる。各軌道電子の結合エネルギーは元素によって異なるので、結合エネルギー分布のピーク位置から元素の同定、ピーク面積比から元素の存在比や濃度を得ることができる。
また、サンプル内部深くで発生した光電子は非弾性散乱によってそのエネルギーを失ってしまいサンプルの外へ脱出できないため、検出可能な光電子は表面近傍由来のものに偏っている。この光電子脱出深さがXPSの検出深さである。検出深さは入射X線のエネルギー、検出元素の種類、母材の種類、光電子取り込み角によって決まり、本件の測定条件において、SiO中のI原子とO原子の検出深さは2nmとなる。
原子比率O/Siは酸素原子O1s軌道ピークの面積をS1、珪素原子Si2p軌道ピークの面積をS2としたとき、以下の式2により算出される。面積S1およびS2を算出する際のバックグラウンドは、Shirley法を用いて引いた。
[式2]
O/Si = S1/S2
工程2の表面処理を行った後の放電容器1の表面層Xは、シリカガラスがヨウ素で飽和された状態になる。
工程2の表面処理では、表面層Xを構成するシリカガラスに含まれるヨウ素原子の原子百分率を2.0%以上にすることが好ましい。なお、ヨウ素原子の原子百分率は、点灯条件(周波数、電力)、ガスの圧力、処理時間などの表面処理条件を変更することにより、適宜調整することができる。
ヨウ素原子の原子百分率の測定は、O/Siを算出したときと同様にして、XPSを用いて行った。
ヨウ素原子の原子百分率R(%)は、結合エネルギー分布の、酸素原子O1s軌道ピークの面積をS1、珪素原子Si2p軌道ピークの面積をS2、ヨウ素原子I3d5軌道ピークの面積をS3したとき、以下の式3から算出される。
[式3]
R=100×S3/(S1+S2+S3)
本発明のエキシマランプ10は、クリプトンガスおよびアルゴンガスの1種類以上を含むバランスガス並びにヨウ素ガスを含む放電ガスを放電空間Sに封入したことにより、放電空間Sに励起ヨウ素分子(I )が形成され、当該励起ヨウ素分子I からピーク波長342nmのヨウ素分子発光が放射される。
しかも、本発明のエキシマランプ10は、放電容器1の、放電に曝される表面層Xを構成するシリカガラスが、ヨウ素原子で飽和した状態であるため、ヨウ素ガスが表面層Xのシリカガラスに吸収されることを抑制することができる。さらには、放電容器1の、放電に曝される表面層Xを構成するシリカガラスが、酸素原子が欠乏した状態になることにより、O原子とSi原子の原子比率が2未満の非化学量論組成を有するため、表面層Xから放電空間Sに放出される酸素の量が低減され、ヨウ素ガスと酸素とが結合することによりヨウ素酸化物が形成されることを抑制することができる。
したがって、本発明のエキシマランプ10は、点灯時間の経過に従いヨウ素ガスの量が低減することが抑制され、放電ガスに含まれるヨウ素ガスの濃度を一定にすることができるため、ピーク波長342nmの紫外光の出力を安定させることができる。
図4は、本発明のエキシマランプの他の実施例の構成の概略を示す断面図であって、(A)放電容器の長手方向に沿った断面図、(B)(A)におけるA−A線断面図である。
エキシマランプ20は、図1および図2に示すエキシマランプ10と同様に、シリカガラスよりなる長壁部11および12と、短壁部13、14、15および16とによって断面が方形状に形成された、長尺中空の放電空間Sを有する放電容器1と、放電空間Sに封入された、クリプトンガスおよびアルゴンガスの1種類以上を含むバランスガス並びにヨウ素ガスを含む放電ガスと、放電容器1における長壁部11および12の外表面に、それぞれ長壁部11および12と放電空間Sとを挟んで対向するように設けられた格子状の電極2および電極3と、電極2および電極3に接続された電源装置4とを備えている。
さらに、放電容器1の内表面には、前述の励起ヨウ素分子I が発するピーク波長342nmの紫外光を反射する紫外線反射膜17が形成されている。
紫外線反射膜17は、例えば、放電容器1における一方の長壁部11の、一方の電極2に対応する内表面領域と、この領域に連続する短壁部13および14の内表面領域の一部とにわたって形成されている。紫外線反射膜は、シリカ粒子およびアルミナ粒子の1種類以上から構成され、膜厚が例えば10〜100μmである。
放電容器1は、他方の長壁部12の、他方の電極3に対応する内表面領域において、紫外線反射膜が形成されていないことによってアパーチャー部18が形成されている。アパーチャー部18は、被処理物側に設けられる。
アパーチャー部18の、放電に曝される表面層Xを構成するシリカガラスは、前述した工程1および工程2の表面処理が施されることにより、ヨウ素原子で飽和した状態であるとともに、酸素原子が欠乏した状態であり、O(酸素)原子とSi(珪素)原子の原子比率が2未満の非化学量論組成を有する。
紫外線反射膜17は、シリカ粒子およびアルミナ粒子それ自体が高い屈折率を有する紫外光透過性を有するものであることから、シリカ粒子またはアルミナ粒子に到達したピーク波長342nmの紫外光の一部が、粒子の表面で反射されると共に他の一部が屈折して粒子の内部に入射され、さらに、粒子の内部に入射される光の多くが透過され(一部が吸収)、再び、出射されるに際して屈折される。即ち、紫外線反射膜17は、このような屈折、反射が繰り返し生じる「拡散反射」させる機能を有する。
エキシマランプ20は、電極2および電極3に、例えば1〜120kHzの交流電圧またはパルス電圧を供給することによって、放電空間Sに励起ヨウ素分子I が形成されて、励起ヨウ素分子I が発するピーク波長342nmの紫外光が、直接或いは紫外線反射膜17で反射されて、アパーチャー部18を介して他方の長壁部12の外表面に設けた格子状の電極3の隙間を透過して放電空間Sの外方へ出力される。
本発明のエキシマランプ20は、放電容器1の内表面に紫外線反射膜17を有しているので、次のような効果を期待することができる。
一方の長壁部11方向に放射された紫外光を紫外線反射膜17によってアパーチャー部18の方向へ反射させることができるため、放電容器1の外部に当該紫外光の反射ミラー等を設ける必要がないので、エキシマランプを光照射装置に搭載した際に装置の構成を簡略化することができる。
また、放電空間Sで発生したピーク波長342nmの紫外光が紫外線反射膜17によって反射され、一方の長壁部11のシリカガラスに入射することがなく、アパーチャー部18に対応する他方の長壁部12のシリカガラスを透過して放電空間Sの外方へ放射されるため、紫外線反射膜17が形成されている一方の長壁部11のシリカガラスへの紫外線歪みによるダメージを低減することができる。
さらに、本発明のエキシマランプ20においては、アパーチャー部18の、放電に曝される表面層Xを構成するシリカガラスが、ヨウ素原子で飽和された状態であるとともに、酸素が欠乏した状態になって2未満の非化学量論組成を有するため、図1および図2に示すエキシマランプと同じ理由により、点灯時間の経過に従いヨウ素ガスの量が低減することが抑制され、放電ガスに含まれるヨウ素ガスの濃度を一定にすることができるため、ピーク波長342nmのヨウ素分子発光の出力を安定させることができる。
以下、本発明の効果を確認するために行った実験例を説明する。
<実験例1>
実験例1は、放電容器1の、放電に曝される表面層Xを構成するシリカガラスにおける、ヨウ素原子の百分率と原子比率O/Siの最適範囲を調べるために行った。
図1および図2に示す構成に従って、放電容器1の、放電に曝される表面層Xにおけるヨウ素原子の百分率と原子比率O/Siとが互いに異なる他は同一の構成を有する8種類のエキシマランプU1〜U8を作製した。
各エキシマランプU1〜U8の基本構成は以下に示すとおりである。
〔エキシマランプU1〜U8の基本構成〕
・放電容器の寸法:長手方向200mm、幅48mm、高さ15mm
・放電用ガス:クリプトンガスを93kPa、ヨウ素ガスを53Pa
・エキシマランプの発光長:120mm
各エキシマランプU1〜U8を、300時間連続点灯させ、ピーク波長342nmの紫外光の照度を次のようにして測定することにより、各エキシマランプU1〜U8について点灯開始から300時間経過後の照度維持率を調べた。各エキシマランプの点灯条件は、電力48W、周波数70kHzである。
図5は、実験装置の構成の概略を示す概念図である。52はアルミニウム製のランプハウス、53はセラミックス製の支持台、54は受光部である。受光部54はファイバーにより不図示の分光器本体に接続されている。
エキシマランプU1〜U8の何れかを、ランプハウス52の内部に配置された支持台53の上に固定する(以下では、エキシマランプU1の照度維持率を測定する場合を説明する)。受光部54は、エキシマランプU1に対向するよう、エキシマランプU1の表面から5mm離した位置に配置する。ランプハウス52の内部空間に窒素ガスを充填する。
エキシマランプU1の一対の電極2、3に交流電圧(矩形波)を印加することによって放電空間に放電を発生させ、電極2の格子状の隙間から放射される波長342nmの紫外光を受光部54に入射させ、受光部54にファイバーにより接続された分光器によりヨウ素分子発光の強度を測定する。
波長342nmの紫外光の強度は、分光器にて測定された分光スペクトルのうち、320〜350nmの波長域を積算することで求められる。
照度維持率は、ランプ点灯開始時における波長342nmの紫外光の強度を100としたときの、エキシマランプの点灯開始から300時間経過後における波長342nmの紫外光の強度の百分率である。
表1は実験例1の結果を示す。
Figure 0005293430
表1に示す結果より、放電容器1の、放電に曝される表面層Xのヨウ素原子の原子百分率(at%)および原子比率O/Siが、共に本発明の範囲内であるエキシマランプU1〜U4は、点灯開始から300時間経過後の照度維持率が高いことが判明した。本実験を行うことにより、表面層Xのヨウ素原子の原子百分率(at%)および原子比率O/Siを、共に本発明の範囲内とすれば、ピーク波長342nmの紫外光の照度が長時間にわたり安定することが確認された。
これに対し、表面層Xのヨウ素原子の原子百分率(at%)および原子比率O/Siの何れか或いはその両方が本発明の範囲外であるエキシマランプU5〜U8は、点灯開始から300時間経過後の照度維持率が低かった。
<実験例2>
実験例2は、放電ガスに含まれるヨウ素ガスの濃度の最適範囲を調べるために行った。
実験2は、図1および図2に示す構成に従って、ヨウ素ガスの濃度が0.01〜2%の範囲内で相互に異なる7種類のエキシマランプを作製した。
〔エキシマランプの基本構成〕
・放電容器の寸法:長手方向200mm、幅48mm、高さ15mm
・放電用ガス:クリプトンガスを93kPa、ヨウ素ガスを9〜1560Pa
・エキシマランプの発光長:120mm
・表面層X:ヨウ素原子の原子百分率2%、O原子とSi原子の原子比率O/Si1.5
各エキシマランプを点灯させ、実験例1と同様にして、ピーク波長342nmの紫外光の照度を測定した。各エキシマランプの点灯条件は、電力48W、周波数70kHzである。
図6は、実験例2の結果を示すグラフである。図6の横軸はヨウ素濃度(%)、縦軸は波長342nmの紫外光の強度を示す。ヨウ素濃度は封入ガスの全圧に対するヨウ素ガスの封入圧の割合である。
図6に示す結果より、放電ガスに含まれるヨウ素ガスの濃度が0.04〜0.9%の範囲内である場合は、ピーク波長342nmの紫外光の照度が高くなった。
一方、ヨウ素ガスの濃度が0.04〜0.9%の範囲外である場合は、ピーク波長342nmの紫外光の照度が低かった。
従って、放電ガスに含まれるヨウ素ガスの濃度の最適範囲は、0.04〜0.9%であることが確認された。
10 エキシマランプ
1 放電容器
11、12 長壁部
13、14 短壁部
15、16 短壁部
2 電極
3 電極
4 電源装置
5 チップ管
20 エキシマランプ
17 紫外線反射膜
18 アパーチャー部
30 表面処理装置
31 バランスガス供給機構
31A ガス充填容器
31B バルブ
31C 配管
32 枝管
32I ヨウ素固形物
33 排気機構
34 主配管
35 バルブ

Claims (3)

  1. シリカガラスによって気密に密閉された放電空間を有する放電容器と、前記放電容器に封入されたヨウ素ガスとクリプトンガスおよびアルゴンガスのうち1種類以上を含むバランスガスとを含む放電ガスと、前記放電空間を挟んで対向するように配置された一対の電極とを備え、ピーク波長が342nmのヨウ素分子発光を発するエキシマランプであって、
    前記放電容器の、放電に曝される表面から深さ2nm以内の表面層を構成するシリカガラスは、該シリカガラスに含まれるヨウ素原子の原子百分率が2.0%以上であるとともに、O(酸素)原子とSi(珪素)原子との原子比率O/Siが1.5以下であることを特徴とするエキシマランプ。
  2. 前記放電容器の内表面には、シリカ粒子を構成材料とする紫外線反射膜が形成されているとともに、当該放電容器の紫外線反射膜が形成されていない領域よりなる、放電に曝されるアパーチャー部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のエキシマランプ。
  3. 前記放電ガスの圧力に対する前記ヨウ素ガスの圧力比が0.04〜0.9%であることを特徴とする請求項1記載のエキシマランプ。
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