JP2008250853A - 火災検知器 - Google Patents

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Abstract

【課題】終端抵抗を設けずに、火災受信機が断線を検出することができる火災検知器を提供する。
【解決手段】センサが検出したアナログ信号を出力する火災検出部と、上記アナログ信号をA/D変換した検出値が閾値を超えると火災判別する火災判別部と、電源投入時から、上記火災判別部を構成するCPUが起動するまでの間は、消費電流を第1の電流規定値に維持する1つ目の電流調整回路と、上記火災検出部が起動した後は、消費電流を第2の電流規定値に維持する2つ目の電流調整回路とを有し、上記第1、2の電流規定値は、受信部の断線検出閾値以上の電流値である火災検知器である。
【選択図】図1

Description

本発明は、火災検知器に関する。
図7は、従来の火災報知設備FAを示すブロック図である。
従来の火災報知設備FAにおいて、中継器Tを介して、感知器SEと終端抵抗Rとが、火災受信機REに並列に接続されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開平03−222094号公報(第1図)
従来の火災報知設備FAでは、火災受信機REが、回線ls毎に断線検出するので、感知器SEと並列に終端抵抗Rが接続されている。したがって、火災受信機REのバックアップ電源容量を大きくする必要がある。なお、図1において、中継器Tが設けられている。
本発明は、終端抵抗を設けずに、火災受信機が断線を検出することができる火災検知器を提供する。
本発明は、センサが検出したアナログ信号を出力する火災検出部と、上記アナログ信号をA/D変換した検出値が閾値を超えると火災判別する火災判別部と、電源投入時から、上記火災判別部を構成するCPUが起動するまでの間は、消費電流を第1の電流規定値に維持する1つ目の電流調整回路と、上記火災検出部が起動した後は、消費電流を第2の電流規定値に維持する2つ目の電流調整回路とを有し、上記第1、2の電流規定値は、受信部の断線検出閾値以上の電流値である火災検知器である。
本発明によれば、終端抵抗を設けずに、火災受信機が断線を検出することができ、したがって、火災受信機のバックアップ電源容量を小さくすることができるという効果を奏する。
発明を実施するための最良の形態は、以下の実施例である。
図1は、本発明の実施例1である火災検知器SE11を含む火災報知設備FA1を示すブロック図である。
火災報知設備FA1は、火災受信機RE1と、中継器T1、T2、……と、火災検知器SE11、SE21、…………を有する。
図2は、火災検知器SE11を示すブロック図である。
火災検知器SE11は、第1電流調整回路10と、第2電流調整回路20と、第3電流調整回路30と、制御回路40と、火災検出部41と、第1定電圧回路51と、第2定電圧回路52とを有する。
火災検知器SE21は、火災検知器SE11の構成と同様である。
図3は、火災検知器SE11の具体例を示す回路図である。
第1電流調整回路10は、電源投入時に、受信部の断線検出閾値以上の所定の電流を確保する。
第2電流調整回路20は、電源投入時に第1定電圧回路51を、OFFした後、CPU起動後に、第1定電圧回路51をONする。
第3電流調整回路30は、受信部の断線検出閾値以上の電流を確保するように火災監視時の電流を制御する。
火災検出部41は、火災センサが検出したアナログ信号を、制御回路40に出力する。
第1定電圧回路51は、CPU起動後に火災検出部41と第3電流調整回路30とに電流を供給する。
第2定電圧回路52は、電源投入時に制御回路40に電流を供給する。
制御回路40におけるCPUは、火災検出を行うとともに、CPU起動後に第2電流調整回路20をOFFし、第1定電圧回路51をONする。また、火災検出部41が安定後に第1電流調整回路10をOFFし、第3電流調整回路30をONする。
火災送信部60は、制御回路40が火災判別時に出力した火災信号を、受信部(中継器T1)に送信する。
次に、実施例1の動作について説明する。
なお、電源投入時の電流(第1の電流規定値)を、4〜12mAとし、火災監視時の電流(第2の電流規定値)を、4〜6mAとする。たとえば、断線検出用閾値を4mAと設定し、火災検出用閾値を12mAと設定する。また、たとえば、第1の電流規定値を5mAとし、第2の電流規定値を4.1mAとする。第1の電流規定値は、電源投入時の短時間であるので、単に4〜12mAの間であればよいが、第2の電流規定値は、実質的な消費電流であるので、4〜6mAで小さい方がよい。
まず、電源投入直後の動作について説明する。
図4は、実施例1における動作を示すタイムチャートである。
時刻t1で電源を投入すると、第1電流調整回路10がONし、第1の電流規定値として、4〜12mAを流す。第1電流調整回路10がONすると、第2電流調整回路20がONし、第1定電圧回路51がOFFし、火災検出部41に電流が流れない。これは、第1定電圧回路51と第2定電圧回路52とを同時にONすることによって、各定電圧回路のコンデンサC1、C2に流れる突入電流が、火災検出用閾値(12mA)を超えることを防ぐためである。
第2定電圧回路52は、電圧が徐々に上昇し、時刻t2(電源投入時から約4秒後)で、制御回路40が動作可能な電圧になる。これによって、第1電流調整回路10と第2定電圧回路52と制御回路40による消費電流が第1の電流規定値(4〜12mA)になる。なお、第1電流調整回路10が設けられていないと、CPUの電流値が1.5mAであるので、4mA以下になる。
次に、実施例1において、制御回路40が起動した後における動作について説明する。
制御回路40が、時刻t3で、第2電流調整回路20をOFFにし、第1定電圧回路51をONにする。そして、制御回路40が、第2電流調整回路20をOFFした後に、制御回路40が待機(WAIT)状態になる。
よって、第1電流調整回路10と第1定電圧回路51と火災検出部41とにおける消費電流が、第1の電流規定値(4〜12mA)になる。なお、第1電流調整回路10を設けないと、第1定電圧回路51には殆ど電流が流れず、火災検出部41の電流値は、約3.5mAであるため、4mA以下になる。
次に、火災検出部41が起動した後における動作について説明する。
火災検出部41が起動すると、制御回路40が、第2電流調整回路20をOFFし、電流消費を停止する。
第2電流調整回路20が停止した直後に、第1定電圧回路51がONし、制御回路40が、WAIT状態になる。
時刻t4(電源投入時から約15秒後)で、第1電流調整回路10がOFFし、制御回路40と火災検出部41と第3電流調整回路30とにおける消費電流の合計が、第2の電流規定値(4〜6mA)になり、火災監視状態になり、火災検出を行う。つまり、火災検出部41が起動した後に、制御回路40と火災検出部41とが、火災監視状態になり、火災検出を行う。すなわち、わずかな立ち上がり時間を経て一定周期毎に、制御回路40がRUN状態になり、火災監視する。
上記実施例1によれば、従来使用されている終端抵抗に流れる電流を削減できるので、火災検知器SE11全体の消費電力が低下し、受信部(中継器T1、火災受信機RE1)のバックアップ電源容量を小さくすることができる。
また、各電流調整回路をONまたはOFFすることによって、火災検知器SE1の消費電流は、電源投入時からCPUが起動するまでは、第1の規定値(4〜12mA)になり、火災検出部が起動した後は、第2の規定値(4〜6mA)になる。
すなわち、火災検知器SE1の消費電流は、受信部の断線検出閾値以上を維持する。
次に、受信部(中継器T1、火災受信機RE1)に流れる電流を、従来例と実施例とで、比較する。
なお、従来例において、受信部の断線検出閾値(電流)を、Ithとし、火災検知器SEの消費電流を、Isとし、終端抵抗Rに流れる電流を、Irとする。
従来例において、火災検知器SEと終端抵抗Rとが受信部に接続されている。断線検出する場合、Ir>Ithであり、受信部に流れる電流は、Is+Irである。
一方、実施例1において、受信部に火災検知器のみが接続され、終端抵抗Rが接続されていない。そして、断線検出する場合、Is>Ithであり、受信部に流れる電流は、Isである。よって、実施例1では、従来例と比較すると、電流Irを減らすことができる。
つまり、第1電流調整回路10が電流を流すことによって、断線検出することができ、この第1電流調整回路10は、火災監視時にOFFする。したがって、火災監視時に第1電流調整回路10が電流を流さないので、常時電流が流れる終端抵抗を使用する従来例よりも、実施例における消費電流が少ない。
火災報知設備の全体で、Ir×終端抵抗の数の電流を、削減することができ、受信部のバックアップ電源容量を小さくすることができる。
従来例において、火災検知器SEの消費電流がたとえば5mAであるとし、終端抵抗Rの消費電流がたとえば2.4mA(10kΩ)であるとする。この場合、1系統当たり40台接続すると、従来例では、消費電流は、(5+2.4)×40=296mAである。一方、実施例1では、終端抵抗Rが接続されていないので、消費電流は、5×40台=200mAで足り、96mAの電流を削減することができる。
すなわち、実施例1では、バックアップ電源容量を、従来例の70%に抑えることができる。
図8は、実施例1における各回路に流れる電流の変化を示す図である。
図5は、本発明の実施例2である火災検知器SE11aを示すブロック図である。
火災検知器SE11aは、実施例1である火災検知器SE11において、第2電流調整回路20と第3電流調整回路30とを不要とした火災検知器である。
つまり、火災検知器SE11aは、第1電流調整回路10と、制御回路40aと、火災検出部41と、第1定電圧回路51と、第2定電圧回路52とを有する。
次に、実施例2の動作について説明する。
なお、電源投入時の電流(第1の電流規定値)を、4〜12mAとし、火災監視時の電流(第2の電流規定値)を、4〜6mAとする。
まず、電源投入直後の動作について説明する。
図6は、実施例2における動作を示すタイムチャートである。
時刻t1で電源を投入すると、第1電流調整回路10がONし、第1の電流規定値として、4〜12mAを流す。
第1定電圧回路51および第2定電圧回路52は、電圧が徐々に上昇し、時刻t2(電源投入時から約8秒後)で、制御回路40aが動作可能な電圧になる。これによって、第1電流調整回路10と第1定電圧回路51および第2定電圧回路52と制御回路40aと火災検出部41とによる、消費電流が第1の電流規定値(4〜12mA)になる。なお、第1電流調整回路10が設けられていないと、各定電圧回路が不安定であり、かつ、CPUにほとんど流れないため4mA以下になる。
次に、実施例2において、制御回路40aが起動した後における動作について説明する。
制御回路40aが、時刻t3で、CPUの入出力ポートを設定完了後に待機(WAIT)状態になる。
よって、第1電流調整回路10と第1定電圧回路51と火災検出部41と制御回路40aとにおける消費電流が、第1の電流規定値(4〜12mA)になる。なお、第1電流調整回路10を設けないと、第1定電圧回路51と火災検出部41が不安定であるので、4mA以下になる。
次に、時刻t4(電源投入時から約30秒後)で、火災検出部41が安定状態となった後における動作について説明する。
火災検出部41が安定すると、制御回路40aが、第1電流調整回路10をOFFし、電流消費を停止する。
この場合、第1電流調整回路10がOFFし、制御回路40aと火災検出部41とにおける消費電流の合計が、第2の電流規定値(4〜6mA)であるため、火災監視状態になり、火災検出を行う。つまり、火災検出部41が安定した後に、制御回路40aと火災検出部41とが、火災監視状態になり、火災検出を行う。すなわち、制御回路40aがRUN状態を継続して、火災監視する。
実施例2においては、実施例1と同様に、バックアップ電源容量を抑えることができるうえ、実施例1よりも回路構成を簡素化できるので、コスト的なメリットがある。
図9は、実施例2における各回路に流れる電流の変化を示す図である。
本発明の実施例1である火災検知器SE11を含む火災報知設備FA1を示すブロック図である。 火災検知器SE11を示すブロック図である。 火災検知器SE11の具体例を示す回路図である。 実施例1における動作を示すタイムチャートである。 本発明の実施例2である火災検知器SE11aを示すブロック図である。 実施例2における動作を示すタイムチャートである。 従来の火災報知設備FAを示すブロック図である。 実施例1における各回路に流れる電流の変化を示す図である。 実施例2における各回路に流れる電流の変化を示す図である。
符号の説明
FA1…火災報知設備、
SE11、SE21、SE11a…火災検知器、
10…第1電流調整回路、
20…第2電流調整回路、
30…第3電流調整回路、
40、40a…制御回路(CPU)、
41…火災検出部、
51…第1定電圧回路、
52…第2定電圧回路、
C1、C2…コンデンサ、
T1、T2…中継器、
RE1…火災受信機。

Claims (4)

  1. センサが検出したアナログ信号を出力する火災検出部と;
    上記アナログ信号をA/D変換した検出値が閾値を超えると火災判別する火災判別部と;
    電源投入時から、上記火災判別部を構成するCPUが起動するまでの間は、消費電流を第1の電流規定値に維持する1つ目の電流調整回路と;
    上記火災検出部が起動した後は、消費電流を第2の電流規定値に維持する2つ目の電流調整回路と;
    を有することを特徴とする火災検知器。
  2. 請求項1において、
    上記火災検出部に電流を供給する第1の定電圧回路と;
    上記火災判別部を構成するCPUに電流を供給する第2の定電圧回路と;
    を有することを特徴にする火災検知器。
  3. 請求項1または請求項2において、
    上記第1、2の電流規定値は、受信部の断線検出閾値以上の電流値であることを特徴とする火災検知器。
  4. 請求項1において、
    上記1つ目の電流調整回路は、火災監視時にOFFする回路であることを特徴とする火災検知器。
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