JP2008248768A - 排ガス浄化システム - Google Patents

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Abstract

【課題】アルカリアタックが解消できると共に担持物が脱落する心配ない排ガス浄化システムを提供する。
【解決手段】硫黄化合物吸収材は、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物の1種又は2種以上の成分が含まれ、シリカ成分が含まれていない多孔質ハニカム構造体からなる。
【効果】硫黄化合物吸収材に、シリカ成分を含めないことにした。シリカ成分を除外したところ、多孔質ハニカム構造体はアルカリアタックを受ける心配が無くなり、それの強度を維持することができるようになった。また、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物の1種又は2種以上の成分は、担体に担持させるのではなく、多孔質ハニカム構造体に混ぜることにした。
【選択図】図1

Description

本発明はディーゼルエンジンに好適な排ガス浄化システムに関する。
ガソリンエンジンに比較して、ディーゼルエンジンは、燃費がよく、二酸化炭素の排出量が少ないという利点を有する。一方、ディーゼルエンジンは、排ガス浄化技術の点でガソリンエンジンより遅れている。
そこで、近年、ディーゼルエンジンを対象とする排ガス浄化システムが盛んに検討されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−329018公報(第4頁)
特許文献1の第4頁には、「[0009]上記課題は、硫黄被毒を受ける窒素酸化物除去触媒に対して、排気の上流に硫黄分を吸収する材料を設定し、これに燃料に含まれる硫黄分を吸収させ、一旦吸収した硫黄分を実質的に脱離させないことで解決可能である。[0010]具体的な硫黄分吸収材料としては、アルカリ金属元素含有化合物とアルカリ土類金属元素含有化合物の両方を含む混合物を、担体上に担持したものが好適である。特に、担体として・・・中略・・・,ケイ素系化合物を用いることが好ましい。」との説明がある。
本発明者らが、実験を重ねたところ、上記従来の技術には以下に述べる欠点があった。
先ず、ケイ素系化合物が、アルカリアタックを受けることが判明した。この結果、アルカリ成分でケイ素系化合物が劣化し、担体が弱くなり、担体の強度が維持できなくなる可能性が高まった。
また、担体に、アルカリ金属元素含有化合物とアルカリ土類金属元素含有化合物の両方を含む混合物を担持させるが、この混合物と担体との接着性に限界があり、高頻度の熱サイクルが加わると、混合物が担体から剥離して、脱落する。これでは、硫黄分の除去能力が低下し、下流側の窒素酸化物除去材がダメージを受けるようになる。
このように、従来の技術には、アルカリアタックの問題と、担持物が担体から脱落する問題とがある。
本発明は、アルカリアタックが解消できると共に担持物が脱落する心配のない排ガス浄化システムを提案することを課題とする。
請求項1に係る発明は、エンジンから延びる排気系に、硫黄化合物を吸収する硫黄化合物吸収材と、窒素酸化物を吸収する窒素酸化物除去材とが、この順に排ガスの流れに沿って配置されている排ガス浄化システムであって、
前記硫黄化合物吸収材は、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物の1種又は2種以上の成分が含まれ、シリカ成分が含まれていない多孔質ハニカム構造体からなることを特徴とする。
請求項2に係る発明では、多孔質ハニカム構造体は、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物の1種又は2種以上が主成分とされていることを特徴とする。
請求項3に係る発明では、硫黄化合物吸収材には、白金、ロジウム、パラジウムからなる貴金属が、不可避的量を超えては含まれていないことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、硫黄化合物吸収材より下流で、窒素酸化物除去材より上流に、粒子状物質低減装置が配置されていることを特徴とする。
請求項5に係る発明では、硫黄化合物吸収材は、アルカリ金属化合物とアルカリ土類金属化合物との両方が混ぜられ、アルカリ土類金属化合物が上流側、アルカリ金属化合物が下流側に配置されていることを特徴とする。
請求項6に係る発明では、窒素酸化物除去材は、空燃比が大きくて空気が濃いときには、窒素酸化物を窒素に変換し、空燃比が小さくて空気が薄いときには、窒素酸化物をアンモニアに変換する役割を果たす触媒であることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、粒子状物質低減装置に、硫黄化合物吸収材を一体化したことを特徴とする。
請求項1に係る発明では、硫黄化合物吸収材に、シリカ成分を含めないことにした。シリカ成分を除外したところ、多孔質ハニカム構造体はアルカリアタックを受ける心配が無くなり、それの強度を維持することができるようになった。
また、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物の1種又は2種以上の成分は、担体に担持させるのではなく、多孔質ハニカム構造体に混ぜることにした。この結果、剥離、脱落の懸念が無くなった。
請求項2に係る発明では、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物の1種又は2種以上の成分で、多孔質ハニカム構造体を構成する。剥離、脱落の懸念が無くなるとともに、多孔質ハニカム構造体の薄壁全体が硫黄トラップ物質で構成されているため、長期間にわたって硫黄トラップ作用を継続させることができる。
請求項3に係る発明では、硫黄化合物吸収材には、白金、ロジウム、パラジウムからなる貴金属が含まれていない。硫黄化合物吸収材では、硫黄分が硫酸塩の形態で捕捉される。しかし、白金等の貴金属は還元作用で硫酸塩を水素と硫黄酸化物(SOx)に分解し、硫黄化合物吸収材の作用を妨害する。この欠点は、硫黄化合物吸収材から貴金属を除外すれば払拭できる。そこで、硫黄化合物吸収材に、白金、ロジウム、パラジウムからなる貴金属を含めないようにした。ただし、不可避的な量は許容する。
請求項4に係る発明では、硫黄化合物吸収材より下流で、窒素酸化物除去材より上流に、粒子状物質低減装置を配置する。
粒子状物質低減装置より上流に硫黄化合物吸収材を配置することで、硫黄化合物吸収材で硫黄分が吸収される。硫黄分が十分に低減された排ガスが粒状物質低減装置に供給されるため、粒状物質低減装置は汚れにくくなり、再生インターバルを延長させることができと共に粒状物質低減装置が触媒を備えている場合には、この触媒が硫黄で被毒される心配もない。
また、硫黄化合物吸収材は、排ガスの温度が低いと硫黄の吸収率が上がらないという性質を有する。仮に、硫黄化合物吸収材を粒状物質低減装置の下流側に配置すると、エンジンが暖まっていないようなタイミングでは、粒状物質低減装置のヒートマス(熱容量)で排ガスの温度が上がらず、硫黄化合物吸収材の性能が高まらない。この点、硫黄化合物吸収材を粒状物質低減装置の上流側に配置すれば、この問題は解消でき、エンジンが暖まっていないようなタイミングでも硫黄化合物吸収材の性能を高めることができる。
請求項5に係る発明では、硫黄化合物吸収材は、アルカリ金属化合物とアルカリ土類金属化合物との両方が混ぜられ、アルカリ土類金属化合物が上流側、アルカリ金属化合物が下流側に配置されている。
Kなどのアルカリ金属化合物は高温で硫黄の吸収性能が高まるが、Baなどのアルカリ土類金属化合物は低温で硫黄の吸収性能が高まる。
仮に、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物の順で排ガスを流すようにすると共にエンジンが冷えているなどの理由から低温の排ガスが供給されると、アルカリ金属化合物は吸収作用を発揮しない。しかも、低温の排ガスは、アルカリ金属化合物で冷やされて、より低温になった状態でアルカリ土類金属化合物に供給されるため、アルカリ土類金属化合物でも吸収作用が発揮されない。すなわち、所望の硫黄吸収作用が発揮されるまでに時間遅れが生じる。これでは、エンジンの始動時やアイドリングの度に、粒子状物質低減装置に硫黄分を含む排ガスが流れて、粒子状物質低減装置が汚れるなど、不具合が起こる可能性がある。
この点、本発明では、アルカリ土類金属化合物、アルカリ金属化合物の順で排ガスを流すようにしたので、排ガスは冷やされる前にアルカリ土類金属化合物に到る。アルカリ土類金属化合物は低温で吸収作用を発揮するため、排ガスが低温であっても硫黄の吸収が盛んに行われる。排ガスの温度が高まるとアルカリ金属化合物が吸収作用を発揮し始める。このように、幅広い運転条件において硫黄の吸収作用を発揮させることができる。
請求項6に係る発明では、窒素酸化物除去材は、空燃比が大きくて空気が濃いときには、窒素酸化物を窒素に変換し、空燃比が小さくて空気が薄いときには、窒素酸化物をアンモニアに変換する役割を果たす触媒であることを特徴とする。
排ガスの温度が低いときには、それが期待できないので、本発明の窒素酸化物除去材で窒素酸化物を除去させる。
すなわち、空燃比が大きくて空気が濃いときには、窒素酸化物を窒素に変換し、空燃比が小さくて空気が薄いときには、窒素酸化物をアンモニアに変換する役割を果たす触媒は、低温での除去性能が高い。
請求項7に係る発明は、粒子状物質低減装置に、硫黄化合物吸収材を一体化したことを特徴とする。
粒子状物質低減装置に、硫黄化合物吸収材を一体化することで、別々に配置するよりも搭載スペースが小さくて済み、車載に好適である。加えて、一体化することで、コストダウンが容易になる。
なお、仮に、粒子状物質低減装置に硫黄化合物吸収材を担持すると、圧損が増大するなどの問題が起こる。この点、硫黄化合物吸収材を担体に担持させるのではなく、粒子状物質低減装置の多孔質ハニカム構造体に混ぜることにより、容易に圧損の増大が解消できる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は本発明に係る排ガス浄化システムの基本構成を説明する図である。
本発明に係る排ガス浄化システム10は、(a)に示すように、ディーゼルエンジン11から延びる排気系12に、硫黄化合物を吸収する硫黄化合物吸収材13と、窒素酸化物を吸収する窒素酸化物除去材14とが、この順に排ガスの流れに沿って配置されている。
好ましくは、(a)において、硫黄化合物吸収材13より下流側で、且つ窒素酸化物除去材14より上流側に、粒子状物質低減装置16を配置する。すると、(b)の構成となる。
この(b)において、硫黄化合物吸収材13の上流側に三元触媒15を加えてもよい。すると(c)の構成となる。
この(c)において、粒子状物質低減装置16に硫黄化合物吸収材13を一体化してもよい。すると(d)の構成となる。
上記(c)の構成を例にして排ガス浄化システム10の詳細を以下に、説明する。
図2は図1(c)の詳細な構成説明図であり、ディーゼルエンジン11から延びる排気系12は、ディーゼルエンジン11から延びた後に下げる立下がり部排気管18と、この立下がり排気管18の下端から曲がり管19を介して、略水平に且つ床21に沿って延びている水平部排気管22とを含む。
そして、ディーゼルエンジン11からの高温の排ガスを流す立下がり部排気管18に、三元触媒15と硫黄化合物吸収材13と粒子状物質低減装置16とが、上から下へ排ガスの流れに沿って直列に収納されている。一方、床21の下に配置される水平部排気管22に窒素酸化物除去材14が収納されている。
すなわち、三元触媒15と硫黄化合物吸収材13と粒子状物質低減装置16とはエンジン11の直下に配置し、窒素酸化物除去材14は床下に配置し、各容積は、0.7リットル、1.4リットル、2.1リットル、2リットルとする。これで、HC、CO、NOx(窒素酸化物)の浄化性、PM(粒状物質)の捕集効率、SOx(硫黄化合物)の吸収、排気系の圧損並びに車両への搭載性のバランスを図ることができる。
なお、三元触媒15は、白金などの貴金属と、NOxの吸着性を有するセリア(酸化セリウム、CeO)を含み、リーン時にSOを酸化してSOに変換し、HCやCOを酸化してHOとCOに変換し、リッチ時にNOxを浄化する作用を発揮する。
硫黄化合物吸収材13の詳細は後述する。
粒子状物質低減装置16は、アルミナ粒子とアルミナ繊維で構成され、気孔率が80%以上で、粒子状物質を深層濾過により捕集する基材に、K(カリウム)やCa(カルシウム)を担持させたものが望ましい。好ましい、配合割合は、アルミナ重量:カリウム重量:カルシウム重量=9:1:1である。
窒素酸化物除去材14は、空燃比がリッチのときにアンモニアを発生し、リーンのときにNOxを窒素に変換する触媒が望ましい。具体的には、下層にセリア、上層にゼオライトを担持したものが挙げられる。
図3は図2の3−3線断面拡大図であり、硫黄化合物吸収材13は、主にアルミナ粒子とアルミナ繊維で構成され、密度が400g/リットルで、1平方インチ当たり400個のセル23を有する格子状の基材24から構成されるハニカムである。セル23が排ガスの主たる通路となる。
図4は図3の4部拡大図であり、ハニカムを構成する基材24には、微細な空洞25が無数に存在し、これらの空洞25が図面上下、左右及び表裏方向に繋がっていて、微細な迷路状の通路ができ上がっている。
そして、アルミナ粒子とアルミナ繊維からなる基材24に、硝酸カリウム(アルカリ金属化合物の1種)と硝酸カルシウム四水和物(アルカリ土類金属化合物の1種)の混合液を、カリウムの重量に換算して45g/リットル、カルシウムの重量に換算して45g/リットルとなるように含浸する。次に、600℃の空気雰囲気で1時間焼成処理する。得られた焼成品が、多孔質ハニカム構造体(硫黄化合物吸収材13)となる。
すなわち、硫黄化合物吸収材13に、シリカ成分を含めないことにした。シリカ成分を除外したところ、多孔質ハニカム構造体はアルカリアタックを受ける心配が無くなり、それの強度を維持することができるようになった。
好ましくは、硫黄化合物吸収材13には、白金、ロジウム、パラジウムからなる貴金属も含めない。硫黄化合物吸収材13では、硫黄分が硫酸塩の形態で捕捉される。しかし、白金等の貴金属は還元作用で硫酸塩を水素と硫黄酸化物(SOx)に分解し、硫黄化合物吸収材の作用を妨害する。この欠点は、硫黄化合物吸収材13から貴金属を除外すれば払拭できる。そこで、硫黄化合物吸収材13に、白金、ロジウム、パラジウムからなる貴金属を含めないようにした。ただし、不可避的な量は許容する。
図3において、排ガスは図面おもて側から裏側に向かってセル23を流れ、この過程で図4の空洞25に進入して、アルカリ金属化合物やアルカリ土類金属化合物に、高頻度で接触する。これらのアルカリ金属化合物やアルカリ土類金属化合物は、排ガスに含まれる硫黄を吸収する。この結果、排ガスから硫黄分を除去することができる。
なお、アルカリ金属化合物やアルカリ土類金属化合物は基材24に、練り込まれているため、基材24から分離して脱落することはない。
また、図1(b)、(c)に示すように、硫黄化合物吸収材13より下流で、窒素酸化物除去材14より上流に、粒子状物質低減装置16を配置する。
粒子状物質低減装置16より上流に硫黄化合物吸収材13を配置することで、硫黄化合物吸収材13で硫黄分が吸収される。硫黄分が十分に低減された排ガスが粒状物質低減装置16に供給されるため、粒状物質低減装置16は汚れにくくなり、再生インターバルを延長させることができと共に粒状物質低減装置16が触媒を備えている場合には、この触媒が硫黄で被毒される心配もない。
また、硫黄化合物吸収材13は、排ガスの温度が低いと硫黄の吸収率が上がらないという性質を有する。仮に、硫黄化合物吸収材13を粒状物質低減装置16の下流側に配置すると、エンジン11が暖まっていないようなタイミングでは、粒状物質低減装置16のヒートマス(熱容量)で排ガスの温度が上がらず、硫黄化合物吸収材13の性能が高まらない。この点、硫黄化合物吸収材13を粒状物質低減装置16の上流側に配置すれば、この問題は解消でき、エンジン11が暖まっていないようなタイミングでも硫黄化合物吸収材13の性能を高めることができる。
そして、図1に示す硫黄化合物吸収材13は、アルカリ金属化合物とアルカリ土類金属化合物との両方が混ぜられ、アルカリ土類金属化合物が上流側、アルカリ金属化合物が下流側に配置されていることが望ましい。
Kなどのアルカリ金属化合物は高温で硫黄の吸収性能が高まるが、Baなどのアルカリ土類金属化合物は低温で硫黄の吸収性能が高まる。
仮に、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物の順で排ガスを流すようにすると共に、エンジンが冷えているなどの理由から低温の排ガスが供給されると、アルカリ金属化合物は吸収作用を発揮しない。しかも、低温の排ガスは、アルカリ金属化合物で冷やされて、より低温になった状態でアルカリ土類金属化合物に供給されるため、アルカリ土類金属化合物でも吸収作用が発揮されない。すなわち、所望の硫黄吸収作用が発揮されるまでに時間遅れが生じる。これでは、エンジン11の始動時やアイドリングの度に、粒子状物質低減装置16に硫黄分を含む排ガスが流れて、粒子状物質低減装置16が汚れるなど、不具合が起こる可能性がある。
この点、本発明では、アルカリ土類金属化合物、アルカリ金属化合物の順で排ガスを流すようにしたので、排ガスは冷やされる前にアルカリ土類金属化合物に到る。アルカリ土類金属化合物は低温で吸収作用を発揮するため、排ガスが低温であっても硫黄の吸収が盛んに行われる。排ガスの温度が高まるとアルカリ金属化合物が吸収作用を発揮し始める。このように、幅広い運転条件において硫黄の吸収作用を発揮させることができる。
また、窒素酸化物除去材14は、空燃比が大きくて空気が濃いときには、窒素酸化物を窒素に変換し、空燃比が小さくて空気が薄いときには、窒素酸化物をアンモニアに変換する役割を果たす触媒であることが望まれる。
排ガスの温度が低いときには、それが期待できないので、本発明の窒素酸化物除去材14で窒素酸化物を除去させる。
すなわち、空燃比が大きくて空気が濃いときには、窒素酸化物を窒素に変換し、空燃比が小さくて空気が薄いときには、窒素酸化物をアンモニアに変換する役割を果たす触媒は、低温での除去性能が高い。
さらには、図1(d)に示すように、粒子状物質低減装置16に、硫黄化合物吸収材13を一体化してもよい。
粒子状物質低減装置16に、硫黄化合物吸収材13を一体化することで、別々に配置するよりも搭載スペースが小さくて済み、車載に好適である。加えて、一体化することで、コストダウンが容易になる。
なお、仮に、粒子状物質低減装置16に硫黄化合物吸収材13を担持すると、圧損が増大するなどの問題が起こる。この点、図3、図4に示されるように、硫黄化合物吸収材を基材24に担持させるのではなく、粒子状物質低減装置16の多孔質ハニカム構造体に混ぜることにより、容易に圧損の増大が解消できる。
尚、本発明は、四輪車に好適であるが、二輪車などの小型車両、トラックなどの大型車両、トラクタなど産業用車両にも摘要可能である。
本発明の排ガス浄化システムは、ディーゼルエンジンからの排ガスの効果に好適である。
本発明に係る排ガス浄化システムの基本構成を説明する図である。 図1(c)の詳細な構成説明図である。 図2の3−3線断面拡大図である。 図3の4部拡大図である。
符号の説明
10…排ガス浄化システム、11…ディーゼルエンジン、12…排気系、13…硫黄化合物吸収材、14…窒素酸化物除去材、15…三元触媒、16…粒子状物質低減装置。

Claims (7)

  1. エンジンから延びる排気系に、硫黄化合物を吸収する硫黄化合物吸収材と、窒素酸化物を吸収する窒素酸化物除去材とが、この順に排ガスの流れに沿って配置されている排ガス浄化システムであって、
    前記硫黄化合物吸収材は、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物の1種又は2種以上の成分が含まれ、シリカ成分が含まれていない多孔質ハニカム構造体からなることを特徴とする排ガス浄化システム。
  2. 前記多孔質ハニカム構造体は、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物の1種又は2種以上が主成分とされていることを特徴とする請求項1記載の排ガス浄化システム。
  3. 前記硫黄化合物吸収材には、白金、ロジウム、パラジウムからなる貴金属が、不可避的量を超えては含まれていないことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の排ガス浄化システム。
  4. 前記硫黄化合物吸収材より下流で、前記窒素酸化物除去材より上流に、粒子状物質低減装置が配置されていることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載の排ガス浄化システム。
  5. 前記硫黄化合物吸収材は、アルカリ金属化合物とアルカリ土類金属化合物との両方が混ぜられ、アルカリ土類金属化合物が上流側、アルカリ金属化合物が下流側に配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の排ガス浄化システム。
  6. 前記窒素酸化物除去材は、空燃比が大きくて空気が濃いときには、窒素酸化物を窒素に変換し、空燃比が小さくて空気が薄いときには、窒素酸化物をアンモニアに変換する役割を果たす触媒であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の排ガス浄化システム。
  7. 前記粒子状物質低減装置に、前記硫黄化合物吸収材を一体化したことを特徴とする請求項4、請求項5又は請求項6記載の排ガス浄化システム。
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