JP2008247427A - 組立箱 - Google Patents
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Abstract
【課題】解体を容易とする手段を有しているにも関わらず、見栄えに悪影響を与えず、紙取りに起因する紙の無駄を生じることがなく、ブランク打抜き時にゴミを生じることもない組立箱を提供する。
【解決手段】二重壁が形成されてなる組立箱であって、前後内面板3の折曲片4が下側で左右内面板6の折曲片7が上側となった状態で双方の折曲片4,7同士が両端で互いに係止することにより組み立てられており、前後内面板3の折曲片4には、前後内面板3との境界線上の中程にある1つの起点xから端縁に向かって広がる方向に形成された2本の折線aにより三角形状の摘み部分4aが区画されている。前後の二重壁における摘み部分4aの上部付近を指先で把持すると、摘み部分4aが底板1から僅かに浮き上がるので、その浮き上がった摘み部分4aに指先を引っ掛けて引き上げることにより、折曲片4,7の係止状態を外して簡単に解体できる。
【選択図】図1
【解決手段】二重壁が形成されてなる組立箱であって、前後内面板3の折曲片4が下側で左右内面板6の折曲片7が上側となった状態で双方の折曲片4,7同士が両端で互いに係止することにより組み立てられており、前後内面板3の折曲片4には、前後内面板3との境界線上の中程にある1つの起点xから端縁に向かって広がる方向に形成された2本の折線aにより三角形状の摘み部分4aが区画されている。前後の二重壁における摘み部分4aの上部付近を指先で把持すると、摘み部分4aが底板1から僅かに浮き上がるので、その浮き上がった摘み部分4aに指先を引っ掛けて引き上げることにより、折曲片4,7の係止状態を外して簡単に解体できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、中元や歳暮などの贈答用紙箱として使用される組立箱に係り、詳しくは、使用後の解体を容易に行える組立箱に関するものである。
従来より、この種の組立箱は、使用した後に廃棄することが多いため、その解体を出来るだけ簡単に行えるようにしたタイプのものが提案されている。その代表的なものは、二重壁における内面板をそれに設けた突起や孔を利用して引き上げることで、内面板の係止部分を外して箱を解体するように構成されている。
従来の技術で挙げた組立箱は、使用後の解体が容易であるという利点はある。しかしながら、内面板にこれを引き上げるための突起や孔を設けているために見栄えが悪いという問題点がある。また、内面板に突起を設けたタイプの紙箱は、その突起を設けるがためにブランクの紙取りが悪く、紙の無駄が生じるという問題点があり、孔を設けたタイプの紙箱は、ブランク打抜き時にその孔を同時に形成するため、ゴミを生じるという問題点がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、解体を容易とする手段を有しているにも関わらず、見栄えに悪影響を与えず、紙取りに起因する紙の無駄を生じることがなく、ブランク打抜き時にゴミを生じることもない組立箱を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明に係る第1のタイプの組立箱は、矩形状をした底板の前後両端にそれぞれ前後外面板、前後内面板及び折曲片を順に連設するとともに、左右両端にそれぞれ左右外面板、左右内面板及び折曲片を順に連設したブランクを組み立てて四方に二重壁が形成されてなる組立箱であって、前後内面板の折曲片が下側で左右内面板の折曲片が上側となった状態で双方の折曲片同士が両端で互いに係止することにより組み立てられており、前後内面板の折曲片には、前後内面板との境界線上の中程にある1つの起点から端縁に向かって広がる方向に形成された2本の折線により三角形状の摘み部分が区画されていることを特徴とする。
また、同様の目的を達成するため、本発明に係る第2のタイプの組立箱は、矩形状をした底板の前後両端にそれぞれ前後外面板、前後内面板及び折曲片を順に連設するとともに、左右両端にそれぞれ左右外面板、左右内面板及び折曲片を順に連設したブランクを組み立てて四方に二重壁が形成されてなる組立箱であって、前後内面板の折曲片が下側で左右内面板の折曲片が上側となった状態で双方の折曲片同士が両端で互いに係止することにより組み立てられており、前後内面板の折曲片には、前後内面板との境界線上の中程にある離間した2つの起点からそれぞれ端縁に向かって広がる方向に形成された2本の折線により台形状の摘み部分が区画されていることを特徴とする。
本発明の組立箱によれば、いずれのタイプも、前後の二重壁における摘み部分の上部付近を指先で把持すると、摘み部分が底板から僅かに浮き上がるので、その浮き上がった摘み部分に指先を引っ掛けて引き上げることにより、折曲片の係止状態を外して簡単に解体することができる。そして、解体が簡単であるにも関わらず、内面板に引上げ用の突起や孔を設けないので見栄えに悪影響を与えることがなく、突起を設けた場合のようにブランクの紙取りが悪くなって紙の無駄が生じるということもなく、孔を設けた場合のようにブランク打抜き時にゴミを生じるということもない。
次に、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明に係る第1のタイプの組立箱の一実施例を示す斜視図、図2は図1の組立箱を形成するブランクの展開図である。
図1に示す組立箱A1 は、図2に示す1枚のブランクB1 を組み立てて形成される。このブランクB1 は、紙器用の板紙を打ち抜いたもので、その形状は左右対称であって、図示のように、矩形状をした底板1を中心にして、その底板1の前後両端にそれぞれ前後外面板2、前後内面板3及び折曲片4を順に連設するとともに、左右両端にそれぞれ左右外面板5、左右内面板6及び折曲片7を順に連設している。また、前後側面板2と左右側面板5との外側にはそれぞれ対角折曲線で二つ折りし得る連絡板8が連設され、左右内面板6の両端にはそれぞれ折曲係止片9が連設されている。
そして、前後内面板3の折曲片4には、前後内面板3との境界線k上の中程にある1つの起点xから端縁に向かって広がる方向に形成された2本の折線aにより三角形状の摘み部分4aが区画されている。また、前後内面板3にはその両側縁における前後外面板2に近いところからそれぞれ起点xに向かう斜め折曲線bが設けられている。ここで、境界線kと折線aとのなす角度αは、後述する摘み分4aの浮き上がりを考慮して適宜決めればよく、通常は30〜45度の範囲であり、好ましくは30度程度である。また、図示の例では、摘み部分4aの浮き上がりとともに指先での把持のし易さを考慮してこの摘み部分4aの端縁側を僅かに円弧状としているが、真っ直ぐでも構わない。
上記のブランクB1 は、従来の組立箱と同様の手順で組み立てられる。すなわち、左右外面板5、左右内面板6及び折曲片7を順次折り曲げて左右に二重壁を形成してから、内側に折り曲げた折曲係止片9に重なるように連絡板8を内側に折り込みつつ、前後外面板2、前後内面板3及び折曲片4を順次折り曲げた後、左右内面板6の折曲片7の下側に前後内面板3の折曲片4をもぐり込ませるようにして双方の折曲片4,7の両端を噛み合わせる。これにより、図1に示す組立箱A1 が形成される。
図1の組立箱A1 を使用後に解体するに際しては、図3(a)に示す如く、前後の二重壁における摘み部分4aの上部付近(図の点線で囲んだ辺り)を指先で把持する。この二重壁は、板紙を二つ折りして折曲げ片4,7同士を係止させてあるので折目にスプリングバック傾向があり、さらには二つ折りした板紙の間に連絡板8と折曲係止板9とを挟んでいるため、若干の隙間を有している。したがって、指先で把持すると二つ折りした板紙同士が接触するまで撓み、この撓みにより2本の折線aが閉じる方向に僅かに移動し、これによって摘み部分4aはその先端側が狭められて底板1から僅かに浮き上がるので、その浮き上がった摘み部分4aに指先を引っ掛けて引き上げることができる。この時、図3(b)に示すように、前後の二重壁が外側に広がるようにすれば、摘み部分4aが浮き上がりがさらに大きくなって指先で摘みやすくなる。
このように、折曲片4の摘み部分4aを引き上げると、前後内面板3における2本の斜め折曲線bによって囲まれた中央部分がその両側部分よりも上方に持ち上げられるので、これによって前後内面板3が徐々に湾曲させられ、折曲片4が左右内面板6の折曲げ片7から外れて組立箱A1 を解体することができる。
図4は本発明に係る第2のタイプの組立箱の一実施例を示す斜視図、図5は図4の組立箱を形成するブランクの展開図である。なお、ここで説明する組立箱A2 は前記の組立箱A2 と全体構成は同じなので、同じ部位には同じ符号を付してある。
図4に示す組立箱A2 は、図2に示す1枚のブランクB2 を組み立てて形成される。このブランクB2 は、紙器用の板紙を打ち抜いたもので、その形状は左右対称であって、図示のように、矩形状をした底板1を中心にして、その底板1の前後両端にそれぞれ前後外面板2、前後内面板3及び折曲片4を順に連設するとともに、左右両端にそれぞれ左右外面板5、左右内面板6及び折曲片7を順に連設している。また、前後側面板2と左右側面板5との外側にはそれぞれ対角折曲線で二つ折りし得る連絡板8が連設され、左右内面板6の両端にはそれぞれ折曲係止片9が連設されている。
そして、前後内面板3の折曲片4には、前後内面板3との境界線k上の中程にある離間した2つの起点x,xからそれぞれ端縁に向かって広がる方向に形成された2本の折線a,aにより台形状の摘み部分4aが区画されている。また、前後内面板3にはその両側縁における前後外面板2に近いところからそれぞれ起点x,xに向かう斜め折曲線b,bが設けられている。ここで、境界線kと折線aとのなす角度αは、後述する摘み部分4aの浮き上がりを考慮して適宜決めればよいが、45度程度が好ましい。また、図示の例では、摘み分4aの浮き上がりとともに指先での把持のし易さを考慮してこの摘み部分4aの端縁側を僅かに円弧状としているが、真っ直ぐでも構わない。
上記のブランクB2 は、従来の組立箱と同様の手順で組み立てられる。すなわち、左右外面板5、左右内面板6及び折曲片7を順次折り曲げて左右に二重壁を形成してから、内側に折り曲げた折曲係止片9に重なるように連絡板8を内側に折り込みつつ、前後外面板2、前後内面板3及び折曲片4を順次折り曲げた後、左右内面板6の折曲片7の下側に前後内面板3の折曲片4をもぐり込ませるようにして双方の折曲片4,7の両端を噛み合わせる。これにより、図4に示す組立箱A2 が形成される。
図4の組立箱A2 を使用後に解体するに際しては、図6(a)に示す如く、前後の二重壁における摘み部分4aの上部付近(図の点線で囲んだ辺り)を指先で把持する。この二重壁は、板紙を二つ折りして折曲げ片4,7同士を係止させてあるので折目にスプリングバック傾向があり、さらには二つ折りした板紙の間に連絡板8と折曲係止板9とを挟んでいるため、若干の隙間を有している。したがって、指先で把持すると二つ折りした板紙同士が接触するまで撓み、この撓みにより2本の折線aが閉じる方向に僅かに移動し、これによって摘み部分4aはその先端側が狭められて底板1から僅かに浮き上がるので、その浮き上がった摘み部分4aに指先を引っ掛けて引き上げることができる。この時、図6(b)に示すように、前後の二重壁が外側に広がるようにすれば、摘み部分4aが浮き上がりがさらに大きくなって指先で摘みやすくなる。
このように、折曲片4の摘み部分4aを引き上げると、前後内面板3における2本の斜め折曲線bによって囲まれた中央部分がその両側部分よりも上方に持ち上げられるので、これによって前後内面板3が徐々に湾曲させられ、折曲片4が左右内面板6の折曲げ片7から外れて組立箱A2 を解体することができる。そして、摘み部分4aを区画する2本の折線aを破断可能としておけば、摘み部分4aを引き上げる勢いで摘み部分4aを折曲片4から切り離して前後内面板3の中央部分を持ち上げることができる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明してきたが、本発明による組立箱は、上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、上記で例に挙げた組立箱は、いずれも前後が短く左右が長い形状であるが、この長さは逆でもよいし、別に同じであっても構わない。
A1 ,A2 組立箱
B1 ,B2 ブランク
a 折線
b 斜め折曲線
k 境界線
x 起点
1 底板
2 前後外面板
3 前後内面板
4 折曲げ片
4a 摘み部分
5 左右外面板
6 左右内面板
7 折曲げ片
8 連絡板
9 折曲係止片
B1 ,B2 ブランク
a 折線
b 斜め折曲線
k 境界線
x 起点
1 底板
2 前後外面板
3 前後内面板
4 折曲げ片
4a 摘み部分
5 左右外面板
6 左右内面板
7 折曲げ片
8 連絡板
9 折曲係止片
Claims (2)
- 矩形状をした底板の前後両端にそれぞれ前後外面板、前後内面板及び折曲片を順に連設するとともに、左右両端にそれぞれ左右外面板、左右内面板及び折曲片を順に連設したブランクを組み立てて四方に二重壁が形成されてなる組立箱であって、前後内面板の折曲片が下側で左右内面板の折曲片が上側となった状態で双方の折曲片同士が両端で互いに係止することにより組み立てられており、前後内面板の折曲片には、前後内面板との境界線上の中程にある1つの起点から端縁に向かって広がる方向に形成された2本の折線により三角形状の摘み部分が区画されていることを特徴とする組立箱。
- 矩形状をした底板の前後両端にそれぞれ前後外面板、前後内面板及び折曲片を順に連設するとともに、左右両端にそれぞれ左右外面板、左右内面板及び折曲片を順に連設したブランクを組み立てて四方に二重壁が形成されてなる組立箱であって、前後内面板の折曲片が下側で左右内面板の折曲片が上側となった状態で双方の折曲片同士が両端で互いに係止することにより組み立てられており、前後内面板の折曲片には、前後内面板との境界線上の中程にある離間した2つの起点からそれぞれ端縁に向かって広がる方向に形成された2本の折線により台形状の摘み部分が区画されていることを特徴とする組立箱。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007091139A JP2008247427A (ja) | 2007-03-30 | 2007-03-30 | 組立箱 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007091139A JP2008247427A (ja) | 2007-03-30 | 2007-03-30 | 組立箱 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008247427A true JP2008247427A (ja) | 2008-10-16 |
Family
ID=39972854
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2007091139A Pending JP2008247427A (ja) | 2007-03-30 | 2007-03-30 | 組立箱 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008247427A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103991614A (zh) * | 2014-06-13 | 2014-08-20 | 苏州伍洲设计包装有限公司 | 包装盒 |
KR200493122Y1 (ko) * | 2019-08-01 | 2021-02-03 | 김순임 | 포장용 종이상자 |
-
2007
- 2007-03-30 JP JP2007091139A patent/JP2008247427A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103991614A (zh) * | 2014-06-13 | 2014-08-20 | 苏州伍洲设计包装有限公司 | 包装盒 |
KR200493122Y1 (ko) * | 2019-08-01 | 2021-02-03 | 김순임 | 포장용 종이상자 |
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