JP2008247037A - 反射防止フイルムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】反射防止フイルムを、プラズマディスプレイパネルに有効に用いられるように改良する。
【解決手段】赤外線吸収染料の固体微粒子分散物を調製する工程、固体微粒子分散物を透明支持体上に塗布して赤外線吸収層を形成する工程および低屈折率層を形成する工程により、反射防止フイルムを製造する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ディスプレイの視認性を改善するための反射防止フイルムの製造方法に関する。
近年、従来のCRTに替わるフラットパネルディスプレイの開発が進められている。フラットパネルディスプレイには、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)や電界発光ディスプレイ(EL)が含まれる。液晶ディスプレイ(LCD)は、既に実際に使用されている。また、プラズマディスプレイパネル(PDP)も、実用段階に入ったと言える。フラットパネルディスプレイには、CRTと同様に、あるいはそれ以上に、外光の反射により視認性が低下するとの問題がある。
外光の反射対策として、反射防止フイルムが提案されている。
例えば、特許文献1は、図1に示す二層構造の反射防止フイルム(反射防止膜)と図2に示す三層構造の反射防止フイルムとを開示している。
図1に示す反射防止フイルムは、透明支持体(11、基材)上に、高屈折率層(12、第1層)および低屈折率層(13、第2層)を順次有する。特許文献1の発明では、高屈折率層の屈折率nと膜厚d、および低屈折率層の屈折率nと膜厚dが、以下の関係を満足する。
Figure 2008247037
式中、mは正の整数であり、nは正の奇数であり、λは可視領域内で選ばれる任意の基準波長(nm)である。
図2に示す反射防止フイルムは、透明支持体(21、基材)上に、中屈折率層(22、第1層)、高屈折率層(23、第2層)および低屈折率層(24、第3層)を順次有する。特許文献1の発明では、中屈折率層の屈折率nと膜厚d、高屈折率層の屈折率nと膜厚d、低屈折率層の屈折率nと膜厚dが、以下の関係を満足する。
Figure 2008247037
式中、lは正の整数であり、mは正の整数であり、nは正の奇数であり、λは可視領域内で選ばれる任意の基準波長(nm)である。
特開昭59−50401号公報
プラズマディスプレイパネル(PDP)においては、外光の反射対策に加えて、ディスプレイから発生する赤外線の遮蔽対策も必要である。遠隔操作装置(リモコン)は赤外線を利用しているため、ディスプレイから発生する赤外線により遠隔操作装置が誤作動するとの問題が報告されている。
この問題を解決するため、ディスプレイパネルのガラス板の保護板として用いられているプラスチック板に赤外線吸収剤を添加することが行なわれている。しかし、プラスチック板に添加する赤外線吸収剤には、耐熱性が要求される。従って、使用可能な赤外線吸収色素の種類が限られている。
ディスプレイに使用する赤外線吸収色素は、赤外領域の吸収が大きく、可視領域の吸収が無いことが理想的である。耐熱性を有する赤外線吸収色素は、赤外領域の吸収が不充分であるか、可視領域の吸収が大きな色素がほとんどである。
そこで、本発明者は、反射防止フイルムに赤外線遮蔽機能を付加することを検討した。
本発明の目的は、プラズマディスプレイパネルに有利に用いられる、赤外線吸収機能と反射防止機能とを同時に有するフイルムを提供することにある。
本発明は、下記(1)〜(10)の反射防止フイルムの製造方法を提供する。
(1)赤外線吸収染料の固体微粒子分散物を調製する工程、固体微粒子分散物を透明支持体上に塗布して赤外線吸収層を形成する工程および赤外線吸収層の上に低屈折率層を形成する工程からなる反射防止フイルムの製造方法。
(2)赤外線吸収染料の固体微粒子分散物を調製する工程、固体微粒子分散物を透明支持体上に塗布して赤外線吸収層を形成する工程および透明支持体の赤外線吸収層とは反対側の面に低屈折率層を形成する工程からなる反射防止フイルムの製造方法。
(3)水またはアルコールを媒体として赤外線吸収染料を分散して、固体微粒子分散物を調製する(1)または(2)に記載の製造方法。
(4)アニオン性界面活性剤の存在下で赤外線吸収染料を分散して、固体微粒子分散物を調製する(1)または(2)に記載の製造方法。
(5)セルロース系ポリマーの存在下で赤外線吸収染料を分散して、固体微粒子分散物を調製する(1)または(2)に記載の製造方法。
(6)赤外線吸収染料を溶媒中に溶解した後、赤外線吸収染料の貧溶媒を添加して固体微粒子分散物を調製する(1)または(2)に記載の製造方法。
(7)赤外線吸収染料を溶媒中に溶解した後、pHを変化させて赤外線吸収染料の微結晶を得て固体微粒子分散物を調製する(1)または(2)に記載の製造方法。
(8)赤外線吸収染料を溶解する溶媒が、水、アルコール、メチルセルソルブ、DMF、ジクロロメタン、アセトンおよび酢酸エチルからなる群より選ばれる(6)または(7)に記載の製造方法。
(9)赤外線吸収染料として(D)−A(Dはシアニン染料の骨格であり、Aはアニオン性解離基であり、mは2から5の整数である)に相当する染料を溶解した後、シアニン染料をレーキ化するカチオン水溶性塩を添加して、析出するレーキ染料の微結晶として固体微粒子分散物を調製する(1)または(2)に記載の製造方法。
(10)赤外線吸収染料の塗布量が1mg/m乃至10.0g/mである(1)または(2)に記載の製造方法。
以下、本明細書では、(1)で製造される反射防止フイルムを第1の態様と称し、(2)で製造される反射防止フイルムを第2の態様と称する。
本発明で製造される反射防止フイルムは、プラズマディスプレイ(PDP)のディスプレイ表面に貼り付けて使用する。
本発明は、プラズマディスプレイパネル(PDP)のディスプレイ表面に貼り付ける反射防止フイルムに、赤外線吸収層を設ける。
赤外線吸収層は、塗布のような温和な手段で形成できるため、耐熱性の低い赤外線染料でも使用することができる。例えば、ハロゲン化銀写真感光材料の技術分野で開発された多くの赤外線吸収染料を、赤外線吸収層に用いることができる。通常のハロゲン化銀写真感光材料の製造および使用には、高温処理が含まれないため、そこで使用される赤外線吸収染料の耐熱性は必ずしも高くない。一方、ハロゲン化銀写真感光材料は、常に高画質が要求され、染料の機能についての要求も厳しい。従って、ハロゲン化銀写真感光材料の技術分野では、非常に優れた機能あるいは理想的な曲線に近い吸収スペクトルを有する赤外線吸収染料が開発されている。それらの優れた赤外線吸収染料をプラズマディスプレイパネル(PDP)に使用することで、可視領域で表示される画像に影響を与えることなく、赤外線を遮蔽することができる。
さらに、反射防止フイルムをディスプレイ表面に貼り付けて使用するため、ディスプレイから発生する赤外線をほぼ完全に遮蔽できる。なお、ディスプレイの前面には、電磁波遮蔽用あるいは色補正用のフィルターを設ける場合がある。このフィルターに、赤外線吸収染料を添加することも考えられる。しかし、フィルターはディスプレイ表面から離して取り付けられるため、フィルターに赤外線吸収染料を添加しても、完全な赤外線遮蔽効果は得られない。
[反射防止フイルムの層構成]
第1の態様の反射防止フイルムは、透明支持体、赤外線吸収層、そして低屈折率層の順序の層構成を有する。赤外線吸収層と低屈折率層との間に高屈折率層を設けることが好ましい。
図3は、第1の態様の反射防止フイルムの特に好ましい層構成を示す断面模式図である。
図3に示すように、プラズマディスプレイパネル(PDP)のディスプレイ表面板(31)の上に、反射防止フイルム(32〜35)を貼り付ける。ディスプレイ表面板(31)とは、ディスプレイ用のガラス板またはその上に設けられるプラスチック板(保護板)である。反射防止フイルムは、透明支持体(32)、赤外線吸収層(33)、高屈折率層(34)、そして低屈折率層(35)の順序の層構成を有する。赤外線吸収層(33)は、透明支持体(32)と高屈折率層(34)との接着力を強化するためのハードコート層としての機能も有する。
第2の態様の反射防止フイルムは、赤外線吸収層、透明支持体、そして低屈折率層の順序の層構成を有する。透明支持体と低屈折率層との間に高屈折率層を設けることが好ましい。また、透明支持体と低屈折率層または高屈折率層との間にハードコート層を設けることも好ましい。
図4は、第2の態様の反射防止フイルムの特に好ましい層構成を示す断面模式図である。
図4に示すように、プラズマディスプレイパネル(PDP)のディスプレイ表面板(41)の上に、反射防止フイルム(42〜46)を貼り付ける。反射防止フイルムは、赤外線吸収層(42)、透明支持体(43)、ハードコート層(44)、高屈折率層(45)、そして低屈折率層(46)の順序の層構成を有する。ハードコート層(44)は、透明支持体(42)と高屈折率層(44)との接着力を強化する機能を有する。そのためには、接着力のあるポリマーまたは化合物を、ハードコート層のバインダーまたはマトリックスとして使用する。接着力のあるポリマーまたは化合物の例には、アクリル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、エポキシ系ポリマーおよびシリカ系化合物が含まれる。
第1の態様と第2の態様とを組み合わせて、二つの赤外線吸収層を反射防止フイルムに設けてもよい。
以上のような層に加えて、任意に、中屈折率層、防湿層あるいは帯電防止層を設けてもよい。
各層は、塗布により透明支持体上に設けることができる。塗布方法の例には、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法およびエクストルージョンコート法が含まれる。米国特許2681294号明細書には、ホッパーを使用するエクストルージョンコート法の記載がある。また、二以上の層を同時に塗布してもよい。複数層の同時塗布については、米国特許2761791号、同3508947号、同2941898号、同3526528号の各明細書、および原崎勇次著「コーティング工学」253頁(1973年朝倉書店発行)に記載がある。
反射防止フイルムの透明支持体を含めた厚さ(図3の32〜35または図4の42〜46)は、20乃至800μmであることが好ましく、50乃至300μmであることがさらに好ましく、75乃至200μmであることが最も好ましい。
[赤外線吸収層]
赤外線吸収層は、赤外線吸収染料を含む。赤外線吸収層を設けることで、反射防止フイルムは、波長が800乃至1100nmの赤外領域において、透過率が40%以下となる波長を有する。透過率が40%以下となる波長は、800乃至1000nmであることが好ましく、800乃至950nmであることがさらに好ましく、800乃至900nmであることが最も好ましい。また、800乃至1100nmの赤外領域内の特定の波長における透過率は、30%以下であることが好ましく、20%以下であることがより好ましく、10%以下であることがさらに好ましく、5%以下であることが最も好ましい。
さらに、反射防止フイルムは、波長が800乃至1100nmの赤外領域全てにおいて、透過率が40%以下であることが好ましく、30%以下であることがより好ましく、20%以下であることがさらに好ましく、10%以下であることが最も好ましい。さらにまた、反射防止フイルムは、波長が400乃至700nmの可視領域における平均透過率が、50%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましく、70%以上であることがさらに好ましく、80%以上であることが最も好ましい。
本発明の反射防止フイルムには、使用する赤外線吸収染料について特に制限がなく、赤外線吸収機能を優先して染料の種類を選択できるとの特徴がある。従って、赤外領域の吸収が大きく可視領域の吸収が小さい吸収スペクトルを有する染料を選択して使用することが好ましい。具体的には、反射防止フイルムの赤外領域と可視領域の透過率が、上記の好ましい値となる赤外線吸収染料を使用する。
赤外線吸収機能あるいは吸収スペクトルを優先して染料の種類を検討すると、前述したように、ハロゲン化銀写真感光材料の技術分野で開発された赤外線吸収染料が優れている。
赤外線吸収染料の最大吸収波長は、700乃至1200nmであることが好ましく、800乃至1100nmであることがさらに好ましい。赤外線吸収染料には、有機化合物と無機化合物が含まれる。有機化合物である赤外線吸収染料を用いることが好ましい。赤外線吸収染料には、シアニン化合物、金属キレート化合物、アミニウム化合物、ジイモニウム化合物、キノン化合物、スクアリリウム化合物およびメチン化合物が含まれる。赤外線吸収染料については、色材、61〔4〕215ー226(1988)、および化学工業、43−53(1986、5月)に記載がある。
前述したように、ハロゲン化銀写真感光材料の技術分野で開発された赤外線吸収染料が好ましい。そのような赤外線吸収染料には、ジヒドロペリミジンスクアリリウム染料(米国特許5380635号明細書および特願平8−189817号明細書記載)、シアニン染料(特開昭62−123454号、同3−138640号、同3−211542号、同3−226736号、同5−313305号、同6−43583号の各公報、特願平7−269097号明細書および欧州特許0430244号明細書記載)、ピリリウム染料(特開平3−138640号、同3−211542号の各公報記載)、ジイモニウム染料(特開平3−138640号、同3−211542号の各公報記載)、ピラゾロピリドン染料(特開平2−282244号記載)、インドアニリン染料(特開平5−323500号、同5−323501号の各公報記載)、ポリメチン染料(特開平3−26765号、同4−190343号の各公報および欧州特許377961号明細書記載)、オキソノール染料(特開平3−9346号明細書記載)、アントラキノン染料(特開平4−13654号明細書記載)、ナフタロシアニン色素(米国特許5009989号明細書記載)およびナフトラクタム染料(欧州特許568267号明細書記載)が含まれる。
好ましい赤外線吸収染料は、式(I)で表されるシアニン染料、式(III)で表されるジヒドロペリミジンスクアリリウム染料、式(IV)で表されるナフトオキサジニンスクアリリウム染料、式(V)で表されるジイモニウム染料、式(VI)で表されるポリメチン染料、式(VII)で表されるアゾメチン染料および式(VIII)で表されるオキソノール染料である。
Figure 2008247037
式中、ZおよびZは、それぞれ縮環してもよい5員または6員の含窒素複素環を形成する非金属原子群であり;RおよびRは、それぞれアルキル基、アルケニル基またはアラルキル基であり;Lは5、7、9または11個のメチン基が二重結合が共役するように結合している連結基であり;a、bおよびcは、それぞれ0または1であり;そして、Xはアニオンである。
式(I)において、ZおよびZは、それぞれ縮環してもよい5員または6員の含窒素複素環を形成する非金属原子群である。含窒素複素環およびその縮環の例には、オキサゾール環、イソオキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、ナフトオキサゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、ナフトチアゾール環、インドレニン環、ベンゾインドレニン環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ナフトイミダゾール環、キノリン環、ピリジン環、ピロロピリジン環、フロピロール環、インドリジン環、イミダゾキノキサリン環およびキノキサリン環が含まれる。含窒素複素環は、6員環よりも5員環の方が好ましい。5員の含窒素複素環にベンゼン環またはナフタレン環が縮合しているものがさらに好ましい。インドレニン環およびベンゾインドレニン環が最も好ましい。
含窒素複素環およびそれに縮合している環は、置換基を有してもよい。置換基の例には、炭素原子数が10以下、好ましくは6以下のアルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル)、炭素原子数が10以下、好ましくは6以下のアルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、炭素原子数が20以下、好ましくは12以下のアリールオキシ基(例、フェノキシ、p−クロロフェノキシ)、ハロゲン原子(Cl、Br、F)、炭素原子数が10以下、好ましくは6以下のアルコキシカルボニル基(例、エトキシカルボニル)、シアノ、ニトロおよびカルボキシルが含まれる。カルボキシルはカチオンと塩を形成してもよい。また、カルボキシルが、N+ と分子内塩を形成してもよい。好ましい置換基は、塩素原子(Cl)、メトキシ、メチルおよびカルボキシルである。
なお、含窒素複素環がカルボキシルにより置換されると、固体微粒子状に分散する場合、最大吸収波長の長波長側への移行が顕著である。
一方、カルボキシルのない化合物は、最大吸収波長の長波長側への移行を促進するため、固体微粒子の調製における分散時間を長くすることが好ましい。また、カルボキシルのない化合物としては、後述する式(Ic)で表わされる化合物が特に好ましい。
式(I)において、RおよびRは、それぞれアルキル基、アルケニル基またはアラルキル基である。アルキル基が好ましく、無置換のアルキル基がさらに好ましい。
アルキル基の炭素原子数は、1乃至10であることが好ましく、1乃至6であることがさらに好ましい。アルキル基の例には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、ペンチルおよびヘキシルが含まれる。アルキル基は置換基を有してもよい。置換基の例には、ハロゲン原子(Cl、Br、F)、炭素原子数が10以下、好ましくは6以下のアルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル)およびヒドロキシルが含まれる。
アルケニル基の炭素原子数は、2乃至10であることが好ましく、2乃至6であることがさらに好ましい。アルケニル基の例には、2−ペンテニル、ビニル、アリル、2−ブテニルおよび1−プロペニルが含まれる。アルケニル基は置換基を有してもよい。置換基の例には、ハロゲン原子(Cl、Br、F)、炭素原子数が10以下、好ましくは6以下のアルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル)およびヒドロキシルが含まれる。
アラルキル基の炭素原子数は、7乃至12であることが好ましい。アラルキル基の例には、ベンジルおよびフェネチルが含まれる。アラルキル基は置換基を有してもよい。置換基の例には、ハロゲン原子(Cl、Br、F)、炭素原子数が10以下、好ましくは6以下のアルキル基(例、メチル)および炭素原子数が10以下、好ましくは6以下のアルコキシ基(例、メトキシ)が含まれる。
式(I)において、Lは5、7、9または11個のメチン基が二重結合が共役するように結合している連結基である。メチン基の数は、5個(ペンタメチン化合物)、7個(ヘプタメチン化合物)または9個(ノナメチン化合物)であることが好ましく、7個または9個であることがさらに好ましく、7個であることが最も好ましい。
メチン基は置換基を有してもよい。ただし、置換基を有するメチン基は、中央の(メソ位の)メチン基であることが好ましい。メチン基の置換基については、下記式L5(ペンタメチン)、L7(ヘプタメチン)およびL9(ノナメチン)を引用して説明する。
Figure 2008247037
式中、Rは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、アリール基、−NR1415(R14はアルキル基またはアリール基であり、R15は水素原子、アルキル基、アリール基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基またはアシル基であるか、R14とR15とが結合して5員または6員の含窒素複素環を形成する)、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシ基またはアリールオキシ基であり;R10およびR11は、水素原子であるか、互いに結合して5員または6員環を形成する;そしてR12およびR13は、それぞれ水素原子またはアルキル基である。
は、−NR1415であることが好ましい。R14とR15の少なくとも一方がフェニルであることが特に好ましい。
10とR11とが互いに結合して5員または6員環を形成することが好ましい。Rが水素原子である場合は、環を形成することが特に好ましい。R10とR11とが形成する環の例としては、シクロペンテン環およびシクロヘキセン環を挙げることができる。R10とR11とが形成する環は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、アルキル基およびアリール基が含まれる。
上記アルキル基の炭素原子数は、1乃至10であることが好ましく、1乃至6であることが、さらに好ましい。アルキル基の例には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、ペンチルおよびヘキシルが含まれる。アルキル基は置換基を有してもよい。置換基の例には、ハロゲン原子(Cl、Br、F)、炭素原子数が10以下、好ましくは6以下のアルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル)およびヒドロキシルが含まれる。
上記ハロゲン原子の例には、フッ素原子、塩素原子および臭素原子が含まれる。
上記アリール基の炭素原子数は、6乃至12であることが好ましい。アリール基の例には、フェニルおよびナフチルが含まれる。アリール基は置換基を有してもよい。置換基の例には、炭素原子数が10以下、好ましくは6以下のアルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル)、炭素原子数が10以下、好ましくは6以下のアルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、炭素原子数が20以下、好ましくは12以下のアリールオキシ基(例、フェノキシ、p−クロロフェノキシ)、ハロゲン原子(Cl、Br、F)、炭素原子数が10以下、好ましくは6以下のアルコキシカルボニル基(例、エトキシカルボニル)、シアノ、ニトロおよびカルボキシルが含まれる。
上記アルキルスルホニル基の炭素原子数は1乃至10であることが好ましい。アルキルスルホニル基の例には、メシルおよびエタンスルホニルが含まれる。
上記アリールスルホニル基の炭素原子数は6乃至10であることが好ましい。アリールスルホニル基の例には、トシルおよびベンゼンスルホニルが含まれる。
上記アシル基の炭素原子数は、2乃至10であることが好ましい。アシル基の例には、アセチル、プロピオニルおよびベンゾイルが含まれる。
14とR15とが結合して形成する含窒素複素環の例には、ピペリジン環、モルホリン環、ピペラジン環が含まれる。含窒素複素環は、置換基を有してもよい。置換基の例には、アルキル基(例、メチル)、アリール基(例、フェニル)およびアルコキシカルボニル基(例、エトキシカルボニル)が含まれる。
式(I)において、a、bおよびcは、それぞれ0または1である。aおよびbは、0である方が好ましい。cは一般に1である。ただし、カルボキシルのようなアニオン性置換基がN+ と分子内塩を形成する場合は、cは0になる。
式(I)において、Xはアニオンである。アニオンの例としては、ハライドイオン(Cl、Br、I)、p−トルエンスルホン酸イオン、エチル硫酸イオン、PF 、BF およびClO を挙げることができる。
さらに好ましいヘプタメチンシアニン染料を下記式(Ib)で表す。
Figure 2008247037
式中、ZおよびZのベンゼン環には、さらに別のベンゼン環が縮合してもよい;RおよびRは、それぞれアルキル基、アラルキル基またはアルケニル基であり;R、R、RおよびRは、それぞれアルキル基であるか、あるいはRとRまたはRとRとが互いに結合して環を形成する;Rは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、アリール基、−NR1415(R14はアルキル基またはアリール基であり、R15は水素原子、アルキル基、アリール基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基またはアシル基であるか、R14とR15とが結合して5員または6員の含窒素複素環を形成する)、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシ基またはアリールオキシ基であり;R10およびR11は、水素原子であるか、互いに結合して5員または6員環を形成する;Xはアニオンであり;そして、cは0または1である。
およびZのベンゼン環およびそれに縮合している他のベンゼン環は置換基を有してもよい。置換基の例は、ZおよびZの置換基と同様である。
およびRは、式(I)のRおよびRと同様の定義を有する。
、R、RおよびRのアルキル基は、式(I)のRおよびRにおけるアルキル基と同様である。RとRまたはRとRとが互いに結合して形成する環の例としては、シクロヘキサン環を挙げることができる。
、R10およびR11は、式(L7)のR、R10およびR11と同様の定義を有する。
Xおよびcは、式(I)のXおよびcと同様の定義を有する。
最も好ましいヘプタメチンシアニン染料を下記式(Ic)で表す。
Figure 2008247037
式中、ZおよびZのベンゼン環には、さらに別のベンゼン環が縮合してもよい;RおよびRは、それぞれアルキル基、アラルキル基またはアルケニル基であり;R、R、RおよびRは、それぞれアルキル基であるか、あるいはRとRまたはRとRとが互いに結合して環を形成する;R16およびR17は、それぞれアルキル基またはアリール基であり;Xはアニオンであり;そして、cは0または1である。
およびZのベンゼン環およびそれに縮合している他のベンゼン環は置換基を有してもよい。置換基の例は、ZおよびZの置換基と同様である。
およびRは、式(I)のRおよびRと同様の定義を有する。
、R、RおよびRのアルキル基は、式(I)のRおよびRにおけるアルキル基と同様である。RとRまたはRとRとが互いに結合して形成する環の例としては、シクロヘキサン環を挙げることができる。
16およびR17のアルキル基は、式(I)のRおよびRにおけるアルキル基と同様である。R16およびR17のアリール基は、式(L5)〜(L9)におけるアリール基と同様である。
Xおよびcは、式(I)のXおよびcと同様の定義を有する。
以下、式(I)で表わされるシアニン染料の例を示す。
Figure 2008247037
Figure 2008247037
Figure 2008247037
Figure 2008247037
Figure 2008247037
Figure 2008247037
Figure 2008247037
Figure 2008247037
Figure 2008247037
Figure 2008247037
Figure 2008247037
Figure 2008247037
Figure 2008247037
Figure 2008247037
Figure 2008247037
Figure 2008247037
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Figure 2008247037
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Figure 2008247037
Figure 2008247037
Figure 2008247037
Figure 2008247037
以上のシアニン染料は、特開昭62−123252号、特開平3−226736号、同5−313305号、同6−43583号の各公報、特願平7−269097号明細書、欧州特許0430244A号明細書に記載の方法を参考にして合成することができる。
以上のシアニン染料をレーキ化し、レーキシアニン染料として用いてもよい。好ましいレーキシアニン染料を下記式(II)で表わす。
Figure 2008247037
式(II)において、Dは下記式(Ia)で表わされるシアニン染料の骨格である。
Figure 2008247037
式(Ia)において、ZおよびZは、それぞれ縮環してもよい5員または6員の含窒素複素環を形成する非金属原子群であり、RおよびRは、それぞれアルキル基、アルケニル基またはアラルキル基であり、Lは5、7または9個のメチン基が二重結合が共役するように結合している連結基であり、そして、aおよびbは、それぞれ0または1である。
以上のZ、Z、R、R、L、aおよびbは、式(I)におけるZ、Z、R、R、L、aおよびbと同様の定義を有する。
式(II)において、AはDに置換基として結合しているアニオン性解離基である。アニオン性解離性基の例としては、カルボキシル、スルホ、フェノール性ヒドロキシル、スルホンアミド基、スルファモイル、ホスホノを挙げることができる。カルボキシル、スルホおよびスルホンアミド基が好ましい。カルボキシルが特に好ましい。
式(II)において、Yはシアニン染料をレーキ化するカチオンである。無機のカチオンの例には、アルカリ土類金属イオン(例、Mg2+、Ca2+、Ba2+、Sr2+)、遷移金属イオン(例、Ag、Zn2+)やその他の金属イオン(例、Al3+)が含まれる。有機のカチオンの例には、アンモニウムイオン、アミジニウムイオンおよびグアニジウムイオンが含まれる。有機のカチオンは、4以上の炭素原子数を有することが好ましい。二価または三価のカチオンが好ましい。
式(II)において、mは2から5の整数である。mは2、3または4であることが好ましい。
式(II)において、nは電荷バランスに必要な1から5の整数である。nは一般に1、2または3である。
レーキシアニン染料は、複塩の状態であってもよい。
Figure 2008247037
式中、R61、R62、R63、R64、R65、R66、R67およびR68は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基またヘテロ環基であり、R61とR62、R63とR64、R65とR66、R67とR68、R62とR63、そしてR66とR67は、互いに結合し5または6員環を形成してもよく;R69およびR70は、それぞれ独立に、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、アミノ、アルキル置換アミノ基、アミド基、スルホンアミド基、シアノ、ニトロまたはカルボキシルであり;そして、nは0乃至3の整数を表す。
式(III)において、アルキル基の炭素原子数は、1乃至20であることが好ましく、1乃至12であることがさらに好ましく、1乃至8であることがさらに好ましい。アルキル基の例には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、へキシルおよびウンデシルが含まれる。アルキル基は分岐を有していてもよい。アルキル基は置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子(F、Cl、Br)、アルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル)、ヒドロキシ、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、イソブトキシ)、アリールオキシ基(例、フェノキシ)およびアシルオキシ基(例、アセチルオキシ、ブチリルオキシ、ヘキシリルオキシ、ベンゾイルオキシ)が含まれる。
式(III)において、シクロアルキル基の例には、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが含まれる。
式(III)において、アリール基の炭素原子数は、6乃至12であることが好ましい。アリール基の例には、フェニルおよびナフチルが含まれる。アリール基は置換基を有していてもよい。置換基の例には、炭素原子数が1乃至8のアルキル基(例、メチル、エチル、ブチル)、炭素原子数が1乃至6のアルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、アリールオキシ基(例、フェノキシ、p−クロロフェノキシ)、ハロゲン原子(F、Cl、Br)、アルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル)、アミノ、アルキル置換アミノ基(例、メチルアミノ)、アミド基(例、アセトアミド)、スルホンアミド基(例、メタンスルホンアミド)、シアノ、ニトロおよびカルボキシルが含まれる。
式(III)において、アラルキル基の炭素原子数は、7乃至12であることが好ましい。アラルキル基の例には、ベンジルおよびフェネチルが含まれる。アラルキル基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、炭素原子数が1乃至8のアルキル基(例、メチル)、炭素原子数が1乃至6のアルコキシ基(例、メトキシ)およびハロゲン原子(例、Cl)が含まれる。
式(III)において、ヘテロ環基の例には、チエニル、フリル、ピロリル、ピラゾリル、ピリジルおよびインドリルが含まれる。
式(III)において、アルコキシ基の炭素原子数は、1乃至6であることが好ましい。アルコキシ基の例には、メトキシおよびエトキシが含まれる。
式(III)において、アリールオキシ基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子(例、Cl)が含まれる。アリールオキシ基の例には、フェノキシおよびp−クロロフェノキシが含まれる。
式(III)において、アルコキシカルボニル基の例には、メトキシカルボニルおよびエトキシカルボニルが含まれる。
式(III)において、アルキル置換アミノ基の例には、メチルアミノが含まれる。
式(III)において、アミド基の例には、アセトアミドが含まれる。
式(III)において、スルホンアミド基の例には、メタンスルホンアミドが含まれる。
61とR62、R63とR64、R65とR66、R67とR68、R62とR63、R66とR67が互いに結合して形成する環の例には、シクロペンタン環およびシクロヘキサン環が含まれる。
スクアリン環がジヒドロペリミジン環に結合する位置は、ジヒドロペリミジン環のベンゼン環に窒素原子が結合している位置に対して、オルト位またはパラ位であることが好ましく、オルト位であることがさらに好ましい。
以下に、式(III)で表わされるジヒドロペリミジンスクアリリウム染料の具体例を示す。
Figure 2008247037
Figure 2008247037
Figure 2008247037
Figure 2008247037
Figure 2008247037
Figure 2008247037
Figure 2008247037
式(III)で表わされるジヒドロペリミジンスクアリリウム染料は、米国特許5380635号明細書に記載の合成方法を参照して合成することができる。以下に、染料302の合成例を示す。その他のジヒドロペリミジンスクアリリウム染料も、同様な方法で合成できる。
[合成例1]
(染料302の合成)
1,8−ジアミノナフタレン15.8g、ジエチルケトン10.8gおよびp−トルエンスルホン酸ナトリウム一水和物25mgを、スチームバスで5時間加熱攪拌した。酢酸エチル100mlおよび飽和重曹水50mlで抽出し、溶媒を留去し、2,2−ジエチル−2,3−ジヒドロペリミジン20gを得た。
得られた2,2−ジエチル−2,3−ジヒドロペリミジン5.4g、スクアリック酸1.14g、n−ブチルアルコール50mlおよびトルエン50mlの混合物を外温130度で5時間加熱した。メチルアルコール20mlを加え、析出した結晶を濾別した。その後、シリカゲルとクロロホルムを用いてカラムクロマトグラフィーで染料(302)を分取した。
収量: 1.2g
λmax:808.2nm(アセトン)
ε: 1.68×10
Figure 2008247037
式中、R81、R82、R83、R84、R85およびR86は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基またはヘテロ環基であり、R81とR82、そしてR84とR85は、互いに結合し5または6員環を形成してもよく、R87およびR88は、それぞれ独立に、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、アミノ、アルキル置換アミノ基、アミド基、スルホンアミド基、シアノ、ニトロまたはカルボキシルであり;そして、nは0乃至3の整数を表す。
式(IV)において、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、アルキル置換アミノ基、アミド基およびスルホンアミド基は、式(III)と同様の定義を有する。
式(IV)において、R81とR82およびR84とR85が互いに結合して形成する環の例には、シクロペンタン環およびシクロヘキサン環が含まれる。
スクアリン環がナフトオキサジニン環に結合する位置は、ナフトオキサジニン環のベンゼン環に窒素原子が結合している位置に対して、オルト位またはパラ位であることが好ましく、オルト位であることがさらに好ましい。
以下に、式(IV)で表わされるナフトオキサジニンスクアリリウム染料の具体例を示す。
Figure 2008247037
Figure 2008247037
以下に、染料402の合成例を示す。その他のナフトオキサジニンスクアリリウム染料も、同様な方法で合成できる。
[合成例2]
(染料402の合成)
8−アミノ−1−ナフトール6.3gおよびエチルアルコール20mlに、5−ウンデカノン8.1gを加え、9時間還流した。さらに、5−ウンデカノン15gを加え、3時間還流した。反応物を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル=1/5)で精製し、ナフトオキサジニン2.6gを得た。
得られたナフトオキサジニン2.6g、3,4−ジヒドロキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオン0.5g、n−ブタノール30mlおよびトルエン30mlを外温140℃で生成する水を追い出しながら3時間反応させた。反応物を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム)で精製し、染料402を0.6g得た。
λmax:781.3nm(CHCl
ε: 1.69×10
融点: 193〜5℃
Figure 2008247037
式中、R91、R92、R93、R94、R95、R96、R97およびR98は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基またはアラルキル基であり;R99、R100、R101およびR102は、それぞれ独立に、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、アミノ、アルキル置換アミノ基、アミド基、スルホンアミド基、シアノ、ニトロまたはカルボキシルであり;あるいは、R91とR92、R93とR94、R95とR96、R97とR98、R91とR99、R92とR99、R93とR100、R94とR100、R95とR101、R96とR101、R97とR102またはR98とR102は、互いに結合して5または6員環を形成してもよい;nは0乃至3の整数であり;Xは分子内の電荷を中和するに必要なアニオンまたはカチオンであり;そして、mは0乃至6の整数である。
式(V)において、アルキル基の炭素原子数は、1乃至20であることが好ましく、1乃至12であることがさらに好ましく、1乃至8であることがさらに好ましい。アルキル基の例には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、へキシルおよびウンデシルが含まれる。アルキル基は分岐を有していてもよい。アルキル基は置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子(F、Cl、Br)、アルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル)、ヒドロキシ、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、イソブトキシ)、アリールオキシ基(例、フェノキシ)、アシルオキシ基(例、アセチルオキシ、ブチリルオキシ、ヘキシリルオキシ、ベンゾイルオキシ)、カルボキシルおよびスルホが含まれる。
式(V)において、シクロアルキル基の例には、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが含まれる。
式(V)において、アリール基の炭素原子数は、6乃至12であることが好ましい。アリール基の例には、フェニルおよびナフチルが含まれる。アリール基は置換基を有していてもよい。置換基の例には、炭素原子数が1乃至8のアルキル基(例、メチル、エチル、ブチル)、炭素原子数が1乃至6のアルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、アリールオキシ基(例、フェノキシ、p−クロロフェノキシ)、ハロゲン原子(F、Cl、Br)、アルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル)、アミノ、アルキル置換アミノ基(例、メチルアミノ)、アミド基(例、アセトアミド)、スルホンアミド基(例、メタンスルホンアミド)、シアノ、ニトロ、カルボキシルおよびスルホが含まれる。
式(V)において、アラルキル基の炭素原子数は、7乃至12であることが好ましい。アラルキル基の例には、ベンジルおよびフェネチルが含まれる。アラルキル基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、炭素原子数が1乃至8のアルキル基(例、メチル)、炭素原子数が1乃至6のアルコキシ基(例、メトキシ)、ハロゲン原子(例、Cl)、カルボキシルおよびスルホが含まれる。
式(V)において、ヘテロ環基の例には、チエニル、フリル、ピロリル、ピラゾリル、ピリジルおよびインドリルが含まれる。
式(V)において、アルコキシ基の炭素原子数は、1乃至6であることが好ましい。アルコキシ基の例には、メトキシおよびエトキシが含まれる。
式(V)において、アリールオキシ基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子(例、Cl)が含まれる。アリールオキシ基の例には、フェノキシおよびp−クロロフェノキシが含まれる。
式(V)において、アルコキシカルボニル基の例には、メトキシカルボニルおよびエトキシカルボニルが含まれる。
式(V)において、アルキル置換アミノ基の例には、メチルアミノが含まれる。
式(V)において、アミド基の例には、アセトアミドが含まれる。
式(V)において、スルホンアミド基の例には、メタンスルホンアミドが含まれる。
式(V)において、R91とR92、R93とR94、R95とR96またはR97とR98が互いに結合して形成する環の例には、ピペラジン環、ピペリジン環、モルホリン環およびピロリジン環が含まれる。R91とR99、R92とR99、R93とR100、R94とR100、R95とR101、R96とR101、R97とR102またはR98とR102が互いに結合して形成する環の例には、ジュロリジン環およびテトラヒドロキノリン環が含まれる。R99、R100、R101またはR102が、R91、R92、R93、R94、R95、R96、R97またはR98と結合して環を形成する場合、R99、R100、R101またはR102の位置は、R91、R92、R93、R94、R95、R96、R97またはR98の位置と隣接していることが好ましい。
式(V)において、Xで表されるアニオンの例には、ハライドイオン(Cl、Br、I)、p−トルエンスルホン酸イオン、エチル硫酸イオン、PF 、BF およびClO が含まれる。化合物が、分子内に2個のカルボキシル基またはスルホ基を有する場合、mは0である。化合物が、分子内に3個以上のカルボキシル基またはスルホ基を有する場合はカチオンが必要になる。カチオンの例には、アルカリ金属イオン(例、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン)、アンモニウムイオン(例、トリエチルアンモニウムイオン)およびピリジニウムイオンが含まれる。
以下に、式(V)で表わされるジイモニウム染料の具体例を示す。
Figure 2008247037
式(V)で表わされるジイモニウム染料は、特公昭43−25335号公報に記載の合成方法を参照して合成することができる。
Figure 2008247037
式中、R110、R111、R112、R113、R114、R115、R116およびR117は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基またはアラルキル基であり;R118、R119、R120およびR121は、それぞれ独立に、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、アミノ、アルキル置換アミノ基、アミド基、スルホンアミド基、シアノ、ニトロまたはカルボキシルであり;あるいは、R110とR111、R112とR113、R114とR115、R116とR117、R110とR118、R111とR118、R112とR119、R113 とR119、R114 とR120、R115とR120、R116とR121またはR117とR121は、互いに結合して5または6員環を形成してもよい;L14は、トリメチンまたはペンタメチンである;nは0乃至3の整数であり;Xは分子内の電荷を中和するに必要なアニオンまたはカチオンであり;そして、mは0乃至6の整数である。
式(VI)において、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、アルキル置換アミノ基、アミド基およびスルホンアミド基は、式(V)と同様の定義を有する。
式(VI)において、R110とR111、R112とR113、R114とR115またはR116とR117が互いに結合して形成する環の例には、ピペラジン環、ピペリジン環、モルホリン環およびピロリジン環が含まれる。R110とR118、R111とR118、R112とR119、R113とR119、R114とR120、R115とR120、R116とR121またはR117とR121が互いに結合して形成する環の例には、ジュロジン環およびテトラヒドロキノリン環が含まれる。R118、R119、R120またはR121が、R110、R111、R112、R113、R114、R115、R116またはR117と結合して環を形成する場合、R118、R119、R120またはR121の位置は、R110、R111、R112、R113、R114、R115、R116またはR117の位置と隣接していることが好ましい。
14のメチンは置換基を有していてもよい。L14のメチンの置換基は、式(I)のメチン(L)の置換基と同様である。
式(VI)において、Xおよびmは、式(V)と同様の定義を有する。
以下に、式(VI)で表わされるポリメチン染料の具体例を示す。
Figure 2008247037
Figure 2008247037
式(VI)で表わされるポリメチン染料は、J.Am.Chem.Soc,80 3772-3777(1958)に記載の合成方法を参照して合成することができる。
Figure 2008247037
式中、R130は、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル、スルホ、R135−NHCO−、R135−NHSO−、R135−SONH−、R135−CONH−またはR135−NHCONH−であり;R131は、水素原子、アルキル基、R136−SONH−またはR136−CONH−であり;R135およびR136は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基であり;R132は、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヒドロキシ、アミノ、アルキル置換アミノ基、アミド基、スルホンアミド基またはハロゲン原子であり;nは0から3の整数であり;R133およびR134は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基またはアラルキル基であり;そして、R132とR133、R133とR134、またはR132とR134が互いに結合して5または6員環を形成してもよい。
式(VII)において、アルキル基、アリール基およびアラルキル基は、式(V)と同様の定義を有する。
式(VII)において、ヘテロ環基を形成するヘテロ環の例には、ピリジン環、1,3−チアゾール環、1,3,4−トリアゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾオキサゾール環および1,2,4−チアジアゾール環が含まれる。
式(VII)において、ハロゲン原子はF、Br、Clである。
式(VII)において、アルコキシ基の例には、メトキシ、エトキシおよびイソブトキシが含まれる。
式(VII)において、アリールオキシ基の例には、フェノキシが含まれる。
式(VII)において、アルキル置換アミノ基の例には、メチルアミノが含まれる。
式(VII)において、アミド基の例には、アセトアミドが含まれる。
式(VII)において、スルホンアミド基の例には、メタンスルホンアミドが含まれる。
式(VII)において、R133とR134が互いに結合して形成する環の例には、ピペラジン環、ピペリジン環、モルホリン環およびピロリジン環が含まれる。
式(VII)において、R132とR133またはR132とR134が互いに結合して形成する環の例には、ジュロリジン環およびテトラヒドロキノリン環が含まれる。
以下に、式(VII)で表わされるアゾメチン染料の具体例を示す。
Figure 2008247037
Figure 2008247037
Figure 2008247037
Figure 2008247037
式(VII)で表わされるアゾメチン染料は、特開平5−323500号、同5−323501号の各公報に記載の合成方法を参照して合成することができる。
Figure 2008247037
式中、R141およびR144は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基であり;R142およびR145は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、−COR147または−SO147であり、R147は、アルキル基またはアリール基であり;R143およびR146は、それぞれ独立に、水素原子、シアノ、アルキル基、アリール基、−COOR149、−OR149、−NR149150、−N(R149)COR148、−CONR148149または−N(R149)CONR150151であり、R148は、アルキル基またはアリール基であり、R149、R150およびR151は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基またはアリール基であり;nは1または2であり;そして、Mは水素原子または一価のカチオンである。
式(VIII)において、アルキル基およびアリール基は、式(V)と同様の定義を有する。
式(VIII)において、ヘテロ環基は、式(VII)と同様の定義を有する。
式(VIII)において、一価のカチオンの例には、アルカリ金属イオン(例、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン)、アンモニウムイオン(例、トリエチルアンモニウムイオン)およびピリジニウムイオンが含まれる。
以下に、式(VIII)で表わされるオキソノール染料の具体例を示す。
Figure 2008247037
式(VIII)で表わされるオキソノール染料は、特公昭39−22069号、同43−3504号、同54−38129号の各公報に記載の合成方法を参照して合成することができる。
以下に、その他の赤外線吸収染料の具体例を示す。
Figure 2008247037
Figure 2008247037
二種類以上の赤外線吸収染料を併用してもよい。
赤外線吸収染料は、適当な溶媒(例、水、アルコール、メチルセルソルブ、DMF、ジクロロメタン、アセトン、酢酸エチル)に溶解して、赤外線吸収層の塗布液に添加することができる。赤外線吸収染料の固体微粒子分散物を赤外線吸収層の塗布液に添加することが好ましい。染料の固体微粒子分散物については、特開平2−282244号、同3−138640号の各公報および特願平7−269097号明細書に記載がある。
赤外線吸収染料の固体微粒子を得るためには、公知の分散機を用いることができる。分散機の例には、ボールミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、サンドミル、コロイドミル、ジェットミルおよびローラーミルが含まれる。分散機については、特開昭52−92716号公報および国際特許公開88/074794号明細書に記載がある。縦型または横型の媒体分散機が好ましい。
分散は、適当な媒体(例、水、アルコール)の存在下で実施してもよい。分散用界面活性剤を用いることが好ましい。分散用界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤(特開昭52−92716号公報および国際特許公開88/074794号明細書記載)が好ましく用いられる。必要に応じて、アニオン性ポリマー、ノニオン性界面活性剤あるいはカチオン性界面活性剤を用いてもよい。また、分散媒に親水性ポリマー(例、セルロース系ポリマー)を添加してもよい。
赤外線吸収染料を適当な溶媒中に溶解した後、その貧溶媒を添加して、微粒子状の粉末を得てもよい。この場合も上記の分散用界面活性剤を用いてもよい。あるいはpHを調整することにより溶解し、次にpHを変化させて色素の微結晶を得てもよい。
レーキ染料を用いる場合は、適当なpH値で前記式(II)の(D)−Aに相当するような染料を溶解し、次に前記式(II)のYに相当するようなカチオンの水溶性塩を加えて、レーキ染料の微結晶を析出させてもよい。
赤外線吸収染料の塗布量は、1mg/m乃至10.0g/mであることが好ましく、10mg/m乃至5.0g/mであることがさらに好ましい。
赤外線吸収層には、赤外線吸収染料に加えてバインダーを添加することが好ましい。
本発明の第1の態様では、赤外線吸収層に、透明支持体と低屈折率層または高屈折率層との接着力を強化するためのハードコート層としての機能を付加することが好ましい。そのためには、赤外線吸収層のバインダーとして、接着力のあるポリマーまたは化合物を用いることが好ましい。接着力のあるポリマーまたは化合物の例には、アクリル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、エポキシ系ポリマーおよびシリカ系化合物が含まれる。
本発明の第2の態様では、赤外線吸収層に用いるバインダーについて特に制限はない。ただし、赤外線吸収層をプラズマディスプレイの表面板(図4の41)と反射防止膜の透明支持体(図4の42)との接着性層として機能させる場合は、第1の態様と同様に接着力のあるポリマーまたは化合物をバインダーとして用いることが好ましい。
また、赤外線吸収染料の固体微粒子分散物を用いる場合、分散媒に添加したポリマー(例、セルロース系ポリマー)も、赤外線吸収層のバインダーとして機能する。
赤外線吸収層の厚さ(二以上の層を設ける場合は、合計の厚さ)は、0.5乃至50μmであることが好ましく、0.5乃至20μmであることがさらに好ましく、0.5乃至10μmであることが最も好ましい。
[低屈折率層]
低屈折率層は、屈折率が1.45以下の層である。屈折率は、1.40以下であることが好ましく、1.38以下であることがさらに好ましく、1.35以下であることが最も好ましい。現状での屈折率の技術的な下限は、1.29である。
低屈折率層は、含フッ素ポリマーを含むことが特に好ましい。フッ素原子は分極性が低く、炭素−フッ素結合の分極も、種々の原子の組み合わせからなる結合の中で最も低いため、低屈折率を得るために都合がよい。 含フッ素ポリマーは、フッ素原子を含有するモノマーの重合により得られる。モノマーの例には、フルオロオレフィン類(例、フルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)、アクリル酸またはメタクリル酸の部分または完全フッ素化アルキルエステル類および完全または部分フッ素化ビニルエーテル類が含まれる。特に好ましいアクリル酸またはメタクリル酸の部分または完全フッ素化アルキルエステル類から得られる繰り返し単位を、下記式(X)で示す。
Figure 2008247037
式中、R201は、水素原子、メチルまたはフッ素原子であり;そして、pおよびnは、それぞれ独立に、正の整数である。
二種類以上の含有フッ素モノマーを組み合わせて得られるコポリマーを用いてもよい。
含フッ素モノマーとフッ素原子を含有しないモノマーとを組み合わせて得られるコポリマーを用いてもよい。併用できるモノマーの例には、オレフィン類(例、エチレン、プロピレン、イソプレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン)、アクリル酸エステル類(例、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸2−エチルヘキシル)、メタクリル酸エステル類(例、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、エチレングリコールジメタクリレート)、スチレン、スチレン誘導体(例、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン)、ビニルエーテル類(例、メチルビニルエーテル)、ビニルエステル類(例、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、桂皮酸ビニル)、アクリルアミド類(例、N−tert−ブチルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド)、メタクリルアミド類およびアクリロニトリル誘導体が含まれる。
ポリマーの屈折率は、フッ素原子の含有量の増加に伴って低下する。
低屈折率層を得るためには、使用するポリマーが35乃至80重量%のフッ素原子を含むことが好ましく、45乃至75重量%のフッ素原子を含むことがさらに好ましい。
含フッ素ポリマーを含む低屈折率層は、塗布により形成することが好ましい。塗布液中のポリマーは、乳化重合により微細な水分散物粒子として得られたラテックス、有機溶剤中の溶液重合で得られた均一溶液、あるいは、バルク重合、沈殿重合、懸濁重合や分散重合により得られたポリマー粉体を有機溶媒に再溶解した溶液または水中に乳化分散した乳化液の状態である。
均一な塗布層を得るためには、ポリマー溶液を用いることが好ましい。一方、環境保護の観点および塗布後の層の形態制御の観点からは、ラテックスを用いることが好ましい。ラテックスを用いると、層形成時にラテックス中の粒子を融着させ、粒子間または粒子内に空隙を形成することができる。空隙により空気が導入された膜、いわゆるボイド膜は、低い屈折率が得られる。従って、低屈折率層をボイド膜として形成することが特に好ましい。
ボイド膜の屈折率は、ラテックス中の粒子によって低下する。膜内に形成されるミクロボイドは均一であること、そしてミクロボイドが光を散乱しない大きさであることが好ましい。低屈折率層は、微視的にはミクロボイド含有多孔質膜であるが、光学的あるいは巨視的には均一な膜とみなすことができる。ミクロボイド膜の巨視的屈折率は、ポリマーをミクロボイド微粒子とすることによって導入される空気の体積比率が増加するにつれて低くなる。ミクロボイド膜の屈折率は、膜を形成しているバインダーの屈折率(1より大きな値)と、導入された空気の屈折率(1.00)の体積平均に相当する。そのため、ミクロボイド膜の屈折率は、使用したバインダーの屈折率よりも低い値になる。
低屈折率層に用いる微粒子の粒径は、200nm以下であることが好ましい。粒径が増大すると、前方散乱が増加する。特に粒径が200nmを越えると、散乱光に色付きが生じる。光学性能と膜質の観点では、粒径は70nm以下であることがさらに好ましく、50nm以下であることが最も好ましい。このような微粒子を含むポリマーラテックスは、市販されており、製造も容易である。市販のラテックスの平均粒径は、一般に、10乃至3000nmである。
ミクロボイドの量の増加に伴って、層の屈折率が低下する。層に低い屈折率を付与するためには、ミクロボイドの量を3乃至50体積%とすることが好ましく、5乃至35体積%とすることがさらに好ましい。
ポリマー粒子には、結晶性粒子と非晶性粒子がある。結晶性は、ポリマーのガラス転移温度(Tg)と製膜時の処理温度との関係で決定される。
製膜時のボイドを維持するためには、粒子のポリマーのガラス転移温度(Tg)は、製膜時の処理温度以上であることが好ましい。一方、ガラス転移温度が製膜の処理温度よりも高いと、粒子が融着せず、連続膜の形成が困難になる。連続膜が形成されないと、層の強度が劣化する。以上の関係および併用するバインダー(後述)の種類と使用方法を考慮して、最適なガラス転移温度を有するポリマーを選択して用いることが望ましい。
二種類以上の含フッ素ポリマーを併用してもよい。また、含フッ素ポリマーと非フッ素ポリマーを併用してもよい。非フッ素ポリマーには、水不溶性ポリマーと水溶性ポリマーがある。いずれも通常の重合方法で合成することができる。含フッ素ポリマーから微粒子を形成し、非フッ素ポリマーをそのバインダーとして機能させることが好ましい。
バインダーとして機能するポリマーのガラス転移温度は、微粒子を形成するポリマー成分のガラス転移温度よりも低いことが好ましい。このようにガラス転移温度を調節すると、バインダーが製膜時に変形し、微粒子の結着剤として機能する。これにより、充分な膜強度が得られる。併用するバインダーのガラス転移温度が、微粒子を形成するポリマー成分のガラス転移温度に極めて近いと、微粒子が変形してミクロボイドが減少する。従って、バインダーと微粒子とのガラス転移温度の差は、5℃以上であることが好ましく、ガラス転移温度の幅や製膜温度のゆらぎを考慮すると、20℃以上であることがさらに好ましい。
バインダーを形成するモノマーに、放射線(例、光、電子線)や熱で相互に反応して架橋可能な官能基を導入することが好ましい。製膜時にバインダーを架橋させることにより、バインダー間、バインダーと粒子間、さらにその結果として粒子間に、共有結合を形成して、膜の強度を改善することができる。架橋性官能基の例には、イソシアナート基、ブロックイソシアナート基、エポキシ基、アジリジン基、オキサゾリン基、アルデヒド基、カルボニル基、ヒドラジン基、カルボキシル基、メチロール基、活性メチレン基、ビニルスルホン酸基、酸無水物、シアノアクリレート、メラミン、エーテル化メチロール、エステルおよびウレタンが含まれる。上記ブロックイソシアナート基のように、分解反応の後、架橋性を示す官能基を用いてもよい。架橋性官能基をバインダーに導入する代わりに、架橋性官能基を有する化合物(架橋剤)を、バインダーと併用しても同様の効果が得られる。二種類以上の架橋性官能基または架橋剤を併用してもよい。自己架橋が可能な架橋性官能基(例、ビニル基、活性メチレン基)を複数有する化合物を架橋剤として用いてもよい。
低屈折率層の厚さは、50乃至200μmであることが好ましく、70乃至120μmであることがさらに好ましく、80乃至100μmであることが最も好ましい。
低屈折率層は、図3の35または図4の46に示すように、表面層として反射防止フイルムに設けられる。
低屈折率層の表面に有機化合物または無機化合物により凹凸を形成し、外光を散乱させて、景色等の写り込みを防ぐアンチグレア効果を、低屈折率層に付与することもできる。
以上の低屈折率層を設けることで、400乃至800nmの可視領域における表面平均反射率を1%以下とする。表面平均反射率は、0.5%以下であることが好ましく、0.2%以下であることがさらに好ましく、0.1%以下であることが最も好ましい。また、400乃至800nmの可視領域における表面最大反射率は、10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましく、2%以下であることがさらに好ましく、1%以下であることが最も好ましい。
[透明支持体]
透明支持体としては、各種のプラスチックフイルムが使用できる。プラスチックフイルムに使用するポリマーの例には、セルロースエステル(例、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、プロピオニルセルロース、ブタノイルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース、ニトロセルロース)、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル(例、ポリエチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタン−4,4−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリアリレート、ポリエーテルイミドおよびポリメチルメタクリレートが含まれる。ポリエステルについては、特公昭48−40414号公報に記載がある。
透明支持体の厚さは、60乃至300μmであることが好ましく、70乃至200μmであることがさらに好ましく、75乃至190μmであることが最も好ましい。
透明支持体に、電磁線の遮蔽機能を付加してもよい。例えば、透明支持体に酸化インジウム錫(ITO)を蒸着すると、電磁線の遮蔽機能が得られる。
[高屈折率層]
反射防止フイルムは高屈折率層を有することが好ましい。高屈折率層は、透明支持体と低屈折率層の間に設けられる。
高屈折率層は、屈折率が1.6以上の層である。屈折率は、1.64以上であることが好ましく、1.70以上であることがさらに好ましく、1.95以上であることが最も好ましい。現状での屈折率の技術的な上限は、2.80である。
高屈折率層は、高屈折率の有機化合物または無機化合物を用いて形成する。
有機化合物としては、被膜形成性を有する化合物(主にポリマー)が用いられる。被膜形成性を有する高屈折率の有機化合物の例には、ポリスチレン、ポリスチレン共重合体、ポリカーボネート、熱硬化性組成物、ウレタン形成性組成物およびエチレン性不飽和重合性化合物が含まれる。ポリスチレン以外にも、芳香族環、複素環、脂肪族環またはフッ素以外のハロゲン原子を置換基として有するポリマーを用いることができる。熱硬化性組成物は、硬化剤(例、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂)を含む。ウレタン形成性組成物は、脂肪族環式イソシアネートまたは芳香族イソシアネートとポリオールとを含む。エチレン性不飽和重合性化合物は、ラジカル硬化が可能である。エチレン性不飽和重合性化合物には、プレポリマー(オリゴマー)も含まれる。
無機微粒子を有機化合物中に分散させてもよい。無機微粒子は屈折率が高いため、無機微粒子と併用する有機化合物は、低い屈折率であってもよい。ただし、併用する有機化合物には、無機微粒子を安定に分散させる機能が要求される。無機微粒子と併用できる有機化合物の例には、上記有機化合物の例に加えて、ビニル系ポリマー(アクリル系ポリマーを含む)、ポリエステル系ポリマー(アルキドを含む)、セルロース系重合体およびウレタン系ポリマーが含まれる。ビニル系ポリマーは、コポリマーであってもよい。これらのポリマーに加えて、硬化剤(架橋剤)を用いてもよい。さらに、硬化性官能基を有するモノマーを用いることもできる。さらにまた、有機置換されたケイ素化合物を用いることもできる。有機置換ケイ素化合物を、下記式(XI)に示す。
(XI)
301 302 SiX4−(a+b)
式中、R301およびR302は、それぞれ独立に、アルキル基、アルケニル基、またはアリール基であり、各基は、ハロゲン原子、エポキシ基、アミノ、メルカプト、メタクリルオキシまたはシアノにより置換されていてもよく;Xは、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、ハロゲン原子およびアシルオキシ基からなる群より選ばれる加水分解可能な置換基であり;そして、aおよびbは、それぞれ、0、1または2であり、かつa+bが1または2である。
上記有機置換ケイ素化合物の加水分解生成物を用いてもよい。
無機微粒子としては、金属(例、アルミニウム、チタニウム、ジルコニウム、アンチモン)の酸化物粒子が好ましく用いられる。微粒子は、粉末またはコロイド状分散体として使用する。分散媒体は、水または有機溶媒が用いられる。無機微粒子は、有機化合物(有機置換ケイ素化合物を含む)中に分散して使用する。
被膜形成性を有する有機金属化合物を用いてもよい。有機金属化合物が溶媒に分散できるか、有機金属化合物自身が液状であれば、被膜を形成できる。被膜形成性の有機金属化合物としては、アルコキシド、有機酸との塩および配位化合物が用いられる。
被膜形成性有機金属化合物の例には、金属アルコラート(例、チタンテトラエトキシド、チタンテトラ−i−プロポキシド、チタンテトラ−n−プロポキシド、チタンテトラ−n−ブトキシド、チタンテトラ−sec −ブトキシド、チタンテトラ−tert−ブトキシド、アルミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリ−iso −プロポキシド、アルミニウムトリブトキシド、アンチモントリエトキシド、アンチモントリブトキシド、ジルコニウムテトラエトキシド、ジルコニウムテトラ−i−プロポキシド、ジルコニウムテトラ−n−プロポキシド、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシド、ジルコニウムテトラ−sec −ブトキシド、ジルコニウムテトラ−tert−ブトキシド)、キレート化合物(例、ジ−イソプロポキシチタニウムビスアセチルアセトネート、ジ−ブトキシチタニウムビスアセチルアセトネート、ジ−エトキシチタニウムビスアセチルアセトネート、ビスアセチルアセトンジルコニウム、アルミニウムアセチルアセトネート、アルミニウムジ−n−ブトキシドモノエチルアセトアセテート、アルミニウムジ−iso−プロポキシドモノメチルアセトアセテート、トリ−n−ブトキシドジルコニウムモノエチルアセトアセテート)および炭酸ジルコニールアンモニウムが含まれる。
有機金属化合物の代わりに、ジルコニウムを主成分とする活性無機ポリマーを用いてもよい。
また、屈折率が比較的低い化合物を、以上の化合物と併用してもよい。併用できる化合物の例には、アルキルシリケート類、その加水分解物および微粒子状シリカ(特にコロイド状に分散したシリカゲル)が含まれる。
高屈折率層の厚さは、50乃至300μmであることが好ましく、70乃至180μmであることがさらに好ましく、90乃至155μmであることが最も好ましい。
[プラズマディスプレイ]
反射防止フイルムは、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、陰極管表示装置(CRT)のような画像表示装置に使用し、外光の反射を防止することで、視認性を改善する。前述したように、本発明の反射防止フイルムは、プラズマディスプレイパネル(PDP)に使用すると特に効果がある。
プラズマディスプレイパネル(PDP)は、ガス、ガラス基板、電極、電極リード材料、厚膜印刷材料および蛍光体により構成される。ガラス基板は、前面ガラス基板と後面ガラス基板の二枚である。二枚のガラス基板には電極と絶縁層を形成する。後面ガラス基板には、さらに蛍光体層を形成する。二枚のガラス基板を組み立てて、その間にガスを封入する。
プラズマディスプレイパネル(PDP)は、既に市販されている。本発明の反射防止フイルムは、ディスプレイの前面に貼り付けるだけで使用できる。具体的には、本発明の反射防止フイルムは、前面ガラス基板または任意に設けられる保護板(プラスチック板)の表面に貼り付ける。接着方法については、小野他編著、新版接着と接着剤、(財)日本接着協会(1989年)および日本接着協会編、接着剤データブック、日本工業新聞社(1990年)を参照できる。接着剤としては、フェノール樹脂接着剤、エポキシ樹脂接着剤、ポリウレタン系接着剤、α−シアノアクリレート系接着剤、アクリレート系接着剤、酢酸ビニル系接着剤、クロロプレンゴム系接着剤およびニトリルゴム系接着剤が用いられる。エポキシ樹脂接着剤およびクロロプレンゴム系接着剤が好ましい。
[合成例3]
(含フッ素ポリマー超微粒子の合成)
冷却管と攪拌装置を取り付けた2リットル三ツ口フラスコに、ドデシル硫酸ナトリウム30gを蒸留水1350mlに溶解した溶液を入れた。次いで、メタクリル酸ヘキサフルオロイソプロピル240g(1.02モル)とジビニルベンゼン60g(0.46モル)との混合液を加え、窒素気流下で200rpmの速度にて攪拌した。反応容器を75℃に加熱し、8重量%過硫酸ナトリウム水溶液50mlを添加して2時間重合させた。さらに、8重量%過硫酸ナトリウム水溶液50mlを加えて2時間重合した。反応液を室温まで冷却し、分画分子量1万のセルロース膜を用いて透析し、過剰な界面活性剤や無機塩類を除去した。濾過にて不溶分を除去して、白色の微細な水性乳化液2780gを得た。得られた液体は、不揮発分10.3重量%を含む平均粒子径26nmの微細ラテックス液であった。
ラテックス液を冷却管と攪拌装置を取り付けた5リットル三ツ口フラスコに入れ、メタクリル酸ヘキサフルオロイソプロピル36g(0.15モル)およびメタクリル酸アリル14g(0.11モル)を加えて、窒素気流下で200rpmの速度にて20分間攪拌した。反応容器を75℃に加熱し、8重量%過硫酸ナトリウム水溶液50mlを添加して2時間重合させた。さらに、8重量%過硫酸ナトリウム水溶液50mlを加えて2時間重合した。反応液を室温まで冷却し、濾紙による濾過で不溶分を除去して白色の微細な水性乳化液2817gを得た。得られた液体は、不揮発分10.9重量%を含む平均粒子径29nmの微細ラテックス液であった。このようにして、ポリマー微粒子LP1を合成した。
含フッ素ポリマー超微粒子は、上記の乳化重合法と同様の方法で合成できる。得られたポリマー微粒子LP1および同様の方法で合成したポリマー微粒子LP2〜LP4を、以下に示す。
────────────────────────────────────────
微粒子LP1(乳白色半透明、固形分濃度:10.9%、粒子径:29nm)
────────────────────────────────────────
コア(86重量%): ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート(80重量%)/ジビニルベンゼン(20重量%)コポリマー
シェル(14重量%):ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート(72重量%)/アリルメタクリレート(28重量%)コポリマー
────────────────────────────────────────
────────────────────────────────────────
微粒子LP2(乳白色半透明、固形分濃度:9.6%、粒子径:33nm)
────────────────────────────────────────
コア(90重量%): ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート(80重量%)/ジビニルベンゼン(20重量%)コポリマー
シェル(10重量%):トリフルオロエチルメタクリレート(65重量%)/グリシジルメタクリレート(35重量%)コポリマー
────────────────────────────────────────
────────────────────────────────────────
微粒子LP3(乳白色半透明、固形分濃度:8.5%、粒子径:56nm)
────────────────────────────────────────
コア(90重量%): 1H,1H−パーフルオロ−n−オクチルメタクリレート(80
重量%)/ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート(15重量%)/1,3,5−シクロヘキサントリメタクリレート(5重量%)コポリマー
シェル(10重量%):ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート(90重量%)/グリシジルメタクリレート(10重量%)コポリマー
────────────────────────────────────────
────────────────────────────────────────
微粒子LP4(乳白色半透明、固形分濃度:11.1%、粒子径:45nm)
────────────────────────────────────────
コア(95重量%): パーフルオロシクロヘキシルメチルメタクリレート(75重量
%)/ジビニルベンゼン(25重量%)コポリマー
シェル(5重量%): 1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルメタクリレート(65重量%)/桂皮酸ビニル(35重量%)コポリマー
────────────────────────────────────────
[合成例4]
(メタクリルエステルポリマー微粒子(HP1)の合成)
冷却管と攪拌装置を取り付けた2リットル三ツ口フラスコに、ドデシル硫酸ナトリウム30gを蒸留水1350mlに溶解した溶液を入れた。次いで、メタクリル酸ブチル240g(1.69モル)とメタクリル酸60g(0.70モル)の混合液を加え、窒素気流下で200rpmの速度にて攪拌した。反応容器を75℃に加熱し、8重量%過硫酸ナトリウム水溶液50mlを添加し、2時間重合させた。さらに、8重量%過硫酸ナトリウム水溶液50mlを加えて2時間重合した。反応液を室温まで冷却し、濾過にて不溶分を除去し、白色の微細な水性乳化液1727gを得た。この溶液は不揮発分12.9重量%を含む平均粒子径36nmのラテックス液であった。このようにして、ポリマー微粒子HP1を合成した。
その他の微粒子も、上記の乳化重合法と同様の方法で合成できる。得られたポリマー微粒子HP1および同様の方法で合成したポリマー微粒子HP2〜HP4を、以下に示す。
────────────────────────────────────────
微粒子HP1(乳白色半透明、固形分濃度:12.9%、粒子径:36nm)
────────────────────────────────────────
n−ブチルメタクリレート(80重量%)/メタクリル酸(20重量%)コポリマー
────────────────────────────────────────
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微粒子HP2(乳白色半透明、固形分濃度:21.1%、粒子径:54nm)
────────────────────────────────────────
メチルメタクリレート(65重量%)/エチルメタクリレート(25重量%)/アクリル酸(10重量%)コポリマー
────────────────────────────────────────
────────────────────────────────────────
微粒子HP3(乳白色、固形分濃度:16.3%、粒子径:43nm)
────────────────────────────────────────
ベンジルメタクリレート(50重量%)/メチルメタクリレート(25重量%)/アリルメタクリレート(20重量%)/メタクリル酸(5重量%)コポリマー
────────────────────────────────────────
────────────────────────────────────────
微粒子HP4(乳白色、固形分濃度:10.7%、粒子径:76nm)
────────────────────────────────────────
メチルメタクリレート(35重量%)/スチレン(20重量%)/2−β−ナフチルエチルメタクリレート(15重量%)/グリシジルメタクリレート(10重量%)/アリルメタクリレート(10重量%)/アクリル酸(10重量%)コポリマー
────────────────────────────────────────
[実施例1]
(反射防止フイルムの作成)
(1)赤外線吸収層の形成
90μmの厚みを有するトリアセチルセルロースフイルムを、透明支持体として用いた。
2−ブタノンに、5重量%のジペンタエリスルトールヘキサアクリレート、0.5重量%の光重合開始剤(イルガキュア907、チバガイギー社製)、0.2重量%の光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)、0.2重量%の赤外線吸収染料(501)、0.2重量%の赤外線吸収染料(601)および0.2重量%の赤外線吸収染料(602)を溶解した。
得られた溶液を、ワイヤーバーを用いて透明支持体上に8μmの厚さに塗布した。乾燥後、100℃に加熱して12W/cmの高圧水銀灯を用いて1分間紫外線照射し架橋した。その後室温まで放冷した。
(2)高屈折率層の形成
微粒子HP1のラテックス100gおよび酸化錫微粒子(石原産業(株)より入手)25gを混合した。ジペンタエリスルトールヘキサアクリレート6g、光重合開始剤(イルガキュア907、チバガイギー社製)0.5g、光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)0.2gおよび酢酸エチル20gを、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1gを用いて水100gに乳化分散した乳化物液を、上記の混合液に加えて攪拌し、塗布液を調製した。
塗布液を赤外線吸収層の上に、ワイヤーバーを用いて厚さ0.16μmに塗布した。乾燥後、100℃に加熱して12W/cmの高圧水銀灯を用いて1分間紫外線照射し架橋した。その後室温まで放冷した。
(3)低屈折率層の形成
ジペンタエリスルトールヘキサアクリレート6g、光重合開始剤(イルガキュア907、チバガイギー社製)0.5g、光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)0.2gおよび酢酸エチル20gを、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1gを用いて水100gに乳化分散した。得られた乳化液と微粒子LP1のラテックス100gとを混合し、攪拌して、塗布液を調製した。
塗布液を高屈折率層の上に、ワイヤーバーを用いて厚さ0.10μmに塗布しした。乾燥後、100℃に加熱して12W/cmの高圧水銀灯を用いて1分間紫外線照射し架橋した。その後室温まで放冷した。
得られた反射防止フイルムは、可視領域(400乃至800nm)の平均表面反射率が0.4%、鉛筆硬度法による表面硬度が5Hであった。また、赤外領域(800乃至1100nm)における透過率は、10%から25%の範囲であった。
[実施例2]
(染料の固体微粒子分散物の調製)
赤外線吸収染料(26)は、できる限り乾燥させないで、ウェットケーキとして扱い、乾燥固形分2.5gに対し、5重量%カルボキシメチルセルロース水溶液15gを加えた。水を加えて全量を63.3gとし、よく混合してスラリーとした。直径0.8〜1.2mmのガラスビーズ100ccとスラリーを1/16G分散機(サンドグラインダーミル、アイメックス(株)製)に入れて、12時間分散した後、染料濃度が2重量%となるように水を加えて、染料分散物を得た。
(1)赤外線吸収層の形成
90μmの厚みを有するトリアセチルセルロースフイルムを、透明支持体として用いた。
透明支持体上に、赤外線吸収染料(26)の固体微粒子分散物を100mg/mに塗布し、赤外線吸収層を形成した。
(2)ハードコート層の形成
2−ブタノンに、5重量%のジペンタエリスルトールヘキサアクリレート、0.5重量%の光重合開始剤(イルガキュア907、チバガイギー社製)および0.2重量%の光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)を溶解した。
得られた溶液を、ワイヤーバーを用いて透明支持体の赤外線吸収層とは反対側の面上に8μmの厚さに塗布した。乾燥後、100℃に加熱して12W/cmの高圧水銀灯を用いて1分間紫外線照射し架橋した。その後室温まで放冷した。
(3)高屈折率層の形成および(4)低屈折率層の形成
実施例1と同様に、ハードコート層の上に、高屈折率層および低屈折率層を形成した。
得られた反射防止フイルムは、可視領域(400乃至800nm)の平均表面反射率が0.4%、鉛筆硬度法による表面硬度が5Hであった。また、赤外領域(800乃至1100nm)における透過率は、10%から30%の範囲であった。
[実施例3]
(反射防止フイルムの作成)
実施例2と同様に、透明支持体の一方の側に赤外線吸収層(バック層)を設けた。透明支持体の他方の側には、実施例1と同様に赤外線吸収層(ハードコート層)を設けた。さらに、ハードコート層として機能する赤外線吸収層の上に、高屈折率層および低屈折率層を形成した。
得られた反射防止フイルムは、可視領域(400乃至800nm)の平均表面反射率が0.4%、鉛筆硬度法による表面硬度が5Hであった。また、赤外領域(800乃至1100nm)における透過率は、7%から20%の範囲であった。
[実施例4〜8]
実施例1の反射防止フイルムの作成において、高屈折率層に用いた微粒子HP1および低屈折率層に用いた微粒子LP1を、それぞれ下記第1表に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、反射防止フイルムを作成した。なお、塗布液の固形分濃度が実施例1と同じになるように、各成分の使用量を調整した。
得られた反射防止フイルムの表面性能を第1表に示す。赤外線透過率は、いずれも実施例1と同じであった。なお、赤外線吸収染料を使用しないフイルムでは、赤外領域(800乃至1100nm)における透過率は、90%から98%の範囲であった。
第1表
────────────────────────────────────────
反射防止フイルム 高屈折率層粒子 低屈折率層粒子 表面反射率 表面硬度
────────────────────────────────────────
実施例1 HP1 LP1 0.4% 5H
実施例4 HP2 LP1 0.6% 5H
実施例5 HP3 LP2 0.4% 4H
実施例6 HP4 LP2 0.5% 5H
実施例7 HP1 LP3 0.5% 5H
実施例8 HP3 LP4 0.4% 5H
────────────────────────────────────────
[実施例9]
(プラズマディスプレイパネルへの応用)
実施例3で作成した反射防止フイルムの裏側を、プラズマディスプレイパネル(PDS4201J、富士通ゼネラル(株)製)のディスプレイ表面に、接着剤(アイカアイボンE−5050、アイカ工業(株)製)を用いて貼り付けた。
ディスプレイの表示を確認したところ、反射防止フイルムを貼り付けないディスプレイと比較して、室内照明に用いた蛍光灯の写り込みが少なかった。また、プラズマディスプレイパネルに対向して設置したテレビジョンのリモコンの誤作動が、全く認められなくなった。
特開昭59−50401号公報に開示されている二層構造の反射防止フイルムの断面模式図である。 特開昭59−50401号公報に開示されている三層構造の反射防止フイルムの断面模式図である。 本発明の第1の態様の反射防止フイルムの特に好ましい層構成を示す断面模式図である。 本発明の第2の態様の反射防止フイルムの特に好ましい層構成を示す断面模式図である。
符号の説明
11、21、32、43 透明支持体
12、23、34、45 高屈折率層
13、24、35、46 低屈折率層
22 中屈折率層
31、41 プラズマディスプレイの表面板
33、42 赤外線吸収層
44 ハードコート層

Claims (10)

  1. 赤外線吸収染料の固体微粒子分散物を調製する工程、固体微粒子分散物を透明支持体上に塗布して赤外線吸収層を形成する工程および赤外線吸収層の上に低屈折率層を形成する工程からなる反射防止フイルムの製造方法。
  2. 赤外線吸収染料の固体微粒子分散物を調製する工程、固体微粒子分散物を透明支持体上に塗布して赤外線吸収層を形成する工程および透明支持体の赤外線吸収層とは反対側の面に低屈折率層を形成する工程からなる反射防止フイルムの製造方法。
  3. 水またはアルコールを媒体として赤外線吸収染料を分散して、固体微粒子分散物を調製する請求項1または2に記載の製造方法。
  4. アニオン性界面活性剤の存在下で赤外線吸収染料を分散して、固体微粒子分散物を調製する請求項1または2に記載の製造方法。
  5. セルロース系ポリマーの存在下で赤外線吸収染料を分散して、固体微粒子分散物を調製する請求項1または2に記載の製造方法。
  6. 赤外線吸収染料を溶媒中に溶解した後、赤外線吸収染料の貧溶媒を添加して固体微粒子分散物を調製する請求項1または2に記載の製造方法。
  7. 赤外線吸収染料を溶媒中に溶解した後、pHを変化させて赤外線吸収染料の微結晶を得て固体微粒子分散物を調製する請求項1または2に記載の製造方法。
  8. 赤外線吸収染料を溶解する溶媒が、水、アルコール、メチルセルソルブ、DMF、ジクロロメタン、アセトンおよび酢酸エチルからなる群より選ばれる請求項6または7に記載の製造方法。
  9. 赤外線吸収染料として(D)−A(Dはシアニン染料の骨格であり、Aはアニオン性解離基であり、mは2から5の整数である)に相当する染料を溶解した後、シアニン染料をレーキ化するカチオン水溶性塩を添加して、析出するレーキ染料の微結晶として固体微粒子分散物を調製する請求項1または2に記載の製造方法。
  10. 赤外線吸収染料の塗布量が1mg/m乃至10.0g/mである請求項1または2に記載の製造方法。
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