JP2002311233A - 光学フィルターおよび画像表示装置 - Google Patents

光学フィルターおよび画像表示装置

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JP2002311233A
JP2002311233A JP2001114323A JP2001114323A JP2002311233A JP 2002311233 A JP2002311233 A JP 2002311233A JP 2001114323 A JP2001114323 A JP 2001114323A JP 2001114323 A JP2001114323 A JP 2001114323A JP 2002311233 A JP2002311233 A JP 2002311233A
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Tadahiko Kubota
忠彦 窪田
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】画像表示装置の低反射化、放出される赤外光強
度の低減化及び色純度の改善等の機能に優れ、前面板ガ
ラスを撤去して直接画像表示装置の表示画面に貼り付け
ても、機械的衝撃によるパネルの破損及び熱による光学
フィルターの局部的な劣化を最小限に抑えることができ
る光学フィルター、及びこの優れた光学フィルターを備
えた画像表示装置を提供する。 【解決手段】透明支持体上にフィルター層を一層以上を
有する光学フィルターにおいて、該光学フィルターがス
ペーサーを含む層を一層以上有することを特徴とする光
学フィルター、及びこの光学フィルターを用いた画像表
示装置が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外光の映り込み防
止のために画像表示装置に用いられる光学フィルター、
及び該光学フィルターが前面に貼りつけられたプラズマ
ディスプレイパネル(PDP)、液晶表示装置(LC
D)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(EL
D)、陰極管表示装置(CRT)蛍光表示管、電界放射
型ディスプレイ等の画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイパネル(PD
P)、液晶表示装置(LCD)、エレクトロルミネッセ
ンスディスプレイ(ELD)、陰極管表示装置(CR
T)、蛍光表示管、電界放射型ディスプレイのような画
像表示装置は、もともと画面がフラットであったり、フ
ラットパネル化が進んだりしている。フラットパネル化
することにより画面端部の歪みは低減するが画面表面で
の外光の映りこみは依然として問題であり、大画面化で
さらに問題が拡大している。また、これら表示装置は
赤、青、緑の三原色の光の組み合わせでカラー画像を表
示する。しかし、表示のための光を理想的な三原色にす
ることは、非常に難しい(実質的には不可能である)。
例えば、プラズマディスプレイパネル(PDP)では、
三原色蛍光体からの発光に余分な光(波長が500〜6
20nmの範囲)が含まれていることが知られている。
そこで、表示色の色バランスを補正するため特定の波長
の光を吸収するフィルターを用いて、色補正を行うこと
が提案されている。フィルターによる色補正について
は、特開昭58−153904号、同61−18850
1号、特開平3−231988号、同5−205643
号、同9−145918号、同9−306366号、同
10−26704号の各公報に提案されている。
【0003】またディスプレイから発生する赤外線(主
に、750nmから1100nm)によって遠隔操作装
置(リモコン)が誤動作するとの問題が報告されている。
この問題を解決するために、赤外線吸収フィルターが用
いられている。赤外線吸収フィルターに用いる染料とし
ては、米国特許5,945,209号明細書に記載があ
るが十分なものではなかった。さらにPDPにおいて
は、本体の表示面のガラスの厚みが3mm程度しかな
く、破損防止のために本体とは別に前面板ガラスといわ
れる強化ガラスが一般に設置されている。前面板ガラス
の設置は、全体の重量を重くすること、コストをあげて
しまうことや、その構造から熱の放出があり、その熱の
放出が均一ではないため、フィルターに局部的な劣化が
進む等の問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、光学
フィルターとしての機能である、画像表示装置の低反射
化、放出される赤外光強度の低減化及び色純度の改善等
の機能に優れた光学フィルターを提供することにある。
本発明の他の目的は、画像表示装置に通常採用されてい
る前面板ガラスを撤去して直接表示画面に貼り付けて
も、画像表示装置の運搬時などの機械的衝撃によるパネ
ルの破損及び熱による光学フィルターの局部的な劣化を
最小限に抑えることができ、併せて画像表示装置の軽量
化、低コスト化が図れる光学フィルターを提供すること
にある。本発明のさらなる目的は、上記機能及び利点を
有する光学フィルターを備えた画像表示装置を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
下記構成の光学フィルターおよび画像表示装置が提供さ
れることにより達成される。 1.透明支持体上にフィルター層を一層以上有する光学
フィルターにおいて、該光学フィルターがスペーサーを
含む層を一層以上有することを特徴とする光学フィルタ
ー。 2.スペーサーによって作られる空間の厚みが5ミリ以
下であることを特徴とする上記1に記載の光学フィルタ
ー。 3.スペーサーの形状が球状であることを特徴とする上
記1または2に記載の光学フィルター。 4.スペーサーがストライプ状に配置されていることを
特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の光学フィルタ
ー。 5.フィルター層として電磁波防止層を含み、該電磁波
防止層の表面抵抗が500Ω/□以下の導電層からなる
ことを特徴とする上記1〜5のいずれかに記載の光学フ
ィルター。 6.フィルター層として赤外線遮蔽層を含み、該赤外線
遮蔽層が近赤外線領域乃至赤外線領域に吸収を有する色
素を含有していることを特徴とする上記1〜5のいずれ
かに記載の光学フィルター。 7.フィルター層として可視光吸収層を含み、該可視光
吸収層が可視光に吸収を持つ色素を含有していることを
特徴とする上記1〜6のいずれかに記載の光学フィルタ
ー。 8.透明支持体が1枚以上存在し、透明支持体の膜厚の
合計が300μm以上であることを特徴とする上記1〜
7のいずれかに記載の光学フィルター。 9.上記1〜8のいずれかに記載の光学フィルターが用
いられていることを特徴とする画像表示装置。 10.画像表示装置がプラズマディスプレイパネルであ
る上記9に記載の画像表示装置。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を詳細
に述べる。本発明は、透明支持体上にフィルター層を一
層以上有する光学フィルターにおいて、スペーサーを含
む層を一層以上有することを特徴とする。なお、透明支
持体にはさらにフィルター層を積層することもできる。
上記フィルター層としては、赤外線遮蔽層、可視光吸収
層、電磁波防止層、反射防止層等が挙げられる。本発明
の光学フィルターは、これらの層のうち少なくとも一層
を有することが好ましい。これらの層の詳細は後述され
る。
【0007】以下、本発明の光学フィルターを構成する
各層の機能、組成及び形成方法などについて詳細に説明
する。
【0008】〔透明支持体〕本発明で用いる透明支持体
の好ましい例としては、セルロースエステル(例、セル
ロースジアセテート、セルローストリアセテート、セル
ロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロ
ースアセテートプロピオネート、セルロースニトレー
ト)、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル
(例、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4
−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチ
レン−1,2−ジフェノキシエタン−4,4’−ジカル
ボキシレート)、ポリスチレン(例、シンジオタクチッ
クポリスチレン)、ポリオレフィン(例、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン)、ポリ(メ
タ)アクリレート(例、ポリメチルメタクリレート)、
ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケ
トン、ポリエーテルイミドおよびポリオキシエチレンが
含まれる。好ましくはセルローストリアセテート、ポリ
カーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレ
ンテレフタレートおよびポリエチレンナフタレートであ
る。
【0009】透明支持体の透過率は80%以上であるこ
とが好ましく、86%以上であることがさらに好まし
い。ヘイズは、2%以下であることが好ましく、1%以
下であることがさらに好ましい。屈折率は、1.45〜
1.70であることが好ましい。
【0010】また、透明支持体と画像表示装置のパネル
の間にさらに透明支持体を1枚以上有してもよい。透明
支持体を設けることで、光学フィルターの強度を増した
り、破損時のガラス等の飛散を防止する効果などが期待
できる。透明支持体の膜厚の合計は300μm以上とな
ることが好ましく、更に好ましくは350μm以上であ
り、特に好ましくは400μm以上である。また用いる
透明支持体の内、一枚が160μm以上であることが好
ましい。支持体同士を貼りつける際には粘着剤を用い
る。ここでいう粘着剤とは粘着性を有する材料でありゴ
ム状の粘りを有する。粘着剤として好ましくは、天然ゴ
ム系、SBR系、ブチルゴム系、再生ゴム系、アクリル
系、ポリイソブチレン系、シリコーンゴム系、ポリビニ
ルブチルエーテルなどを上げることができ、中でもアク
リル系が好ましい。粘着剤に関しては、高分子学会編
「高機能接着剤・粘着剤」などに記載されているものを
用いることができる。粘着剤層は、これらの粘着剤を水
または溶剤に、溶解あるいは分散した塗布液を直接塗
布、乾燥して得られるが、あらかじめ剥離性の良好なポ
リエチレンテレフタレートなどの支持体上に粘着剤層を
設けたものをラミネートして粘着剤層を設けることもで
きる。
【0011】透明支持体には、その上に設ける層(例、
下塗り層)との接着性をより強固にするために表面処理
を施すことが好ましい。表面処理の例には、薬品処理、
機械的処理、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線照射処
理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、
レーザー処理、混酸処理およびオゾン酸化処理が含まれ
る。グロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ放電処理
および火炎処理が好ましく、コロナ放電処理がさらに好
ましい。
【0012】〔スペーサー〕本発明の光学フィルターの
透明支持体は、画像表示面(パネル)のガラス破損防止
あるいは破損時のガラスによる怪我を防ぐため、パネル
と透明支持体上の間にスペーサーを含む層を介すること
が好ましい。即ち、本発明では、光学フィルターは、画
像表示装置に適用される場合、光学フィルターを構成す
るスペーサー含む層を介して画像表示装置前面に直接貼
り合わせられる。スペーサーによって作られる空間の厚
みは10μm以上5mm以下であることが好ましく、更
に好ましくは10μm〜4mmであり、特に好ましくは
50μm〜2.5mmである。5mmを越えるとフィル
ター層に凹凸が生じて、視認性を悪化させる場合があ
る。また、10μmより小さいとスペーサー層に接する
粘着剤同士が直接触れてしまう場合がある。ここで、ス
ペーサーによって作られる空間の厚みとは、図1に示す
ようなスペーサー層のスペーサーによって形成される空
隙部の厚みのことである。PDPはその構造上、画面の
下部・端部における熱の局在化が確認されており、この
不均一な熱により光学フィルターに含まれる色素や粘着
剤が部分的に劣化する。本発明では、スペーサーによっ
て設けられた空間が存在することにより、熱は対流等に
より均一化が促進されるため、局部的な劣化を抑えるこ
とができ、結果として光学フィルターの耐久性が向上す
る。
【0013】スペーサーは、ガラス、樹脂などの材質で
形成されていることが好ましく、フィルターに力が加え
られた場合、スペーサーが積極的に破壊されることで画
像表示装置への力の伝達が低減され保護することができ
る。スペーサーの形状としては、球状、円柱状、角柱状
などが好ましく、製造時の取扱いをより簡便にするには
球状が最も好ましい。更にその色は無色透明であること
が好ましい。このスペーサーは支持体上に設置された粘
着材層上に設置されることが好ましいが、ビーズは粘着
材層中に埋まる形であることがスペーサー層を剥がれな
いようにする上で好ましい。ビーズが埋まる程度として
はビーズの直径の80%以下であることが好ましく、更
に好ましくは60%以下であり、特に好ましくは50%
以下である。これらスペーサーは粘着剤層中に練りこ
み、フィルター上に塗布して用いたり、既に透明支持体
上に設置された粘着剤層上に散布したり、あるいはフィ
ルター上に直接形成し用いることができる。
【0014】粘着剤層中に練りこむ場合、ここでいう粘
着剤は粘着性を有する材料でありゴム状の粘りを有す
る。粘着剤として好ましくは、天然ゴム系、SBR系、
ブチルゴム系、再生ゴム系、アクリル系、ポリイソブチ
レン系、シリコーンゴム系、ポリビニルブチルエーテル
などを挙げることができ、中でもアクリル系が好まし
い。粘着剤に関しては、高分子学会編「高機能接着剤・
粘着剤」などに記載されているものを用いることができ
る。
【0015】スペーサーを含む層は、上記の粘着剤を水
または溶剤に溶解あるいは分散した塗布液中にスペーサ
ーを分散したものを透明支持体に直接塗布、乾燥して形
成することができる。透明支持体上に直接スペーサーを
形成する方法としては、現像により形成することが好ま
しく、詳しくは特開平5−11256号、特開平5−1
73147号、特開2000−314804号などの各
公報に記載されている。いずれの方法を採用するにせ
よ、表示される画像への影響を低減するためには、画素
の配列に考慮したストライプ状に設けるのが好ましい。
【0016】〔赤外線遮蔽層〕透明支持体に赤外遮蔽効
果を有する光学フィルター層(赤外線遮蔽層)を設ける
ことができる。赤外線遮蔽層は、750〜1200nm
の波長の近赤外線に対して遮蔽効果を有することが好ま
しい。赤外線遮蔽層は、樹脂混合物により形成すること
ができる。樹脂混合物中の赤外線遮蔽性成分としては、
銅(特開平6−118228号公報記載)、銅化合物ま
たはリン化合物(特開昭62−5190号公報記載)、
銅化合物またはチオ尿素化合物(特開平6−73197
号公報記載)あるいはタングステン化合物(米国特許3
647772号明細書記載)を用いることができる。赤
外線遮蔽層を設ける代わりに、樹脂混合物を透明支持体
に添加してもよい。
【0017】本発明の光学フィルターは、750〜85
0nm、851nm〜950nmおよび951〜110
0nmに、さらに好ましくは、790〜845nm、8
60〜945nmおよび960〜1050nmに、最も
好ましくは、800〜840nm、870〜940nm
および970〜1030nmにおいて、それぞれ平均透
過率が25%以下であり、より好ましくは20%以下で
あり、さらに好ましくは15%以下であり、特に好まし
くは10%以下である。中でも好ましくはそれぞれの波
長域で光吸収の極大を有していることである。本発明に
おいては、上記の吸収スペクトルを付与するために、染
料や顔料等の色素を用いて、上記赤外線遮蔽層を形成す
ることが好ましい。
【0018】上記波長が750〜1100nmの範囲に
吸収極大を示す染料の吸収スペクトルは、蛍光体の輝度
を下げることのないよう、可視域(400〜700n
m)の副吸収が少ないほうが好ましい。好ましい吸収波
形を得るために、会合状態にある染料を用いることが特
に好ましい。会合状態の染料は、いわゆるJバンドを形
成するため、シャープな吸収スペクトルピークを示す。
染料の会合とJバンドについては、文献(例えば、Phot
ographic Science and Engineering Vol 18,No 323-335
(1974))に詳細がある。J会合状態の染料の吸収極大
は、溶液状態の染料の吸収極大よりも長波側に移動す
る。従って、フィルター層に含まれる染料が会合状態で
あるか、非会合状態であるかは、吸収極大を測定するこ
とで容易に判断できる。本明細書では、溶液状態の染料
の吸収極大より30nm以上長波長側に移動している状
態を会合状態と称する。会合状態の染料では、吸収極大
の移動が30nm以上であることが好ましく、40nm
以上であることがさらに好ましく、45nm以上である
ことが最も好ましい。
【0019】染料には、水に溶解するだけで会合体が形
成する化合物もある。但し、一般には、染料の水溶液に
ゼラチンまたは塩(例、塩化バリウム、塩化カリウム、
塩化ナトリウム、塩化カルシウム)を添加して会合体を
形成する。染料の水溶液にゼラチンを添加する方法が特
に好ましい。染料の会合体は、染料の固体微粒子分散物
として形成することもできる。固体微粒子分散物にする
ためには、公知の分散機を用いることができる。分散機
の例には、ボールミル、振動ボールミル、遊星ボールミ
ル、サンドミル、コロイドミル、ジェットミル及びロー
ラミルが含まれる。分散機については、特開昭52ー9
2716号及び国際公開WO88/074794号に記
載がある。縦型又は横型の媒体分散機が好ましい。
【0020】分散は、適当な媒体(例、水、アルコー
ル)の存在下で実施してもよい。この場合、分散用界面
活性剤を用いることが好ましい。分散用界面活性剤とし
ては、アニオン界面活性剤(上記特開昭52−9271
6号及び国際公開WO88/074794号に記載)が
好ましく用いられる。必要に応じてアニオン性ポリマ
ー、ノニオン性界面活性剤あるいはカチオン性界面活性
剤を用いてもよい。染料を適当な溶媒中に溶解した後、
その貧溶媒を添加して、微粒子状の粉末を得てもよい。
この場合も、上記の分散用界面活性剤を用いてもよい。
あるいはpHを調整することによって溶解し、次にpH
を変化させて染料の微結晶を析出させてもよい。この微
結晶も染料の会合体である。会合状態の染料が微粒子
(または微結晶)である場合、平均粒径は0.01〜1
0μmであることが好ましい。会合状態で使用する染料
は、メチン染料(例えば、シアニン、メロシアニン、オ
キソノール、スチリル)であることが好ましく、シアニ
ン染料またはオキソノール染料であることが最も好まし
い。
【0021】シアニン染料は、下記式で定義される。 Bs=Lo−Bo 式中、Bsは、塩基性核であり、Boは、塩基性核のオ
ニウム体であり、Loは、奇数個のメチンからなるメチ
ン鎖である。さらに、下記式(1)で表されるシアニン
染料は、(特に会合状態で)好ましく用いることができ
る。式(1)
【0022】
【化1】
【0023】式(1)において、Z1及びZ2は、それぞ
れ独立に、5員又は6員の含窒素複素環を形成する非金
属原子群である。含窒素複素環には、他の複素環、芳香
族環または脂肪族環が縮合してもよい。上記含窒素複素
環およびその縮合環の例には、オキサゾール環、イソオ
キサゾール環、ベンゾオキサゾール環、ナフトオキサゾ
ール環、オキサゾロカルバゾール環、オキサゾロジベン
ゾフラン環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、ナフ
トチアゾール環、インドレニン環、ベンゾインドレニン
環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ナフトイ
ミダゾール環、キノリン環、ピリジン環、ピロロピリジ
ン環、フロピロール環、インドリジン環、イミダゾキノ
キサリン環およびキノキサリン環等が含まれる。含窒素
複素環は、6員環より5員環の方が好ましい。5員の含
窒素複素環にベンゼン環又はナフタレン環縮合している
のがさらに好ましい。なかでも、ベンゾチアゾール環、
ナフトチアゾール環、インドレニン環およびベンゾイン
ドレニン環が特に好ましい。
【0024】含窒素複素環およびそれに縮合している環
は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロ
ゲン原子、シアノ、ニトロ、脂肪族基、芳香族基、複素
環基、−OR10、−COR11、−COOR12、−OCO
13、−NR1415、−NHCOR16、−CONR17
18、NHCONR1920、NHCOOR21、−SR22
−SO223、−SO2OR24、−NHSO225または
−SO2NR2627である。R10〜R27は、それぞれ独
立に、水素原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基で
ある。なお、−COOR12のR12が水素の場合、すなわ
ちカルボキシルの場合、および−SO2OR24のR24
水素原子の場合、すわちスルホの場合は、水素原子が解
離していても、塩の状態であってもよい。
【0025】本明細書において、肪族族基は、アルキル
基、アルケニル基、アルキニル基またはアラルキル基を
表す。これらの基は置換基を有していてもよい。アルキ
ル基は、環状であっても鎖状であってもよい。鎖状アル
キル基は、分岐を有していてもよい。アルキル基の炭素
数は1〜20が好ましく、1〜12であることがさらに
好ましく、1〜8であることが最も好ましい。アルキル
基の具体例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロ
ピル、ブチル、t−ブチル、シクロプロピル、シクロヘ
キシルおよび2−エチルヘキシルが含まれる。置換アル
キル基のアルキル部分は、上記アルキル基と同様であ
る。置換アルキル基の置換基としては、Z1およびZ2
含窒素複素環の置換基と同じである(但し、シアノ基お
よびニトロ基は除く)。置換アルキル基の例には、2−
ヒドロキシエチル、2−カルボキシエチル、2−メトキ
シエチル、2−ジエチルアミノエチル、3−スルホプロ
ピルおよび4−スルホブチルが含まれる。
【0026】アルケニル基は、環状であっても鎖状であ
ってもよい。鎖状アルケニル基は、分岐を有していても
よい。アルケニル基の炭素数は、2〜20が好ましく、
2〜12がさらに好ましく、2〜8が最も好ましい。ア
ルケニル基の例には、ビニル、アリル、1−プロペニ
ル、2ーブテニル、2−ペンテニル及び2−ヘキセニル
が含まれる。置換アルケニル基のアルケニル部分は、上
記アルケニル基と同様である。置換アルケニル基の置換
基は、アルキル基の置換基と同じである。アルキニル基
は、環状であっても鎖状であってもよい。鎖状アルキニ
ル基は、分岐を有していてもよい。アルキニル基の炭素
数は、2〜20が好ましく、2〜12がさらに好まし
く、2〜8が最も好ましい。アルキニル基の例には、エ
チニルおよび2−プロピニルが含まれる。置換アルキニ
ル基のアルキニル部分は、上記アルキニル基と同様であ
る。置換アルキニル基の置換基は、アルキル基の置換基
と同じである。アラルキル基のアルキル部分は、上記ア
ルキル基と同様である。アラルキル基のアリール部分
は、後述するアリール基と同様である。アラルキル基の
例には、ベンジルおよびフェネチルが含まれる。置換ア
ラルキル基のアラルキル部分は、上記アラルキル基と同
様である。置換アラルキル基のアリール部分は、後述す
るアリール基と同様である。
【0027】本明細書において、芳香族基はアリール基
または置換アリール基を意味する。アリール基の炭素数
は6〜25であることが好ましく、6〜15であること
がさらに好ましく、6〜10であることが最も好まし
い。アリール基の例には、フェニルおよびナフチルが含
まれる。置換アリール基の置換基の例は、Z1およびZ2
の含窒素複素環の置換基と同じである。置換アリール基
の例には、4−カルボキシフェニル、4−アセトアミド
フェニル、3−メタンスルホンアミドフェニル、4−メ
トキシフェニル、3−カルボキシフェニル、3,5−ジ
カルボキシフェニル、4−メタンスルホンアミドフェニ
ルおよび4−ブタンスルホンアミドフェニルが含まれ
る。
【0028】上記複素環基は、置換基を有していてもよ
い。複素環基の複素環は、5または6員環であることが
好ましい。複素環に、脂肪族環、芳香族環または他の複
素環が縮合していてもよい。複素環(縮合環を含む)の
例には、ピリジン環、ピペリジン環、フラン環、フルフ
ラン環、チオフェン環、ピロール環、キノリン環、モル
ホリン環、インドール環、イミダゾール環、ピラゾール
環、カルバゾール環、フェノチアジン環、フェノキサジ
ン環、インドリン環、チアゾール環、ピラジン環、チア
ジアジン環、ベンゾキノリン環およびチアジアゾール環
が含まれる。複素環の置換基は、Z1およびZ2の含窒素
複素環の置換基と同じである。
【0029】式(1)のR1およびR2で表される脂肪族
基および芳香族基は前述と同じである。L1は奇数個の
メチンからなるメチン鎖であり、5個または7個が好ま
しい。メチン基は置換基を有していてもよい。置換基を
有するメチン基は中央の(メソ位の)メチン基であるこ
とが好ましい。置換基の例としては、Z1およびZ2の含
窒素複素環の置換基と同様である。また、メチン鎖の二
つの置換基が結合して5または6員環を形成してもよ
い。
【0030】a,b及びcは、それぞれ独立に、0また
は1である。aおよびbは、0であることが好ましい。
cはシアニン染料がスルホやカルボキシルのようなアニ
オン性置換基を有して分子内塩を形成する場合は、0で
ある。X1はアニオンである。アニオンの例としては、
ハライドイオン(Cl-、Br -、I-)、p−トルエン
スルホン酸イオン、エチル硫酸イオン、PF6 -,BF4 -
またはClO4 -が含まれる。用いられるシアニン染料
は、カルボキシル基またはスルホ基を含むことが好まし
い。シアニン染料の具体例を示す。
【0031】
【化2】
【0032】
【化3】
【0033】
【化4】
【0034】
【化5】
【0035】
【化6】
【0036】オキソノール染料は、下記式で定義され
る。 AK=Lo−Ae 式中、AKは、ケト型酸性核であり、Aeは、エノール
型酸性核であり、Loは、奇数個のメチンからなるメチ
ン鎖である。下記式(2)で表されるオキソノール染料
は、特に会合状態で、好ましく用いることができる。
【0037】
【化7】
【0038】上記式(2)において、Y1およびY2は、
それぞれ独立に、脂肪族環または複素環を形成する非金
属原子群である。脂肪族環より複素環のほうが好まし
い。脂肪族環の例には、インダンジオン環が含まれる。
複素環の例には、5−ピラゾロン環、イソオキサゾロン
環、バルビツール酸環、ピリドン環、ローダニン環、ピ
ラゾリジンジオン環、ピラゾロピリドン環およびメルド
ラム酸環が含まれる。脂肪族環および複素環は置換基を
有していてもよい。置換基は前述のZ1およびZ2の含窒
素複素環の置換基と同様である。5−ピラゾロン環およ
びバルビツール酸環が好ましい。L2は、奇数個のメチ
ンからなるメチン鎖である。メチンの数は3、5または
7個であることが好ましく、5個が最も好ましい。メチ
ン基は置換基を有していてもよい。置換基を有するメチ
ン基は中央の(メソ位の)メチン基であることが好まし
い。置換基の例としては、前述のアルキル基の置換基と
同様である。また、メチン鎖の二つの置換基が結合して
5または6員環を形成してもよい。X2は、水素原子ま
たはカチオンである。カチオンの例には、アルカリ金属
(例,Na,K)イオン、アンモニウムイオン、トリエ
チルアンモニウムイオン、トリブチルアンモニウムイオ
ン、ピリジニウムイオンおよびテトラブチルアンモニウ
ムイオンが含まれる。以下に、式(2)で表されるオキ
ソノール染料の例を示す。
【0039】
【化8】
【0040】
【化9】
【0041】
【化10】
【0042】750〜850nm用としては、式(2)
のオキソノール染料を、851〜950nmおよび95
1〜1100nm用としては、式(1)のシアニン染料
を用いることがさらに好ましい。
【0043】〔可視光吸収層〕本発明の光学フィルター
には、特定の波長の光を選択的に吸収する可視光吸収層
を設けてもよい。可視光吸収層は、560〜620nm
の波長領域に吸収極大(透過率の極小)を有しているこ
とが好ましい。吸収極大は、570〜600nmの波長
領域にあることがさらに好ましく、580〜600nm
の波長領域にあることが最も好ましい。吸収極大におけ
る透過率は、0.01〜90%であることが好ましく、
0.1〜70%であることがさらに好ましい。吸収極大
の波長は、光を照射することにより移動させることもで
きる。
【0044】光学フィルターは、560〜620nmの
波長領域における吸収極大に加えて、500〜550n
mの波長領域にも吸収極大を有していてもよい。500
〜550nmの波長領域の吸収極大における透過率は、
20〜85%であることが好ましい。500〜550n
mの波長領域の吸収極大は、視感度が高い緑の蛍光体の
発光強度を調整するために設定される。緑の蛍光体の発
光域は、なだらかにカットすることが好ましい。500
〜550nmの波長領域の吸収極大での半値幅(吸収極
大での吸光度の半分の吸光度を示す波長領域の幅)は、
30〜300nmであることが好ましく、40〜300
nmであることがより好ましく、50〜150nmであ
ることがさらに好ましく、60〜150nmであること
が最も好ましい。
【0045】560〜620nmの波長領域における吸
収極大は、なるべく緑の蛍光体の発光に影響を与えない
よう選択的に光をカットするため吸収スペクトルのピー
クをシャープにすることが好ましい。560〜620n
mの波長領域における吸収極大での半値幅は、5〜70
nmであることが好ましく、10〜50nmであること
がさらに好ましく、10〜30nmであることが最も好
ましい。
【0046】光吸収層に上記の吸収スペクトルを付与す
るためには、色素(染料または顔料)を用いることが好
ましい。500〜550nmの波長領域に吸収極大を持
つ色素としては、スクアリリウム染料、アゾメチン染
料、シアニン染料、オキソノール染料、アントラキノン
染料、アゾ染料、ベンジリデン染料あるいはそれらをレ
ーキ化した顔料が好ましく用いられる。500〜550
nmの波長領域に吸収極大を持つ染料の例を以下に示
す。
【0047】
【化11】
【0048】
【化12】
【0049】
【化13】
【0050】560〜620nmの波長領域に吸収極大
を持つ色素としては、シアニン染料、スクアリリウム染
料、アゾメチン染料、キサンテン染料、オキソノール染
料、アゾ染料あるいはそれらをレーキ化した顔料が好ま
しく用いられる。560〜620nmの波長領域に吸収
極大を持つ染料の例を以下に示す。
【0051】
【化14】
【0052】
【化15】
【0053】
【化16】
【0054】
【化17】
【0055】また、本発明の光学フィルターは380〜
440nmの波長領域に吸収極大(透過率の極小)を有
していることが好ましい。380〜440nmの波長範
囲に吸収を持つ染料としてはメチン系、アントラキノン
系、キノン系、ジフェニルメタン染料、トリフェニルメ
タン染料、キサンテン染料、アゾ系、アゾメチン系の化
合物が好ましい。メチン系としてはシアニン系、メロシ
アニン系、オキソノール系、アリーリデン系、スチリル
系などである。具体例を下に示す。
【0056】
【化18】
【0057】可視光吸収層には、2種類以上の色素を組
み合わせて用いることができる。可視光吸収層の厚さ
は、0.1〜5μmであることが好ましく、0.5〜1
00μmであることがさらに好ましく、1〜15μmで
あることが最も好ましい。
【0058】可視光吸収層は、色素単独でも形成可能だ
が、色素の安定性および反射率特性の制御のためポリマ
ーバインダーを含むことができる。
【0059】可視光吸収層のポリマーバインダーとして
は、ゼラチンが好ましいが、そのほかにアクリル系、ウ
レタン系、SBR系、オレフィン系、塩化ビニリデン
系、酢酸ビニル系、ポリエステル系、またはこれらの共
重合体が好ましく用いられる。ポリマーとしては直鎖の
ポリマーでも枝分かれしたポリマーでも、また架橋され
たポリマーでもよい。またポリマーとしては単一のモノ
マーが重合したいわゆるホモポリマーでもよいし、2種
以上のモノマーが重合したコポリマーでもよい。コポリ
マーの場合はランダムコポリマーでもブロックコポリマ
ーでもよい。ポリマーの分子量は数平均分子量(GPC
法で測定されたポリスチレン換算値)で5,000〜1,
000,000、好ましくは10,000〜100,00
0程度が好ましい。分子量が小さすぎるものは膜強度が
不十分であり、大きすぎるものは製膜性が悪く好ましく
ない。
【0060】その他、可視光吸収層のポリマーバインダ
ーとして使用できる高分子ラテックスの具体例として
は、以下のようなものがある。メチルメタクリレート/
エチルアクリレート/メタクリル酸コポリマーのラテッ
クス、メチルメタクリレート/2-エチルヘキシルアクリ
レート/スチレン/アクリル酸コポリマーのラテック
ス、スチレン/ブタジエン/アクリル酸コポリマーのラ
テックス、スチレン/ブタジエン/ジビニルベンゼン/
メタクリル酸コポリマーのラテックス、メチルメタクリ
レート/塩化ビニル/アクリル酸コポリマーのラテック
ス、塩化ビニリデン/エチルアクリレート/アクリロニ
トリル/メタクリル酸コポリマーのラテックスなど。
【0061】可視光吸収層に、褪色防止剤を添加しても
よい。染料の安定化剤として機能する褪色防止剤の例に
は、ハイドロキノン誘導体(米国特許3935016
号、同3982944号の各明細書記載)、ハイドロキ
ノンジエーテル誘導体(米国特許4254216号明細
書および特開昭55−21004号公報記載)、フェノ
ール誘導体(特開昭54−145530号公報記載)、
スピロインダンまたはメチレンジオキシベンゼンの誘導
体(英国特許公開2077455号、同2062888
号の各明細書および特開昭61−90155号公報記
載)、クロマン、スピロクロマンまたはクマランの誘導
体(米国特許3432300号、同3573050号、
同3574627号、同3764337号の各明細書お
よび特開昭52−152225号、同53−20327
号、同53−17729号、同61−90156号の各
公報記載)、ハイドロキノンモノエーテルまたはパラア
ミノフェノールの誘導体(英国特許1347556号、
同2066975号の各明細書および特公昭54−12
337号、特開昭55−6321号の各公報記載)およ
びビスフェノール誘導体(米国特許3700455号明
細書および特公昭48−31625号公報記載)が含ま
れる。
【0062】光あるいは熱に対する色素の安定性を向上
させるため、金属錯体(米国特許4245018号明細
書および特開昭60−97353号公報記載)を褪色防
止剤として用いてもよい。さらに色素の耐光性を改良す
るために、一重項酸素クエンチャーを褪色防止剤として
用いてもよい。一重項酸素クエンチャーの例には、ニト
ロソ化合物(特開平2−300288号公報記載)、ジ
インモニウム化合物(米国特許465612号明細書記
載)、ニッケル錯体(特開平4−146189号公報記
載)および酸化防止剤(欧州特許公開820057A1
号明細書記載)が含まれる。
【0063】透明支持体に、赤外線吸収剤あるいは紫外
線吸収剤を添加してもよい。赤外線吸収剤の添加量は、
透明支持体の0.01〜20質量%であることが好まし
く、0.05〜10質量%であることがさらに好まし
い。さらに滑り剤として、不活性無機化合物の粒子を透
明支持体に添加してもよい。無機化合物の例には、Si
2、TiO2、BaSO4、CaCO3、タルクおよびカ
オリンが含まれる。
【0064】〔電磁波防止層〕画像表示装置のディスプ
レイから発生される電磁波を遮蔽する必要がある場合に
は、ディスプレイの前面に導電性の高い膜が必要であ
り、本発明の光学フィルターに導電層が設けられる。導
電層の種類としては、銀などの金属層と金属酸化物の積
層系を用いる方法、格子状等にエッチングした金属薄
膜、導電性メッシュを用いる方法などがあるが、モアレ
を起こさないという点で銀などの金属層と金属酸化物の
積層系を用いる方法が好ましい。導電層の抵抗は、50
0Ω/□以下であることが好ましく、さらに好ましくは
50Ω/□以下であることが好ましく、特に好ましくは
3Ω/□以下である。
【0065】上記銀などの金属層と金属酸化物の積層系
は、透明であることが好ましい。金属薄膜の金属として
は、金、銀、銅、白金、ロジウム、イリジウム、パラジ
ウム、から選ばれる1種もしくは2種以上の合金が好ま
しく、パラジウムと銀との合金が特に好ましい。この合
金中の銀の含有率は、80質量%以上であることが好ま
しい。金属酸化物薄膜の金属酸化物としては、Ti
2、SnO2 、ZnO、ITOおよびIn23を主成
分とするものであることが好ましく、Ga23などを添
加してもよい。金属層と金属酸化物層とを積層すると、
金属酸化物層により金属層を保護(酸化防止)し、可視
光の透過率を高くすることができる。積層する構成とし
ては、支持体/(金属酸化物層/金属層)n/金属酸化
物層であることが好ましい。ここでnは1以上の整数で
あり、1〜10の整数が好ましく、更に好ましくは1〜
7の整数であり、特に好ましくは1〜5の整数である。
金属層、金属酸化物層はそれぞれ、二種以上の積層であ
ってもよい。また金属層上に金属層を保護するための層
を設けてもよい。
【0066】また、上記層構成において、金属アルコキ
サイド化合物の薄膜も、金属層と積層することができ
る。金属酸化物または金属アルコキサイド化合物の層
は、金属層の両側に積層することができる。金属層の両
側に積層する場合、異なる種類の層を用いてもよい。金
属層の厚さは、合計5〜60nmであることが好まし
く、10〜55nmであることがさらに好ましく、15
〜50nmであることが最も好ましい。金属酸化物また
は金属アルコキサイド化合物層の厚さは、20〜300
nmであることが好ましく、40〜150nmであるこ
とがさらに好ましい。金属層は、スパッタリング法、真
空蒸着法、イオンプレーティング法、プラズマCVD
法、プラズマPVD法あるいは金属または金属酸化物の
超微粒子塗布により形成することができる。中でもスパ
ッタリング法が好ましい。また、スパッタリングする透
明支持体上には支持体からの可塑剤の揮散を防ぐために
アクリル系、ウレタン系、エポキシ系、シロキサン系の
ポリマー、オリゴマーまたはモノマー(例、紫外線硬化
型樹脂)を用いてオーバーコート層を10μm以下の厚
みで有することが好ましい。
【0067】格子状等にエッチングした金属薄膜として
は、金属としては銅を主成分とすることが好ましく、腐
食防止のためにニッケルなどを被覆させてもよい。格子
の形状としては、正方形、長方形などである。格子を形
成する金属線の巾としては、3〜50μmであることが
好ましく、更に好ましくは3〜25μmであることが好
ましく、特に好ましくは5〜15μmである。金属線の
間隔としては20〜500μmであることが好ましく、
更に好ましくは50〜500μmであることが好まし
く、特に好ましくは50〜300μmである。金属線の
厚みとしては1〜50μmであることが好ましく、更に
好ましくは1〜25μmであることが好ましく、特に好
ましくは1〜10μmである。
【0068】〔反射防止層〕光学フィルターには、反射
防止層を設けることができる。反射防止層を設けた光学
フィルターの反射率(正反射率)は、3.0%以下であ
ることが好ましく、1.8%以下であることがさらに好
ましい。反射防止層としては、通常低屈折率層を設け
る。低屈折率層は、その下に設ける層の屈折率よりも低
い屈折率を有する。低屈折率層の屈折率は、1.20〜
1.55であることが好ましく、1.20〜1.50で
あることがさらに好ましい。低屈折率層の厚さは、50
〜400nmであることが好ましく、50〜200nm
であることがさらに好ましい。低屈折率層の例には、屈
折率の低い含フッ素ポリマーからなる層(特開昭57−
34526号、特開平3−130103号、同6−11
5023号、同8−313702号、同7−16800
4号の各公報記載)、ゾルゲル法により得られる層(特
開平5−208811号、同6−299091号、同7
−168003号の各公報記載)、あるいは微粒子を含
む層(特公昭60−59250号、特開平5−1302
1号、同6−56478号、同7−92306号、同9
−288201号の各公報に記載)が含まれる。微粒子
を含む層では、微粒子間または微粒子内のミクロボイド
として、低屈折率層に空隙を形成することができる。微
粒子を含む層は、3〜50体積%の空隙率を有すること
が好ましく、5〜35体積%の空隙率を有することがさ
らに好ましい。
【0069】広い波長領域の反射を防止するためには、
低屈折率層の下層として、屈折率の高い層(中・高屈折
率層)を積層することが好ましい。高屈折率層の屈折率
は、1.65〜2.40であることが好ましく、1.7
0〜2.20であることがさらに好ましい。中屈折率層
の屈折率は、低屈折率層の屈折率と高屈折率層の屈折率
との中間の値となるように調整する。中屈折率層の屈折
率は、1.50〜1.90であることが好ましい。中・
高屈折率層の厚さは、各々5nm〜100μmであるこ
とが好ましく、10nm〜10μmであることがさらに
好ましく、30nm〜1μmであることが最も好まし
い。中・高屈折率層のヘイズは、5%以下であることが
好ましく、3%以下であることがさらに好ましく、1%
以下であることが最も好ましい。中・高屈折率層は、比
較的高い屈折率を有するポリマーを用いて形成すること
ができる。屈折率が高いポリマーの例には、ポリスチレ
ン、スチレン共重合体、ポリカーボネート、メラミン樹
脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂および環状(脂環式
または芳香族)イソシアネートとポリオールとの反応で
得られるポリウレタンが含まれる。その他の環状(芳香
族、複素環式、脂環式)基を有するポリマーや、フッ素
以外のハロゲン原子を置換基として有するポリマーも、
屈折率が高い。二重結合を導入してラジカル硬化を可能
にしたモノマーの重合反応によりポリマーを形成しても
よい。
【0070】さらに高い屈折率を得るため、ポリマーバ
インダー中に無機微粒子を分散してもよい。無機微粒子
の屈折率は、1.80〜2.80であることが好まし
い。無機微粒子は、金属の酸化物または硫化物から形成
することが好ましい。金属の酸化物または硫化物の例に
は、二酸化チタン(例、ルチル、ルチル/アナターゼの
混晶、アナターゼ、アモルファス構造)、酸化錫、酸化
インジウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムおよび硫化亜
鉛が含まれる。酸化チタン、酸化錫および酸化インジウ
ムが特に好ましい。無機微粒子は、これらの金属の酸化
物または硫化物を主成分とし、さらに他の元素を含むこ
とができる。主成分とは、粒子を構成する成分の中で最
も含有量(質量%)が多い成分を意味する。他の元素の
例には、Ti、Zr、Sn、Sb、Cu、Fe、Mn、
Pb、Cd、As、Cr、Hg、Zn、Al、Mg、S
i、PおよびSが含まれる。被膜形成性で溶剤に分散し
得るか、それ自身が液状である無機材料、例えば、各種
元素のアルコキシド、有機酸の塩、配位性化合物と結合
した配位化合物(例、キレート化合物)等は、活性無機
ポリマーを用いて、中・高屈折率層を形成することもで
きる。低、中、高屈折率層として具体的には特開平11
−153703号公報に挙げられている。
【0071】最表面の反射防止層(通常は低屈折率層)
の上に、潤滑層を形成してもよい。潤滑層は、反射防止
層表面に滑り性を付与し、耐傷性を改善する機能を有す
る。潤滑層は、ポリオルガノシロキサン(例、シリコン
オイル)、天然ワックス、石油ワックス、高級脂肪酸金
属塩、フッ素系潤滑剤またはその誘導体を用いて形成す
ることができる。潤滑層の厚さは、2〜20nmである
ことが好ましい。最表面の反射防止層の上に防汚層を設
けることもできる。防汚層は反射防止層の表面エネルギ
ーを下げ、親水性あるいは親油性の汚れを付きにくくす
るものである。防汚層は含フッ素ポリマーを用いて形成
することができる。防汚層の厚さは2〜100nmであ
ることが好ましく、5〜30nmであることがさらに好
ましい。あるいは最表面の反射防止層中に含フッ素ポリ
マーを含有させることで防汚層を兼ねることもできる。
【0072】最表面の反射防止層(通常は低屈折率層)
の上に、潤滑層を形成してもよい。潤滑層は、反射防止
層表面に滑り性を付与し、耐傷性を改善する機能を有す
る。潤滑層は、ポリオルガノシロキサン(例、シリコン
オイル)、天然ワックス、石油ワックス、高級脂肪酸金
属塩、フッ素系潤滑剤またはその誘導体を用いて形成す
ることができる。潤滑層の厚さは、2〜20nmである
ことが好ましい。
【0073】〔防汚層〕最表面の反射防止層の上に防汚
層を設けることもできる。防汚層は反射防止層の表面エ
ネルギーを下げ、親水性あるいは親油性の汚れを付きに
くくするものである。防汚層は含フッ素ポリマーを用い
て形成することができる。防汚層の厚さは2〜100n
mであることが好ましく、5〜30nmであることがさ
らに好ましい。
【0074】〔アンチグレア層〕本発明の光学フィルタ
ーは、その表面に凹凸を有するアンチグレア層を設ける
ことも好ましい。凸部の断面形状は、丸みを帯びた頂点
からなだらかな傾斜が周囲に延びていることが好まし
い。傾斜部は頂点に近い部分では上に凸、それ以外の部
分では下に凸の形態であることが好ましい。頂点は鋭角
的であっても、平坦であってもよい。上方から観察した
凸部の形状は、円形または楕円形であることが好まし
い。凸部の形状は、三角形、四角形、六角形あるいは複
雑な形であってもよい。凸部の形状は、凸部の周囲を囲
む谷の部分の輪郭で示される。輪郭で示される凸部の大
きさは、円相当径で、0.5〜300μmであることが
好ましく、1〜30μmであることがさらに好ましく、
3〜20μmであることが最も好ましい。表面の凹凸
は、凹凸を有するカレンダーロールでカレンダープレス
を行う方法、マトリクスと粒子とを含む液を支持体上に
塗布、乾燥(必要により、硬化)させて層を形成する方
法、印刷による方法、リソグラフィーあるいはエッチン
グにより形成できる。なかでもマトリクスと粒子とを含
む液を支持体上に塗布する方法が好ましい。
【0075】上記マトリクスに用いる化合物は、ハード
コート層で用いる化合物と同じものを用いることができ
る。
【0076】凹凸を形成させる粒子としては、無機粒子
または有機粒子を用いることができる。無機粒子を形成
する物質の例には、二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化
マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫
酸バリウムおよび硫酸ストロンチウムが含まれる。有機
粒子は、一般にポリマーから形成する。ポリマーの例に
は、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、セルロース
アセテートおよびセルロースアセテートプロピオネート
が含まれる。無機粒子よりも有機粒子の方が好ましく、
ポリメチルメタクリレートもしくはポリエチレン粒子が
特に好ましい。粒子の平均粒径は、0.5〜30μmで
あることが好ましく、1〜3μmであることがさらに好
ましい。粒子を形成する物質あるいは粒径が異なる二種
類以上の粒子を組み合わせて使用してもよい。凹凸が形
成された表面を有する層の平均厚みは、粒子の平均粒径
よりも小さいことが好ましい。
【0077】〔ハードコート層〕ハードコート層は、光
学フィルターの補強のために設けられる。通常、反射防
止層の下層に設けられるが、これに制限されない。ハー
ドコート層は、飽和炭化水素またはポリエーテルを主鎖
として有するポリマー、シロキサン系のポリマーである
ことが好ましく、飽和炭化水素を主鎖として有するポリ
マーであることがさらに好ましい。ポリマーは架橋して
いることが好ましい。飽和炭化水素を主鎖として有する
ポリマーは、エチレン性不飽和モノマーの重合反応によ
り得ることが好ましい。架橋しているバインダーポリマ
ーを得るためには、二個以上のエチレン性不飽和基を有
するモノマーを用いることが好ましい。
【0078】二個以上のエチレン性不飽和基を有するモ
ノマーの例には、多価アルコールと(メタ)アクリル酸
とのエステル(例、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、1,4−ジクロロヘキサンジアクリレート、
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート)、
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメ
チロールエタントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエ
リスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエ
リスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,2,3−
シクロヘキサンテトラメタクリレート、ポリウレタンポ
リアクリレート、ポリエステルポリ安息香酸−2−アク
リロイルエチルエステル、1,4−ジビニルシクロヘキ
サノン)、ビニルスルホン(例、ジビニルスルホン)、
アクリルアミド(例、メチレンビスアクリルアミド)お
よびメタクリルアミドを挙げることができる。エチレン
性不飽和基を有するモノマーは、塗布後、電離放射線ま
たは熱による重合反応により硬化させることが好まし
い。ポリエーテルを主鎖として有するポリマーは、多官
能エポキシ化合物の開環重合反応により合成することが
好ましい。
【0079】二個以上のエチレン性不飽和基を有するモ
ノマーを用いる代わりに、またはそれに加えて、架橋性
基を有する化合物を用いてもよい。架橋性基の反応によ
っても、架橋構造をバインダーポリマーに導入すること
ができる。架橋性基の例には、イソシアナート基、エポ
キシ基、アジリジン基、オキサゾリン基、アルデヒド
基、カルボニル基、ヒドラジン基、カルボキシル基、メ
チロール基、および活性メチレン基を挙げることができ
る。テトラメトキシシランのような金属アルコキシドも
架橋構造を導入するためのモノマーとして利用できる。
ブロックイソシアナート基のように、分解反応の結果と
して架橋性を示す官能基を用いてもよい。また、架橋基
は、分解した結果反応性を示す官能基であってもよい。
架橋性を有する化合物は塗布後、熱によって架橋させる
ことが好ましい。低反射層、透明支持体と屈折率を合わ
せるためにシリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化
チタン系のフィラー、微粒子をハードコート層に添加す
ることもできる。
【0080】〔下塗り層、帯電防止層〕透明支持体と隣
接する層との間に、下塗り層を設けることが好ましい。
下塗り層は、 (イ)ガラス転移温度が25℃以下のポリマーを含む
層、 (ロ)隣接する層側の表面が粗面である層、または (ハ)隣接する層のポリマーと親和性を有するポリマー
を含む層 として形成される。なお、隣接する層が設けられていな
い透明支持体の面に下塗り層を設けて、透明支持体とそ
の上に設けられる層(例えば、低屈折率層、高・中屈折
率層等)との接着力を改善してもよい。また、下塗り層
は、光学フィルターと画像形成装置とを接着するための
接着剤と光学フィルターとの親和性を改善するために設
けてもよい。下塗り層の厚みは、20〜1000nmが
好ましく、80〜300nmがより好ましい。また、二
層以上の下塗り層を設けてもよい。
【0081】上記(イ)ガラス転移温度が25℃以下の
ポリマーを含む下塗り層は、ポリマーの粘着性で透明支
持体と隣接する層とを接着し、好ましく用いることがで
きる。ガラス転移温度が25℃以下のポリマーは、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、ブタジエン、ネ
オプレン、スチレン、クロロプレン、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステル、アクリロニトリルまたはメ
チルビニルエーテルの重合または共重合により得ること
ができる。ガラス転移温度は、20℃以下であることが
より好ましく、15℃以下であることがさらに好まし
く、10℃以下であることがさらに好ましく、5℃以下
であることがさらに好ましく、0℃以下であることが最
も好ましい。
【0082】(ロ)表面が粗面である下塗り層は、粗面
の上に隣接する層を形成することで、透明支持体と隣接
する層とを容易に接着することが可能になる。表面が粗
面である下塗り層は、高分子ラテックスの塗布により容
易に形成することができる。ラテックスの平均粒径は、
0.02〜3μmであることが好ましく、0.05〜1
μmであることがさらに好ましい。
【0083】上記(ハ)隣接する層のポリマーと親和性
を有するポリマーを含む下塗り層の隣接する層が可視光
吸収層の場合、可視光吸収層のバインダーポリマーと親
和性を有するポリマーの例には、アクリル樹脂、セルロ
ース誘導体、ゼラチン、カゼイン、でんぷん、ポリビニ
ルアルコール、可溶性ナイロンおよび高分子ラテックス
が含まれる。
【0084】下塗り層には、帯電防止剤を添加してもよ
い。この場合、下塗り層は帯電防止層を兼ねることにな
る。帯電防止剤は、上記の下塗り層に付与してもよい。
帯電防止性を付与するためには、以下の説明する導電性
材料をバインダーとともに分散し塗布することにより付
与することができる。
【0085】好ましく使用される帯電防止用導電性材料
は結晶性の金属酸化物粒子であり、酸素欠陥を含むもの
及び、用いられる金属酸化物に対してドナーを形成する
異種原子を少量含むもの等は一般的にいって導電性が高
いので特に好ましい。金属酸化物の例としてはZnO、
TiO2、SnO2、Al23、In23、SiO2、M
gO、BaO、MoO3、V25等、或いはこれらの複
合酸化物が好ましく、特にZnO、In23、V25
およびSnO2が好ましい。異種原子を含む例として
は、例えばZnOに対してはAl、In等の添加、Sn
2に対してはSb、Nb、P、ハロゲン元素等の添
加、またTiO2に対してはNb、Ta等の添加が効果
的である。これらの異種原子の添加量は、0.01mo
l%〜30mol%の範囲が好ましいが、0.1〜10
mol%であれば特に好ましい。更に、微粒子分散性、
透明性改良のために、微粒子形成時に珪素化合物を添加
してもよい。上記金属酸化物微粒子は、導電性を有して
おり、その体積抵抗率は107Ω−cm以下、特に105
Ω−cm以下である。これらの酸化物については特開昭
56−143431号、同56−120519号、同5
8−62647号、特開平4−79104号などの各公
報に記載されている。
【0086】さらに、特公昭59−6235号公報に記
載のごとく、他の結晶性金属酸化物粒子あるいは繊維状
物(例えば酸化チタン)に上記の金属酸化物を付着させ
た導電性素材を使用してもよい。利用できる一次粒子サ
イズは0.0001〜1μmが好ましいが、0.001
〜0.5μmであると分散後の安定性がよく使用しやす
い。また、光散乱性をできるだけ小さくするために0.
001〜0.3μmの導電性粒子を利用すると透明材料
を形成することが可能となり大変好ましい。これらの粒
子は分散液及び塗布膜中での粒子は通常数個以上の一次
粒子が集合した二次凝集体であり、その粒径は0.3〜
0.01μmであり、好ましくは0.2〜0.03μm
である。また、導電性材料が針状あるいは繊維状の場合
はその長さは30μm以下で直径が1μm以下が好まし
く、特に好ましいのは長さが10μm以下で直径0.3
μm以下であり長さ/直径比が3以上である。
【0087】帯電防止用金属酸化物は、バインダーと共
に塗布されることが好ましい。バインダーとしては、特
に限定されないが、例えばゼラチンやデキストラン、ポ
リアクリルアミド、デンプン、ポリビニルアルコールの
ような水溶性バインダーでもよいし、ポリ(メタ)アク
リル酸エステル、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリ
塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、スチレン/ブタジエ
ン共重合体、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエチレ
ン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレン、ポリカ
ーボネートなどの合成重合体バインダーを有機溶媒で使
ってもよいし、更にこれらの重合体バインダーを水分散
体の形体で用いてもよい。また、これらの金属酸化物は
球形状のものと繊維状のものを混合して使用してもよ
い。帯電防止用金属酸化物の含有量は、0.0005g
/m2以上であり、より好ましくは0.0009〜0.
5g/m2、特に好ましくは0.0012〜0.3g/
2である。
【0088】最終形態としての反射防止膜の表面抵抗率
は、102〜1012Ωの範囲が一般的であり、106〜1
12Ωの範囲が好ましく、さらに109〜1012Ωの範
囲がより好ましい。表面抵抗率が1012Ωをこえると、
帯電防止機能が十分でなく、ほこり等の付着を防ぐこと
ができない。また、表面抵抗率が102Ωを下回るに
は、多量の導電性金属酸化物を添加しなければならず、
そのため下塗り層の膜質が弱くなり低屈折率層の接着強
度が低下したり、反射防止膜のヘイズが大きくな過ぎ実
用的でない。また、下塗り層には、透明支持体を膨潤さ
せる溶剤、マット剤、界面活性剤、帯電防止剤、塗布助
剤や硬膜剤を添加してもよい。
【0089】〔各層の形成及び光学フィルターの用途〕
以上述べた光学フィルターの種々の層は、一般的な塗布
方法により形成することができる。塗布方法の例には、
ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコ
ート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グ
ラビアコート法およびホッパーを使用するエクストルー
ジョンコート法(米国特許2681294号明細書記
載)が含まれる。ワイヤーバーコート法、グラビアコー
ト法およびエクストルージョンコート法が好ましい。二
以上の層を同時塗布により形成してもよい。同時塗布法
については、米国特許2761791号、同29418
98号、同3508947号、同3526528号の各
明細書および原崎勇次著「コーティング工学」253頁
(1973年朝倉書店発行)に記載がある。各層の塗布
液には、ポリマーバインダー、硬化剤、界面活性剤、p
H調整剤のような添加剤を加えることができる。塗布法
以外にも、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレ
ーティング法、プラズマCVD法あるいはPVD法によ
り層を形成することもできる。
【0090】光学フィルターは、液晶表示装置(LC
D)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレク
トロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や陰極管表
示装置(CRT)のような画像表示装置に用いられる。
本発明に従う光学フィルターは、プラズマディスプレイ
パネル(PDP)または陰極管表示装置(CRT)、特
にプラズマディスプレイパネル(PDP)に用いると、
顕著な効果が得られる。
【0091】プラズマディスプレイパネル(PDP)
は、一般に、ガス、ガラス基板、電極、電極リード材
料、厚膜印刷材料、蛍光体により構成される。ガラス基
板は、前面ガラス基板と後面ガラス基板の二枚である。
二枚のガラス基板には電極と絶縁層を形成する。後面ガ
ラス基板には、さらに蛍光体層を形成する。二枚のガラ
ス基板を組み立てて、その間にガスを封入する。プラズ
マディスプレイパネル(PDP)は、既に市販されてい
る。プラズマディスプレイパネルについては、特開平5
−205643号、同9−306366号の各公報に記
載がある。
【0092】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明は実施例に限定して解釈されることはな
い。
【0093】[積層体(A)の形成] (1)下塗り層および帯電防止層の形成 厚さ175μmの透明支持体(2軸延伸ポリエチレンテ
レフタレートフィルム、体積抵抗1018Ω/cm)の片
面をコロナ処理した後、可視光吸収層、近赤外線吸収層
を設置する裏面上に屈折率1.55、ガラス転移温度3
7℃のスチレン−ブタジエンコポリマーからなるラテッ
クス(LX407C5、日本ゼオン(株)製)を乾燥後
の膜厚が200nmとなるよう塗布し、帯電防止層付き
下塗り層を形成した。反対面である表面にも屈折率1.
55、ガラス転移温度37℃のスチレン−ブタジエンコ
ポリマーからなるラテックス(LX407C5、日本ゼ
オン(株)製)と酸化錫・酸化アンチモン複合酸化物
(石原産業(株)FS−10D)を重量で5:5の割合
で混合し乾燥後の膜厚が200nmとなるよう塗布し、
帯電防止層付き下塗り層を形成した。
【0094】(2)ハードコート層の形成 酸化ジルコニウムの48質量%分散液(メチルエチルケ
トン/シクロヘキサノン質量比1/1)37.2g、ジ
ペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA、
日本化薬(株)製)4.46g、光重合開始剤1.17
g(イルガキュア907、チバガイギー社製)を混合溶
解した。上記(1)で形成した表面の帯電防止層を兼ね
る下塗り層上に上記溶液を乾燥膜厚が6μmとなるよう
にワイヤーバーにて塗布、乾燥し、紫外線を照射し硬化
させた。
【0095】(3)反射防止層の形成 反応性フッ素ポリマー(JN−7219、JSR(株)
製)2.50gにt−ブタノール1.5gを加え、室温
で10分間撹拌し、1μmのポリプロピレンフィルター
でろ過し、塗布液を調製した。前記ハードコート層上に
この液をバーコーターを用いて乾燥膜厚90nmになる
ように塗布し、120℃で3分間乾燥した。
【0096】(4)可視光吸収層および赤外線吸収層の
形成 ゼラチンの10質量%水溶液180gにpHが7になる
ように1規定の水酸化ナトリウム溶液を添加し、下記色
素(1)、15mg/m2および化合物2−7、24.
5mg/m2および1−12、45.9mg/m2、化合
物1−13、29.1mg/m2および下記色素
(2)、120mg/m2を添加し、30℃で24時間
撹拌した。得られたフィルター層用塗布液を透明支持体
の厚さ300nmの下塗り層側に、乾燥膜厚が3.5μ
mとなるように塗布し、120℃で10分間乾燥して積
層体(A)を作成した。
【0097】
【化19】
【0098】作成した積層体(A)について、分光透過
率を調べたところ、400nm、593nm,810n
m,904nmおよび985nmに吸収極大を有してい
た。400nmの吸収極大での透過率は35%、593
nmの吸収極大での透過率は30%、810nmの吸収
極大での透過率は5%、905nmの吸収極大での透過
率は1%、983nmの吸収極大での透過率は3%であ
った。
【0099】(5)スペーサー付き透明支持体の形成
(積層体B) 両面に離形紙と粘着剤層が設置されたポリエチレンテレ
フタレート(厚み100μm)の片面の20μmの粘着
剤層上に、直径1mmの球状のガラスビーズを10平方
センチあたり500個程度になるよう、接着剤と接着剤
の量に対して3〜40質量%の球状のスペーサー分散液
をスクリーン印刷によりストライプ状に塗設した。同じ
く両面に離形紙と20μmの粘着剤を有する厚み100
μmのポリエチレンテレフタレートを重ねた。断面を観
察したところ、スペーサー層の厚みは965μmであっ
た。
【0100】(6)電磁波防止層(導電層)の形成 オーバーコート層としてUV硬化性メタクリル酸樹脂
(JSR製Z7503)を3μm設置した厚み250μ
mの透明支持体(透明な2軸延伸ポリエチレンテレフタ
レートフィルム)上にスパッタリング法で酸化チタン/
銀/酸化チタン/銀/酸化チタンの順にそれぞれ膜厚が
21nm/16nm/44nm/17nm/21nmと
なるよう設置した。また、銀の上には金属チタン層が約
1.5nm設置されている。銀はパラジウムを1mol
%含有している。この導電層の抵抗は2.5Ω/□であ
った。
【0101】(積層した光学フィルターの作製) 実施例1 積層体Aの反射防止層が最表面となるように、積層体A
とBを重ね光学フィルターを作製した。図1に本態様の
光学フィルターを模式的に示す。
【0102】実施例2 ガラスビーズを直径4mmのものを10平方センチあた
り50個程度とした以外は実施例1と同様にして光学フ
ィルターを作製した
【0103】実施例3 特開平5−173147号公報に開示されたスクリーン
印刷法により厚さ1mmのストライプ状スペーサーを5
mm間隔で設置した以外は実施例1と同様にして光学フ
ィルターを作製した
【0104】実施例4 積層体(A)と積層体(B)との間に透明導電層膜を設
置した以外は実施例1と同様にして光学フィルターを作
製した。
【0105】比較例1 また比較例のフィルターとして積層体(B)からガラス
ビーズを除いたものを作製し(積層体C)積層体Aと重
ね合わせて光学フィルターを作製した。
【0106】ガラス破損の評価 上記で作製した光学フィルターを厚さ3mmのガラスに
貼り付け、100gの鉄球を50cmの高さから落下さ
せ、破損の状況を各々5サンプルについて下記の3段階
評価をした。 ○…5枚テスト行ないガラス破損無し △…5枚テスト行ないガラス破損1〜2枚 ×…5枚テスト行ないガラス破損3枚以上
【0107】
【表1】
【0108】また、色味の評価(目視)においては、各
実施例とも白色光、赤色光とも改良効果があり、近赤外
線透過率は800から950nmの平均透過率において
20%以下で良好であった。
【0109】実施例5 実施例1で用いたフィルターを貼りつけたガラス板を3
0cmの辺を下にして立て、下から3cmの巾を70℃
に加熱し、200時間放置した。放置後フィルターを縦
に三分割、横に三分割し593nmの吸収を測定したと
ころ、透過率38〜40%で均一に変化していた。ま
た、フィルター色は見た目にも熱源に近いところと遠い
ところで色味に違いはなかった。
【0110】比較例2 比較例1で用いたフィルターで実施例5と同様のテスト
を行なった。593nmの吸収を測定したところ熱源に
近い下3枚は透過率40〜45%であり、その上の3枚
は透過率40〜44%であり、熱源から最も遠い3枚は
透過率37〜41%であり、変化に場所によって差が生
じた。また、フィルター色は見た目にも熱源に近いとこ
ろと遠いところで色味に違いが生じた。
【0111】以上の結果から、本発明の光学フィルター
は、明らかに、ガラス破損、色改良、及び赤外線遮蔽性
を同時に満たす点で優れている。
【0112】
【発明の効果】本発明の光学フィルターは、画像表示装
置の低反射化、放出される赤外光強度を低減、色純度を
改善しながら、前面板ガラスを撤去することにより本体
の軽量化、低コスト化を実現すると同時に、局部的な熱
の伝搬を抑制し、光学フィルターの性能を維持し、機械
的衝撃による画像表示装置の破損を最小限に抑えること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で作製した光学フィルターの模式図を
示す。
【符号の説明】
1.ガラス板 2.透明支持体 3.スペーサー層 4.スペーサー 5.透明支持体 6.フィルター層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 11/02 G02B 1/10 Z H04N 5/66 101 A Fターム(参考) 2H048 CA04 CA12 CA14 CA19 CA24 2K009 AA12 AA15 CC03 CC09 CC26 CC45 DD03 DD04 DD07 EE03 5C040 GH10 5C058 AA11 AB05 5G435 AA01 AA07 AA11 AA14 AA18 BB06 EE03 GG07 GG11 GG33 GG43 HH03 HH05 HH12 HH14 HH18

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明支持体上にフィルター層を一層以上
    有する光学フィルターにおいて、該光学フィルターがス
    ペーサーを含む層を一層以上有することを特徴とする光
    学フィルター。
  2. 【請求項2】 スペーサーによって作られる空間の厚み
    が5ミリ以下であることを特徴とする請求項1に記載の
    光学フィルター。
  3. 【請求項3】 スペーサーの形状が球状であることを特
    徴とする請求項1または2に記載の光学フィルター。
  4. 【請求項4】 スペーサーがストライプ状に配置されて
    いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    光学フィルター。
  5. 【請求項5】 フィルター層として電磁波防止層を含
    み、該電磁波防止層の表面抵抗が500Ω/□以下の導
    電層からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    に記載の光学フィルター。
  6. 【請求項6】 フィルター層として赤外線遮蔽層を含
    み、該赤外線遮蔽層が近赤外線領域乃至赤外線領域に吸
    収を有する色素を含有していることを特徴とする請求項
    1〜5のいずれかに記載の光学フィルター。
  7. 【請求項7】 フィルター層として可視光吸収層を含
    み、該可視光吸収層が可視光に吸収を持つ色素を含有し
    ていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載
    の光学フィルター。
  8. 【請求項8】 透明支持体が1枚以上存在し、透明支持
    体の膜厚の合計が300μm以上であることを特徴とす
    る請求項1〜7のいずれかに記載の光学フィルター。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の光学フ
    ィルターが用いられていることを特徴とする画像表示装
    置。
  10. 【請求項10】画像表示装置がプラズマディスプレイパ
    ネルである請求項9に記載の画像表示装置。
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