JP2002328219A - 光学フィルター及び画像表示装置 - Google Patents

光学フィルター及び画像表示装置

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JP2002328219A
JP2002328219A JP2001132782A JP2001132782A JP2002328219A JP 2002328219 A JP2002328219 A JP 2002328219A JP 2001132782 A JP2001132782 A JP 2001132782A JP 2001132782 A JP2001132782 A JP 2001132782A JP 2002328219 A JP2002328219 A JP 2002328219A
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Japan
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less
layer
optical filter
average transmittance
dye
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Application number
JP2001132782A
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English (en)
Inventor
Tadahiko Kubota
忠彦 窪田
Toru Harada
徹 原田
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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  • Optical Filters (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】画像表示装置における外光の映りこみを防止す
るための反射防止性能に優れ、放出される赤外光強度を
低減し、色純度を改善することができる光学フィルター
及びこの光学フィルターを用い前面板ガラスを撤去して
も強度が維持されて軽量化、低コスト化が実現され、し
かも上記性能に優れる画像表示装置を提供する。 【解決手段】透明支持体上に色素を含有する可視光吸収
層を有する光学フィルターであって、580nm以上6
10nm以下の範囲に吸収の極大値があり、該極大値の
透過率が10%以上35%以下であり、かつ540nm
以上560nm未満の平均透過率が45%以上65%以
下、560nm以上580nm未満の平均透過率が35
%以上60%以下の範囲であることを特徴とする光学フ
ィルター及びそれを用いた画像表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイパネル(PDP)、液晶表示装置(LCD)、エレ
クトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、蛍光表
示管、電界放射型ディスプレイ等の画像表示装置に、外
光の映り込み防止のため取り付けられる光学フィルター
におよび該光学フィルターが取り付けられた画像表示装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイパネル(PD
P)、液晶表示装置(LCD)、エレクトロルミネッセ
ンスディスプレイ(ELD)、陰極管表示装置(CR
T)、蛍光表示管、電界放射型ディスプレイ等の画像表
示装置は、もともと画面(パネル)がフラットであった
り、フラット化が進んだりしている。フラットパネル化
することにより画面端部の歪みは低減するが画面表面で
の外光の映りこみは依然として問題であり、大画面化で
さらに問題が拡大している。外光の映りこみを防止する
ための反射防止膜としては、金属酸化物などの透明薄膜
を蒸着、スパッタリング等により積層する方法が知られ
ているが、このような方法は生産性が低く大量生産に適
していない。大量生産に適する方法として、無機微粒子
を塗布することにより反射防止膜を形成する方法が特開
昭59−50401号公報、特開平11−153703
号公報などに提案されている。
【0003】一方、これら表示装置は、赤、青、緑の三
原色の光の組み合わせでカラー画像を表示する。しか
し、表示のための光を理想的な三原色にすることは、非
常に難しく、実質的に不可能である。例えば、プラズマ
ディスプレイパネル(PDP)では、三原色蛍光体から
の発光に余分な光(波長が500乃至620nmの範囲
の光)が含まれていることが知られている。そこで、表
示色の色バランスを補正するため特定の波長の光を吸収
するフィルターを用いて、色補正を行うことが提案され
ている。フィルターによる色補正については、特開昭5
8−153904号、同61−188501号、特開平
3−231988号、同5−205643号、同9−1
45918号、同9−306366号、同10−267
04号の各公報に記載がある。さらにディスプレイ非点
灯時においては、フィルターには極力着色が無いことが
好ましい。また、ディスプレイから発生する赤外線(主
に、波長750乃至1100nmの近赤外線)によって
遠隔操作装置(リモコン)が誤動作するとの問題が報告さ
れている。この問題を解決するために、赤外線吸収フィ
ルターが用いられている。赤外線吸収フィルターに用い
る染料としては、米国特許第5,945,209号明細書
に記載があるが十分なものではなかった。
【0004】このように各種提案があるが、これまで上
記反射防止性、色補正、近赤外線カット等の性能を同時
に性能を満たすものはなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、画像
表示装置における外光の映りこみを防止するための反射
防止性能に優れ、放出される赤外光強度を低減し、色純
度を改善することができる光学フィルターを提供するこ
とにある。本発明の他の目的は、前面板ガラスを撤去し
た場合に軽量化、低コスト化が実現され、しかも上記性
能に優れる画像表示装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記構
成の光学フィルターおよび画像表示装置が提供されて、
本発明の上記目的が達成される。 1.透明支持体上に色素を含有する可視光吸収層を有す
る光学フィルターであって、580nm以上610nm
以下の範囲に吸収の極大値があり、該極大値の透過率が
10%以上35%以下であり、かつ540nm以上56
0nm未満の平均透過率が45%以上65%以下で、5
60nm以上580nm未満の平均透過率が35%以上
60%以下の範囲であることを特徴とする光学フィルタ
ー。 2. 1に記載の光学フィルターであって、各波長にお
ける透過率が下記範囲であることを特徴とする光学フィ
ルター。 (1)380nm以上440nm未満の平均透過率が4
0%以上60%以下 (2)440nm以上500nm未満の平均透過率が5
5%以上75%以下 (3)500nm以上520nm未満の平均透過率が5
5%以上75%以下 (4)520nm以上540nm未満の平均透過率が5
0%以上70%以下 (5)540nm以上560nm未満の平均透過率が4
5%以上65%以下 (6)560nm以上580nm未満の平均透過率が3
5%以上60%以下 (7)580nm以上600nm未満の平均透過率が1
0%以上40%以下 (8)600nm以上620nm未満の平均透過率が3
5%以上65%以下 3.2種以上の可視光吸収層が設けられていることを特
徴とする上記2に記載の光学フィルター。 4.500nm以上620nm以下の範囲において一つ
の吸収極大を有することを特徴とする上記1〜3に記載
の光学フィルター。 5.赤外線遮蔽層を有し、620nm以上1000nm
以下の平均透過率が25%以下であり、かつ700nm
以上740nm未満の平均透過率が20%以上40%以
下、740nm以上780nm以下の平均透過率が2%
以上25%以下の範囲であることを特徴とする請求項1
〜4のいずれかに記載の光学フィルター。 6.5に記載の、780nm以上1000nm以下の平
均透過率が15%以下であり、しかも下記各波長におけ
る透過率が下記範囲にあることを特徴とする光学フィル
ター。 (1)620nm以上660nm未満の平均透過率が5
0%以上70%以下 (2)660nm以上700nm未満の平均透過率が3
5%以上55%以下 (3)700nm以上740nm未満の平均透過率が2
0%以上40%以下 (4)740nm以上780nm以下の平均透過率が2
%以上25%以下 7.可視光吸収層の580乃至610nmの波長領域に
おける吸収極大での半値幅が5乃至70nmであること
を特徴とする上記1〜6のいずれかに記載の光学フィル
ター。 8.反射防止層、帯電防止層、ハードコート層、防汚層
のいずれかの層を少なくとも1つ有することを特徴とす
る上記1〜7のいずれかに記載の光学フィルター。 9.透明支持体が複数枚積層されていることを特徴とす
る上記1〜8のいずれかに記載の光学フィルター。 10.請求項1〜9のいずれかの光学フィルターを用い
たことを特徴とする画像表示装置。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
細を述べるが、無論これらに限定されるものではない。
【0008】[光学フィルターを構成する層、膜]以下、
本発明の光学フィルターを構成する層、膜、支持体等に
ついて順次説明する。なお、これらの層、膜、支持体は
独立に構成されていてもよいし、一つの層、膜、支持体
で複数の機能を同時に有していてもよい。
【0009】〔可視光吸収層〕本発明の光学フィルター
には、特定の波長の光を選択的に吸収する可視光吸収層
が設けられている。この可視光吸収層を設けることによ
って、画像装置で表現される色と視認される色とが一致
するようになる。なお、可視光吸収層は、1層または2
層以上設けられていてもよい。2層以上設ける場合、こ
れらは異なった種類の可視光吸収層であってもよい。可
視光吸収層の透過率としては以下の波長、透過率の範囲
であることが発光色の補正およびコントラスト、および
非点灯時のフィルター色味の点で好ましい。 (1)380nm以上440nm未満の平均透過率が3
0%以上60%以下が好ましく、さらに好ましくは30
%以上55%以下であり、特に好ましくは30%以上5
0%以下である。 (2)440nm以上500nm未満の平均透過率が5
5%以上75%以下が好ましく、さらに好ましくは60
%以上75%以下である。 (3)500nm以上520nm未満の平均透過率が5
5%以上75%以下が好ましく、さらに好ましくは60
%以上75%以下である。 (4)520nm以上540nm未満の平均透過率が5
0%以上70%以下が好ましく、さらに好ましくは55
%以上70%以下である。 (5)540nm以上560nm未満の平均透過率が4
5%以上65%以下が好ましく、さらに好ましくは50
%以上65%以下であり、特に好ましくは50%以上6
3%以下である。 (6)560nm以上580nm未満の平均透過率が3
5%以上60%以下が好ましく、さらに好ましくは40
%以上55%以下であり、特に好ましくは40%以上5
3%以下である。 (7)580nm以上600nm未満の平均透過率が1
0%以上40%以下が好ましく、さらに好ましくは15
%以上40%以下であり、特に好ましくは20%以上4
0%以下である。 (8)600nm以上620nm以下の平均透過率が3
5%以上65%以下が好ましく、さらに好ましくは40
%以上65%以下であり、特に好ましくは45%以上6
5%以下である。
【0010】可視光吸収層は、500nm以上620n
m以下の波長領域に吸収極大(透過率の極小)を有して
いることが好ましい。吸収極大は、580nm以上60
0nm以下の波長領域にあることがさらに好ましく、5
90nm以上600nm以下の波長領域にあることが最
も好ましい。吸収極大における透過率は、10乃至35
%であることが好ましく、15乃至30%であることが
さらに好ましい。吸収極大の波長は、光を照射すること
により移動させることもできる。
【0011】500nm以上620nm以下の波長領域
における吸収極大は、なるべく緑の蛍光体の発光に影響
を与えないよう選択的に光をカットするため吸収スペク
トルのピークをシャープにすることが好ましい。500
nm以上620nm以下の波長領域における吸収極大で
の半値幅は、5nm以上70nm以下であることが好ま
しく、10nm以上50nm以下であることがさらに好
ましく、10nm以上30nm以下であることが最も好
ましい。
【0012】また、光吸収層に上記の吸収スペクトルを
付与するためには、色素(染料または顔料)を用いるこ
とが好ましい。500nm以上550nm以下の波長領
域に吸収を持つ色素としては、スクアリリウム染料、ア
ゾメチン染料、シアニン染料、オキソノール染料、アゾ
染料、ベンジリデン染料、アントラキノン染料、あるい
はそれらをレーキ化した顔料が好ましく用いられる。5
00nm以上550nm以下の波長領域に吸収極大を持
つ染料の例を以下に示す。
【0013】
【化1】
【0014】
【化2】
【0015】
【化3】
【0016】560乃至620nmの波長領域に吸収極
大を持つ色素としては、シアニン染料、スクアリリウム
染料、アゾメチン染料、キサンテン染料、オキソノール
染料、アゾ染料、アントラキノン染料、トリフェニルメ
タン染料、キサンテン染料あるいはそれらをレーキ化し
た顔料が好ましく用いられる。560乃至620nmの
波長領域に吸収極大を持つ染料の例を以下に示す。
【0017】
【化4】
【0018】
【化5】
【0019】
【化6】
【0020】
【化7】
【0021】
【化8】
【0022】また、本発明の光学フィルターは380n
m以上440nm以下の波長領域に吸収を有しているこ
とが好ましい。380nm以上440nm以下の波長範
囲に吸収を持つ染料としてはメチン系、アントラキノン
系、キノン系、ジフェニルメタン染料、トリフェニルメ
タン染料、キサンテン染料、アゾ系、アゾメチン系の化
合物が好ましい。メチン系としてはシアニン系、メロシ
アニン系、オキソノール系、アリーリデン系、スチリル
系などである。具体例を下に示す。
【0023】
【化9】
【0024】可視光吸収層には、2種類以上の色素を組
み合わせて用いることができる。可視光吸収層の厚さ
は、0.1乃至5μmであることが好ましく、0.5乃
至100μmであることがさらに好ましく、1乃至15
μmであることが最も好ましい。
【0025】可視光吸収層は、色素単独でも形成可能だ
が、色素の安定性および反射率特性の制御のためポリマ
ーバインダーを含むことができる。
【0026】可視光吸収層のポリマーバインダーとして
は、ゼラチンが好ましいが、そのほかにアクリル系、ウ
レタン系、SBR系、オレフィン系、塩化ビニリデン
系、酢酸ビニル系、ポリエステル系、またはこれらの共
重合体が好ましく用いられる。ポリマーとしては直鎖の
ポリマーでも枝分かれしたポリマーでも、また架橋され
たポリマーでもよい。またポリマーとしては単一のモノ
マーが重合したいわゆるホモポリマーでもよいし、2種
以上のモノマーが重合したコポリマー でもよい。コポ
リマーの場合はランダムコポリマーでもブロックコポリ
マーでもよい。ポリマーの分子量は数平均分子量(GP
C法で測定されたポリスチレン換算値)で5,000乃
至1,000,000、好ましくは10,000乃至10
0,000程度が好ましい。分子量が小さすぎるものは
膜強度が不十分であり、大きすぎるものは製膜性が悪く
好ましくない。
【0027】その他、可視光吸収層のポリマーバインダ
ーとして使用できる高分子ラテックスの具体例として
は、以下のようなものがある。メチルメタクリレート/
エチルアクリレート/メタクリル酸コポリマーのラテッ
クス、メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアク
リレート/スチレン/アクリル酸コポリマーのラテック
ス、スチレン/ブタジエン/アクリル酸コポリマーのラ
テックス、スチレン/ブタジエン/ジビニルベンゼン/
メタクリル酸コポリマーのラテックス、メチルメタクリ
レート/塩化ビニル/アクリル酸コポリマーのラテック
ス、塩化ビニリデン/エチルアクリレート/アクリロニ
トリル/メタクリル酸コポリマーのラテックスなど。
【0028】可視光吸収層に、褪色防止剤を添加しても
よい。染料の安定化剤として機能する褪色防止剤の例に
は、ハイドロキノン誘導体(米国特許3935016
号、同3982944号の各明細書記載)、ハイドロキ
ノンジエーテル誘導体(米国特許4254216号明細
書および特開昭55−21004号公報記載)、フェノ
ール誘導体(特開昭54−145530号公報記載)、
スピロインダンまたはメチレンジオキシベンゼンの誘導
体(英国特許公開2077455号、同2062888
号の各明細書および特開昭61−90155号公報記
載)、クロマン、スピロクロマンまたはクマランの誘導
体(米国特許3432300号、同3573050号、
同3574627号、同3764337号の各明細書お
よび特開昭52−152225号、同53−20327
号、同53−17729号、同61−90156号の各
公報記載)、ハイドロキノンモノエーテルまたはパラア
ミノフェノールの誘導体(英国特許1347556号、
同2066975号の各明細書および特公昭54−12
337号、特開昭55−6321号の各公報記載)およ
びビスフェノール誘導体(米国特許3700455号明
細書および特公昭48−31625号公報記載)が含ま
れる。
【0029】光あるいは熱に対する色素の安定性を向上
させるため、金属錯体(米国特許4245018号明細
書および特開昭60−97353号公報記載)を褪色防
止剤として用いてもよい。さらに色素の耐光性を改良す
るために、一重項酸素クエンチャーを褪色防止剤として
用いてもよい。一重項酸素クエンチャーの例には、ニト
ロソ化合物(特開平2−300288号公報記載)、ジ
インモニウム化合物(米国特許465612号明細書記
載)、ニッケル錯体(特開平4−146189号公報記
載)および酸化防止剤(欧州特許公開820057A1
号明細書記載)が含まれる。
【0030】〔赤外線遮蔽層〕透明支持体上に画像表示
装置から発する赤外線の遮蔽効果を有する光学フィルタ
ー層(赤外線遮蔽層)を設けることができる。赤外線遮
蔽層は、750nm以上1200nm以下の波長の近赤
外線に対して遮蔽効果を有することが好ましい。赤外線
遮蔽層は、樹脂混合物により形成することができる。樹
脂混合物中の赤外線遮蔽性成分としては、銅(特開平6
−118228号公報記載)、銅化合物またはリン化合
物(特開昭62−5190号公報記載)、銅化合物また
はチオ尿素化合物(特開平6−73197号公報記載)
あるいはタングステン化合物(米国特許3647772
号明細書記載)を用いることができる。赤外線遮蔽層を
設ける代わりに、樹脂混合物を透明支持体に添加しても
よい。
【0031】本発明の光学フィルターは、780nm以
上1000nm以下の平均透過率が15%以下であるこ
とが好ましく、更に好ましくは10%以下であり、特に
好ましくは8%以下である。本発明においては、上記の
吸収スペクトルを付与するために、染料や顔料等の色素
を用いて、上記赤外線遮蔽層を形成することが好まし
い。上記波長が750nm以上1100nm以下の範囲
に吸収を示す染料の吸収スペクトルは、蛍光体の輝度を
下げることのないよう、620nm以上780nm以下
の吸収が少ないほうが好ましく、具体的には下記範囲を
同時に満たすことが好ましい。 (1)620nm以上660nm未満の平均透過率が5
0%以上70%以下、好ましくは50%以上70%以
下、より好ましくは55%以上65%以下である。 (2)660nm以上700nm未満の平均透過率が3
5%以上55%以下、好ましくは35%以上55%以下
であり、より好ましくは35%以上55%以下である。 (3)700nm以上740nm未満の平均透過率が2
0%以上40%以下、好ましくは20%以上35%以
下、より好ましくは20%以上35%以下である。 (4)740nm以上780nm以下の平均透過率が2
%以上25%以下で、好ましくは2%以上20%以下、
より好ましくは2%以上15%以下である。
【0032】上記の好ましい吸収波形を得るために、会
合状態にある染料を用いることが特に好ましい。会合状
態の染料は、いわゆるJバンドを形成するため、シャー
プな吸収スペクトルピークを示す。染料の会合とJバン
ドについては、文献(例えば、Photographic Science a
nd Engineering Vol 18,No 323-335(1974))に詳細があ
る。J会合状態の染料の吸収極大は、溶液状態の染料の
吸収極大よりも長波側に移動する。従って、フィルター
層に含まれる染料が会合状態であるか、非会合状態であ
るかは、吸収極大を測定することで容易に判断できる。
本明細書では、溶液状態の染料の吸収極大より30nm
以上長波長側に移動している状態を会合状態と称する。
会合状態の染料では、吸収極大の移動が30nm以上で
あることが好ましく、40nm以上であることがさらに
好ましく、45nm以上であることが最も好ましい。
【0033】染料には、水に溶解するだけで会合体が形
成する化合物もある。但し、一般には、染料の水溶液に
ゼラチンまたは塩(例、塩化バリウム、塩化カリウム、
塩化ナトリウム、塩化カルシウム)を添加して会合体を
形成する。染料の水溶液にゼラチンを添加する方法が特
に好ましい。染料の会合体は、染料の固体微粒子分散物
として形成することもできる。固体微粒子分散物にする
ためには、公知の分散機を用いることができる。分散機
の例には、ボールミル、振動ボールミル、遊星ボールミ
ル、サンドミル、コロイドミル、ジェットミル及びロー
ラミルが含まれる。分散機については、特開昭52ー9
2716号及び国際公開WO88/074794号に記
載がある。縦型又は横型の媒体分散機が好ましい。
【0034】分散は、適当な媒体(例、水、アルコー
ル)の存在下で実施してもよい。この場合、分散用界面
活性剤を用いることが好ましい。分散用界面活性剤とし
ては、アニオン界面活性剤(上記特開昭52−9271
6号及び国際公開WO88/074794号に記載)が
好ましく用いられる。必要に応じてアニオン性ポリマ
ー、ノニオン性界面活性剤あるいはカチオン性界面活性
剤を用いてもよい。染料を適当な溶媒中に溶解した後、
その貧溶媒を添加して、微粒子状の粉末を得てもよい。
この場合も、上記の分散用界面活性剤を用いてもよい。
あるいはpHを調整することによって溶解し、次にpH
を変化させて染料の微結晶を析出させてもよい。この微
結晶も染料の会合体である。会合状態の染料が微粒子
(または微結晶)である場合、平均粒径は0.01乃至
10μmであることが好ましい。会合状態で使用する染
料は、メチン染料(例えば、シアニン、メロシアニン、
オキソノール、スチリル)であることが好ましく、シア
ニン染料またはオキソノール染料であることが最も好ま
しい。
【0035】シアニン染料は、下記式で定義される。 Bs=Lo−Bo 式中、Bsは、塩基性核であり、Boは、塩基性核のオ
ニウム体であり、Loは、奇数個のメチンからなるメチ
ン鎖である。さらに、下記式(1)で表されるシアニン
染料は、(特に会合状態で)好ましく用いることができ
る。式(1)
【0036】
【化10】
【0037】式(1)において、Z1及びZ2は、それぞ
れ独立に、5員又は6員の含窒素複素環を形成する非金
属原子群である。含窒素複素環には、他の複素環、芳香
族環または脂肪族環が縮合してもよい。上記含窒素複素
環およびその縮合環の例には、オキサゾール環、イソオ
キサゾール環、ベンゾオキサゾール環、ナフトオキサゾ
ール環、オキサゾロカルバゾール環、オキサゾロジベン
ゾフラン環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、ナフ
トチアゾール環、インドレニン環、ベンゾインドレニン
環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ナフトイ
ミダゾール環、キノリン環、ピリジン環、ピロロピリジ
ン環、フロピロール環、インドリジン環、イミダゾキノ
キサリン環およびキノキサリン環等が含まれる。含窒素
複素環は、6員環より5員環の方が好ましい。5員の含
窒素複素環にベンゼン環又はナフタレン環縮合している
のがさらに好ましい。なかでも、ベンゾチアゾール環、
ナフトチアゾール環、インドレニン環およびベンゾイン
ドレニン環が特に好ましい。
【0038】含窒素複素環およびそれに縮合している環
は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロ
ゲン原子、シアノ、ニトロ、脂肪族基、芳香族基、複素
環基、−OR10、−COR11、−COOR12、−OCO
13、−NR1415、−NHCOR16、−CONR17
18、NHCONR1920、NHCOOR21、−SR22
−SO223、−SO2OR24、−NHSO225または
−SO2NR2627である。R10〜R27は、それぞれ独
立に、水素原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基で
ある。なお、−COOR12のR12が水素の場合、すなわ
ちカルボキシルの場合、および−SO2OR24のR24
水素原子の場合、すわちスルホの場合は、水素原子が解
離していても、塩の状態であってもよい。
【0039】本明細書において、肪族族基は、アルキル
基、アルケニル基、アルキニル基またはアラルキル基を
表す。これらの基は置換基を有していてもよい。アルキ
ル基は、環状であっても鎖状であってもよい。鎖状アル
キル基は、分岐を有していてもよい。アルキル基の炭素
数は1乃至20が好ましく、1乃至12であることがさ
らに好ましく、1乃至8であることが最も好ましい。ア
ルキル基の具体例には、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、t−ブチル、シクロプロピル、シ
クロヘキシルおよび2−エチルヘキシルが含まれる。置
換アルキル基のアルキル部分は、上記アルキル基と同様
である。置換アルキル基の置換基としては、Z1および
2の含窒素複素環の置換基と同じである(但し、シア
ノ基およびニトロ基は除く)。置換アルキル基の例に
は、2−ヒドロキシエチル、2−カルボキシエチル、2
−メトキシエチル、2−ジエチルアミノエチル、3−ス
ルホプロピルおよび4−スルホブチルが含まれる。
【0040】アルケニル基は、環状であっても鎖状であ
ってもよい。鎖状アルケニル基は、分岐を有していても
よい。アルケニル基の炭素数は、2乃至20が好まし
く、2乃至12がさらに好ましく、2乃至8が最も好ま
しい。アルケニル基の例には、ビニル、アリル、1−プ
ロペニル、2ーブテニル、2−ペンテニル及び2−ヘキ
セニルが含まる。置換アルケニル基のアルケニル部分
は、上記アルケニル基と同様である。置換アルケニル基
の置換基は、アルキル基の置換基と同じである。アルキ
ニル基は、環状であっても鎖状であってもよい。鎖状ア
ルキニル基は、分岐を有していてもよい。アルキニル基
の炭素数は、2乃至20が好ましく、2乃至12がさら
に好ましく、2乃至8が最も好ましい。アルキニル基の
例には、エチニルおよび2−プロピニルが含まれる。置
換アルキニル基のアルキニル部分は、上記アルキニル基
と同様である。置換アルキニル基の置換基は、アルキル
基の置換基と同じである。アラルキル基のアルキル部分
は、上記アルキル基と同様である。アラルキル基のアリ
ール部分は、後述するアリール基と同様である。アラル
キル基の例には、ベンジルおよびフェネチルが含まれ
る。置換アラルキル基のアラルキル部分は、上記アラル
キル基と同様である。置換アラルキル基のアリール部分
は、後述するアリール基と同様である。
【0041】本明細書において、芳香族基はアリール基
または置換アリール基を意味する。アリール基の炭素数
は6乃至25であることが好ましく、6乃至15である
ことがさらに好ましく、6乃至10であることが最も好
ましい。アリール基の例には、フェニルおよびナフチル
が含まれる。置換アリール基の置換基の例は、Z1およ
びZ2の含窒素複素環の置換基と同じである。置換アリ
ール基の例には、4−カルボキシフェニル、4−アセト
アミドフェニル、3−メタンスルホンアミドフェニル、
4−メトキシフェニル、3−カルボキシフェニル、3,
5−ジカルボキシフェニル、4−メタンスルホンアミド
フェニルおよび4−ブタンスルホンアミドフェニルが含
まれる。
【0042】上記複素環基は、置換基を有していてもよ
い。複素環基の複素環は、5または6員環であることが
好ましい。複素環に、脂肪族環、芳香族環または他の複
素環が縮合していてもよい。複素環(縮合環を含む)の
例には、ピリジン環、ピペリジン環、フラン環、フルフ
ラン環、チオフェン環、ピロール環、キノリン環、モル
ホリン環、インドール環、イミダゾール環、ピラゾール
環、カルバゾール環、フェノチアジン環、フェノキサジ
ン環、インドリン環、チアゾール環、ピラジン環、チア
ジアジン環、ベンゾキノリン環およびチアジアゾール環
が含まれる。複素環の置換基は、Z1およびZ2の含窒素
複素環の置換基と同じである。
【0043】式(1)のR1およびR2は脂肪族基および
芳香族基を表し、その内容は前述と同じである。L1
奇数個のメチンからなるメチン鎖であり、5個または7
個が好ましい。メチン基は置換基を有していてもよい。
置換基を有するメチン基は中央の(メソ位の)メチン基
であることが好ましい。置換基の例としては、Z1およ
びZ2の含窒素複素環の置換基と同様である。また、メ
チン鎖の二つの置換基が結合して5または6員環を形成
してもよい。
【0044】a,b及びcは、それぞれ独立に、0また
は1である。aおよびbは、0であることが好ましい。
cはシアニン染料がスルホやカルボキシルのようなアニ
オン性置換基を有して分子内塩を形成する場合は、0で
ある。X1はアニオンである。アニオンの例としては、
ハライドイオン(Cl-、Br -、I-)、p−トルエン
スルホン酸イオン、エチル硫酸イオン、PF6 -,BF4 -
またはClO4 -が含まれる。用いられるシアニン染料
は、カルボキシル基またはスルホ基を含むことが好まし
い。シアニン染料の具体例を示す。
【0045】
【化11】
【0046】
【化12】
【0047】
【化13】
【0048】
【化14】
【0049】
【化15】
【0050】オキソノール染料は、下記式で定義され
る. AK=Lo−Ae 式中、AKは、ケト型酸性核であり、Aeは、エノール
型酸性核であり、Loは、奇数個のメチンからなるメチ
ン鎖である。下記式(2)で表されるオキソノール染料
は、特に会合状態で、好ましく用いることができる。
【0051】
【化16】
【0052】上記式(2)において、Y1およびY2は、
それぞれ独立に、脂肪族環または複素環を形成する非金
属原子群である。脂肪族環より複素環のほうが好まし
い。脂肪族環の例には、インダンジオン環が含まれる。
複素環の例には、5−ピラゾロン環、イソオキサゾロン
環、バルビツール酸環、ピリドン環、ローダニン環、ピ
ラゾリジンジオン環、ピラゾロピリドン環およびメルド
ラム酸環が含まれる。脂肪族環および複素環は置換基を
有していてもよい。置換基は前述のZ1およびZ2の含窒
素複素環の置換基と同様である。5−ピラゾロン環およ
びバルビツール酸環が好ましい。L2は、奇数個のメチ
ンからなるメチン鎖である。メチンの数は3、5または
7個であることが好ましく、5個が最も好ましい。メチ
ン基は置換基を有していてもよい。置換基を有するメチ
ン基は中央の(メソ位の)メチン基であることが好まし
い。置換基の例としては、前述のアルキル基の置換基と
同様である。また、メチン鎖の二つの置換基が結合して
5または6員環を形成してもよい。X2は、水素原子ま
たはカチオンである。カチオンの例には、アルカリ金属
(例,Na,K)イオン、アンモニウムイオン、トリエ
チルアンモニウムイオン、トリブチルアンモニウムイオ
ン、ピリジニウムイオンおよびテトラブチルアンモニウ
ムイオンが含まれる。以下に、式(2)で表されるオキ
ソノール染料の例を示す。
【0053】
【化17】
【0054】
【化18】
【0055】
【化19】
【0056】
【化20】
【0057】750乃至850nm用としては、式
(2)のオキソノール染料を、851乃至950nmお
よび951乃至1100nm用としては、式(1)のシ
アニン染料を用いることがさらに好ましい。
【0058】〔透明支持体〕本発明で用いる透明支持体
の好ましい例としては、セルロースエステル(例、セル
ロースジアセテート、セルローストリアセテート、セル
ロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロ
ースアセテートプロピオネート、セルロースニトレー
ト)、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル
(例、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4
−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチ
レン−1,2−ジフェノキシエタン−4,4’−ジカル
ボキシレート)、ポリスチレン(例、シンジオタクチッ
クポリスチレン)、ポリオレフィン(例、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン)、ポリ(メ
タ)アクリレート(例、ポリメチルメタクリレート)、
ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケ
トン、ポリエーテルイミドおよびポリオキシエチレンが
含まれる。好ましくはセルローストリアセテート、ポリ
カーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレ
ンテレフタレートおよびポリエチレンナフタレートであ
る。透明支持体の透過率は80%以上であることが好ま
しく、86%以上であることがさらに好ましい。ヘイズ
は、2%以下であることが好ましく、1%以下であるこ
とがさらに好ましい。屈折率は、1.45乃至1.70
であることが好ましい。
【0059】透明支持体に、赤外線吸収剤あるいは紫外
線吸収剤を添加してもよい。赤外線吸収剤の添加量は、
透明支持体の0.01乃至20質量%であることが好ま
しく、0.05乃至10質量%であることがさらに好ま
しい。さらに滑り剤として、不活性無機化合物の粒子を
透明支持体に添加してもよい。無機化合物の例には、S
iO2、TiO2、BaSO4、CaCO3、タルクおよび
カオリンが含まれる。
【0060】透明支持体には、その上に設ける層(例、
下塗り層)との接着性をより強固にするために表面処理
を施すことが好ましい。表面処理の例には、薬品処理、
機械的処理、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線照射処
理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、
レーザー処理、混酸処理およびオゾン酸化処理が含まれ
る。グロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ放電処理
および火炎処理が好ましく、コロナ放電処理がさらに好
ましい。
【0061】〔反射防止層〕光学フィルターには、反射
防止層を設けることができる。反射防止層を設けた光学
フィルターの反射率(正反射率)は、3.0%以下であ
ることが好ましく、1.8%以下であることがさらに好
ましい。反射防止層としては、通常低屈折率層を設け
る。低屈折率層は、その下に設ける層の屈折率よりも低
い屈折率を有する。低屈折率層の屈折率は、1.20乃
至1.55であることが好ましく、1.20乃至1.5
0であることがさらに好ましい。低屈折率層の厚さは、
50乃至400nmであることが好ましく、50乃至2
00nmであることがさらに好ましい。低屈折率層の例
には、屈折率の低い含フッ素ポリマーからなる層(特開
昭57−34526号、特開平3−130103号、同
6−115023号、同8−313702号、同7−1
68004号の各公報記載)、ゾルゲル法により得られ
る層(特開平5−208811号、同6−299091
号、同7−168003号の各公報記載)、あるいは微
粒子を含む層(特公昭60−59250号、特開平5−
13021号、同6−56478号、同7−92306
号、同9−288201号の各公報に記載)が含まれ
る。微粒子を含む層では、微粒子間または微粒子内のミ
クロボイドとして、低屈折率層に空隙を形成することが
できる。微粒子を含む層は、3乃至50体積%の空隙率
を有することが好ましく、5乃至35体積%の空隙率を
有することがさらに好ましい。
【0062】広い波長領域の反射を防止するためには、
低屈折率層に、屈折率の高い層(中・高屈折率層)を積
層することが好ましい。高屈折率層の屈折率は、1.6
5乃至2.40であることが好ましく、1.70乃至
2.20であることがさらに好ましい。中屈折率層の屈
折率は、低屈折率層の屈折率と高屈折率層の屈折率との
中間の値となるように調整する。中屈折率層の屈折率
は、1.50乃至1.90であることが好ましい。中・
高屈折率層の厚さは、5nm乃至100μmであること
が好ましく、10nm乃至10μmであることがさらに
好ましく、30nm乃至1μmであることが最も好まし
い。中・高屈折率層のヘイズは、5%以下であることが
好ましく、3%以下であることがさらに好ましく、1%
以下であることが最も好ましい。
【0063】中・高屈折率層は、比較的高い屈折率を有
するポリマーを用いて形成することができる。屈折率が
高いポリマーの例には、ポリスチレン、スチレン共重合
体、ポリカーボネート、メラミン樹脂、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂および環状(脂環式または芳香族)イ
ソシアネートとポリオールとの反応で得られるポリウレ
タンが含まれる。その他の環状(芳香族、複素環式、脂
環式)基を有するポリマーや、フッ素以外のハロゲン原
子を置換基として有するポリマーも、屈折率が高い。二
重結合を導入してラジカル硬化を可能にしたモノマーの
重合反応によりポリマーを形成してもよい。
【0064】さらに高い屈折率を得るため、ポリマーバ
インダー中に無機微粒子を分散してもよい。無機微粒子
の屈折率は、1.80乃至2.80であることが好まし
い。無機微粒子は、金属の酸化物または硫化物から形成
することが好ましい。金属の酸化物または硫化物の例に
は、二酸化チタン(例、ルチル、ルチル/アナターゼの
混晶、アナターゼ、アモルファス構造)、酸化錫、酸化
インジウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムおよび硫化亜
鉛が含まれる。酸化チタン、酸化錫および酸化インジウ
ムが特に好ましい。無機微粒子は、これらの金属の酸化
物または硫化物を主成分とし、さらに他の元素を含むこ
とができる。主成分とは、粒子を構成する成分の中で最
も含有量(質量%)が多い成分を意味する。他の元素の
例には、Ti、Zr、Sn、Sb、Cu、Fe、Mn、
Pb、Cd、As、Cr、Hg、Zn、Al、Mg、S
i、PおよびSが含まれる。被膜形成性で溶剤に分散し
得るか、それ自身が液状である無機材料、例えば、各種
元素のアルコキシド、有機酸の塩、配位性化合物と結合
した配位化合物(例、キレート化合物)、活性無機ポリ
マーを用いて、中・高屈折率層を形成することもでき
る。低、中、高屈折率層として具体的には特開平11−
153703号公報に挙げられている。
【0065】〔下塗り層〕透明支持体と隣接する層との
間に、下塗り層を設けることが好ましい。下塗り層は、 (イ)ガラス転移温度が25℃以下のポリマーを含む
層、 (ロ)隣接する層側の表面が粗面である層、または (ハ)隣接する層のポリマーと親和性を有するポリマー
を含む層 として形成される。なお、隣接する層が設けられていな
い透明支持体の面に下塗り層を設けて、透明支持体とそ
の上に設けられる層(例えば、低屈折率層、高・中屈折
率層等)との接着力を改善してもよい。また、下塗り層
は、光学フィルターと画像形成装置とを接着するための
接着剤と光学フィルターとの親和性を改善するために設
けてもよい。下塗り層の厚みは、20乃至1000nm
が好ましく、80乃至300nmがより好ましい。ま
た、二層以上の下塗り層を設けてもよい。
【0066】上記(イ)ガラス転移温度が25℃以下の
ポリマーを含む下塗り層は、ポリマーの粘着性で透明支
持体と隣接する層とを接着し、好ましく用いることがで
きる。ガラス転移温度が25℃以下のポリマーは、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、ブタジエン、ネ
オプレン、スチレン、クロロプレン、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステル、アクリロニトリルまたはメ
チルビニルエーテルの重合または共重合により得ること
ができる。ガラス転移温度は、20℃以下であることが
より好ましく、15℃以下であることがさらに好まし
く、10℃以下であることがさらに好ましく、5℃以下
であることがさらに好ましく、0℃以下であることが最
も好ましい。
【0067】(ロ)表面が粗面である下塗り層は、粗面
の上に隣接する層を形成することで、透明支持体と隣接
する層とを容易に接着することが可能になる。表面が粗
面である下塗り層は、高分子ラテックスの塗布により容
易に形成することができる。ラテックスの平均粒径は、
0.02乃至3μmであることが好ましく、0.05乃
至1μmであることがさらに好ましい。
【0068】上記(ハ)隣接する層のポリマーと親和性
を有するポリマーを含む下塗り層の隣接する層が可視光
吸収層の場合、可視光吸収層のバインダーポリマーと親
和性を有するポリマーの例には、アクリル樹脂、セルロ
ース誘導体、ゼラチン、カゼイン、でんぷん、ポリビニ
ルアルコール、可溶性ナイロンおよび高分子ラテックス
が含まれる。
【0069】下塗り層には、帯電防止剤を添加してもよ
い。この場合、下塗り層は後述の帯電防止層を兼ねるこ
とになる。
【0070】また、下塗り層には、透明支持体を膨潤さ
せる溶剤、マット剤、界面活性剤、帯電防止剤、塗布助
剤や硬膜剤を添加してもよい。
【0071】〔アンチグレア層〕本発明の光学フィルタ
ーは、その表面にアンチグレア層を設け、凹凸を形成す
ることも好ましい。凸部の断面形状は、丸みを帯びた頂
点からなだらかな傾斜が周囲に延びていることが好まし
い。傾斜部は頂点に近い部分では上に凸、それ以外の部
分では下に凸の形態であることが好ましい。頂点は鋭角
的であっても、平坦であってもよい。上方から観察した
凸部の形態は、円形または楕円形であることが好まし
い。ただし、三角形、四角形、六角形あるいは複雑な形
であってもよい。凸部の形状は、凸部の周囲を囲む谷の
部分の輪郭で示される。輪郭で示される凸部の大きさ
は、円相当径で、0.5乃至300μmであることが好
ましく、1乃至30μmであることがさらに好ましく、
3乃至20μmであることが最も好ましい。表面の凹凸
は、凹凸を有するカレンダーロールにてカレンダープレ
スを行う方法、マトリクスと粒子とを含む液を支持体上
に塗布、乾燥(必要により、硬化)させて層を形成する
方法、印刷による方法、リソグラフィーあるいはエッチ
ングにより形成できる。マトリクスと粒子とを含む液を
支持体上に塗布する方法が好ましい。
【0072】上記マトリクスに用いる化合物は、飽和炭
化水素またはポリエーテルを主鎖として有するポリマー
であることが好ましく、飽和炭化水素を主鎖として有す
るポリマーであることがさらに好ましい。ポリマーは架
橋していることが好ましい。飽和炭化水素を主鎖として
有するポリマーは、エチレン性不飽和モノマーの重合反
応により得ることが好ましい。架橋しているバインダー
ポリマーを得るためには、二個以上のエチレン性不飽和
基を有するモノマーを用いることが好ましい。
【0073】二個以上のエチレン性不飽和基を有するモ
ノマーの例には、多価アルコールと(メタ)アクリル酸
とのエステル(例、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、1,4−ジクロロヘキサンジアクリレート、
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート)、
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメ
チロールエタントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエ
リスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエ
リスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,2,3−
シクロヘキサンテトラメタクリレート、ポリウレタンポ
リアクリレート、ポリエステルポリ安息香酸−2−アク
リロイルエチルエステル、1,4−ジビニルシクロヘキ
サノン)、ビニルスルホン(例、ジビニルスルホン)、
アクリルアミド(例、メチレンビスアクリルアミド)お
よびメタクリルアミドを挙げることができる。エチレン
性不飽和基を有するモノマーは、塗布後、電離放射線ま
たは熱による重合反応により硬化させることが好まし
い。ポリエーテルを主鎖として有するポリマーは、多官
能エポキシ化合物の開環重合反応により合成することが
好ましい。
【0074】二以上のエチレン性不飽和基を有するモノ
マーを用いる代わりに、またはそれに加えて、架橋性基
を有する化合物を用いてもよい。架橋性基の反応によっ
ても、架橋構造をバインダーポリマーに導入することが
できる。架橋性基の例には、イソシアナート基、エポキ
シ基、アジリジン基、オキサゾリン基、アルデヒド基、
カルボニル基、ヒドラジン基、カルボキシル基、メチロ
ール基、および活性メチレン基を挙げることができる。
さらに、ビニルスルホン基、酸無水物、シアノアクリレ
ート誘導体、メラミン、エーテル化メチロール、エステ
ル結合およびウレタン結合が架橋性基に含まれる。テト
ラメトキシシランのような金属アルコキシドも架橋構造
を導入するためのモノマーとして利用できる。ブロック
イソシアナート基のように、分解反応の結果として架橋
性を示す官能基を用いてもよい。また、架橋基は、分解
した結果反応性を示す官能基であってもよい。架橋性を
有する化合物は塗布後、熱によって架橋させることが好
ましい。
【0075】凹凸を形成させる粒子としては、無機粒子
または有機粒子を用いる。無機粒子を形成する物質の例
には、二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化マグネシウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム
および硫酸ストロンチウムが含まれる。有機粒子は、一
般にポリマーから形成する。ポリマーの例には、ポリメ
チルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリア
クリロニトリル、ポリスチレン、セルロースアセテート
およびセルロースアセテートプロピオネートが含まれ
る。無機粒子よりも有機粒子の方が好ましく、ポリメチ
ルメタクリレートもしくはポリエチレン粒子が特に好ま
しい。粒子の平均粒径は、0.5乃至30μmであるこ
とが好ましく、1乃至3μmであることがさらに好まし
い。粒子を形成する物質あるいは粒径が異なる二種類以
上の粒子を組み合わせて使用してもよい。凹凸が形成さ
れた表面を有する層の平均厚みは、粒子の平均粒径より
も小さいことが好ましい。
【0076】本発明の光学フィルターには、ハードコー
ト層、潤滑層、防汚層、帯電防止層あるいは中間層を設
けることもできる。 〔ハードコート層〕ハードコート層は、所望により光学
フィルターに強度を付与するために設けられる。ハード
コート層は架橋しているポリマーを含むことが好まし
い。ハードコート層は、アクリル系、ウレタン系、エポ
キシ系、シロキサン系のポリマー、オリゴマーまたはモ
ノマー(例、紫外線硬化型樹脂)を用いて形成すること
ができる。シリカ系のフィラーをハードコート層に添加
することもできる。
【0077】〔潤滑層〕最表面の反射防止層(通常は低
屈折率層)の上に、潤滑層を形成してもよい。潤滑層
は、反射防止層表面に滑り性を付与し、耐傷性を改善す
る機能を有する。潤滑層は、ポリオルガノシロキサン
(例、シリコンオイル)、天然ワックス、石油ワック
ス、高級脂肪酸金属塩、フッ素系潤滑剤またはその誘導
体を用いて形成することができる。潤滑層の厚さは、2
乃至20nmであることが好ましい。
【0078】〔防汚層〕最表面の反射防止層の上に防汚
層を設けることもできる。防汚層は反射防止層の表面エ
ネルギーを下げ、親水性あるいは親油性の汚れを付きに
くくするものである。防汚層は含フッ素ポリマーを用い
て形成することができる。防汚層の厚さは2乃至100
nmであることが好ましく、5乃至30nmであること
がさらに好ましい。また、特に防汚層を形成することな
く、最表面の反射防止層中に含フッ素ポリマーを含有さ
せることで、反射防止層が防汚層を兼ねることもでき
る。
【0079】最表面の反射防止層上に防汚層を設けた
り、または反射防止層中に防汚効果を有する化合物(防
汚剤)を添加することで反射防止層に防汚性を持たせる
こともできる。防汚層は、反射防止層の表面エネルギー
を下げ、親水性あるいは親油性の汚れを付きにくくする
ものである。防汚層は、含フッ素ポリマーを用いて形成
することができる。防汚層の厚さは2乃至100nmで
あることが好ましく、5乃至30nmであることがさら
に好ましい。防汚層や防汚剤としては、含フッ素化合物
を用いるのが好ましい。防汚剤の具体的な化合物として
は、フッ素を含有するモノマー、フッ素を含有するモノ
マーと他の親水性あるいは親油性のモノマーとのブロッ
ク共重合体、あるいはグラフト共重合体が挙げられる。
フッ素含有モノマーとしては、ヘキサフルオロイソプロ
ピルアクリレート、ヘプタデカフルオロデシルアクリレ
ート、パーフルオロアルキルスルホンアミドエチルアク
リレート、パーフルオロアルキルアミドエチルアクリレ
ート等に代表されるパーフルオロアルキル基含有(メ
タ)アクリル酸エステルが挙げられる。また、モノマー
を使用する際には重合時に飛散を防止するために炭素数
7以上のモノマーであることが好ましく、さらに好まし
くは炭素数10以上であり、特に好ましくは炭素数13
以上である。親水性あるいは親油性のモノマーとして
は、メチルアクリレート等の(メタ)アクリル酸エステ
ル、末端に水酸基含有ポリエステルと(メタ)アクリル
酸のエステル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコールの(メタ)アクリル酸エス
テル等が挙げられる。市販のものとしては、パーフルオ
ロアルキル鎖のミクロドメイン構造を有するアクリル系
オリゴマーのデフェンサMCF−300,312、32
3等、パーフルオロアルキル基・親油性基含有オリゴマ
ーのメガファックF−170、F−173、F−175
等、パーフルオロアルキル基・親水性基含有オリゴマー
のメガファックF−171等(大日本インキ化学工業
(株)製)や、表面移行性に優れたセグメントと樹脂に
相溶するセグメントよりなるビニルモノマーのブロック
ポリマーであるフッ化アルキル系のモディパーF−20
0、220、600、820等が挙げられる。
【0080】〔帯電防止層〕光学フィルターに帯電性を
付与する目的で、帯電防止層を形成することができる。
帯電防止層は、通常透明支持体の反射防止膜層側に形成
される。帯電防止層は、以下に説明する導電性材料をバ
インダーとともに分散し塗布することにより形成するこ
とができる。帯電防止性を付与するためには、以下の説
明する導電性材料をバインダーとともに分散し塗布する
ことにより付与することができる。好ましく使用される
帯電防止用導電性材料およびバインダーとしては、前記
下塗り層に帯電防止性能を付与し、帯電防止層を兼ねる
際に用いる帯電防止用導電性材料およびバインダーを用
いることができる。
【0081】好ましく使用される帯電防止用導電性材料
は結晶性の金属酸化物粒子であり、酸素欠陥を含むもの
及び、用いられる金属酸化物に対してドナーを形成する
異種原子を少量含むもの等は一般的にいって導電性が高
いので特に好ましい。金属酸化物の例としてはZnO、
TiO2、SnO2、Al23、In23、SiO2、M
gO、BaO、MoO3、V25等、或いはこれらの複
合酸化物が好ましく、特にZnO、In23、V25
およびSnO2が好ましい。異種原子を含む例として
は、例えばZnOに対してはAl、In等の添加、Sn
2に対してはSb、Nb、P、ハロゲン元素等の添
加、またTiO2に対してはNb、Ta等の添加が効果
的である。これらの異種原子の添加量は、0.01mo
l%乃至30mol%の範囲が好ましいが、0.1乃至
10mol%であれば特に好ましい。更に、微粒子分散
性、透明性改良のために、微粒子形成時に珪素化合物を
添加してもよい。上記金属酸化物微粒子は、導電性を有
しており、その体積抵抗率は107Ω−cm以下、特に
105Ω−cm以下である。これらの酸化物については
特開昭56−143431号、同56−120519
号、同58−62647号、特開平4−79104号な
どの各公報に記載されている。
【0082】さらに、特公昭59−6235号公報に記
載のごとく、他の結晶性金属酸化物粒子あるいは繊維状
物(例えば酸化チタン)に上記の金属酸化物を付着させ
た導電性素材を使用してもよい。利用できる一次粒子サ
イズは0.0001乃至1μmが好ましいが、0.00
1乃至0.5μmであると分散後の安定性がよく使用し
やすい。また、光散乱性をできるだけ小さくするために
0.001乃至0.3μmの導電性粒子を利用すると透
明材料を形成することが可能となり大変好ましい。これ
らの粒子は分散液及び塗布膜中での粒子は通常数個以上
の一次粒子が集合した二次凝集体であり、その粒径は
0.3乃至0.01μmであり、好ましくは0.2乃至
0.03μmである。また、導電性材料が針状あるいは
繊維状の場合はその長さは30μm以下で直径が1μm
以下が好ましく、特に好ましいのは長さが10μm以下
で直径0.3μm以下であり長さ/直径比が3以上であ
る。
【0083】帯電防止用金属酸化物は、バインダーと共
に塗布されることが好ましい。バインダーとしては、特
に限定されないが、例えばゼラチンやデキストラン、ポ
リアクリルアミド、デンプン、ポリビニルアルコールの
ような水溶性バインダーでもよいし、ポリ(メタ)アク
リル酸エステル、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリ
塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、スチレン/ブタジエ
ン共重合体、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエチレ
ン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレン、ポリカ
ーボネートなどの合成重合体バインダーを有機溶媒で使
ってもよいし、更にこれらの重合体バインダーを水分散
体の形体で用いてもよい。また、これらの金属酸化物は
球形状のものと繊維状のものを混合して使用してもよ
い。帯電防止用金属酸化物の含有量は、0.0005g
/m2以上であり、より好ましくは0.0009乃至
0.5g/m2、特に好ましくは0.0012乃至0.
3g/m2である。
【0084】最終形態としての反射防止膜の表面抵抗率
は、102乃至1012Ωの範囲が一般的であり、106
至1012Ωの範囲が好ましく、さらに109乃至1012
Ωの範囲がより好ましい。表面抵抗率が1012Ωをこえ
ると、帯電防止機能が十分でなく、ほこり等の付着を防
ぐことができない。また、表面抵抗率が102Ωを下回
るには、多量の導電性金属酸化物を添加しなければなら
ず、そのため下塗り層の膜質が弱くなり低屈折率層の接
着強度が低下したり、反射防止膜のヘイズが大きくな過
ぎ実用的でない。
【0085】[各層の形成と光学フィルターの使用等]以
上述べた光学フィルターの種々の層は、一般的な塗布方
法により形成することができる。塗布方法の例には、デ
ィップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコー
ト法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラ
ビアコート法およびホッパーを使用するエクストルージ
ョンコート法(米国特許2681294号明細書記載)
が含まれる。ワイヤーバーコート法、グラビアコート法
およびエクストルージョンコート法が好ましい。二つ以
上の層を同時塗布により形成してもよい。同時塗布法に
ついては、米国特許2761791号、同294189
8号、同3508947号、同3526528号の各明
細書および原崎勇次著「コーティング工学」253頁
(1973年朝倉書店発行)に記載がある。各層の塗布
液には、ポリマーバインダー、硬化剤、界面活性剤、p
H調整剤のような添加剤を加えることができる。塗布法
以外にも、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレ
ーティング法、プラズマCVD法あるいはPVD法によ
り層を形成することもできる。
【0086】なお、画像表示装置のディスプレイから発
生される電磁波を遮蔽する必要がある場合には、ディス
プレイの前面に導電性の高い膜が必要であり、本発明の
光学フィルターに導電層が設けられる。導電層の種類と
しては、銀などの金属層と金属酸化物の積層系を用いる
方法、格子状等にエッチングした金属薄膜、導電性メッ
シュを用いる方法などがあるが、モアレを起こさないと
いう点で銀などの金属層と金属酸化物の積層系を用いる
方法が好ましい。導電層の抵抗は、500Ω/□以下で
あることが好ましく、さらに好ましくは50Ω/□以下
であることが好ましく、特に好ましくはΩ/□以下であ
る。また、実質的な下限としては、スパッタ膜で1Ω/
□、金属メッシュでは0.5Ω/□程度である。透明導
電層を設置する層としては、可視光吸収層と同一の支持
体上でもよいし、他の支持体でもよい。これら導電層
は、透過率40から90%であることが好ましい。
【0087】上記銀などの金属層と金属酸化物の積層系
は、透明であることが好ましい。金属薄膜の金属として
は、金、銀、銅、白金、ロジウム、イリジウム、パラジ
ウム、から選ばれる1種もしくは2種以上の合金が好ま
しく、パラジウムと銀との合金が特に好ましい。この合
金中の銀の含有率は、80質量%以上であることが好ま
しい。金属酸化物薄膜の金属酸化物としては、Ti
2、SnO2、ZnO、ITOおよびIn23を主成分
とするものであることが好ましく、Ga23などを添加
してもよい。金属層と金属酸化物層とを積層すると、金
属酸化物層により金属層を保護(酸化防止)し、可視光
の透過率を高くすることができる。積層する構成として
は、支持体/(金属酸化物層/金属層)n/金属酸化物
層であることが好ましい。ここでnは1以上の整数であ
り、1乃至10の整数が好ましく、更に好ましくは1〜
7の整数であり、特に好ましくは1〜5の整数である。
金属層、金属酸化物層はそれぞれ、二種以上の積層であ
ってもよい。また金属層上に金属層を保護するための層
を設けてもよい。
【0088】また、上記層構成において、金属アルコキ
サイド化合物の薄膜も、金属層と積層することができ
る。金属酸化物または金属アルコキサイド化合物の層
は、金属層の両側に積層することができる。金属層の両
側に積層する場合、異なる種類の層を用いてもよい。金
属層の厚さは、合計5乃至60nmであることが好まし
く、10乃至55nmであることがさらに好ましく、1
5乃至50nmであることが最も好ましい。金属酸化物
または金属アルコキサイド化合物層の厚さは、20乃至
300nmであることが好ましく、40乃至150nm
であることがさらに好ましい。金属層は、スパッタリン
グ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、プラズマ
CVD法、プラズマPVD法あるいは金属または金属酸
化物の超微粒子塗布により形成することができる。中で
もスパッタリング法が好ましい。また、スパッタリング
する透明支持体上には支持体からの可塑剤の揮散を防ぐ
ためにアクリル系、ウレタン系、エポキシ系、シロキサ
ン系のポリマー、オリゴマーまたはモノマー(例、紫外
線硬化型樹脂)を用いてオーバーコート層を10μm以
下の厚みで有することが好ましい。
【0089】光学フィルターは、液晶表示装置(LC
D)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレク
トロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や陰極管表
示装置(CRT)のような画像表示装置に用いられる。
本発明に従う光学フィルターは、プラズマディスプレイ
パネル(PDP)または陰極管表示装置(CRT)、特
にプラズマディスプレイパネル(PDP)に用いると、
顕著な効果が得られる。
【0090】本発明の光学フィルターは、透明支持体を
前面ガラス板を撤去された画像表示装置のパネル、例え
ばプラズマディスプレイパネルに直接貼り合わせること
ができる。その際ガラス破損防止、破損時のガラスによ
る怪我を防ぐため、本発明の光学フィルターを構成する
透明支持体に1乃至5枚、好ましくは1枚または2枚の
透明支持体を積層することが望ましい。この場合、透明
支持体の膜厚の合計が250μm以上であることが好ま
しく、より好ましくは350μm以上であり、特に好ま
しくは400μm以上である。また、実質的な上限とし
ては5mmで、好ましくは4mmで、さらに好ましくは
2mmである。厚いほど強度は増すが張り合わせの手
間、視認性の劣化が起こるので、透明支持体の材質や他
の層の構成を勘案して適宜選ぶことができる。また、用
いる透明支持体の内、一枚が160μm以上であること
が好ましい。また、可視光吸収層は低反射層と同一の支
持体の低反射層の反対面側に設置されてもよいし、別の
支持体に設置されてもよい。近赤外線遮蔽層、透明導電
層も同様である。
【0091】支持体同士を貼りつける際には、粘着剤を
用いることが好ましい。粘着剤は、粘着性を有し、ゴム
状の粘りを有する材料である。粘着剤として、好ましく
は天然ゴム系、SBR系、ブチルゴム系、再生ゴム系、
アクリル系、ポリイソブチレン系、シリコーンゴム系、
ポリビニルブチルエーテルなどを挙げることができ、な
かでもアクリル系が好ましい。粘着剤に関しては、高分
子学会編「高機能接着剤・粘着剤」などに記載されてい
るものを用いることができる。粘着剤層は、これらの粘
着剤を水または溶剤に、溶解あるいは分散した塗布液を
直接塗布、乾燥して得られるが、あらかじめ剥離性の良
好なPETなどの支持体上に粘着剤層を設けたものをラ
ミネートして粘着剤層を設けることもできる。
【0092】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明は実施例に限定されて解釈されることはな
い。
【0093】(支持体上への下塗り層および帯電防止層
の形成)厚さ175μmの透明支持体(2軸延伸ポリエ
チレンテレフタレートフィルム)の両面をコロナ処理し
た後、可視光吸収層、赤外線遮蔽フィルター層を設置す
る面に屈折率1.55、ガラス転移温度37℃のスチレ
ン−ブタジエンコポリマーからなるラテックス(LX4
07C5、日本ゼオン(株)製)を乾燥後の膜厚が30
0nmとなるよう塗布し、下塗り層を形成した。反対面
にも屈折率1.55、ガラス転移温度37℃のスチレン
−ブタジエンコポリマーからなるラテックス(LX40
7C5、日本ゼオン(株)製)と酸化錫・酸化アンチモ
ン複合酸化物(石原産業(株)FS−10D)を質量で
5:5の割合で混合し乾燥後の膜厚が200nmとなる
よう塗布し、帯電防止層を兼ねる下塗り層を形成した。
【0094】(ハードコート層の形成)酸化ジルコニウ
ムの48質量%分散液(溶媒:メチルエチルケトン/シ
クロヘキサノン、質量比1/1)37.2g、ジペンタ
エリスリトールヘキサアクリレート(DPHA、日本化
薬(株)製)4.46g、光重合開始剤1.17g(イ
ルガキュア907、チバガイギー社製)を混合溶解し
た。上記膜厚が200nmの帯電防止層を兼ねる下塗り
層上に上記溶液を乾燥膜厚が6μmとなるようにワイヤ
ーバーにて塗布、乾燥し、紫外線を照射し硬化させた。
【0095】(反射防止層の形成)反応性フッ素ポリマ
ー(JN−7219、JSR(株)製)2.50gにt
−ブタノール1.5gを加え、室温で10分間攪拌し、
1μmのポリプロピレンフィルターでろ過し、塗布液を
調製した。前記ハードコート層上にこの液をバーコータ
ーを用いて乾燥膜厚90nmになるように塗布し、12
0℃で3分間乾燥した。
【0096】実施例1(可視光吸収層の形成) (可視光吸収層の形成)ゼラチンの10質量%水溶液1
80gにpHが7になるように1規定の水酸化ナトリウ
ム溶液を添加し、下記(色素1),10mg/m2およ
び下記(色素2),35mg/m2、および゛下記(色
素3),15mg/m2を添加し、30℃で24時間攪
拌した。得られた塗布液を反射防止層が形成されている
裏面の300nmの下塗り層側に、乾燥膜厚が3.5μ
mとなるように塗布し、120℃で10分間乾燥して光
学フィルターを作成した。
【0097】
【化21】
【0098】実施例2(可視光吸収層および赤外線遮蔽
層の形成) (可視光吸収層1の形成)ゼラチンの10質量%水溶液
180gにpHが7になるように1規定の水酸化ナトリ
ウム溶液を添加し、上記(色素1)10mg/m2およ
び上記(色素3),15mg/m2を添加し、30℃で
24時間攪拌した。得られた塗布液を反射防止層が形成
されている裏面の200nmの下塗り層側に、乾燥膜厚
が1.3μmとなるように塗布し、120℃で10分間
乾燥した。 (可視光吸収層2および赤外線遮蔽層の形成)前記染料
2−7、24.5mg/m2および前記染料1−12、
45.9mg/m2、前記染料1−13,29.1mg
/m2および上記(色素2),120mg/m2を添加
し、30℃で24時間撹拌した。得られた塗布液を前記
可視光吸収層上に、乾燥膜厚が1.7μmとなるように
塗布し、120℃で10分間乾燥して光学フィルターを
作成した。本光学フィルターの透過率を図1に示す。
【0099】実施例3 実施例2において、色素2を110mg/m2となるよ
うにした以外は実施例2と同様にして光学フィルターを
得た。
【0100】実施例4 実施例2において、染料2−7を用いなかったこと以外
は実施例2と同様にして光学フィルターを得た。
【0101】比較例1 実施例1において、色素2を用いなかったこと以外は実
施例1と同様にして光学フィルターを得た。
【0102】比較例2 実施例1において、色素3を用いなかったこと以外は実
施例1と同様にして光学フィルターを得た。
【0103】比較例3 実施例1において、色素3を60mg/m2となるよう
添加した以外は実施例1と同様にして光学フィルターを
得た。
【0104】比較例4 実施例2において、色素2および染料2−7を用いなか
ったこと以外は実施例2と同様にして光学フィルターを
得た。
【0105】比較例5 実施例2において、色素3および染料2−7を用いなか
ったこと以外は実施例2と同様にして光学フィルターを
得た。
【0106】比較例6 実施例2において、色素3を用いなかったこと以外は実
施例2と同様にして光学フィルターを得た。本光学フィ
ルターの透過率を図2に示す。
【0107】実施例、比較例において下記波長領域の平
均透過率および吸収極大値の透過率を表1、2に示す。 (1)380nm以上440nm未満の平均透過率 (2)440nm以上500nm未満の平均透過率 (3)500nm以上520nm未満の平均透過率 (4)520nm以上540nm未満の平均透過率 (5)540nm以上560nm未満の平均透過率 (6)560nm以上580nm未満の平均透過率 (7)580nm以上600nm未満の平均透過率 (8)580nm以上610nm未満の範囲における吸
収の極大値の透過率 (9)600nm以上620nm未満の平均透過率 (10)620nm以上660nm未満の平均透過率 (11)660nm以上700nm未満の平均透過率 (12)700nm以上740nm未満の平均透過率 (13)740nm以上780nm以下の平均透過率 (14)780nm以上1000nm以下の平均透過率 (15)620nm以上1000nm以下の平均透過率
【0108】
【表1】
【0109】
【表2】
【0110】これら光学フィルターおよびをプラズマデ
ィスプレイに直接貼り合わせ、ディスプレイ点灯時、非
点灯時の色味を比べた。結果を表3に示す。
【0111】
【表3】
【0112】各評価方法は以下の通りである。 ・プラズマディスプレイ点灯時の色味評価(目視) ×…青色、緑色または赤色を帯びた白 ○…自然な白色光 ・プラズマディスプレイ非点灯時の色味評価(目視) ×…青みまたは緑色を帯びており不自然 ○…自然な色(灰色系) ・近赤外線カット性 ×…780nm以上1000nm以下の平均透過率10
%以上 △…780nm以上1000nm以下の平均透過率5%
以上10%未満 ○…780nm以上1000nm以下の平均透過率平均
透過率5%以下 −…近赤外線カット層なし
【0113】実施例1においてはプラズマディスプレイ
点灯時、非点灯時ともに自然な色であった。実施例2、
3は双方とも色味は自然であったが微妙に色味に違いが
有り、使用するプラズマディスプレイにより適当なフィ
ルターの種類を選ぶことができる。また、色味に影響を
及ぼさずに近赤外線を十分カットすることができた。実
施例4は色味としては自然なものであったが、近赤外線
のカット性に若干劣るものであった。これらの結果か
ら、本発明の光学フィルターは、プラズマディスプレイ
点灯時、非点灯時とも色味が自然であり、放出される赤
外光強度を低減することができること、さらには可視光
吸収層と、可視光吸収層および赤外線遮蔽層を兼ねた層
との二層とすること(実施例2、3)で、微妙に色味を
変えたものが製造しやすくなることが明らかである。
【0114】
【発明の効果】本発明の光学フィルターは、画像表示装
置における外光の映りこみを防止するための反射防止性
能に優れ、放出される赤外光強度を低減し、色純度を改
善することができる。また、光学フィルターを適用した
画像表示装置は、前面板ガラスを撤去した場合に、軽量
化、低コスト化が実現され、しかも上記性能に優れてい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2で作製した光学フィルターの透過率を
示すグラフである。
【図2】比較例6で作製した光学フィルターの透過率を
示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H048 CA04 CA05 CA09 CA12 CA14 CA19 CA23 CA24 2H091 FA37 LA03 2K009 AA05 AA06 AA12 AA15 BB24 CC03 CC21 CC26 DD02 EE01 EE03 EE05 5G435 AA00 AA01 AA04 AA16 GG11 GG32 HH03 KK07

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明支持体上に色素を含有する可視光吸
    収層を有する光学フィルターであって、580nm以上
    610nm以下の範囲に吸収の極大値があり、該極大値
    の透過率が10%以上35%以下であり、かつ540n
    m以上560nm未満の平均透過率が45%以上65%
    以下、560nm以上580nm未満の平均透過率が3
    5%以上60%以下の範囲であることを特徴とする光学
    フィルター。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光学フィルターであっ
    て、各波長における透過率が下記範囲であることを特徴
    とする光学フィルター。 (1)380nm以上440nm未満の平均透過率が3
    0%以上60%以下 (2)440nm以上500nm未満の平均透過率が5
    5%以上75%以下 (3)500nm以上520nm未満の平均透過率が5
    5%以上75%以下 (4)520nm以上540nm未満の平均透過率が5
    0%以上70%以下 (5)540nm以上560nm未満の平均透過率が4
    5%以上65%以下 (6)560nm以上580nm未満の平均透過率が3
    5%以上60%以下 (7)580nm以上600nm未満の平均透過率が1
    0%以上40%以下 (8)600nm以上620nm未満の平均透過率が3
    5%以上65%以下
  3. 【請求項3】 2種以上の可視光吸収層が設けられてい
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の光学フィ
    ルター。
  4. 【請求項4】 500nm以上620nm以下の範囲に
    おいて一つの吸収極大を有することを特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載の光学フィルター。
  5. 【請求項5】 赤外線遮蔽層を有し、620nm以上1
    000nm以下の平均透過率が25%以下であり、かつ
    700nm以上740nm未満の平均透過率が20%以
    上40%以下、740nm以上780nm以下の平均透
    過率が2%以上25%以下の範囲であることを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれかに記載の光学フィルター。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の、780nm以上10
    00nm以下の平均透過率が15%以下であり、しかも
    下記各波長における透過率が下記範囲にあることを特徴
    とする光学フィルター。 (1)620nm以上660nm未満の平均透過率が5
    0%以上70%以下 (2)660nm以上700nm未満の平均透過率が3
    5%以上55%以下 (3)700nm以上740nm未満の平均透過率が2
    0%以上40%以下 (4)740nm以上780nm以下の平均透過率が2
    %以上25%以下
  7. 【請求項7】 可視光吸収層の580乃至610nmの
    波長領域における吸収極大での半値幅が5乃至70nm
    であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載
    の光学フィルター。
  8. 【請求項8】 反射防止層、帯電防止層、ハードコート
    層、防汚層のいずれかの層を少なくとも1つ有すること
    を特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光学フィ
    ルター
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかの光学フィルタ
    ーを用いたことを特徴とする画像表示装置。
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