JP2008246966A - インクジェット記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗工量が少なく、かつ高い光沢とインク吸収性、高い印刷濃度を併せ持ったインクジェット記録媒体を得る。
【解決手段】基材上に、カチオン性シリカゾル、擬ベーマイトゾル、ポリビニルアルコールからなり、カチオン性シリカゾル:擬ベーマイトゾルの質量比が90:10〜70:30の範囲にある塗工組成物を用い、直接法キャスト処理にて塗工層を形成せしめる。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット記録媒体、特に塗工量が少なくとも高い光沢と良好なインク吸収性を有し、かつ高い印刷濃度を与える光沢インクジェット記録媒体に関する。
近年、インクジェットプリンターの技術が急速に進歩し、一般的な銀塩写真法によるものと同等以上の画像品質を有する記録物が得られるようになってきた。これに伴い、インクジェット用の記録媒体にも、銀塩写真法に用いられる記録媒体と同等の、表面に高い光沢感を有するものが求められている。
かかる記録媒体としては、特許文献1等で提案されている、ポリエステルフィルム等のプラスチックフィルムや、原紙上にポリエチレンなどのプラスチックをラミネートした、いわゆるレジンコート紙を基材としたものがある。ところで、インクジェット技術により高い鮮鋭度を有する記録物を得るためには、高いインク吸収性を有することが記録媒体に求められる。しかし、これらの技術により高いインク吸収性を有する記録媒体を製造するためには、必然的に多量のインク吸収層を塗工、具体的には20g/m2以上、より好ましくは25g/m2以上のインク吸収層を塗工しなくてはならず、その品質は高いもののコスト面では必ずしも好ましいものとはいえなかった。
特許文献2および3等では、比較的低コストでインクジェット用光沢記録媒体を製造する手段として、原紙上に直接インク吸収性の塗工層を設け、その表面を加熱した金属表面に圧着することで光沢面を得る、いわゆるキャスト法を用いることが提案されている。この技術によれば、必要とされるインク吸収の一部を原紙に負担させることができ、たしかに比較的少ない塗工量で良好なインク吸収性を有するインクジェット記録媒体を得ることはできるが、上記の技術によるものに匹敵する光沢感を得るためにはなお15g/m2程度以上の塗工量は必要であった。
比較的少ない塗工量で高い光沢感を得るための技術として、特許文献4では、シリカゾル、アルミナ、および特定の共重合樹脂からなる塗工層をキャスト法により設けることが提案されている。本技術によれば、たしかに少ない塗工量で高い光沢感を得ることはできるものの、印刷濃度の面では未だ十分なものではなかった。
特開2001−150795号公報 特許第2938380号公報 特開2002−166644号公報 特開2004−261980号公報
本発明の目的は、実現が従来困難であった、塗工量が少なくとも高いインク吸収を有し、かつ濃度が高い印刷画像が得られるインクジェット記録媒体を提供することにある。
基材上に、カチオン性シリカゾル、擬ベーマイトゾル、ポリビニルアルコールを含んでなる塗工組成物を塗工後、直接法によりキャスト処理を行って製造されるインクジェット記録媒体において、塗工組成物における、カチオン性シリカゾル:擬ベーマイトゾルの質量比が90:10〜70:30であるインクジェット記録媒体である。
本発明により、従来得られなかった、塗工量が少なくとも高いインク吸収を有し、かつ鮮明な印刷画像が得られるインクジェット記録媒体が得られる。
本発明において用いる基材としては通常紙が用いられるが、必要に応じて各種の不織布等、紙以外の材料を用いることもできる。本発明において基材として用いる紙の種類や坪量に特段の制限は無いが、キャスト処理における乾燥を短時間で完結させるためにはJIS P 8117により測定される透気抵抗度が50(s)以下であるものを用いることが好ましい。
本発明に用いる紙を構成するパルプとしては、各種の針葉樹、広葉樹から製造される、クラフトパルプ、亜硫酸パルプ等の化学パルプ、半化学パルプ、機械パルプを用いることが可能であるし、バガスパルプ、ケナフパルプ、コットンパルプ、リンターパルプ、ワラパルプ、竹パルプ等の非木材パルプを用いることも可能である。本発明に用いる紙を構成するパルプとして白色度が低いものを用いると、それに含まれるリグニン由来等の着色性物質が塗工層に拡散し、著しい経時着色を引き起こす原因になるから、かかる着色を嫌う場合には、JIS P 8212(1998年版)に規定される白色度が75以上のものを用いることが好ましい。
本発明においてカチオン性シリカゾルとは、シリカゾルの表面をアルミニウム化合物で処理して正のゼータ電位を有するようにしたものである。カチオン性シリカゾルは、安定剤として塩化物イオン、硝酸イオン、酢酸イオン等のアニオンを含むが、本発明においてその種類は特に限定されない。かかるカチオン性シリカゾルとしては、スノーテックスAK(日産化学社製)、ルドックスCL−P(グレース・デビソン社製)、レバジル100S(HCスタルク社製)等の名称で市販されているものを用いることができるがこれらに限定されるものではない。
本発明において擬ベーマイトゾルとは、その乾固物がベーマイトと類似したX線回折パターンを与えるアルミナ水和物ゾルを言う。擬ベーマイトゾルとしては、カタロイドASシリーズ(触媒化学社製)、アルミナゾル−520(日産化学社製)等の名称で市販されているものを用いることができるがこれらに限定されるものではない。またディスペラールHPシリーズ(サソールジャーマニー社製)等の名称で市販されている粉体状の擬ベーマイトを、塩酸、硝酸、酢酸等の適切な酸を用いて解膠して用いることも可能である。
本発明の塗工組成物におけるカチオン性シリカゾル:擬ベーマイトゾルの質量比は90:10〜70:30であり、擬ベーマイトゾルの質量比がこの範囲より大きくても小さくても本発明の効果である高い印刷濃度は得られない。その理由については詳細には検討していないが、擬ベーマイトゾルの質量比が少なすぎる場合、塗工層の高い染料定着性が得られず、また擬ベーマイトゾルの質量比が多すぎる場合、塗工層が不透明になることが原因と推測される。
本発明においてキャスト処理とは、湿潤状態にある塗工層を加熱された鏡面に圧着し、鏡面形状を塗工層の表面に転写すると共に塗工層から水分を乾燥除去し記録媒体に光沢を付与する処理を言う。キャスト処理に使用する装置(キャスト装置)は通常、表面がクロムメッキされたシリンダーの表面に、弾性ロールを用いて連続的に塗工紙を圧着する構造の装置であるが、同様の作用を有する他の構造の装置を用いることも可能である。
本発明のインクジェット記録媒体を製造するにあたり用いるキャスト処理の方式としては直接法と呼ばれる、塗工組成物を塗工後、塑性を失わないうちにそのままキャスト装置の鏡面に圧着する方式を用いる。直接法は、ウエット法と呼ばれる場合もある。本発明においては、塗工後の塗工組成物が塑性を失わない範囲であれば塗工組成物の水分を除去してもよいが、圧着される前に塑性が失われる程度まで水分を失ってしまうと、その後にあらためて水分を付与してももはや良好な光沢を得ることはできない。また、塑性を高めるために不足する水分を付与しても良いが、水分が多すぎると圧着部で絞られて所望の塗工量が得られなくなったり、紙面を通じて蒸発する水分の量が多くなって紙面に凹凸が生じ、質感を損なうことがある。具体的には、塗工後のウェブがキャスト装置のシリンダーに接触する直前における塗工層の水分率は40%を下回らないことが好ましく、また85%を上回らないことが好ましい。
また、直接法の範疇に含まれるキャスト処理の方式として、塗工された組成物に薬液(凝固液)を付与し、基材上でゲル化させてからキャスト装置の鏡面に圧着する凝固法ないしゲル化法が知られている。凝固法においても、カチオン性シリカゾルと擬ベーマイトゾルを90:10〜70:30の比率で含む塗工組成物を用いることで、高いインク吸収性と印刷濃度を得ることができる。
光沢紙を製造するためのキャスト処理の方式としては、他に間接法ないしリウエット法と呼ばれる、塗工組成物を塗工後、一旦乾燥させてから再度湿潤してキャスト装置の鏡面に圧着する方式がある。しかし、本発明の塗工組成物、すなわちカチオン性シリカゾルと擬ベーマイトゾルを90:10〜70:30の比率で含み、かつポリビニルアルコールを含む塗工組成物を間接法でキャスト処理しても、他の塗工組成物を用いた場合と比較して高いインク吸収性や印刷濃度を得ることはできない。
本発明の塗工組成物には、光沢発現の促進や、塗層強度の向上等の目的で、ホウ酸、ホウ酸塩、酢酸ジルコニウムアンモニウム等のジルコニウム塩、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、ホルムアルデヒド、ブチルアルデヒド、グリオキザール等のアルデヒド等の架橋剤を添加することも可能である。
本発明の塗工組成物にはまた、光沢発現の促進や、塗層強度の向上等の目的で、アクリル系、スチレン−アクリル系、ポリウレタン系等の熱可塑性樹脂分散物を添加する事もできる。なお、これらの樹脂がアニオン性であると、サブミクロン顔料との間で凝集構造を生成し、高い光沢が得られなくなることがあるから、ノニオン性またはカチオン性のものを用いることが好ましい。
本発明の塗工組成物にはまた、光沢発現の促進や、塗層強度の向上等の目的で、メチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、グアーガム、デンプン、デキストリン等の水溶性多糖類を添加することも可能である。
また、キャスト装置における鏡面からの剥離性を改善することを目的に油性物質または油性物質の水性分散物等の離型剤を、本発明の塗工組成物に添加したり、キャスト処理に先立ち塗工したりすることで、高速でのキャスト処理が可能になることから好ましい。本発明において離型剤として用いることができる物質としては、ジメチルオクチルアミン、ジメチルオクタデシルアミン等の高級アルキルアミン、トリメチルオクチルアンモニウムクロリド、トリメチルオクタデシルアンモニウムクロリドなどの高級アルキル四級アンモニウム塩、オレイン酸、ステアリン酸、カプリル酸などの高級カルボン酸またはそれらの塩、オクチルアルコール、オクタデシルアルコールなどの高級アルコール、植物油、グリセリントリステアレート、グリセリントリオレエート、グリセリントリラウレート等の脂肪酸トリグリセリド、植物油部分加水分解物、グリセリンジステアレート、グリセリンジオレエート、グリセリンジラウレート、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノオレエート、グリセリンモノラウレート、ソルビタンジオレエート、ソルビタンモノオレエート等の多価アルコール脂肪酸部分エステル、流動パラフィン、ポリエチレンワックス、シリコーン油などを例示することができる。
本発明における塗工層の塗工量は、少なすぎると十分な光沢が得られないことがあるから、2g/m2以上にすることが好ましい。また塗工量が多すぎても特性の向上は見られず、むしろ印刷濃度が低下する等の弊害が生じるから、概ね10g/m2程度以下にすることが好ましい。
本発明のインクジェット記録媒体には、基材とキャスト処理により形成される塗工層との間に、色目の改善、インク吸収性のさらなる向上等の目的で、シリカ等の顔料とラテックス、ポリビニルアルコール等のバインダーからなる下塗り層を設けることも可能である。また、色目の改善、カールの抑制などの目的で、インク吸収層とは反対側の面に、カオリン、タルク、炭酸カルシウム等の顔料とポリビニルアルコール、デンプン、SBR等のバインダーからなる裏塗り層を設けることもできる。これらの層には、外観の改善、インク定着性の改善等の目的に応じて、蛍光増白剤、着色剤、染料定着剤等の各種薬剤を添加することができる。
以下本発明の実施例を示す。なお、本実施例において、特に明示しない限り部は質量部、%は質量%を示すものとする。また本実施例において不揮発分濃度とは、105℃で恒量になるまで乾燥した場合の残存不揮発分の質量%を言う。
[実施例1]
[下塗り層塗工組成物の調製]
水296部と50%水酸化ナトリウム水溶液4部(不揮発分2部)を混合し、不定形シリカ(トクヤマ社製ファインシールX37B)100部を添加し、ノコギリ状ブレードを有する分散機を用いて十分に分散した。ここに蛍光増白剤を不揮発分として2部、けん化度98.5mol%、その4%水溶液の粘度が26mPa・秒であるポリビニルアルコール(クラレ社製クラレポバールPVA117)の10%水溶液400部(不揮発分40部)50%のジメチルアミン−エピクロロヒドリン縮合物水溶液30部(不揮発分15部)を添加し混合して下塗り層塗工組成物を調製した。
[下塗り層の塗工]
市販の坪量157g/m2の上質紙(三菱製紙社製ダイヤフォーム)上に、上の下塗り層塗工組成物を、塗工量が不揮発分として5g/m2となるようにエアナイフコーターを用いて塗工し、エアドライヤで乾燥して下塗り層を塗工した原反を作製した。
[擬ベーマイトゾルの調製]
水299部に酢酸1部を加え混合したものに、擬ベーマイト粉末(サソールジャーマニー社製Disperal HP14)100部を加え、2時間攪拌して不揮発分濃度25%の擬ベーマイトゾルを調製した。
[グリセリンモノステアレート水性分散物の調製]
水95部とグリセリンモノステアレート5部をホモジナイザーで30分処理し、グリセリンモノステアレートの分散物を得た。
[塗工組成物の調製]
水85部、不揮発分40%のカチオン性シリカゾル(グレースデビソン社製Ludox Cl−P)225部(不揮発分90部)、上で調製した擬ベーマイトゾル40部(不揮発分10部)けん化度88mol%、その4%水溶液の粘度が40mPa・秒であるポリビニルアルコール(クラレ社製クラレポバールPVA224)の10%水溶液50部(不揮発分5部)を混合し、さらに上のグリセリンモノステアレート水性分散物20部(不揮発分1部)を加えて塗工組成物を調製した。
[キャスト処理]
上で作製した下塗り層塗工原反上に、乾燥後の塗工量が5g/m2となるように上の塗工組成物を塗工し、95℃に加熱したキャスト装置のシリンダーに圧着し、乾燥後に引き剥がすことでインクジェット記録媒体を作製した。
[実施例2]
塗工組成物の配合比を、水70部、カチオン性シリカゾル200部(不揮発分80部)、擬ベーマイトゾル80部(不揮発分20部)、ポリビニルアルコール水溶液50部(不揮発分5部)、グリセリンモノステアレート水性分散物20部(不揮発分1部)に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を作製した。
[実施例3]
塗工組成物の配合比を、水55部、カチオン性シリカゾル175部(不揮発分70部)、擬ベーマイトゾル120部(不揮発分30部)、ポリビニルアルコール水溶液50部(不揮発分5部)、グリセリンモノステアレート水性分散物20部(不揮発分1部)に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を作製した。
[実施例4]
塗工組成物の配合比を、水72部、カチオン性シリカゾル200部(不揮発分80部)、擬ベーマイトゾル80部(不揮発分20部)、ポリビニルアルコール水溶液50部(不揮発分5部)、不揮発分濃度27%のカチオン性アクリル−スチレン共重合体(パールガム CT−100)20部(不揮発分5.4部)、グリセリンモノステアレート水性分散物20部(不揮発分1部)に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を作製した。
[比較例1]
塗工組成物の配合比を、水100部、カチオン性シリカゾル250部(不揮発分100部)、ポリビニルアルコール水溶液50部(不揮発分5部)、グリセリンモノステアレート水性分散物20部(不揮発分1部)に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を作製した。
[比較例2]
塗工組成物の配合比を、水91部、カチオン性シリカゾル235部(不揮発分94部)、擬ベーマイトゾル24部(不揮発分6部)、ポリビニルアルコール水溶液50部(不揮発分5部)、グリセリンモノステアレート水性分散物20部(不揮発分1部)に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を作製した。
[比較例3]
塗工組成物の配合比を、水40部、カチオン性シリカゾル150部(不揮発分60部)、擬ベーマイトゾル160部(不揮発分40部)、ポリビニルアルコール水溶液50部(不揮発分5部)、グリセリンモノステアレート水性分散物20部(不揮発分1部)に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を作製した。
[比較例4]
塗工組成物の配合比を、擬ベーマイトゾル400部(不揮発分100部)、ポリビニルアルコール水溶液50部(不揮発分5部)、グリセリンモノステアレート水性分散物20部(不揮発分1部)に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を作製した。
[比較例5]
比較例2の塗工組成物を、乾燥後の塗工量が5g/m2となるように下塗り層塗工原反上に塗工後、一旦乾燥させ、次いで水中に5秒間浸漬し、塗工層を湿潤してから95℃に加熱したキャスト装置のシリンダーに圧着し、乾燥後に引き剥がすことでインクジェット記録媒体を作製した。
[比較例6]
実施例2の塗工組成物を、乾燥後の塗工量が5g/m2となるように下塗り層塗工原反上に塗工後、一旦乾燥させ、次いで水中に5秒間浸漬し、塗工層を湿潤してから95℃に加熱したキャスト装置のシリンダーに圧着し、乾燥後に引き剥がすことでインクジェット記録媒体を作製した。
[比較例7]
比較例3の塗工組成物を、乾燥後の塗工量が5g/m2となるように下塗り層塗工原反上に塗工後、一旦乾燥させ、次いで水中に5秒間浸漬し、塗工層を湿潤してから95℃に加熱したキャスト装置のシリンダーに圧着し、乾燥後に引き剥がすことでインクジェット記録媒体を作製した。
[比較例8]
塗工組成物の配合比を、不揮発分濃度20%のアニオン性シリカゾル(日産化学社性スノーテックスO)400部(不揮発分80部)、擬ベーマイトゾル80部(不揮発分20部)、ポリビニルアルコール水溶液50部(不揮発分5部)、カチオン性アクリル−スチレン共重合体20部(不揮発分5.4部)、グリセリンモノステアレート水性分散物20部(不揮発分1部)に変更した以外は、実施例4と同様にしてインクジェット記録媒体を作製した。
[比較例9]
塗工組成物の配合比を、アニオン性シリカゾル250部(不揮発分50部)、擬ベーマイトゾル200部(不揮発分50部)、ポリビニルアルコール水溶液50部(不揮発分5部)、不揮発分濃度27%のカチオン性アクリル−スチレン共重合体(パールガム CT−100)20部(不揮発分5.4部)、グリセリンモノステアレート水性分散物20部(不揮発分1部)に変更した以外は、実施例4と同様にしてインクジェット記録媒体を作製した。
[光沢の評価]
肉眼観察により、光沢感を(最良)5−1(最悪)の5段階に分類した。
[インク吸収性の評価]
インク吸収性の良否は、インクジェットプリンターにより評価画像を印刷し、インク吸収容量やインク吸収速度の不足に起因する各種の画像欠陥が発生するか否かを観察することにより評価した。具体的には、印刷をキヤノン製Pixus iP3100インクジェットプリンターを用い、所定の評価画像を印刷した。得られた画像の品質、特に異なる色の境界部のにじみ、およびベタ画像の均一性により、インク吸収性を(最良)5−1(最悪)の5段階に分類した。
[印刷濃度の評価]
キヤノン製Pixus iP3100インクジェットプリンターを用い、所定の評価画像を印刷し、黒色印刷部の印刷濃度をスイスグレタグマクベス社製SpectroEyeを用いて測定した。
Figure 2008246966
各実施例および各比較例を比較することで、本発明により、塗工量が少なくとも良好なインク吸収性と印刷濃度を有するインクジェット記録媒体が得られることが分かる。比較例1および2のようにカチオン性シリカゾルの混合比が多すぎる場合や、比較例3および4のようにカチオン性シリカゾルの混合比が少なすぎる場合には、各実施例で得られるような高い印刷濃度を得ることはできず、さらにカチオン性シリカゾルの混合比が少なすぎる場合には、良好なインクの吸収性を得ることもできないことが分かる。
なお、実施例1〜3と比較例5〜7を比較して分かるように、カチオン性シリカゾル:擬ベーマイトゾルの混合比が本発明で提案されている特定の範囲にあっても、直接法以外のキャスト方式を用いた場合には、良好な印刷濃度を得ることはできない。
また、実施例4と比較例8,9を比較して分かるように、シリカゾルとしてアニオン性のものを用いても、非常に高い光沢感や良好な印刷濃度を得ることはできない。

Claims (1)

  1. 基材上に、カチオン性シリカゾル、擬ベーマイトゾル、ポリビニルアルコールを含んでなる塗工組成物を塗工後、直接法によりキャスト処理を行って製造されるインクジェット記録媒体であって、塗工組成物における、カチオン性シリカゾル:擬ベーマイトゾルの質量比が90:10〜70:30であることを特徴とするインクジェット記録媒体。
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