JP2008246459A - 静電噴霧装置及び容器ユニット - Google Patents

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衛 奥本
Noboru Koyama
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Abstract

【課題】弾性変形可能な流路形成部材(24)を押圧することによって容器部材(31)からノズル部材(41)に液体を搬送する押圧手段(35)を備える静電噴霧装置(10)において、そのメンテナンスを容易化させる。
【解決手段】ノズル部材(41)と、ノズル部材(41)の先端部に電界を形成する電界形成手段(15)とを有する本体部(20)と、本体部(20)に対して着脱自在に構成されてノズル部材(41)に供給する液体を貯留する容器ユニット(30)とを備える静電噴霧装置(10)において、本体部(20)に設けられた押圧手段(35)によって押圧される流路形成部材(24)を容器ユニット(30)に設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、電界形成手段によって電界を形成してノズル部材から液体を噴霧する静電噴霧装置、及びノズル部材から噴霧する液体を貯留する容器ユニットに関するものである。
従来より、電気流体力学(EHD:Electro Hydrodynamics)により液体を霧化して噴霧する静電噴霧装置が知られている。この種の静電噴霧装置は、ノズル部材の先端部に電界を形成し、その電界の不平等性を用いてノズル部材の先端から液体を霧化して噴霧するように構成されている。この種の静電噴霧装置が特許文献1に開示されている。
具体的に、特許文献1の静電噴霧装置には、噴霧ノズルの先端に電界を形成するために、噴霧ノズルを囲うようにリング電極が設けられている。この静電噴霧装置では、リング電極と噴霧ノズルとの間に電圧を印加すると、噴霧ノズルの先端に電界が形成されて、噴霧ノズルの先端から液体が霧化される。
また、従来より、内部に液体が流通する流路が形成される弾性変形可能な流路形成部材を押圧することによって、流路形成部材内の液体を移動させるポンプ機構が知られている。この種のポンプ機構が特許文献2に開示されている。
具体的に、特許文献2には、ローラ式のチュービングポンプが開示されている。このチュービングポンプでは、チューブが回転ローラと固定カバーとに挟まれている。この状態で、回転ローラが回転すると、回転ローラの6つの小ローラが順番にチューブを押圧して、チューブ内の液体が移動する。このチュービングポンプでは、固定カバーが上下方向に可動に設けられている。固定カバーが上げた状態では、チューブを取り外すことが可能になり、固定カバーが下げた状態では、チューブが固定カバーと回転ローラとに保持された状態になる。
特開2006−231237号公報 特開2003−254260号公報
ところで、上述したようなポンプ機構では、流路形成部材の押圧を繰り返すうちに流路形成部材が徐々に劣化してゆく。流路形成部材が劣化してゆくと、押圧後の流路形成部材の復元力が低下してゆき、1回の押圧で押し出すことができる液体の量が低下してゆく。また、流路形成部材が破損して液体が漏れるおそれもある。このため、この種のポンプ機構では、定期的に流路形成部材の交換が必要になる。
一方、上述したような静電噴霧装置では、定期的に噴霧する液体を補充する必要がある。この種の静電噴霧装置において、容器部材の液体をノズル部材に供給するために、上述したようなポンプ機構を適用すると、液体を補充する作業と流路形成部材を交換する作業とをそれぞれ個別に行うことが必要となり、メンテナンスが煩雑になる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、弾性変形可能な流路形成部材を押圧することによって容器部材からノズル部材に液体を搬送する押圧手段を備える静電噴霧装置において、そのメンテナンスを容易化させることにある。
第1の発明は、液体を噴霧するためのノズル部材(41)と、電圧が印加されることによって上記ノズル部材(41)の先端部に電界を形成する電界形成手段(15)とを有する本体部(20)と、上記本体部(20)に対して着脱自在に構成されて、上記ノズル部材(41)に供給する液体を貯留する容器ユニット(30)とを備え、上記電界形成手段(15)によって上記ノズル部材(41)の先端部に電界が形成されると上記ノズル部材(41)の先端から液体が噴霧される静電噴霧装置(10)を対象とする。そして、この静電噴霧装置(10)は、上記容器ユニット(30)は、容器状に形成されて噴霧用の液体を貯留する容器部材(31)と、弾性変形可能な部材であって該容器部材(31)の内部を上記ノズル部材(41)に連通させる流路形成部材(24)とを備える一方、上記本体部(20)には、上記流路形成部材(24)の内部の液体が上記ノズル部材(41)側へ押し出されるように該流路形成部材(24)を押圧する押圧手段(35)が設けられている。
第1の発明では、押圧手段(35)によって押圧される流路形成部材(24)が、噴霧用の液体を貯留する容器部材(31)を備える容器ユニット(30)の一部になっている。流路形成部材(24)は、押圧手段(35)によって繰り返し押圧されると徐々に劣化してゆき、その交換が必要となる。一方、容器部材(31)は、貯留する液体が空になる、又は少なくなると交換が必要になる。この第1の発明では、流路形成部材(24)が、例えば容器部材(31)の交換が必要になったときに、容器ユニット(30)を交換することで交換される。すなわち、容器ユニット(30)を取り換えると、容器部材(31)と流路形成部材(24)の両方が取り換えられる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記押圧手段(35)は、上記流路形成部材(24)に当接して該流路形成部材(24)を押し潰す押圧部材(16)を備える一方、上記流路形成部材(24)は、上記容器ユニット(30)を上記本体部(20)における運転時の位置に装着すると上記押圧部材(16)によって押圧されるときの被押圧位置に配置されるように、該容器ユニット(30)に設けられている。
第2の発明では、容器ユニット(30)を交換する際に容器ユニット(30)を本体部(20)における運転時の位置に装着すると、流路形成部材(24)が、押圧部材(16)によって押圧されるときの位置に配置される。つまり、流路形成部材(24)を押圧部材(16)によって押圧されるときの位置に配置する作業を行わなくても、容器ユニット(30)を交換する際に容器ユニット(30)を上記運転時の位置に装着するだけで、押圧手段(35)が流路形成部材(24)を押圧するときの状態に設定される。
第3の発明は、上記第2の発明において、上記容器ユニット(30)を、上記本体部(20)に着脱される時の位置と上記運転時の位置との間で移動させるための移動機構(45)を備え、上記流路形成部材(24)は、上記移動機構(45)によって上記容器ユニット(30)を上記運転時の位置に移動させると上記被押圧位置に配置される。
第3の発明では、容器ユニット(30)を交換する際に、移動機構(45)によって容器ユニット(30)が本体部(20)に着脱される位置から運転時の位置に移動させられる。そして、容器ユニット(30)の移動に伴って、流路形成部材(24)が押圧手段(35)によって押圧されるときの被押圧位置に配置される。
第4の発明は、上記第3の発明において、上記移動機構(45)が、上記押圧手段(35)の押圧方向に沿って上記流路形成部材(24)が上記被押圧位置へ移動するように上記容器ユニット(30)を移動させるように構成されている。
第4の発明では、移動機構(45)によって容器ユニット(30)を運転時の位置に移動させる際に、流路形成部材(24)が押圧手段(35)の押圧方向に沿って被押圧位置へ移動する。流路形成部材(24)は、押圧部材(16)に対面する側からその押圧部材(16)に近づいてゆく。
第5の発明は、上記第1又は第2の発明において、上記本体部(20)には、上記ノズル部材(41)に繋がる連絡流路(33)が形成され、上記容器ユニット(30)を上記本体部(20)における運転時の位置に装着すると上記流路形成部材(24)と上記連絡流路(33)とが自動的に接続されるように構成されている。
第5の発明では、容器ユニット(30)を交換する際に容器ユニット(30)を本体部(20)における運転時の位置に装着すると、流路形成部材(24)と連絡流路(33)とが自動的に接続される。つまり、流路形成部材(24)を連絡流路(33)に接続する作業を行わなくても、容器ユニット(30)を上記運転時の位置に装着するだけで、流路形成部材(24)と連絡流路(33)とが接続される。
第6の発明は、上記第5の発明において、上記容器ユニット(30)を、上記本体部(20)に着脱される時の位置と上記運転時の位置との間で移動させるための移動機構(45)を備え、上記容器ユニット(30)を上記本体部(20)に着脱される時の位置に設けると上記流路形成部材(24)の終端と上記連絡流路(33)の始端とが対向して、該容器ユニット(30)を上記運転時の位置へ移動させると該流路形成部材(24)の終端が該連絡流路(33)の始端に接続される。
第6の発明では、容器ユニット(30)を交換する際に、移動機構(45)によって容器ユニット(30)が本体部(20)に着脱される時の位置から運転時の位置に移動させられる。そして、容器ユニット(30)の移動に伴って、流路形成部材(24)の終端が連絡流路(33)の始端に接続される。
第7の発明は、上記第5又は第6の発明において、上記流路形成部材(24)の終端には、該終端を封止するためキャップ部材(61)が取り付けられ、上記本体部(20)は、上記連絡流路(33)に連通する中空の針状部材(28)を備えており、上記容器ユニット(30)を上記運転時の位置に装着する際に上記キャップ部材(61)に針状部材(28)が刺さることによって該流路形成部材(24)の終端と該連絡流路(33)の始端が接続される。
第7の発明では、流路形成部材(24)の終端を封止するために流路形成部材(24)の終端にキャップ部材(61)が設けられている。また、キャップ部材(61)に刺さる中空の針状部材(28)が、本体部(20)に設けられている。針状部材(28)の内部は、連絡流路(33)を介してノズル部材(41)に連通している。この第7の発明では、容器ユニット(30)を上記運転時の位置に装着させる際に、キャップ部材(61)に針状部材(28)が刺さると、流路形成部材(24)の終端が連絡流路(33)の始端に接続されて、流路形成部材(24)の内部が連絡流路(33)を介してノズル部材(41)に連通する。
第8の発明は、上記第1乃至第7の何れか1つの発明において、上記容器ユニット(30)には、上記流路形成部材(24)を嵌め込むための嵌込溝(55)が形成され、上記流路形成部材(24)は、運転時には該嵌込溝(55)に嵌め込まれた状態で押圧手段(35)によって押圧される。
第8の発明では、流路形成部材(24)は、嵌込溝(55)に嵌め込まれた状態で交換され、その状態で押圧手段(35)によって押圧される。すなわち、流路形成部材(24)は、容器ユニット(30)において、押圧手段(35)によって押圧されるときの状態になっている。
第9の発明は、液体を噴霧するためのノズル部材(41)と、電圧が印加されることによって上記ノズル部材(41)の先端部に電界を形成する電界形成手段(15)とが設けられた本体部(20)を備え、該電界形成手段(15)によって上記ノズル部材(41)の先端部に電界が形成されると該ノズル部材(41)から液体が噴霧される静電噴霧装置(10)に着脱自在に構成されて、上記ノズル部材(41)に供給する液体を貯留する容器ユニット(30)を対象とする。そして、このる容器ユニット(30)は、容器状に形成されて噴霧用の液体を貯留する容器部材(31)と、弾性変形可能な部材であって該容器部材(31)の内部を上記ノズル部材(41)に連通させる流路形成部材(24)とを備え、上記本体部(20)に取り付けられた状態で該本体部(20)に設けられた押圧手段(35)によって流路形成部材(24)が押圧されて該流路形成部材(24)内の液体が上記ノズル部材(41)側へ押し出されるように構成されている。
第9の発明では、流路形成部材(24)が、例えば容器部材(31)の交換が必要になったときに、容器ユニット(30)を交換することで交換される。すなわち、容器ユニット(30)を取り換えると、容器部材(31)と流路形成部材(24)の両方が取り換えられる。
本発明では、容器ユニット(30)を取り換えると、容器部材(31)と流路形成部材(24)の両方が取り換えられる。つまり、容器部材(31)の交換と流路形成部材(24)の交換とが一括で行われる。従って、容器部材(31)の交換と流路形成部材(24)の交換とを別々に行う必要がないので、静電噴霧装置(10)のメンテナンスの回数が少なくなり、そのメンテナンスを容易化させることができる。
また、上記第2の発明では、流路形成部材(24)を押圧部材(16)によって押圧されるときの位置に配置する作業を行わなくても、容器ユニット(30)を上記運転時の位置に装着するだけで、押圧手段(35)が流路形成部材(24)を押圧するときの状態になる。従って、流路形成部材(24)を押圧部材(16)によって押圧されるときの位置に配置する作業が省略されるので、容器ユニット(30)の交換作業を容易化させることができる。
ところで、この種の静電噴霧装置は、例えば空調機に取り付けられる。このような場合は、流路形成部材(24)の交換を行うのが一般ユーザーになる。しかし、一般ユーザーは、流路形成部材(24)のような部材を交換することに慣れていない場合が多い。このため、押圧手段(35)が流路形成部材(24)を押圧するときの状態に流路形成部材(24)を設定することは、一般ユーザーにとって必ずしも容易ではない。
この第2の発明では、例えば一般ユーザーが容器ユニット(30)を交換する際に容器ユニット(30)を上記運転時の位置に装着するだけで、流路形成部材(24)が押圧部材(16)によって押圧されるときの位置に配置される。このため、一般ユーザーであっても流路形成部材(24)の交換を容易に行うことができる。また、流路形成部材(24)が、押圧手段(35)によって押圧するのに不適切な状態で取り付けられることを防止することもできる。
また、上記第3の発明では、移動機構(45)によって容器ユニット(30)を運転時の位置に移動させると、流路形成部材(24)が押圧手段(35)によって押圧されるときの被押圧位置に配置される。従って、移動機構(45)を操作するだけで、容器ユニット(30)を運転時の位置に装着することと、流路形成部材(24)を被押圧位置に配置することが完了するので、容器ユニット(30)の交換作業を容易化させることができる。
また、上記第4の発明では、流路形成部材(24)が押圧部材(16)に対面する側から押圧部材(16)に近づくように、移動機構(45)を構成している。ここで、流路形成部材(24)を押圧部材(16)の表面に沿うように移動させる場合には、流路形成部材(24)は弾性変形可能な部材であるため、流路形成部材(24)が押圧部材(16)との接触によって被押圧位置からずれるおそれがある。これに対して、この第4の発明では、流路形成部材(24)が押圧部材(16)に対面する側から近づくので、流路形成部材(24)が被押圧位置に到達するまでに押圧部材(16)に接触しない。従って、流路形成部材(24)が被押圧位置からずれることがないので、流路形成部材(24)を確実に被押圧位置に配置することが可能になる。
また、上記第5の発明では、流路形成部材(24)を連絡流路(33)に接続する作業を行わなくても、容器ユニット(30)を上記運転時の位置に装着するだけで、流路形成部材(24)が連絡流路(33)に接続される。従って、流路形成部材(24)を連絡流路(33)に接続する作業が省略されるので、容器ユニット(30)の交換作業を容易化させることができる。
また、上記第6の発明では、移動機構(45)によって容器ユニット(30)を運転時の位置に移動させると、流路形成部材(24)の終端が連絡流路(33)の始端に接続される。従って、移動機構(45)を操作するだけで、容器ユニット(30)を運転時の位置に装着することと、流路形成部材(24)の終端を連絡流路(33)の始端に接続することが完了するので、容器ユニット(30)の交換作業を容易化させることができる。
また、上記第7の発明では、流路形成部材(24)の終端にはキャップ部材(61)が取り付けられており、容器ユニット(30)を交換する際に流路形成部材(24)から液体が漏れることが防止される。また、流路形成部材(24)の内部をノズル部材(41)に連通させるのに、針状部材(28)が設けられている。このため、キャップ部材(61)を取り外すことなく、流路形成部材(24)から液体漏れを防止した上で、流路形成部材(24)の内部をノズル部材(41)に連通させることができる。また、流路形成部材(24)の終端にはキャップ部材(61)が取り付けられているので、容器ユニット(30)を交換する際の容器ユニット(30)の取り扱いが容易になる。
また、上記第8の発明では、流路形成部材(24)が、容器ユニット(30)において、押圧手段(35)によって押圧されるときの状態になっている。このため、容器ユニット(30)を本体部(20)に取り付けるだけで、流路形成部材(24)が押圧手段(35)によって押圧可能な状態になるので、容器ユニット(30)の交換作業を容易化させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態は、本発明に係る静電噴霧装置(10)である。この静電噴霧装置(10)は、例えば空調機の吹出口の近傍に設置される。この静電噴霧装置(10)は、図1に示すように、本体部(20)と容器ユニット(30)と電源部(50)とを備えている。静電噴霧装置(10)では、容器ユニット(30)が、本体部(20)に対して着脱自在に構成されている。
容器ユニット(30)は、図2及び図3に示すように、容器部材である溶液タンク(31)と、流路形成部材である上流側チューブ(24)とを備えている。溶液タンク(31)は、噴霧する液体を貯留するためのタンク部(32)と、上流側チューブ(24)を保持するためのチューブ保持部(34)とを備えている。
タンク部(32)は、背面側にチューブ保持部(34)によって塞がれる開口が形成された略直方体の容器状に形成されている。タンク部(32)の内部には、アミノ酸の一種であるγ−アミノ酪酸(GABA)の水溶液が貯留されている。タンク部(32)の背面の下部には、上流側チューブ(24)の始端を接続するための始端接続部(48)が設けられている。始端接続部(48)は、円筒状に形成され、タンク部(32)の背面から突出している。タンク部(32)には、始端接続部(48)の内側に連通する接続孔が形成されている(図示省略)。上流側チューブ(24)は、始端接続部(48)に挿入された状態で接続孔に接続されている。なお、タンク部(32)の天板には、空気抜き孔が形成されている(図示省略)。
チューブ保持部(34)は、略直方体状の保持部本体(34a)と、保持部本体(34a)の一端面から突出する突出部(34b)とを備えている。保持部本体(34a)と突出部(34b)とは、一体に形成されており、互いの上面が面一になっている。突出部(34b)は、下面が半円状に切り欠かれている。この切り欠き部分の周面には、上流側チューブ(24)を嵌め込むための嵌込溝(55)が形成されている。
また、保持部本体(34a)には、突出部(34b)の下側の位置に、後述するローラーユニット(37)が保持部本体(34a)に接触しないように窪み部(56)が形成されている。また、保持部本体(34a)には、この窪み部(56)の両側の位置に、上流側チューブ(24)を固定するための固定部材(60)がそれぞれ設けられている。
チューブ保持部(34)は、その幅がタンク部(32)と等しくなっている。また、チューブ保持部(34)の高さは、タンク部(32)よりも低くなっている。チューブ保持部(34)は、保持部本体(34a)がタンク部(32)の開口を塞ぐ状態でタンク部(32)に固定されている。
上流側チューブ(24)は、シリコンチューブによって構成されている。シリコンチューブは、弾性変形可能な絶縁性の材料によって構成されている。上流側チューブ(24)の内径(直径)は例えば1.0mmである。なお、この静電噴霧装置(10)では、内径が例えば0.4mm以上1.6mm以下の範囲の上流側チューブ(24)が用いられる。
上流側チューブ(24)は、タンク部(32)の背面の下部における幅方向の一端側から突出する始端接続部(48)に挿入された状態で、始端端がタンク部(32)の接続孔に接続されている。上流側チューブ(24)は、始端接続部(48)の外側で上方へ折り曲げられて、チューブ保持部(34)の両固定部材(60)によって半円状に曲げられた状態に保持されている。上流側チューブ(24)の半円状に曲げられた部分は、チューブ保持部(34)の突出部(34b)の嵌込溝(55)に嵌め込まれている。突出部(34b)は、上流側チューブ(24)を受けるためのチューブ受けになっている。
上流側チューブ(24)の終端は、タンク部(32)の背面の下部における幅方向の他端側の位置において下方を向いている。上流側チューブ(24)の終端には、シリコン製のキャップ部材(61)が設けられている。上流側チューブ(24)の終端は、キャップ部材(61)によって塞がれている。キャップ部材(61)は、上流側チューブ(24)側に向かって広がった中空の円錐台状に形成されている。
本体部(20)は、図4及び図5に示すように、ユニット設置部材(21)と台座部材(22)と押圧機構(35)と噴霧機構(40)とを備えている。押圧機構(35)は押圧手段を構成している。
ユニット設置部材(21)は、容器ユニット(30)を設置するための部材である。ユニット設置部材(21)は、略矩形の筒状に形成されている。ユニット設置部材(21)の内側の幅は溶液タンク(31)の幅よりも僅かに大きく、ユニット設置部材(21)の内側の高さも溶液タンク(31)の高さよりも僅かに大きくなっている。ユニット設置部材(21)は、両端が開放されている。ユニット設置部材(21)の一端側は、容器ユニット(30)の入口になっている。ユニット設置部材(21)の他端側には、入口から挿入された容器ユニット(30)の挿入方向における位置を規定するためのストッパー(25)が設けられている。
ユニット設置部材(21)の底面部(21a)の一端側(容器ユニット(30)の入口側)には、貫通孔が形成されている(図示省略)。また、ユニット設置部材(21)の底面部(21a)の他端側には、後述するセット用アーム(46)に係合する長円状の嵌込穴(21b)が形成されている。
台座部材(22)は、ユニット設置部材(21)を載せるための部材である。台座部材(22)は、ユニット設置部材(21)が取り付けられる上面部(22a)と、その上面部(22a)を支持する2枚の側面部(22b)とを備えている。両側面部(22b)は、上面部(22a)の下面から下方に延びている。
上面部(22a)の側面の一端側には、第1嵌込穴が形成されている(図示省略)。上面部(22a)には、第1嵌込穴に嵌め込む取付用ピン(23)によってユニット設置部材(21)が連結されている。ユニット設置部材(21)は、上面部(22a)に対して取付用ピン(23)を軸に回動自在になっている。また、上面部(22a)の側面の他端側には、後述するセット用アーム(46)のための取付用ピン(53)が嵌め込まれる第2嵌込穴が形成されている(図示省略)。なお、台座部材(22)では、ユニット設置部材(21)における容器ユニット(30)の入口が開口する方の第1嵌合穴の側が前面側になり、第2嵌合穴の側が背面側になる。
台座部材(22)には、ユニット設置部材(21)を移動させるための部材として、細長い板状のセット用アーム(46)が設けられている。セット用アーム(46)は、一端側を挿通させた取付用ピン(53)を台座部材(22)の上面部(22a)の第2嵌合穴に嵌め込むことによって台座部材(22)に取り付けられている。セット用アーム(46)は、取付用ピン(53)を中心に回動自在になっている。また、セット用アーム(46)の真ん中付近には、引掛用ピン(54)が取り付けられている。引掛用ピン(54)は、ユニット設置部材(21)の底面部(21a)の長円状の嵌込穴(21b)に嵌め込まれている。
これにより、セット用アーム(46)を上方へ押し上げると、ユニット設置部材(21)が取付用ピン(23)を中心に回動してその背面側が持ち上げられる。セット用アーム(46)を下方へ押し下げると、ユニット設置部材(21)の背面側が下げられる。ユニット設置部材(21)が移動させられると、ユニット設置部材(21)に挿入された容器ユニット(30)が移動する。セット用アーム(46)とユニット設置部材(21)とは、容器ユニット(30)を移動させるための移動機構(45)を構成している。なお、この静電噴霧装置(10)では、セット用アーム(46)が略水平になってユニット設置部材(21)が下げられた状態での容器ユニット(30)の位置が、容器ユニット(30)の本体部(20)における運転時に位置になる。また、ユニット設置部材(21)の背面側が持ち上げられた状態での容器ユニット(30)の位置が、容器ユニット(30)を着脱させるときの位置になる。
また、台座部材(22)には、終端接続部(38)が設けられている。終端接続部(38)は、略円筒状の円筒部材(27)と、中空の針状部材(28)とを備えている。円筒部材(27)の内径は、キャップ部材(61)の基端側の外径と概ね等しくなっている。円筒部材(27)の内側には、図8に示すように、内側を上側と下側とに区画する区画部(27a)が形成されている。区画部(27a)の上面からは、その区画部(27a)を貫通する針状部材(28)の先端側が突出している。区画部(27a)の下面からは、針状部材(28)の基端側が突出している。
終端接続部(38)は、台座部材(22)の上面部(22a)を貫通するように設けられている。終端接続部(38)は、後述するモータ設置部(11)より僅かに前面側の上面部(22a)の幅方向の一端側に配置されている。終端接続部(38)は、ユニット設置部材(21)に挿入された容器ユニット(30)を運転時の位置へ移動させるのに伴って、キャップ部材(61)が円筒部材(27)に嵌り込むように配置されている。
針状部材(28)の基端側には、下流側チューブ(18)の始端が接続されている。下流側チューブ(18)は、断面寸法が上流側チューブ(24)と同じシリコンチューブである。下流側チューブ(18)の終端は、後述するチューブ接続部(39)に接続されている。下流側チューブ(18)の内部は、後述する噴霧ノズル(41)に繋がる連絡流路(33)になっている。
噴霧機構(40)は、3本の噴霧ノズル(41)とノズル支持部材(42)とを備えている。各噴霧ノズル(41)は、液体を噴霧するためのノズル部材を構成している。各噴霧ノズル(41)は、ステンレス製の円管として構成されている。なお、噴霧ノズル(41)の本数は単なる例示である。
ノズル支持部材(42)は、台座部材(22)の両側面部(22b)の間に設けられている。ノズル支持部材(42)は、図6に示すように、略Y字状に形成されており、等角度間隔で放射状に延びる3本の細板部(44)を備えている。ノズル支持部材(42)は、上側に延びる2本の細板部(44)の先端で台座部材(22)の上面部(22a)に固定されている。各細板部(44)には、噴霧ノズル(41)を取り付けるための筒状の取付部(43)が設けられている。取付部(43)は、各細板部(44)の取付部(43)を結ぶと正三角形が形成されるように配置されている。各取付部(43)の内径は、噴霧ノズル(41)の外径と概ね等しくなっている。各取付部(43)には、噴霧ノズル(41)が挿入されている。噴霧ノズル(41)の先端は、溶液タンク(31)の液面よりも下方に位置している。
ノズル支持部材(42)の背面側には、下流側チューブ(18)が接続されるチューブ接続部(39)が形成されている。チューブ接続部(39)には、一端が下流側チューブ(18)内に接続されて、他端が3本に分岐して各取付部(43)の底面に開口する流体通路が形成されている(図示省略)。噴霧ノズル(41)は、この流体通路を介して下流側チューブ(18)に連通している。
また、ノズル支持部材(42)には、電源部(50)から延びるリード線が接続される接続端子が設けられている(図示省略)。接続端子は、各噴霧ノズル(41)に電気的に接続されている。
押圧機構(35)は、上流側チューブ(24)内の液体を噴霧ノズル(41)側へ移動させるためのものである。押圧機構(35)は、駆動モータ(36)とローラーユニット(37)とを備えている。
ローラーユニット(37)は、4つの押圧ローラ(16)と、2つの円板部材(17)とを備えている。各押圧ローラ(16)は、押圧部材を構成しており、円柱状に形成されている。4つの押圧ローラ(16)は、円板部材(17)の間に挟まれた状態で固定されている。これらの押圧ローラ(16)は、円板部材(17)の周方向において等間隔に配置されている。
また、ローラーユニット(37)では、中心部に貫通孔が形成されている(図示省略)。この貫通孔には、駆動モータ(36)のシャフトが嵌め込まれている。押圧機構(35)では、駆動モータ(36)の回転に伴って、ローラーユニット(37)が回転する。ローラーユニット(37)は、押圧機構(35)をローラーユニット(37)側から見た場合に反時計回りに回転する。なお、駆動モータ(36)には、電源部(50)から延びるリード線が接続されている。
駆動モータ(36)は、台座部材(22)における上面部(22a)の上面の背面側から突出するモータ設置部(11)に固定されている。駆動モータ(36)は、ローラーユニット(37)が前面側を向くように固定されている。ローラーユニット(37)は、背面側が持ち上げられた状態のユニット設置部材(21)に挿入される容器ユニット(30)の下部に対向する。また、容器ユニット(30)が運転時の位置に装着されている状態では、チューブ受けとなるチューブ保持部(34)の突出部(34b)の周面の内側に位置している。押圧ローラ(16)が嵌込溝(55)の底に最も近づく状態では、ローラーユニット(37)の押圧ローラ(16)と、突出部(34b)の嵌込溝(55)の底との距離が、上流側チューブ(24)の外径よりも短くなる。
電源部(50)は、噴霧ノズル(41)に電圧を印加する第1電源部(51)と、駆動モータ(36)を駆動させるための第2電源部(52)とを備えている。第1電源部(51)は、直流高電圧電源として構成されている。第1電源部(51)は、噴霧ノズル(41)に電気的に接続されている。一方、第2電源部(52)は、駆動モータ(36)に電気的に接続されている。
−交換タンクユニットの取付手順−
容器ユニット(30)を本体部(20)に取り付ける手順について説明する。
容器ユニット(30)を本体部(20)に取り付ける際は、図7(A)に示すように、まずセット用アーム(46)を持ち上げた状態にする。セット用アーム(46)を持ち上げた状態にすると、ユニット設置部材(21)の背面側が持ち上げられた状態になる。
続いて、図7(B)に示すように、容器ユニット(30)をストッパー(25)に当たるまでユニット設置部材(21)に挿入することによって、容器ユニット(30)をユニット設置部材(21)に取り付ける。この状態では、容器ユニット(30)のキャップ部材(61)と台座部材(22)の終端接続部(38)の円筒部材(27)とが対向する状態になる。
続いて、図7(C)に示すように、セット用アーム(46)を下げて、ユニット設置部材(21)の底面部(21a)の背面側が台座部材(22)の上面部(22a)に当接するまで、ユニット設置部材(21)を回転移動させる。ユニット設置部材(21)が回動すると、容器ユニット(30)が着脱されるときの位置から運転時の位置に移動する。
容器ユニット(30)がユニット設置部材(21)に着脱されるときの位置にある状態では、キャップ部材(61)と円筒部材(27)とが対向している。このため、容器ユニット(30)を運転時の位置へ移動させるのに伴って、図8に示すように、キャップ部材(61)が円筒部材(27)に嵌り込む。キャップ部材(61)が円筒部材(27)に嵌り込む際には、キャップ部材(61)の先端部に針状部材(28)が刺さって、上流側チューブ(24)の終端が連絡流路(33)の始端に接続される。この状態では、上流側チューブ(24)の内部が、噴霧ノズル(41)と溶液タンク(31)とを連通する流路になる。
また、容器ユニット(30)がユニット設置部材(21)に取り付けられた位置にある状態では、上流側チューブ(24)のうち嵌込溝(55)に嵌り込んで半円状に湾曲した部分がローラーユニット(37)の上方に位置している。このため、容器ユニット(30)を運転時の位置へ移動させると、上流側チューブ(24)が、ローラーユニット(37)に上側から近づいてゆき、ローラーユニット(37)の押圧ローラ(16)の上側、すなわちローラーユニット(37)によって押圧されるときの被押圧位置に配置される。この状態では、上流側チューブ(24)が、ローラーユニット(37)によって押圧可能な状態になっている。上流側チューブ(24)は、押圧機構(35)の押圧方向に沿って被押圧位置へ移動し、押圧ローラ(16)に対面する側からその押圧ローラ(16)に近づいてゆく。
この実施形態では、容器ユニット(30)をユニット設置部材(21)に取り付けてセット用アーム(46)を下げると、溶液タンク(31)と噴霧ノズル(41)とが連通して溶液タンク(31)から噴霧ノズル(41)へ液体の供給が可能になる共に、押圧機構(35)に上流側チューブ(24)が装着されて押圧機構(35)が上流側チューブ(24)を押圧可能な状態になる。このため、セット用アーム(46)を下げるだけで、静電噴霧装置(10)は運転可能な状態になり、容器ユニット(30)の取付作業は完了する。
なお、この静電噴霧装置(10)では、例えば溶液タンク(31)の液体が空になる、又は少なくなる場合に、容器ユニット(30)の交換が行われる。容器ユニット(30)の交換作業では、静電噴霧装置(10)を停止させた状態で、セット用アーム(46)を持ち上げて、容器ユニット(30)をユニット設置部材(21)から引き抜くことによって容器ユニット(30)が本体部(20)から取り外される。そして、新たな容器ユニット(30)を上述した手順で本体部(20)に取り付けることによって交換作業は完了する。容器ユニット(30)を交換すると、溶液タンク(31)と上流側チューブ(24)とが新たなものに交換される。
−運転動作−
本実施形態の静電噴霧装置(10)の運転動作について説明する。この静電噴霧装置(10)では、いわゆるコーンジェットモードのEHD噴霧が行われる。
静電噴霧装置(10)では、噴霧ノズル(41)の先端が溶液タンク(31)の液面よりも下方に位置しているので、噴霧ノズル(41)の先端に形成される気液界面には、溶液タンク(31)の液面と噴霧ノズル(41)の先端との間のヘッド差に起因する液圧が作用している。電源部(50)がオフ状態の状態では、噴霧ノズル(41)の先端の気液界面において、表面張力とヘッド差に起因する液圧とが均衡した状態となっている。このため、噴霧ノズル(41)の先端から水溶液が流出することはない。そして、この状態から電源部(50)がオン状態に設定されると、液体の噴霧が開始される。
具体的に、電源部(50)がオン状態になると、第1電源部(51)から噴霧ノズル(41)に電圧が印加されて噴霧ノズル(41)の先端に電界が形成されると共に、第2電源部(52)から駆動モータ(36)に電力が供給されて駆動モータ(36)が一定の回転速度で回転する。この実施形態では、噴霧ノズル(41)自らが電界形成手段(15)を構成している。
駆動モータ(36)が回転すると、その回転に伴ってローラーユニット(37)が回転する。ローラーユニット(37)は、上流側チューブ(24)における溶液タンク(31)から噴霧ノズル(41)へ向かう液体の搬送方向に沿って回転する。そして、ローラーユニット(37)が回転すると、4つの押圧ローラ(16)がそれぞれ回転移動して、順番に上流側チューブ(24)を押し潰してから離れてゆく。押圧ローラ(16)は、液体の搬送方向に上流側チューブ(24)を押し潰してから上流側チューブ(24)から離れてゆく。つまり、押圧ローラ(16)が押圧する位置は、液体の搬送方向へ移動する。上流側チューブ(24)が押し潰されると、上流側チューブ(24)内の押しのけられた液体が噴霧ノズル(41)側へ移動する。
噴霧ノズル(41)には、押圧ローラ(16)による上流側チューブ(24)の押圧に伴って液体が供給されてゆく。噴霧ノズル(41)の先端には電界が形成されているので、噴霧ノズル(41)内の液体が分極し、噴霧ノズル(41)の先端の気液界面近傍に+(プラス)の電荷が集まる。そして、噴霧ノズル(41)の先端では、気液界面が引き延ばされて円錐状となり、この円錐状となった気液界面の頂部から一部の水溶液が引きちぎられて液滴化する。
−実施形態の効果−
本実施形態では、容器ユニット(30)を取り換えると、溶液タンク(31)と上流側チューブ(24)の両方が取り換えられる。つまり、溶液タンク(31)の交換と上流側チューブ(24)の交換とが一括で行われる。従って、溶液タンク(31)の交換と上流側チューブ(24)の交換とを別々に行う必要がないので、静電噴霧装置(10)のメンテナンスの回数が少なくなり、そのメンテナンスを容易化させることができる。
また、本実施形態では、上流側チューブ(24)を押圧ローラ(16)によって押圧されるときの位置に配置する作業を行わなくても、容器ユニット(30)を上記運転時の位置に装着するだけで、押圧手段(35)が上流側チューブ(24)を押圧するときの状態になる。従って、上流側チューブ(24)を押圧ローラ(16)によって押圧されるときの位置に配置する作業が省略されるので、容器ユニット(30)の交換作業を容易化させることができる。
ところで、この種の静電噴霧装置は、例えば空調機に取り付けられる。このような場合は、上流側チューブ(24)の交換を行うのが一般ユーザーになる。しかし、一般ユーザーは、上流側チューブ(24)のような部材を交換することに慣れていない場合が多い。このため、押圧手段(35)が上流側チューブ(24)を押圧するときの状態に上流側チューブ(24)を設定することは、一般ユーザーにとって必ずしも容易ではない。
本実施形態では、例えば一般ユーザーが容器ユニット(30)を交換する際に容器ユニット(30)を上記運転時の位置に装着するだけで、上流側チューブ(24)が押圧ローラ(16)によって押圧されるときの位置に配置される。このため、一般ユーザーであっても上流側チューブ(24)の交換を容易に行うことができる。また、上流側チューブ(24)が、押圧機構(35)によって押圧するのに不適切な状態で取り付けられることを防止することもできる。
また、本実施形態では、移動機構(45)によって容器ユニット(30)を運転時の位置に移動させると、上流側チューブ(24)が押圧機構(35)によって押圧されるときの被押圧位置に配置される。従って、移動機構(45)を操作するだけで、容器ユニット(30)を運転時の位置に装着することと、上流側チューブ(24)を被押圧位置に配置することが完了するので、容器ユニット(30)の交換作業を容易化させることができる。
また、本実施形態では、上流側チューブ(24)が押圧ローラ(16)に対面する側から押圧ローラ(16)に近づくように、移動機構(45)を構成している。ここで、上流側チューブ(24)を押圧ローラ(16)の表面に沿うように移動させる場合には、上流側チューブ(24)は弾性変形可能な部材であるため、上流側チューブ(24)が押圧ローラ(16)との接触によって被押圧位置からずれるおそれがある。これに対して、本実施形態では、上流側チューブ(24)が押圧ローラ(16)に対面する側から近づくので、上流側チューブ(24)が被押圧位置に到達するまでに押圧ローラ(16)に接触しない。従って、上流側チューブ(24)が被押圧位置からずれることがないので、上流側チューブ(24)を確実に被押圧位置に配置することが可能になる。
また、本実施形態では、上流側チューブ(24)を連絡流路(33)に接続する作業を行わなくても、容器ユニット(30)を上記運転時の位置に装着するだけで、上流側チューブ(24)が連絡流路(33)に接続される。従って、上流側チューブ(24)を連絡流路(33)に接続する作業が省略されるので、容器ユニット(30)の交換作業を容易化させることができる。
また、本実施形態では、移動機構(45)によって容器ユニット(30)を運転時の位置に移動させると、上流側チューブ(24)の終端が連絡流路(33)の始端に接続される。従って、移動機構(45)を操作するだけで、溶液タンク(31)を運転時の位置に装着することと、上流側チューブ(24)の終端を連絡流路(33)の始端に接続することが完了するので、容器ユニット(30)の交換作業を容易化させることができる。
また、本実施形態では、上流側チューブ(24)の終端にはキャップ部材(61)が取り付けられており、容器ユニット(30)を交換する際に上流側チューブ(24)から液体が漏れることが防止される。また、上流側チューブ(24)の内部を噴霧ノズル(41)に連通させるのに、針状部材(28)が設けられている。このため、キャップ部材(61)を取り外すことなく、上流側チューブ(24)から液体漏れを防止した上で、上流側チューブ(24)の内部を噴霧ノズル(41)に連通させることができる。また、上流側チューブ(24)の終端にはキャップ部材(61)が取り付けられているので、容器ユニット(30)を交換する際の容器ユニット(30)の取り扱いが容易になる。
また、本実施形態では、上流側チューブ(24)が、容器ユニット(30)において、押圧手段(35)によって押圧されるときの状態になっている。このため、容器ユニット(30)を本体部(20)に取り付けるだけで、上流側チューブ(24)が押圧手段(35)によって押圧可能な状態になるので、容器ユニット(30)の交換作業を容易化させることができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態について、噴霧する液体としてテアニンの水溶液を用いてもよい。また、カテキンやプロアントシアニジン等の抗酸化剤の水溶液を用いてもよい。また、微生物の繁殖を抑制する機能や微生物を死滅させる機能を有する物質を含んだ液体を用いてもよい。また、空気中の臭気分子を中和などによる化学変化で無臭化する物質を含んだ液体を用いてもよい。また、アレルゲンとなるタンパク質の抗原部位を化学的に変化させる物質を含んだ液体を用いてもよい。また、空気中の有害成分を化学変化によって無害化する物質を含んだ液体を用いてもよい。また、各種の香料や害虫の忌避剤等を含んだ液体を用いてもよい。
また、上記実施形態について、上流側チューブ(24)や下流側チューブ(18)が、タイゴン(登録商標)チューブやバイトン(登録商標)チューブであってもよい。
また、上記実施形態について、電界形成手段(15)が、2つの電極から構成されていてもよい。この場合、2つの電極のうち一方が噴霧ノズル(41)内の液体に接触し、他方が噴霧ノズル(41)内の液体から絶縁される。電源部(50)によってこれらの電極間に電位差が与えられると、噴霧ノズル(41)の先端部に電界が形成される。
また、上記実施形態について、押圧機構(35)は、押圧部材(16)が往復移動するように構成されていてもよい。この場合、押圧部材(16)が上流側チューブ(24)の下流側へ移動する際には上流側チューブ(24)を押圧した状態になり、押圧部材(16)が上流側チューブ(24)の上流側へ移動する際には上流側チューブ(24)から離れた状態になるように、押圧機構(35)を構成する。
また、上記実施形態について、流路形成部材(24)が管状以外の他の形状であってもよい。
また、上記実施形態について、移動機構(45)が、電動で容器ユニット(30)を移動させるように構成されていてもよい。
また、上記実施形態について、容器ユニット(30)を設置した後に、押圧機構(35)を移動させることによって押圧機構(35)が上流側チューブ(24)を押圧可能な状態になるようにしてもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、電界形成手段によって電界を形成してノズル部材から液体を噴霧する静電噴霧装置、及びノズル部材から噴霧する液体を貯留する容器ユニットについて有用である。
図1は、本発明の実施形態に係る静電噴霧装置を斜め前方の上側から見た斜視図である。 図2は、本発明の実施形態に係る容器ユニットを側方から見た断面図である。 図3は、本発明の実施形態に係る容器ユニットの背面図である。 図4は、本発明の実施形態に係る静電噴霧装置の台座部材の片方の側面部及びユニット設置部材の側面を省略した側面図である。 図5は、本発明の実施形態に係る静電噴霧装置の平面図である。 図6は、本発明の実施形態に係る静電噴霧装置の噴霧機構の正面図である。 図7は、本発明の実施形態に係る静電噴霧装置における容器ユニットの取付手順を示す、ユニット設置部材の側面を省略した側面図である。 図8は、本発明の実施形態に係る静電噴霧装置の終端接続部と上流側チューブの終端部の断面図である。
符号の説明
10 静電噴霧装置
15 電界形成手段
16 押圧ローラ(押圧部材)
20 本体部
24 上流側チューブ(流路形成部材)
28 針状部材
30 容器ユニット
31 容器タンク(容器部材)
33 連絡流路
35 押圧機構(押圧手段)
41 噴霧ノズル(ノズル部材)
45 移動機構
55 嵌込溝
61 キャップ部材

Claims (9)

  1. 液体を噴霧するためのノズル部材(41)と、電圧が印加されることによって上記ノズル部材(41)の先端部に電界を形成する電界形成手段(15)とを有する本体部(20)と、
    上記本体部(20)に対して着脱自在に構成されて、上記ノズル部材(41)に供給する液体を貯留する容器ユニット(30)とを備え、
    上記電界形成手段(15)によって上記ノズル部材(41)の先端部に電界が形成されると上記ノズル部材(41)の先端から液体が噴霧される静電噴霧装置であって、
    上記容器ユニット(30)は、容器状に形成されて噴霧用の液体を貯留する容器部材(31)と、弾性変形可能な部材であって該容器部材(31)の内部を上記ノズル部材(41)に連通させる流路形成部材(24)とを備える一方、
    上記本体部(20)には、上記流路形成部材(24)の内部の液体が上記ノズル部材(41)側へ押し出されるように該流路形成部材(24)を押圧する押圧手段(35)が設けられていることを特徴とする静電噴霧装置。
  2. 請求項1において、
    上記押圧手段(35)は、上記流路形成部材(24)に当接して該流路形成部材(24)を押し潰す押圧部材(16)を備える一方、
    上記流路形成部材(24)は、上記容器ユニット(30)を上記本体部(20)における運転時の位置に装着すると上記押圧部材(16)によって押圧されるときの被押圧位置に配置されるように、該容器ユニット(30)に設けられていることを特徴とする静電噴霧装置。
  3. 請求項2において、
    上記容器ユニット(30)を、上記本体部(20)に着脱される時の位置と上記運転時の位置との間で移動させるための移動機構(45)を備え、
    上記流路形成部材(24)は、上記移動機構(45)によって上記容器ユニット(30)を上記運転時の位置に移動させると上記被押圧位置に配置されることを特徴とする静電噴霧装置。
  4. 請求項3において、
    上記移動機構(45)は、上記押圧手段(35)の押圧方向に沿って上記流路形成部材(24)が上記被押圧位置へ移動するように上記容器ユニット(30)を移動させるように構成されていることを特徴とする静電噴霧装置。
  5. 請求項1又は2において、
    上記本体部(20)には、上記ノズル部材(41)に繋がる連絡流路(33)が形成され、
    上記容器ユニット(30)を上記本体部(20)における運転時の位置に装着すると上記流路形成部材(24)と上記連絡流路(33)とが自動的に接続されるように構成されていることを特徴とする静電噴霧装置。
  6. 請求項5において、
    上記容器ユニット(30)を、上記本体部(20)に着脱される時の位置と上記運転時の位置との間で移動させるための移動機構(45)を備え、
    上記容器ユニット(30)を上記本体部(20)に着脱される時の位置に設けると上記流路形成部材(24)の終端と上記連絡流路(33)の始端とが対向して、該容器ユニット(30)を上記運転時の位置へ移動させると該流路形成部材(24)の終端が該連絡流路(33)の始端に接続されることを特徴とする静電噴霧装置。
  7. 請求項5又は6において、
    上記流路形成部材(24)の終端には、該終端を封止するためキャップ部材(61)が取り付けられ、
    上記本体部(20)は、上記連絡流路(33)に連通する中空の針状部材(28)を備えており、
    上記容器ユニット(30)を上記運転時の位置に装着する際に上記キャップ部材(61)に針状部材(28)が刺さることによって該流路形成部材(24)の終端と該連絡流路(33)の始端が接続されることを特徴とする静電噴霧装置。
  8. 請求項1乃至7の何れか1つにおいて、
    上記容器ユニット(30)には、上記流路形成部材(24)を嵌め込むための嵌込溝(55)が形成され、
    上記流路形成部材(24)は、運転時には該嵌込溝(55)に嵌め込まれた状態で押圧手段(35)によって押圧されることを特徴とする静電噴霧装置。
  9. 液体を噴霧するためのノズル部材(41)と、電圧が印加されることによって上記ノズル部材(41)の先端部に電界を形成する電界形成手段(15)とが設けられた本体部(20)を備え、該電界形成手段(15)によって上記ノズル部材(41)の先端部に電界が形成されると該ノズル部材(41)から液体が噴霧される静電噴霧装置(10)に着脱自在に構成されて、上記ノズル部材(41)に供給する液体を貯留する容器ユニットであって、
    容器状に形成されて噴霧用の液体を貯留する容器部材(31)と、
    弾性変形可能な部材であって該容器部材(31)の内部を上記ノズル部材(41)に連通させる流路形成部材(24)とを備え、
    上記本体部(20)に取り付けられた状態で該本体部(20)に設けられた押圧手段(35)によって流路形成部材(24)が押圧されて該流路形成部材(24)内の液体が上記ノズル部材(41)側へ押し出されるように構成されていることを特徴とする容器ユニット。
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