JP2008244022A - 有機半導体素子およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板と、ソース電極と、ドレイン電極と、前記ソース電極と前記ドレイン電極とを連結する有機半導体層と、前記有機半導体層に電界を印加するためのゲート電極と、前記有機半導体層とゲート電極間に配置されるゲート絶縁膜とを備え、前記ゲート絶縁膜がハイパーブランチポリマーを成分として含有することを特徴とする有機半導体素子及びその製造方法。
【選択図】なし
Description
しかし、有機トランジスタ(OFET)のゲート絶縁膜は、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)やポリスチレン(PS)、またパターニングが可能な感光性樹脂としてポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール類、耐熱性の熱硬化性樹脂としてポリイミド類、気相成膜できるパリレン誘導体などが報告されているが(特許文献1、非特許文献1及び2参照)、それぞれ溶媒選択性やパターニングが困難であったり、透明でないといった、課題があった。
特に溶媒選択性は、塗布によりゲート絶縁膜を作製する上で重要な課題となっている。
このことから、有機半導体層中の有機材料の溶出を抑制できるような溶媒選択性に優れた、つまり幅広い有機溶剤に溶解可能な有機材料が求められていた。
また、前記感光性樹脂を用いる場合、光硬化の際に光重合開始剤を添加剤として使用する。この添加剤は、不純物となり、ゲート絶縁膜の絶縁特性を損なう原因となっていた。
これらのことから、光重合開始剤を使用しなくとも光照射により硬化可能である絶縁特性に優れた有機材料が求められていた。
また、ジチオカーバメート基を有するハイパーブランチの薄膜へフォトマスクを用いてUV照射することによりパターニングができ、パターン化したゲート絶縁膜及びゲート絶縁膜の表面処理層を有する有機半導体素子が作成可能であることを見出し、本発明を完成した。
第2観点として、基板と、ソース電極と、ドレイン電極と、前記ソース電極と前記ドレイン電極とを連結する有機半導体層と、前記有機半導体層に電界を印加するためのゲート電極と、前記有機半導体層とゲート電極間に配置されるゲート絶縁膜と、前記有機半導体層と接するゲート絶縁膜の表面に配置される表面処理層とを備え、前記表面処理層がハイパーブランチポリマーを成分として含有することを特徴とする有機半導体素子、
第3観点として、前記有機半導体層が、π共役系化合物であることを特徴とする第1又は第2観点記載の有機半導体素子、
第4観点として、前記ハイパーブランチポリマーが、式(1)で表される第1又は第2観点記載の有機半導体素子、
鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基を表し、X1、X2、X3及びX4は、それぞれ、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基又はシアノ基を表す。)を表し、nは繰り返し単位構造の数であって2〜100000の整数を表す。)で表される構造を有するハイパーブランチポリマー、
第5観点として、前記ハイパーブランチポリマーのA1が式(4)で表される第4観点
記載の有機半導体素子、
記載の有機半導体素子、
第7観点として、前記ハイパーブランチポリマーの分子末端が、チオール基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、水素原子もしくは式(6)で表されるジチオカーバメート基であるか、または水素原子と式(6)で表されるジチオカーバメート基との混在状態にある、第4観点に記載の有機半導体素子、
とR3は互いに結合し、窒素原子と共に環を形成していてもよい。)
第8観点として、前記ハイパーブランチポリマーのゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量が500〜5000000である、第4観点に記載の有機半導体素子、
第9観点として、前記ゲート絶縁膜が、式(6)で表されるジチオカーバメート基を分子末端に有し、かつ重量平均分子量が500〜200000であるハイパーブランチポリマーより形成されてなるものであることを特徴とする第1観点記載の有機半導体素子、
第10観点として、前記ゲート絶縁膜が、式(6)で表されるジチオカーバメート基を分子末端に有し、かつ重量平均分子量が500〜200000であるハイパーブランチポリマーを光重合して形成されてなる硬化膜からなることを特徴とする第1観点記載の有機半導体素子、
第11観点として、前記表面処理層が、式(6)で表されるジチオカーバメート基を分子末端に有し、かつ重量平均分子量が500〜200000であるハイパーブランチポリマーをより形成されてなるものであることを特徴とする第2観点記載の有機半導体素子、
第12観点として、前記表面処理層が、式(6)で表されるジチオカーバメート基を分子末端に有し、かつ重量平均分子量が500〜200000であるハイパーブランチポリマーを光重合して形成されてなる硬化物からなることを特徴とする第2観点記載の有機半導体素子、
(a−1):基板上に形成されたゲート電極、
(a−2):前記(a−1)のゲート電極上に形成されたゲート絶縁膜、
(a−3):前記(a−2)のゲート絶縁膜上に形成されたソース電極及びドレイン電極、
(a−4):前記(a−3)のソース電極及びドレイン電極の間隔を埋めるように前記ゲート絶縁膜上に形成された有機半導体層、
を具備した有機半導体素子(ボトムゲート・ボトムコンタクト型)であって、
前記ゲート絶縁膜が、ハイパーブランチポリマーを成分として含有することを特徴とす
る第1観点記載の有機半導体素子、
第14観点として、
(b−1):基板上に形成されたゲート電極、
(b−2):前記(b−1)のゲート電極上に形成されたゲート絶縁膜、
(b−3):前記(b−2)のゲート絶縁膜上に形成された有機半導体層、
(b−4):前記(b−3)の有機半導体層上に形成されたソース電極及びドレイン電極、
を具備した有機半導体素子(ボトムゲート・トップコンタクト型)であって、
前記ゲート絶縁膜が、ハイパーブランチポリマーを成分として含有することを特徴とする第1観点記載の有機半導体素子、
第15観点として、
(c−1):基板上に形成されたソース電極及びドレイン電極、
(c−2):前記(c−1)のソース電極及びドレイン電極の間隔を埋めると共に、それらの上面を覆うように形成された有機半導体層、
(c−3):前記(c−2)の有機半導体層上に形成されたゲート絶縁膜、
(c−4):前記(c−3)のゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極、
を具備した有機半導体素子(トップゲート・ボトムコンタクト型)であって、
前記ゲート絶縁膜が、ハイパーブランチポリマーを成分として含有することを特徴とする第1観点記載の有機半導体素子、
第16観点として、
(工程a−1):基板上にゲート電極を形成する工程、
(工程a−2):前記(工程a−1)で形成されたゲート電極上に、ハイパーブランチポリマーを含む溶液を塗布、乾燥してゲート絶縁膜を形成する工程、
(工程a−3):前記(工程a−2)で形成されたゲート絶縁膜上に、ソース電極及びドレイン電極を互いに離間して形成する工程、
(工程a−4):前記(工程a−3)で形成されたソース電極及びドレイン電極の間隔を埋めるように前記ゲート絶縁膜上に有機半導体層を形成する工程、
を含むことを特徴とする第13観点に記載の有機半導体素子(ボトムゲート・ボトムコンタクト型)の製造方法、
第17観点として、
前記(工程a−2)において、ハイパーブランチポリマーを含む溶液をゲート電極上に塗布、乾燥した後、光重合させてゲート絶縁膜を形成することを特徴とする第16観点に記載の有機半導体素子(ボトムゲート・ボトムコンタクト型)の製造方法、
第18観点として、
(工程b−1):基板上にゲート電極を形成する工程、
(工程b−2):前記(工程b−1)で形成されたゲート電極上に、ハイパーブランチポリマーを含む溶液を塗布、乾燥してゲート絶縁膜を形成する工程、
(工程b−3):前記(工程b−2)で形成されたゲート絶縁膜上に、有機半導体層を形成する工程、
(工程b−4):前記(工程b−3)で形成された有機半導体層上に、ソース電極及びドレイン電極を互いに離間して形成する工程、
を含むことを特徴とする第14観点に記載の有機半導体素子(ボトムゲート・トップコンタクト型)の製造方法、
第19観点として、
前記(工程b−2)において、ハイパーブランチポリマーを含む溶液をゲート電極上に塗布、乾燥した後、光重合させてゲート絶縁膜を形成することを特徴とする第18観点に記載の有機半導体素子(ボトムゲート・トップコンタクト型)の製造方法、
第20観点として、
(工程c−1):基板上にソース電極及びドレイン電極を互いに離間して形成する工程、(工程c−2):前記(工程c−1)で形成されたソース電極及びドレイン電極の間隔を
埋めると共に、それらの上面を覆うように前記基板、該ソース電極及び該ドレイン電極上に有機半導体層を形成する工程、
(工程c−3):前記(工程c−2)で形成された有機半導体層上に、ハイパーブランチポリマーを含む溶液を塗布、乾燥してゲート絶縁膜を形成する工程、
(工程c−4):前記(工程c−3)で形成されたゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程、
を含むことを特徴とする第15観点に記載の有機半導体素子(トップゲート・ボトムコンタクト型)の製造方法、
第21観点として、
前記(工程c−3)において、ハイパーブランチポリマーを含む溶液を有機半導体層上に塗布、乾燥した後、光重合させてゲート絶縁膜を形成することを特徴とする第20観点に記載の有機半導体素子(トップゲート・ボトムコンタクト型)の製造方法、
第22観点として、
(a−1):基板上に形成されたゲート電極、
(a−2):前記(a−1)のゲート電極上に形成されたゲート絶縁膜、
(a−3):前記(a−2)のゲート絶縁膜上に形成された表面処理層、
(a−4):前記(a−3)の表面処理層上に形成されたソース電極及びドレイン電極、(a−5):前記(a−2)のソース電極及びドレイン電極の間隔を埋めるように前記表面処理層上に形成された有機半導体層、
を具備した有機半導体素子(ボトムゲート・ボトムコンタクト型)であって、
前記表面処理層が、ハイパーブランチポリマーを成分として含有することを特徴とする第2観点記載の有機半導体素子、
第23観点として、
(b−1):基板上に形成されたゲート電極、
(b−2):前記(b−1)のゲート電極上に形成されたゲート絶縁膜、
(b−3):前記(b−2)のゲート絶縁膜上に形成された表面処理層、
(b−4):前記(b−3)の表面処理層上に形成された有機半導体層、
(b−5):前記(b−4)の表面処理層層上に形成されたソース電極及びドレイン電極、
を具備した有機半導体素子(ボトムゲート・トップコンタクト型)であって、
前記表面処理層が、ハイパーブランチポリマーを成分として含有することを特徴とする第2観点記載の有機半導体素子、
第24観点として、
(c−1):基板上に形成されたソース電極及びドレイン電極、
(c−2):前記(c−1)のソース電極及びドレイン電極の間隔を埋めると共に、それらの上面を覆うように形成された有機半導体層、
(c−3):前記(c−2)の有機半導体層上に形成された表面処理層、
(c−4):前記(c−3)の表面処理層層上に形成されたゲート絶縁膜、
(c−5):前記(c−4)のゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極、
を具備した有機半導体素子(トップゲート・ボトムコンタクト型)であって、
前記表面処理層が、ハイパーブランチポリマーを成分として含有することを特徴とする第2観点記載の有機半導体素子、
(工程a−1):基板上にゲート電極を形成する工程、
(工程a−2):前記(工程a−1)で形成されたゲート電極上に、ゲート絶縁膜を形成する工程、
(工程a−3):前記(工程a−2)で形成されたゲート絶縁膜の表面に、ハイパーブランチポリマーを含む溶液を塗布、乾燥して表面処理層を形成する工程、
(工程a−4):前記(工程a−3)で形成されたゲート絶縁膜上に、ソース電極及びド
レイン電極を互いに離間して形成する工程、
(工程a−5):前記(工程a−4)で形成されたソース電極及びドレイン電極の間隔を埋めるように前記ゲート絶縁膜上に有機半導体層を形成する工程、
を含むことを特徴とする第22観点に記載の有機半導体素子(ボトムゲート・ボトムコンタクト型)の製造方法、
第26観点として、
前記(工程a−3)において、ハイパーブランチポリマーを含む溶液をゲート絶縁膜の表面に塗布、乾燥した後、光重合させて表面処理層を形成することを特徴とする第25観点に記載の有機半導体素子(ボトムゲート・ボトムコンタクト型)の製造方法、
第27観点として、
(工程b−1):基板上にゲート電極を形成する工程、
(工程b−2):前記(工程b−1)で形成されたゲート電極上にゲート絶縁膜を形成する工程、
(工程b−3):前記(工程b−2)で形成されたゲート絶縁膜の表面に、ハイパーブランチポリマーを含む溶液を塗布、乾燥して表面処理層を形成する工程、
(工程b−4):前記(工程b−3)で形成されたゲート絶縁膜上に、有機半導体層を形成する工程、
(工程b−5):前記(工程b−4)で形成された有機半導体層上に、ソース電極及びドレイン電極を互いに離間して形成する工程、
を含むことを特徴とする第23観点に記載の有機半導体素子(ボトムゲート・トップコンタクト型)の製造方法、
第28観点として、
前記(工程b−3)において、ハイパーブランチポリマーを含む溶液をゲート絶縁膜の表面に塗布、乾燥した後、光重合させて表面処理層を形成することを特徴とする第27観点に記載の有機半導体素子(ボトムゲート・トップコンタクト型)の製造方法、
第29観点として、
(工程c−1):基板上にソース電極及びドレイン電極を互いに離間して形成する工程、(工程c−2):前記(工程c−1)で形成されたソース電極及びドレイン電極の間隔を埋めると共に、それらの上面を覆うように前記基板、該ソース電極及び該ドレイン電極上に有機半導体層を形成する工程、
(工程c−3):前記(工程c−2)で形成された有機半導体層の表面に、ハイパーブランチポリマーを含む溶液を塗布、乾燥して表面処理層を形成する工程、
(工程c−4):前記(工程c−3)で形成された表面処理層上にゲート絶縁膜を形成する工程、
(工程c−5):前記(工程c−4)で形成されたゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程、
を含むことを特徴とする第24観点に記載の有機半導体素子(トップゲート・ボトムコンタクト型)の製造方法、
第30観点として、
前記(工程c−3)において、ハイパーブランチポリマーを含む溶液を有機半導体層の表面に塗布、乾燥した後、光重合させて表面処理層を形成することを特徴とする第29観点に記載の有機半導体素子(トップゲート・ボトムコンタクト型)の製造方法、
第31観点として、第1又は第2観点記載の有機半導体素子が複数配置されたディスプレイパネル、
である。
、有機半導体層がn型でもp型でも動作させることができ、幅広い分野での産業応用が可能となる。
例えば、トップゲート・ボトムコンタクト型有機FETをインクジェット法を用いて作製する場合、微細化するためには図1に示すような構造になる。
一つのトップゲート・ボトムコンタクト型有機FETを作製するため、疎水性処理したゲート長になるバンクと、溶液の広がりを防ぐバンクが必要になる。疎水性処理したバンクをゲート絶縁膜として利用することも可能だが、長方形に保持しておかないと、インクジェットで塗布した金属コロイドで作製する電極がうまくできない。そこで、基板側から順にインクジェット塗布することになる。そのため、活性層(有機半導体層)を溶かすことがないポリマー絶縁膜が求められる。
トに用いられるPVP等しかない。光重合開始剤は、絶縁膜表面に存在するトラップに非常
に敏感であり、有機半導体層にペンタセンを用いた有機FETで1桁も移動度が低下する
ことを覚悟しなければならない。
しかし、本発明のハイパーブランチポリマーをゲート絶縁膜及びゲート絶縁膜の表面処理層に用いた有機FETでは、有機半導体層がn型でもp型でも非常によい特性を発現できることが分かり、光活性なジチオカーバメート基を利用してパターンをとりながら光重合固定化が可能となる。
本発明の有機半導体素子は、ハイパーブランチポリマーを成分として含有するゲート絶縁膜及びゲート絶縁膜の表面処理層に係わる。ここで、ゲート絶縁膜及びゲート絶縁膜の表面処理層に用いるハイパーブランチポリマーとしては、例えば、式(1)で示すものが挙げられる。
あって2〜100,000の整数を表す。また、A1は式(2)又は式(3)で表される
構造を表す。
素原子数1〜30の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基を表し、X1、X2、X3及び
X4は、それぞれ、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20の
アルコキシ基、ハロゲン基、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基又はシアノ基を表す。
ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
X1、X2、X3及びX4としては、水素原子又は炭素原子数1〜20のアルキル基が好ましい。
また、式(1)のA1としては、式(4)又は式(5)で表される構造であることが好
ましい。
00〜500000であり、又は3000〜100000である。また、分散度Mw(重量平均分子量)/Mn(数平均分子量)としては1.0〜7.0であり、又は1.1〜6.0であり、又は1.2〜5.0である。
5−668(2000)、Koji Ishizu, Akihide Mori, Polymer International 50,906−910(2001)、Koji
Ishizu, Yoshihiro Ohta, Susumu Kawauchi, M
acromolecules Vol.35, No.9, 3781−3784(200
2))や、ジチオカルバメート基を有するアクリル化合物の光重合による合成方法(Koji Ishizu, Takeshi Shibuya, Akihide Mori, Polymer International 51,424−428(2002)、Koji Ishizu, Takeshi Shibuya, Susumu Kawauchi
, Macromolecules Vol.36, No.10, 3505−3510(2002)、Koji Ishizu, Takeshi Shibuya, Jaebum
Park, Satoshi Uchida, Polymer Internation
al 53,259−265(2004))によって合成できる。
(式(8))が発生する。次に、(8)のラジカル種が式(7)の化合物と反応して式(9)の化合物を生成する。さらに、式(9)においてC−S結合又はA1−S結合が開裂
してラジカル種を発生し、それが式(7)の化合物と反応することによって、式(10)又は式(11)の化合物を与える。なお、式(10)及び式(11)中、DCはジチオカルバメート基(−SC(=S)N(R2)R3)を表す。そして、式(10)及び式(11)の化合物から同様の反応が繰り返されることによって、ジチオカルバメート基を分子末端に有するハイパーブランチポリマーが生成すると考えられる。
ポリマー、およびこれらの共役複素環式ポリマーのオリゴマーを含む誘導体、テトラセン、クリセン、ペンタセン、ピレン、ペリレン、コロネン等の縮合芳香族炭化水素、およびこれらの誘導体、銅フタロシアニン、ルテニウムビスフタロシアニン等のフタロシアニンの金属錯体、白金ポルフィリン等のポルフィリンの金属錯体、また、フラーレンやカーボンナノチューブが挙げられる。
また、目的とする有機半導体の前駆体の層を形成し、その後に加熱等の処理を行うことによって、該前駆体層を、目的とする有機半導体層に変換し、有機半導体層を形成してもよい。
ポリチオフェン等の導電性高分子等が挙げられる。
ボトムゲート・ボトムコンタクト型有機FETは、例えば、図2に示すように、基板1上にゲート電極2が設けられ、この上にゲート絶縁膜3が設けられ、ゲート絶縁膜3の上に有機半導体層4が設けられている。この有機半導体層4に接するように、ソース電極5とドレイン電極6がゲート絶縁膜3上に設けられている。
ボトムゲート・トップコンタクト型有機FETは、例えば、図3に示すように、ゲート絶縁膜3上の有機半導体層4上にソース電極5とドレイン電極6が設けられている点がボトムゲート・ボトムコンタクト型有機FETと異なるが、その他は同様の構成である。
トップゲート・ボトムコンタクト型有機FETは、例えば、図4に示すように、基板1上にソース電極5とドレイン電極6が設けられ、これら基板1、ソース電極5及びドレイン電極6の上に有機半導体層4が設けられ、その上にゲート絶縁体層3が設けられ、ゲート絶縁膜3上にゲート電極2が設けられている。
以下の実施例において、試料の物性測定には下記の装置を使用した。
液体クロマトグラフィー
装置:Agilent製 1100Series
カラム:Inertsil ODS−2
カラム温度:40℃
溶媒:アセトニトリル/水=60/40(体積比)
検出器:RI
ゲル浸透クロマトグラフィー
装置:(株)島津製作所製 SCL−10AVP
カラム:Shodex KF−804L+KF−803L
カラム温度:40℃
溶媒:テトラヒドロフラン
検出器:RI
1H−NMRスペクトル
装置:日本電子データム(株)製 JNM−LA400
溶媒:CDCl3
内部標準:テトラメチルシラン
元素分析(炭素、水素、窒素)
装置:パーキンエルマー製 PE2400II
燃焼管温度:975℃
元素分析(硫黄)
装置:サーモフィニガン製 Flash EA1112
燃焼管温度:1000℃
熱重量分析
装置:セイコー電子工業(株)製 TG/DTA320
昇温速度:10℃/分
空気量:300ml/分
AFM測定
装置:Veeco Instruments製 Dimension 3100
プローブ材質:単結晶シリコン
測定モード:タッピングモード
<N、N−ジエチルジチオカルバミルメチルスチレンの合成>
<HPSの製造:ジチオカルバメート基を分子末端に有するスチレン系ハイパーブランチポリマーの合成>
100]を点灯させ、内部照射による光重合反応を、撹拌下、室温で12時間行なった。
次にこの反応液をメタノール3000gに添加してポリマーを高粘度な塊状状態で再沈した後、上澄み液をデカンテーションで除いた。さらにこのポリマーをテトラヒドロフラン300gに再溶解した後、この溶液をメタノール3000gに添加してポリマーをスラリー状態で再沈した。このスラリーを濾過し、真空乾燥して、白色粉末の目的物(HPS)48gを得た。ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは19,000、分散度Mw/Mnは3.98であった。
<HPS−Hの製造:ジチオカルバメート基の還元除去>
製]28g、トルエン140gを仕込み、撹拌して無色透明溶液を調製した後、反応系内
を窒素置換した。この溶液の真ん中から100Wの高圧水銀灯[セン特殊光源(株)製、
HL−100]を点灯させ、内部照射による反応を、撹拌下、室温で15分間行なった。
次にこの反応液にトルエン500gを添加して希釈し、この希釈液をメタノール3600gに添加して、ハイパーブランチポリマーをスラリー状態で再沈した。このスラリーを濾過し、真空乾燥して、白色粉末のジチオカルバメート基が水素に置換されたハイパーブランチポリマー5.3gを得た。ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは36,000、分散度Mw/Mnは5.05であった。
<N、N−ジエチルジチオカルバミルエチルメタクリレートの合成>
<HPEMAの製造:ジチオカルバメート基を分子末端に有するアクリル系ハイパーブランチポリマーの合成>
L−100]を点灯させ、内部照射による光重合反応を、撹拌下、室温で5時間行った。
次にこの反応液をメタノール3000gに添加してポリマーを高粘度な塊状状態で再沈した後、上澄み液をデカンテーションで除いた。さらにこのポリマーをテトラヒドロフラン400gに再溶解した後、この溶液をメタノール5000gに添加してポリマーをスラリー状態で再沈した。このスラリーを濾過し、真空乾燥して、白色粉末の目的物(HPEMA)44gを得た。ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは34,900、分散度Mw/Mnは2.65であった。
<HPEMA−Hの製造:ジチオカルバメート基の還元除去>
チ製]30g、テトラヒドロフラン135gを仕込み、撹拌して淡黄色透明溶液を調製し
た後、反応系内を窒素置換した。この溶液の真ん中から100Wの高圧水銀灯[セン特殊
光源(株)製、HL−100]を点灯させ、内部照射による反応を、撹拌下、室温で1時
間行なった。次にこの反応液をヘキサン2000gに添加して、ハイパーブランチポリマーをスラリー状態で再沈した。このスラリーを濾過し、真空乾燥して、白色粉末の目的物(HPEMA−H)5.7gを得た。ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは25,000、分散度Mw/Mnは1.81であった。
図5に本実施例における有機FETの構造を示す。
まず、300nmの熱酸化膜付きn++ヘビードープシリコン基板に、ハイパーブランチポリマー30mg/トルエン(1mL)溶液を3000rpmで30秒間スピンコートし、150℃のホットプレート上で1時間乾燥した。この条件で作製したハイパーブランチポリマーの膜厚は、平均50nmである。次に、ハイパーブランチポリマーを成膜したn++ヘビードープシリコン基板を真空蒸着装置にセットし、10-4Pa台まで真空引きし、抵抗加熱法によりペンタセンまたはフラーレンを活性層(有機半導体層)として50nm真空蒸着した。その後、チャネル長(L)50μm、チャネル幅(W)2mmとなるように設計した厚さ100μmのステンレス製シャドウマスクを通して、金を50nm真空蒸着し有機FETを作製した。得られた有機FET素子を、測定用チャンバーに導入し、10-3Paの真空に保ち、タングステン製プローブでコンタクトをとり、半導体パラメーターアナライザ(Agilent B1500A)を用いて、電圧を印加し電界効果移動度を測定した。
(1−1)参考例2で合成したHPS(ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される、重量平均分子量Mwは19,000、分散度Mw/Mnは3.98であった。)をハイパーブランチポリマーとして用いた有機FET特性は、移動度が0.42cm2/V・sec、ON/OFF比が107だった。
(1−2)参考例3で合成したHPS−H(ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される、重量平均分子量Mwは36,000、分散度Mw/Mnは5.05であった。)をハイパーブランチポリマーとして用いた有機FET特性は、移動度が0.84cm2/V・sec、ON/OFF比が106だった。
(1−3)参考例5で合成したHPEMA(ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される、重量平均分子量Mwは34,900、分散度Mw/Mnは2.6
5であった。)をハイパーブランチポリマーとして用いた有機FET特性は、移動度が0.21cm2/V・sec、ON/OFF比が106だった。
(1−4)参考例6で合成したHPEMA−H(ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される、重量平均分子量Mwは25,000、分散度Mw/Mnは1.81であった。)をハイパーブランチポリマーとして用いた、有機FET特性は、移動度が0.24cm2/V・sec、ON/OFF比が104だった。
表面処理層を用いないペンタセンを用いた有機FETの特性は、0.24cm2/V・s
ec、ON/OFF比が106であり、HPS及び、HPS−Hでは、良い特性を得るこ
とができ、HPEMAおよびHPEMA−Hでは、未処理基板と比べても遜色ない特性を得た。
(1−5)参考例2で合成したHPS(ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される、重量平均分子量Mwは19,000、分散度Mw/Mnは3.98であった。)をハイパーブランチポリマーとして用いた有機FET特性は、移動度が0.026cm2/V・sec、ON/OFF比が106だった。
(1−6)参考例3で合成したHPS−H(ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される、重量平均分子量Mwは36,000、分散度Mw/Mnは5.05であった。)をハイパーブランチポリマーとして用いた有機FET特性は、移動度が0.069cm2/V・sec、ON/OFF比が106だった。
(1−7)参考例5で合成した合成したHPEMA(ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される、重量平均分子量Mwは34,900、分散度Mw/Mnは2.65であった。)をハイパーブランチポリマーとして用いた有機FET特性は、移動度が0.038cm2/V・sec、ON/OFF比が104だった。
(1−8)参考例6で合成した合成したHPEMA−H(ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される、重量平均分子量Mwは25,000、分散度Mw/Mnは1.81であった。)をハイパーブランチポリマーとして用いた有機FET特性は、移動度が0.010cm2/V・sec、ON/OFF比が104だった。
図6に本実施例における絶縁特性評価デバイス構造を示す。
インジウム−スズ酸化物透明電極(以下ITO電極)基板上に、ハイパーブランチポリマー300mg/トルエン(1ml)溶液を3000rpmで30秒間スピンコートし、150℃のホットプレート上で1時間乾燥した。この条件で作製したハイパーブランチポリマーの膜厚は、平均2μmである。次に、ハイパーブランチポリマーを成膜した基板を真空蒸着装置にセットし、10-4Pa台まで真空引きし、抵抗加熱法により直径1mmの円形状となるように設計したステンレス製シャドウマスクを通して、金上部電極を作製した。素子を、測定用チャンバーに導入し、10-3Paの真空に保ち、タングステン製プローブでコンタクトをとり、半導体パラメーターアナライザ(Agilent B1500A)を用いて、電圧を印加しハイパーブランチポリマー絶縁膜の漏れ電流(リーク電流)特性を測定した。Agilent B1500Aの電流測定限界は、10-11Aであり、
100Vの電圧印加時にリーク電流が10-11A台であれば、ゲート絶縁膜に利用できる
と判断し、「○」とし、それ以上のリーク電流が観察された絶縁膜を「×」と評価する。
図7に本実施例におけるトランジスタ構造を示す。
ゲート電極としてインジウム−スズ酸化物透明電極やアルミニウムが成膜されたガラスまたはプラスチックなどからなる支持基板に、ゲート電極をして必要となる部分にフォトレジストなどを塗布し、エッチングすることでゲート電極をした。この時、この後作製するソース−ドレイン電極と、一部または全部とゲート電極がオーバーラップするように作製する(例えば、図8の2本の点線で示される範囲(2箇所)の一部又は全部で重なるように作製する。)。もしくは、金を代表とするリフトオフが可能な金属においては、フォトレジストとリフトオフ法を用いてゲート電極を作製してもよい。こうして作製したゲート電極上に、ハイパーブランチポリマー300mg/トルエン(1mL)溶液を3000rpmで30秒間スピンコートし、150℃のホットプレート上で1時間乾燥した。この条件で作製したハイパーブランチポリマーの膜厚は、平均2μmである。次に、ハイパーブランチポリマーを成膜した基板を真空蒸着装置にセットし、10-4Pa台まで真空引きし、抵抗加熱法によりペンタセンを活性層(有機半導体層)として50nm真空蒸着した。その後、チャネル長(L)50μm、チャネル幅(W)2mmとなるように設計した厚さ100μmのステンレス製シャドウマスクを通して、金を50nm真空蒸着し有機FETを作製した。得られた有機FET素子を、測定用チャンバーに導入し、10-3Paの真空に保ち、タングステン製プローブでコンタクトをとり、半導体パラメーターアナライザ(Agilent B1500A)を用いて、電圧を印加し電界効果移動度を測定した。
(3−1)参考例2で合成したHPS(ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される、重量平均分子量Mwは19,000、分散度Mw/Mnは3.98であった。)をハイパーブランチポリマーとして用いた有機FET特性は、移動度が0.10cm2/V・sec、ON/OFF比が105だった。
(3−2)参考例3で合成したHPS−H(ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される、重量平均分子量Mwは36,000、分散度Mw/Mnは5.05であった。)をハイパーブランチポリマーとして用いた有機FET特性は、移動度が0.032cm2/V・sec、ON/OFF比が104だった。
ハイパーブランチポリマーなどポリマーを用いたゲート絶縁膜は、光や熱などによって、必要なところだけにパターンでき、その上に塗布法で活性層(有機半導体層)を成膜するためには、固定化(不溶化)することが望ましい。そこで、光を用いたパターン化と固定化を行った。基板には、実施例3で作製したITO電極基板を用いた。不活性ガスである窒素雰囲気に保ったグローブボックス内で、ITO電極基板上に、HPS(ゲル浸透クロ
マトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される、重量平均分子量Mwは19,000、分散度Mw/Mnは3.98であった。)200mg/トルエン(1mL)溶液を3000rpmで30秒間スピンコートし、100℃のホットプレート上で1時間乾燥した。この条件で作製したハイパーブランチポリマーの膜厚は、平均1μmである。次に、直径が1mm、0.4mm、0.2mmの円形の穴が開いたステンレス製のマスクを通して、300Wの高圧水銀灯を20分間照射し、必要な部分に光を照射し、光固層重合を利用することにより、固化した。この基板を、アセトンとトルエンでそれぞれ十分にすすぐことにより、パターンが形成されていることを顕微鏡で確認した。図9に顕微鏡写真を示す。光を照射した部分のHPSが残り、光が当たっていない部分のHPSは除去されパターン化されていることが確認された。また、触針法により測定した膜厚は、実施例において光重合前で1.2μm、光重合後有機溶剤で十分にすすいだあとで、1.0μmであり、膜の損失もなくパターン化できた。光に活性なDC基を有するハイパーブランチポリマーを用いることによって、光重合開始剤など有機FETに取ってキャリアトラップとなり、性能を劣化させうる試薬を含まないパターン化されたゲート絶縁膜を得ることができた。
さらに、このようにして不溶化したゲート絶縁膜上に、フォトレジストを塗布し、25μmの櫛形電極用パターンを転写し(図10)、リフトオフ法によってボトムコンタクト用電極を作製したところ、電極の剥離もなくハイパーブランチポリマーでパターン化されたゲート絶縁膜上にボトムコンタクト用ソース−ドレイン金電極を作製できる(図11:黒く見えるところには、HPSが確実に残っている。)。この特性は、フォトレジストに用いられるポリビニルフェノール類に限られていたが、これまで実施例で示した有機FET用ゲート絶縁膜として優れた特性を示すDC基を有するハイパーブランチポリマーを用いても実現できる。
PSS)
b:トップゲートコンタクト
c:トップゲート絶縁膜
d:バンク(溶液の広がりを制限する)
e:疎水性処理(ゲート長になる)
f:インクジェットで成膜した有機活性層(有機半導体層)
g:基板(ガラスやプラスチック)
1:基板
2:ゲート電極
3:ゲート絶縁膜
4:有機半導体層
5:ソース電極
6:ドレイン電極
7:金ドレイン電極
8:金ソース電極
9:活性層(有機半導体層)
10:ハイパーブランチポリマー表面処理膜
11:熱酸化膜(ゲート絶縁膜)
12:ヘビードープシリコン基板
13:直径1mm金電極
14:ハイパーブランチポリマー膜
15:ITO電極
16:ガラス基板
17:ハイパーブランチポリマーゲート絶縁膜
18:ゲート電極
19:支持基板
20:25μmの隙間
21:50μmの金が蒸着されるところ
22:25μmの隙間(チャネル)
23:50μmの金
Claims (31)
- 基板と、ソース電極と、ドレイン電極と、前記ソース電極と前記ドレイン電極とを連結する有機半導体層と、前記有機半導体層に電界を印加するためのゲート電極と、前記有機半導体層とゲート電極間に配置されるゲート絶縁膜とを備え、前記ゲート絶縁膜がハイパーブランチポリマーを成分として含有することを特徴とする有機半導体素子。
- 基板と、ソース電極と、ドレイン電極と、前記ソース電極と前記ドレイン電極とを連結する有機半導体層と、前記有機半導体層に電界を印加するためのゲート電極と、前記有機半導体層とゲート電極間に配置されるゲート絶縁膜と、前記有機半導体層と接するゲート絶縁膜の表面に配置される表面処理層とを備え、前記表面処理層がハイパーブランチポリマーを成分として含有することを特徴とする有機半導体素子。
- 前記有機半導体層が、π共役系化合物であることを特徴とする請求項1又は2記載の有機半導体素子。
- 前記ハイパーブランチポリマーが、式(1)で表される請求項1又は2記載の有機半導体素子。
鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基を表し、X1、X2、X3及びX4は、それぞれ、水素
原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基又はシアノ基を表す。)を表し、nは繰り返し単位構造の数であって2〜100000の整数を表す。)で表される構造を有するハイパーブランチポリマー。 - 前記ハイパーブランチポリマーのA1が式(4)で表される請求項4記載の有機半導体素
子。
- 前記ハイパーブランチポリマーのA1が式(5)で表される請求項4記載の有機半導体素
子。
- 前記ハイパーブランチポリマーの分子末端が、チオール基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、水素原子もしくは式(6)で表されるジチオカーバメート基であるか、または水素原子と式(6)で表されるジチオカーバメート基との混在状態にある、請求項4に記載の有機半導体素子。
とR3は互いに結合し、窒素原子と共に環を形成していてもよい。) - 前記ハイパーブランチポリマーのゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量が500〜5000000である、請求項4に記載の有機半導体素子。
- 前記ゲート絶縁膜が、式(6)で表されるジチオカーバメート基を分子末端に有し、かつ重量平均分子量が500〜200000であるハイパーブランチポリマーより形成されてなるものであることを特徴とする請求項1記載の有機半導体素子。
- 前記ゲート絶縁膜が、式(6)で表されるジチオカーバメート基を分子末端に有し、かつ重量平均分子量が500〜200000であるハイパーブランチポリマーを光重合して形成されてなる硬化膜からなることを特徴とする請求項1記載の有機半導体素子。
- 前記表面処理層が、式(6)で表されるジチオカーバメート基を分子末端に有し、かつ重量平均分子量が500〜200000であるハイパーブランチポリマーをより形成されてなるものであることを特徴とする請求項2記載の有機半導体素子。
- 前記表面処理層が、式(6)で表されるジチオカーバメート基を分子末端に有し、かつ重量平均分子量が500〜200000であるハイパーブランチポリマーを光重合して形成されてなる硬化物からなることを特徴とする請求項2記載の有機半導体素子。
- (a−1):基板上に形成されたゲート電極、
(a−2):前記(a−1)のゲート電極上に形成されたゲート絶縁膜、
(a−3):前記(a−2)のゲート絶縁膜上に形成されたソース電極及びドレイン電極、
(a−4):前記(a−3)のソース電極及びドレイン電極の間隔を埋めるように前記ゲート絶縁膜上に形成された有機半導体層、
を具備した有機半導体素子(ボトムゲート・ボトムコンタクト型)であって、
前記ゲート絶縁膜が、ハイパーブランチポリマーを成分として含有することを特徴とする請求項1記載の有機半導体素子。 - (b−1):基板上に形成されたゲート電極、
(b−2):前記(b−1)のゲート電極上に形成されたゲート絶縁膜、
(b−3):前記(b−2)のゲート絶縁膜上に形成された有機半導体層、
(b−4):前記(b−3)の有機半導体層上に形成されたソース電極及びドレイン電極、
を具備した有機半導体素子(ボトムゲート・トップコンタクト型)であって、
前記ゲート絶縁膜が、ハイパーブランチポリマーを成分として含有することを特徴とする請求項1記載の有機半導体素子。 - (c−1):基板上に形成されたソース電極及びドレイン電極、
(c−2):前記(c−1)のソース電極及びドレイン電極の間隔を埋めると共に、それらの上面を覆うように形成された有機半導体層、
(c−3):前記(c−2)の有機半導体層上に形成されたゲート絶縁膜、
(c−4):前記(c−3)のゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極、
を具備した有機半導体素子(トップゲート・ボトムコンタクト型)であって、
前記ゲート絶縁膜が、ハイパーブランチポリマーを成分として含有することを特徴とする請求項1記載の有機半導体素子。 - (工程a−1):基板上にゲート電極を形成する工程、
(工程a−2):前記(工程a−1)で形成されたゲート電極上に、ハイパーブランチポリマーを含む溶液を塗布、乾燥してゲート絶縁膜を形成する工程、
(工程a−3):前記(工程a−2)で形成されたゲート絶縁膜上に、ソース電極及びドレイン電極を互いに離間して形成する工程、
(工程a−4):前記(工程a−3)で形成されたソース電極及びドレイン電極の間隔を埋めるように前記ゲート絶縁膜上に有機半導体層を形成する工程、
を含むことを特徴とする請求項13に記載の有機半導体素子(ボトムゲート・ボトムコンタクト型)の製造方法。 - 前記(工程a−2)において、ハイパーブランチポリマーを含む溶液をゲート電極上に塗布、乾燥した後、光重合させてゲート絶縁膜を形成することを特徴とする請求項16に記載の有機半導体素子(ボトムゲート・ボトムコンタクト型)の製造方法。
- (工程b−1):基板上にゲート電極を形成する工程、
(工程b−2):前記(工程b−1)で形成されたゲート電極上に、ハイパーブランチポリマーを含む溶液を塗布、乾燥してゲート絶縁膜を形成する工程、
(工程b−3):前記(工程b−2)で形成されたゲート絶縁膜上に、有機半導体層を形成する工程、
(工程b−4):前記(工程b−3)で形成された有機半導体層上に、ソース電極及びドレイン電極を互いに離間して形成する工程、
を含むことを特徴とする請求項14に記載の有機半導体素子(ボトムゲート・トップコンタクト型)の製造方法。 - 前記(工程b−2)において、ハイパーブランチポリマーを含む溶液をゲート電極上に塗布、乾燥した後、光重合させてゲート絶縁膜を形成することを特徴とする請求項18に記載の有機半導体素子(ボトムゲート・トップコンタクト型)の製造方法。
- (工程c−1):基板上にソース電極及びドレイン電極を互いに離間して形成する工程、(工程c−2):前記(工程c−1)で形成されたソース電極及びドレイン電極の間隔を埋めると共に、それらの上面を覆うように前記基板、該ソース電極及び該ドレイン電極上に有機半導体層を形成する工程、
(工程c−3):前記(工程c−2)で形成された有機半導体層上に、ハイパーブランチポリマーを含む溶液を塗布、乾燥してゲート絶縁膜を形成する工程、
(工程c−4):前記(工程c−3)で形成されたゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程、
を含むことを特徴とする請求項15に記載の有機半導体素子(トップゲート・ボトムコンタクト型)の製造方法。 - 前記(工程c−3)において、ハイパーブランチポリマーを含む溶液を有機半導体層上に塗布、乾燥した後、光重合させてゲート絶縁膜を形成することを特徴とする請求項20に記載の有機半導体素子(トップゲート・ボトムコンタクト型)の製造方法。
- (a−1):基板上に形成されたゲート電極、
(a−2):前記(a−1)のゲート電極上に形成されたゲート絶縁膜、
(a−3):前記(a−2)のゲート絶縁膜上に形成された表面処理層、
(a−4):前記(a−3)の表面処理層上に形成されたソース電極及びドレイン電極、(a−5):前記(a−2)のソース電極及びドレイン電極の間隔を埋めるように前記表面処理層上に形成された有機半導体層、
を具備した有機半導体素子(ボトムゲート・ボトムコンタクト型)であって、
前記表面処理層が、ハイパーブランチポリマーを成分として含有することを特徴とする請求項2記載の有機半導体素子。 - (b−1):基板上に形成されたゲート電極、
(b−2):前記(b−1)のゲート電極上に形成されたゲート絶縁膜、
(b−3):前記(b−2)のゲート絶縁膜上に形成された表面処理層、
(b−4):前記(b−3)の表面処理層上に形成された有機半導体層、
(b−5):前記(b−4)の表面処理層層上に形成されたソース電極及びドレイン電極、
を具備した有機半導体素子(ボトムゲート・トップコンタクト型)であって、
前記表面処理層が、ハイパーブランチポリマーを成分として含有することを特徴とする請求項2記載の有機半導体素子。 - (c−1):基板上に形成されたソース電極及びドレイン電極、
(c−2):前記(c−1)のソース電極及びドレイン電極の間隔を埋めると共に、それらの上面を覆うように形成された有機半導体層、
(c−3):前記(c−2)の有機半導体層上に形成された表面処理層、
(c−4):前記(c−3)の表面処理層層上に形成されたゲート絶縁膜、
(c−5):前記(c−4)のゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極、
を具備した有機半導体素子(トップゲート・ボトムコンタクト型)であって、
前記表面処理層が、ハイパーブランチポリマーを成分として含有することを特徴とする請求項2記載の有機半導体素子。 - (工程a−1):基板上にゲート電極を形成する工程、
(工程a−2):前記(工程a−1)で形成されたゲート電極上に、ゲート絶縁膜を形成する工程、
(工程a−3):前記(工程a−2)で形成されたゲート絶縁膜の表面に、ハイパーブランチポリマーを含む溶液を塗布、乾燥して表面処理層を形成する工程、
(工程a−4):前記(工程a−3)で形成されたゲート絶縁膜上に、ソース電極及びドレイン電極を互いに離間して形成する工程、
(工程a−5):前記(工程a−4)で形成されたソース電極及びドレイン電極の間隔を埋めるように前記ゲート絶縁膜上に有機半導体層を形成する工程、
を含むことを特徴とする請求項22に記載の有機半導体素子(ボトムゲート・ボトムコンタクト型)の製造方法。 - 前記(工程a−3)において、ハイパーブランチポリマーを含む溶液をゲート絶縁膜の表面に塗布、乾燥した後、光重合させて表面処理層を形成することを特徴とする請求項25に記載の有機半導体素子(ボトムゲート・ボトムコンタクト型)の製造方法。
- (工程b−1):基板上にゲート電極を形成する工程、
(工程b−2):前記(工程b−1)で形成されたゲート電極上にゲート絶縁膜を形成する工程、
(工程b−3):前記(工程b−2)で形成されたゲート絶縁膜の表面に、ハイパーブランチポリマーを含む溶液を塗布、乾燥して表面処理層を形成する工程、
(工程b−4):前記(工程b−3)で形成されたゲート絶縁膜上に、有機半導体層を形成する工程、
(工程b−5):前記(工程b−4)で形成された有機半導体層上に、ソース電極及びドレイン電極を互いに離間して形成する工程、
を含むことを特徴とする請求項23に記載の有機半導体素子(ボトムゲート・トップコンタクト型)の製造方法。 - 前記(工程b−3)において、ハイパーブランチポリマーを含む溶液をゲート絶縁膜の表面に塗布、乾燥した後、光重合させて表面処理層を形成することを特徴とする請求項27に記載の有機半導体素子(ボトムゲート・トップコンタクト型)の製造方法。
- (工程c−1):基板上にソース電極及びドレイン電極を互いに離間して形成する工程、(工程c−2):前記(工程c−1)で形成されたソース電極及びドレイン電極の間隔を埋めると共に、それらの上面を覆うように前記基板、該ソース電極及び該ドレイン電極上に有機半導体層を形成する工程、
(工程c−3):前記(工程c−2)で形成された有機半導体層の表面に、ハイパーブランチポリマーを含む溶液を塗布、乾燥して表面処理層を形成する工程、
(工程c−4):前記(工程c−3)で形成された表面処理層上にゲート絶縁膜を形成する工程、
(工程c−5):前記(工程c−4)で形成されたゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程、
を含むことを特徴とする請求項24に記載の有機半導体素子(トップゲート・ボトムコンタクト型)の製造方法。 - 前記(工程c−3)において、ハイパーブランチポリマーを含む溶液を有機半導体層の表面に塗布、乾燥した後、光重合させて表面処理層を形成することを特徴とする請求項29に記載の有機半導体素子(トップゲート・ボトムコンタクト型)の製造方法。
- 請求項1又は2記載の有機半導体素子が複数配置されたディスプレイパネル。
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