JP2008243767A - 燃料電池用ガス拡散層及びその製造方法 - Google Patents

燃料電池用ガス拡散層及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】燃料電池用ガス拡散層において、生産効率が良く従来の湿式塗工設備によって製造することができ、排水能力を高めて優れた拡散層特性を得ることができること。
【解決手段】固体高分子型燃料電池1は、固体高分子イオン交換膜2を中心として、その両側に白金を担持したカーボンブラックを主体としてなる触媒層4A,4Bが密着しており、その外側に燃料電池用ガス拡散層7A,7Bが設けられていて、これらの触媒層4A,4B及びガス拡散層7A,7Bが一体となって、アノード電極(燃料電極)3A,カソード電極(酸化剤電極)3Bが形成されている。従来のガス拡散層は、カーボン基材にカーボンブラック粉末とPTFEディスパージョンとを混合してなるペーストを塗工して作製されたベース拡散層6A,6Bのみによって構成されているが、燃料電池用ガス拡散層7A,7Bは、ベース拡散層6A,6Bに更に粉体拡散層5A,5Bを塗工してなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体高分子型燃料電池に用いられる電極を形成する燃料電池用ガス拡散層及びその製造方法に関し、特に固体高分子型燃料電池の高加湿運転条件、高利用率運転条件、高出力運転において性能向上を図ることができる燃料電池用ガス拡散層及びその製造方法に関するものである。
固体高分子型燃料電池においては、高分子電解質膜の両面にカソード側電極及びアノード側電極を形成しており、通常、これらのカソード側電極及びアノード側電極は、白金等の触媒を担持したカーボンブラックとイオン交換樹脂からなる触媒層と、カーボンクロスやカーボンペーパー等のカーボン基材に導電性を付与するためのカーボンブラック粉末と撥水性を付与するためのポリテトラフルオロエチレン(以下、「PTFE」ともいう。)ディスパージョンを混練したペーストを含浸したり塗布したりしてなるガス拡散層によって構成されている。しかし、ガス拡散層において、排水能力を高めて優れた拡散層特性を得るためには、ガス拡散層の細孔構造を均一に保つことが極めて重要である。
そこで、特許文献1に開示された発明においては、カーボン粉末を粉砕したものを使用して、このカーボン粉体とスルホン酸処理したフッ素系樹脂材料粉末の混合粉末を高分子電解質膜の両面に散布機で乾式塗工することによって、ガス拡散層を形成している。これによって、燃料電池用電極の強度を維持しつつ反応に必要な気体を十分に拡散させることができるとしている。
また、特許文献2に開示された発明においては、配合や触媒目付量の違い等によってセパレータのガス流路における透水圧をコントロールしている。これによって、燃料ガスの低流速時においても燃料ガス側のセパレータのガス流路に生成水が溜まる事態を防ぐことができ、フラッディングを防止することができるとしている。
更に、特許文献3に開示された発明においては、ガラス状カーボン微粒子、撥水性樹脂及び粘度調整剤を溶媒に分散させてスラリーを作製し、このスラリーを多孔質導電性基材面に被覆して被膜を形成した後、被膜から溶媒及び粘度調整剤を除去することによって燃料電池用ガス拡散層を製造している。これによって、ガス拡散層の貫通細孔径を制御して電解質膜を適切な湿潤状態に保持し、反応ガスによる消耗の少ない燃料電池用ガス拡散層が得られるとしている。
特開2001−243959号公報 特開2005−158722号公報 特開2006−100171号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術においては、カーボン粉末を粉砕したものを使用しているため、大きさも揃わず形状も球形でないことから、良好な電池特性を得ることが困難である。しかも、混合粉末を散布機で乾式塗工していることから、従来の湿式塗工設備によっては製造することができない。また、特許文献2に記載された技術においては、配合や触媒目付量の違いによって透水圧を制御しているが、この方法によっては精密な透水圧の制御は困難である。更に、特許文献3に記載された技術においては、ガラス状カーボン微粒子を用いることによってガス拡散層の貫通細孔径を制御しているが、製造工程が複雑であり作業性が悪いという問題点があった。
そこで、本発明は、球状で大きさの揃った微粒子を湿式塗工して燃料電池用ガス拡散層を製造することによって、生産効率が良く従来の湿式塗工設備によって製造することができ、排水能力を高めて優れた拡散層特性を得ることができる燃料電池用ガス拡散層及びその製造方法の提供を課題とするものである。
請求項1の発明にかかる燃料電池用ガス拡散層は、高分子電解質膜を中心として構成される固体高分子型燃料電池のガス拡散層であって、カーボンブラック粉末とポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ディスパージョンとを混合したスラリーをスプレードライによって粉体化して、そのメジアン粒径を2μm〜100μmの範囲内とした微細粒子を用いて作製したものである。
請求項2の発明にかかる燃料電池用ガス拡散層は、請求項1の構成において、前記スプレードライによって得られた粉体を300℃〜390℃で熱処理した後に水溶液中に分散させて粉体ペーストとし、カーボン基材にカーボンブラック粉末とポリテトラフルオロエチレンディスパージョンとを混合してなるペーストを含浸させて乾燥させたベース拡散層に前記粉体ペーストを塗工して加熱乾燥してなるものである。
請求項3の発明にかかる燃料電池用ガス拡散層は、請求項1または請求項2の構成において、前記スプレードライの条件を変化させることによって得られる粉体のメジアン粒径を前記2μm〜100μmの範囲内で変化させて生成水の排水能力を制御するものである。
請求項4の発明にかかる燃料電池用ガス拡散層の製造方法は、高分子電解質膜を中心として構成される固体高分子型燃料電池のガス拡散層の製造方法であって、カーボンブラック粉末とポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ディスパージョンとを混合して均一なスラリーを得る工程と、前記スラリーをスプレードライしてメジアン粒径を2μm〜100μmの範囲内とした粉体を得る工程と、前記粉体を水溶液に分散させて粉体ペーストを得る工程と、カーボン基材にカーボンブラック粉末とポリテトラフルオロエチレンディスパージョンとを混合してなるペーストを含浸させて乾燥させる工程と、その上から前記粉体ペーストを塗工する工程と、加熱乾燥する工程とを具備するものである。
請求項5の発明にかかる燃料電池用ガス拡散層の製造方法は、請求項4の構成において、前記スラリーをスプレードライしてメジアン粒径を2μm〜100μmの範囲内とした粉体を得る工程の後に、前記粉体を300℃〜390℃で熱処理する工程を追加して、該熱処理した粉体を水溶液に分散させて粉体ペーストを得るものである。
請求項6の発明にかかる燃料電池用ガス拡散層の製造方法は、請求項4または請求項5の構成において、前記スラリーをスプレードライしてメジアン粒径を2μm〜100μmの範囲内とした粉体を得る工程において、前記スプレードライの条件を変化させることによって得られる粉体のメジアン粒径を前記2μm〜100μmの範囲内で変化させて生成水の排水能力を制御するものである。
請求項7の発明にかかる燃料電池用ガス拡散層または燃料電池用ガス拡散層の製造方法は、請求項1乃至請求項3のいずれか1つまたは請求項4乃至請求項6のいずれか1つの構成において、前記燃料電池用ガス拡散層はカソード電極側のガス拡散層であるものである。
請求項1の発明にかかる燃料電池用ガス拡散層は、高分子電解質膜を中心として構成される固体高分子型燃料電池のガス拡散層であって、カーボンブラック粉末とポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ディスパージョンとを混合したスラリーをスプレードライによって粉体化して、そのメジアン粒径を2μm〜100μmの範囲内、より好ましくは10μm〜50μmの範囲内とした微細粒子を用いて作製したものである。
スラリーをスプレードライによって粉体化して得られる微細粒子はほぼ球状であり、また粒子径も揃っている。従って、かかる微細粒子を用いて、例えば水溶液中に分散させてスラリーを作製し、カーボン基材に湿式塗工することによって、燃料電池用ガス拡散層を作製することができる。ここで、メジアン粒径が2μm〜100μmの範囲内、より好ましくは10μm〜50μmの範囲内であるため、ガス拡散層の貫通細孔径がガス拡散及び生成水の排水に有効な大きさに保たれ、優れた透気性及び排水性を得ることができる。従って、燃料電池の高加湿運転、高利用率、高出力の運転条件下においても、高性能化を図ることができる。
このようにして、球状で大きさの揃った微粒子を湿式塗工して燃料電池用ガス拡散層を製造することによって、生産効率が良く従来の湿式塗工設備によって製造することができ、排水能力を高めて優れた拡散層特性を得ることができる燃料電池用ガス拡散層となる。
請求項2の発明にかかる燃料電池用ガス拡散層は、スプレードライによって得られた粉体を300℃〜390℃で熱処理した後に水溶液中に分散させて粉体ペーストとし、カーボン基材にカーボンブラック粉末とポリテトラフルオロエチレンディスパージョンとを混合してなるペーストを含浸させて乾燥させたベース拡散層に粉体ペーストを塗工して加熱乾燥してなる。
このようにスプレードライによって得られた粉体を300℃〜390℃で熱処理することによって、粉体強度を高めることができ、水溶液中に分散させてスラリーを作製する際に超音波分散を行っても球状の粉体が破壊されることなく所定の粒子径を保持できるので、より効率的にかつより均一に分散させることができる。こうして作製した粉体ペーストを、カーボン基材にカーボンブラックとPTFEを含浸させてなるベース拡散層に湿式塗工することによって、ガス拡散層の貫通細孔径がガス拡散及び生成水の排水に有効な大きさに保たれ、優れた透気性及び排水性を得ることができる。従って、燃料電池の高加湿運転、高利用率、高出力の運転条件下においても、高性能化を図ることができる。
このようにして、球状で大きさの揃った微粒子を湿式塗工して燃料電池用ガス拡散層を製造することによって、生産効率が良く従来の湿式塗工設備によって製造することができ、排水能力を高めて優れた拡散層特性を得ることができる燃料電池用ガス拡散層となる。
請求項3の発明にかかる燃料電池用ガス拡散層は、スプレードライの条件を変化させることによって得られる粉体のメジアン粒径を2μm〜100μmの範囲内で変化させて生成水の排水能力を制御するものである。
スプレードライ装置(スプレードライヤー)には、アトマイザーがスプレー噴霧式のものやディスク回転式のもの等、様々な種類のものがある。そして、スプレー噴霧式の場合には霧化圧を変化させることによって、またディスク回転式の場合にはディスク回転数を変化させることによって、またはスラリー固形分を変化させることによって、得られる粉体の粒径を任意に制御することができる。従って、このようなスプレードライ条件を変化させて得られる粉体のメジアン粒径を2μm〜100μmの範囲内で変化させることによって、ガス拡散層の貫通細孔径の大きさを制御して生成水の排水能力を調整することができる。
このようにして、球状で大きさの揃った微粒子を湿式塗工して燃料電池用ガス拡散層を製造することによって、生産効率が良く従来の湿式塗工設備によって製造することができ、排水能力を必要な特性に制御して優れた拡散層特性を得ることができる燃料電池用ガス拡散層となる。
請求項4の発明にかかる燃料電池用ガス拡散層の製造方法は、高分子電解質膜を中心として構成される固体高分子型燃料電池のガス拡散層の製造方法であって、カーボンブラック粉末とPTFEディスパージョンとを混合して均一なスラリーを得る工程と、スラリーをスプレードライしてメジアン粒径を2μm〜100μmの範囲内、より好ましくは10μm〜50μmの範囲内とした粉体を得る工程と、粉体を水溶液に分散させて粉体ペーストを得る工程と、カーボン基材にカーボンブラック粉末とPTFEディスパージョンとを混合してなるペーストを含浸させて乾燥させる工程と、その上から粉体ペーストを塗工する工程と、加熱乾燥する工程とを具備する。
スラリーをスプレードライによって粉体化して得られる微細粒子はほぼ球状であり、また粒子径も揃っている。従って、かかる微細粒子を水溶液中に分散させてスラリーを作製し、カーボン基材に湿式塗工することによって、燃料電池用ガス拡散層を作製することができる。ここで、微細粒子のメジアン粒径が2μm〜100μmの範囲内、より好ましくは10μm〜50μmの範囲内であるため、ガス拡散層の貫通細孔径がガス拡散及び生成水の排水に有効な大きさに保たれ、優れた透気性及び排水性を得ることができる。従って、燃料電池の高加湿運転、高利用率、高出力の運転条件下においても、高性能化を図ることができる。
このようにして、球状で大きさの揃った微粒子を湿式塗工して燃料電池用ガス拡散層を製造することによって、生産効率が良く従来の湿式塗工設備によって製造することができ、排水能力を高めて優れた拡散層特性を得ることができる燃料電池用ガス拡散層の製造方法となる。
請求項5の発明にかかる燃料電池用ガス拡散層の製造方法は、スラリーをスプレードライしてメジアン粒径を2μm〜100μmの範囲内とした粉体を得る工程の後に、粉体を300℃〜390℃で熱処理する工程を追加して、熱処理した粉体を水溶液に分散させて粉体ペーストを得るものである。
スプレードライによって得られた粉体を300℃〜390℃で熱処理することによって、粉体強度を高めることができ、水溶液中に分散させてスラリーを作製する際に超音波分散を行っても球状の粉体が破壊されることなく所定の粒子径を保持できるので、より効率的にかつより均一に分散させることができる。こうして作製した粉体ペーストを、カーボン基材にカーボンブラックとPTFEを含浸させてなるベース拡散層に湿式塗工することによって、ガス拡散層の貫通細孔径がガス拡散及び生成水の排水に有効な大きさに保たれ、優れた透気性及び排水性を得ることができる。従って、燃料電池の高加湿運転、高利用率、高出力の運転条件下においても、高性能化を図ることができる。
このようにして、球状で大きさの揃った微粒子を湿式塗工して燃料電池用ガス拡散層を製造することによって、生産効率が良く従来の湿式塗工設備によって製造することができ、排水能力を高めて優れた拡散層特性を得ることができる燃料電池用ガス拡散層の製造方法となる。
請求項6の発明にかかる燃料電池用ガス拡散層の製造方法は、スラリーをスプレードライしてメジアン粒径を2μm〜100μmの範囲内とした粉体を得る工程において、スプレードライの条件を変化させることによって得られる粉体のメジアン粒径を2μm〜100μmの範囲内で変化させて生成水の排水能力を制御するものである。
スプレードライ装置(スプレードライヤー)には、アトマイザーがスプレー噴霧式のものやディスク回転式のもの等、様々な種類のものがある。そして、スプレー噴霧式の場合には霧化圧を変化させることによって、またディスク回転式の場合にはディスク回転数を変化させることによって、得られる粉体の粒径を任意に制御することができる。従って、このようなスプレードライ条件を変化させて得られる粉体のメジアン粒径を2μm〜100μmの範囲内で変化させることによって、ガス拡散層の貫通細孔径の大きさを制御して生成水の排水能力を制御することができる。
このようにして、球状で大きさの揃った微粒子を湿式塗工して燃料電池用ガス拡散層を製造することによって、生産効率が良く従来の湿式塗工設備によって製造することができ、排水能力を必要な特性に制御して優れた拡散層特性を得ることができる燃料電池用ガス拡散層の製造方法となる。
請求項7の発明にかかる燃料電池用ガス拡散層または燃料電池用ガス拡散層の製造方法は、燃料電池用ガス拡散層がカソード電極側のガス拡散層である。固体高分子型燃料電池においては、アノード電極(燃料電極)側ガス拡散層から燃料としての水素ガスが供給され、アノード側触媒層でイオン化されて固体高分子イオン交換膜を通過して、カソード側触媒層において酸化剤と反応して電流を発生するとともに、生成水が発生する。従って、カソード電極(酸化剤電極)側ガス拡散層により多くの生成水が溜まる。
そこで、カソード電極(酸化剤電極)側ガス拡散層に本発明にかかる粉体ガス拡散層を有する燃料電池用ガス拡散層を用いることによって、生成水の排水能力が著しく向上し、フラッディングを起こすこともなく長時間安定して電流を発生することができる。アノード電極側ガス拡散層にも生成水が流れ込むが、アノード電極側ガス拡散層においてはフラッディングが起こる恐れが少ないため、従来のガス拡散層を用いることができる。
このようにして、球状で大きさの揃った微粒子を湿式塗工して燃料電池用ガス拡散層を製造することによって、生産効率が良く従来の湿式塗工設備によって製造することができ、排水能力を高めて優れた拡散層特性を得ることができる燃料電池用ガス拡散層またはその製造方法となる。
以下、本発明の実施の形態にかかる燃料電池用ガス拡散層及びその製造方法について、図面を参照しつつ説明する。
まず、本発明の実施の形態にかかる燃料電池用ガス拡散層を有する固体高分子型燃料電池の全体構造について、図1を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態にかかる燃料電池用ガス拡散層を用いた固体高分子型燃料電池の全体構造を示す模式図である。
図1に示されるように、本実施の形態にかかる燃料電池用ガス拡散層を有する固体高分子型燃料電池(単セル)1は、固体高分子イオン交換膜2を中心として、その両側に白金を担持したカーボンブラックを主体としてなる触媒層4A,4Bが密着しており、その外側に本実施の形態にかかる燃料電池用ガス拡散層7A,7Bが設けられていて、これらの触媒層4A,4B及びガス拡散層7A,7Bが一体となって、アノード電極(燃料電極)3A,カソード電極(酸化剤電極)3Bが形成されている。
ここで、従来のガス拡散層は、カーボン基材(カーボンペーパー、カーボンクロス、等)にカーボンブラック粉末とPTFEディスパージョンとを混合してなるペーストを塗工して作製されたベース拡散層6A,6Bのみによって構成されているが、本実施の形態にかかる燃料電池用ガス拡散層7A,7Bは、ベース拡散層6A,6Bに更に粉体拡散層5A,5Bを塗工してなるものである。燃料電池用ガス拡散層7A,7Bの外側には、導電性のセパレータ8A,8Bが設けられている。
次に、本発明の実施の形態にかかる燃料電池用ガス拡散層7A,7Bの製造方法について、図2乃至図4を参照して説明する。図2は本発明の実施の形態にかかる燃料電池用ガス拡散層の製造方法を示すフローチャートである。図3は本発明の実施の形態にかかる燃料電池用ガス拡散層の製造条件と粒径の関係を示すグラフである。図4は本発明の実施の形態にかかる燃料電池用ガス拡散層の製造に用いられる4種類のペーストの粒度分布を示すグラフである。
図2に示されるように、まずイオン交換水にカーボンブラック(電気化学工業(株)製デンカブラック)と撥水剤としてのPTFEディスパージョン(ダイキン(株)製D−1)を分散した水溶液(固形分比がデンカブラック/D−1=6/4)を調整する(ステップS10)。次に、この水溶液をスプレードライ装置でスプレードライして、粒径の揃った粉体として(ステップS11)、焼成炉で熱処理して強度の高い粉体を得た(ステップS12)。この粉体を、界面活性剤を加えたイオン交換水に攪拌しながら重量濃度15%になるまで加えた後、超音波分散機(STM社製UH−3)を用いて超音波分散して粉体ペーストを作製した(ステップS13)。
一方、カーボンペーパー基材(東レ(株)製TGP−060)に固形分比がデンカブラック/D−1=6/4のNV10%ペーストを含浸して(ステップS14)、乾燥してベース拡散層を作製し(ステップS15)、このベース拡散層にステップS13で得られた粉体ペーストをギャップ150μmのドクターブレードで塗工し(ステップS16)、350℃で30分間熱処理を行って(ステップS17)、本実施の形態にかかる燃料電池用ガス拡散層7A,7Bを得た。
ここで、ステップS11におけるスプレードライに用いられる、スプレードライ装置の種類及びスプレードライ条件について説明する。まず、スプレードライ装置の種類について、表1に示す。
Figure 2008243767
表1に示されるように、本実施の形態においては、ヤマトラボテック(株)製のGA32と大川原化工機(株)製のCL−8の2種類のスプレードライ装置を用いている。このように、2種類のスプレードライ装置を用いて分級することによって、メジアン粒径が2μm〜100μmまでの粉体を任意に取り出すことができる。そして、図2のステップS16においてベース拡散層にドクターブレードで塗工するペーストとして、粉体ペーストであるペーストA,ペーストB,ペーストCと、通常のペーストであるペーストDの4種類のペーストを作製して試験を行った。4種類のペーストのスプレードライ条件について、表2に示す。
Figure 2008243767
表2に示されるように、3種類の粉体作製条件で3種類の粉体A,粉体B,粉体Cを作製した。粉体Aはメジアン粒径が8.73μm、粉体Bはメジアン粒径が14.85μm、粉体Cはメジアン粒径が30.41μm、とそれぞれ大きく異なる。このように、粉体作製条件(スプレードライ条件)によって得られる粒子径を制御することができ、最終的に得られる燃料電池用ガス拡散層7A,7Bの排水特性、拡散特性等を調整することができる。
次に、図2のステップS12における粉体の熱処理条件について、図3を参照して説明する。図3における熱処理条件と粒度分布の関係を調べるには、表2に示される3種類の粉体A,粉体B,粉体Cのうち、最もメジアン粒径の大きい粉体Cを使用した。実験条件について、表3に示す。
Figure 2008243767
表3に示されるように、粉体原料の粒度分布の測定試料としては、図2のステップS10において作製されるデンカブラック(カーボンブラック)とD−1(PTFEディスパージョン)の分散水溶液(ペーストD)を用いた。他の4種類の測定試料としては、粉体Cをそれぞれ表3に示される熱処理温度で10分間熱処理した後、熱処理なしの測定試料についてはディゾルバー攪拌のみでペーストを作製し、熱処理した残りの3種類については、攪拌とともに超音波分散を行って得られたペーストを測定試料とした。
その結果、図3に示されるように、310℃で熱処理した測定試料と320℃で熱処理した測定試料については、ほぼ10μmから100μmの間の粒度分布が得られ、表3に示されるようにメジアン粒径も30.3μm、30.4μmと良好であったが、250℃で熱処理した測定試料は、図3に示されるように、粉体原料の粒度分布に近い粒度分布に戻ってしまっている。
この原因は、熱処理温度が低すぎたため、粉体の強度が余り向上せず、超音波分散を行うことによって粉体が分解されて、元の原料の粒度に戻ってしまったためと考えられる。また、熱処理なしの測定試料についても、図3に示されるように、良好な粒度分布を得ることはできなかった。従って、スプレードライによって得られた粉体については、少なくとも300℃以上の熱処理を行って、超音波分散を行っても粉体が破壊することのない強度の向上を図る必要がある。
一方、熱処理温度の上限としては、PTFEの分解や変性が起きることがない390℃以下とする必要があるものと考えられる。このように、300℃〜390℃の温度範囲内で熱処理することによって、粉体の強度が向上して、ペースト作製時の攪拌や超音波分散によってもスプレードライによって得られた粒度分布を保つことができる。
そして、表2に示される4種類のペースト(ペーストA,ペーストB,ペーストC及びペーストD)の粒度分布を測定した結果を、図4に示す。図3及び表3に示される結果に基づいて、ペーストA,ペーストB,ペーストCについては、いずれも図2のステップS12において320℃で10分間熱処理を行った。図4に示されるように、図2の製造工程に従って作製した粉体ペーストであるペーストA,ペーストB,ペーストCについては、いずれも良好な粒度分布が得られたが、特にペーストCが最もメジアン粒径が大きく、続いてペーストB、ペーストAの順となっている。
次に、これら4種類のペーストをベース拡散層の上に塗工して得られた4種類のガス拡散層の特性について説明する。ベース拡散層の上にペーストAを塗工して350℃で30分間熱処理して得られたガス拡散層を拡散層Aとし、ペーストBを塗工して得られたガス拡散層を拡散層B、ペーストCを塗工して得られたガス拡散層を拡散層C、ペーストDを塗工して得られたガス拡散層を拡散層Dとした。これら4種類のガス拡散層の特性について、表4及び図5,図6,図7に示す。
図5は本発明の実施の形態にかかる4種類の燃料電池用ガス拡散層の法線方向透気度を示す棒グラフである。図6は本発明の実施の形態にかかる4種類の燃料電池用ガス拡散層の体積固有抵抗を示す棒グラフである。図7は本発明の実施の形態にかかる4種類の燃料電池用ガス拡散層の透水開始圧を示す棒グラフである。なお、これらの表4及び図5,図6,図7においては、拡散層Dにおける測定値を100として、拡散層A,拡散層B,拡散層Cにおける測定値については、拡散層Dに対する相対値で示されている。
Figure 2008243767
表4及び図5に示されるように、ガス拡散層の法線方向の透気性を示す法線方向透気度は、拡散層Dと比較して拡散層A,拡散層B,拡散層Cが際立って高く、特に拡散層Cが最も高い値を示している。また、表4及び図6に示されるように、体積固有抵抗(荷重20kg/cm2 で測定した値)についても、拡散層Dと比較して拡散層A,拡散層B,拡散層Cが一段低くなっている。
更に、表4及び図7に示されるように、透水開始圧については、拡散層Dが拡散層A,拡散層Bよりも低くなっているが、これは拡散層Dにクラックが生じているためであり、制御することができないものである。これに対して、拡散層A,拡散層B,拡散層Cと順に低くなっていることによって、拡散層Aは使用ペーストAのメジアン粒径8.73μmであり、拡散層Bは使用ペーストBのメジアン粒径14.85μmであり、拡散層Cは使用ペーストCのメジアン粒径30.41μmである。
従って、図2のステップS11に示されるスプレードライ工程において、表2に示されるように粉体作製条件を変化させることによって粉体のメジアン粒径を制御することができ、ひいては図7に示されるように、透水開始圧をも必要な値になるように自在に制御できることになる。
このようにして作製された4種類のガス拡散層を用いた燃料電池(MEA)の出力特性について、4種類の実施例と1種類の比較例について実地試験を行った。実施例1としては、カソード側拡散層として拡散層Aを用いて、アノード側拡散層として拡散層Dを用いたものを使用した。実施例2としてはカソード側拡散層として拡散層Bを、アノード側拡散層として拡散層Dを用いたものを、実施例3としてはカソード側拡散層として拡散層Cを、アノード側拡散層として拡散層Dを用いたものを使用した。
また、実施例4としては、カソード側拡散層として拡散層Bを用いて、アノード側拡散層として拡散層Aを用いたものを使用した。そして、比較例1としては、カソード側拡散層、アノード側拡散層ともに、拡散層Dを用いたものを使用した。これらの拡散層の組み合わせについて、表5にまとめて示す。
Figure 2008243767
こうして作製した5種類のMEAを用いて、単セル電池放電試験を行い、性能を比較した。単セル電池の運転条件は、セル温度75℃、アノード/カソードバブラー温度:70℃/70℃、燃料ガスとしては純水素を使用した。単セル電池放電試験の結果を、図8及び図9に示す。図8は本発明の実施の形態にかかる4種類の燃料電池用ガス拡散層を用いた単セル電池の電流密度と出力電圧の関係を示すグラフである。図9は本発明の実施の形態にかかる4種類の燃料電池用ガス拡散層を用いた単セル電池のカソード利用率と出力電圧の関係を示すグラフである。
図8及び図9に示されるように、本実施の形態にかかる実施例1〜実施例4においては従来例となる比較例1と比較して良好な電池性能を示しており、特に実施例3及び実施例4において出力特性が優れている。
特に、図9に示されるように、実施例1〜実施例4においてはカソード利用率が高くなっても、従来例となる比較例1のように急激に出力電圧が低下することがない。カソード利用率が高くなるということは、酸化剤ガスの流量が少なくなることに対応し、従って高加湿運転条件における出力電圧特性を示すことになる。このように、本実施の形態にかかる実施例1〜実施例4においては、高加湿運転条件においても出力電圧を維持することができることが判明した。
更に、本実施の形態にかかる単セル電池の固体高分子イオン交換膜2における内部水圧と排水量の関係について、図10を参照して説明する。図10は本発明の実施の形態の実施例1にかかる燃料電池用ガス拡散層を用いた単セル電池の固体高分子イオン交換膜2における内部水圧と排水量の関係について、比較例1と比較して示すグラフである。
図1に示される本実施の形態にかかる単電池1において、理想的には、アノード電極3Aにおいては流水の形でアノード側のセパレータ8Aには水分を出さず、カソード電極3Bからカソード側のセパレータ8Bに流水の形で水分を出すのが好ましい。その理由は、アノード側のセパレータ8Aにおいてはガス流速が小さいことから、水が詰まり易いためである。本実施の形態にかかる単電池1においては、上述の如く、粒子径を制御することによって燃料電池用ガス拡散層7A,7Bの排水特性を制御している。
具体的には、図10に示されるように、従来の燃料電池用ガス拡散層である比較例1を用いた単セル電池においては、固体高分子イオン交換膜2における内部水圧と排水量とは単純な正比例の関係にあるのに対して、本実施の形態の実施例1にかかる燃料電池用ガス拡散層7A,7Bを用いた単セル電池1においては、固体高分子イオン交換膜2における内部水圧があるレベルまで上がった時点で、大量に流水を主にカソード側に排出する。このようにして、本実施の形態にかかる燃料電池用ガス拡散層7A,7Bにおいては、圧力弁効果を得ることができる。
このようにして、本実施の形態にかかる燃料電池用ガス拡散層においては、球状で大きさの揃った微粒子を湿式塗工して燃料電池用ガス拡散層を製造することによって、生産効率が良く従来の湿式塗工設備によって製造することができ、排水能力を高めて優れた拡散層特性を得ることができる。
本実施の形態にかかる固体高分子型燃料電池1の実施例1乃至実施例3においては、カソード電極3Bのみにベース拡散層6Bに粉体ペーストを塗布してなる燃料電池用ガス拡散層7Bを用いているが、これに限られるものではなく、固体高分子型燃料電池1の実施例4に示されるように、アノード電極3A,カソード電極3Bの双方にベース拡散層6A,6Bに粉体ペーストを塗布してなる燃料電池用ガス拡散層7A,7Bを用いても良い。
また、本実施の形態にかかる燃料電池用ガス拡散層の製造方法においては、スプレードライによって得られた粉体を300℃〜390℃で熱処理して粉体の強度を高めた上で、超音波分散機を用いて水溶液に超音波分散させた例について説明したが、超音波分散させないことを前提としてスプレードライによって得られた粉体を熱処理することなく粉体ペーストを作製することもできる。
本発明を実施するに際しては、燃料電池用ガス拡散層のその他の構成、成分、材料、配合、形状、大きさ、接続関係等についても、また燃料電池用ガス拡散層の製造方法のその他の工程についても、本実施の形態に限定されるものではない。
図1は本発明の実施の形態にかかる燃料電池用ガス拡散層を用いた固体高分子型燃料電池の全体構造を示す模式図である。 図2は本発明の実施の形態にかかる燃料電池用ガス拡散層の製造方法を示すフローチャートである。 図3は本発明の実施の形態にかかる燃料電池用ガス拡散層の製造条件と粒径の関係を示すグラフである。 図4は本発明の実施の形態にかかる燃料電池用ガス拡散層の製造に用いられる4種類のペーストの粒度分布を示すグラフである。 図5は本発明の実施の形態にかかる4種類の燃料電池用ガス拡散層の法線方向透気度を示す棒グラフである。 図6は本発明の実施の形態にかかる4種類の燃料電池用ガス拡散層の体積固有抵抗を示す棒グラフである。 図7は本発明の実施の形態にかかる4種類の燃料電池用ガス拡散層の透水開始圧を示す棒グラフである。 図8は本発明の実施の形態にかかる4種類の燃料電池用ガス拡散層を用いた単セル電池の電流密度と出力電圧の関係を示すグラフである。 図9は本発明の実施の形態にかかる4種類の燃料電池用ガス拡散層を用いた単セル電池のカソード利用率と出力電圧の関係を示すグラフである。 図10は本発明の実施の形態の実施例1にかかる燃料電池用ガス拡散層を用いた単セル電池の固体高分子イオン交換膜2における内部水圧と排水量の関係について、比較例1と比較して示すグラフである。
符号の説明
1 固体高分子型燃料電池(単電池)
2 固体高分子イオン交換膜
3A アノード電極
3B カソード電極
6A,6B ベース拡散層
7A,7B 燃料電池用ガス拡散層

Claims (7)

  1. 高分子電解質膜を中心として構成される固体高分子型燃料電池のガス拡散層であって、
    カーボンブラック粉末とポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ディスパージョンとを混合したスラリーをスプレードライによって粉体化して、そのメジアン粒径を2μm〜100μmの範囲内とした微細粒子を用いて作製したことを特徴とする燃料電池用ガス拡散層。
  2. 前記スプレードライによって得られた粉体を300℃〜390℃で熱処理した後に水溶液中に分散させて粉体ペーストとし、カーボン基材にカーボンブラック粉末とポリテトラフルオロエチレンディスパージョンとを混合してなるペーストを含浸させて乾燥させたベース拡散層に前記粉体ペーストを塗工して加熱乾燥してなることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用ガス拡散層。
  3. 前記スプレードライの条件を変化させることによって得られる粉体のメジアン粒径を前記2μm〜100μmの範囲内で変化させて生成水の排水能力を制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池用ガス拡散層。
  4. 高分子電解質膜を中心として構成される固体高分子型燃料電池のガス拡散層の製造方法であって、
    カーボンブラック粉末とポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ディスパージョンとを混合して均一なスラリーを得る工程と、
    前記スラリーをスプレードライしてメジアン粒径を2μm〜100μmの範囲内とした粉体を得る工程と、
    前記粉体を水溶液に分散させて粉体ペーストを得る工程と、
    カーボン基材にカーボンブラック粉末とポリテトラフルオロエチレンディスパージョンとを混合してなるペーストを含浸させて乾燥させる工程と、
    その上から前記粉体ペーストを塗工する工程と、
    加熱乾燥する工程と
    を具備することを特徴とする燃料電池用ガス拡散層の製造方法。
  5. 前記スラリーをスプレードライしてメジアン粒径を2μm〜100μmの範囲内とした粉体を得る工程の後に、前記粉体を300℃〜390℃で熱処理する工程を追加して、該熱処理した粉体を水溶液に分散させて粉体ペーストを得ることを特徴とする請求項4に記載の燃料電池用ガス拡散層の製造方法。
  6. 前記スラリーをスプレードライしてメジアン粒径を2μm〜100μmの範囲内とした粉体を得る工程において、前記スプレードライの条件を変化させることによって得られる粉体のメジアン粒径を前記2μm〜100μmの範囲内で変化させて生成水の排水能力を制御することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の燃料電池用ガス拡散層の製造方法。
  7. 前記燃料電池用ガス拡散層はカソード電極側のガス拡散層であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の燃料電池用ガス拡散層または請求項4乃至請求項6のいずれか1つに記載の燃料電池用ガス拡散層の製造方法。
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