JP2008240694A - 吸気装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】溶着工程を不要とし、通気性部材を吸気装置本体に組み付ける作業が容易で、騒音抑制効果が高く、軽量な吸気装置を提供する。
【解決手段】内燃機関に導入される空気の流路4を構成する略筒状の本体6の周壁2の一部に形成され内外を連通する通気口41と、通気口41を塞ぐ通気性部材3と、周壁2の開口先端22にその全周にわたって嵌合された嵌合部10と通気口41に対向する内周壁11に形成され通気性部材3の外周端31が係合された係合溝12とを有する弾性部材1とをもつことを特徴とする吸気装置。
【選択図】図1
【解決手段】内燃機関に導入される空気の流路4を構成する略筒状の本体6の周壁2の一部に形成され内外を連通する通気口41と、通気口41を塞ぐ通気性部材3と、周壁2の開口先端22にその全周にわたって嵌合された嵌合部10と通気口41に対向する内周壁11に形成され通気性部材3の外周端31が係合された係合溝12とを有する弾性部材1とをもつことを特徴とする吸気装置。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両の内燃機関に導入される空気の流路を構成する吸気装置に関する。
従来、内燃機関に導入される空気の流路を構成する吸気装置としては、吸気ダクト、エアクリーナ、吸気ホース、レゾネータなどが挙げられる。かかる吸気装置には、内燃機関からの吸気脈動圧力によって共鳴が発生し吸気騒音が生じる問題がある。近年、かかる吸気騒音を抑制する吸気装置が開発されている。
例えば、吸気装置のうち吸気脈動圧力が作用する部位の周壁の少なくとも一部分に不織布からなる通気性部材を配設することにより騒音を抑制する方法がある。通気性部材を配設すると、吸気脈動圧力の発生時に通気性部材を介して吸気装置内外への空気の流出入がなされる。吸気装置の周壁の一部が通気性を有することにより、吸気脈動圧力が軽減されて、吸気騒音が低減される。
かかる通気性部材が配設された吸気装置としては、特許文献1に開示されているように、たとえば、図13に示すように、吸気ダクト本体(91)の周壁から突出する突出壁(920)の外周部を治具(95)で保持することによって吸気ダクト本体(91)の変形を防止しつつ、突出壁(920)の開口先端のフランジ部(921)に通気性部材(92)を熱溶着することが示されている。図14に示すように、かかる突出壁(920)を有する吸気ダクト本体(91)を成形するにあたっては、パリソンを成形型内に導入しブロー成形により、吸気ダクト本体(91)を形成する大筒部(910)の一部の周壁を袋状に膨出させて、首部(931)とその先端から膨出する頭部(932)とを有する袋状の小筒部(930)を形成し、切断刃具(94)で頭部(932)を首部(931)の近傍で切除する。これにより、先端にフランジ部(921)をもつ突出壁(920)が形成される。
また、図15に示すように、特許文献2の図8に開示されたものがある。かかる吸気装置では、空気流路を構成する吸気ダクト本体(938)の周壁(942)の一部を外方に向かって突出させて突出壁(945)を形成し、この突出壁(945)の内周部に吸気ダクト本体(938)の内外を連通する通気口(943)を形成する。突出壁(945)には、通気性部材(950)をインサート成形した枠状の連結部材(948)が固定されて、通気性部材(950)により通気口(943)を塞いでいる。連結部材(948)は、PPまたはPETを材料として射出成形された樹脂材料である。連結部材(948)は、その内周面から内部側に延びる鈎部(958)をもち、この鈎部(958)が吸気ダクト本体(938)の周壁(942)に係合されることにより突出壁(945)に連結部材(948)を固定している。
また、特許文献3の第1図には、吸気ダクト本体(15)の一部に開口(14)を設け、この開口周縁の内壁面に通気性部材(16)を貼着することにより開口(14)を通気性部材(16)で被覆することが示されている。
特開2001−323853号公報(図3,図4,図5)
特開2004−124877号公報(図4)
特開昭63−285257号公報(第1図)
しかしながら、特許文献1では、吸気ダクト本体(91)に通気性部材(92)を固定するにあたって、吸気ダクト本体(91)のフランジ部(921)に通気性部材(92)を溶着する溶着工程を行っている。このため、溶着機や、各部材を所定位置で保持するセット治具などが必要となり、製品コストが高くなる。
また、特許文献1では、突出壁(920)の開口先端に通気性部材(92)を熱溶着する際に、吸気ダクト本体(91)の変形を抑制するために、突出壁(920)の外壁を治具(95)で保持している。このため、治具を外壁にはめ込む工程が必要となり、また、治具を吸気ダクト本体の横方向にスライド可能な作業スペースを要する。
また、特許文献1では、突出壁(920)の開口先端にフランジ部(921)が形成されている。このため、フランジ部(921)を形成する分の成形材料が多く必要とされ、重量が重くなる。また、フランジ部を成形するにあたっては、小径部よりも大きく膨出した頭部(932)を切断除去しなければならず、多くの成形材料が廃棄されてしまう。したがって、製造コストがかかる。
特許文献2では、溶着を行わずに、通気性部材(950)をインサートして枠状の連結部材(948)を射出成形し、連結部材(948)の鈎部(938)を吸気ダクト本体(91)へ係合させることによって、通気性部材(950)を吸気ダクト本体(1)に組み付けている。しかし、連結部材(948)がPPまたはPETからなる樹脂材料であり、ある程度の剛性がある。このため、車両走行時などに生じる振動によって、連結部材(948)が、通気性部材(950)や吸気ダクト本体(91)と干渉して、ガタツキ音が生じる場合があり、騒音抑制効果を低下させる原因となる。
また、特許文献2では、連結部材(948)の鈎部(958)が吸気ダクト本体(938)の周壁から吸気通路側へ突出している。このため、吸気ダクト本体(938)を通過する吸気に乱流が発生し、騒音抑制効果を低下させてしまうという問題がある。
特許文献3では、通気性部材(916)が吸気ダクト(915)の開口(914)周縁に貼着されているにすぎず、通気性部材(916)と吸気ダクト(915)との密着性に劣る。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、溶着工程を不要とし、通気性部材を吸気装置本体に組み付ける作業が容易で、騒音抑制効果が高く、軽量な吸気装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明の特徴は、内燃機関に導入される空気の流路を構成する略筒状の本体の周壁の少なくとも一部に形成され内外を連通する通気口と、該通気口を塞ぐ通気性部材と、前記周壁の開口先端に該開口先端の全周にわたって嵌合された嵌合部と前記通気口に対向する内周壁に形成され前記通気性部材の外周端が係合された係合溝とを有する弾性部材とをもつことである。
請求項2に係る発明の特徴は、前記通気口は、前記本体の前記周壁から前記通路の外周方向に突出した突出壁の先端に形成されていることである。
請求項3に係る発明の特徴は、前記突出壁は、突出方向に向かって縮径されたテーパ形状をもつことである。
請求項4に係る発明の特徴は、前記通気性部材の前記通路側の表面は、前記周壁の前記通路側の表面とほぼ同じ高さに位置していることである。
請求項5に係る発明の特徴は、前記弾性部材の前記嵌合部の前記通気口側で前記開口先端に嵌合される嵌合面には、前記開口先端に当接するシールリップが突設されていることである。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明によれば、本体の通気口を通気性部材により塞ぐにあたって、本体の周壁の開口先端に弾性部材を嵌合し、弾性部材の通気口に対向する内周壁に通気性部材の外周端を係合している。このため、熱溶着を行うことなく、通気性部材を開口先端に組み付けることができる。したがって、熱溶着機や、熱溶着を行う際に各部材を固定するセット治具も不要となる。また、開口先端への弾性部材の嵌合、弾性部材への通気性部材の係合という簡単な作業によって容易に通気性部材を組み付けることができる。
また、通気口の開口先端と通気性部材との間に弾性を有する弾性部材が介設されることになる。ゆえに、車両走行時などの振動によって、ガタツキ音が生じることはない。また、開口先端や通気性部材に寸法誤差などが生じても、弾性部材が寸法誤差を吸収するため、通気性部材を開口先端に組み付けることができる。
また、本体の開口先端に弾性部材を嵌合し、その弾性部材に通気性部材の外周端を係合させている。このため、本体の開口先端に熱溶着のためのフランジ部を設ける必要がない。従来のようにフランジ部を形成するにあたっては、本体から開口先端のフランジ部形成部分に捨て袋を膨出させ、捨て袋の底部を残して上部を切断除去していた。本発明においては、開口先端にフランジ部を形成する必要がないため、捨て袋の大きさを小さくすることができ、材料コストを抑制できる。
請求項2に係る発明によれば、通気口が、本体の周壁から外周方向に突出した突出壁の開口先端に形成されている。そのため、開口先端から弾性部材が抜け出ることを防止でき、シール面を多くすることができる。
請求項3に係る発明によれば、突出壁が突出方向に向かって縮径されたテーパ形状をもつ。このため、外周側から通気性部材を確実に保持することができ、通気性部材が抜け出ることが抑制される。また、テーパ形状の突出壁を形成するにあたっては、パリソンをブローして、本体成形用の大筒部から、膨出方向に縮径した台形状の小筒部を膨出させればよい。このため、従来のように膨出先端が拡径したキノコ状の突出壁を成形する場合に比べて、突出壁に要される材料が少なくてすみ、材料費用を削減できる。また、大筒部から台形状の小筒部を膨出させた吸気ダクト用成形体には、鋭角状に窪むいわゆるアンダーカット部がない。このため、ブロー成形に用いる分割型の型割の自由度が向上する。
請求項4に係る発明によれば、通気性部材は、本体の周壁と略同一な高さに配設されている。このため、通気性部材を設けた通気口の近傍が略面一な形状となり、吸気の乱流が抑制される。
請求項5に係る発明によれば、弾性部材の嵌合部にシールリップを形成し、シールリップを開口先端の通気口側に嵌合される嵌合面に当接させている。開口先端の嵌合面は弾性部材を介して通気性部材によって通気口の径方向外側に押圧される面である。この嵌合面に対して弾性部材のシールリップを当接させることによって、シールリップが通気性部材によって押圧されて強く嵌合面に押し当てられる。したがって、弾性部材が開口先端に対して嵌合され、開口先端と弾性部材との隙間からの音漏れを抑制できる。
以上のように本発明によれば、溶着工程を不要とし、通気性部材を吸気装置本体に組み付ける作業が容易で、騒音抑制効果が高く、軽量な吸気装置を提供することができる。
本発明において吸気装置とは、吸気ダクト、エアクリーナ、吸気ホース、またはこれらを連結する連結装置等の、内燃機関に導入される空気の流路を構成する装置を総称するものである。吸気装置は、内燃機関に導入される空気の流路を構成する略筒状の本体の少なくとも一部に形成され、周壁の一部に開口し内外を連通する通気口と、通気口を塞ぎ周壁に組みつけられた通気性部材と、周壁の開口先端と通気性部材との間に介設された弾性部材とからなる。
本体は、エンジンルーム内の吸気装置の配置位置や内燃機関の形状などによって種々の形状に形成されるものである。したがって、いずれの場合も、その内部に空気の流路を有することから、内部全体に連通する通気路を有する略筒状に形成されている。この本体を形成するにあたっては、ブロー成形をはじめとし、その他に射出成形、押出成形などを行う。本体を形成する材料は、PP、高密度PE、低密度PE、ガラス繊維入りPP、タルク入りPP、タルク及びガラス繊維入りPP、PA、PET等を用いる。本体の少なくとも開口先端の周壁の厚みは、2〜3mmであることが好ましい。この場合には、開口先端の剛性が高くなり、通気性部材の保持力が高まる。
通気口は、本体の周壁の少なくとも一部に形成されていて内外を連通させている。通気口は、本体の形状や吸気騒音の程度に応じて所望の位置や形状に形成することができる。かかる形状としては、四角形、円形、楕円形などがある。
通気口を囲む周壁の開口先端は、本体の周壁の一部を外周方向に突出させた突出壁に形成されている。突出壁の突出量は、7〜12mmであることが好ましい。7mm未満の場合には、弾性部材の嵌合部の嵌合量が少なく、弾性部材が開口先端から抜け出るおそれがある。12mmを超える場合には、スペース面や材料コスト面で不具合が生じるおそれがある。通気口の開口先端は、たとえば、突出壁を突出方向に縮径されたテーパ形状をもつ。この突出壁の傾斜角度は、通気口の中心線に対して10〜20°であることが好ましい。10°未満の場合には、通気性部材を保持する力が弱くなるおそれがあり、20°を超える場合には、弾性部材を嵌合させにくくなるおそれがある。
かかる突出壁をもつ本体を形成するにあたっては、上記のようにパリソンを押出し、金型に配置し、ブロー成形する。ブロー成形品は、本体を構成する大筒部と、大筒部の周壁に突出させ突出壁を構成する小筒部とを一体に有する中空成形品である。小筒部の上部は、切断除去し、その切断端部には通気口が開口する開口先端が形成される。また、開口先端は本体の周壁に突出壁のない部分に通気口を開口させてもよい。
通気性部材は、本体外部の空気を本体内部に通過させる際のフィルタとして寄与する部材であるため、多孔質に形成されるものである。通気性部材は、たとえば、各種材質の繊維、紙あるいは発泡体などから形成されたものを用いることができるが、PET、PAなどの熱可塑性樹脂から形成された不織布あるいは織布、編布などが好ましい。熱可塑性樹脂製の不織布は、通気口が複雑な形状であっても、熱プレス成形などによって通気口の開口に応じた形状に容易に適合させることができる。
通気性部材は、周壁に嵌合された弾性部材に、外周端を係合させることにより保持される。このため、通気性部材は、ある程度の剛性を有することがよく、面重量(単位面積当たりの重さ)は500〜1000g/m2であることが好ましい。500g/m2未満の場合には、剛性が低下するおそれがあり、1000g/m2を越える場合には通気性部材の内部の隙間が小さくなり、通気性が低下し、吸気脈動圧力の低減不足となるおそれがある。
弾性部材は、本体の周壁の開口先端に嵌合される嵌合部と、通気口に対向する内周壁に形成され通気性部材の外周端を係合させている係合溝とをもつ。嵌合部は、その開口先端の通気口側に嵌合される通気口側嵌合面と、開口先端の外周側に嵌合される外周側嵌合面とをもつ。通気口側嵌合面は、通気口に対向する内周壁に形成されている。外周側嵌合面は、開口先端の外周側に配設される外側壁部に形成されている。
通気口側嵌合面にはシールリップが突設されている。シールリップは、音漏れ防止のため、通気口側嵌合面に周方向全体にリング状に形成されていることが好ましく、1つのリング状体から構成されていてもよいし、複数のリング状体から構成されていてもよい。
弾性部材の通気口に対向する内周壁は、通気性部材の外周端が係合される係合溝をもつ。係合溝は、内周壁の通気性部材の外側面を保持する外側保持部と、内周壁の通気性部材の内側面を保持する内側保持部とにより囲まれて形成されている。外側保持部は、通気性部材の保持力向上の点からは、弾性部材の全周に連続して形成されていることが好ましいが、通気性部材の係合溝への係合しやすさの点からは、弾性部材の全周に所定の間隔をおいて複数に配設されていることが好ましい。また、内側保持部は、通気性部材を安定して保持するため、弾性部材の全周にわたって連続して形成されていることが好ましい。
内周壁の本体側端部は、周壁と略同一の高さとなることが好ましい。この場合には、周壁とほぼ面一になり、本体を通過する吸気の乱流を低減できる。
内周壁には、通気性部材の外周端を係合させる係合溝が形成されている。係合溝は、内周壁の本体に近接した位置に形成されていることが好ましい。この場合、周壁とほぼ面一になり、本体を通過する吸気の乱流を低減できる。
弾性部材は、開口先端の内周面及び外周面に嵌合される。したがって、弾性部材は、内周側に配設された内側壁部と、外周側に配設された外側壁部と、内側壁部と外側壁部とを連結する連結部とをもつ。開口先端が本体の周壁の突出壁に形成されている場合には、内側壁部が、通気口と対向する内周壁となる。開口先端が、本体の周壁と略同一面上に形成されている場合には、開口先端の最先端に嵌合している連結部が内周壁となる。
弾性部材は、ゴム、熱可塑性エラストマーなどを用いて、射出成形、圧縮成形などにより形成される。
本発明の実施例について図面を参照して説明する。
(実施例1)
本例の吸気装置は、図1に示すように、吸気ダクトであり、内燃機関に導入される空気の流路4を構成する略筒状の本体6を有する。本体6は、略筒状に形成され、一端が流入口61となり、他端が流出口62となる。図1,図2,図3に示すように、本体6の周壁2の一部には、外方に向かって突出した突出壁21が形成され、突出方向に向かって縮径されたテーパ形状をもち、その傾斜角度α(図4)は75°である。この突出壁21の内周側には本体6の内外を連通する通気口41が形成されている。通気口41は、弾性部材1を介設して組み付けられた通気性部材3により塞がれている。図4に示すように、突出壁21の突出量Tは10mmであり、厚みtは2.5mmである。通気口41は、大きさ9cm×5cmの長方形状である。
本例の吸気装置は、図1に示すように、吸気ダクトであり、内燃機関に導入される空気の流路4を構成する略筒状の本体6を有する。本体6は、略筒状に形成され、一端が流入口61となり、他端が流出口62となる。図1,図2,図3に示すように、本体6の周壁2の一部には、外方に向かって突出した突出壁21が形成され、突出方向に向かって縮径されたテーパ形状をもち、その傾斜角度α(図4)は75°である。この突出壁21の内周側には本体6の内外を連通する通気口41が形成されている。通気口41は、弾性部材1を介設して組み付けられた通気性部材3により塞がれている。図4に示すように、突出壁21の突出量Tは10mmであり、厚みtは2.5mmである。通気口41は、大きさ9cm×5cmの長方形状である。
通気性部材3は、PETからなる繊維を板状に熱プレス成形して形成した不織布であり、その面重量(単位面積当たりの重さ)は840g/cm2である。
図3〜図6に示すように、弾性部材1は、長方形に開口した通気口41を囲むように形成された長方形状の枠体であり、開口先端22の内周面22aと外周面22bとを囲むように開口先端22の全周にわたってリング状に形成された嵌合部10をもつ。すなわち、嵌合部10は、リング溝であり、開口先端22の内周面22aに当接される通気口側嵌合面10aと、開口先端22の外周面22bに当接される外周側嵌合面10bとからなる。通気口側嵌合面10aは、開口先端22の内周面22aに当接するようリング状に3箇所突設されたシールリップ19を有する。
図3に示すように、弾性部材1は、開口先端22よりも内側に配設される内側壁部であって通気口41に対向する内周壁11と、開口先端22よりも外側に配設される外側壁部14と、内周壁11と外側壁部14とを連結する連結部15とからなる。内周壁11には通気口側嵌合面10aが、外側壁部14には外周側嵌合面10bが形成されている。また、図5、図6に示すように、弾性部材1を開口先端22の係合溝12へ挿着させやすくするため、弾性部材1のコーナー部における外側壁部14と連結部15との境界部分には、面取り部14aが形成されている。
図3に示すように、係合溝12は、内周壁11の通気性部材3の外周端31の外側面31aを保持する外側保持部11aと、その外周端31の内側面31bを保持する内側保持部11bとにより囲まれて形成されている。外側保持部11aと内側保持部11bは、内周壁11の内周面11dよりも内方に突出している。図5、図6に示すように、外側保持部11aは、長方形枠体である弾性部材1の4つの各辺に突設されており、各辺の長さに等しい長さをもつ。内側保持部11bは、通気性部材3を安定して保持するため、弾性部材1の全周にわたって連続して形成されている。
次に、吸気ダクトの製造方法について説明する。まず、吸気ダクトの本体をブロー成形する。具体的には、図7に示すように、成形機のヘッドからパリソンを押出し、金型の成形部に配置し、ノズルから成形部にブローを吹き込み、長方形状の大筒部25と、大筒部25よりも小さく側面261がテーパ形状の小筒部26とからなり、大筒部25と小筒部26とが袋状に連結した断面形状をもつ中空成形品を成形する。次に、小筒部26の側面261を切断工具7で切断する。また、中空成形品の通路の上流側と下流側を切断して通路を開口させる。これにより、吸気の通路4が形成された本体6を構成する周壁2と、周壁2から延設され外方に突出した突出壁21とが形成される。
次に、図8に示すように、弾性部材1は、ゴムを用いて射出成形法により形成する。また、通気性部材3は、PET繊維を熱プレス成形して長方形状の薄板状不織布を形成する。次に、本体6の周壁2の突出壁21の開口先端22に、弾性部材1の嵌合部10を嵌め込む。次に、弾性部材1の係合溝12に、通気性部材3の外周端31を係合させる。この嵌合部10の開口先端22へのはめ込み、係合溝12への通気製部材3の係合は、手作業または機械的に行う。
本例においては、本体6の通気口41を通気性部材3により塞ぐにあたって、本体6の周壁2の開口先端22に弾性部材1を嵌合し、弾性部材1の通気口41に対向する内周壁11に通気性部材3の外周端31を係合している。このため、熱溶着を行うことなく、通気性部材3を開口先端22に組み付けて通気口41を塞ぐことができる。
また、通気口41の開口先端22と通気性部材3との間に弾性部材1が介設されることになる。ゆえに、車両走行時などの振動によって、ガタツキ音が生じることはない。
また、開口先端22や通気性部材3に寸法誤差などが生じても、ゴムからなる弾性部材1が寸法誤差を吸収するため、通気性部材3を開口先端22に組み付けることができる。
通気口41が、本体6の周壁2から外周方向に突出した突出壁21の開口先端22に形成されている。そのため、弾性部材1が開口先端22から抜け出ることを防止でき、シール部分が大きくなる。
突出壁21は、突出方向に向かって縮径されたテーパ形状をもつ。このため、外周側から通気性部材3を確実に保持することができ、通気性部材3が抜け出ることが抑制される。
また、テーパ形状の突出壁21を形成するにあたっては、パリソンをブローして、本体成形用の大筒部25から、膨出方向に縮径した台形状の小筒部26を膨出させればよい。このため、従来のように膨出先端が拡径したキノコ状の突出壁を成形する場合に比べて、突出壁に要される材料が少なくてすみ、材料費用を削減できる。また、大筒部25から台形状の小筒部26を膨出させた吸気ダクト用成形体には、鋭角状に窪むいわゆるアンダーカット部がない。このため、分割型の型割の自由度が向上する。
弾性部材1の嵌合部10にシールリップ19を形成し、シールリップ19を開口先端22の通気口41に対向する内周壁11に当接させている。開口先端22の内周面22aは弾性部材1を介設して通気性部材3によって押圧される面である。この内周面22aに対して弾性部材1のシールリップ19を当接させることによって、シールリップ19が通気性部材3によって押圧されて強く内側当接面22aに押し当てられる。したがって、弾性部材1が開口先端22に対して嵌合され、開口先端22と弾性部材1との隙間からの音漏れを抑制できる。
(実施例2)
本例においては、図9に示すように、弾性部材1の嵌合部10が、本体6の突出壁21の下部21cまで嵌合されており、弾性部材1の内周壁11の下面11cが突出壁21の下部21cと略同一の高さに位置している。その他の構成は、実施例1と同様である。
本例においては、図9に示すように、弾性部材1の嵌合部10が、本体6の突出壁21の下部21cまで嵌合されており、弾性部材1の内周壁11の下面11cが突出壁21の下部21cと略同一の高さに位置している。その他の構成は、実施例1と同様である。
本例においては、弾性部材の下面11cが突出壁21の下部21cと略同一の高さをもつため、突出壁21への嵌合部10の嵌合量を多くすることができ、弾性部材1が突出壁21に確実に保持される。このため、弾性部材1が突出壁21から抜け出ることが抑制される。
(実施例3)
本例においては、図10に示すように、通気性部材3を係合する係合溝12が、弾性部材1の下部1bに配設されている。係合溝12を囲む外側保持部11a及び内側保持部11bは、内周壁11の内周面11dから突出せず、内周壁11の内周面11d全体が通気口41の深さ方向と平行に形成されている。その他の構成は、実施例2と同様である。
本例においては、図10に示すように、通気性部材3を係合する係合溝12が、弾性部材1の下部1bに配設されている。係合溝12を囲む外側保持部11a及び内側保持部11bは、内周壁11の内周面11dから突出せず、内周壁11の内周面11d全体が通気口41の深さ方向と平行に形成されている。その他の構成は、実施例2と同様である。
本例においては、通気性部材3を係合する係合溝12が、弾性部材1の下部1bに配設されている。このため、通気性部材3が、本体6の周壁2とほぼ同一な高さに位置することになり、吸気に乱流が生じにくくなる。
(実施例4)
本例においては、図11に示すように、通気性部材3を外側から保持する外側保持部11aが、長方形状の弾性部材1の各辺に所定の間隔をおいて複数配設されている点が、実施例1と相違する。外側保持部11aと内側保持部11bとに囲まれた部分に、係合溝12が所定の間隔をおいて形成されることになる。係合溝12へ通気性部材3を係合させるにあたって、外側保持部11aが通気性部材3の外周端31に押圧されて変形しやすくなり、係合溝12へ係合させやすくなる。
本例においては、図11に示すように、通気性部材3を外側から保持する外側保持部11aが、長方形状の弾性部材1の各辺に所定の間隔をおいて複数配設されている点が、実施例1と相違する。外側保持部11aと内側保持部11bとに囲まれた部分に、係合溝12が所定の間隔をおいて形成されることになる。係合溝12へ通気性部材3を係合させるにあたって、外側保持部11aが通気性部材3の外周端31に押圧されて変形しやすくなり、係合溝12へ係合させやすくなる。
(実施例5)
本例においては、図12に示すように、本体6の周壁2に突出壁がなく、弾性部材1が周壁2の通路4の周方向に沿って開口先端22に嵌合されている点が、実施例1と相違する。弾性部材1の通路4側には内側壁部16が、外周側には外側壁部18が形成され、内側壁部16と外側壁部18とは、内周壁17により連結されている。内周壁17は、通気性部材3の外周端31を係合させる係合溝12が形成されている。また、弾性部材1は、開口先端22に嵌合される嵌合部10をもち、その内周壁17側の通気口側嵌合面10aには、シールリップ19がリング状に複数突設されている。本例においても、本体6の開口先端22に弾性部材1を嵌合し、弾性部材1に通気性部材3を係合することによって、通気性部材3を本体6に組みつけている。このため、熱溶着を行う必要がなく、簡素に組み付け作業を行うことができる。また、本体6の開口先端22に、弾性部材1を介設させて通気性部材3を組みつけているため、ガタツキ音の発生を抑制できる。
本例においては、図12に示すように、本体6の周壁2に突出壁がなく、弾性部材1が周壁2の通路4の周方向に沿って開口先端22に嵌合されている点が、実施例1と相違する。弾性部材1の通路4側には内側壁部16が、外周側には外側壁部18が形成され、内側壁部16と外側壁部18とは、内周壁17により連結されている。内周壁17は、通気性部材3の外周端31を係合させる係合溝12が形成されている。また、弾性部材1は、開口先端22に嵌合される嵌合部10をもち、その内周壁17側の通気口側嵌合面10aには、シールリップ19がリング状に複数突設されている。本例においても、本体6の開口先端22に弾性部材1を嵌合し、弾性部材1に通気性部材3を係合することによって、通気性部材3を本体6に組みつけている。このため、熱溶着を行う必要がなく、簡素に組み付け作業を行うことができる。また、本体6の開口先端22に、弾性部材1を介設させて通気性部材3を組みつけているため、ガタツキ音の発生を抑制できる。
1:弾性部材、2:周壁、3:通気性部材、4:流路、6:本体、10:嵌合部、11、17:内周壁、12:係合溝、14,18:外側壁部、15、:連結部、16:内側壁部、19:シールリップ、21:突出壁、22:開口先端、31:外周端、41:通気口
Claims (5)
- 内燃機関に導入される空気の流路を構成する略筒状の本体の周壁の少なくとも一部に形成され内外を連通する通気口と、
該通気口を塞ぐ通気性部材と、
前記周壁の開口先端に該開口先端の全周にわたって嵌合された嵌合部と前記通気口に対向する内周壁に形成され前記通気性部材の外周端が係合された係合溝とを有する弾性部材とをもつことを特徴とする吸気装置。 - 前記通気口は、前記本体の前記周壁から前記通路の外周方向に突出した突出壁の先端に形成されていることを特徴とする請求項1記載の吸気装置。
- 前記突出壁は、突出方向に向かって縮径されたテーパ形状をもつことを特徴とする請求項2記載の吸気装置。
- 前記通気性部材の前記通路側の表面は、前記周壁の前記通路側の表面とほぼ同じ高さに位置していることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の吸気装置。
- 前記弾性部材の前記嵌合部の前記通気口側で前記開口先端に嵌合される嵌合面には、前記開口先端に当接するシールリップが突設されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の吸気装置。
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JP2007085176A JP2008240694A (ja) | 2007-03-28 | 2007-03-28 | 吸気装置 |
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Publications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2007
- 2007-03-28 JP JP2007085176A patent/JP2008240694A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090423 |
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A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20101025 |