JP2008239663A - インクジェット記録用インク - Google Patents

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Yoshio Tejima
美穂 手嶋
Hiroko Hayashi
広子 林
Masahiro Yatake
正弘 矢竹
Yasuhiro Oki
康弘 黄木
Makoto Nagase
真 長瀬
Atsushi Ito
淳 伊東
Motoki Masuda
基城 増田
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Abstract

【課題】安定性に優れ、普通紙では高発色であり、光沢紙上では高光沢性を有し、インク
ジェットヘッドからのインクの吐出安定性に優れるインクジェット記録用インクを提供す
る。
【解決手段】本発明のインクジェット記録用インクは水と窒化物、および50mgKOH
/g以上120mgKOH/g以下の酸価を有する、重量平均分子量20000以上12
0000以下のポリマーを用いて分散された顔料とを含むことを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、安定性に優れ、普通紙では高発色であり、光沢紙上では高光沢性を有し、ブ
ロンズ現象が少なく、インクジェットヘッドからのインクの吐出安定性に優れたインクジ
ェット記録用インクに関する。
インクジェット記録は、微細なノズルからインクを小滴として吐出し、文字や図形を被
記録体表面に記録する方法である。インクジェット記録方式としては電歪素子を用いて電
気信号を機械信号に変換し、ノズルヘッド部分に貯えたインクを断続的に吐出して被記録
体表面に文字や記号を記録する方法、ノズルヘッド部分に貯えたインクを吐出部分に極近
い一部を急速に加熱して泡を発生させ、その泡による体積膨張で断続的に吐出して、被記
録体表面に文字や記号を記録する方法などが実用化されている。このようなインクジェッ
ト記録に用いられるインクは被記録体である紙への印字において、にじみがないこと、乾
燥性がよいこと、様々な被記録体表面に均一に印字できること、カラー印字等の多色系の
印字において隣り合った色が混じり合わないことなどの特性が要求されている。
従来のインクにおいて、特に顔料を用いたインクの多くは主に浸透性を抑えることで、
紙表面に対するインクのぬれを抑え、紙表面近くにインク滴をとどめることで印字品質を
確保する検討がなされ、実用化されている。しかしながら、紙に対するぬれを抑えるイン
クでは紙種の違いによるにじみの差が大きく、特に様々な紙の成分が混じっている再生紙
では、その各成分に対するインクのぬれ特性の差に起因するにじみが発生する。また、こ
のようなインクでは印字の乾燥に時間がかかり、カラー印字等の多色系の印字において隣
り合った色が混色してしまうという課題を有し、更に、色材として顔料を用いたインクで
は顔料が紙等の表面に残る為、耐擦性が悪くなるという課題もある。
このような課題を解決する為、インクの紙への浸透性を向上させることが試みられてお
り、ジエチレングリコールモノブチルエーテルの添加(特許文献1参照)、アセチレング
リコール系の界面活性剤であるサーフィノール465(日信化学製)の添加(特許文献2
参照)、あるいはジエチレングリコールモノブチルエーテルとサーフィノール465の両
方を添加する(特許文献3参照)ことなどが検討されている。あるいはジエチレングリコ
ールのエーテル類をインクに用いることなどが検討されている(特許文献4参照)。
また、顔料を用いたインクジェット記録用インクでは、顔料の分散安定性を確保しなが
らインクの浸透性を向上することが一般に難しく浸透剤の選択の幅が狭い為、従来グリコ
ールエーテルと顔料との組み合わせは、顔料にトリエチレングリコールモノメチルエーテ
ルを用いた例(特許文献5参照)やエチレングリコール、ジエチレングリコールあるいは
トリエチレングリコールのエーテル類を用いた例(特許文献6参照)などもある。
米国特許第5156675号明細書 米国特許第5183502号明細書 米国特許第5196056号明細書 米国特許第2083372号明細書 特開昭56−147861号公報 特開平9−111165号公報
しかしながら、従来の水性インクは印字品質が不十分であり、PPC用紙等の普通紙に
印刷するとにじみが多く、色濃度や発色性も不十分だった。また、従来の分散体は不安定
であり、界面活性剤やグリコールエーテル等の親水部と疎水部を有する物質が存在すると
、吸脱着が起こりやすくなり、その水性インクの保存安定性が劣るという課題があった。
通常の水性インクは紙に対するにじみを低減させるため、界面活性剤やグリコールエーテ
ル等の親水部と疎水部を有する物質が必要である。これらの物質を用いないインクでは紙
に対する浸透性が不十分となり、均一な印字を行なうためには紙種が制限され、印字画像
の低下を引き起こしやすくなるという課題があった。
さらに、従来の分散体に本発明で用いるような添加剤(アセチレングリコール、アセチ
レンアルコールおよびシリコン系の界面活性剤、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチ
ルエーテル、(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルまたは1,2−アルキレン
グリコールまたはこれらの混合物)を用いると長期の保存安定性が得られず、インクの再
溶解性が悪いためインクが乾燥してインクジェットヘッドのノズルの先等で詰まり易くな
るという課題を有していた。また、インクジェット記録用顔料インクの場合は一般的に光
沢紙を用いたときその表面に残るため光沢が低いものであった。
そこで本発明はこのような課題を解決するもので、その目的とするところは、安定性に
優れ、普通紙では高発色であり、光沢紙上では高光沢性を有し、ブロンズ現象が少なく、
インクジェットヘッドからのインクの吐出安定性に優れるインクジェット記録用インクを
提供するところにある。
本発明のインクジェット用インクは、水と窒化物、および50mgKOH/g以上12
0mgKOH/g以下の酸価を有する、重量平均分子量20000以上120000以下
のポリマーを用いて分散された顔料とを含むことを特徴とすることを特徴とする。
本発明は耐光性に優れ、普通紙では高発色であり、専用紙上では高光沢性を有し、ブロ
ンズ現象が少なく、インクジェットヘッドからのインクの吐出安定性に優れることなどの
特性が要求されていることに鑑み、鋭意検討した結果によるものである。
本発明のインクジェット記録用インクは、水と、窒化物と、50mgKOH/g以上1
20mgKOH/g以下の酸価を有する、重量平均分子量20000以上120000以
下のポリマーを用いて分散された顔料とを含むことを特徴とすることを特徴とする。窒化
物を添加することで、光沢紙での光沢性や、反射光が元の色と異なるフリップフロップ現
象が低減する。また、ポリマーの酸価が50mgKOH/g以上120mgKOH/g以
下であることにより、分散安定性が得られ、PPC用紙等の普通紙での発色性が良好にな
る。さらに、ポリマーの重量平均分子量20000以上120000以下であることによ
り、分散安定性が得られる。
前述の窒化物の例としては、窒化ケイ素(Si44)、窒化アルミニウム(AlN)、
サイアロン(SiAlON)などが挙げられる。前述の顔料は銅フタロシアニンである場
合に特に有効であるがこれに限定されない。さらに、前述の顔料と前述のポリマーの比が
1:0.1〜1:2であることが好ましく、この範囲であれば、ブロンズ低減効果が高く
、分散安定性が得られる。
本発明においては、さらに1、2−アルキレングリコールを含有することが好ましい。
この1,2−アルキレングリコールが、1,2−ヘキサンジオールおよび/または1,2
−ペンタンジオールであることが好ましい。これらの1、2−アルキレングリコールの添
加により、印字の乾燥性が向上し、連続して印刷しても前の印字部分が次の媒体の裏面に
転写されることがなくなるため、高速印字が可能となる。また、印字速度を高速化しても
にじまないようにするためや印字安定性を向上させるために、インクの表面張力を20m
N/m以上40mN/m以下の範囲にすることが好ましい。そのために、少なくともアル
キレングリコールモノアルキルエーテルを添加することも好ましい。このアルキレングリ
コールモノアルキルエーテルは、繰り返し単位10以下のアルキレングリコールであって
、且つ炭素数4〜10のアルキルエーテルであることが好ましい。この例としてはアルキ
レングリコールモノアルキルエーテルがジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテ
ルおよび/または(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルであることが好ましい
本発明においては、アセチレングリコール系界面活性剤および/またはアセチレンアル
コール系界面活性剤を用いることが好ましい。これらの界面活性剤を用いることで普通紙
上のにじみが特に低減され、専用紙上でのドット径を最適な幅に広げることが可能となる
このアセチレングリコール系界面活性剤および/またはアセチレンアルコール系界面活
性剤は、添加量が0.1%以上5.0%以下であることが好ましい。また、少なくとも前
述のアセチレングリコール系界面活性剤および/またはアセチレンアルコール系界面活性
剤と、1,2−アルキレングリコールとを含むことがより好ましい。そしてさらに、ジ(
トリ)エチレングリコールモノブチルエーテルおよび/または(ジ)プロピレングリコー
ルモノブチルエーテルを含むことが好ましい。
前述のアセチレングリコール系界面活性剤および/またはアセチレンアルコール系界面
活性剤の添加量が0.01%〜0.5%であり、1,2−アルキレングリコールの添加量
が1%以上であることがさらに好ましい。そしてさらにジ(トリ)エチレングリコールモ
ノブチルエーテルおよび/または(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルの添加
量が1.0%以上であることが好ましい。
上述の本願発明によれば、普通紙では高発色であり、専用紙上では高光沢性を有し、ブ
ロンズ現象が少なく、インクジェットヘッドからのインクの吐出安定性に優れるインクジ
ェット記録用インクを提供することができる。
本発明に用いることができる顔料としては、黒色インク用として、ファーネスブラック
、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C
.I.ピグメントブラック7)類、または銅酸化物、鉄酸化物(C.I.ピグメントブラ
ック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1
)等の有機顔料が挙げられるがインクジェット用としては比較的密度が低く水中で沈降し
にくいカーボンブラックが好ましい。
また、カラーインク用の顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエ
ローG)、3、12(ジスアゾイエローAAA)、13、14、17、24、34、35
、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83(ジスアゾイエローHR)
、93、94、95、97、98、100、101、104、108、109、110、
117、120、128、138、153、180、C.I.ピグメントレッド1、2、
3、5、17、22(ブリリアントファーストスカーレット)、23、31、38、48
:2(パーマネントレッド2B(Ba))、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))
、48:3(パーマネントレッド2B(Sr))、48:4(パーマネントレッド2B(M
n))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1
、63:1、63:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、83、88、101(
べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、
122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、
172、177、178、179、185、190、193、202、206、209、
219、C.I.ピグメントバイオレット19、23、C.I.ピグメントオレンジ36
、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルーR)、15:1、15:
2、15:3(フタロシアニンブルーG)、15:4、15:6(フタロシアニンブルーE
)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、
10、17、18、36等が使用できる。
このように、色剤としては種々の染料や顔料を用いることが好ましいが、より好ましく
はポリマーを用いて分散させた場合や、ポリマーに染料を浸透させた場合あるいは高分子
微粒子を用いた場合などポリマーとの共存の場合である。
また、本発明に用いることのできる顔料は、分散機を用いて分散させるが、その場合分
散機としては市販の種々の分散機を用いることができるが、好ましくは非メディア分散が
よい。その具体例としては、湿式ジェットミル(ジーナス社)、ナノマーザー(ナノマー
ザー社)、ホモジナイザー(ゴーリン社)、アルティマイザー(スギノマシン社)および
マイクロフルイダイザー(マイクロフルイディクス社)などが挙げられる。
顔料としての添加量は、0.5%〜30%が好ましいが、さらに1.0%〜15%が好
ましい。これ以下の添加量では、印字濃度が確保できなくなり、またこれ以上の添加量で
は、インクの粘度増加や粘度特性に構造粘性が生じ、インクジェットヘッドからのインク
の吐出安定性が悪くなる傾向になる。
また、本発明のインクジェット記録用インクのビヒクル成分としては、界面活性剤、有
機溶剤および保湿剤などを用いる。表面張力を20mN/m以上40mN/m以下の範囲
がインクジェトで印字するドット径を最適な幅に広げるという観点から少なくとも界面活
性剤を添加してなることが好ましい。
さらに、本発明におけるインクジェット用顔料インクとしては、その放置安定性の確保
、インクジェットヘッドからの安定吐出のため、目詰まり改善のためあるいはインクの劣
化防止のためなどの目的で保湿剤、溶解助剤、浸透制御剤、粘度調整剤、pH調整剤、溶
解助剤、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、腐食防止剤、分散に影響を与える金属イオンを捕
獲するためのキレート等種々の添加剤を添加することもできる。
以下本発明を具体的な実施の形態について説明する。実施例としては最も好ましいポリ
マーを用いて分散された顔料を用いた例を示すが、本発明はこれら実施例のみに限定され
ない。
(実施例1)
顔料分散体1の製造)
顔料分散体1はピグメントブルー15:4(フタロシアニン顔料:山陽色素株式会社製
)を用いた。攪拌機、温度計、還流管および滴下ロートをそなえた反応容器を窒素置換し
た後、ベンジルアクリレート190部、アクリル酸5部、t−ドデシルメルカプタン0.
3部を入れて70℃に加熱し、別に用意したアクリル酸15部、ブチルアクリレート5部
、t−ドデシルメルカプタン1部、メチルエチルケトン20部および過硫酸ナトリウム1
部を滴下ロートに入れて4時間かけて反応容器に滴下しながら分散ポリマーを重合反応さ
せた。次に、反応容器にメチルエチルケトンを添加して40%濃度の分散ポリマー溶液を
作成した。上記ポリマーの酸価は65、重量平均分子量は32000であった。酸価は0
.1mol/LのKOHによる滴定によって求めた。重量平均分子量は分散ポリマーの一
部を取り、株式会社日立製作所製L7100システムのゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィー(GPC)を用いて、溶媒をTHFとして測定したときのスチレン換算分子量と
して測定した。
また、上記分散ポリマー溶液40部とピグメントブルー15:4(山陽色素株式会社製
)30部、窒化ケイ素100部に、信越化学工業株式会社製のシランカップリング剤γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン10部を加え50℃で乾燥させ、表面処理した
窒化ケイ素10部、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液100部、メチルエチル
ケトン30部を混合した。その後超高圧ホモジナイザー(株式会社スギノマシン製アルテ
ィマイザーHJP−25005)を用いて200MPaで15パスして分散した。その後
、別の容器に移してイオン交換水を300部添加して、さらに1時間攪拌した。そして、
ロータリーエバポレーターを用いてメチルエチルケトンの全量と水の一部を留去して、0
.1mol/Lの水酸化ナトリウムで中和してpH9に調整した。その後、0.3μmの
メンブレンフィルターでろ過しイオン交換水で調整して顔料濃度が15%である顔料分散
体1とした。
(インクジェット記録用インクの調製1)
以下、インクジェット記録用インクに好適な組成の例を表1に示す。本発明になるイン
クジェット記録用インクの調整は、上記の方法で作成した分散体1を用い、表1に示す他
のビヒクル成分と混合することによって作成した。尚、表1中の残量の水の中にはインク
の腐食防止のためトップサイド240(パーマケムアジア社製)を0.05%、インクジ
ェットヘッド部材の腐食防止のためベンゾトリアゾールを0.02%、インク系中の金属
イオンの影響を低減するためにEDTA(エチレンジアミン四酢酸)・2Na塩を0.0
4%それぞれイオン交換水に添加したものを用いた。
Figure 2008239663
(比較例1)
比較例1は、実施例1において高屈折の窒化ケイ素を相対的に減らし、ブチルアクリレ
ートの量を相対的に増やして酸価を変えないようにして合成したポリマーを用いて分散液
を作製した以外は実施例1と同様にして作成した。シアンインク用にピグメントブルー1
5:4(フタロシアニン顔料:山陽色素株式会社製)を用いたものを分散体2とする。イ
ンクの作成は実施例1と同様に行なった。比較例1の組成の例を表2に示す。
Figure 2008239663
(比較例2)
比較例2は、実施例1においてアクリル酸の量を増やして、酸価を250にしたポリマ
ーを用いて分散液を作成した以外は実施例1と同様にして作成した。酸価が200を超え
るものは分散可能であるが、50未満の40および30のポリマーは作成してもいずれも
分散体にならなかった。シアンインク用にピグメントブルー15:4(フタロシアニン顔
料:山陽色素株式会社製)を用いたものを分散体3とする。インクの作成は実施例1と同
様に行なった。比較例2の組成の例を表3に示す。
Figure 2008239663
(比較例3)
比較例3は、実施例1において重合開始剤である過硫酸ナトリウムの量をふやし、反応
温度および反応時間を変えて、分子量を10000にしたポリマーを用いて分散液を作成
した以外は実施例1と同様にして作成した。シアンインク用にピグメントブルー15:4
(フタロシアニン顔料:山陽色素株式会社製)を用いたものを分散体4とする。インクの
作成は実施例1と同様に行なった。比較例3の組成の例を表4に示す。
Figure 2008239663
(分散安定性の評価1)
顔料粒子径の異なる分散体を用いて作製したインクジェット用顔料インクを60℃で3
0日放置したときの分散安定性を表5に示す。分散安定性は各水性インクを60℃で30
日放置したときの粘度変化率(%)として示す。粘度変化はドイツ国アントンパール製A
MVnにより角度60°において測定して、1−(30日後の値)/(初期の値)の10
0分率(%)として示す。
(普通紙OD、光沢紙光沢度およびブロンズ値の評価1)
普通紙としては米国Xerox社製Xerox4024紙を用い、光沢紙としてはセイ
コーエプソン株式会社製写真用紙<光沢>を用いた。プリンターはセイコーエプソン株式
会社製のインクジェットプリンターPX−A650用い、普通紙はフォト720dpiで
光沢紙はフォト1440dpiの印刷モードで印刷した試料を用いて評価した。ODの測
定およびブロンズ値の測定は米国GRETAG社製GRETAG MACBETH SP
ECTROSCAN SPM−50を用いて行なった。ブロンズ値はODM(マゼンタ色
のOD値)/ODC(シアン色のOD値)で示し、値の大きい方がブロンズ値が大きいこ
とを示す。光沢度の測定は入射角60度における記録面の鏡面光沢度を堀場製作所株式会
社製グロスチェッカIG−320にて測定を行い、各記録紙ごとに5回の平均をとった値
とした。メディアはセイコーエプソン株式会社製写真用紙<光沢>で、プリンターはセイ
コーエプソン株式会社製PX−A650を用いてフォト720dpiで印刷した。結果を
表5に示す。
(吐出安定性の測定1)
インクジェットプリンターとしてセイコーエプソン株式会社製PX−A650を用いて
、35℃35%雰囲気で富士ゼロックス社製XeroxP紙A4判にマイクロソフトワー
ドで文字サイズ11の標準、MSPゴシックで4000字/ページの割合で100ページ
印刷して評価した。全く印字乱れがないものをAA、1箇所印字乱れがあるものをA、2
〜3箇所印字乱れがあるものをB、4〜5箇所印字乱れがあるものをC、6箇所以上印字
乱れがあるものをDとして結果を表5に示す。
Figure 2008239663
(実施例2)
顔料分散体5の製造)
顔料分散体5はピグメントブルー15:4(フタロシアニン顔料:山陽色素株式会社製
)を用いた。攪拌機、温度計、還流管および滴下ロートをそなえた反応容器を窒素置換し
た後、ベンジルアクリレート190部、アクリル酸5部、t−ドデシルメルカプタン0.
3部を入れて70℃に熱し、別に用意したアクリル酸13部、ブチルアクリレート5部、
t−ドデシルメルカプタン1部、メチルエチルケトン20部および過硫酸ナトリウム1部
を滴下ロートに入れて4時間かけて反応容器に滴下しながら分散ポリマーを重合反応させ
た。次に、反応容器にメチルエチルケトンを添加して40%濃度の分散ポリマー溶液を作
成した。上記ポリマーの酸価は65、重量平均分子量は33000であった。酸価は0.
1mol/LのKOHによる滴定によって求めた。重量平均分子量は分散ポリマーの一部
を取り、株式会社日立製作所製L7100システムのゲルパーミエーションクロマトグラ
フィー(GPC)を用いて、溶媒をTHFとして測定したときのスチレン換算分子量とし
て測定した。
また、上記分散ポリマー溶液40部とピグメントブルー15:4(山陽色素株式会社製
)30部、窒化アルミニウム100部に、信越化学工業株式会社製のシランカップリング
剤γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン10部を加え50℃で乾燥させ、表面処
理した窒化アルミニウム10部、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液100部、
メチルエチルケトン30部を混合した。その後超高圧ホモジナイザー(株式会社スギノマ
シン製アルティマイザーHJP−25005)を用いて200MPaで15パスして分散
した。その後、別の容器に移してイオン交換水を300部添加して、さらに1時間攪拌し
た。そして、ロータリーエバポレーターを用いてメチルエチルケトンの全量と水の一部を
留去して、0.1mol/Lの水酸化ナトリウムで中和してpH9に調整した。その後、
0.3μmのメンブレンフィルターでろ過しイオン交換水で調整して顔料濃度が15%で
ある顔料分散体5とした。
(インクジェットインクの調製2)
以下、インクジェット記録用インクに好適な組成の例を表6に示す。インクジェット記
録用インクの調製は実施例1と同様に行なった。
Figure 2008239663
(比較例4)
比較例4は、実施例2において高屈折の窒化アルミニウムを相対的に減らし、ブチルア
クリレートの量を相対的に増やして、酸価を変えないようにした合成ポリマーを用いて分
散液を作成した以外は実施例2と同様にして作成した。シアンインク用にピグメントブル
ー15:4(フタロシアニン顔料:山陽色素株式会社製)を用いたものを分散体6とする
。インク作成は実施例2と同様に行なった。比較例4の組成の例を表7に示す。
Figure 2008239663
(比較例5)
比較例5は実施例2においてアクリル酸の量を増やして、酸価を250にしたポリマー
を用いて分散液を作成した以外は実施例2と同様にして作成した。酸価が200を超える
ものは分散可能であるが、50未満の40および30のポリマーは作成してもいずれも分
散体にならなかった。シアンインク用にピグメントブルー15:4(フタロシアニン顔料
:山陽色素株式会社製)を用いたものを分散体7とする。インクの作成は実施例2と同様
に行なった。比較例5の組成の例を表8に示す。
Figure 2008239663
(比較例6)
比較例6は、実施例2において重合開始剤である過硫酸ナトリウムの量を増やし、反応
温度および反応時間を変えて、分子量を10000にしたポリマーを用いて分散液を作成
した以外は実施例2と同様にして作成した。シアンインク用にピグメントブルー15:4
(フタロシアニン顔料:山陽色素株式会社製)を用いたものを分散体8とする。インクの
作成は実施例2と同様に行なった。比較例6の組成の例を表9に示す。
Figure 2008239663
(分散安定性の評価2)
分散安定性の評価は実施例1と同様に行なった。結果を表10に示す。
(普通紙OD、光沢紙光沢度およびブロンズ値の評価2)
普通紙ODと光沢紙光沢度の評価は実施例1と同様に行なった。結果を表10に示す。
(吐出安定性の測定2)
吐出安定性の測定は実施例1と同様に行なった。結果を表10に示す。
Figure 2008239663
(実施例3)
顔料分散体9の製造)
顔料分散体9はピグメントブルー15:4(フタロシアニン顔料:山陽色素株式会社製
)を用いた。攪拌機、温度計、還流管および滴下ロートをそなえた反応器を窒素置換した
後、ベンジルアクリレート190部、アクリル酸5部、t−ドデシルメルカプタン0.3
部を入れて70℃に加熱し、別に用意したアクリル酸13部、ブチルアクリレート5部、
t−ドデシルメルカプタン1部、メチルエチルケトン20部および過硫酸ナトリウム1部
を滴下ロートに入れて4時間かけて反応容器に滴下しながら分散ポリマーを重合反応させ
た。次に、反応容器にメチルエチルケトンを添加して40%濃度の分散ポリマー溶液を作
成した。上記ポリマーの酸価は65、重量平均分子量は30000であった。酸価は0.
1mol/LのKOHによる滴定によって求めた。重量平均分子量は分散ポリマーの一部
を取り、株式会社日立製作所製L7100システムのゲルパーミエーションクロマトグラ
フィー(GPC)を用いて、溶媒をTHFとして測定したときのスチレン換算分子量とし
て測定した。
また、上記分散ポリマー溶液40部とピグメントブルー15:4(山陽色素株式会社製
)30部、サイアロン100部に、信越化学工業株式会社製のシランカップリング剤γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン10部を加え50℃で乾燥させ、表面処理した
サイアロン10部、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液100部、メチルエチル
ケトン30部を混合した。その後超高圧ホモジナイザー(株式会社スギノマシン製アルテ
ィマイザーHJP−25005)を用いて200MPaで15パスして分散した。その後
、別の容器に移してイオン交換水を300部添加して、さらに1時間攪拌した。そして、
ロータリーエバポレーターを用いてメチルエチルケトンの全量と水の一部を留去して、0
.1mol/Lの水酸化ナトリウムで中和してpH9に調整した。その後、0.3μmの
メンブレンフィルターでろ過しイオン交換水で調整して顔料濃度が15%である顔料分散
体9とした。
(インクジェットインクの調製3)
以下、インクジェット記録用インクに好適な組成の例を表11に示す。インクジェット
記録用インクの調製は実施例1と同様に行なった。
Figure 2008239663
(比較例7)
比較例7は、実施例3において高屈折のサイアロンを相対的に減らし、ブチルアクリレ
ートの量を相対的に増やして、酸価を変えないようにした合成ポリマーを用いて分散液を
作成した以外は実施例3と同様にして作成した。シアンインク用にピグメントブルー15
:4(フタロシアニン顔料:山陽色素株式会社製)を用いたものを分散体10とする。イ
ンクの作成は実施例3と同様に行なった。比較例7の組成の例を表12に示す。
Figure 2008239663
(比較例8)
比較例8は、実施例3においてアクリル酸の量を増やして、酸価を250にしたポリマ
ーを用いた分散液を作成した以外は実施例3と同様にして作成した。酸価が200を超え
るものは分散可能であるが、50未満の40および30のポリマーは作成してもいずれも
分散体にならなかった。シアンインク用にピグメントブルー15:4(フタロシアニン顔
料:山陽色素株式会社製)を用いたものを分散体11とする。インクの作成は実施例3と
同様に行なった。比較例8の組成の例を表13に示す。
Figure 2008239663
(比較例9)
比較例9は、実施例3において重合開始剤である過硫酸ナトリウムの量を増やし、反応
温度および反応時間を変えて、分子量を10000にしたポリマーを用いて分散液を作成
した以外は実施例3と同様にして作成した。シアンインク用にピグメントブルー15:4
(フタロシアニン顔料:山陽色素株式会社製)を用いたものを分散体12とする。インク
の作成は実施例3と同様に行なった。比較例9の組成の例を表14に示す。
Figure 2008239663
(分散安定性の評価3)
分散安定性の評価は実施例1と同様に行なった。結果を表15に示す。
(普通紙OD、光沢紙光沢度およびブロンズ値の評価3)
普通紙ODと光沢紙光沢度の評価は実施例1と同様に行なった。結果を表15に示す。
(吐出安定性の測定3)
吐出安定性の測定は実施例1と同様に行った。結果を表15に示す。
Figure 2008239663

Claims (5)

  1. 水と、窒化物と、50mgKOH/g以上120mgKOH/g以下の酸価を有する、
    重量平均分子量20000以上120000以下のポリマーを用いて分散された顔料、と
    を含むことを特徴とするインクジェット記録用インク。
  2. 前記顔料が銅フタロシアニンである請求項1に記載のインクジェット記録用インク。
  3. 前記顔料と前記ポリマーの比が1:0.1〜1:2である請求項1または2に記載のイ
    ンクジェット記録用インク。
  4. 1、2−アルキレングリコールを含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一
    項に記載のインクジェット記録用インク。
  5. アセチレングリコール系界面活性剤および/またはアセチレンアルコール系界面活性剤
    を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェット記録用
    インク。
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