JP2008232272A - スプール弁 - Google Patents

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秀典 藤井
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Abstract

【課題】 スリーブに濾過フィルタを組付ける際の組付性に優れるスプール弁を提供する。
【解決手段】 濾過フィルタ41は、薄板金属で矩形平面に形成される。スリーブ3には、濾過フィルタ41を組付けるためのガイド溝43が形成されている。ガイド溝43は、濾過フィルタ41の対向する2つの長辺を出力ポート8の開口端Aからスリーブ3内に挿し入れるための平行溝である。また、ガイド溝43の終端には、濾過フィルタ41の先端の短辺が挿し入れられる先端封止溝44が形成されている。平な濾過フィルタ41を直線的なガイド溝43に沿って挿し込むことで濾過フィルタ41の組付けを行うことができるため、濾過フィルタ41の組付性が向上する。また、オイルの流れ方向に関係なく濾過フィルタ41の外周縁がスリーブ3に密着するため、組付クリアランスからの異物の混入を防ぐことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、流体が流れる流路の開閉、流体の流れ方向の変更、流体の流量調整、あるいは流体の圧力調整を行うスプール弁に関する。
(従来の技術)
流体(例えば、オイル等)の切替や、流量調整、圧力調整を行う手段としてスプール弁が知られている(例えば、特許文献1参照)。
スプール弁と電磁アクチュエータとを一体化した電磁油圧制御弁の一例を、図5に示す。なお、各名称の符号は、後述する実施例と共通符号としている。
この図5に示す電磁油圧制御弁は、例えば自動変速機の摩擦係合装置(クラッチ手段、ブレーキ手段等)に作動油圧を供給する油圧制御弁(以下、メインバルブと称す)の圧力制御室の供給油圧をコントロールするパイロットバルブであり、スプール弁1と、このスプール弁1を駆動する電磁アクチュエータ2とで構成される。
スプール弁1は、スリーブ3、スプール4およびリターンスプリング5から構成される。スリーブ3は、オイルポンプから油路等を介してオイルの供給を受ける入力ポート7、メインバルブの圧力制御室に油路等を介して連通する出力ポート8、オイルパン内に連通する排出ポート9が形成されており、スプール4の軸方向の位置によって、入力ポート7と出力ポート8の連通度合と、出力ポート8と排出ポート9の連通度合とが調整されることで、出力ポート8に調圧された油圧を発生する。
入力ポート7と出力ポート8の連通度合が大きくなり、出力ポート8と排出ポート9の連通度合が小さくなると、入力ポート7から出力ポート8に向かってオイルが流れ、メインバルブの圧力制御室に高圧油圧を発生させる。
逆に、入力ポート7と出力ポート8の連通度合が小さくなり、出力ポート8と排出ポート9の連通度合が大きくなると、出力ポート8から排出ポート9に向かってオイルが流れ、メインバルブの圧力制御室の油圧を低下させる。
ここで、入力ポート7に導かれるオイルは、オイルポンプに吸い込まれる以前においてオイルストレーナに設けられたオイルフィルタで濾過されており、濾過後のクリーンなオイルが入力ポート7に導かれる。
一方、メインバルブの圧力制御室から出力ポート8に戻されるオイルも、もともとはスプール弁1を通過したクリーンなオイルである。
しかし、オイルストレーナから入力ポート7に至るオイル経路に、製造時の切削粉、バリ、摩耗扮、あるいは分解メンテナンス時に侵入した砂や塵など、予期せぬ異物が混入する可能性がある。
同様に、出力ポート8とメインバルブの圧力制御室を連通するオイル経路にも、予期せぬ異物が混入する可能性がある。
このような予期せぬ異物がスプール弁1に侵入することで、パイロットバルブが作動不良を起こす可能性がある。
この異物によるパイロットバルブの作動不良を回避する技術として、入力ポート7と出力ポート8(この入力ポート7と出力ポート8は、スリーブ3の内外を連通する開口部の一例)に、図6に示すように別体の濾過フィルタJ1を装着し、スプール弁1内に異物が侵入しないようにした技術が知られている(例えば、特許文献2、3参照)。
図6を参照して出力ポート8に濾過フィルタJ1を取り付けた従来技術を説明する。
従来の濾過フィルタJ1は、略C字形にプレス加工したプレス成形品であり、濾過フィルタJ1の長手方向の両端(C字の両端)には内径方向に屈曲した屈曲部J2が形成されている。
一方、濾過フィルタJ1が装着されるスリーブ3には、出力ポート8の外周開口部に、濾過フィルタJ1が嵌まり合うフィルタ嵌入凹部J3が形成されるとともに、フィルタ嵌入凹部J3の長手方向(周方向)の両端に屈曲部J2と係合する内径方向に窪んだ係止部J4が形成されている。
濾過フィルタJ1とスリーブ3との組付けは、略C字形を呈する濾過フィルタJ1をスリーブ3の径方向外側からフィルタ嵌入凹部J3の内部に挿入し、一方の屈曲部J2と他方の屈曲部J2を、フィルタ嵌入凹部J3の両端の係止部J4にそれぞれ係合させることで完了する。
(従来技術の問題点1)
しかし、上述した特許文献2、3に開示される従来の濾過フィルタJ1は、略C字形状を呈するものであったため、組付性の悪いものであった。
特に組付けを自動化するには、濾過フィルタJ1のC字の開放方向を特定し、その状態で略C字形を呈する濾過フィルタJ1をフィルタ嵌入凹部J3に向けて移動し、さらに両端の屈曲部J2をそれぞれ係止部J4に係合させる必要があり、自動化の妨げにもなっていた。
(従来技術の問題点2)
濾過フィルタJ1を出力ポート8に設ける場合、出力ポート8はオイルの流出と流入の両方を行う。そして、出力ポート8から外部へオイルを流出させる際に、濾過フィルタJ1には外向き、即ち濾過フィルタJ1がスリーブ3の外径方向へ離れる側に作用する。
一方、濾過フィルタJ1はフィルタ嵌入凹部J3内に取り付けられるものであるため、濾過フィルタJ1の外縁とフィルタ嵌入凹部J3との間には、組付けのためのクリアランスがある。
このため、オイルの流出により、濾過フィルタJ1がフィルタ嵌入凹部J3の底面から離れる側に作用した際に、濾過フィルタJ1とスリーブ3との間に隙間ができる可能性があり、できた隙間から異物がスリーブ3の内部に侵入する可能性がある。
(従来技術の問題点3)
入力ポート7および出力ポート8の実質的なポート面積は、濾過フィルタJ1において流体を実質的に濾過する流体濾過部J5(微小隙間の集合体)によって規制されてしまう。
従来の流体濾過部J5は、図6に示されるように、濾過フィルタJ1とともにスリーブ3の軸方向に対しては平行に設けられるものであり、流体濾過部J5の表面積は小さいものであった。このため、流体濾過部J5は、入力ポート7および出力ポート8を通過するオイルに対して流れ抵抗として作用する。
その結果、流体濾過部J5に少量の異物が付着しても、流体濾過部J5において実質的にオイルの流れる部分が激減することになり、流体濾過部J5においてオイルの流れを大きく阻害してしまう。
また、冬季の低温始動時などオイルの温度が低下するとオイル粘度が高くなり、微小隙間の集合体である流体濾過部J5においてオイルの流れを大きく阻害してしまう。
このように、濾過フィルタJ1の流体濾過部J5においてオイルの流れが大きく阻害されると、パイロットバルブの出力特性(出力ポート8の油圧特性)が劣化する可能性がある。
(従来技術の問題点4)
濾過フィルタJ1に設けられる流体濾過部J5は、オイル中に含まれる微細な異物の通過を阻止する微小隙間の集合体であり、プレス加工によって形成するのは困難である。このため、従来は薄板金属製の濾過フィルタJ1にエッチング技術を用いて微小隙間の集合体を形成することで流体濾過部J5を形成していた。
しかるに、エッチング技術は、金属の表面を化学的あるいは電気化学的に溶解除去する技術であり、濾過フィルタJ1の製造コストが高くなる要因になっていた。
なお、上記ではパイロットバルブを例に従来技術の不具合を説明したが、パイロットバルブに限らず、濾過フィルタJ1を組付けたスプール弁1には同様の不具合がある。
特開2002−243057号公報 特開平5−306783号公報 特開2006−258161号公報
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、次の目的を有する。
第1の目的は、濾過フィルタをスリーブに組付ける際の組付性に優れるスプール弁の提供にある。
第2の目的は、流体の流れによって濾過フィルタとスリーブとの間に隙間が生じることのないスプール弁の提供にある。
第3の目的は、濾過フィルタの流体濾過部において流体の流れが阻害され難いスプール弁の提供にある。
第4の目的は、濾過フィルタにおける流体濾過部の製造が容易なスプール弁の提供にある。
〔請求項1の手段〕
請求項1に記載のスプール弁は、スリーブの開口部に濾過フィルタが取り付けられるものであり、濾過フィルタは、少なくとも外周縁が略同一平面上の矩形に設けられる。
スリーブには、濾過フィルタの対向辺を挿し入れるガイド溝が形成されており、ガイド溝に沿って濾過フィルタの対向辺を挿し込むことで、濾過フィルタがスリーブの開口部に組付けられる。
このように、濾過フィルタをスリーブのガイド溝に沿って挿し込むことで濾過フィルタの組付けを行うことができるため、従来技術に比較して濾過フィルタの組付性が向上する。また、濾過フィルタの自動組付けも可能になる。
一方、開口部の外部から内部へ流体が流れる際は、流体の流れ抵抗を受けて濾過フィルタがガイド溝の内径側に押し付けられて、濾過フィルタの外周縁がガイド溝の内径側に密着する。
逆に、開口部の内部から外部へ流体が流れる際は、流体の流れ抵抗を受けて濾過フィルタがガイド溝の外径側に押し付けられて、濾過フィルタの外周縁がガイド溝の外径側に密着する。
このように、流体の流れ方向に関係なく濾過フィルタの外周縁が流体の流れ作用によってガイド溝に密着するため、濾過フィルタとスリーブとの間に隙間ができることがなく、濾過フィルタの組付クリアランスから異物がスリーブの内部に侵入する不具合がない。即ち、信頼性に優れたスプール弁を提供できる。
〔請求項2の手段〕
請求項2に記載のスプール弁は、スリーブの開口部に濾過フィルタが取り付けられるものであり、濾過フィルタにおける流体濾過部は、スリーブの軸方向に沿う軸線に対し、スリーブの径方向の外側あるいは内側に膨出して設けられる。
このように流体濾過部がスリーブの軸方向に対し、スリーブの径方向の外側あるいは内側に膨出することで、流体濾過部の表面積を大きく確保することができる。
流体濾過部の表面積が大きくなることで、流体濾過部における流体の流れ抵抗を小さくできる。
また、流体濾過部に少量の異物が付着しても、従来技術に比較して流体の流れ抵抗を小さくできる。さらに、冬季の低温始動時などオイルの温度が低下した場合であっても、従来技術に比較して流体の流れ抵抗を小さくできる。このように、濾過フィルタの流体濾過部において流体の流れが阻害される不具合を抑えることができ、スプール弁の出力特性の劣化を抑えることができる。即ち、信頼性に優れたスプール弁を提供できる。
〔請求項3の手段〕
請求項3に記載のスプール弁は、上記請求項1のスプール弁の特徴と上記請求項2のスプール弁の特徴の両方を備えるものであり、上述した請求項1のスプール弁の効果と上述した請求項2のスプール弁の効果の両方の効果を奏する。
〔請求項4の手段〕
請求項4に記載のスプール弁の流体濾過部は、多数のスリットであり、流体濾過部がスリーブの軸方向に沿う軸線に対し、スリーブの径方向の外側あるいは内側に膨出することで、各スリットが開いて微小隙間を形成するものである。
このように、流体濾過部の膨出を利用して多数のスリットを開かせて微小隙間を形成するものであるため、多数の微小隙間の形成を容易に実施でき、濾過フィルタのコストを抑えることができる。これによって、濾過フィルタを設けたスプール弁のコストを抑えることができる。
〔請求項5の手段〕
請求項5に記載のスプール弁は油圧のコントロールを行う油圧制御弁であり、上記請求項1〜4のいずれかと組み合わされることで上記請求項1〜4のいずれかの効果を備えた油圧制御弁を提供することができる。
〔請求項6の手段〕
請求項6に記載のスプール弁は電磁アクチュエータと組み合わされて電磁スプール弁を構成するものであり、上記請求項1〜5のいずれかと組み合わされることで上記請求項1〜5のいずれかの効果を備えた電磁スプール弁を提供することができる。
スプール弁は、略筒状に形成され、内外を連通する開口部を備えるスリーブと、このスリーブ内において軸方向へ摺動自在に支持され、開口部の開度を可変可能なスプールと、開口部に取り付けられ、開口部を通過する流体を濾過する濾過フィルタとを具備する。
最良の形態1のスプール弁は、濾過フィルタの少なくとも外周縁が略同一平面上の矩形に設けられ、スリーブには濾過フィルタの対向辺を挿し入れるガイド溝が形成されている。そして、ガイド溝に沿って濾過フィルタを挿し込むことで、濾過フィルタがスリーブの開口部に組付けられる。
最良の形態2のスプール弁は、濾過フィルタにおける流体濾過部がスリーブの軸方向に沿う軸線に対し、スリーブの径方向の外側あるいは内側に膨出して設けられており、流体濾過部の表面積を大きくできる。
最良の形態3のスプール弁は、濾過フィルタの外周縁が略同一平面上の矩形に設けられ、スリーブには濾過フィルタの対向辺を挿し入れるガイド溝が形成され、スリーブの径方向の外側あるいは内側に膨出して設けられるもので、最良の形態1、2の効果を両方備えている。
本発明をパイロット式油圧制御弁のパイロットバルブに適用した実施例1を、図1、図2を参照して説明する。
なお、この実施例1では、先ず「油圧制御装置の要部基本構造」を説明し、その後で「実施例1の特徴」を説明する。
〔油圧制御装置の要部基本構造〕
自動変速機は、車両走行用の出力を発生するエンジンの出力回転比の変更、回転方向の変更等を行う複数の摩擦係合装置(多板式油圧クラッチ、多板式油圧ブレーキ等)を搭載するとともに、各摩擦係合装置の係脱をコントロールする油圧制御装置を搭載する。
各摩擦係合装置は、摩擦要素(多板等)と、この摩擦要素の係脱を行う油圧アクチュエータとから構成されるものであり、油圧制御装置は各摩擦係合装置の油圧アクチュエータの供給油圧を制御する油圧制御バルブを搭載する。
この油圧制御バルブの一例として、摩擦係合装置の供給油圧をコントロールするメインバルブ(図示しない)と、このメインバルブを駆動するためのパイロットバルブとからなるパイロット式油圧制御弁が知られている。
(パイロットバルブの説明)
パイロットバルブの基本構成を、図2を参照して説明する。
なお、以下では、具体的な説明の一例としてN/O(ノーマリ・オープン)タイプのパイロットバルブに本発明を適用した実施例を説明するが、N/C(ノーマリ・クローズ)タイプのパイロットバルブに本発明を適用しても良い。
この実施例に示すパイロットバルブは、メインバルブの圧力制御室に送られる供給油圧をコントロールするスプール弁1と、このスプール弁1を駆動する電磁アクチュエータ2とを組み合わせた電磁油圧制御弁である。
(スプール弁1の説明)
スプール弁1は、スリーブ3、スプール4およびリターンスプリング5を備える。
スリーブ3は、図示しない油圧コントローラのケースに形成されたスリーブ挿入穴に挿入されるものであり、略円筒形状を呈する。
スリーブ3には、スプール4を軸方向へ摺動自在に支持する挿通穴6、オイルポンプ(油圧発生手段)から油路等などを介してオイルの供給を受ける入力ポート7、メインバルブの圧力制御室に油路等を介して連通する出力ポート8、低圧側(オイルパン等)に連通する排出ポート9が形成されている。
入力ポート7、出力ポート8、排出ポート9等のオイルポートは、スリーブ3の側面に形成されており、図2右側(電磁アクチュエータ2側)から左側(反電磁アクチュエータ2側)に向けて、ダイアフラム室呼吸用のドレーンポート11、F/B(フィードバック)ポート12、入力ポート7、出力ポート8、排出ポート9、バネ室呼吸用のドレーンポート13が形成されている。なお、F/Bポート12は、出力ポート8と連通して、出力圧に応じたF/B油圧をスプール4に発生させる。
スプール4は、スリーブ3内において軸方向へ摺動自在に支持されるものであり、入力ポート7をシールする入力シールランド14、排出ポート9をシールする排出シールランド15、および入力シールランド14より小径のF/Bランド16を有する。そして、入力シールランド14と排出シールランド15の間に分配室17を形成し、入力シールランド14とF/Bランド16の間にF/B室18を形成する。なお、F/Bランド16は、F/B室18とダイアフラム室の間をシールする。
F/Bランド16のランド径は、入力シールランド14のランド径より小径に設けられている。このため、F/B室18に印加される油圧(出力圧)が大きくなるに従って入力シールランド14とF/Bランド16のランド差による差圧により、スプール4にはリターンスプリング5のバネ荷重に抗する軸力(図2左向きの力)が発生する。これによって、スプール4の変位が安定し、入力圧の変動により出力圧が変動するのを防ぐことができる。なお、スプール4は、リターンスプリング5のバネ荷重と、電磁アクチュエータ2によるスプール4の駆動力と、入力シールランド14とF/Bランド16のランド差による軸力とが釣り合う位置で静止するものである。
この実施例に示すスプール4には、電磁アクチュエータ2の内部にまで延びるシャフト19が設けられており、このシャフト19の先端は、後述するプランジャ32の端面に当接して、プランジャ32がシャフト19を介してスプール4を直接駆動するように設けられている。なお、シャフト19はスプール4と独立しているものであっても良いし、後述するプランジャ32と結合されるものであっても良い。
リターンスプリング5は、スプール4を開弁側(入力側シール長が短くなって出力圧が高くなる側:この実施例では図2右側)に付勢する筒状に螺旋形成されたコイルスプリングであり、スリーブ3の図2左側のバネ室内に圧縮された状態で配置される。このリターンスプリング5は、一端がスリーブ3の挿通穴6の図2左端を閉塞する調整ネジ21の底面に当接し、他端がスプール4の端部に当接するものであり、調整ネジ21の螺合量(ねじ込み量)により、リターンスプリング5のバネ荷重が調整できるようになっている。
上記構成よりなるスプール弁1は、電磁アクチュエータ2の作動によってスプール4を軸方向に変位させることで、入力シールランド14による入力ポート7と分配室17の入力側シール長(図2中、ラップα)と、排出シールランド15による分配室17と排出ポート9の排出側シール長(図2中、ラップβ)との比率が変化し、その結果、出力ポート8に発生するオイルの出力圧が変化する。
(電磁アクチュエータ2の説明)
電磁アクチュエータ2は、周知構造のものであり、その構造の具体的な一例を以下で説明するが、本発明に組み合わされる電磁アクチュエータ2の構造を限定するものではない。
電磁アクチュエータ2は、コイル31、プランジャ32、ステータ33、ヨーク34、コネクタ35を備える。
コイル31は、通電されると磁力を発生して、プランジャ32と磁気固定子(ステータ33、ヨーク34)を通る磁束ループを形成させるものであり、樹脂ボビン31aの周囲に絶縁被膜線を多数巻回したものである。
プランジャ32は、略円柱形状を呈した磁性体金属(例えば、鉄:磁気回路を構成する強磁性材料)である。なお、この実施例では、プランジャ32がステータ33の内周面に直接摺動するタイプを示すが、プランジャ32とステータ33の間にカップ材等が配置されるものであっても良い。
また、プランジャ32は、シャフト19の先端と直接当接しており、スプール4に伝わるリターンスプリング5のバネ荷重によってスプール4とともにプランジャ32も開弁側(図2右側)に付勢されている。
なお、プランジャ32内を軸方向に貫通する孔32aは、プランジャ32の両端の室内を連通する呼吸孔である。
ステータ33は、磁性体金属(例えば、鉄:磁気回路を構成する強磁性材料)よりなり、プランジャ32を軸方向へ磁気吸引する吸引ステータ33aと、プランジャ32の周囲を覆ってプランジャ32と径方向の磁束の受け渡しを行う摺動ステータ33bとを備えるものであり、吸引ステータ33aと摺動ステータ33bは磁気遮断溝(磁気抵抗が大きくなる部分)33cを介して磁気的に遮断されている。
ステータ33の内周には、プランジャ32を軸方向に摺動可能に支持する軸方向穴33dが形成されている。この軸方向穴33dは、ステータ33の一端から他端に向けて同径の貫通穴である。
吸引ステータ33aは、スリーブ3とヨーク34との間に挟まれて、ヨーク34の開口部と磁気的に結合されており、コイル31の発生した磁力によってプランジャ32を閉弁側(入力ポート7が閉じて出力圧が低くなる側:この実施例では図2左側)に磁気吸引する。
また、吸引ステータ33aは、プランジャ32を磁気吸引した際にプランジャ32と軸方向に交差する部分に筒部を備える。この筒部の外周面は、テーパ形状に設けられており、プランジャ32のストローク量に対して磁気吸引力が変化しないように設けられている。
なお、吸引ステータ33aの一部がプランジャ32と軸方向に対向する構造であっても良い。
摺動ステータ33bは、プランジャ32の略全周を覆う略円筒形状を呈するものであり、ヨーク34の底部と磁気的に結合されている。この摺動ステータ33bは、プランジャ32と直接摺動してプランジャ32を軸方向に摺動自在に支持するとともに、プランジャ32と径方向の磁束の受け渡しを行うものである。
ヨーク34は、コイル31の周囲を覆って磁束を流す略カップ状に形成された磁性体金属(例えば、鉄:磁気回路を構成する強磁性材料)であり、開口端部に形成された爪部をカシメることでスリーブ3と強固に結合される。
スプール弁1と電磁アクチュエータ2の連結部分には、スリーブ3内と電磁アクチュエータ2内を区画するダイアフラム36が設けられている。ダイアフラム36は、略リング形状のゴム製であり、外周部がスリーブ3とステータ33の間に挟み付けられ、中心部がシャフト19の外周に形成された溝に嵌め合わされてスリーブ3内のオイルや異物が電磁アクチュエータ2の内部に侵入するのを防ぐものである。
コネクタ35は、パイロットバルブを制御する電子制御装置(図示しない)と接続線を介して電気的な接続を行う接続手段であり、その内部にはコイル31の両端にそれぞれ接続される端子35aが配置されている。
なお、電子制御装置は、デューティ比制御によって電磁アクチュエータ2のコイル31へ供給する通電量(電流値)を制御するものであり、コイル31への通電量を制御することによって、リターンスプリング5のバネ荷重に抗してプランジャ32およびスプール4の軸方向の位置をリニアに変位させることで、入力側シール長(ラップα)と、排出側シール長(ラップβ)との比率を変化させて、出力ポート8に発生する油圧をコントロールして、メインバルブの圧力制御室の油圧を制御するものである。
〔実施例1の特徴〕
実施例1の特徴を「実施例1の背景」、「不具合を解決する技術」および「実施例1の効果」の順に説明する。
(実施例1の背景)
スプール4が図2右側へ移動することで、入力ポート7と出力ポート8の連通度合が大きくなり、出力ポート8と排出ポート9の連通度合が小さくなる。これによって、入力ポート7から出力ポート8に向かってオイルが流れ、メインバルブの圧力制御室の供給油圧を高める。
逆に、スプール4が図2左側へ移動することで、入力ポート7と出力ポート8の連通度合が小さくなり、出力ポート8と排出ポート9の連通度合が大きくなる。これによって、出力ポート8から排出ポート9に向かってオイルが流れ、メインバルブの圧力制御室の供給油圧を低下させる。
このように、パイロットバルブでは、入力ポート7からスプール弁1内にオイルが流入するとともに、出力ポート8からもスプール弁1内にオイルが流入する。
ここで、入力ポート7に導かれるオイルは、オイルポンプに吸い込まれる以前においてオイルストレーナに設けられたオイルフィルタで濾過されており、濾過後のクリーンなオイルが入力ポート7に導かれる。
一方、メインバルブの圧力制御室から出力ポート8に戻されるオイルも、もともとはスプール弁1を通過したクリーンなオイルである。
しかし、オイルストレーナから入力ポート7に至るオイル経路に、製造時の切削粉、バリ、摩耗扮、あるいは分解メンテナンス時に侵入した砂や塵など、予期せぬ異物が混入する可能性がある。
同様に、出力ポート8とメインバルブの圧力制御室とを連通するオイル経路にも、製造時の切削粉、バリ、摩耗扮、あるいは分解メンテナンス時に侵入した砂や塵など、予期せぬ異物が混入する可能性がある。
このような予期せぬ異物がスプール弁1に侵入することで、パイロットバルブが作動不良を起こす可能性がある。
(不具合を解決する技術)
この実施例1のパイロットバルブは、上述したように、入力ポート7からスプール弁1内にオイルが流入するとともに、出力ポート8からもスプール弁1内にオイルが流入するものであって、入力ポート7および出力ポート8が「スリーブ3の外部から内部にオイル(流体の一例)を導く開口部」に相当する。
入力ポート7と出力ポート8のそれぞれには、入力ポート7および出力ポート8を通過する流体を濾過する濾過フィルタ41が取り付けられている。
入力ポート7と出力ポート8に取り付けられる濾過フィルタ41の構造は共通であり、以下では出力ポート8を例に濾過フィルタ41の構造を、図1、図2を参照して説明する。
濾過フィルタ41は、薄板金属を打ち抜き加工等によって矩形平面に形成したものであり、濾過フィルタ41の外周縁と、この外周縁の内側でオイルを濾過する流体濾過部42(多数の微小隙間の集合体)とが同一平面上に設けられている。
なお、この実施例1の流体濾過部42は、後述する実施例2とは異なり、薄板金属製の濾過フィルタ41にエッチング技術を用いて微小隙間の集合体を形成したものである。
一方、スリーブ3には、出力ポート8の内部(分配室17の開口端)に濾過フィルタ41を組付けるためのガイド溝43が形成されている。ガイド溝43は、濾過フィルタ41の対向する2辺(長辺)を出力ポート8の開口端{図1(a)の矢印Aに示す部分:濾過フィルタ41の挿入口}からスリーブ3内に挿し入れるための対向した平行溝であり、ガイド溝43に沿って濾過フィルタ41を挿入することで、出力ポート8の内部において分配室17の開口全域を覆うように濾過フィルタ41が組付けられ、出力ポート8を通過するオイルは全て流体濾過部42を通過する。
具体的にガイド溝43は、濾過フィルタ41の組付位置、組付方向を決定するものであり、スリーブ3の軸方向{図1(a)のx軸方向参照:以下x軸と称す}と、x軸に直行する方向{図1(a)のy軸方向参照:以下、y軸と称す}とによる2次平面と平行に濾過フィルタ41を組付けるものである。
ガイド溝43は、y軸方向に平行な2つの溝で構成され、2つの溝は互いに溝底面が向かい合うように形成されている。
また、ガイド溝43の終端(濾過フィルタ41の挿入先端側)には、濾過フィルタ41の組付完了時に濾過フィルタ41の挿入先端の短辺が挿し入れられる先端封止溝44が形成されており、平行するガイド溝43と先端封止溝44とでコ字形状を呈する。
ここで、ガイド溝43における濾過フィルタ41の挿入口には、濾過フィルタ41の挿入終端辺(短辺)に沿う段差45が形成されている。
一方、濾過フィルタ41の挿入終端の短辺には、ガイド溝43内に濾過フィルタ41の組付終了時に段差45に当接する屈曲辺46が形成されている。この屈曲辺46は濾過フィルタ41の打ち抜き加工時に同時に曲折加工されたものである。屈曲辺46の高さ{x軸とy軸の両方に直行する方向:図1(a)のz軸方向参照:以下z軸と称す}寸法は、「ガイド溝43のz軸寸法」から「濾過フィルタ41の板厚寸法」を差し引いたz軸方向の組付クリアランスより大きく設けられている。即ち、濾過フィルタ41がオイルの流れ作用によって高さ方向であるz軸方向に変位しても、段差45と屈曲辺46の一部が必ず重なって、異物が濾過フィルタ41の挿入口からスリーブ3の内部に侵入するのを防ぐように設けられている。
なお、濾過フィルタ41をスリーブ3に組付けた際に、屈曲辺46がスリーブ3に押し付けられて弾性変形するようにして、屈曲辺46を濾過フィルタ41の抜止めとして用いても良いし、濾過フィルタ41をスリーブ3に組付けた際に、屈曲辺46をスリーブ3に形成した係止溝に嵌め合わせて、屈曲辺46を濾過フィルタ41の抜止めとして用いても良い。
次に、濾過フィルタ41の組付けについて説明する。
濾過フィルタ41の先端(屈曲辺46が設けられている短辺とは異なった側の短辺)を、出力ポート8の開口端(濾過フィルタ41の挿入口)にある対向ガイド溝43の溝端に差し入れ、濾過フィルタ41を対向ガイド溝43に沿って押し入れる。そして、濾過フィルタ41の挿入先端が先端封止溝44の底面に当接すると同時に屈曲辺46が段差45に当接し、濾過フィルタ41の組付けが完了する。
濾過フィルタ41の長手寸法(y軸方向の長さ)は、濾過フィルタ41がガイド溝43内に組付けられた状態で、濾過フィルタ41の挿入終端がスリーブ3の外径円に一致する長さに設けられている。このため、スプール弁1が油圧コントローラのケースのスリーブ挿入穴の内部に組付けられることで、濾過フィルタ41の挿入終端がスリーブ挿入穴の内周面に当接し、濾過フィルタ41がスリーブ3から抜け出る不具合を確実に防ぐことができる。
なお、入力ポート7においても、出力ポート8と同様にして濾過フィルタ41が組付けられるものである。
(実施例1の効果1)
パイロットバルブに用いられる実施例1のスプール弁1は、平な濾過フィルタ41を直線的に設けられたガイド溝43に沿って挿し込むことで濾過フィルタ41の組付けを行うことができるため、従来技術に比較して濾過フィルタ41をスリーブ3に組付ける際の組付性が向上する。
また、矩形平面の濾過フィルタ41を直線的に移動させることで、濾過フィルタ41をガイド溝43に沿って組付けることができるため、自動組付けも可能になる。
(実施例1の効果2)
出力ポート8の外部から内部へオイルが流れる際(メインバルブの圧力制御室の油圧を下げる際)は、外部から内部へ向けて流れるオイルの流れ抵抗を受けて濾過フィルタ41がガイド溝43の内径側に押し付けられて、濾過フィルタ41の外周縁がガイド溝43の内径側に密着する。
具体的には、濾過フィルタ41において対向する長辺がガイド溝43の内径側の面に当接するとともに、濾過フィルタ41において対向する短辺が分配室17の開口端面Bとに当接する。このため、濾過フィルタ41とスリーブ3との間に隙間ができる不具合がない。
一方、出力ポート8の内部から外部へオイルが流れる際(メインバルブの圧力制御室の油圧を高める際)は、内部から外部へ向けて流れるオイルの流れ抵抗を受けて濾過フィルタ41がガイド溝43の外径側に押し付けられて、濾過フィルタ41の外周縁がガイド溝43の外径側に密着する。
具体的には、濾過フィルタ41において対向する長辺がガイド溝43の外径側の面に当接し、濾過フィルタ41において対向する短辺の一方(挿入先端側)が先端封止溝44の外径側の面に当接し、さらに濾過フィルタ41において対向する短辺の他方(挿入終端側)に設けられた屈曲辺46が段差45に当接している。このため、濾過フィルタ41とスリーブ3との間に隙間ができる不具合がない。
このように、オイルの流れ方向に関係なく濾過フィルタ41の外周縁がオイルの流れ作用によってスリーブ3に密着するため、濾過フィルタ41とスリーブ3との間に隙間ができることがなく、濾過フィルタ41の組付クリアランスから異物がスリーブ3の内部に侵入する不具合がない。これによって、信頼性に優れたパイロットバルブを提供できる。
図3、図4を参照して実施例2を説明する。なお、実施例2では「第1の特徴技術」と第2の特徴技術」とに分けて説明する。
(第1の特徴技術)
上記の実施例1では、濾過フィルタ41全体を平面形状に設ける例を示した。
これに対し、この実施例2では、濾過フィルタ41の外周縁(外端の4辺)を同一平面上の矩形に設け、実施例1と同様にしてガイド溝43に挿し込むことでスリーブ3に組付けるものであるが、濾過フィルタ41における流体濾過部42をx軸(スリーブ3の軸方向に沿う軸線)に対し、スリーブ3の径方向の外側に膨出して設けたものである。
具体的にこの実施例の流体濾過部42は、図3に示すように、z軸方向の外側(スリーブ3の径方向外側)に膨出して設けられた茶漉形状を呈するものであり、流体濾過部42は例えば楕円球の一部の表面形状を呈するものである。
この茶漉形状を呈する流体濾過部42は、後述する「第2の特徴技術」で示すようにプレス加工により膨出加工されたものである。
このように流体濾過部42がスリーブ3の径方向の外側に膨出する茶漉形状に設けられることで、流体濾過部42の表面積を大きく確保することができる。
流体濾過部42の表面積が大きくなることで、流体濾過部42におけるオイルの流れ抵抗を小さくでき、メインバルブの切替反応を高めることができる。
また、流体濾過部42に少量の異物が付着しても、流体濾過部42の表面積が大きくなっているため、従来技術に比較してオイルの流れ抵抗を小さくできる。さらに、冬季の低温始動時などオイルの温度が低下した場合であっても、従来技術に比較してオイルの流れ抵抗を小さくできる。このように、濾過フィルタ41の流体濾過部42においてオイルの流れが阻害される不具合を抑えることができる。この結果、スプール弁1の出力特性、即ちパイロットバルブの出力特性の劣化を抑えることができ、信頼性に優れたパイロットバルブを提供できる。
(第2の特徴技術)
上記の実施例1では、エッチング技術により流体濾過部42を形成する例を示した。
これに対し、この実施例2の流体濾過部42は、多数のスリットCであり、流体濾過部42(多数のスリットCが形成された部分)を「第1の特徴技術」で示したように茶漉形状に膨出させることで、各スリットCが開いて各スリットCが微小隙間を形成するものである。
次に、多数のスリットCを膨出させた流体濾過部42の製造方法の一例を図4を参照して説明する。
先ず、図4(a)、(b)に示すように、平板形状の濾過フィルタ41の略全域に多数のスリットCを形成する。多数のスリットCはプレス加工により形成するものであっても良いし、レーザ光により形成するものであっても良い。
続いて、図4(c)に示すように、膨出金型50を用いたプレス加工技術により、濾過フィルタ41の外周縁を除いた部分を膨出させる。
このプレス加工により、図4(d)に示すように流体濾過部42が膨出することで各スリットCが開いて、各スリットCが異物の通過を阻止する微小隙間を形成する。
このように、流体濾過部42の膨出を利用して多数のスリットCを開かせて微小隙間を形成するため、多数の微小隙間の形成を容易に実施でき、濾過フィルタ41のコストを抑えることができる。これによって、濾過フィルタ41を取り付けたスプール弁1を有するパイロットバルブのコストを抑えることができる。
(実施例2の変形例)
この実施例2では、流体濾過部42を外側に膨出する例を示したが、内側に膨出させても不具合がない場合(例えば、内側に膨出させても流体濾過部42がスプール4に接触しない場合等)は、流体濾過部42を内側に膨出させても良い。
また、この実施例2では、平面形状を呈する濾過フィルタ41の流体濾過部42を膨出する例を示したが、矩形薄板をC字形状に湾曲させた濾過フィルタ41(例えば、特許文献1に示す濾過フィルタ)における流体濾過部42を内側に膨出させても良い。
さらに、この実施例2では、流体濾過部42の膨出例として流体濾過部42を略球面状よりなる円弧の立体形状に設ける例を示したが、三角形状、台形形状、多角形状など、他の立体形状に設けても良い。
〔変形例〕
上記実施例では、濾過フィルタ41の外周縁(矩形の4辺)のうちの短辺の一辺のみを曲折させる例を示したが、他の3辺を少量幅で少量角度だけ屈曲させ、その屈曲部の復元力を利用して濾過フィルタ41の周縁をガイド溝43および先端封止溝44の溝側面に押し付けて濾過フィルタ41の組付クリアランスを無くすようにしても良い。
上記の実施例1、2では、入力ポート7と出力ポート8の両方に濾過フィルタ41を取り付ける例を示したが、入力ポート7のみ、または出力ポート8のみに濾過フィルタ41を取り付けても良い。
上記の実施例1、2では、入力ポート7と出力ポート8の両方に濾過フィルタ41を取り付ける例を示したが、ドレーンポート11、F/Bポート12、ドレーンポート13など、他のポートにも濾過フィルタ41を取り付けても良い。
上記の実施例1、2では、パイロットバルブに本発明を適用する例を示したが、メインバルブに本発明を適用しても良い。
上記の実施例1、2では、パイロットバルブとメインバルブを組み合わせて摩擦係合装置の供給油圧をコントロールする例を示したが、摩擦係合装置の供給油圧を1つの電磁油圧制御弁でコントロールするものに本発明を適用しても良い。
上記の実施例1、2では、自動変速機の油圧制御装置に用いられる油圧制御弁に本発明を適用する例を示したが、自動変速機以外の流体コントロールバルブに本発明を適用しても良い。具体的には、カムシャフトの進角を可変するVVT(バルブ可変タイミング装置)のOCV(オイル・フロー・コントロール・バルブ)等に本発明を適用しても良い。
上記の実施例1、2では、三方弁構造を採用するスプール弁1に本発明を適用する例を示したが、二方弁(開閉弁)や四方弁以上の弁構造を採用するスプール弁に本発明を適用しても良い。
上記の実施例1、2では、スプール弁1を駆動する駆動手段として電磁アクチュエータ2を用いる例を示したが、電動モータによる直線駆動、ピエゾスタック等を用いたピエゾアクチュエータ、油圧、吸気負圧等の流体圧アクチュエータなど、他の駆動手段を用いても良い。
(a)濾過フィルタが取り付けられるスリーブの要部斜視図、(b)スリーブを軸方向から見た濾過フィルタ取付部の断面図、(c)I−Iに沿う断面図である(実施例1)。 パイロットバルブの断面図である(実施例1)。 (a)濾過フィルタが取り付けられるスリーブの要部斜視図、(b)スリーブを軸方向から見た濾過フィルタ取付部の断面図、(c)II−IIに沿う断面図である(実施例2)。 濾過フィルタの加工例の説明図である(実施例2)。 パイロットバルブの断面図である(従来例1)。 濾過フィルタが取り付けられるスリーブの要部斜視図である(従来例2)。
符号の説明
1 スプール弁(油圧制御弁)
2 電磁アクチュエータ
3 スリーブ
4 スプール
7 入力ポート(開口部)
8 出力ポート(開口部)
41 濾過フィルタ
42 流体濾過部
43 ガイド溝
C スリット

Claims (6)

  1. 略筒状に形成され、内外を連通する開口部を備えるスリーブと、
    このスリーブ内において軸方向へ摺動自在に支持され、前記開口部の開度を可変可能なスプールと、
    前記開口部に取り付けられ、前記開口部を通過する流体を濾過する濾過フィルタと、
    を具備するスプール弁であって、
    前記濾過フィルタは、少なくとも外周縁が略同一平面上の矩形に設けられ、
    前記スリーブには、前記濾過フィルタの対向辺を挿し入れるガイド溝が形成されていることを特徴とするスプール弁。
  2. 略筒状に形成され、内外を連通する開口部を備えるスリーブと、
    このスリーブ内において軸方向へ摺動自在に支持され、前記開口部の開度を可変可能なスプールと、
    前記開口部に取り付けられ、前記開口部を通過する流体を濾過する濾過フィルタと、
    を具備するスプール弁であって、
    前記濾過フィルタにおける流体濾過部は、前記スリーブの軸方向に沿う軸線に対し、前記スリーブの径方向の外側あるいは内側に膨出して設けられていることを特徴とするスプール弁。
  3. 略筒状に形成され、内外を連通する開口部を備えるスリーブと、
    このスリーブ内において軸方向へ摺動自在に支持され、前記開口部の開度を可変可能なスプールと、
    前記開口部に取り付けられ、前記開口部を通過する流体を濾過する濾過フィルタと、
    を具備するスプール弁であって、
    前記濾過フィルタは、外周縁が略同一平面上の矩形に設けられ、
    前記スリーブには、前記濾過フィルタの対向辺を挿し入れるガイド溝が形成され、
    前記濾過フィルタにおける流体濾過部は、前記スリーブの軸方向に沿う軸線に対し、前記スリーブの径方向の外側あるいは内側に膨出して設けられていることを特徴とするスプール弁。
  4. 請求項2または請求項3に記載のスプール弁において、
    前記流体濾過部は、多数のスリットであり、当該流体濾過部が前記スリーブの軸方向に沿う軸線に対し、前記スリーブの径方向の外側あるいは内側に膨出することで、各スリットが開いて微小隙間を形成することを特徴とするスプール弁。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のスプール弁において、
    このスプール弁は、油圧の切替あるいは油圧の調整を行う油圧制御弁であることを特徴とするスプール弁。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載のスプール弁において、
    前記スプールは、通電による発生磁力により駆動力を発生する電磁アクチュエータによって駆動されることを特徴とするスプール弁。
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