JP2008231688A - 合成床版を用いた橋梁構造及びその施工方法、合成床版用型枠 - Google Patents

合成床版を用いた橋梁構造及びその施工方法、合成床版用型枠 Download PDF

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Abstract

【課題】安価な構成で曲げ剛性を向上させ、またコンクリートの充填性を向上させ、さらに補強鋼材の疲労耐久性をも向上させる。
【解決手段】鋼製底板13上において形鋼2からなる複数の補強鋼材を互いに橋軸方向へ並列配置することにより合成床版用型枠5を作製し、合成床版用型枠5を、少なくとも橋軸方向に互いに連結し、補強鋼材の上フランジには少なくともこれに直交する縦鉄筋17を架設し、上記補強鋼材と鉄筋17とを、コンクリートと一体化して構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、道路橋、高架橋、歩道橋や鉄道橋等の新設又は架け替えに適用される合成床版を用いた橋梁構造及びその施工方法、またこの合成床版を用いた橋梁構造のみに適用される合成床版用型枠に関する。
近年における橋梁は、床版支持間隔を大きくして主桁本数を少なくする構造が主流となっており、そのような橋梁における床版として、鋼材とコンクリートとの合成床版が採用されるようになってきている。
合成床版は、鋼製底板を型枠としてその上部にコンクリートを打設することで形成されるものであって、鋼製底板の上面にはこの鋼製底板の剛性を確保するための横リブ等を形成し鉄筋と組み合わせコンクリートと一体化を図るものである。このような合成床版は、施工性に優れるのみならず、RC床版やPC床版よりも版厚を薄くでき、耐久性にも優れるため、広く普及しつつある。
従来の合成床版を利用した橋梁の施工方法が各種提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1の開示技術では、帯状の鋼板に多数の孔を分布して設けたリブを底板上に適当な間隔をおいて並設する。そして、これらのリブに設けた多数の孔にそれぞれ鉄筋を貫通させるとともに、リブの上方にも鉄筋を適当な間隔をおいて配設し、これらに対してコンクリートを打設することにより橋梁を完成させる。
また、これと類似する構成は、特許文献2においてもずれ止めを溝形鋼のウェブに設けた孔と、主部材間のスタッドで行う構成が開示されている。
また、特許文献3には、突起付きT形鋼を鋼部材及びずれ止めに用いた合成床版が開示されている。
特開平9−221706号公報 特開2004−19386号公報 特開昭62−21910号公報
ところで、上記特許文献2の開示技術では、補強鋼材として図11(a)に示すようなフランジとウェブからなる溝形鋼81を用いている。また、特許文献3の開示技術では、補強鋼材として図11(b)に示すようなCT形鋼82を用いている。
しかしながら、これら溝形鋼81やCT形鋼82を補強鋼材に用いるケースでは、曲げ剛性をさらに向上させることが困難であることが知られている。即ち、橋梁として構成した場合において特に高い曲げ剛性が要求される場合に、これに対応するためには、補強鋼材の数を増加させたり、或いは補強鋼材自体の断面係数を向上させたりする設計変更では、その施工コストの上昇を招くことになるため、より安価でしかも簡易な構成で曲げ剛性を向上させる必要があった。
またCT形鋼82を補強鋼材に用いるケースでは、フランジ突出長が長くなる。このため、図12に示すように特に縦断勾配が急な橋梁を施工する際においてコンクリートを打設するとき、空隙83が形成され、フランジの下部においてコンクリートの充填不良を起こしてしまう可能性が出てくる。
また、特に特許文献1の開示技術では、帯状の鋼板に多数の孔を分布して設けたリブを補強鋼材として底板上に設けるため、補強鋼材における孔が形成されている箇所に応力が集中する傾向となり、鋼部材の疲労寿命がそれで決定されてしまう場合があり、疲労耐久性を向上させることができないという問題点もあった。また、このような多数の孔を補強鋼材に設ける工程が入ることになるため、加工度が大きくなるため、加工コストが大幅に増加してしまうという問題点もあった。
更に従来の合成床版は、鋼板同士を接合する際においてボルト継ぎ手等を用いているが、その継ぎ手部の防食はあくまで現場作業となり、かつ作業性の悪い床版下面からの防食作業となるため、合成床版そのものの品質や収益が悪化してしまうという問題点もあった。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、安価な構成で曲げ剛性を向上させ、またコンクリートの充填性を向上させ、さらに補強鋼材の疲労耐久性をも向上させることにより、合成床版そのものの品質の向上を図ることが可能な合成床版を用いた橋梁構造及びその施工方法、合成床版を提供することを目的とする。
請求項1に係る合成床版を用いた橋梁構造は、鋼製底板上において互いに橋軸方向へ並列配置されたI形鋼からなる複数の補強鋼材を備える合成床版用型枠が、少なくとも橋軸方向に互いに連結され、上記補強鋼材の上フランジには少なくともこれに直交する鉄筋が架設され、上記補強鋼材と上記鉄筋は、コンクリートと一体化されて構成されてなることを特徴とする。
請求項2に係る合成床版を用いた橋梁構造は、請求項1記載の発明において、上記合成床版用型枠における橋軸方向両端部には、上記鋼製底板の端部を曲げ加工するか、又は鉛直板を新たに配設することにより構成される端面板を有し、互いに橋軸方向に隣接する上記合成床版用型枠の上記端面板がそれぞれ突き当てられてボルト接合されてなり、さらにこの突き当てられた上記端面板を上記補強鋼材として機能させることを特徴とする。
請求項3に係る合成床版を用いた橋梁構造は、請求項1又は2記載の発明において、I形鋼は、その上フランジ下面において8.5°以上の勾配が形成されていることを特徴とする。
請求項4に係る合成床版を用いた橋梁構造は、請求項1〜3のうち何れか1項記載の発明において、橋軸直角方向に隣接する当該合成床版用型枠間の上記鋼製底板上において互いに並列配置された補強鋼材に対して橋軸方向へずらした位置にI形鋼からなる中間補強鋼材が橋軸方向へ並列配置されてなることを特徴とする。
請求項5に係る合成床版を用いた橋梁構造は、請求項1〜4のうち何れか1項記載の合成床版用型枠を用いた橋梁構造に適用可能とされ、鋼製底板上において互いに橋軸方向へ並列配置されたI形鋼からなる複数の補強鋼材を備えることを特徴とする。
請求項6に係る合成床版を用いた橋梁構造の施工方法は、鋼製底板上において、予め部材長手方向の切断のみの加工が施されたI形鋼からなる複数の補強鋼材を互いに橋軸方向へ並列配置することにより合成床版用型枠を作製し、上記合成床版用型枠を、少なくとも橋軸方向に互いに連結し、上記補強鋼材の上フランジには少なくともこれに直交する鉄筋を架設し、更に上記補強鋼材と上記鉄筋とを、コンクリートと一体化して構成することを特徴とする。
請求項7に係る合成床版を用いた橋梁構造の施工方法は、請求項6記載の発明において、上記合成床版用型枠における橋軸方向両端部に設けられてなる、上記鋼製底板の端部を曲げ加工するか、又は鉛直板を新たに配設することにより構成される端面板を、互いに橋軸方向に隣接する上記合成床版用型枠間でそれぞれ突き当て、これらをボルト接合することを特徴とする。
請求項8に係る合成床版を用いた橋梁構造の施工方法は、請求項7記載の発明において、鋼製底板上において上フランジ下面において8.5°以上の勾配が形成されているI形鋼からなる複数の補強鋼材を並列配置することにより合成床版用型枠を作製することを特徴とする。
請求項9に係る合成床版を用いた橋梁構造の施工方法は、請求項6〜8のうち何れか1項記載の発明において、上記合成床版用型枠並びに上記I形鋼は、予め工場において作製することを特徴とする。
上述した構成からなる本発明では、安価な構成で曲げ剛性を向上させ、またコンクリートの充填性を向上させ、さらに補強鋼材の疲労耐久性をも向上させることにより、合成床版そのものの品質の向上を図ることが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態として、合成床版を用いた橋梁構造について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明を適用した橋梁構造1の構成を示している。この橋梁構造1は、橋軸直角方向Aに向けて所定間隔で主桁11が配設され、主桁11の上部には、ずれ止め部材23が設置されている。ちなみに、このずれ止め部材23は、この主桁11付近において鋼製底板13を曲げ下げて設置し、コンクリートで一体化されている。
また、鋼製底板13上には橋軸直角方向Aに伸長するI形鋼からなる形鋼2が橋軸方向Bに所定間隔をあけて並列配置されている。この橋軸方向Bは、車両や歩行者等の進行方向に相当するものである。
さらに、形鋼2の下フランジ21の両側縁と、鋼製底板13の間が連続隅肉溶接または断続隅肉溶接により固着されることで、形鋼2と鋼製底板13とが固着一体化されている。形鋼2の上フランジ22には、当該形鋼2の長手方向と略垂直方向に縦鉄筋17が互いに平行となるように配設されている。また、この形鋼2間には、形鋼2の長手方向に沿って、所定長伸長する横鉄筋18が配筋されている。さらに、これら形鋼2並びに縦鉄筋17、横鉄筋18には、コンクリート19と一体化されている。
この橋梁構造1は、合成床版用型枠5を互いに接合することにより構成される。合成床版用型枠5は、図2に示すように、鋼製底板13上において形鋼2が所定間隔を空けて配設された状態とされている。合成床版用型枠5は、工場において作製され、これを橋梁の施工現場まで搬送することになるが、実際にトラック等にこれを積み込むためにはある程度サイズを小さくしておく必要がある。このため、合成床版用型枠5は、図2に示すように図中B方向において所定の間隔をもって分割されている。また、分割されて構成される、この合成床版用型枠5の図中B方向端面には、それぞれ端面板24a、24bが形成されている。この端面板24a、24bは、鋼製底板13の端部を曲げ加工して構成されるか、又は鉛直板を新たに配設することにより構成される。
ちなみに、工場で合成床版用型枠5を製作する際において形鋼2は、ロール成形を経た後、部材長手方向の切断のみが施され、その他穴あけ等の加工処理が何ら施されていないものを利用することが望ましい。その理由として、加工量を極力少なくした形鋼2を利用することで、製作に伴う労力の低減を図ることが可能となるためである。
このような合成床版用型枠5を工場で製作した後、施工現場まで搬送し、これらを互いに接合することにより、橋梁構造1を施工していくことになる。実際にこの合成床版用型枠5を互いに接合する際には、図3に示すように、互いに橋軸方向Bに隣接する合成床版用型枠5の各端面板24a、24bをそれぞれ突き当て、これらを互いにボルト接合する。このボルト接合を実現するために、各端面板24a、24bにはボルト挿通孔25がそれぞれ形成されている。各端面板24a、24bを突き当てることにより、ボルト挿通孔25の位置を合わせ込み、さらにこの挿通孔25にボルト26を挿通しナット27で螺着することにより、これらを互いに固定する。ちなみに、このボルト接合位置を規定する挿通孔25の位置は、曲げモーメントが大きく作用する中立軸より下側において設定されていることが望ましい。
この合成床版用型枠5をそれぞれ接合した後、縦鉄筋17を形鋼2の上フランジ22の上部に配設する。このとき、縦鉄筋17に対して垂直となるように横鉄筋18を溶接等の手段により予め固着させておくようにしてもよい。これにより、縦鉄筋17を形鋼2の上フランジ22に載置することにより、同時に横鉄筋18もこれに垂直となるように配置することが可能となる。なお、この横鉄筋18は、図3に示すように、縦鉄筋17に対して下側に位置するように配置することが望ましい。
ちなみに、この縦鉄筋17を形鋼2の上フランジ22に載置する際には、これらを溶接等が着脱不能に固着させることは必須とならない。また、縦鉄筋17を断面略水平方向に安定して載置させるため、端面板24における上端の高さと、上フランジ22表面の高さとが互いに略同一となるように構成しておくことが望ましい。各端面板24a、24bにおける側面上部には、鋼棒29を紙面垂直方向(橋軸直角方向A)に沿って設けるようにしてもよい。この鋼棒29は、各端面板24a、24bに対して例えば溶接等により固着されていてもよい。ちなみに、この鋼棒29の上端位置が、端面板24a、24bの上端の高さと同一となるように固定しておくことにより、この上に載置される縦鉄筋17を断面略水平方向に安定して載置することが可能となる。
なお、主桁11の上板12が形成されている箇所における形鋼2は、図4に示すように、下フランジ21が上板12に対して離間された状態とされ、その中間はコンクリート19により埋められている状態となっている。
このような構成からなる本発明を適用した橋梁構造1では、I形鋼からなる形鋼2を橋軸方向Bに所定間隔をあけて並列配置させている。このため、この橋軸直角方向Aへ向けて負荷される曲げモーメントに対して、この形鋼2により抵抗することができる。即ち、この形鋼2は、橋軸直角方向Aへの曲げ変形に対抗するための主部材として機能させることが可能となる。
特に本発明では、継手部を構成する端面板24a、24bには鋼棒29を設けているため、この貼り合わされた端面板24a、24bの上端をいわゆる上フランジ22と同様に機能させることが可能となり、曲げ変形に対抗することが可能となる。
また、I形鋼からなる形鋼2を補強鋼材として使用する本発明では、特にコンクリート19の充填性にも優れている。図5は、形鋼2をI形鋼で構成した場合における拡大図を示している。この形鋼2では、上フランジ22における下面22aの勾配をθとする。このθは、上フランジ22の下面22aの水平方向に対する角度に相当するものである。ここで、コンクリート19の充填性を向上させるためには、この勾配θを8.5°以上で構成することが望ましい。その理由として、図6に示すような、特に縦断勾配が急な橋梁を施工する際においてコンクリート19を打設するとき、勾配θが8.5°以上であると、上フランジ22の下面22aの下部において空隙が形成されることもなくなり、コンクリート19の充填不良を抑制することが可能となる。
また、本発明では、補強鋼材としての形鋼2のウェブにおいて多数の孔を分布して設ける必要が無い。このため、形鋼2のウェブに形成された孔が形成されている箇所から疲労亀裂が発生し、また当該箇所に発生した疲労亀裂が伝播して破壊に至ることも無くなることから、合成床版用型枠5そのものの疲労特性を向上させることが可能となる。また、本発明では、形鋼2のウェブに多数の孔を設ける工程を入れる必要が無くなることから、加工度が増大することも無くなり、ひいては施工コストを抑えることも可能となる。特に本発明では、形鋼2の下フランジ21の両側縁と、鋼製底板13を連続隅肉溶接により互いに固着させている構成としていることから、溶接部における疲労耐久性を極めて高く構成することが可能となり、形鋼2側における疲労破壊の発生を抑えることも可能となる。
また、本発明では、特にI形鋼からなる形鋼2を橋軸方向Bに所定間隔をあけて並列配置させるのみで、曲げ剛性を向上させ、さらに上述した各種効果を得ることができ、またその効果を奏する上で、形鋼2のウェブの孔あけに加えて、特に頭付きスタッド等を設ける必要も無くなることから、構成そのものを簡略化させることができ、施工性を向上させることが可能となる。また継手部においても、端面板24a、24bをそれぞれ突き当てて構成することにより、形鋼2と同様の機能を担わせることが可能となることから、当該箇所における形鋼2の配設を省略することが可能となり、施工労力の軽減、ひいては施工コストを削減することが可能となる。また、かかる構成を採用する本発明では、作業性の良い床版上面から全て施工が可能な上、継手部自体がコンクリート19内に埋め込まれることになり、現場において継手部の防食の必要性が無くなる。
なお、本発明では、橋軸直角方向Aに当該剛性床版用型枠を分割する場合には、原則として主桁11上で分割するが、図7に示すように、鋼製底板13上において互いに並列配置された補強鋼材に対して橋軸方向Bへずらした位置にI形鋼からなる中間補強鋼材61が橋軸方向Bに並列配置され、コンクリート打設をもって一体化する。この中間補強鋼材61の配設間隔は、形鋼2の配設間隔とほぼ同一とされている。
図8は、主桁11上で、2つの合成床版用型枠5を接続した状態を示している。中間補強鋼材61は、ちょうど形鋼2の中間に位置するように介装されることが望ましい。これにより、曲げモーメントに対して弱くなる箇所が橋軸直角方向Aにおいて生成されるのを防止することが可能となる。
以下、本発明を適用した橋梁構造1における実施例について説明をする。
図9(a)は、中小支間からなる橋梁構造1の合成床版の、いわゆる正の曲げモーメントが負荷される区間を示している。ここで床版支間が3mであるため、2.5×3+10=17.5cmが最小厚となる。また形鋼2としては、高さが130mm、上フランジ22の幅が30mm、下フランジ21の幅が35mm、ウェブ板厚が4.5mmからなるI形鋼を用いる。
ちなみに、この合成床版5の板厚としては、130+22(鉄筋の分)+35(かぶり)=187mmであるため、余裕を持たせて190mmとしている。形鋼2の間隔は、370mmとし、片側ラップ長さを750mmとしている。この片側ラップ長さの意味としては、実験の結果、I形鋼が切断されて、型枠パネル同士を接合する場合にI形鋼がラップする長さが、床版支間の1/4程度あれば十分耐力があるという意味である。
これらは各種実験並びに解析の結果を反映させたものである。
また、上フランジ22から合成床版5の表面までの厚さは60mmとし、また鋼製底板13の板厚は6mmとしている。
図9(b)は、いわゆる負の曲げモーメントが負荷される区間を示している。上板12から下フランジ21に至るまでの距離は、40+6mmとされ、この区間における合成床版5の板厚は、236mmとされている。合成床版5の部材厚を上げることにより、形鋼2の相対位置を上に上げることで対応し、それでも構成できない場合には、鉄筋18を挿入することで対応するものとする。
以下、本発明を適用した橋梁構造1における他の実施例について説明をする。
図10(a)は、長支間からなる橋梁構造1の合成床版5の、いわゆる正の曲げモーメントが負荷される区間を示している。ここで床版支間が6mであるため、2.5×6+10=25.0cmが最小厚となる。また形鋼2としては、高さが200mm、上フランジ22の幅が50mm、下フランジ21の幅が60mm、ウェブ板厚が6.0mmからなるI形鋼を用いる。
ちなみに、この合成床版5の板厚としては、200+22(鉄筋の分)+35(かぶり)=257mmであるため、余裕を持たせて260mmとしている。また、鋼製底板13は、6m以上の長支間への適用も考えて、9mmとする。形鋼2の間隔は、9mmからなる鋼製底板13の厚さを考慮し、700mm程度で飛ばすようにしてもよいが、各種実験並びに解析の結果を反映させて、500mm間隔とし、その間に鉄筋18を入れたものを標準断面としている。上フランジ22から合成床版5の表面までの厚さは60mmとしている。
図10(b)は、いわゆる負の曲げモーメントが負荷される区間を示している。ハンチを70mmと考え、この区間における合成床版5の板厚は、339mmとしている。
本発明を適用した橋梁構造の構成図である。 鋼製底板上において形鋼を所定間隔空けて配設した状態を示す図である。 本発明を適用した合成床版用型枠の正面図である。 本発明を適用した合成床版用型枠の拡大正面図である。 形鋼をI形鋼で構成した場合における拡大図である。 形鋼をI形鋼で構成した場合における作用効果について説明するための図である。 橋軸直角方向Aに隣接する合成床版用型枠間にI形鋼を介装する例について説明するための図である。 橋軸直角方向Aに隣接する合成床版用型枠間にI形鋼を介装する例について説明するための他の図である。 中小支間からなる橋梁構造の合成床版の、いわゆる正の曲げモーメントが負荷される区間を示す図である。 長支間からなる橋梁構造の合成床版の、いわゆる正の曲げモーメントが負荷される区間を示す図である。 従来技術における補強部材について示す図である。 従来技術における問題点について示す図である。
符号の説明
1 橋梁構造
2 形鋼
5 合成床版用型枠
11 主桁
12 上板
13 鋼製底板
15 ハンチプレート
17 縦鉄筋
18 横鉄筋
19 コンクリート
21 下フランジ
22 上フランジ
24 端面板
25 ボルト挿通孔
29 鋼棒

Claims (9)

  1. 鋼製底板上において互いに橋軸方向へ並列配置されたI形鋼からなる複数の補強鋼材を備える合成床版用型枠が、少なくとも橋軸方向に互いに連結され、
    上記補強鋼材の上フランジには少なくともこれに直交する鉄筋が架設され、
    上記補強鋼材と上記鉄筋は、コンクリートと一体化されて構成されてなること
    を特徴とする合成床版を用いた橋梁構造。
  2. 上記合成床版用型枠における橋軸方向両端部には、上記鋼製底板の端部を曲げ加工するか、又は鉛直板を新たに配設することにより構成される端面板を有し、
    互いに橋軸方向に隣接する上記合成床版用型枠の上記端面板がそれぞれ突き当てられてボルト接合されてなり、
    さらにこの突き当てられた上記端面板を上記補強鋼材として機能させること
    を特徴とする請求項1記載の合成床版を用いた橋梁構造。
  3. 上記I形鋼は、その上フランジ下面において8.5°以上の勾配が形成されていること
    を特徴とする請求項1又は2記載の合成床版を用いた橋梁構造。
  4. 橋軸直角方向に隣接する当該合成床版用型枠間の上記鋼製底板上において互いに並列配置された補強鋼材に対して橋軸方向へずらした位置にI形鋼からなる中間補強鋼材が橋軸方向へ並列配置されてなること
    を特徴とする請求項1〜3のうち何れか1項記載の合成床版を用いた橋梁構造。
  5. 請求項1〜4のうち何れか1項記載の合成床版用型枠を用いた橋梁構造に適用可能とされ、鋼製底板上において互いに橋軸方向へ並列配置されたI形鋼からなる複数の補強鋼材を備えること
    を特徴とする合成床版用型枠。
  6. 鋼製底板上において、予め部材長手方向の切断のみの加工が施されたI形鋼からなる複数の補強鋼材を互いに橋軸方向へ並列配置することにより合成床版用型枠を作製し、
    上記合成床版用型枠を、少なくとも橋軸方向に互いに連結し、
    上記補強鋼材の上フランジには少なくともこれに直交する鉄筋を架設し、
    更に上記補強鋼材と上記鉄筋とを、コンクリートと一体化して構成すること
    を特徴とする合成床版を用いた橋梁構造の施工方法。
  7. 上記合成床版用型枠における橋軸方向両端部に設けられてなる、上記鋼製底板の端部を曲げ加工するか、又は鉛直板を新たに配設することにより構成される端面板を、互いに橋軸方向に隣接する上記合成床版用型枠間でそれぞれ突き当て、これらをボルト接合すること
    を特徴とする請求項6記載の合成床版を用いた橋梁構造の施工方法。
  8. 鋼製底板上において上フランジ下面において8.5°以上の勾配が形成されているI形鋼からなる複数の補強鋼材を並列配置することにより合成床版用型枠を作製すること
    を特徴とする請求項7記載の合成床版を用いた橋梁構造の施工方法。
  9. 上記合成床版用型枠並びに上記I形鋼は、予め工場において作製すること
    を特徴とする請求項6〜8のうち何れか1項記載の合成床版を用いた橋梁構造の施工方法。
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