JP4682839B2 - 鋼床版の補強構造及び鋼床版の補強方法 - Google Patents

鋼床版の補強構造及び鋼床版の補強方法 Download PDF

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Description

本発明は、橋梁や高架橋の床版に用いられる鋼床版の補強構造及び方法に関する。
一般的に、橋梁や高架橋の鋼床版は、デッキプレートの下面に略U型の縦リブが溶接により固着され補強されている。しかしながら、長期間にわたってデッキプレートの上を車両等が走行すると、車両等の輪荷重によりデッキプレートの変形が繰り返され、その結果、鋼床版が損傷するという問題があった。そこで、例えば以下の特許文献1〜3に開示されるように、鋼床版の耐久性向上や損傷した床版の合理的な交換のための技術が提案されている。
特許文献1には、デッキプレート下面と縦リブとで形成される閉断面空間内に充填材を充填する補強方法及びその鋼床版構造が開示されている。これは閉断面空間内に充填材を充填することにより、デッキプレートと縦リブとの溶接部分を補強し、当該溶接部分に生じる疲労亀裂を防止し、縦リブの断面疲労強度を向上させるものである。
特許文献2及び3には、縦リブ部材と、それら部材間をそれぞれ結合する結合部材と、それら結合部下側に位置する新設の横桁と、その横桁下側に位置する主桁とが、それぞれ結合又は固定できるように構成部材の形状を単純化する鋼床版の施工方法及びその鋼床版構造が開示されている。これは、現場までの搬送が容易とし、現場において合理的な組み立てを可能とするためのものである。
特開2001−248114号公報 特開2000−73316号公報 特開2002−173911号公報
しかしながら、特許文献1で開示された鋼床版の補強方法及び鋼床版構造では、充填材を充填することにより鋼床版自身の荷重が増加し、その増加した荷重はデッキプレートにかかる反面、デッキプレートに作用する載荷荷重をデッキプレートのみで支えている縦リブ間には、鋼床版の剛性を向上させるための補強の手段が講じられていないために、デッキプレートの橋軸と直交する方向の構造は逆に脆弱になってしまうという問題があった。
また、特許文献2及び3で開示された鋼床版の施工方法及び鋼床版構造では、長期間にわたり使用され、鋼床版自体に局部的な歪みや撓みなどの変形が生じた鋼床版を構成する各部材に対し、部分的な補強や交換を行う際には、各部材の形状や寸法等を規格化できないために、適応が困難であるという問題があった。
また、交換する鋼床版は、橋梁や高架橋の上面側より設置するので、デッキプレート上部の道路を占用しなければならない。そのため、工事が夜間に限定されやすく、昼間作業に比べて通行車両及び工事作業員の安全確保により多くの尽力を必要とし、また占用工事のため工区が細分化され工期が長期化する問題があった。
本発明は、上記の点を鑑みてなされたものであり、鋼床版自体を入れ替えたり、道路を占用して施工したりすることなく、簡易な方法で、剛性及び耐久性を向上させることが可能な鋼床版の補強構造及びその補強方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の鋼床版構造は、デッキプレートの下面に橋軸方向に延設された縦リブを複数並設し前記デッキプレートの下面と前記縦リブとの間に形成される空間内に充填材を充填するとともに、隣接する縦リブ間に補強部材を設置してなる鋼床版の補強構造であって、前記補強部材は、その縁部が前記デッキプレートの下面と一方の縦リブの側面とに亘って接合された板状部材であり、前記補強部材の、前記一方の縦リブの側面と接合される縁部と前記デッキプレートの下面に接合される縁部との成す角を、前記一方の縦リブの側面と前記デッキプレートの下面とが成す角よりも大きくし、前記補強部材を鉛直軸まわりに回転させることにより前記一方の補強部材の縁部を前記デッキプレートの下面と前記縦リブの側面とに密着させて接合したことを特徴とする(第1の発明)。
本発明による鋼床版構造によれば、デッキプレートの下面と縦リブとで形成される閉断面空間に充填材を充填することで、デッキプレートと縦リブとの継ぎ手内側の疲労亀裂の発生や閉断面空間の変形を抑制したり、橋軸方向の剛性を高めたりすることに加え、補強部材を隣接する縦リブ間に設置することによって、デッキプレートの縦リブ間にかかる載荷荷重を縦リブに伝達し、橋軸と直交する方向の剛性をも高めるので、従来の鋼床版構造と比べ、橋軸方向及び橋軸と直交する方向の2方向に対しその剛性及び耐久性が高い。
また、補強部材の、一方の縦リブと接合される縁部とデッキプレートの下面に接合される縁部との成す角を、縦リブの側面がデッキプレートの下面と成す角よりも大きくすることで、デッキプレートの縦リブの側面との成す角に多少のばらつきが生じていても、施工の際に補強部材を鉛直軸まわりに回転させることにより縁部を密着させて接合することができる。
の発明は、第1の発明において、前記補強部材は、橋軸方向に所定の間隔をおいて複数、隣り合う前記縦リブの側面のうち前記補強部材が接合される側面を交互に入れ替えて千鳥状に設置されることを特徴とする。
の発明の鋼床版の補強方法は、デッキプレートの下面に橋軸方向に延設された縦リブを複数並設し前記デッキプレートの下面と前記縦リブとの間に形成される空間内に充填材を充填するとともに、隣接する縦リブ間に補強部材を設置する鋼床版の補強方法において、前記補強部材は、その縁部が前記デッキプレートの下面と一方の縦リブの側面とに亘って接合された板状部材であり、前記補強部材の、前記一方の縦リブと接合される縁部と前記デッキプレートの下面に接合される縁部との成す角を、前記一方の縦リブの側面と前記デッキプレートの下面とが成す角よりも大きくし、前記補強部材を鉛直軸まわりに回転させることにより前記補強部材の縁部を前記デッキプレートの下面と前記一方の縦リブの側面とに密着させて接合することを特徴とする。
本発明による鋼床版の補強方法によれば、鋼床版の下側から工事可能なため、橋面上の道路を占用する必要はなく、日中に安全かつ短期間で施工することができ、工事期間も短縮できる。
また、第4の発明は、第3の発明において、前記補強部材を、橋軸方向に所定の間隔をおいて複数、隣り合う前記縦リブの側面のうち前記補強部材が接合される側面を交互に入れ替えて千鳥状に設置されることを特徴とする。
本発明の鋼床版の補強構造及びその補強方法を用いることにより、鋼床版自体を入れ替えたり、道路を占用して施工したりすることなく、簡易な方法で、剛性及び耐久性を向上させることが可能となる。
以下、本発明に係る鋼床版構造の好ましい実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明に係る鋼床版の補強構造及びその補強方法の施工対象となる鋼床版の斜視図である。図1に示すように、鋼床版10は、基盤として鋼板製のデッキプレート12と、デッキプレート12の下面に橋軸方向に複数延設された断面がU字型のUリブ14と、主桁18とが組み合わされ、それぞれの部位間で溶接やボルトなどによって固定され一体化されて構成されたものであり、舗装20は、デッキプレート12の上側に形成される。なお、図1には示していないが、鋼床版10には橋軸方向の所定の間隔毎に、隣接する主桁18同士を連結する横桁が設置されており、デッキプレート12は、橋軸直交方向は主桁18によって、また橋軸方向は横桁によって、夫々支持される構造になっている。
図2は、本発明の実施形態に係る補強リブを用いた鋼床版の横断面図であり、図3は、本形態に係る補強リブを用いた鋼床版の矢視図である。また図4は、図2に示す補強リブの分解図である。
図2及び図3に示すように、本実施形態の鋼床版10は、舗装20で構成される路面を走行する車両等から受ける鉛直方向の輪荷重を支持する構造を有しており、長年使用すると、特に、デッキプレート12の面上のうちUリブ14が設置されていない区間Aにおいては、それら輪荷重に対する強度が十分に得られないので、デッキプレート12の変形が繰り返され歪みが生じやすくなる。
そこで、補強リブ24をデッキプレート12の下面に設置された隣り合うUリブ14の間に形成される開空間(以下、Uリブ間開空間という)と、橋軸に直交する方向(以下、橋軸直交方向という)の両端に位置するUリブ14のそれぞれの外方の側面とデッキプレート12との間に形成される所定の開空間(以下、端位置開空間という)とに設置し、デッキプレート上の区間Aの輪荷重をUリブ14の側面で支持する構造にすることで、デッキプレート12の変形を抑制する。ここで、図4に示すように、補強リブ24は、肉厚の鋼板を扇形に成形してなる平板状の部材であり、Uリブ間開空間及び端位置開空間に橋軸直交方向に設置される。そして、補強リブ24の扇形の直線部を成す2つの縁部24a、24bのうち上縁24aがデッキプレート12の下面に溶接され、側縁24bがUリブ14の側面に溶接される。なお、図4に示すように、補強リブ24の縁部24aと縁部24bの成す角を、デッキプレート12の下面とUリブ14の側面との成す角よりも少し大きく加工する。これにより、デッキプレート12の下面とUリブ14の側面との成す角に多少のばらつきが生じていても、施工の際に補強リブ24を鉛直軸まわりに回転させることにより縁部24a及び縁部24bを密着させて溶接することができる。
また、図2及び図3に示すように、Uリブ間開空間では、区間Aの領域を均等に補強するため、隣り合うUリブ14の対向する側面のうち、補強リブ24が溶接される側面を千鳥状に交互に入れ替えて複数の補強リブ24を配設する。補強リブ24の設置間隔は、デッキプレート12にかかる輪荷重を均等に分散支持するため、例えば、隣り合うUリブ14間の間隔aと同一の長さとする
また、図2〜4に示すように、デッキプレート12の下面とUリブ14とで形成される閉断面空間(以下、Uリブ内部空間という)に、無収縮モルタル32を充填する。充填に際しては、Uリブ14の外周面に注入穴(図示しない)及び空気穴(図示しない)を設け、当該注入穴から無収縮モルタル32を注入しながら、空気穴から充填状況を確認する方法をとる。
以上説明したように、本実施形態によれば、補強リブ24によってデッキプレート12に掛かる載荷荷重をUリブ14に分散させることによりデッキプレート12の橋軸直交方向の変形を抑制できると共に、Uリブ14の内部に充填される無収縮モルタル32によって、デッキプレート12とUリブ14との継ぎ手内側の疲労亀裂の発生を抑制し、かつUリブ14の変形防止及び梁として構造性能を高めることができる。すなわち、デッキプレート12は、Uリブ14の側面と補強リブ24とで囲まれた2方向性のスラブとして支持されるので、耐荷重性及び耐久性を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、補強リブ24は、接合位置に多少の歪みが生じている際にも取り付け可能である。したがって、鋼床版10全体を入れ替えするような大規模工事などを行う必要もないため、コスト削減及び工期短縮に寄与できる。
また、本実施形態によれば、鋼床版10の下側から施工可能であり、舗装20表面の道路を占用することがないため、道路封鎖にともなう車線の切り回しや通行止め、また諸作業に危険がともなう夜間工事を行う必要もない。したがって、工区や工期を細分する必要がないため工事期間を短縮できるとともに、日中の明るい時間帯に工事可能である。また、クレーンなどの大型重機を用いる必要もなく、手作業で施工可能であるのでコスト削減に寄与できる。
なお、本実施形態において、補強リブ24の形状は扇形を用いたが、これに限ることなく、デッキプレート12の下面とUリブ14の側面とを支持する形状であれば、三角形や台形でもよく、またこれらの補強リブ24を2重に配置してもよい。
また、本実施形態において、断面形状がU字型であるUリブ14の例を示しているが、これに限ることなく、V字型又は矩形型などのように閉断面をもつ縦リブであれば、本発明の適応が可能である。このような場合には、縦リブを支持する補強リブ24の縁端部形状を、それら縦リブの側面に接合するように適宜成形する。
また、本実施形態において、補強リブ24を溶接により接合するものとしているが、これに限ることなく、ボルトやネジを用いた接合方法でもよい。
また、本実施形態において、無収縮モルタル32をUリブ内部空間に充填方法には、Uリブ14の外周面に注入穴及び空気穴を設け、当該注入穴から無収縮モルタル32を注入しながら空気穴から充填状況を確認するとしているが、これに限らず、舗装20が占用可能の時にはUリブ内部空間の上側から、すなわちデッキプレート12及び舗装20から、充填用の注入穴及び空気穴を設け、当該注入穴から無収縮モルタル32を注入しながら、空気穴から充填状況を確認する方法をとってもよい。また、Uリブ14の外周面に注入穴を設け、デッキプレート12及び舗装20に空気穴を設け、無収縮モルタル32を注入する方法ととってもよい。
また、本実施形態において、Uリブ内部空間に充填する充填材として無収縮モルタル32を用いたが、これに限らず、Uリブ内部空間に隙間なく充填でき、かつ、Uリブ内部空間の変形を抑制できる強度を有するものであればよい。
また、本実施形態において、デッキプレート12の下側から補強リブ24を設置し、Uリブ14内に無収縮モルタル32を充填する順序で鋼床版を補強する施工について説明したが、これらの工程順序は適宜変更しても構わない。
次に、本発明の参考例について説明する。下記に示す説明において、上記実施形態と同様の構成を用いたものと対応する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図5は、本発明の参考例に係る補強プレートを用いた鋼床版の横断面図であり、図6は、本参考例に係る補強プレートを用いた鋼床版の矢視図である。また図7は、図5に示す補強プレートの分解図である。
図7に示すように本参考例では、デッキプレート12の下側の隣接するUリブ14の両側面間に、板材を逆U字型に屈曲してなる逆U型補強部材26aを、その外側の両側面がそれぞれUリブ14の両側面に当接するように設置する。また、板材をU字型に屈曲してなる大型のU型補強部材26bを、その内側の両側面が、隣り合う縦リブの外側の両側面にそれぞれ当接するように、補強逆U型プレート26aの下側に設置する。さらに、板材をL字型に屈曲してなるL型補強部材26cを橋軸直交方向の端部に位置するUリブ14の下面と主桁18の側面とに跨るように接合する。なお、デッキプレート12の下面とUリブ14の側面との成す角に多少のばらつきが生じても、各補強プレートと鋼床版との接合面を密着させて接合できるように、補強逆U型プレート26aと大型Uプレート26bとL型プレート26cとの材質に、例えば、弾力性のある鋼板を用いる。ただし、図5に示すように、補強逆U型プレート26aをデッキプレート12との間に所定の間隔を隔てて空間Bが形成するように設置する。この時、所定の厚みをもつスペーサー等(図示しない)を補強逆U型プレート26aとデッキプレート12の間に設置することにより各空間Bの間隔を一定に確保する。
また、図6に示すように、補強逆U型プレート26aと大型Uプレート26bとL型プレート26cとは、区間Aの領域を均等に補強するため、互いに補強位置が交差しないように、千鳥状に交互に入れ替えながら橋軸方向に配設される。このとき、各補強プレートの橋軸方向のプレート幅は、デッキプレート12にかかる輪荷重を分散支持するため、Uリブ14間の間隔aと同一の幅とし、これら配置間隔も各補強プレートのプレート幅を目安として設定する。
また、図7に示すように、補強逆U型プレート26a、大型Uプレート26b及びL型プレート26cをワンサイドボルト30で固定する。
また、本参考例の鋼床版においても、上記実施形態と同様にUリブ内部空間に無収縮モルタル32を充填する。さらに、本実施形態では、デッキプレート12と補強逆U型プレート26aとの間に形成された空間Bにも無収縮モルタル32を充填する。この時、空間Bから無収縮モルタル32が漏れ出ないように、例えば、空間Bのうち補強逆U型プレート26aの橋軸方向の縁端部に、仕切板やスポンジ等を当接することで空間Bを密閉し、その後、当該密閉された空間Bの外周面に注入穴および空気穴を設け、無収縮モルタル32を充填するなどの充填方法をとる。
以上説明したように、本参考例によれば、補強逆U型プレート26aと大型Uプレート26bとL型プレート26cとによって、デッキプレート12の橋軸直交方向の変形を抑制するだけでなく、Uリブ14の内部に充填される無収縮モルタル32によってデッキプレート12とUリブ14との継ぎ手内側の疲労亀裂の発生を抑制するとともにUリブ14の変形防止及び梁として構造性能を高めることができる。特に、従来の鋼床版の構造で脆弱であったデッキプレート12の区間Aの範囲は、補強逆U型プレート26aと大型Uプレート26bとにより2重に補強することができる。また、Uリブ14の側面と補強逆U型プレート26aと大型Uプレート26bとで囲まれたデッキプレート12は、2方向性のスラブとして支持されるので、耐荷重性及び耐久性を向上させることができる。
また、本参考例によれば、補強逆U型プレート26aと大型Uプレート26bとL型プレート26cとに、接合面を密着させて固定できる材質を用いるので、接合位置に多少の歪みが生じている際にも取り付け可能である。したがって、鋼床版10全体を入れ替えするような大規模工事などを行う必要もないため、コスト削減及び工期短縮に寄与できる。
また、本参考例によれば、鋼床版10の下側から施工可能であり、舗装20を占用することがないため、道路封鎖にともなう車線の切り回しや通行止め、また諸作業に危険がともなう夜間工事を行う必要もない。したがって、工区や工期を細分する必要がないため工事期間を短縮できるとともに、また基本的に日中の明るい時間帯に工事を行なうことが可能となる。また、特にクレーンなどの大型重機を用いる必要もなく、手作業で施工可能であるのでコスト削減に寄与できる。
また、本参考例によれば、デッキプレート12と補強逆U型プレート26aとの間に形成された空間Bにも無収縮モルタル32を充填するため、輪荷重が作用した時に歪みが生じやすいデッキプレート12の区間Aの変形を抑制することができる。
また、本参考例によれば、補強プレートをワンサイドボルト30などのボルトで固定することができるので、迅速に施工でき工事の短期化に寄与できる。
なお、本参考例において、デッキプレート12と補強逆U型プレート26aとの間に形成された空間Bと、Uリブ内部空間とに充填する充填材として無収縮モルタル32を用いたが、これに限らず、これら空間に隙間なく充填でき、かつ、これら空間の変形を抑制できる強度を有するものであればよい。
また、本参考例において、デッキプレート12の下側から補強逆U型プレート26aと大型Uプレート26bとL型プレート26cとを設置し、Uリブ14内及び二重空間Bに無収縮モルタル32を充填する順序で鋼床版を補強する施工を説明したが、これらの工程順序は適宜変更しても構わない。
また、ワンサイドボルト30には、鋼材間を接合できるものであればこれに限らず、市販のネジを用いてもよい。
本発明に係る鋼床版の補強構造及びその補強方法の施工対象となる鋼床版の斜視図である。 本発明の実施形態に係る鋼床版の横断面図である。 本発明の実施形態に係る鋼床版の矢視図である。 図2に示す補強リブの分解図である。 本発明の参考例に係る鋼床版の横断面図である。 本発明の参考例に係る鋼床版の矢視図である。 図5に示す補強プレートの分解図である。
符号の説明
10 鋼床版
12 デッキプレート
14 Uリブ
24 補強リブ
24a 補強リブの上縁
24b 補強リブの側縁
26a 補強逆U型プレート
26b 大型Uプレート
26c L型プレート
30 ワンサイドボルト
32 無収縮モルタル
A デッキプレート内の下面にUリブが設置されていない区間
B 略逆U型プレートとデッキプレートとの間に形成される空間
a 補強部材の設置間隔

Claims (4)

  1. デッキプレートの下面に橋軸方向に延設された縦リブを複数並設し前記デッキプレートの下面と前記縦リブとの間に形成される空間内に充填材を充填するとともに、隣接する縦リブ間に補強部材を設置してなる鋼床版の補強構造であって、
    前記補強部材は、その縁部が前記デッキプレートの下面と一方の縦リブの側面とに亘って接合された板状部材であり、
    前記補強部材の、前記一方の縦リブの側面と接合される縁部と前記デッキプレートの下面に接合される縁部との成す角を、前記一方の縦リブの側面と前記デッキプレートの下面とが成す角よりも大きくし、前記補強部材を鉛直軸まわりに回転させることにより前記補強部材の縁部を前記デッキプレートの下面と前記一方の縦リブの側面とに密着させて接合したことを特徴とする鋼床版の補強構造。
  2. 前記補強部材は、橋軸方向に所定の間隔をおいて複数、隣り合う前記縦リブの側面のうち前記補強部材が接合される側面を交互に入れ替えて千鳥状に設置されることを特徴とする請求項1に記載の鋼床版の補強構造。
  3. デッキプレートの下面に橋軸方向に延設された縦リブを複数並設し前記デッキプレートの下面と前記縦リブとの間に形成される空間内に充填材を充填するとともに、隣接する縦リブ間に補強部材を設置する鋼床版の補強方法において、
    前記補強部材は、その縁部が前記デッキプレートの下面と一方の縦リブの側面とに亘って接合された板状部材であり、
    前記補強部材の、前記一方の縦リブと接合される縁部と前記デッキプレートの下面に接合される縁部との成す角を、前記一方の縦リブの側面と前記デッキプレートの下面とが成す角よりも大きくし、前記補強部材を鉛直軸まわりに回転させることにより前記補強部材の縁部を前記デッキプレートの下面と前記一方の縦リブの側面とに密着させて接合することを特徴とする鋼床版の補強方法。
  4. 前記補強部材を、橋軸方向に所定の間隔をおいて複数、隣り合う前記縦リブの側面のうち前記補強部材が接合される側面を交互に入れ替えて千鳥状に設置することを特徴とする請求項3に記載の鋼床版の補強方法
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