JP2005240537A - 鋼床版及びこれの補強方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 走行路の床版を構成するデッキプレートの縦方向(走行線方向)に延設され閉断面に形成された縦リブを該デッキプレートの幅方向に複数個配置して該デッキプレートの下面に固着してなる鋼床版において、前記縦リブの閉断面空間内に、エラストマー材、水等の流体、ゲル状物質等によりなる流動体または非圧縮性の変形体の何れか一方からなる充填物を充填したことを特徴とする。
【選択図】 図3
Description
このうち前記鋼床版は、走行路の床版を構成するデッキプレートの縦方向に延設され閉断面に形成された縦リブを該デッキプレートの幅方向に複数個配置し該デッキプレートの下面に固着して構成されており、従来、かかる鋼床版においてはその強度向上のための技術が多く提案されている。
また、既設の鋼床版について、縦リブの閉断面空間内に軽量発泡コンクリートを注入、充填する作業は煩雑で多くの工数を要し、鋼床版の維持、補修が煩雑でメインテナンス性に課題がある。
また、軽量発泡コンクリートからなる充填物は体積弾性率が小さいため、縦リブの閉断面空間のような閉鎖領域で使用する場合には車両荷重によるデッキプレートの局部曲げ変形に対して抵抗力を生じ難いため、縦リブとデッキプレートとの溶接接合部における応力集中の緩和による応力低減効果が小さい。
かかる発明において、前記充填物は、エラストマー材、水等の流体、ゲル状物質等により構成するのが好ましい。
さらにかかる発明によれば、縦リブの閉断面空間内に、流動体または非圧縮性の変形体の何れか一方からなる充填物を注入、充填するのみで施工できるので、新設の鋼床版の場合は勿論、既設の鋼床版についても、きわめて簡単かつ少ない工数で以って鋼床版の補強ができ、鋼床版の維持、補修が容易となってメインテナンス性が向上する。
かかる発明によれば、各縦リブの閉断面空間内に充填物を充填することにより該縦リブ閉鎖空間におけるデッキプレートの局部曲げ剛性が増大するとともに、デッキプレートの下面と縦リブの側部との間に補強部材を架設したことによって複数の縦リブ間連結部におけるデッキプレートの局部曲げ剛性が増大し、結果として各縦リブ自体及び各縦リブの連結構造の剛性が増大して、縦リブとデッキプレートとの溶接接合部の応力の低減効果が大きくなる。
(1)前記補強部材は、前記縦リブの側部に固定されて縦方向(走行線方向)に伸びる縦方向補強部材あるいは相隣り合う前記縦リブの間に架設されて前記縦方向補強部材とほぼ直角方向に伸び両端部を該縦リブに固定された横方向補強部材のいずれか一方または双方により構成されてなる。
このように構成すれば、縦方向(走行線方向)に伸びて縦リブの側部に固定された縦方向補強部材を設け、あるいは相隣り合う縦リブの間に架設されて両端を該縦リブに固定された横方向補強部材を縦リブの間に直交して設け、または前記縦方向補強部材と横方向補強部材とを併設しているので、各縦リブの連結構造の剛性がさらに増大して、縦リブとデッキプレートとの溶接接合部の応力の低減効果が大きくなる。
さらに具体的には前記縦方向補強部材を次のように構成する。
(1)前記縦方向補強部材は、取付部材を介して前記横桁にボルト締めにて固定される。
(2)前記縦方向補強部材は、垂直部の上端に前記デッキプレートと平行な水平部を連結するとともに該垂直部の下端に補強部を連結して形成された断面形状をそなえる。
(3)前記縦方向補強部材は、垂直部の上端に前記デッキプレートと平行な水平部を連結して形成された丁字状の断面形状をそなえる。
このように構成すれば、縦方向補強部材を前記デッキプレートの下面に当接可能に配置して両端部を横桁に取り付けるので、デッキプレート及び各縦リブの連結構造の剛性が増大して、縦リブとデッキプレートとの溶接接合部の応力が低減されるとともに、両端部を横桁に取り付けるのみで該縦方向補強部材を容易に装着可能となるので、既設の橋梁や道路でも溶接等の現地作業を最小限に抑え、あるいは現地での溶接作業を行うことなく鋼床版部の剛性向上が図れる。
かかる発明によれば、複数個の縦リブ間に充填物を充填して該開放空間をカバー部材で流体密に覆うことにより、該充填物の充填によって複数個の縦リブ間連結部におけるデッキプレートの局部曲げ剛性が増大し、縦リブとデッキプレートとの溶接接合部の応力を低減できる。
そして、かかる構成からなる鋼床版の補強方法の発明として、各縦リブの閉断面空間内及びデッキプレートの下面と複数個の縦リブとの間の開放空間内の何れか一方または双方に対して、前記縦リブの閉断面空間内には該縦リブに該閉断面空間に連通する充填物注入孔を穿孔してから該充填物注入孔を通して液体または固化可能な流動体の何れか一方からなる充填物を該閉断面空間内に充填し、前記開放空間には開放空間を充填物注入孔を有するカバー部材で覆ってから該充填物注入孔を通して液体または固化可能な流動体の何れか一方からなる充填物を充填することを特徴とする鋼床版の補強方法を提案する。
かかる発明によれば、各縦リブの閉断面空間内に該縦リブに穿孔した充填物注入孔を通して充填物を充填することにより、該縦リブ自体の閉鎖空間内におけるデッキプレートの局部曲げ剛性が増大するとともに、複数個の縦リブ間にカバー部材に設けた充填物注入孔を通して充填物を充填して、該開放空間をカバー部材で流体密に覆うことにより、複数個の縦リブ間連結部におけるデッキプレートの局部曲げ剛性が増大し、該縦リブとデッキプレートとの溶接接合部の応力低減効果がより大きくなる。
そして、かかる構成からなる鋼床版の補強方法の発明として、走行路を走行する車両の車輪を通して負荷される車両荷重の作用部位の下方及びその近傍に位置する、各縦リブの閉断面空間内及びデッキプレートの下面と複数個の縦リブとの間の開放空間内の何れか一方または双方に対して、前記各縦リブの閉断面空間については該縦リブに該閉断面空間に連通する充填物注入孔を穿孔してから該充填物注入孔を通して該閉断面空間内に液体または固化可能な流動体の何れか一方からなる充填物を充填し、前記開放空間については充填物注入孔を有するカバー部材で該開放空間を覆ってから該充填物注入孔を通して該開放空間内に液体または固化可能な流動体の何れか一方からなる充填物を充填することを特徴とする鋼床版の補強方法を提案する。
かかる発明によれば、車両荷重が局部的に負荷される該車両荷重の作用部位の下方及びその近傍に位置する縦リブの閉断面空間内及び開放空間内にのみ、充填物注入孔を通して液体または固化可能な流動体の何れか一方からなる充填物を充填して剛性を増大する一方、前記車両荷重の作用部位以外の軽荷重部位には、前記充填物の充填による補強を省略するので、充填物の充填による補強作業工数が最小限の工数でかつ最小限の材料コストで以って、デッキプレートと各縦リブとの溶接接合部における所要の応力低減効果を得ることができる。
そして、かかる構成からなる鋼床版の補強方法の発明として、前記各縦リブの閉断面空間内及び前記デッキプレートの下面と前記複数個の縦リブとの間の開放空間内の何れか一方または双方に対して、前記閉断面空間については前記各縦リブに前記閉断面空間に連通する充填物注入孔を穿孔し、前記開放空間については充填物注入孔を有するカバー部材で該開放空間を覆い、前記閉断面空間あるいは開放空間の下層側に固化可能な第1の充填物を注入、充填し、次いで該第1の充填物よりも前記デッキプレート寄りの上層側に前記第1の充填物よりも固化速度の大きい材料からなる第2の充填物を注入、充填することを特徴とする鋼床版の補強方法を提案する。
さらに、該第1の充填物の上層側の間隙部に充填する第2の充填物は第1の充填物よりも固化速度が大きいため速やかに固化するので、該第2の充填物の充填時にも交通止めは不要となる時間を大幅に短縮できる。
従って、かかる発明によれば、走行路における交通止めを全く不要と時間を大幅に短縮して鋼床版の補強を行い、その強度を高めることができる。
また、既設の鋼床版を補強する際においては、充填物として流動体あるいは非圧縮性の変形体を用いているので、該充填物が水等の流体の場合には走行路上の交通を止めることなく流体を短時間に閉断面空間内に注入、充填でき、該充填物がエラストマー材やゲル状物質等からなる非圧縮性の変形体の場合にも、従来のコンクリート充填物に比べて固化時間がきわめて短くて済むので、走行路上の交通を止める時間を大幅に短縮できる。
さらに、縦リブの閉断面空間内に、流動体または非圧縮性の変形体の何れか一方からなる充填物を注入、充填するのみで施工できるので、新設の鋼床版の場合は勿論、既設の鋼床版についても、きわめて簡単かつ少ない工数で以って鋼床版の補強ができ、鋼床版の維持、補修が容易となってメインテナンス性が向上する。
また、前記補強部材を、上面がデッキプレートの下面に当接可能に配置するとともに相隣り合う縦リブの間に配設して該縦リブと同方向に伸び、両端部を横桁に取り付けられた縦方向補強部材により構成すれば、該補強部材を前記デッキプレートの下面に当接可能に配置して両端部を横桁に取り付けるので、前記と同様な溶接接合部の応力低減効果とともに、両端部を横桁に取り付けるのみで補強部材を容易に装着可能となることから、既設の橋梁や道路でも溶接等の現地作業を最小限に抑えて鋼床版部の剛性向上が図れる。
さらに、該第1の充填物の上層側の間隙部に充填する第2の充填物は第1の充填物よりも固化速度が大きいことから速やかに固化するので、該第2の充填物の充填時にも交通止めは不要となり時間は大幅に短縮され、結果的に、走行路における交通止め時間を大幅に短縮を全く不要として鋼床版の補強を行い、その強度を高めることが可能となる。
図5は第5実施例を示し、(A)は図1対応図、(B)は鋼床版の道路幅方向の構造図である。図6は本発明が適用される橋梁の鋼床版構造部の斜視図である。図7は第6実施例を示し(A)は充填物の充填後の状態を示す図1対応図、(B)は充填物の注入状態を示す図1対応図である。図8は前記第6実施例における縦リブへの充填物の注入要領を示し(A)は下層部への充填物の充填後の状態を示す図1対応図、(B)は(A)におけるC−C線断面図である。
図9は第7実施例を示す図1対応図である。図10は前記第7実施例における図9のE矢視図である。図11は前記第7実施例における図9のD−D矢視図である。図12は第8実施例を示す図1対応図である。図13は第9実施例を示す補強部材の要部正面図である。
本発明は、かかる鋼床版100におけるデッキプレート1及び縦リブ2の補強構造及び補強方法に係るものである。
各縦リブ2の内部つまり閉断面空間には、流動体または非圧縮性の変形体等からなる充填物10が充填されている。該充填物10は水等の流体、あるいはエラストマー材、ゲル状物質等の非圧縮性の変形体からなり、何れも前記縦リブ2の閉断面空間への注入時には該に縦リブ2に設けた注入孔(図示省略)を通して注入可能な材料からなる。3は橋桁である。
殊に、かかる実施例においては、前記充填物10として非圧縮性の変形体であるエラストマー材を用いているので、かかる充填物10は体積弾性率が高く、前記閉断面空間内のような閉鎖領域で使用する場合には車両荷重による前記デッキプレート1の局部曲げ変形に対して抵抗力を生ずる。これにより、非圧縮性の変形体であるエラストマー材を充填物10として用いることにより、従来のコンクリート充填物等に比べて、縦リブ2とデッキプレート1との溶接接合部2aにおける応力が低減される。
また該充填物10がエラストマー材、ゲル状物質等の非圧縮性の変形体の場合にも、従来のコンクリート充填物に比べて固化時間がきわめて短くて済むので、走行路上の交通を止める時間を大幅に短縮できる。
尚、前記充填物10は前記第1実施例のような水等の流体またはエラストマー材、ゲル状物質等の非圧縮性の変形体が好適であるが、液体を含む流動体や、コンクリート等の充填時に流動性を有する固体であってもよい。
かかる実施例によれば、複数個の縦リブ2間に充填物10を充填して該開放空間をカバー部材11で流体密に覆うことにより、該充填物10の充填によって複数個の縦リブ2間連結部におけるデッキプレートの局部曲げ剛性が増大し、該縦リブ2とデッキプレート1との溶接接合部2aの応力が低減される。
前記充填物10は前記第1実施例のような水等の流体またはエラストマー材、ゲル状物質等の非圧縮性の変形体が好適であるが、液体を含む流動体や、コンクリート等の充填時に流動性を有する固体であってもよい。
かかる実施例によれば、各縦リブ2の閉断面空間内に該縦リブ2に充填物10を充填することにより、該縦リブ2自体の閉鎖空間におけるデッキプレートの局部曲げ剛性が増大するとともに、複数個の縦リブ2間の開放空間にも充填物10を充填して、該開放空間をカバー部材11で流体密に覆うことにより、複数個の縦リブ2間連結部におけるデッキプレートの局部曲げ剛性が増大し、該縦リブ2とデッキプレート1との溶接接合部2aの応力低減効果がより大きくなる。
前記充填物10は前記第1実施例のような水等の流体またはエラストマー材、ゲル状物質等の非圧縮性の変形体が好適であるが、液体を含む流動体や、コンクリート等の充填時に流動性を有する固体であってもよい。尚、図において3は橋桁である。
かかる実施例によれば、各縦リブ12の閉断面空間内に充填物10を充填することにより該縦リブ2の閉鎖空間におけるデッキプレートの局部曲げ剛性が増大するとともに、デッキプレート1の下面と各縦リブ2の側部との間に直角な2方向の補強板14または13を架設したことによって、複数の縦リブ2間連結部におけるデッキプレートの局部曲げ剛性が増大し、結果として各縦リブ2自体及び各縦リブ2の連結構造の剛性が増大して、該縦リブ2とデッキプレート1との溶接接合部2aの応力の低減効果が大きくなる。
また、前記デッキプレート1の下面と複数個の縦リブ2との間の開放空間内に充填物10を充填するにあたっては、カバー部材11に充填物注入孔(図示省略)を設けて該カバー部材11により前記開放空間を覆ってから、該充填物注入孔を通して該開放空間内に流動状態にある充填物10を注入、充填する。
前記充填物10を充填するにあたっては、前記各縦リブ2の閉断面空間については、該縦リブ2に該閉断面空間に連通する充填物注入孔(図示省略)を穿孔してから、該充填物注入孔を通して該閉断面空間内に流動状態にある充填物10を注入、充填する。
また、前記開放空間については、カバー部材11に充填物注入孔(図示省略)を設けて該カバー部材11により前記開放空間を覆ってから、該充填物注入孔を通して該開放空間内に流動状態にある充填物10を注入、充填する。
前記充填物10は前記第1実施例のような水等の流体またはエラストマー材、ゲル状物質等の非圧縮性の変形体が好適であるが、液体を含む流動体や、コンクリート等の充填時に流動性を有する固体であってもよい。
そして、図8(A)、(B)に示すように、先ず前記閉断面空間及び前記開放空間の下層側にコンクリート等の固化速度が小さくても(養生時間が長くても)低コストの第1の充填物20を注入、充填する。このとき、該第1の充填物20の上層側つまり該第1の充填物20とデッキプレート1の下面との間に間隙部25が存在するように、該第1の充填物20の注入量を調整する。前記間隙部25の空気は、前記縦リブ2の長手方向適所から排出する。
次いで、前記デッキプレート1寄りの上層側に形成されている前記間隙部25に、エラストマー材等の前記第1の充填物20よりも固化速度の大きい材料からなる第2の充填物21を注入、充填する。
さらに、該第1の充填物20の上層側の間隙部25に充填する第2の充填物21は前記第1の充填物20よりも固化速度が大きいため速やかに固化するので、該第2の充填物21の充填時にも交通止めは不要となる時間を大幅に短縮できる。
従って、かかる実施例によれば、走行路における交通止めを全く不要として時間を大幅に短縮して鋼床版100の補強を行い、その強度を高めることができる。
即ち図9〜図11において、30は縦方向補強部材で、垂直部30aと、該垂直部30aの上端に連結された水平部30bと、該垂直部30aの下端に連結された補強部30cとにより形成される。前記水平部30bの上面は、前記デッキプレート1の下面に接着材33により接着されている(接着材33を用いずに、該水平部30bの上面をデッキプレート1の下面に当接させるのみでもよい)。
前記縦方向補強部材30は、図11に示されるように、横桁35の間毎に複数個設けられ、その両端部にボルト32により固定されたL字状の取付部材31を介して前記横桁35の両面にボルト32によって固定されている。
また、前記縦方向補強部材30は、垂直部30aと補強部30cとを一体化して、JI
S G3192の球平型鋼を用いることもできる。
鋼材、いわゆるチャンネル鋼材で構成している。この場合は規格品をそのまま使用でき、また該縦方向補強部材30を溶接を伴うことなく一体形成できるので、該縦方向補強部材30の製造コストが低減される。
1 デッキプレート
2 縦リブ
2a 溶接接合部
3 橋桁
4 走行路側上面
10 充填物
11 カバー部材
12 ボルト
13、14 補強板
20 第1の充填物
21 第2の充填物
23 充填物注入装置
30 縦方向補強部材
Claims (17)
- 走行路の床版を構成するデッキプレートの縦方向(走行線方向)に延設され閉断面に形成された縦リブを、該デッキプレートの幅方向に複数個配置して該デッキプレートの下面に固着してなる鋼床版構造において、前記縦リブの閉断面空間内に、流動体または非圧縮性の変形体の何れか一方からなる充填物を充填したことを特徴とする鋼床版構造。
- 前記充填物は、エラストマー材からなることを特徴とする請求項1記載の鋼床版構造。
- 前記充填物は、水等の流体からなることを特徴とする請求項1記載の鋼床版構造。
- 前記充填物は、ゲル状物質からなることを特徴とする請求項1記載の鋼床版構造。
- 走行路の床版を構成するデッキプレートの縦方向(走行線方向)に延設され閉断面に形成された縦リブを該デッキプレートの幅方向に複数個配置して該デッキプレートの下面に固着してなる鋼床版構造において、前記縦リブの閉断面空間内に、液体を含む流動体またはコンクリート及び非圧縮性の変形体を含む固体の、何れか一方または双方からなる充填物を充填するとともに、前記デッキプレートの下面と縦リブの側部との間に補強部材を架設したことを特徴とする鋼床版構造。
- 前記補強部材は、前記縦リブの側部に固定されて縦方向(走行線方向)に伸びる縦方向補強部材あるいは相隣り合う前記縦リブの間に架設されて前記縦方向補強部材とほぼ直角方向に伸び両端部を該縦リブに固定された横方向補強部材のいずれか一方または双方により構成されてなることを特徴とする請求項5記載の鋼床版構造。
- 前記補強部材は、上面が前記デッキプレートの下面に当接可能に配置されるとともに、相隣り合う前記縦リブの間に配設されて該縦リブと同方向に伸び、両端部を横桁に取り付けられた縦方向補強部材とにより構成されてなることを特徴とする請求項5記載の鋼床版構造。
- 前記縦方向補強部材は、取付部材を介して前記横桁にボルト締めにて固定されたことを特徴とする請求項7記載の鋼床版構造。
- 前記縦方向補強部材は、垂直部の上端に前記デッキプレートと平行な水平部を連結するとともに該垂直部の下端に補強部を連結して形成された断面形状をそなえたことを特徴とする請求項7記載の鋼床版構造。
- 前記縦方向補強部材は、垂直部の上端に前記デッキプレートと平行な水平部を連結して形成された丁字状の断面形状をそなえたことを特徴とする請求項7記載の鋼床版構造。
- 走行路の床版を構成するデッキプレートの縦方向(走行線方向)に延設され閉断面に形成された縦リブを該デッキプレートの幅方向に複数個配置して該デッキプレートの下面に固着してなる鋼床版構造において、前記デッキプレートの下面と前記複数個の縦リブとの間の開放空間内に、液体を含む流動体またはコンクリート及び非圧縮性の変形体を含む固体の、何れか一方または双方からなる充填物を充填し、該開放空間をカバー部材で流体密に覆ったことを特徴とする鋼床版構造。
- 走行路の床版を構成するデッキプレートの縦方向(走行線方向)に延設され閉断面に形成された縦リブを該デッキプレートの幅方向に複数個配置して該デッキプレートの下面に固着してなる鋼床版構造において、前記各縦リブの閉断面空間内及び前記デッキプレートの下面と前記複数個の縦リブとの間の開放空間内に、液体を含む流動体またはコンクリート及び非圧縮性の変形体を含む固体の、何れか一方または双方からなる充填物を充填し、前記開放空間をカバー部材で流体密に覆ったことを特徴とする鋼床版構造。
- 前記走行路を走行する車両の車輪を通して負荷される車両荷重の作用部位の下方及びその近傍に位置する、前記各縦リブの閉断面空間内及び開放空間内にのみ、前記充填物を充填したことを特徴とする請求項12記載の鋼床版構造。
- 走行路の床版を構成するデッキプレートの縦方向(走行線方向)に延設され閉断面に形成された縦リブを該デッキプレートの幅方向に複数個配置して該デッキプレートの下面に固着してなる鋼床版構造において、前記各縦リブの閉断面空間内または前記デッキプレートの下面と前記複数個の縦リブとの間の開放空間内の何れか一方または双方に、前記デッキプレート寄りの上層側とこれよりも下層側との2層に亘って、エラストマー材、コンクリート等の固化可能な材料からなる充填物を充填し、前記上層側の充填物の材料を下層側の充填物の材料よりも固化速度の大きい材料にて構成したことを特徴とする鋼床版構造。
- 走行路の床版を構成するデッキプレートの縦方向(走行線方向)に延設され閉断面に形成された縦リブを該デッキプレートの幅方向に複数個配置して該デッキプレートの下面に固着して構成された鋼床版であって既設の鋼床版を補強する鋼床版の補強方法において、
前記各縦リブの閉断面空間内及び前記デッキプレートの下面と前記複数個の縦リブとの間の開放空間内の何れか一方または双方に対して、前記縦リブの閉断面空間内には該縦リブに、該閉断面空間に連通する充填物注入孔を穿孔してから該充填物注入孔を通して液体または固化可能な流動体の何れか一方からなる充填物を該閉断面空間内に充填し、前記開放空間には開放空間を充填物注入孔を有するカバー部材で覆ってから該充填物注入孔を通して液体または固化可能な流動体の何れか一方からなる充填物を充填することを特徴とする鋼床版の補強方法。 - 走行路の床版を構成するデッキプレートの縦方向(走行線方向)に延設され閉断面に形成された縦リブを該デッキプレートの幅方向に複数個配置して該デッキプレートの下面に固着して構成された鋼床版であって既設の鋼床版を補強する鋼床版の補強方法において、前記走行路を走行する車両の車輪を通して負荷される車両荷重の作用部位の下方及びその近傍に位置する、前記各縦リブの閉断面空間内及び前記デッキプレートの下面と前記複数個の縦リブとの間の開放空間内の何れか一方または双方に対して、前記各縦リブの閉断面空間については該縦リブに該閉断面空間に連通する充填物注入孔を穿孔してから該充填物注入孔を通して該閉断面空間内に液体または固化可能な流動体の何れか一方からなる充填物を充填し、前記開放空間については充填物注入孔を有するカバー部材で該開放空間を覆ってから該充填物注入孔を通して該開放空間内に液体または固化可能な流動体の何れか一方からなる充填物を充填することを特徴とする鋼床版の補強方法。
- 走行路の床版を構成するデッキプレートの縦方向(走行線方向)に延設され閉断面に形成された縦リブを該デッキプレートの幅方向に複数個配置して該デッキプレートの下面に固着して構成された鋼床版であって既設の鋼床版を補強する鋼床版の補強方法において、
前記各縦リブの閉断面空間内及び前記デッキプレートの下面と前記複数個の縦リブとの間の開放空間内の何れか一方または双方に対して、前記閉断面空間については前記各縦リブに前記閉断面空間に連通する充填物注入孔を穿孔し、前記開放空間については充填物注入孔を有するカバー部材で該開放空間を覆い、前記閉断面空間あるいは開放空間の下層側に固化可能な第1の充填物を注入、充填し、次いで該第1の充填物よりも前記デッキプレート寄りの上層側に前記第1の充填物よりも固化速度の大きい材料からなる第2の充填物を注入、充填することを特徴とする鋼床版の補強方法。
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