JP2008231047A - 有機化合物およびその用途 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期駆動に際して耐久性があり、また、効率、色純度にも優れた有機エレクトロルミネセンス素子を得る。
【解決手段】下記一般式(1)で表される有機化合物を有機エレクトロルミネセンス素子のドーパント材料またはホスト材料として用いる。
Figure 2008231047

(式中、A,Aはベンゾフルオレニル基であり、B,Bはアミノ基などの置換基を有していてもよいフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基およびベンゾフルオレニル基から選ばれる置換基である。また、p,qは0または1である。)
【選択図】なし

Description

本発明は、ベンゾフルオレニル基を有する特定の有機化合物および有機エレクトロルミネセンス(EL)素子に関するものである。本発明の特定の有機化合物は、広く有機半導体材料に使用でき、さらに具体的には、平面光源や表示に使用される有機EL素子の発光材料若しくは電子輸送材料、または有機トランジスタ材料として利用できる。
近年、自発光、高速応答性、高視野角の特徴を有するフラットパネルディスプレイとして、有機エレクトロルミネセンス素子等が注目され、一部実用化が始まっている。しかし、今なお青色発光材料に関しては、色純度、駆動電圧、発光効率および素子寿命の点で開発が遅れているのが現状である。
青色発光材料に関しては、大別するとこれまでにジスチリルアリーレン誘導体、アントラセン誘導体またはピレン誘導体が開発されている。例えば、フェニル基で置換されたアントラセン誘導体は、色純度の観点ではジスチリルアリーレン誘導体よりも優れているが、効率、寿命の点で問題を有していた(例えば、非特許文献1参照)。その原因のひとつに、9,10−ジフェニルアントラセンは結晶性が高く、成膜性が悪いといった問題を有していることが考えられる。
そこで、その改良として、これまでにジフェニルアントラセンを誘導体化したジアリールアントラセン誘導体、例えばm位に置換基を有するジフェニルアントラセン誘導体(例えば、特許文献1〜3参照)、ビス(テトラハイドロナフチル)アントラセン誘導体(例えば、特許文献4参照)、非対称アントラセン誘導体(例えば、特許文献5〜6参照)、ビスアントラセン誘導体(例えば、特許文献7〜8参照)が報告されている。また、ピレン誘導体として、2,6−(1−ジピレニル)−9,9−ジメチル−フルオレン(例えば、特許文献9参照)、1,6−ジナフチルピレン誘導体(例えば、特許文献10〜12参照)が報告されている。また最近では、上記アントラセン誘導体、ピレン誘導体、ジスチリルアミン誘導体以外に、ベンゾフルオレン誘導体が開示されている(例えば、特許文献13参照)。
Applied Physics Letters,56(9),799(1990) 特開平11−312588号公報 特開2001−335516公報 特開2004−210786公報 特開2005−8600公報 特開2005−41843公報 特開2006−45503公報 特開2002−154993公報 特開2004−224766公報 特開2005−325097公報 特開2006−256979公報 特開2004−75567公報 特開2001−118682公報 特表2006−512395公報
しかし、青色発光材料としては、効率、寿命の点で未だ十分満足できるものではない。具体的には、アントラセンおよびピレン誘導体は、その平面性の高さから結晶化しやすい傾向を有するため、長期駆動に対して耐性がなかった。また、スチリルアミン誘導体は、アントラセン誘導体と比較して、長期耐久性があるものの、色純度に関して満足のいくものではなかった。さらに、特許文献13に記載されているベンゾフルオレン誘導体に関しては、そのポリマー物性の記載はあるものの、分子量1000以下の化合物の物性は何ら開示されておらず、物性については不明である。このように、現状青色発光に関しては、今なお満足すべき領域に達していない。
本発明者らは、有機EL素子に関して鋭意検討した結果、一般式(1)で表される特定の有機化合物は、従来材料と比較して、平面構造をとりにくい構造であるため、有機EL素子の長期駆動に際して非常に耐久性のあること、また、効率、色純度に関しても、従来材料と比較して非常に向上することを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、一般式(1)で表される有機化合物およびその用途に関するものである。
Figure 2008231047
(式中、A,Aは下記一般式(2)または(3)で表されるベンゾフルオレニル基であり、B,Bは置換基を有していてもよいフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基およびベンゾフルオレニル基から選ばれる置換基である。また、p,qは0または1である。
Figure 2008231047
式中、R〜Rは水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアルコキシ基、炭素数6〜18の置換アミノ基、または炭素数6〜40のアリール基を表す。また、RとR、RとRは互いに結合して環を形成してもよい。)
以下、本発明に関し詳細に説明する。
一般式(1)で表される有機化合物において、A,Aは下記一般式(2)または(3)で表されるベンゾフルオレニル基である。
Figure 2008231047
(式中、R〜Rは水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアルコキシ基、炭素数6〜18の置換アミノ基、または炭素数6〜40のアリール基を表す。また、RとR、RとRは互いに結合して環を形成してもよい。)
炭素数1〜18のアルキル基としては、炭素数1〜18の直鎖,分岐若しくは環状のアルキル基が挙げられ、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ステアリル基、シクロプロピル基、シクロヘキシル基、1,3−シクロヘキサジエニル基、または2−シクロペンテン−1−イル基等を例示することができる。
炭素数1〜18のアルコキシ基としては、炭素数1〜18の直鎖,分岐若しくは環状のアルコキシ基が挙げられ、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、またはステアリルオキシ基等を例示することができる。
炭素数6〜18の置換アミノ基としては、ジシクロヘキシルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジ(p−トリル)アミノ基、ジ(m−トリル)アミノ基、ジ(o−トリル)アミノ基、N−(p−トリル)フェニルアミノ基、N−(m−トリル)フェニルアミノ基、N−(o−トリル)フェニルアミノ基、N−(1−ナフチル)フェニルアミノ基、N−(2−ナフチル)フェニルアミノ基、N−(1,1’−ビフェニル−4−イル)フェニルアミノ基、またはカルバゾイル基等が挙げられる。
炭素数6〜40のアリール基としては、炭素数6〜40の置換若しくは無置換のアリール基が挙げられ、具体的には、フェニル基、4−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、2−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、2−エチルフェニル基、4−n−プロピルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、4−イソブチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−シクロペンチルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−フェニルフェニル基、3−フェニルフェニル基、4−フェニルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−(6−メトキシ)ナフチル基、9−フェナントリル基、アントリル基、10−フェニルアントリル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ピセニル基または2−(9,9−ジメチル)フルオレニル基、2−(9,9−ジフェニル)フルオレニル基、ベンゾ[a]フルオレニル基、ベンゾ[b]フルオレニル基、ベンゾ[c]フルオレニル基等のベンゾフルオレニル基等を挙げることができる。
上記一般式(2)または(3)において、RとR、RとRは各々結合して環を形成してもよい。
上記一般式(1)において、B,Bは置換基を有していてもよいフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ベンゾフルオレニル基から選ばれるいずれかの置換基である。ここでいう置換基とは、上記R〜Rで例示した置換基を挙げることができる。
上記一般式(1)において、上記一般式(2)または(3)のRとR、RとRのいずれかが環を形成しているベンゾフルオレニル基を有する有機化合物が、結晶化抑制、効率向上の点で好ましい。さらに、合成上の見地から、上記一般式(4)または(5)で表される有機化合物が特に好ましい。また、蒸着法により作製される有機エレクトロルミネセンス素子においては、分子量が1000を超えると成膜が困難になる傾向を有することからも、上記一般式(4)または(5)で表される有機化合物が好ましい。
上記一般式(1)で表される有機化合物は、特に有機エレクトロルミネセンス素子の発光層に有効である。通常、発光層は、適度なHOMO(最高占有分子軌道)レベルに相当するイオン化ポテンシャル(Ip)とLUMO(最低非占有分子軌道)レベルに相当する電子親和力(Ea)を有する発光性ドーパント材料とホスト材料とからなる(例えば、必要条件として、|Ip−Ea|host≧|Ip−Ea|dopantを満たす必要がある)。上記一般式(1)のうち、特に発光性ドーパント材料としては、末端にアミノ基を有する下記一般式(6)で表される有機化合物が好ましい。
Figure 2008231047
(式中、Aは上記Aと同一の置換基を表し、B,Bは各々独立して上記B,Bと同一の置換基を表す。また、Ar〜Arは各々独立して炭素数6〜40のアリール基を表し、qは0または1を表す。)
Ar〜Arは各々独立して炭素数6〜40のアリール基を表す。具体的には、上記R〜Rで例示したアリール基を挙げることができる。
上記一般式(6)で表される有機化合物は、発光性ドーパント材料として必要な高い蛍光量子収率を示す化合物であり、適度なホスト材料として組み合わせることにより、有機エレクトロルミネセンス素子の発光層として、高い色純度と高い効率を示す。ホスト材料としては特に制限はないが、既に報告されているアントラセン誘導体、ビスアントラセン誘導体、スチリルベンゼン誘導体等の他、上記一般式(1)で表される有機化合物または下記一般式(7)で表されるフルオレン化合物が挙げられる。
Figure 2008231047
(式中、Ar,Arは各々独立して置換基(但し、アミノ基を除く)を有していてもよい炭素数6〜40のアリール基若しくは炭素数3〜40のヘテロアリール基を表す。Ar,Arは各々独立して下記一般式(8)または(9)で表される基を表す。
Figure 2008231047
式中、R〜R12は各々独立して水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基若しくはアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数6〜40のアリール基若しくはアリールオキシ基、または置換基を有していてもよい炭素数3〜40のヘテロアリール基を表す。l,mは0〜3の整数を表す。)
上記一般式(7)において、Ar,Arは各々独立して置換基(但し、アミノ基を除く)を有していてもよい炭素数6〜40のアリール基若しくは炭素数3〜40のヘテロアリール基を表す。
置換基(但し、アミノ基を除く)を有していてもよい炭素数6〜40のアリール基としては、具体的には、例えばフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−アントリル基、9−アントリル基、2−フルオレニル基、フェナントリル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ピセニル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、置換基(但し、アミノ基を除く)を有していてもよい炭素数3〜40のヘテロアリール基としては、酸素原子、窒素原子および硫黄原子のうち少なくとも一つのヘテロ原子を含有する芳香族基であり、例えばキノリル基、ピリジル基、ビピリジル基、フェナントロリニル基、アザフルオレニル基、フリル基、チエニル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイミダゾリル基等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
置換基としては、上記R〜Rに記載された置換基を例示することができる。
上記一般式(8)または(9)において、R〜R12は各々独立して水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基若しくはアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数6〜40のアリール基若しくはアリールオキシ基、または置換基を有していてもよい炭素数3〜40のヘテロアリール基を表す。
置換基を有していてもよい炭素数1〜18の直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基若しくはアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数6〜40のアリール基としては、具体的には、上記R〜Rで例示した置換基を挙げることができる。
置換基を有していてもよい炭素数6〜40のアリールオキシ基としては、フェノキシ基、p−トリルオキシ基、m−トリルオキシ基、o−トリルフェニルオキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、p−メトキシフェニルオキシ基、m−メトキシフェニルオキシ基、o−メトキシフェニルオキシ基、p−フェニルフェニルオキシ基、m−フェニルフェニルオキシ基、o−フェニルフェニルオキシ基等が挙げられる。
また、置換基を有していてもよい炭素数3〜40のヘテロアリール基としては、上記一般式(7)のAr,Arで例示した置換基を挙げることができる。
以下に好ましい化合物を例示するが、特にこれら化合物に限定されるものではない。
Figure 2008231047
Figure 2008231047
Figure 2008231047
Figure 2008231047
Figure 2008231047
上記化合物の合成は、公知の方法、例えば、パラジウム触媒によるアミノ化反応(Tetrahedron Letters,39,2367(1998))、パラジウム、ニッケル触媒による鈴木−宮浦カップリング反応(Chem.Rev.,1995,95,p2457−2483)等で行うことができる。
有機エレクトロルミネセンス素子は、通常、一対の電極間に、少なくとも一種の発光成分を含有する発光層を少なくとも一層挟持してなるものである。また、発光層に使用する化合物の正孔注入および正孔輸送、電子注入および電子輸送の各機能レベルを考慮し、所望に応じて、正孔注入輸送成分を含有する正孔注入・輸送層および/または電子注入・輸送成分を含有する電子注入輸送層を設けることもできるものである。
上記一般式(1)で表される特定の有機化合物は、有機エレクトロルミネセンス素子の発光層または電子輸送層に使用することができ、好ましくは発光層として使用できる。発光層は、一般的にホスト材料とドーパント材料とからなるが、上記有機化合物は、そのイオン化ポテンシャルおよび電子親和力、発光・吸収スペクトル等から必要に応じて選択できる。
本発明による上記一般式(1)で表される有機化合物は、従来のアントラセン誘導体、ピレン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体とは異なる新規な化合物であり、良好な色純度と高い効率を示すことから、特に、有機エレクトロルミネセンス素子のドーパント材料およびホスト材料として有用である。
以下、本発明を実施例に基づき、さらに詳細に説明する。
なお、FDMS測定は、日立製作所製 M−80Bを用いて行った。
H−NMR測定および13C−NMR測定は、バリアン社製 Gemini200を用いて行った。
HPLC測定は、東ソー製 LC−8020シリーズ(CCPM−II型ポンプ、UV−8020型UV検出器、CO−8020型カラムオーブン)を使用し、移動層としてアセトニトリル:テトラハイドロフラン=9:1、分析カラムとしてInertsil ODS−3V(4.5mm i.d.×250mm)を用いた。なお、流速は1ml/分、測定波長は254nm、カラム温度は45℃、注入量は5μlとした。
また、GC測定は、分析カラムとしてNB−5(0.25mm i.d.×30m)、分析装置として島津製作所製 GC−14Aを使用して行った。
合成例1(2−(1−ナフチル)安息香酸エチルの合成)
500mlナス型フラスコに、o−ブロモ安息香酸エチル 10.0g(43.7mmol)、1−ナフチルボロン酸 7.50g(43.7mmol)、テトラハイドロフラン250ml、20%炭酸ナトリウム水溶液 111gを仕込み、攪拌しながら窒素で系内を置換した。その後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.5g(0.44mmol)を窒素気流下加えた後、反応液を65℃に昇温した。同温度を保ちながら、6時間攪拌した。室温まで冷却後、反応液を分液ロートに移し、水層を分離した。有機層は、酢酸エチル120g、純水100gを加えて洗浄した後、飽和食塩水によりさらに洗浄した。反応液を無水硫酸マグネシウムにより乾燥した後、濃縮した。得られた残渣は、シリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン/酢酸エチル)により精製することにより、2−(1−ナフチル)安息香酸エチルを白色粉体として10.8g(収率89%)単離した。同定は、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
合成例2(中間体1の合成)
200mlナス型フラスコに、合成例1で得られた2−(1−ナフチル)安息香酸エチル 3.0g(10.8mmol)、脱水シクロペンチルメチルエーテル30mlを加え、反応液を50℃まで昇温した。次に、メチルマグネシウムブロミドのトルエン/テトラハイドロフラン溶液(1.4mol/l)30.9mlを30分かけて滴下した。その後、同温度を保ちながら18時間攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、純水50mlを加えて反応を終了させた。反応液を分液ロートに移送し、トルエン90mlを加えて有機層を分離した。有機層は、純水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、溶媒を濃縮することで対応するカルビノール体を白色のろう状固体として2.49g単離した。なお、反応液は、そのまま精製せずに次工程で使用した。
100mlナス型フラスコに、上記で得られた白色ろう状固体1.5g(5.7mmol)をクロロホルム30mlに溶解させ、攪拌しながら50℃でトリフルオロボラン・ジエチルエーテル錯体を1.3当量滴下した。その後、同温度で5時間攪拌した。反応液を氷水20mlに徐々に加えて、過剰のトリフルオロボランを分解した後、反応液を分液ロートに移して有機層を分液した。有機層は、さらに純水で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、シリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン/トルエン)により精製して、白色ろう状固体を0.90g単離した。生成物は、標品のHPLCおよびGC分析、H−NMRと比較することにより、目的物(収率57%、純度>99%)と同定した。
Figure 2008231047
合成例3(中間体2の合成)
メチルマグネシウムブロミドをフェニルマグネシウムブロミドに代え、合成例2と同様な操作を行い対応するカルビノール体を得た。
50mlナス型フラスコに、カルビノール体0.165gを酢酸7mlに縣濁させ、濃硫酸をパスツールピペットから4滴滴下した。室温下、18時間攪拌した後、反応液にトルエン、純水を各々15ml、10ml加えた。反応液を分液ロートに移送した後、有機層を分離した。さらに、純水を加えて、pHが中性になるまで洗浄した。有機層は、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残渣は、シリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン/トルエン)により精製することで、淡黄色の粉末を0.085g単離した(収率=57%)。同定は、H−NMR測定およびFDMS測定により行った。
・FDMS:368
H−NMR(CDCl):7.21−7.33(m,11H)、7.46−7.89(m,7H)、8.36−8.40(d,1H)、8.77−8.81(d,1H)
Figure 2008231047
合成例4(中間体3の合成)
100mlナス型フラスコに、合成例2で得られた中間体2 2.20g(9.02mmol)とジメチルホルムアミド15mlを加え、室温下、N−ブロモスクシンイミド(NBS)1.65g(9.28mmol)のジメチルホルムアミド溶液を滴下し、一晩攪拌した。次に、反応液にトルエン50mlおよび水30mlを加え、有機層を抽出した。常法処理の後、反応液を濃縮し、淡褐色の結晶を得た。メタノールで再結晶し、2.55gの無色の結晶を得た(収率88%、融点105〜107℃)。同定は、H−NMR測定により行った。
H−NMR(CDCl);8.76(d,1H)、8.34−8.41(dd,2H)、7.93(s,1H)、7.38−7.70(m,5H)、1.54(s,6H)
Figure 2008231047
合成例5(中間体4の合成)
合成例4と同様な操作を行い、中間体4を合成した。化合物の同定は、FDMS測定により行った。
・FDMS=524
Figure 2008231047
合成例6(中間体5の合成)
500mlナス型フラスコに、2−ブロモ安息香酸エチル 9.16g(40.0mmol)、6−メトキシナフタレンボロン酸 8.89g(44.0mmol)、テトラヒドロフラン300mlおよび20%炭酸ナトリウム水溶液 94gを加えた。窒素気流下、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.46gを添加して一晩加熱還流した。飽和塩化アンモニウム水溶液および飽和食塩水による洗浄、無水硫酸マグネシウムによる乾燥の後、抽出液を濃縮して薄褐色の油状物を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、中間体5−a(無色油状物)を10.52g得た(86%収率)。同定は、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
H−NMR(CDCl);0.89(t,3H,J=7.2Hz)、3.93(s,3H)、4.06(q,2H,J=7.2Hz)、7.11−7.20(m,2H)、7.36−7.59(m,4H)、7.69−7.78(m,3H)、7.85(d,1H,J=7.4Hz)
13C−NMR(CDCl);13.8, 55.4, 61.0, 105.6, 119.0, 126.2, 126.7, 127.0, 127.5, 128.7, 129.5, 129.7, 130.9, 131.1, 131.4, 133.6, 136.7, 142.3, 157.7, 168.9
次に、200mlナス型フラスコに、化合物中間体5−a 9.19g(30mmol)とシクロペンチルメチルエーテル60mlを加えた後、反応液の温度を50℃に加熱した、その後、メチルマグネシウムクロリド(1.4mol/lのトルエン/テトラヒドロフラン溶液)56mlを滴下し、さらに同温で一晩攪拌した。室温に冷却後、水30mlを滴下して反応を終了させた。分層後の有機層は、さらに水150mlで洗浄し、溶媒を留去した。シリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン/トルエン)により精製し、中間体5−b(無色固体)を6.3g得た(72%収率)。
次に、100mlナス型フラスコに、上記で得られた中間体5−b 3.36g(11.5mmol)、クロロホルム60mlを加えた後、三フッ化ホウ素エーテル錯体2.12g(15.0mmol)を50℃で滴下した。さらに同温度で2時間反応させた。室温に冷却後、水30mlを加えた。分層後、有機層は水150mlで洗浄し、溶媒を留去した。残渣はシリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン/トルエン)で精製し、中間体5−cを無色固体として2.17g(収率68.8%)得た。なお、中間体5−b、5−cの同定は、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
<中間体5−b>
H−NMR(CDCl);1.47(s,6H)、1.90(br−s,1H)、3.92(s,3H)、7.02−7.48(m,6H)、7.60−7.79(m,4H)
13C−NMR(CDCl);32.7, 55.4, 74.1, 105.7, 119.3, 125.8, 126.0, 126.1, 127.4, 127.7, 128.2, 128.7, 129.4, 132.5, 133.4, 139.0, 139.9, 146.4, 157.8
<中間体5−c>
H−NMR(CDCl);1.70(s,6H)、3.89(s,3H)、7.19−7.28(m,2H)、7.28−7.38(m,2H)、7.42−7.51(m,1H)、7.68−7.78(d,2H)、7.84(d,1H,J=8.6Hz)、8.12(d,1H,J=9.8Hz)
13C−NMR(CDCl);26.6, 48.6, 55.4, 107.9, 118.7, 119.4, 122.1, 125.3, 125.6, 126.6, 126.9, 127.3, 134.8, 135.3, 139.5, 147.6, 155.0, 156.7
次に、100mlナス型フラスコに、中間体5−c 2.0g(7.3mmol)、ジクロロメタン20mlを加え、0℃に反応液を冷却した。同温度を保持しながら、三臭化ホウ素を滴下した。滴下終了後、室温で一晩攪拌した。水10mlを冷却しながら滴下し、反応を終了させた。ジクロロメタン20mlを加えて分層後、有機層を水100mlで洗浄した。無水硫酸マグネシウム処理後、シリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:ジクロロメタン)に付し、中間体5−dを1.84g(収率97%)得た。
中間体5−dは、さらに、常法によりピリジンおよびトリフルオロメタンスルホン酸無水物と反応させることにより、中間体5を3.0g得た(99%収率)。生成物の同定は、FDMS測定、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
<中間体5−d>
H−NMR(CDCl);1.70(s,6H)、5.50(br−s,1H)、7.12−7.43(m,4H)、7.43−7.60(m,1H)、7.60−7.90(m,3H)、8.12(d,1H,J=8.8Hz)
13C−NMR(CDCl);26.6, 48.5, 111.5, 117.7, 119.3, 119.5, 122.1, 125.2, 125.9, 126.5, 128.8, 126.9, 134.7, 135.3, 139.4, 147.6, 152.5, 154.9
<中間体5>
H−NMR(CDCl);1.74(s,6H)、7.36−7.59(m,4H)、7.78−7.96(m,3H)、8.02(d,1H,J=8.6Hz)、8.12(d,1H,J=9.2Hz)
・FDMS;392
Figure 2008231047
合成例7(中間体6の合成)
ベンゾ[a]フルオレン3g(13.9mmol)、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム63mg、ジメチルスルホキシド15ml、48%水酸化ナトリウム水溶液 3.6gを100mlナス型フラスコに順次加えた後、ジブロモブタン2.97g(14mmol)を攪拌しながら室温で滴下した。室温で一晩攪拌した後、水、トルエンを順次30mlずつ加えた。反応液を分液ロートに移し、有機層を分液した。得られた有機層は、濃縮後、シリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン)により精製することで中間体6−aを単離した。中間体は、そのまま合成例4に記載の方法により臭素化することで、目的とする中間体6を収率51%(ベンゾ[a]フルオレンベース)で単離した。同定は、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
H−NMR(CDCl):2.17(br−s,8H)、7.32−7.67(m,5H)、7.91(s,1H)、8.29(d,1H)、8.37(d,1H)、8.74(d,1H)
13C−NMR(CDCl):27.56, 39.24, 57.50, 122.69, 122.76, 124.13, 125.71, 126.22, 126.90, 126.95, 127.30, 130.31, 131.24, 133.51, 139.55, 153.21, 155.63
Figure 2008231047
合成例8(中間体7の合成)
100mlナス型フラスコに、合成例2で得られた中間体1 2.34g(9.57mmol)、三臭化ベンジルトリメチルアンモニウム8.24g(21.1mmol)、酢酸:ジクロロメタン=1:1容量比の混合溶液 37mlを加えた後、室温で塩化亜鉛3.3g(24.2mmol)を少量ずつ添加した。
その後、室温で2時間攪拌した後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液を5ml添加して反応を終了した。反応液は、クロロホルムで抽出後、5%炭酸カリウム水溶液で洗浄した。硫酸マグネシウムによる乾燥の後、濃縮することで淡黄色油状物を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン)による精製および再結晶(溶媒:ヘキサン)をすることにより、白色結晶2.70g(収率70%)を得た。化合物の同定は、H−NMR測定により行った。
H−NMR(CDCl):1.53(s,6H)、7.53−7.72(m,4H)、7.90(s,1H)、8.15(d,1H)、8.38(d,1H)、8.64(d,1H)
Figure 2008231047
合成例9(中間体8の合成)
合成例7で得られた中間体6a 2g(7.3mmol)を原料に、合成例8に準じた臭素化により、目的とする中間体8を2.2g単離した。化合物の同定は、FDMS測定により行った。
・FDMS=428
Figure 2008231047
合成例10(4’−ジフェニルアミノ−1,1’−ビフェニルボロン酸の合成)
4−ブロモ−4’−ジフェニルアミノ−1,1’−ビフェニル 5.0g(12.5mmol)をテトラハイドロフラン28mlに溶解し、反応液を−78℃にまで冷却後、n−ブチルリチウム/ヘキサン溶液 13.8mmolを滴下した。1時間同温度で攪拌してから、トリイソプロポキシボラン3.7ml(16.3mmol)を滴下し、さらに30分間攪拌した。その後、反応液の温度を0℃まで戻し、3.5%塩酸水溶液 15mlを加えて、反応を終了した。反応液は、飽和食塩水による洗浄、硫酸マグネシウムによる乾燥後、濃縮した。得られた濃縮物は、カラムクロマトグラフィー(溶媒:トルエン/ヘキサン)により精製することで、白色粉末3.3g(収率72%)を得た。
実施例1(例示化合物A1の合成)
100mlナス型フラスコに、合成例4で得られた中間体3 3.0g(9.3mmol)をテトラハイドロフラン30mlに加え、反応液を−78℃まで冷却した。その後、n−ブチルリチウム/ヘキサン溶液(10.2mmol)を滴下し、20分間同温度で攪拌し、引続きトリイソプロポキシボラン2.8ml(12.1mmol)を滴下し、再度、同温度で20分間攪拌した。次に、3.5%塩酸水溶液 20mlを加えて反応させ、常法処理の後、対応するボロン酸を白色固体として単離した(2.5g、収率93%)。
次に、100mlナス型フラスコに、得られたボロン酸、2−ブロモ−6−トリフルオロメタンスルホニルオキシナフタレン 1.1g(3.12mmol)、テトラハイドロフラン35ml、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム72mg、20%水酸化ナトリウム水溶液(4.5当量)を加え、一晩加熱還流した。室温まで冷却後、水30mlを添加し、生成した固体を濾過した。濾過物は、水およびメタノールで洗浄することにより、淡灰結晶1.9gを得た。さらに、昇華精製により精製を行い、黄土色粉末を1.45g(収率69%)得た。なお、同定は、FDMS測定により行った。
・FDMS=612
実施例2(例示化合物A11の合成)
合成例4で得られた中間体3を合成例5で得られた中間体4に代えた以外は、実施例1に準じて反応を行い、目的とする化合物A11を合成した。なお、同定は、FDMS測定により行った。
・FDMS=860
実施例3(例示化合物A4の合成)
100mlナス型フラスコに、合成例6で得られた中間体5 1.0g(5.1mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン1.3g(1当量)、テトラハイドロフラン25ml、酢酸カリウム2.8g、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム115mgを加え、一晩加熱還流した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、トルエン20ml、水30mlを順次加え、有機層を抽出した。得られた有機層を濃縮することで、対応するボロン酸エステルを単離した。次に、得られたボロン酸エステル1.92g(5.1mmol、純度100%として換算)、4,4’−ジブロモ−1,1’−ビフェニル 0.63g(2.05mmol)、テトラハイドロフラン20ml、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム60mg、20重量%水酸化ナトリウム(4.5当量)を加え、加熱還流下、20時間攪拌した。反応液を室温まで冷却後、水20mlを加え、析出してくる沈殿を濾過した。濾過物を水およびメタノールで洗浄することにより、淡灰色の粉末が得られた。昇華精製することにより、黄土色粉末が得られた(収率74%)。FDMS測定により同定し、淡黄色粉末は化合物A4であることを確認した。
・FDMS=638
実施例4(例示化合物B1の合成)
中間体3の代わりに合成例で得られた中間体6 3.23g(9.2mmol)を原料に、実施例1と同様の試薬、溶媒および条件で反応を行い、目的とする例示化合物を淡黄色粉末として1.31g(収率63%)得た。同定は、FDMS測定により行った。
・FDMS=664
実施例5(例示化合物B11の合成)
100mlナス型フラスコに、合成例9で得られた中間体8を1.0g(2.35mmol)、ビフェニルボロン酸0.98g(4.95mmol)、テトラハイドロフラン25ml、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム40mg(0.035mmol)、20%水酸化ナトリウム水溶液 2.3g(11.5mml)を加え、一晩過熱攪拌した。反応液を室温まで冷却後、トルエンおよび水を各々25mlずつ加えた。有機層を分液後、飽和食塩水による洗浄、硫酸マグネシウムによる乾燥の後、シリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:トルエン/ヘキサン)による精製および昇華精製を行うことにより、0.94gの例示化合物B11を合成した(収率69%)。なお、同定は、FDMS測定により行った。
・FDMS=574
実施例6(例示化合物C7の合成)
100mlナス型フラスコに、合成例8で得られた中間体7 1.32g(3.28mmol)、合成例10で得られた4’−ジフェニルアミノ−1,1’−ビフェニルボロン酸 3.0g(8.2mmol)をテトラハイドロフランに溶解し、20重量%の水酸化ナトリウム水溶液(4.5当量)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム76mgを滴下し、18時間加熱還流した。室温まで冷却後、トルエン30mlを加えて抽出した。常法処理の後、シリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:トルエン/ヘキサン)による精製および昇華精製を行うことにより、淡黄色粉末0.6gを得た(収率21%)。なお、同定は、FDMS測定により行った。
・FDMS=882
337nm励起により積分球を使った蛍光量子効率測定において、例示化合物C7を6%ドープした4,4’−ジ(1−カルバゾイル)ベンジジン薄膜の蛍光量子効率は87%(λmax=443nm)であった。また、ガラス転移温度は153℃であった。
実施例7(例示化合物C1の合成)
中間体7を合成例9で得られた中間体8に代え、実施例6と同様の操作を行い、例示化合物C1を合成した。
337nm励起により積分球を使った蛍光量子効率測定において、例示化合物C1を6%ドープした4,4’−ジ(1−カルバゾイル)ベンジジン薄膜の蛍光量子効率は89%(λmax=444nm)であった。
実施例8(素子作製)
厚さ130nmのITO透明電極を有するガラス基板をアセトン、イソプロピルアルコールで順次超音波洗浄し、次いで、イソプロピルアルコールで煮沸洗浄した後、乾燥した。さらに、UV/オゾン処理したものを透明導電性支持基板として使用した。ITO透明電極上に、銅フタロシアニンを真空蒸着法により25nmの膜厚で成膜した。次に、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(1−ナフチル)ベンジジンを真空蒸着法により50nmの膜厚で成膜し、正孔輸送層を形成した。次に、例示化合物A1をホスト材、2,5,8,11−テトラ(t−ブチル)ペリレンをドーパント材として、重量比=99:1で共蒸着し、40nmの膜厚を形成した。次に、アルミニウムトリスキノリノール錯体を真空蒸着法により20nmの膜厚で成膜し、電子輸送層を形成した。なお、上記有機化合物の蒸着条件は、真空度1.0×10−4Pa、成膜速度0.3nm/秒の同一条件で成膜した。
次に、陰極としてLiFを0.5nm、Alを100nm蒸着し、金属電極を形成した。
さらに、窒素雰囲気下、保護用ガラス基板を重ね、UV硬化樹脂で封止した。このようにして得られた素子に、ITO電極を正極、LiF−Al電極を負極にして、10mA/cmの定電流密度条件下で駆動させた際の駆動電圧、外部量子効率、電力効率は、各々、6.7V、2.0%、1.4lm/Wであった。
比較例1(素子作製)
実施例8において、化合物A1を2−(t−ブチル)−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセンに代えた以外は、実施例8と同様な素子を作製した。10mA/cmの定電流密度条件下で駆動させた際の駆動電圧、外部量子効率、電力効率は、各々、7.1V、1.3%、0.95lm/Wであった。
実施例9(素子作製)
厚さ160nmのITO透明電極を有するガラス基板をアセトン、イソプロピルアルコールで順次超音波洗浄し、次いで、イソプロピルアルコールで煮沸洗浄した後、乾燥した。さらに、UV/オゾン処理したものを透明導電性支持基板として使用した。ITO透明電極上に、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(1−ナフチル)ベンジジンを真空蒸着法により40nmの膜厚で成膜し、正孔輸送層を形成した。次に、2,7−ビス(1,1’−ビフェニル−4−イル)−9,9’−ビス(1,1’−ビフェニル−4−イル)−9H−フルオレンをホスト材、例示化合物C7をドーパント材として、重量比=94:6で共蒸着し、20nmの膜厚を形成した。次に、4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリンを真空蒸着法により40nmの膜厚で成膜し、電子輸送層を形成した。なお、上記有機化合物の蒸着条件は、真空度1.0×10−4Pa、成膜速度0.3nm/秒の同一条件で成膜した。
次に、陰極としてLiFを0.5nm、Alを100nm蒸着し、金属電極を形成した。
さらに、窒素雰囲気下、保護用ガラス基板を重ね、UV硬化樹脂で封止した。このようにして得られた素子に、ITO電極を正極、LiF−Al電極を負極にして、10mA/cmの定電流密度条件下で駆動させた際の駆動電圧、輝度、外部量子効率、電力効率は、各々、4.7V、310cd/m、2.7%、1.8lm/Wであった。また、色度は(0.14,0.08)であり、従来の2−(t−ブチル)−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセンをホスト材とし、2,5,8,11−テトラ(t−ブチル)ペリレンをドーパント材とする素子の色度(0.14,0.17)より色純度が向上した。
実施例10(素子作製)
例示化合物C7を例示化合物C1に代え、実施例9と同様な素子を作製した。10mA/cmの定電流密度条件下で駆動させた際の駆動電圧、輝度、外部量子効率、電力効率は、各々、4.8V、320cd/m、2.7%、1.9lm/Wであった。また、色度は、例示化合物C1と同様に(0.14,0.08)であった。

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)で表される有機化合物。
    Figure 2008231047
    (式中、A,Aは下記一般式(2)または(3)で表されるベンゾフルオレニル基であり、B,Bは置換基を有していてもよいフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基およびベンゾフルオレニル基から選ばれる置換基である。また、p,qは0または1である。
    Figure 2008231047
    式中、R〜Rは水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアルコキシ基、炭素数6〜18の置換アミノ基、または炭素数6〜40のアリール基を表す。また、RとR、RとRは互いに結合して環を形成してもよい。)
  2. 上記一般式(2)または(3)において、RとR、RとRのいずれかは互いに結合して環を形成していることを特徴とする有機化合物。
  3. 下記一般式(4)または(5)で表される請求項1乃至2に記載の有機化合物。
    Figure 2008231047
    (式中、B〜Bは上記B,Bと同一の置換基を表し、A〜Aは上記A,Aと同一の置換基を表す。)
  4. 上記一般式(4)において、B,Bの少なくとも一方の末端置換基がアミノ基であることを特徴とする一般式(6)で表される有機化合物。
    Figure 2008231047
    (式中、Aは上記Aと同一の置換基を表し、B,Bは各々独立して上記B,Bと同一の置換基を表す。また、Ar〜Arは各々独立して炭素数6〜40のアリール基を表し、qは0または1を表す。)
  5. 上記一般式(1)で表される有機化合物を、有機EL素子の発光層、電子輸送層に使用することを特徴とする有機エレクトロルミネセンス素子。
  6. 発光層が、上記一般式(6)で表される有機化合物と下記一般式(7)で表されるフルオレン化合物を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネセンス素子。
    Figure 2008231047
    (式中、Ar,Arは各々独立して置換基(但し、アミノ基を除く)を有していてもよい炭素数6〜40のアリール基若しくは炭素数3〜40のヘテロアリール基を表す。Ar,Arは各々独立して下記一般式(8)または(9)で表される基を表す。
    Figure 2008231047
    式中、R〜R12は各々独立して水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の直鎖、分岐若しくは環状のアルキル基若しくはアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数6〜24のアリール基若しくはアリールオキシ基、または置換基を有していてもよい炭素数3〜24のヘテロアリール基を表す。l,mは0〜3の整数を表す。)
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