JP2008231002A - 抗酸化剤及びラジカル消去活性化剤、並びにそれらいずれかが含まれた食品 - Google Patents

抗酸化剤及びラジカル消去活性化剤、並びにそれらいずれかが含まれた食品 Download PDF

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Kazumi Akeo
一美 明尾
Chizuru Taki
ちづる 滝
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Abstract

【課題】抗酸化活性やラジカル消去活性を増加させつつ、ポリフェノール特有の苦味や渋味などが抑制された抗酸化剤及びラジカル消去活性化剤、並びにそれらいずれかが含まれた食品を提供することである。
【解決手段】乳酸菌を作用することによって発酵処理されたキク科の食用植物を含有することを特徴とする抗酸化剤及びラジカル消去活性化剤、並びにそれらいずれかが含まれた食品である。前記乳酸菌は、ラクトバチルス属に属する乳酸菌、ラクトコッカス属に属する乳酸菌、ロイコノストック属に属する乳酸菌、ペディオコッカス属に属する乳酸菌、エンテロコッカス属に属する乳酸菌及びストレプトコッカス属に属する乳酸菌のいずれか1以上である。
【選択図】なし

Description

本発明は、キク科の食用植物を原料とする抗酸化剤及びラジカル消去活性化剤、並びにそれらいずれかが含まれた食品に関する。
ポリフェノールは、分子内にフェノール性水酸基を複数持つ化合物の総称で、殆どの植物に含まれ、植物生体内で細胞の生合成等の働きを持つと言われている。中でもキク科の食用植物は、地上部の葉、茎だけでなく地下部の根や塊根部にも多くのポリフェノールが含まれている。中でもアンデス地方原産のヤーコンは、塊根部分にフラクトオリゴ糖やクロロゲン酸を主成分とするポリフェノールを多く含むため、機能性食品素材として現在注目を集めている。また、キクイモ、チコリ等の根にも同様の成分が含まれていることが知られている。さらにこれらの植物の地上部やフキ、春菊、ヨモギ、レタスにもタンニンやケルセチン等のフラボノイド系のポリフェノールが多く含まれている。
これらのポリフェノールの機能性は数多く研究されているが、例えば、ヤーコンの塊根は、抗酸化作用を有し、その作用に寄与する成分がクロロゲン酸とトリプトファンであることが知られている。このクロロゲン酸は、ヤーコンポリフェノールの主成分であり、他にも抗菌性(特許文献1)、血圧降下作用(特許文献2)及び血流改善作用(特許文献3)等が知られている。
特開平05−321017号公報 特開2002−080354号公報 特開2004−168749号公報
ところで、ポリフェノールには、特有の苦味や渋味などがあり、本発明に係るキク科の食用植物のようにポリフェノールが高濃度で含まれる素材は、あく抜きをしなければ食用には不向きである。しかしながら、水漬け、熱水抽出、酸処理等で灰汁抜きをすると、キク科食用植物の抗酸化成分であるポリフェノールやトリプトファン、さらにはフラクトオリゴ糖のような有用成分まで流出してしまうという問題がある。
そこで、本発明は、抗酸化活性やラジカル消去活性を増加させつつ、ポリフェノール特有の苦味や渋味などが抑制された抗酸化剤及びラジカル消去活性化剤、並びにそれらいずれかが含まれた食品を提供することを目的とする。
以上の目的を達成するために、本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、乳酸菌を作用させてキク科食用植物を発酵処理させることによって、抗酸化活性やラジカル消去活性を増加させつつ、ポリフェノール特有の苦味や渋味などを抑制できることを見出した。すなわち、本発明は、乳酸菌を作用することによって発酵処理されたキク科食用植物を含有することを特徴とする抗酸化剤及びラジカル消去活性化剤、並びにそれらいずれかが含まれた食品である。
以上のように、本発明によれば、抗酸化活性やラジカル消去活性を増加させつつ、ポリフェノール特有の苦味や渋味などが抑制された抗酸化剤及びラジカル消去活性化剤、並びにそれらいずれかが含まれた食品を提供することができる。
本発明に係る抗酸化剤及びラジカル消去活性化剤は、乳酸菌を作用させて発酵処理することによって、キク科食用植物に含まれるポリフェノールやトリプトファンが減少するにも拘わらず、抗酸化活性やラジカル消去活性が発酵処理前よりも増大させることができる。また、発酵処理によりキク科食用植物ポリフェノールが減少することから、苦味が減り、食品に添加する場合に味のマスキング剤などを添加しなくても良く、様々な食品に適用できる。
本発明に係る抗酸化剤及びラジカル消去活性化剤において用いられる乳酸菌は、ラクトバチルス属に属する乳酸菌、ラクトコッカス属に属する乳酸菌、ロイコノストック属に属する乳酸菌、ペディオコッカス属に属する乳酸菌、エンテロコッカス属に属する乳酸菌及びストレプトコッカス属に属する乳酸菌のいずれか1以上であることが好ましい。また、キク科食用植物に含まれるポリフェノール類の中には、抗菌作用を持つものがあるため、本発明に係る抗酸化剤及びラジカル消去活性化剤において用いられる乳酸菌は、薬剤耐性が強いことが好ましい。
本発明に係る抗酸化剤及びラジカル消去活性化剤において、キク科食用植物には、ヤーコン、キクイモ、ゴボウ、フキ、ツワブキ、チコリ、春菊、ヨモギ、レタス、リーフレタス、ヤマゴボウ、サルシフィ、アーティチョーク、エンダイブ、カモミール、タンポポ、食用菊等の食用植物の根、塊根、茎、葉及び花が含まれる。キク科食用植物の地下部を用いる場合は、皮付き、または脱皮されそのままの形状、或いはその後、任意の大きさに切断、細断又はペースト状にすり潰された状態で発酵処理されても良く、圧搾・ろ過した搾汁を発酵処理されても良い。さらに発酵処理を施されるキク科食用植物は、生の植物体の必要はなく、乾物、ペースト加工品、抽出物、搾汁品、冷凍品等の加工食品でもよい。
本発明に係る抗酸化剤及びラジカル消去活性化剤において、発酵処理は、滅菌処理された後に行われることが好ましい。発酵温度は、0〜60℃、好ましくは20〜45℃であり、また発酵時間は、10分〜3ヶ月、好ましくは3時間〜14日間であることが好ましい。発酵時に糖質、蛋白質やペプチド、アミノ酸等の栄養素やビタミン、酸化防止剤、乳化剤、塩類、酸、調味液等を添加しても良い。さらに、発酵終了後に調味料や果実や野菜、シロップ、果汁等を添加しても良い。本発明に係る抗酸化剤及びラジカル消去活性化剤は発酵後、殺菌処理をして用いても良く、凍結乾燥やドラムドライ等により乾物にしても良い。乳酸菌が残存する生菌のまま用いても良い。
本発明に係る抗酸化剤及びラジカル消去活性化剤のいずれかが含まれた食品としては、チーズ、ヨーグルト等の発酵乳、漬物等の発酵食品、味噌、醤油、ドレッシングなどの調味料、米飯、パン、麺類等の穀類、ジャム、フィリング、ゼリー、プリン、ケーキ等のデザート類、飲料、惣菜、飴、羊羹、饅頭等の和菓子、アイスクリーム等の冷菓、カレーのルーやホワイトソース等のソース類ふりかけ、お茶漬けの素、佃煮などがある。
次に、本発明に係る抗酸化剤及びラジカル消去活性化剤、並びにそれらいずれかが含まれた食品の実施例について説明する。先ず、表1に示すように16の乳酸菌を用意した。
乳酸菌1、4、8、10乃至14は、すんき漬から得た。すなわち、すんき漬の一部を乳酸菌用集積培地で集積培養後、滅菌生理食塩水で任意に希釈し、薬剤を添加した乳酸菌分離用寒天培地(GYP白亜寒天培地)で培養して乳酸菌の分離を行った。乳酸菌分離用寒天培地上に検出されたコロニーを個々に純培養し、常法によりグラム染色や顕微鏡による形態観察を行った後、16SrRNAをコードするSSU rDNAのさらに、PCR産物のシークエンスを行い、その塩基配列より乳酸菌の同定を行った。細菌同定検査キット(アピ50CHL(日本ビオメリュー(株))で乳酸菌の発酵特性の確認を行った。
また、乳酸菌5と15は、市販のヨーグルトから得た。すなわち、市販のヨーグルト(ヴィリス、ヴァリオ社)を1000000倍希釈し、その100μlをBCP加プレートカウントアガール培地(日水製薬(株))で培養して乳酸菌の分離を行った。乳酸菌分離用寒天培地上に検出されたコロニーを個々に純培養し、常法によりグラム染色や顕微鏡による形態観察を行った後、16SrRNAをコードするSSU rDNAのさらに、PCR産物のシークエンスを行い、その塩基配列より乳酸菌の同定を行った。さらに細菌同定検査キット(アピ50CHL(日本ビオメリュー(株))で乳酸菌の発酵特性の確認を行った。
これら食品より分離した乳酸菌以外は、ATCC、NBRCおよび(財)日本乳業技術協会より購入した。
これら乳酸菌1乃至16は、MRS培地(OXIOID)でそれぞれ純培養した培養液として用いた。
Figure 2008231002
実施例1乃至32
次に、ヤーコンを洗浄、脱皮し、その後ペースト状にすり潰したヤーコン100重量部を121℃で15分間滅菌後、滅菌水50重量部を加え混合し、乳酸菌1乃至16に係る培養液をそれぞれ2重量部加え、37℃で24時間及び72時間発酵させることによって表2に示すように実施例1乃至32を作製した。
Figure 2008231002
実験例1(抗酸化活性)
これら実施例1乃至32の発酵液をそれぞれメタノールで20倍希釈した後にろ過し、そのろ液を抗酸化活性測定試料とし、β−カロチン退色法によって実施例1乃至32の発酵液の抗酸化活性を測定した。比較例1として乳酸菌を加えずに同様に操作したものを使用した。
抗酸化活性の測定は、まず、三角フラスコに1.0%(w/v)リノール酸溶液(クロロホルム溶媒)0.1ml、0.1%(w/v)β−カロチン溶液(クロロホルム溶媒)0.25ml、20%(w/v)Tween40溶液(クロロホルム溶媒)0.5mlを入れ、窒素ガスを噴き付けることによって、クロロホルムを飛ばした後、蒸留水45mlと0.2Mリン酸緩衝液(pH6.8)5mlを入れ溶解し、リノール酸−β−カロチンエマルジョンを作製した。その後、リノール酸の酸化に伴うβ−カロチンの退色を調べた。試験管にブランク、抗酸化活性測定試料をそれぞれ100μlずつ加え、各試験管にリノール酸−β−カロチン溶液を4.9ml入れ攪拌後、60分後の470nmの吸光度を測定した。その結果を表3に示す。
Figure 2008231002
表2から明らかなように、乳酸菌を作用させてヤーコンを発酵処理させることにより、ヤーコンの抗酸化活性が増大したが分かる。
実験例2(ラジカル消去活性)
次に、実施例1乃至32の発酵液をそれぞれメタノールで20倍希釈した後、ろ過したろ液をラジカル消去活性測定試料とし、実施例1乃至32の発酵液のラジカル消去活性を測定した。比較例2として乳酸菌を加えずに同様に操作したものを使用した。
ラジカル消去活性の測定は、ラジカル消去活性測定試料200μlを試験管に取り、0.1M Tris−HCl(pH7.4)を800μl、0.5mM DPPH (1, 1-diphenyl-2-picrylhydrazyl/エタノール)1mlを添加し攪拌後、暗所で室温20分間反応させた。反応液を0.45μmのフィルターでろ過し、20μlをHPLCに注入した。HPLC条件は、カラム:TSKgel Octyl-80Ts(4.6mm×250mm、東ソー)、移動相:80%メタノール、流速:1.0ml/min、温度:室温、検出:Vis 517nmである。これらの結果を表4に示す。
Figure 2008231002
表4から明らかなように、ヤーコンを乳酸菌で発酵させることにより、ヤーコンのラジカル消去活性が増大したことが分かった。
実施例33乃至48
次に、ヤーコンを洗浄、脱皮した後、ペースト状にすり潰したヤーコン100重量部を121℃、15分間滅菌後、滅菌水50重量部を加え混合し、乳酸菌1乃至16に係る培養液をそれぞれ2重量部加え、37℃で24時間発酵させることによって実施例33乃至48に係る抗酸化剤を作製した。
実験例3(クロロゲン酸量、トリプトファン量)
次に、実施例33乃至48に係る抗酸化剤の発酵液をそれぞれ窄汁し、遠心分離した上清に含まれるクロロゲン酸含量及びトリプトファン含量をHPLCを用いて測定した。クロロゲン酸測定のHPLC条件は、カラム:TSKgel ODS-80Ts(4.6mm×150mm、東ソー)、移動相:水/メタノール/酢酸=80:15:5、流速:1.0ml/min.、温度:40℃、検出:UV 280nmである。トリプトファン測定のHPLC条件は、カラム:TSKgel ODS-80Ts(4.6mm×150mm、東ソー)、移動相:20mMリン酸緩衝液(pH2.5)/メタノール=20:80、流速:1.0ml/min.、温度:室温、検出:UV 254nmである。比較例3として乳酸菌を加えずに同様に操作したものを使用した。これらの結果を表5に示す。
Figure 2008231002
表5から明らかなように、ヤーコンを乳酸菌で発酵させることにより、クロロゲン酸及びトリプトファン含量が低下したことが分かった。
実施例49乃至64
次に、ヤーコンを洗浄、脱皮した後、ペースト状にすり潰したヤーコン100重量部を121℃、15分間滅菌後、滅菌水50重量部を加え混合し、乳酸菌1乃至16に係る培養液をそれぞれ2重量部加え、37℃で72時間発酵させることによって表6に示すように実施例49乃至64に係るヤーコン発酵液を作製した。
Figure 2008231002
実験例4
次に、実施例49乃至64に係るヤーコン発酵液の官能検査を行った。パネラー10名に実施例49乃至64に係るヤーコン発酵液を試飲させ、苦味および渋味のそれぞれについてアンケート調査を行った。苦味についてのアンケート調査項目は、苦い:0点、わずかに苦味を感じる:1点、苦味を感じない:2点の三段階とし、渋味についてのアンケート調査項目は、渋い:0点、わずかに渋味を感じる:1点、渋味を感じない:2点の三段階とし、得られた点数の合計点を算出し、合計点が高いほど苦味や渋味の低減効果があると評価した。比較例4として乳酸菌を加えない発酵前のヤーコンペーストを使用した。その結果を表7に示す。
Figure 2008231002
表7から明らかなように、ヤーコンを乳酸菌で発酵させることにより、苦味と渋みが低下したことが分かった。
実施例65乃至80
次に、キクイモの塊根を洗浄し、その後ペースト状にすり潰したキクイモ塊根100重量部を121℃で15分間滅菌後、滅菌水50重量部を加え混合し、乳酸菌1乃至16に係る培養液をそれぞれ2重量部加え、37℃で72時間発酵させることによって表8に示すように実施例65乃至80を作製した。
Figure 2008231002
実験例5(抗酸化活性)
これら実施例65乃至80の発酵液をそれぞれメタノールで20倍希釈した後にろ過し、そのろ液を抗酸化活性測定試料とし、β−カロチン退色法によって実施例65乃至80の発酵液の抗酸化活性を測定した。比較例5として乳酸菌を加えずに同様に操作したものを使用した。
抗酸化活性の測定は、まず、三角フラスコに1.0%(w/v)リノール酸溶液(クロロホルム溶媒)0.1ml、0.1%(w/v)β−カロチン溶液(クロロホルム溶媒)0.25ml、20%(w/v)Tween40溶液(クロロホルム溶媒)0.5mlを入れ、窒素ガスを噴き付けることによって、クロロホルムを飛ばした後、蒸留水45mlと0.2Mリン酸緩衝液(pH6.8)5mlを入れ溶解し、リノール酸−β−カロチンエマルジョンを作製した。その後、リノール酸の酸化に伴うβ−カロチンの退色を調べた。試験管にブランク、抗酸化活性測定試料をそれぞれ100μlずつ加え、各試験管にリノール酸−β−カロチン溶液を4.9ml入れ攪拌後、60分後の470nmの吸光度を測定した。その結果を表9に示す。
Figure 2008231002
表9から明らかなように、乳酸菌を作用させてキクイモを発酵処理させることにより、キクイモの抗酸化活性が増大したことが分かる。
実験例6(ラジカル消去活性)
次に、実施例65乃至80の発酵液をそれぞれメタノールで20倍希釈した後、ろ過したろ液をラジカル消去活性測定試料とし、実施例65乃至80の発酵液のラジカル消去活性を測定した。比較例6として乳酸菌を加えずに同様に操作したものを使用した。
ラジカル消去活性の測定は、ラジカル消去活性測定試料200μlを試験管に取り、0.1M Tris−HCl(pH7.4)を800μl、0.5mM DPPH (1, 1-diphenyl-2-picrylhydrazyl/エタノール)1mlを添加し攪拌後、暗所で室温20分間反応させた。反応液を0.45μmのフィルターでろ過し、20μlをHPLCに注入した。HPLC条件は、カラム:TSKgel Octyl-80Ts(4.6mm×250mm、東ソー)、移動相:80%メタノール、流速:1.0ml/min、温度:室温、検出:Vis 517nmである。これらの結果を表10に示す。
Figure 2008231002
表10から明らかなように、キクイモを乳酸菌で発酵させることにより、キクイモのラジカル消去活性が増大したことが分かった。
実施例81乃至96
次に、ゴボウを洗浄、脱皮した後、0.5cmの厚さにスライスしたゴボウ100重量部を121℃、15分間滅菌後、滅菌水100重量部を加え混合し、乳酸菌1乃至16に係る培養液をそれぞれ2重量部加え、37℃で5日間発酵させることによって表11に係る実施例81乃至96に係る抗酸化剤を作製した。
Figure 2008231002
実験例7(抗酸化活性)
これら実施例81乃至96の発酵液をそれぞれメタノールで20倍希釈した後にろ過し、そのろ液を抗酸化活性測定試料とし、β−カロチン退色法によって実施例81乃至96の発酵液の抗酸化活性を測定した。比較例7として乳酸菌を加えずに同様に操作したものを使用した。
抗酸化活性の測定は、まず、三角フラスコに1.0%(w/v)リノール酸溶液(クロロホルム溶媒)0.1ml、0.1%(w/v)β−カロチン溶液(クロロホルム溶媒)0.25ml、20%(w/v)Tween40溶液(クロロホルム溶媒)0.5mlを入れ、窒素ガスを噴き付けることによって、クロロホルムを飛ばした後、蒸留水45mlと0.2Mリン酸緩衝液(pH6.8)5mlを入れ溶解し、リノール酸−β−カロチンエマルジョンを作製した。その後、リノール酸の酸化に伴うβ−カロチンの退色を調べた。試験管にブランク、抗酸化活性測定試料をそれぞれ100μlずつ加え、各試験管にリノール酸−β−カロチン溶液を4.9ml入れ攪拌後、60分後の470nmの吸光度を測定した。その結果を表12に示す。
Figure 2008231002
表12から明らかなように、乳酸菌を作用させてキクイモを発酵処理させることにより、キクイモの抗酸化活性が増大したことが分かる。
実験例8(ラジカル消去活性)
次に、実施例81乃至96の発酵液をそれぞれメタノールで20倍希釈した後、ろ過したろ液をラジカル消去活性測定試料とし、実施例81乃至96の発酵液のラジカル消去活性を測定した。比較例8として乳酸菌を加えずに同様に操作したものを使用した。
ラジカル消去活性の測定は、ラジカル消去活性測定試料200μlを試験管に取り、0.1M Tris−HCl(pH7.4)を800μl、0.5mM DPPH (1, 1-diphenyl-2-picrylhydrazyl/エタノール)1mlを添加し攪拌後、暗所で室温20分間反応させた。反応液を0.45μmのフィルターでろ過し、20μlをHPLCに注入した。HPLC条件は、カラム:TSKgel Octyl-80Ts(4.6mm×250mm、東ソー)、移動相:80%メタノール、流速:1.0ml/min、温度:室温、検出:Vis 517nmである。これらの結果を表13に示す。
Figure 2008231002
表13から明らかなように、ゴボウを乳酸菌で発酵させることにより、ゴボウのラジカル消去活性が増大したことが分かった。
実施例97乃至112
次に、レタスの葉を洗浄し、その後ペースト状にすり潰したレタスの葉100重量部を121℃で15分間滅菌後、滅菌水50重量部を加え混合し、乳酸菌1乃至16に係る培養液をそれぞれ2重量部加え、37℃で7日間発酵させることによって表14に示すように実施例97乃至112を作製した。
Figure 2008231002
実験例9(抗酸化活性)
これら実施例97乃至112の発酵液をそれぞれメタノールで20倍希釈した後にろ過し、そのろ液を抗酸化活性測定試料とし、β−カロチン退色法によって実施例97乃至112の発酵液の抗酸化活性を測定した。比較例9として乳酸菌を加えずに同様に操作したものを使用した。
抗酸化活性の測定は、まず、三角フラスコに1.0%(w/v)リノール酸溶液(クロロホルム溶媒)0.1ml、0.1%(w/v)β−カロチン溶液(クロロホルム溶媒)0.25ml、20%(w/v)Tween40溶液(クロロホルム溶媒)0.5mlを入れ、窒素ガスを噴き付けることによって、クロロホルムを飛ばした後、蒸留水45mlと0.2Mリン酸緩衝液(pH6.8)5mlを入れ溶解し、リノール酸−β−カロチンエマルジョンを作製した。その後、リノール酸の酸化に伴うβ−カロチンの退色を調べた。試験管にブランク、抗酸化活性測定試料をそれぞれ100μlずつ加え、各試験管にリノール酸−β−カロチン溶液を4.9ml入れ攪拌後、60分後の470nmの吸光度を測定した。その結果を表15に示す。
Figure 2008231002
表15から明らかなように、乳酸菌を作用させてレタスの葉を発酵処理させることにより、レタスの葉の抗酸化活性が増大したことが分かる。
実験例10(ラジカル消去活性)
次に、実施例97乃至112の発酵液をそれぞれメタノールで20倍希釈した後、ろ過したろ液をラジカル消去活性測定試料とし、実施例97乃至112の発酵液のラジカル消去活性を測定した。比較例10として乳酸菌を加えずに同様に操作したものを使用した。
ラジカル消去活性の測定は、ラジカル消去活性測定試料200μlを試験管に取り、0.1M Tris−HCl(pH7.4)を800μl、0.5mM DPPH (1, 1-diphenyl-2-picrylhydrazyl/エタノール)1mlを添加し攪拌後、暗所で室温20分間反応させた。反応液を0.45μmのフィルターでろ過し、20μlをHPLCに注入した。HPLC条件は、カラム:TSKgel Octyl-80Ts(4.6mm×250mm、東ソー)、移動相:80%メタノール、流速:1.0ml/min、温度:室温、検出:Vis 517nmである。これらの結果を表16に示す。
Figure 2008231002
表16から明らかなように、レタスの葉を乳酸菌で発酵させることにより、レタスの葉のラジカル消去活性が増大したことが分かった。
実施例113乃至128
次に、フキの茎を洗浄し、筋を取り、その後1cmの長さに切断したフキの茎100重量部を121℃で15分間滅菌後、滅菌水100重量部を加え混合し、乳酸菌1乃至16に係る培養液をそれぞれ2重量部加え、37℃で72時間発酵させることによって表17に示すように実施例113乃至128を作製した。
Figure 2008231002
実験例11(抗酸化活性)
これら実施例113乃至128の発酵液をそれぞれメタノールで20倍希釈した後にろ過し、そのろ液を抗酸化活性測定試料とし、β−カロチン退色法によって実施例113乃至128の発酵液の抗酸化活性を測定した。比較例11として乳酸菌を加えずに同様に操作したものを使用した。
抗酸化活性の測定は、まず、三角フラスコに1.0%(w/v)リノール酸溶液(クロロホルム溶媒)0.1ml、0.1%(w/v)β−カロチン溶液(クロロホルム溶媒)0.25ml、20%(w/v)Tween40溶液(クロロホルム溶媒)0.5mlを入れ、窒素ガスを噴き付けることによって、クロロホルムを飛ばした後、蒸留水45mlと0.2Mリン酸緩衝液(pH6.8)5mlを入れ溶解し、リノール酸−β−カロチンエマルジョンを作製した。その後、リノール酸の酸化に伴うβ−カロチンの退色を調べた。試験管にブランク、抗酸化活性測定試料をそれぞれ100μlずつ加え、各試験管にリノール酸−β−カロチン溶液を4.9ml入れ攪拌後、60分後の470nmの吸光度を測定した。その結果を表18に示す。
Figure 2008231002
表18から明らかなように、乳酸菌を作用させてフキの茎を発酵処理させることにより、フキの茎の抗酸化活性が増大したことが分かる。
実験例12(ラジカル消去活性)
次に、実施例113乃至128の発酵液をそれぞれメタノールで20倍希釈した後、ろ過したろ液をラジカル消去活性測定試料とし、実施例113乃至128の発酵液のラジカル消去活性を測定した。比較例12として乳酸菌を加えずに同様に操作したものを使用した。
ラジカル消去活性の測定は、ラジカル消去活性測定試料200μlを試験管に取り、0.1M Tris−HCl(pH7.4)を800μl、0.5mM DPPH (1, 1-diphenyl-2-picrylhydrazyl/エタノール)1mlを添加し攪拌後、暗所で室温20分間反応させた。反応液を0.45μmのフィルターでろ過し、20μlをHPLCに注入した。HPLC条件は、カラム:TSKgel Octyl-80Ts(4.6mm×250mm、東ソー)、移動相:80%メタノール、流速:1.0ml/min、温度:室温、検出:Vis 517nmである。これらの結果を表19に示す。
Figure 2008231002
表19から明らかなように、フキの茎を乳酸菌で発酵させることにより、フキの茎のラジカル消去活性が増大したことが分かった。
実施例129乃至144
次に、ヨモギの葉を洗浄し、その後ペースト状にすり潰したヨモギの葉100重量部を121℃で15分間滅菌後、滅菌水150重量部を加え混合し、乳酸菌1乃至16に係る培養液をそれぞれ2重量部加え、37℃で72時間発酵させることによって表20に示すように実施例129乃至144を作製した。
Figure 2008231002
実験例13(抗酸化活性)
これら実施例129乃至144の発酵液をそれぞれメタノールで20倍希釈した後にろ過し、そのろ液を抗酸化活性測定試料とし、β−カロチン退色法によって実施例129乃至144の発酵液の抗酸化活性を測定した。比較例13として乳酸菌を加えずに同様に操作したものを使用した。
抗酸化活性の測定は、まず、三角フラスコに1.0%(w/v)リノール酸溶液(クロロホルム溶媒)0.1ml、0.1%(w/v)β−カロチン溶液(クロロホルム溶媒)0.25ml、20%(w/v)Tween40溶液(クロロホルム溶媒)0.5mlを入れ、窒素ガスを噴き付けることによって、クロロホルムを飛ばした後、蒸留水45mlと0.2Mリン酸緩衝液(pH6.8)5mlを入れ溶解し、リノール酸−β−カロチンエマルジョンを作製した。その後、リノール酸の酸化に伴うβ−カロチンの退色を調べた。試験管にブランク、抗酸化活性測定試料をそれぞれ100μlずつ加え、各試験管にリノール酸−β−カロチン溶液を4.9ml入れ攪拌後、60分後の470nmの吸光度を測定した。その結果を表21に示す。
Figure 2008231002
表21から明らかなように、乳酸菌を作用させてヨモギの葉を発酵処理させることにより、ヨモギの葉の抗酸化活性が増大したことが分かる。
実験例14(ラジカル消去活性)
次に、実施例129乃至144の発酵液をそれぞれメタノールで20倍希釈した後、ろ過したろ液をラジカル消去活性測定試料とし、実施例129乃至144の発酵液のラジカル消去活性を測定した。比較例14として乳酸菌を加えずに同様に操作したものを使用した。
ラジカル消去活性の測定は、ラジカル消去活性測定試料200μlを試験管に取り、0.1M Tris−HCl(pH7.4)を800μl、0.5mM DPPH (1, 1-diphenyl-2-picrylhydrazyl/エタノール)1mlを添加し攪拌後、暗所で室温20分間反応させた。反応液を0.45μmのフィルターでろ過し、20μlをHPLCに注入した。HPLC条件は、カラム:TSKgel Octyl-80Ts(4.6mm×250mm、東ソー)、移動相:80%メタノール、流速:1.0ml/min、温度:室温、検出:Vis 517nmである。これらの結果を表8に示す。
Figure 2008231002
表22から明らかなように、ヨモギの葉を乳酸菌で発酵させることにより、ヨモギの葉のラジカル消去活性が増大したことが分かった。
実施例145乃至160
次に、チコリの根を洗浄し、その後ペースト状にすり潰したチコリの根100重量部を121℃で15分間滅菌後、滅菌水50重量部を加え混合し、乳酸菌1乃至16に係る培養液をそれぞれ2重量部加え、37℃で72時間発酵させることによって表23に示すように実施例145乃至160を作製した。
Figure 2008231002
実験例15(抗酸化活性)
これら実施例145乃至160の発酵液をそれぞれメタノールで20倍希釈した後にろ過し、そのろ液を抗酸化活性測定試料とし、β−カロチン退色法によって実施例145乃至160の発酵液の抗酸化活性を測定した。比較例15として乳酸菌を加えずに同様に操作したものを使用した。
抗酸化活性の測定は、まず、三角フラスコに1.0%(w/v)リノール酸溶液(クロロホルム溶媒)0.1ml、0.1%(w/v)β−カロチン溶液(クロロホルム溶媒)0.25ml、20%(w/v)Tween40溶液(クロロホルム溶媒)0.5mlを入れ、窒素ガスを噴き付けることによって、クロロホルムを飛ばした後、蒸留水45mlと0.2Mリン酸緩衝液(pH6.8)5mlを入れ溶解し、リノール酸−β−カロチンエマルジョンを作製した。その後、リノール酸の酸化に伴うβ−カロチンの退色を調べた。試験管にブランク、抗酸化活性測定試料をそれぞれ100μlずつ加え、各試験管にリノール酸−β−カロチン溶液を4.9ml入れ攪拌後、60分後の470nmの吸光度を測定した。その結果を表24に示す。
Figure 2008231002
表24から明らかなように、乳酸菌を作用させてチコリの根を発酵処理させることにより、チコリの根の抗酸化活性が増大したことが分かる。
実験例16(ラジカル消去活性)
次に、実施例145乃至160の発酵液をそれぞれメタノールで20倍希釈した後、ろ過したろ液をラジカル消去活性測定試料とし、実施例145乃至160の発酵液のラジカル消去活性を測定した。比較例16として乳酸菌を加えずに同様に操作したものを使用した。
ラジカル消去活性の測定は、ラジカル消去活性測定試料200μlを試験間に取り、0.1M Tris−HCl(pH7.4)を800μl、0.5mM DPPH (1, 1-diphenyl-2-picrylhydrazyl/エタノール)1mlを添加し攪拌後、暗所で室温20分間反応させた。反応液を0.45μmのフィルターでろ過し、20μlをHPLCに注入した。HPLC条件は、カラム:TSKgel Octyl-80Ts(4.6mm×250mm、東ソー)、移動相:80%メタノール、流速:1.0ml/min、温度:室温、検出:Vis 517nmである。これらの結果を表25に示す。
Figure 2008231002
表25から明らかなように、チコリの根を乳酸菌で発酵させることにより、チコリの根のラジカル消去活性が増大したことが分かった。
実施例161乃至176
次に、春菊を洗浄し、その後ペースト状にすり潰した春菊100重量部を121℃で15分間滅菌後、滅菌水150重量部を加え混合し、乳酸菌1乃至16に係る培養液をそれぞれ2重量部加え、37℃で72時間発酵させることによって表26に示すように実施例161乃至176を作製した。
Figure 2008231002
実験例17(抗酸化活性)
これら実施例161乃至176の発酵液をそれぞれメタノールで20倍希釈した後にろ過し、そのろ液を抗酸化活性測定試料とし、β−カロチン退色法によって実施例161乃至176の発酵液の抗酸化活性を測定した。比較例17として乳酸菌を加えずに同様に操作したものを使用した。
抗酸化活性の測定は、まず、三角フラスコに1.0%(w/v)リノール酸溶液(クロロホルム溶媒)0.1ml、0.1%(w/v)β−カロチン溶液(クロロホルム溶媒)0.25ml、20%(w/v)Tween40溶液(クロロホルム溶媒)0.5mlを入れ、窒素ガスを噴き付けることによって、クロロホルムを飛ばした後、蒸留水45mlと0.2Mリン酸緩衝液(pH6.8)5mlを入れ溶解し、リノール酸−β−カロチンエマルジョンを作製した。その後、リノール酸の酸化に伴うβ−カロチンの退色を調べた。試験管にブランク、抗酸化活性測定試料をそれぞれ100μlずつ加え、各試験管にリノール酸−β−カロチン溶液を4.9ml入れ攪拌後、60分後の470nmの吸光度を測定した。その結果を表27に示す。
Figure 2008231002
表27から明らかなように、乳酸菌を作用させて春菊を発酵処理させることにより、春菊の抗酸化活性が増大したことが分かる。
実験例18(ラジカル消去活性)
次に、実施例161乃至176の発酵液をそれぞれメタノールで20倍希釈した後、ろ過したろ液をラジカル消去活性測定試料とし、実施例161乃至176の発酵液のラジカル消去活性を測定した。比較例18として乳酸菌を加えずに同様に操作したものを使用した。
ラジカル消去活性の測定は、ラジカル消去活性測定試料200μlを試験管に取り、0.1M Tris−HCl(pH7.4)を800μl、0.5mM DPPH (1, 1-diphenyl-2-picrylhydrazyl/エタノール)1mlを添加し攪拌後、暗所で室温20分間反応させた。反応液を0.45μmのフィルターでろ過し、20μlをHPLCに注入した。HPLC条件は、カラム:TSKgel Octyl-80Ts(4.6mm×250mm、東ソー)、移動相:80%メタノール、流速:1.0ml/min、温度:室温、検出:Vis 517nmである。これらの結果を表28に示す。
Figure 2008231002
表28から明らかなように、春菊を乳酸菌で発酵させることにより、春菊のラジカル消去活性が増大したことが分かった。
次に、本発明に係る抗酸化剤若しくはラジカル消去活性化剤が含まれた食品として発酵ヤーコンのシロップ漬けを作製した。先ず、原材料となるヤーコンを洗浄し、皮を剥いてから1.5cm角に切断したもの100部及び果糖ぶどう糖液糖で糖度30に調整したシロップ250部を均一に混合し、90℃、30分間殺菌後、45℃まで冷却し、乳酸菌11に係るペディオコッカス・ペントサセウスのスタータを20部添加し、容器に充填した後、37℃で発酵させた。約72時間後に発酵を終了させ、冷却した。発酵終了時のpHは4.0であり、苦味と渋味のない発酵ヤーコンのシロップ漬けとなった。
次に、本発明に係る抗酸化剤若しくはラジカル消去活性化剤が含まれた食品として発酵ヤーコンのジャムを作製した。先ず、原材料となるヤーコンを洗浄し、皮を剥いてからペースト状にしたもの100部及び果糖ぶどう糖液糖で糖度20に調整したシロップ70部を均一に混合し、90℃、30分間殺菌後、45℃まで冷却し、乳酸菌10に係るロイコノストック・シトレウスのスタータを30部添加し、37℃で発酵させた。約48時間後に発酵を終了させた。発酵終了時のpHは3.7であった。このヤーコン発酵液を加熱し、砂糖130重量部を徐々に添加して糖度54になるまで煮詰め、冷却した。苦味と渋味のない発酵ヤーコンのジャムとなった。
次に、本発明に係る抗酸化剤若しくはラジカル消去活性化剤が含まれた食品として発酵ヤーコンのゼリーを作製した。先ず、原材料となるヤーコンを洗浄し、皮を剥いてから細砕して圧搾したヤーコン汁100部及び砂糖25部を均一に混合し、90℃、30分間殺菌後、45℃まで冷却し、乳酸菌5に係るラクトコッカス・ラクティスのスタータを20部添加し、40℃で発酵させた。約24時間後に発酵を終了させた。発酵終了時のpHは3.9であった。このヤーコン発酵液に0.6%濃度で溶解した寒天溶液75重量部と1cm角にダイスカットしたパイナップル30重量部を混合し、容器に充填、冷却して発酵ヤーコンゼリーを得た。苦味と渋味のない発酵ヤーコンのゼリーとなった。
次に、本発明に係る抗酸化剤若しくはラジカル消去活性化剤が含まれた食品として発酵ヤーコンのベジタブルソース入りヨーグルトを作製した。先ず、原材料となるヤーコンを洗浄し、皮を剥いてから1.5cm角に切断したもの100部、ペースト状にすり潰したヤーコン100部及び果糖ぶどう糖液糖で糖度35に調整したシロップ150部を均一に混合し、90℃、30分間殺菌後、45℃まで冷却し、乳酸菌4に係るラクトバチルス・フェルメンタムのスタータを20部添加し、容器に充填した後、37℃で発酵させた。約24時間後にpHは3.6で発酵を終了させ、冷却した。その後予め作製したヨーグルト、すなわち生乳600部、脱脂粉乳120部及び水300部を均一に混合し、溶解、殺菌後、乳酸菌3に係るラクトバチルス・アシドフィラス、乳酸菌5に係るラクトコッカス・ラクティス及び乳酸菌7に係るストレプトコッカス・サルバリウス・subsp・サーモフィラスの混合スタータを120部添加し、40℃でpH4.1になるまで発酵させたヨーグルトに、発酵ヤーコンのベジタブルソース及び果糖ぶどう糖液糖80部を混合し、容器に充填した。苦味と渋味のない発酵ヤーコンのベジタブルソース入りヨーグルトとなった。
次に、本発明に係る抗酸化剤若しくはラジカル消去活性化剤が含まれた食品として発酵ゴボウの花びら餅風餅菓子を作製した。先ず、原材料となるゴボウを洗浄し、皮を剥いてから5cmの長さに切断したもの100部、水80重量部及び砂糖20部を均一に混合し、90℃、30分間殺菌後、45℃まで冷却し、乳酸菌13に係るロイコノストック・ガーリカムのスタータを50部添加し、37℃で発酵させた。約72時間後に発酵を終了させた。発酵終了時のpHは4.0であった。この発酵ゴボウ液にグラニュー糖200重量部を加え2時間煮て、発酵ゴボウの砂糖煮を作製した。次に、あらかじめ用意した求肥40gを丸く延ばし、食紅で紅色に染めた白並み餡と発酵ゴボウの砂糖煮を包み発酵ゴボウの花びら餅風餅菓子を得た。苦味と渋味のない発酵ゴボウの花びら餅風餅菓子となった。
次に、本発明に係る抗酸化剤若しくはラジカル消去活性化剤が含まれた食品として発酵キクイモの漬けものを作製した。先ず、原材料となるキクイモを洗浄したもの100部及び醤油、日本酒、水から成る調味液150部を均一に混合し、90℃、30分間殺菌後、45℃まで冷却し、乳酸菌2に係るラクトバチルス・サケイのスタータを20部添加し、25℃で7日間発酵させた。発酵終了時のpHは3.9であり、苦味と渋味のない発酵キクイモの漬けものとなった。
次に、本発明に係る抗酸化剤若しくはラジカル消去活性化剤が含まれた食品として発酵フキの煮付を作製した。先ず、原材料となるフキを洗浄し、皮を剥いてから4cmの長さに切断したもの100部、水200重量部及び果糖ぶどう糖液100部を均一に混合し、90℃、30分間殺菌後、45℃まで冷却し、乳酸菌16に係るエンテロコッカス・フェカリスのスタータを50部添加し、37℃で発酵させた。約48時間後に発酵を終了させた。発酵終了時のpHは3.8であった。このフキの発酵液を加熱し、砂糖200重量部を加え2時間煮た後、醤油5部及び日本酒20部を加え、煮汁が3分の1の量になるまで煮詰め、発酵フキの煮付を得た。苦味と渋味のない発酵フキの煮付となった。
次に、本発明に係る抗酸化剤若しくはラジカル消去活性化剤が含まれた食品として発酵春菊のおひたしを作製した。先ず、原材料となる春菊を洗浄し、切断したもの100部に水150部を添加し均一に混合後95℃、5分間殺菌後、45℃まで冷却し、乳酸菌4に係るラクトバチルス・フェルメンタムのスタータを20部添加し、30℃で発酵させた。約48時間後に発酵を終了させた。発酵終了時のpHは4.0であった。その後、水切りをして醤油、塩、だし汁を添加し、発酵春菊のおひたしを得た。苦味と渋味のない発酵春菊のおひたしとなった。
次に、本発明に係る抗酸化剤若しくはラジカル消去活性化剤が含まれた食品として発酵レタスと発酵ヨモギの混合飲料を作製した。先ず、原材料となるレタスとヨモギの葉を洗浄し、切断したもの100部及び水250部をミキサーにかけペースト状とし、均一に混合後90℃、30分間殺菌後、45℃まで冷却し、乳酸菌1に係るラクトバチルス・プランタラムのスタータを20部添加し、容器に充填した後、37℃で発酵させた。約30時間後に発酵を終了させ、冷却した。発酵終了時のpHは3.8であり、苦味と渋味のない発酵レタスと発酵ヨモギの混合飲料となった。

Claims (7)

  1. 乳酸菌を作用することによって発酵処理されたキク科の食用植物を含有することを特徴とする抗酸化剤。
  2. 前記乳酸菌は、ラクトバチルス属に属する乳酸菌、ラクトコッカス属に属する乳酸菌、ロイコノストック属に属する乳酸菌、ペディオコッカス属に属する乳酸菌、エンテロコッカス属に属する乳酸菌及びストレプトコッカス属に属する乳酸菌のいずれか1以上であることを特徴とする請求項1記載の抗酸化剤。
  3. 前記キク科の食用植物は、ヤーコン、キクイモ、ゴボウ、フキ、チコリ、春菊、ヨモギ及びレタスのいずれか1以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の抗酸化剤。
  4. 乳酸菌を作用することによって発酵処理されたキク科の食用植物を含有することを特徴とするラジカル消去活性化剤。
  5. 前記乳酸菌は、ラクトバチルス属に属する乳酸菌、ラクトコッカス属に属する乳酸菌、ロイコノストック属に属する乳酸菌、ペディオコッカス属に属する乳酸菌、エンテロコッカス属に属する乳酸菌及びストレプトコッカス属に属する乳酸菌のいずれか1以上であることを特徴とする請求項1記載のラジカル消去活性化剤。
  6. 前記キク科の食用植物は、ヤーコン、キクイモ、ゴボウ、フキ、チコリ、春菊、ヨモギ及びレタスのいずれか1以上であることを特徴とする請求項4又は5記載のラジカル消去活性。
  7. 請求項1乃至3いずれか記載の抗酸化剤、又は請求項4乃至6いずれか記載のラジカル消去活性化剤を含有することを特徴とする食品。
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