JP2008229173A - 遊技機および画像音響生成プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】演出制御とは独立して、特定オブジェクトの動画像の演出態様を自ら決定し画像生成する遊技機および画像生成プログラムの提供。
【解決手段】第1の条件になったことを契機に特定オブジェクトの移動経路を自ら保有する経路設定情報に基づき演算し、第2の条件になったことを契機にこの特定オブジェクトを移動させる予告演出の動画像を生成するので、演出制御情報とは独立して、特定オブジェクトの動画像の演出態様を自ら決定し画像生成することが可能である。
【選択図】図4

Description

本発明は、遊技機のための画像音響生成に係り、特に、階層的に作成された基板のうち下流に位置する基板に一定の機能を持たせた技術に関する。
近年の遊技機は、パチンコにおける遊技球によるゲームやスロットマシンにおけるリール回転によるゲームに加えて、複雑な画像表示や音響再生をすることによって、遊技状態を効果的に演出するように構成されている。
例えば、特開2006−68072号公報には、オブジェクトの画像表示によって遊技の状況を表示する遊技機が開示されている。この遊技機は、画像表示されるオブジェクトについての位置情報を決定する位置決定手段、位置情報に応じて画像信号を生成する画像表示制御手段、画像信号を受信して画像の表示を行う画像表示手段、位置情報に応じて音声信号を生成する音声信号供給手段、および音声信号を受信して音声を出力する音声出力手段を備えるものである(特許文献1、段落0007)。
上記遊技機の構成によれば、遊技機が備える音声信号供給手段が、オブジェクトについての位置情報に応じて音声信号を生成するため、画像表示されるオブジェクトについての位置を決定し、これに応じて画像信号を生成するとともに、この位置に対応する音声を出力する場合でも、オブジェクトが取り得る位置のすべてに対して、音声信号を予め記憶しておくといった必要がない。したがって、記憶容量の増加を抑えつつも、画像表示されるオブジェクト位置について選択のバリエーションを確保することができることとされていた(特許文献1、段落0008)。
特開2006−68072号公報(段落0007、0008)
しかしながら、上記従来の遊技機では、サブCPUが演出内容に相当するオブジェクトの位置情報を決定し、表示制御をしていたため、演出内容の複雑さに応じて、基板内を供給する制御情報量が多くなり、プログラムのコーディング量(容量)が多くなり、プログラミングのための労力が大きくならざるを得なかった。
特に、遊技機の分野では、抽選結果の当たりを予感させるような予告表示を短時間に実施する場合があるが、このような予告表示に関する演出内容のマイナーチェンジの要請があっても、演出全体を制御するプログラム自体を変更せざるをえず、同系列の遊技機のバージョンアップに負担が強いられていた。
そこで、本発明は、演出制御とは独立して、特定オブジェクトの動画像の演出態様を自ら決定し画像生成することのできる遊技機およびそのための画像音響生成プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の遊技機は、所定の演出制御情報に基づいて動画像を生成する遊技機において、第1の条件に合致した場合に、特定オブジェクトの移動が許可されている経路網に対して経路設定ルールに基づいて移動経路を演算して設定し、第2の条件に合致した場合に、設定された該移動経路に沿って該特定オブジェクトを移動させる動画像の生成を開始すること、を特徴とする。
上記構成によれば、演出制御情報に基づいて動画像を生成する場合に、第1の条件になったことを契機に特定オブジェクトの移動経路を自ら保有する経路設定情報に基づき演算し、第2の条件になったことを契機にこの特定オブジェクトを移動させる動画像を生成する。よって、特定オブジェクトの動画像演出態様の変更は、動画像の生成に係る基板、例えば、画像音響生成基板の変更のみで対応することが可能であり、演出制御や抽選に係る上流の基板におけるプログラム作成や制御負担が抑制できる。
ここで「遊技機」に限定は無いが、例えば回動式遊技機(以下、「スロットマシン」という。)、ぱちんこ機(第一種ぱちんこ機、第二種ぱちんこ機を含む)等を含む。
例えば、上記経路設定ルールとして、特定オブジェクトの移動経路を演算するに当たり、特定オブジェクトが経路網上の特定位置を通過することを含む。係るルールによれば、特定位置を経路網の任意の位置に設定することで、その特定位置を通過する移動経路が演算される。特定オブジェクトを必ず通過させたい位置を特定位置に設定する経路設定ルールを画像音響生成基板等に記憶させておけば、上流の基板の動作とは無関係に、特定オブジェクトを任意の特定位置を通過するような移動経路で走行させることが可能である。
ここで上記経路網上の特定位置は、特定オブジェクトとは異なる他のオブジェクトの配置された位置とすることが可能である。係る特定位置への設定によれば、特定オブジェクトが他のオブジェクトを目がけて走り通り過ぎて走り去るような画像演出を提供することが可能である。
例えば上記経路設定ルールとして、画像表示範囲外となる経路網の一点を始点とすることを含む。係るルールによれば、特定オブジェクトが画像表示されない経路網の一点から出発することとなるため、特定オブジェクトが画像表示枠外から現れるような画像を提供可能である。
例えば上記経路設定ルールとして、画像表示範囲外となる経路網の一点を終点とすることを含む。係るルールによれば、特定オブジェクトが画像表示されない経路網の一点にまで移動するため、特定オブジェクトが走行後に画像表示枠外に消えていくような画像を提供可能である。
例えば上記経路設定ルールとして、経路網のうち行き止まりとなる経路を移動経路の候補から除外することを含む。係るルールによれば、それ以降の移動の路を断たれてしまうような行き止まりに向かう経路が除外されるので、適切な特定オブジェクトの移動経路を提供可能である。
ここで、上記経路設定ルールに基づいて移動経路が複数設定された場合に、経路選択ルールに基づいて複数の移動経路のうち一つを選択するように構成することが好ましい。係る構成によれば、演算によって複数の移動経路が設定可能であった場合にさらにその中の一つを選択するためのルールが設けられているので、一つの最適な移動経路を抽出可能となる。経路選択ルールとしては種々のものが考えられるが、例えば、始点から終点までの移動距離(コマ数)が最も短いもの、方向転換も最も多い(少ない)もの等、特定オブジェクトにさせたい動きの態様に応じて設定すればよい。
具体的に、本発明の遊技機は、
1)経路網を定義する経路網情報を記憶する経路網情報記憶部と、
2)経路設定ルールを記憶する経路設定ルール記憶部と、
3)該経路網情報と経路設定ルールとを参照して経路網に対して特定オブジェクトが移動するための移動経路を演算して設定する移動経路演算部と、
4)設定された該移動経路に沿って該特定オブジェクトを移動させる動画像を生成する画像生成部と、
を備える。
また本発明の遊技機において、乱数に基づく抽選演算を実施し該抽選演算の抽選結果情報を出力する抽選実施部を備え、第1の条件は、該抽選結果が特定の結果となっていることとすることが可能である。係る構成によれば、特定オブジェクトの移動経路演算を抽選結果に係らせることができるので、遊技機の抽選の結果に応じて特定オブジェクトの移動態様を決めたいような仕様に適する。
また本発明の遊技機において、第1の条件および/または第2の条件は、遊技機の操作スイッチのいずれかが操作されたこととすることが可能である。係る構成によれば、特定オブジェクトの演算開始や移動開始を操作スイッチに係らせることができるので、遊技機の操作に応じて特定オブジェクトの移動を制御するような仕様に適する。
本発明は、コンピュータに、
1)第1の条件に合致した場合に、特定オブジェクトの移動が許可されている経路網に対して経路設定ルールに基づいて移動経路を演算して設定する機能と、
2)第2の条件に合致した場合に、設定された該移動経路に沿って該特定オブジェクトを移動させる動画像を生成する機能と、
を実行させるための遊技機のための画像音響生成プログラムでもある。
このような本発明の画像生成プログラムは、記憶媒体に格納されて流通されるものである。このような記憶媒体としては、コンピュータに読み取り可能な媒体であり、各種ROM、フラッシュメモリを備えたUSBメモリ、USBメモリ、SDメモリ、メモリスティック、メモリカードや、FD、CD−ROM、±R/W、RAM、DVD−ROM、±R/W、RAM、等の物理的な記憶媒体を含む。また広義の記録媒体として、プログラムを伝送可能なインターネット等の伝送媒体をも含むものとする。伝送媒体を通して伝送されたプログラム(ダウンロード)されたプログラムは、そのままメモリに記憶されて、コンピュータに実行されるものだからである。
本発明によれば、第1の条件になったことを契機に特定オブジェクトの移動経路を自ら保有する経路設定情報に基づき演算し、第2の条件になったことを契機にこの特定オブジェクトを移動させる動画像を生成するので、特定オブジェクトの動画像演出態様の変更は、動画像の生成に係る基板、例えば、画像音響生成基板の変更のみで対応することが可能であり、演出制御や抽選に係る上流の基板におけるプログラム作成や制御負担が抑制できる。
以下、本発明の好適な実施形態として、遊技場等に設置される遊技機(スロットマシン)に、本発明の画像生成プログラムに基づく画像生成方法を適用したものを例示する。以下の実施形態は本発明の適応例に過ぎず、本発明は実施形態に限定されず種々に変更して適用することが可能である。
(定義)
本明細書における用語を以下のように定義する。
「遊技」とはメダルの投入からストップスイッチの操作を経た次のメダルの投入前までの一連の動作をいう。
「通常遊技」とは、デフォルト状態のために設定された期待値で実行される「遊技」をいう。
「特別遊技」とは、「通常遊技」とは異なる「遊技」であって遊技者に有利な「遊技」をいう。
「抽選」とは、遊技機が所定の条件(スイッチの操作状態等)になった場合に、乱数等を用いて、予め定められた期待値でコンピュータがくじを引く処理をいう。
「当選」とは、「抽選」の結果、当たりになった場合をいい、特に、コンピュータによるくじ引きで当たりとなった場合をいう。本実施形態では機械的に定まる「入賞」と区別して用いる。
「入賞」とは、停止したリールにより示される有効ライン上の図柄の組合せが、特定の役を示す状態となっていることをいう。
「役」とは、抽選の結果が当選である場合に、その当選の種類を特定するものである。「当選役」または図柄が揃った場合には「入賞役」ともいう。
「特別役」とは、「特別遊技」に移行させるための役である。
「小役」とは、その小役の種類に応じた枚数のメダルを遊技者に払い出すための役である。
「リプレイ」とは、前回の遊技で投入されたメダル枚数を維持したまま再遊技を行う権利を与えるための役である。
「有効ライン」とは、停止した図柄の並びを便宜上示すもので、有効ライン上に並んだ図柄の組合せによって特定の「役」であるか「ハズレ」であるかを示すものである。複数の「有効ライン」が設定されている場合には、それらをまとめて「有効ライン群」という。
(筐体構成)
まず筐体構成から説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るスロットマシンの外観を示す正面図である。
図1に示すように、本実施形態に係るスロットマシン10の筐体の前面部は、開閉自在にフロントパネル20が取り付けられている。フロントパネル20の上部に表示機能を有する演出表示装置40が設けられた表示領域となっており、中央部に操作部が設けられている。
筐体上部には、表示機能を有する演出表示装置40が設けられている。演出表示装置40は、例えば液晶パネルを含んで構成されており、種々の演出のための画像や遊技に必要な情報を表示領域に表示可能に構成されている。演出表示装置40には、1つの透明な表示窓21が設けられている。表示窓21の領域には、画像を表示するための液晶や液晶を構成する部材(偏光板など)や液晶を制御する回路などが設けられておらず、光を透過するようになっており、物理的に画像表示できない領域となっている。
筐体内部であって表示窓21を通して視認可能な位置には、3つのリール(回胴)が配置されている。正面から見て左側から、左リール31L、中リール31C、右リール31Rの順番で配置されている。
リール31L、31C及び31Rは、リング状の中空構造に成形されている。リールの外周は、外周面に貼られるリールテープの幅に成形されており、外周面にはリールテープ上に印刷される図柄の形状に合わせて開口が複数設けられている。リールの内部は中空になっており、外周面から延びるフレームで回転軸が支持されている。
リールの外周面には入賞図柄(入賞役を構成する図柄)を印刷したリールテープが各々貼られている。それぞれのリールテープには、例えば21個の図柄が等間隔で配列されて印刷されている。図柄の配列は、リールテープごとに異なるようになっている。リールテープの図柄が、リールの外周面に設けられた開口に対応するようになっている。表示窓21からは、この表示窓を通してリール31L、31C及び31Rが観察されるようになっており、各リール外周面の上下方向で連続する3つの図柄が見えるように表示窓21の大きさが設定されている。図1では、リール群31(リール31L、31C及び31Rのまとまりを意味する)上に示された円が、一つの図柄を示している。
リール31L、31C及び31Rのそれぞれの回転軸には、ステッピングモータ(図示せず)が各々連結されている。このステッピングモータは、リール31L、31C及び31Rを任意の速度で回転させたり、任意の角度(位置)で停止させたりすることが可能になっている。各リールが回転する場合には、リール31L、31C及び31Rの図柄が表示窓21内で上下に移動しているように視認されるようになっている。
リール31L、31C及び31Rの内側には、バックランプ(図示せず)が設けられている。バックランプはリールごとに3個ずつ配置されており、リールが停止した時に表示窓21から見える総計で9個の図柄に対して、リール外周面の開口を通して光を照射するようになっている。
図1に示す表示窓21上の破線は、有効ライン22a、22b及び22cからなる有効ライン群22を示すものである。有効ライン群22は、水平方向の中段の有効ライン22aと、水平方向の上段及び下段の2本の有効ライン22bと、右下がり及び左下がりの斜め方向の2本の有効ライン22cとから構成されている。そして、リール31L、31C及び31Rに付された図柄は、リール31L、31C及び31Rが停止した時に、表示窓21から見える9個の図柄が全てこれらの有効ライン群22上に位置するような間隔で配置されている。
スロットマシン10の筐体の中央部において、演出表示装置40の右下側に当たる位置には、メダル投入口23が設けられている。メダル投入口23からメダルが投入されると、投入されたメダル枚数に応じて有効ライン22a、22b及び22cの1ライン乃至5ラインが有効になるように構成されている。すなわち、投入した枚数のメダルが掛け金として徴収される。投入されたメダルが1枚の場合には1つの有効ライン22aが有効になり、2枚のときは水平方向の3つの有効ライン22a及び22bが有効になり、3枚のときはさらに加えて斜め方向の2つの有効ライン22cを含む総計で5つの有効ライン22a〜22cが有効になる。これらの制御は、後述のメインCPU(中央演算装置)51(図2参照)により行われる。例えば、3枚のメダルが投入されている場合には、リール31L、31C及び31Rが停止した時に、少なくとも1つの有効ライン22a〜22cに特定の図柄の組み合わせが停止していれば、その組み合わせに応じた役に入賞したこととなる。
また筐体の中央部には、遊技者によって操作される各種の操作スイッチが設けられている。例えば、本実施形態では、スタートスイッチ41、ストップスイッチ群42及びベットスイッチ群43が設けられている。
スタートスイッチ41は、リール31L、31C及び31Rの回転をスタートさせるときに遊技者が操作するスイッチ、例えばボタンやレバーである。ストップスイッチ群42は、左リール31Lを停止させるときに操作する左ストップスイッチ42Lと、中リール31Cを停止させるときに操作する中ストップスイッチ42Cと、右リール31Rを停止させるときに操作する右ストップスイッチ42Rとから構成されている。これらのストップスイッチ42L、42C及び42Rは、例えばボタンとして並設されている。
ベットスイッチ群43は、遊技者がクレジット内のメダルを投入する際にベット数(賭数)を指定するスイッチ群であり、1ベット・2ベットスイッチ43a及びMAXベットスイッチ(3ベットスイッチ)43bから構成されている。これらのベットスイッチ43a及び43bも、例えばボタンとして配置されている。1ベット・2ベットスイッチ43aが操作されると、1枚又は2枚のメダルがベットされ(ゲームの掛け額として徴収され)、MAXベットスイッチ43bが操作されると、最大ベット数である3枚のメダルがベットされる。すなわち、ベットスイッチ群43の操作で指定されるベット数が、クレジットとなっているメダル数から徴収され、クレジットがベット数だけ減算される。
さらに、筐体の下部の中央部には、メダル払出口90が設けられ、メダル払出口90の両側には、スピーカ71(左スピーカ71Lおよび右スピーカ71R)が設けられている。遊技(ゲーム)中には、種々の演出、例えばバックランプの点灯、演出表示装置40を用いた画像表示及びスピーカ71からの音声の出力等が行われる。さらに、このような演出として、入賞可能性の告知演出が行われることもある。
これらの構成を有するスロットマシンにおいて実施される通常遊技の概要を簡単に説明する。
スロットマシン10において、遊技者がメダル投入口23からメダルを投入するか、ベットスイッチ群43を操作すると、有効ライン22a〜22cがベット数に応じて有効化される。
ベット数を指定した遊技者がスタートスイッチ41を操作すると、ベット数に応じた役の抽選が行われると共に、リール31L、31C及び31Rが回転し始める。そして、遊技者がストップスイッチ42L、42C及び42Rを操作すると、操作されたボタンに応じてリール31L、31C及び31Rの回転が停止する。このとき、スタートスイッチ41の操作と同時に行われている役の抽選結果が当選であった場合には、有効化されている有効ライン群22上に並ぶ図柄の組み合わせが、予め定められた何らかの役の図柄の組み合わせに一致するようにリールが停止制御され、その入賞役に応じたメダルの払い出し等が行われる。
(システム構成)
次に、スロットマシン10の内部構成等のシステム構成について説明する。
図2は、本発明の実施形態に係るスロットマシン10のシステム構成を示すブロック図である。スロットマシン10の筐体内部には、メイン制御基板50、並びにこのメイン制御基板50に接続されたサブ制御基板60、リール基板11、中央表示基板12及び電源装置基板13が配置されている。
(メイン制御基板50)
メイン制御基板50には、メインCPU51、ROM52、RAM53及びインタフェース回路(I/F回路)54が設けられており、これらはバス55を介して互いに接続されている。
メインCPU51は、プログラムを構成する命令の読み出し(フェッチ)、解釈(デコード)及び実行を行う。そして、メインCPU51は、ROM52に記憶されているプログラム及びデータ等を読み出し、これらに基づいてスロットマシン10全体の制御を行う。
ROM52には、メインCPU51に、後述の図6のフローチャートに示すような操作に基づく抽選処理及びその他の遊技の制御に必要なソフトウェアプログラム及びデータ等が記憶されている。また、RAM53は、メインCPU51が各種の制御を行う時に用いられ、データ等を一時的に記憶可能に構成されている。
I/F回路54は、メイン制御基板50と、サブ制御基板60、リール基板11、中央表示基板12及び電源装置基板13との間で行われる信号の送受信の際に、タイミングの制御等を行うようになっている。
(サブ制御基板60)
サブ制御基板60には、サブCPU61、ROM62、制御用RAM63、画像制御プロセッサ64、ROM65、ビデオRAM66、画像データROM67、音源回路68、サウンドROM72、アンプ70及びインタフェース回路(I/F回路)69が設けられている。サブCPU61、ROM62、RAM63、画像制御プロセッサ64、及びI/F回路69はバス73を介して互いに接続されている。また、ROM65、ビデオRAM66、画像データROM67、および音源回路68は画像制御プロセッサ64に接続され、アンプ70およびサウンドROM72は音源回路68に接続されている。
サブ制御基板60は、大きく、演出制御基板60aと、画像音響生成基板60bとに分けられる。演出制御基板60aには、サブCPU61、ROM62、RAM63、I/F回路69が属し、画像音響生成基板60bには、画像音響プロセッサ64、ROM65,ビデオRAM66、画像データROM67、音源回路68、アンプ70、およびサウンドROM72が属している。演出制御基板60aはROM62に格納された演出制御プログラムに基づいて動作し、画像音響生成基板60bはROM65に格納された画像音響生成プログラムに基づいて動作するようになっている。
サブCPU61は、演出制御基板60aの動作を司る演算素子であり、ROM62に記憶されている演出制御プログラムを構成する命令の読み出し(フェッチ)、解釈(デコード)し、ROM62に記憶されているデータを読み出し、演出制御を行うようになっている。なお、サブCPU61の処理能力や開発言語等には、何らの制約もない。
ROM62には、サブCPU61に実行させるための、後述のフローチャートに示すような演出制御プログラム及びデータが記憶されている。また、RAM63は、サブCPU61が各種の制御を行う時に用いられ、データ等を一時的に記憶可能に構成されている。
これらのサブCPU61、ROM62及びRAM63は、夫々メイン制御基板50に設けられたメインCPU51、ROM52及びRAM53と同様の機能を有するものである。なお、ROM62及びRAM63は、夫々ROM52及びRAM53と同一のものを用いてもよいが、これらよりも容量の大きいものを用いてもよい。
I/F回路69は、メイン制御基板50からの信号の受信の際に、タイミングの制御等を行う。なお、上述のように、メイン制御基板50からサブ制御基板60への信号の送信は行われるが、サブ制御基板60からメイン制御基板50への信号の送信は行われない。すなわち、一方向の送信のみが可能となっている。
画像音響プロセッサ64は、画像音響生成基板60bの動作を司る専用演算素子であり、ROM65に記憶されている画像音響生成プログラムを構成する命令の読み出し(フェッチ)、解釈(デコード)し、画像データROM67に記憶されているデータを読み出し、画像生成を行うようになっている。また音源回路68にコマンドを送出し、音響生成を行うようになっている。なお、画像音響プロセッサ64の処理能力や開発言語等には、何らの制約もない。
ROM65には、画像音響プロセッサ64に実行させるための、後述のフローチャートに示すような画像音響生成プログラム及びデータが記憶されている。
画像データROM67には、画像演出のためのキャラクタ、文字及び背景等の画像データを生成するための元画像データが記憶されている。ビデオRAM66は、画像制御プロセッサ64が演出表示装置40に表示しようとする画像データを生成する時に用いられ、画像データROM67から読み出した元画像データ等に基づき生成された画像データがフレーム画像データとして展開されるようになっている。演出表示装置40は、ビデオRAM66に記憶されたフレーム画像データを表示可能にサブ制御基板60に接続されている。
音源回路68は、画像音響プロセッサ64の制御により音響生成を行うようになっている。具体的に、音源回路68は、所定のチャネル数、例えば8つの音響チャネルの発音回路を備えており、音響チャネル数分のフレーズの同時再生が可能になっている。音源回路68は、画像音響プロセッサ64からの音響演出情報に基づいてサウンドROM72から所定の音源データを読み出し音響信号を、右チャネル、左チャネル別に発生させる。そしてD/A変換してアナログ音響信号として出力する。アンプ70は、この左右のチャネルそれぞれのアナログ音響信号を増幅し、右スピーカ71R・左スピーカ71Rに、ステレオ音響を送出させる。
(リール基板11)
リール基板11には、左リール31L、中リール31C及び右リール31Rを駆動するためのステッピングモータ(図示せず)が接続されている。各ステッピングモータは、さらに、これらのリール31L、31C及び31Rの回転軸に接続されていく。これらのリール31L、31C及び31Rの動作を制御するための制御信号は、メインCPU51からリール基板11に供給されるようになっている。
(中央表示基板12)
中央表示基板12は、例えばフロントパネル20の裏側の中央部に取り付けられる。
中央表示基板12には、セレクタ81、1ベット・2ベットスイッチ43a、MAXベットスイッチ(3ベットスイッチ)43b、スタートスイッチ(レバー)41、左ストップスイッチ(ボタン)42L、中ストップスイッチ(ボタン)42C、右ストップスイッチ(ボタン)42R、設定表示部82及び設定変更スイッチ83が接続されている。
セレクタ81は、メダル投入口23から投入されたメダルが正規のものであるか識別し、不正なメダルを排除するように構成されている。設定表示部82は、フロントパネル20の裏側から見えるように配置されており、確率や払い出しに関する設定(例えば、設定1〜設定6)等が表示される。設定変更スイッチ83は、確率や払い出しに関する設定等を変更する際に操作されるスイッチである。
(電源装置基板13)
電源装置基板13には、設定変更有効化スイッチ91、電源スイッチ92、ホッパ装置93及び電源装置94が接続されている。
設定変更有効化スイッチ91は、設定変更スイッチ83を用いた設定の変更を可能な状態にする際に操作するスイッチである。すなわち、設定変更有効化スイッチ91がオンの状態になっているときに限り、設定変更スイッチ83を用いた設定の変更が可能になる。電源スイッチ92は、電源装置94のオン/オフを切り替えるためのスイッチである。ホッパ装置93は、メダルの貯蔵及び払い出しを行う装置であり、電源装置基板13を介したメインCPU51からの指示に基づいて、予め貯蔵しておいたメダルから所定枚数のメダルをメダル払出口90に払い出すようになっている。
(実施形態)
図5に基づいて基板ごとの役割分担を説明する。
図5に、メイン制御基板50とサブ制御基板60との基板相互の接続関係図を示す。
上述したように、メイン制御基板50とサブ制御基板60とは物理的に分離された基板である。サブ制御基板60は、機能的に分離した演出制御基板60aと画像音響生成基板60bとから構成されている。メイン制御基板50は本発明の抽選実施部として機能し、演出制御基板60aは演出制御部として機能する。
メイン制御基板50は、一定のルールに従って遊技機のための抽選演算を行う基板であり、情報の流れにおける下流のサブ制御基板60との関係では、その抽選の結果である当たりかハズレか、また当たりの場合の役を抽選結果情報として演出制御基板60aに提供する役割を担う。
演出制御基板60aは、抽選結果情報を参照して、それぞれの抽選結果に対応して割り当てられた複数の演出パターンの中から、一の演出パターンを特定する演出抽選演算を実施し、その結果、定まる画像および音響による演出内容を演出制御コマンドCMDの形式で画像音響生成基板60bに提供する役割を担う。
画像音響生成基板60bは、演出制御コマンドCMDを受信し、一義的に定まる演出内容に対応した画像および音響を生成し、遊技者に認識可能に出力する役割を担う。
ここで、図5に示すように、演出制御基板60aの演出制御動作を規定するのは、ROM62に搭載される演出制御プログラム500である。また、画像音響生成基板60bの演出態様を規定するのは、ROM65に搭載された画像音響生成プログラム501であり、表示される画像は画像データROM67に記憶された画像データ502に基づき、発音される音響はサウンドROM72に記憶されたサウンドデータ503に基づいている。
不正防止の観点から、情報の流れの上流の基板から下流の基板への情報伝達は許可されるがその逆方向の情報伝達は許可されないようになっている。具体的には、メイン制御基板50は自ら行った抽選演算の結果を抽選結果情報としてサブ制御基板60へ送信することができるが、サブ制御基板60からメイン制御基板50への信号の送信は行われない。また、演出制御基板60aは自ら行った演出パターン選択のための抽選演算結果に対応した演出制御コマンドを画像音響生成基板60bに送信することは可能であるが、画像音響生成基板60bから演出制御基板60aへの信号の送信は行われない。すなわち、いずれの基板間も一方向通信のみが可能となっている。
よって、各基板は上流から下流への指示情報の流れはあるものの、別個独立して動作するようになっており、メイン制御基板50、演出制御基板60a、画像音響生成基板60bを機能させる各プログラムも独立したものとなっており、それぞれの開発を別個に実施することが可能である。よって、例えば、演出制御基板60aのプログラムを変更せず、画像音響生成基板60bの新規プログラムのみを行って、両基板を組み合わせることにより、新しい画像・音響の演出による遊技機を提供することも可能である。
なお、このように画像音響生成機能の開発時には、画像音響生成プログラム501、画像データ502、およびサウンドデータ503を開発しながら、画像音響生成基板60bと同等のハードウェアを有する検査装置510を演出制御基板60aに接続して、これらプログラムおよびデータの動作テストをすることができるようになっている。
さて、上記のように画像音響生成基板60bにおける演出内容は演出制御コマンドCMDによって一義的に決定され、画像音響生成基板60bでは演出内容を定めることは禁止されているが、例外事項として、画像演出のために表示される特定キャラクタ(オブジェクト)の移動経路演算とその画像生成を画像音響生成基板60bが独自に判断して変更を加える点に本発明の特徴がある。
(演出概要)
次に、本実施形態における遊技演出の概要を説明する。
1)スタートスイッチ41の操作:
遊技者がスタートスイッチ41を操作すると、メイン制御基板50は、リール31L、31C及び31Rの回転を開始させる。スタートスイッチ41の操作と同時に、メイン制御基板50では役の抽選を行い、抽選結果を演出制御基板60aに送出する。回転が開始したリール31は停止条件となるストップスイッチ42の押下を待つことになる。
ここで、いずれかのストップスイッチ42を最初に押下し、それに伴うリール31が停止することを「第1停止」といい、いずれかのストップスイッチ42を2番目に押下し、それに伴うリール31が停止することを「第2停止」といい、最後に押下し、それに伴うリールが停止することを「第3停止」という。
2)画像音響の演出抽選:
演出制御基板60aは、抽選結果を受信し、抽選結果に応じた演出内容を定めるための演出抽選演算を行う。演出抽選演算で決定される事項は、遊技者のスイッチ類の操作に対応させて、演出表示装置40に表示させる画像演出およびスピーカ71から発音させる音響演出の内容である。
本実施形態では、画像音響演出として、列車、船、航空機等の交通網で実施される双六(すごろく)のようなゲームプレイが実行される。画像演出としては、交通網を示す、ノードとリンクとで構成された格子状の経路が表示される(図9で後述する)。双六ゲームは、この交通網の経路を、オブジェクトである「列車」、「船」、「飛行機」のいずれかが走り回ることで実行される。オブジェクトには、遊技者自身の入賞状況、すなわち抽選結果に対応させた「主キャラクタ」と、主キャラクタの進行を妨げる役割を担う敵である「特定キャラクタ」とがある。主キャラクタは、演出抽選によって振り出される「サイコロ」の目数だけ交通網のリンクを進むように制御される。特定キャラクタは、抽選結果が特定のものになることを暗示する予告演出として表示される。
抽選結果に基づき、演出制御基板60aは、振り出す「サイコロ」の個数、各「サイコロ」に出させる目数を定める。また演出制御基板60aは、主キャラクタとしてどのようなオブジェクトを表示させるかの主キャラクタの種類を抽選で定める。
本発明に関連し、演出制御基板60aは、メイン制御基板50から送信された抽選結果が、本発明の「第1条件」、すなわち特定キャラクタによる演出をする特別の入賞役に該当していた場合、主キャラクタに代えて特定キャラクタを走行させることを決定し、特定キャラクタを走行させるタイミングを決める本発明の「第2条件」を演算する。第2条件は、特定キャラクタを走行させるタイミングを第1停止とするか、第2停止とするか、第3停止とするかを定めるものである。
これらの情報は、画像音響生成基板60bに送信される。画像音響生成基板60bでは、双六ゲームの交通網全景(図9)を表示し、定められた種類の主キャラクタを表示し、定められた個数の「サイコロ」を停止表示する。
また画像音響生成基板60bは、第1条件が送信されてきた場合には、第2条件を取得し、後述する本発明の原理に基づき、特定キャラクタの移動経路を演算する。
3)ストップスイッチ42の操作:
遊技者がストップスイッチ42L、42C及び42Rを順次押下していくと、メイン制御基板50は、操作されたストップスイッチ42に対応したリール31の回転を停止させる。
最初にいずれかのストップスイッチ42が押下されて第1停止となると、その操作情報を受信した画像音響生成基板60bは、停止表示された「サイコロ」が振り出されるような動画像を生成する。振り出された「サイコロ」が、演出制御基板60aが定めた目数を上に向けるようにして停止する。
また第2条件で定められた、特定キャラクタを走行開始させるストップスイッチの押下タイミングになったら、画像音響生成基板60bは、予め演算した移動経路に沿って、特定キャラクタを移動させるような動画像を生成する。
4)第3停止:
最後のストップスイッチ42が押下されると第3停止であり、ゲームが終了する。当該役の抽選結果が当選であった場合には、有効化されている有効ライン群22上に並ぶ図柄の組み合わせが、予め定められた何らかの役の図柄の組み合わせに一致するようにリールが停止制御され、その入賞役に応じたメダルの払い出し等が行われる。
(原理説明)
次に特定キャラクタの移動経路演算の原理を説明する。
図9に、本実施形態における双六ゲームの交通網を表す仮想空間の平面図を示す。
図9に示すように、仮想空間Aは、陸地領域A1と海洋領域A2とで構成されている。これら地形表示に重ねて、仮想空間Aには主キャラクタや特定キャラクタ等のオブジェクトが移動する経路を提供する交通網TNが設定されている。上記仮想空間Aのうち、演出表示装置40に表示させるようにクリッピングするウィンドウ領域が画像表示領域Wである。
交通網TNは、単位経路であるリンクLとリンクLの接続点であるノードNとで格子状に形成されている。図9の横方向を格子座標x、縦方向を格子座標yとするとき、格子座標(x、y)に位置する任意のノードをN(x、y)と表記する。リンクLは、「線路」、「航路」、および「空路」の各種類が設けられている。図9では、「線路」は実線、「航路」は細い破線、「空路」は太い破線で示されている。陸地領域A1に重なる経路は「線路」となっており、海洋領域A2に重なる経路は「航路」となっている。「空路」は特定のノードから他の特定のノードへと接続するもので、立体的には陸地や海洋の上空に相当する経路であるため、図9のような平面図では「線路」や「航路」に交差しているように示されている。
各ノードNは、複数の「線路」の接続点である場合もあれば、「線路」と「航路」、「線路」と「空路」の接続点である場合もある。ノードNには、4方向からリンクLが接続しているもの、それより少ない数のリンクLが接続しているものがある。中にはリンクLが一つのみ接続しているノードもある(例えば、ノードN(3,3)、N(3,7)、N(6,1)、N(4,7)等)。このようなノードは、行き止まりの経路を提供している。
「線路」に設けられたノードNのうち幾つかは「駅」、「港」、「飛行場」となっている。「港」(例えばノードN(5,3)、N(6,4)N(6,5)、N(5,6)等)には「船」の移動する「航路」が接続され、「飛行場」(例えば、N(6,2)、N(5,4)等)には「飛行機」の移動する「空路」が接続されている。
交通網TNには、前述した主キャラクタCが配置される。また交通網TNには、本発明に係る特定キャラクタEが移動可能に配置される。特定キャラクタEは、主キャラクタCと区別するために、異なる色となるように画像生成される。
「線路」上を移動する場合には、主キャラクタCや特定キャラクタEは「列車」を表現するオブジェクトとして表示される。「航路」上を移動する場合には、主キャラクタCや特定キャラクタEは「船」を表現するオブジェクトとして表示される。「空路」上を移動する場合には、主キャラクタCや特定キャラクタEは「飛行機」を表現するオブジェクトとして表示される。
次に図10〜図12を参照して、本実施形態における特定キャラクタEの移動経路の演算について説明する。
本実施形態において、特定キャラクタは、遊技者の入賞の可能性を否定するような、不吉な予兆としての予告演出として現れるようになっている。そのため特定キャラクタは、抽選結果が明らかになるリールの完全停止の前の、いずれかのストップスイッチ42が押下されたタイミング(第2条件)で現れるように制御される。特定キャラクタは、遊技者の運を消滅させるかの如く、主キャラクタを追い越すように短時間で走り抜けるように制御される。本発明は、特定キャラクタが走行する移動経路の演算に関する。
図10は、本実施形態における特定キャラクタの動画像について示している。本発明の移動経路演算によって、ノードN(1)〜N(8)に至る一つの移動経路DWが特定されているものとする。移動経路DWは、後述する経路設定ルールに基づき必ず主キャラクタCの位置を経るものとなっている。主キャラクタCはノードN(5)に位置している。
図10(a)に示すように、第2条件にて特定されたストップスイッチ42が押下されると、特定キャラクタEは演算された移動経路DWの始点であるノードN(1)に出現する。次いで特定キャラクタEは移動経路DWに沿って走行を開始し、図10(b)に示すように主キャラクタCに近づく。主キャラクタCの位置に到達すると、図10(c)に示すように特定キャラクタEは主キャラクタCを追い越す。追い越し時には、特定キャラクタEが主キャラクタCの上を越えていくように手前に表示しても主キャラクタCの下をくぐり抜けていくように奥に表示してもよい。また主キャラクタCを避けるように特定キャラクタEを走行させてもよい。特定キャラクタEが、図10(d)に示すように移動経路DWの終点であるノードN(8)まで走り抜けると、特定キャラクタによる予告演出は終了する。
図11に、本実施形態において演算された移動経路設定例を示す。
図11は、移動経路演算の基礎となる始点と終点を特定のノードに限定した場合に設定可能な移動経路の一部を示している。
上述したように、本実施形態の画像音響生成基板60bは、メイン制御基板50の抽選結果が特定オブジェクトの演出に対応付けた入賞役となったこと(第1の条件)を契機に特定オブジェクトの移動経路を自ら保有する経路設定ルールに基づき演算する。経路設定ルールは、移動経路演算のためのルールを各種定めるルールブックである。
表1に経路設定ルールの一例を示す。
経路設定ルールにおいて、優先順位は必ずしも設ける必要はなく、総てのルールを優劣無く適用してもよい。優先順位は、移動経路演算作業の判断の順番を示し、無駄な演算を抑制する最適化のためのものである。
例えば経路設定ルールとして、画像表示領域外となる経路網(交通網)の一点を始点とすることが挙げられる。どのノードからでも経路は設定できるので、まず演算の基礎となる経路の起点たる始点を決めなければ始まらない。そして、画像表示領域外の一点を始点として移動開始させれば、特定オブジェクトが画像表示領域外から現れるような画像を提供可能である。
図11では、始点として画像表示領域Wの外側にあるノードN(4,2)を始点として設定した移動経路が示されている。このように始点を画像表示領域の直ぐ外側のノードとすれば、始点から移動させた場合でも、殆どタイムラグなく、特定キャラクタを画像表示領域内に入れることが可能である。
なお、この経路設定ルールを適用すると、画像表示領域を取り囲むノードの総てを始点として設定可能なことになるが、設定可能な始点総てについて移動経路を設定し、それぞれの始点について演算された移動経路を後述の経路選択ルールに則り選択するようにすることは、演算の時間はかかるが最適な経路を演算するための一つの方法である。
また、始点を複数設定することなく、最初から一点(または制限された複数点)に特定した上で移動経路を演算するようにしてもよい。例えば、主キャラクタの向いている方向後ろ側にある、主キャラクタと同じ格子座標xまたはyにある画像表示領域外のノードを始点に設定するようルール付けをしてもよい。このルールに従えば、図11では、主キャラクタCが下を向いているのでN(5,2)が始点として特定される。主キャラクタCが左を向いていればN(8,5)が、右を向いていればN(1,5)が、上を向いていればN(5,7)が始点として特定される。
同様に、経路設定ルールとして、画像表示領域外となる経路網(交通網)の一点を終点とすることが考えられる。あるノードからの経路は複数のノードに設定できるので、まず演算の基礎となる経路の終端たる終点を決めなければならない。そして、画像表示領域外の一点を移動の終了点とすれば、特定オブジェクトが走行後に画像表示領域外に消えていくような画像を提供可能である。
図11では、終点として画像表示領域Wの外側にあるノードN(5,7)を終点として設定した移動経路が示されている。このように終点を画像表示領域の直ぐ外側のノードとすれば、特定キャラクタが画像表示領域から消えた直後に演出を終了させることが可能である。
なお、この経路設定ルールを適用すると、画像表示領域を取り囲むノードの総てを終点として設定可能なことになるが、設定可能な始点総てについて移動経路を設定し、それぞれの終点について演算された移動経路を後述の経路選択ルールに則り選択するようにすることは、演算の時間はかかるが最適な経路を演算するための一つの方法である。
また、終点を複数設定することなく、最初から一点(または制限された複数点)に特定した上で限って移動経路を演算するようにしてもよい。例えば、主キャラクタの向いている方向にある、主キャラクタと同じ格子座標xまたはyにある画像表示領域外のノードを終点に設定するようルール付けをしてもよい。このルールに従えば、図11では、主キャラクタCが下を向いているのでN(5,7)が終点として特定される。主キャラクタCが左を向いていればN(1,5)が、右を向いていればN(8,5)が、上を向いていればN(5,2)が終点として特定される。
例えば経路設定ルールとして、経路網のうち行き止まりとなる経路を移動経路の候補から除外することが考えられる。行き止まりになると特定キャラクタがそれ以上進むことができないので、不自然となるため、行き止まりになる経路(リンク)を移動経路探索時に利用禁止に設定することで、演算数を抑制することが可能である。
図11では、始点であるノードN(4,2)からノードN(4,3)を経てノードN(3,3)に至る経路R10は、ノードN(3,3)のところで行き止まりとなっている。よって、ノードN(3,3)に至るリンクを、他の始点や終点からの経路演算時に予め取り除かれるように設定しておけば、演算の無駄を省くことができる。
例えば経路設定ルールとして、特定オブジェクトの移動経路を演算するに当たり、特定オブジェクトが経路網上の特定位置を通過することを含む。本実施形態では特定位置を主キャラクタの位置とする。特定位置として特定キャラクタの位置を設定すれば、図10に示すように、移動経路は必ず主キャラクタを目がけて接近し、到達後は走り去っていくような画像演出となり、遊技機の予告演出として好適なものとなる。
図11では、特定位置である主キャラクタCがノードN(5,5)に位置しているので、演算された移動経路R11〜R13は、総ての主キャラクタCを経由するルートとなっている。
例えば経路設定ルールとして、始点から終点へ向けての方向の逆方向に向かうことを禁じることとすることが考えられる。逆方向に向かうことを許容すると、演算される経路がいたずらに増え、演算時間が膨大なものとなってしまうので、これを防止する趣旨である。
ここで、表1に示すような経路設定ルールに基づいて演算された移動経路が複数存在した場合、何れか一つの移動経路を選択しなければならない。この複数存在する移動経路からさらに一つを選択するためのルールが経路選択ルールである。経路選択ルールは、移動経路選択のためのルールを各種定めるルールブックである。
表2に経路選択ルールの一例を示す。
経路選択ルールにおいて、優先順位は、適用の順番を定めるものである。表2の例では、最初に通過コマ数が最も少ない移動経路を抽出し、抽出の結果、複数の移動経路が同じ通過コマ数であった場合に、優先順位2番目以降の経路選択ルールを適用するのである。一つのルールの適用で一つの移動経路のみが抽出できた場合には、それ以降のルール適用は不要である。
例えば経路選択ルールとして、始点から終点までの通過コマ(リンク)数(移動距離)が最も小さいものとすることが考えられる。通過コマ数が最小であれば、特定キャラクタの移動時間が最も短いものを選択することができる。図11の例では、始点N(4,2)と終点N(5,7)を結ぶ移動経路R11〜R13のうち、移動経路R11のコマ数は10コマ、R12のコマ数は6コマ、R13のコマ数は8コマなので、これら3経路の中からは移動経路R12が最小コマ数の経路として選択される。
例えば経路選択ルールとして、経路の屈曲回数(方向転換数)が最小のものとすることが考えられる。屈曲回数が最初うであれば、特定キャラクタが直線的に走行する傾向の高い移動経路を選択することが可能である。図11の例では、移動経路R11〜R13のうち、移動経路R11の屈曲回数は6回、R12は2回、R13は4回なので、これら3経路の中からは移動経路R12が最小屈曲回数の経路として選択される。
例えば経路選択ルールとして、経路種類が最大のものとすることが考えられる。経路の種類が最大であれば、特定キャラクタが種類の異なる経路、すなわち「線路」、「航路」、「空路」を通過することになり、オブジェクトの形態を変更しながら多彩な演出をさせることが可能である。図11の例では、移動経路R11〜R13のいずれもが、「線路」と「航路」の2種類を経過しており同率である。よって、この例では、経路の種類による選択ルールでは種類を特定できない。
しかしながら、図12に示すように複数の始点−終点について、表1の経路設定ルールに基づく設定された移動経路R21〜R23において、経路の種類に応じた経路選択ルールを適用すると、移動経路R21は「線路」のみの1種類、R22は「線路」と「航路」の2種類、R23は「線路」と「航路」と「空路」の3種類であり、これら3経路の中からは移動経路R23が最大の経路種類として選択される。
このように、経路選択ルールは特定キャラクタをどのように走行させる演出としたいか、という制作側の意図が反映されるものなので、種々に変更可能である。例えば、経路選択ルールを通過コマ数が最小のものとする代わりに最大のものとしてもよい。このように設定すれば、最も長時間、特定キャラクタを走る経路を選択することができる。また経路設定ルールを屈曲回数が最小のもとする代わりに最大のものとしてもよい。このように設定すれば、左右に激しく特定キャラクタを方向転換させる経路を選択することができる。さらに経路設定ルールを経路の種類が最大のものとする代わりに最小のものとしてもよい。このように設定すれば、特定キャラクタの演出態様を変更させない経路を選択することができる。
また経路設定ルールと経路選択ルールを明確に区別することは必要ない。両者を総て含めて経路設定時のルールとして取り扱ってもよいし、経路設定ルールを経路選択ルールとして取り扱うことも可能である。一つの移動経路を最適に最短時間で演算できるようにルールを整備すればよい。
(機能ブロックの説明)
以下、さらに詳細に基板別の本実施形態の構成・動作を説明する。
まず、図3および図4に基づいて各基板において実現される機能ブロックを説明し、次に、図6〜図8に基づいてソフトウェア動作を説明する。
(メイン制御基板における機能ブロック)
図3は、メイン制御基板50の機能的な構成を示す機能ブロック図である。
図3に示すように、本実施形態においては、例えばメインCPU51がROM52内に記録される演出制御プログラムを実行することにより、以下の制御部101、役抽選部103、リール制御部106、入賞判定部107、遊技状態制御部108及び払出制御部109が機能的に実現される。また、例えばRAM53が、以下のフラグ情報記憶部105として機能し、例えばROM52に、以下の抽選テーブル102のデータが記憶されている。
メイン制御基板50の全体としては、本発明の抽選実施部として機能するようになっている。
(役抽選部103)
役抽選部103は、役(特別役、小役、リプレイ等)の抽選を行う機能ブロックである。役抽選部103は、遊技毎に、内部で乱数を発生させた後に一の乱数を取得し、ROM52に記憶されている抽選テーブル102を参照し、取得した乱数が属する領域に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定するようになっている。
例えば、役抽選部103は、スタートスイッチ41が操作された場合に抽選を行い、この「遊技」が「当選」であるか「ハズレ」であるか及び「当選」である場合の「役」を決定する。すなわち、役抽選部103は、スタートスイッチ41の押下があった場合に、所定の範囲の乱数(例えば、10進法で0〜65535)を発生させ、所定の条件が満たされたときに一の乱数値を取得する。抽選テーブル102には、役抽選部103が取得可能な乱数値に対して、特別役当選領域、小役当選領域、リプレイ当選領域、及び非当選(ハズレ)領域等が、所定の割合で設定されている。
さらに役抽選部103は、リール31L、31C、及び31Rは、ストップスイッチ42L、42C、及び42Rのそれぞれが押下された後に、「当選」していた場合にはその当選の役を表す図柄の並びとなるように停止制御され、当選役と同じ役に入賞させる。また、抽選の結果が「ハズレ」(非当選)ていた場合には図柄の並びがいずれかの役を表さないように停止制御される。いずれの場合でも、ストップスイッチ42L,42C,及び42Rの押下タイミングが前後しても、停止図柄が変わることはない。
なお、役抽選部103が実施する抽選は、一つの遊技当たりに一回のみ実施して役までを決定してしまってもよいが、複数回の抽選を実施するように構成してもよい。
また、スタートスイッチ41の押下やストップスイッチ42L、42C、及び42Rの押下タイミングで抽選を実施して抽選結果を定めるという役抽選部103主導の構成にする他、特別な引き込み動作をせずにリール群31を停止させ、結果的にリール31L、31C、及び31Rが停止した位置を入賞判定部107が検出して入賞の有無や、入賞役を判定するように構成してもよい。この場合、抽選や当選役という概念は無く、役抽選部103は存在しなくてもよい。また、遊技の種類に応じて、役抽選部103主導か否かを、つまり抽選をするか、リールによる入賞判定をするかを切り替えてもよい。
(制御部101)
制御部101は、役抽選部103や、後述のリール制御部106及び入賞判定部107等の動作タイミングを制御する中心的機能ブロックである。
例えば、制御部101は、スタートスイッチ41が操作されたことを条件として、役抽選部103に役の抽選を行わせると共に、リール制御部106にリール群31の回転を開始させ、また、ストップスイッチ群42が操作されたことを条件として、リール制御部106にリール群31の停止制御を行わせ、さらに、リール群31が停止したことを条件として、入賞判定部107に入賞判定を行わせるものである。
なお、制御部101の動作はこれらに限定されるものではなく、メイン制御基板50に必要とされる制御一般を司るものである。
(フラグ情報記憶部105)
フラグ情報記憶部105は、役抽選部103の抽選結果によって何らかの役に対するフラグがオンされた場合に、当選した役の種類及びそのフラグがオンになったことを記憶可能に構成されている。
(リール制御部106)
リール制御部106は、制御部101からの指示に基づいて、リール群31(リール31L、31C及び31R)の回転及び停止の制御を行う機能ブロックである。
より詳細には、リール制御部106は、遊技状態(例えば、通常遊技状態、特別遊技状態等)、役抽選部103による抽選の結果、及びストップスイッチ群42(ストップスイッチ42L、42C及び42R)が操作されたタイミング等に基づいて、リール31L、31C及び31Rの停止位置を決定すると共に、ステッピングモータの駆動を制御して、その決定した位置でリール31L、31C及び31Rの回転を停止させるようになっている。
例えば、役抽選部103による抽選の結果「ハズレ」となり、いずれの役にも当選していないときは、有効になっている有効ライン上にどの役の図柄の組合せも停止しないように、各リール31L、31C及び31Rの停止位置を定め、定められた位置で各リールを停止させる。一方、何らかの役に「当選」している場合には、有効になっている有効ライン上に当選した役の図柄の組合せが停止するように図柄の組合せを定め、その図柄の組合せがその時に有効になっている有効ラインに表れるように各リール31L、31C及び31Rの停止位置を定め、定められた位置で各リールを停止させる。
特に、特別役に「当選」している場合には、有効になっている有効ライン上に特別役の図柄の組合せが停止するように、リール31L、31C及び31Rの停止制御の範囲内(例えば、4図柄以内)でできる限り特別役に係る図柄が揃うような引き込み制御を行う。但し、特別役が「当選」している場合であっても、小役やリプレイに「当選」した場合には、有効化されている有効ライン上に特別役の図柄の組合せが停止しないように、リール31L、31C及び31Rの停止位置を定め、停止制御をする。
なお、このようなリール31L、31C及び31Rを停止させる際の制御は、リール制御用のテーブルを用いて行ってもよい。
(入賞判定部107)
入賞判定部107は、最終的な入賞状態を判定するための機能ブロックである。
入賞判定部107は、有効ライン群22のうち、有効になっている有効ラインのいずれかに役の図柄の組合せが並んでいるか否かを判定し、並んでいるものがあれば当遊技でその役に入賞したと判定するものである。役の抽選は、役抽選部103によって予め決定されてはいるが、機械的なリールを用いる場合などにはリールが予定どおりに停止できない場合がるため、最終的に停止したリールの位置を検出しなければならないからである。
入賞判定部107は、例えばステッピングモータの停止時の角度やステップ数等を検知することにより、有効ラインに位置する図柄を判定し、これに基づいて、役の入賞の有無を判定する。
なお、役抽選部103によって予め役を定めて、それに併せてリール31L、31C及び31Rを停止させる代わりに、引き込み可能な位置に各リールを次々停止させ、最終的に停止した実際のリール31L、31C及び31Rの位置を検出して、入賞判定部107が図柄の組合せを判定し、役を決定するように構成してもよい。
(遊技状態制御部108)
遊技状態制御部108は、入賞判定部107による判定の結果、特別役に入賞していた場合に、次遊技から所定の終了条件が満たされるまでの間、特別遊技の制御を行うための機能ブロックである。
例えば、遊技状態制御部108は、特別遊技中における役抽選部103の抽選結果に応じて、リール制御部106に特別遊技用のリール制御を行わせたり、サブ制御基板60に特別遊技用の演出を行わせたりする。
(払出制御部109)
払出制御部109は、入賞判定部107による判定の結果、入賞している役に応じたメダルの払い出しをホッパ装置93に行わせるための機能ブロックである。
(サブ制御基板における機能ブロック)
図4は、サブ制御基板60の機能的な構成を示す機能ブロック図である。
上述したように、サブ制御基板60は、演出制御基板60aと画像音響生成基板60bとに分離している。
演出制御基板60aには、演出制御部201が含まれている。演出制御部201は、サブCPU61がROM62内に記録されたコンピュータに読み取り可能な演出制御プログラムを実行することにより機能的に実現されるものである。
画像音響生成基板60bには、経路網情報記憶部301、経路設定ルール記憶部302、経路選択ルール記憶部303、移動経路演算部304、画像生成部305、および音響生成部306の各機能ブロックが含まれている。このうち経路網情報記憶部301、経路設定ルール記憶部302、および経路選択ルール記憶部303はROM65が相当している。移動経路演算部304、画像生成部305は、画像音響プロセッサ64がROM65に記憶された画像音響プログラムを実行することにより機能的に実現される。また音響生成部306は、画像音響プロセッサ64のコマンドに基づき動作する音源回路68によって機能的に実現される。
(演出制御部201)
演出制御部201は、メイン制御基板50の抽選結果に応じた演出パターンを抽選によって決定する機能ブロックである。
具体的には、演出制御部201は、メイン制御基板50の役抽選部103からの抽選結果情報を受けて、当選した役等に応じて乱数に基づく抽選を実施し、複数適用可能な演出パターンの中からいずれか一つを選択したり、メイン制御基板50の入賞判定部107及び特別役遊技制御部108からの抽選結果情報を受けて、入賞役や遊技状態に応じた演出パターンを抽選により決定したりする。
ここで演出パターンは、通常、スタートスイッチ41や各ストップスイッチ42の押下状態や、リール31L、31C、及び31Rの停止状態や、抽選の結果、決定した役の種類、通常遊技か特別遊技かといった遊技状態に応じて選択される。
表3に、演出制御部201が演出内容を決定するタイミングと演出コマンドの内容を示す。
表3に示すように、演出制御部201は、スタートスイッチ41が押下されたことを契機として、メイン制御基板50からの抽選結果を参照し、初期演出内容を抽選して決定する。初期演出内容は、初期演出制御コマンドとして送出される。初期演出制御コマンドには、双六ゲームのサイコロ個数と各サイコロに出させる目数、および主キャラクタの種類に係る情報を含んでいる。主キャラクタの種類としては、例えば「線路」上では、「汽車」、「電車」、「急行」、および「超特急」が用意されており、抽選結果に応じてこれらの中から一つが選択される。
また抽選結果が特定の入賞役であった場合には本発明の「第1条件」に合致したものと判断し、演出制御部201は第1条件演出制御コマンドを送出する。第1条件演出制御コマンドは、本発明に係る移動経路の演算処理を指示するコマンドである。また、このコマンドには本発明の「第2条件」である停止番号情報を含んでいる。停止番号とは、演算された移動経路に沿って特定キャラクタを走行させる契機を、どのストップスイッチ(第1停止、第2停止、第3停止のいずれか)に係らせるかを指示する情報である。
そしてストップスイッチ42が押下される順で、演出制御部201は第1停止演出制御コマンド、第2停止演出制御コマンド、第3停止演出制御コマンドをそれぞれ出力する。第1停止演出制御コマンドは、「サイコロ」を振り出す動画像生成を指示するコマンドである。また、第2条件として指定された停止番号が合致しているコマンドは、本発明の特定キャラクタを走行させるタイミングを指定するコマンドとなる。
(経路網情報記憶部301)
経路網情報記憶部301は、経路網、すなわち本実施形態の交通網TNを定義する情報を記憶するブロックである。
図9に概略示したような本実施形態の仮想空間Aにおける任意の点を、空間座標(X、Y)により特定するものとすれば、この経路網情報は、交通網TNの各ノード位置を規定する格子座標(x、y)と当該空間座標との対応関係を含むものとなる。経路網情報を参照することで、一つの移動経路が指定された場合に、特定キャラクタを当該経路に沿って所定の移動速度で移動させる動画像を表示させることが可能となる。
なお、本実施形態では仮想空間は二次元で定義されるが、画像生成部が立体画像に対応しているのであれば、経路網情報を三次元座標で空間位置を定義する情報としてもよい。
(経路設定ルール記憶部302)
経路設定ルール記憶部302は、経路設定ルールを記憶するブロックである。
経路設定ルールは、例えば表1において前述したとおりのものであり、画像音響生成プログラムが認識可能な形式で、プログラムとは切り離した一定のバイナリデータとして記憶されているものでもよい。このようにすれば、経路設定ルールのみをメモリの入れ替えにより変更することが容易である。無論、経路設定ルールは、画像音響生成プログラム中に、一体不可分のアルゴリズムとして組み入れられていてもよい。
(経路選択ルール記憶部303)
経路選択ルール記憶部303は、経路選択ルールを記憶するブロックである。
経路選択ルールは、例えば表2において説明したとおりのものである。経路設定ルールと同様に、画像音響生成プログラムとは独立した情報として、または、一体不可分の情報として作成することが可能である。
(移動経路演算部304)
移動経路演算部304は、経路網情報記憶部301に記憶された経路網情報と、経路設定ルール記憶部302に記憶された経路設定ルールとを参照して、移動経路を演算して設定するブロックである。
移動経路演算の手順については、始点と終点を一つ定め、その2つのノードを結ぶ経路を演算し、演算された移動経路が複数存在した場合には経路選択ルール記憶部303に記憶された経路選択ルールを参照し、それらの中から一つを選択するものである。これを始点と終点を変更しながら、幾つかの組合せで移動経路を決定していき、最後に経路選択ルールを適用し、最も好ましい移動経路を選択することが考えられる。
(画像生成部305)
画像生成部305は、設定された移動経路に沿って特定キャラクタを移動させる動画像を生成する機能ブロックである。
画像生成部305は、第2条件に合致している場合(特定キャラクタの表示中)には、画像の更新タイミングごとに、移動経路と経路網設定情報とを参照し、仮想空間における特定キャラクタの空間座標を演算により決定し、その座標位置に特定キャラクタが配置されたフレーム画像データを生成する。
画像生成方法に関しては、画像生成部が二次元画像生成装置であるか三次元画像生成装置であるかによって異なるが、公知の画像生成技術を用いて主キャラクタを動画像として表示させる画像を生成すればよいことに代わりはない。
ここで、画像更新タイミングは、次回のフレーム画像データの更新処理に間に合う所定のタイミングであり、システムによって適宜定められるものである。なお、更新タイミングは、フレーム期間ごととする他、1以上のフレーム期間おきに設定してもよい。
(音響生成部306)
音響生成部306は、特定キャラクタの走行中には、特定キャラクタの移動演出に対応させて、指定された音源データを参照し、音響信号を生成する。
(メイン制御基板(抽選実行部)における動作)
図6は、メイン制御基板50による制御を示すフローチャートである。
図6において、遊技者によってメダルが投入され、スタートスイッチ41が操作されると、制御部101は、ステップS101において、スタートスイッチ41がオンになったことを検知し、役抽選部103は役の抽選処理を行う(YES、ステップS102)。一方、ステップS101において、遊技者によりスタートスイッチ41が操作されず、スタートスイッチ41がオンとなったことを検知できなかった場合は(NO)、制御部101は、スタートスイッチ41がオンとなったことを検知するまでステップS101の処理を繰り返し実行する。
ステップS102の役抽選処理においては、役抽選部103は、乱数を取得し、取得した乱数と抽選テーブルとを照らし合わせて役の抽選処理を行う。抽選の結果、何らかの役の当選があった場合、フラグ情報記憶部105内において当役のフラグをオンにさせる。役抽選部103による抽選結果は、当選役情報としてI/F回路54を介してサブ制御基板60に送信される(ステップS103)。
ステップS104において、リール制御部106は、ストップスイッチ群42の何れか1個が操作されたか否かを判断する。何れか1個のストップスイッチが操作されると(YES)、リール制御部106は、ステップS105に移行し、当選役が入賞可能となるようなリール制御を行って、操作されたストップスイッチに対応するリールの回転を停止させる。次いでステップS106に移行し、入賞判定部107は、ストップスイッチ群42のいずれかが操作される度に、ストップスイッチが押下された旨の情報をサブ制御基板60に送信する。
なお、ステップS102の役抽選処理において何れの役にも当選していなかった場合は(「ハズレ」に当選した場合)、リール制御部106は、ステップS105において何れの役にも当選しなかった場合に対応するリール制御を行う。
続いて、ステップS107において、リール制御部106は、全てのストップスイッチが操作され、全リールが停止したか否かを判断する。全リールが未だ停止していない場合には(NO)、ステップS104におけるストップスイッチ操作の有無の検出処理からの処理を繰り返す。
ステップS107において全てのリールが停止すると(YES)、入賞判定部107は、ステップS108に移行し、有効化された有効ライン上に並んでいる図柄の組合せに基づいて入賞の有無を判断する。この結果、何らかの入賞がある場合には(YES)、入賞した役に対応する入賞処理が実行される(ステップS109)。またステップS110において、入賞判定部107は入賞内容を含む入賞情報をサブ制御基板60に送信する。
入賞役が「特別役」である場合、次の遊技から所定の終了条件が満たされるまでの間「特別遊技」を実行するための移行処理を遊技状態制御部108が行う。
一方、ステップS108において、何も入賞がないと判断された場合には(NO)、処理はステップS101に戻る。
入賞処理において、遊技状態制御部108は、「特別遊技」中において、「特別役」であるビッグボーナスゲーム又はレギュラーボーナスゲームに応じた遊技状態を遊技者に提供するよう、リール制御部106に「特別遊技」中のリール制御を行わせたり、サブ制御基板60に「特別遊技」用の演出を行わせたりする。ビックボーナスゲーム又はレギュラーボーナスゲームの規定回数の遊技を終えると、「通常遊技」に移行する処理を行う。
入賞役が「特別役」でない場合、フラグ情報記憶部105において特別役のフラグがオンの状態で記憶されていれば、フラグ情報記憶部105でのそのフラグの記憶状態は次の遊技に持ち越される。
また、入賞役が「リプレイ」である場合、入賞判定部107は、制御部101に対して当遊技でのベット(賭数)を次の遊技に持ち越させる。一方、入賞役が「特別役」でも「リプレイ」でもない場合には、払出制御部109が入賞役に応じた枚数のメダルの払い出しをホッパ装置93に行わせる。
(サブ制御基板(演出制御基板)における動作)
サブ制御基板60は、演出制御基板60aと画像音響生成基板60bとがあり、それぞれ独立して動作する。
図7は、演出制御基板60aの演出制御部201にて実行される演出制御を示すフローチャートである。当該制御処理は、演出制御基板60aにおいて実行される演出制御プログラムに基づく処理である。この制御処理において、演出制御部201は、表3に示した各演出制御コマンドを送信するタイミングを判定し、判定時に対応する演出制御コマンドを送信する。
ステップS201において、演出制御部201は、メイン制御基板50のから抽選結果情報が通知されているか否かを判定する。抽選結果が通知されていない場合(NO)、何もせずステップS204に移る。抽選結果情報が通知されている場合(YES)、ステップS202に移行し、演出制御部201は、抽選結果に基づく演出内容の抽選を実行する。個々の抽選結果(当選役やハズレその他入賞状態)の各々に対しては、画像および音響による演出が1以上割り当てられている。演出制御部201で行う演出内容の抽選は、個々の抽選結果に対して割り当てられている演出内容が複数存在する場合に、それら複数の演出内容のなかから一つを選び出すための抽選であり、例えば乱数を用いて行われる。
一つの演出内容が決まると、それに対応して画像による演出内容が定まる。すなわち、サイコロの個数、サイコロの目数等、主キャラクタの種類等が特定できる。そこで、演出制御部201は、ステップS203に移行し、これらを指定する初期演出制御コマンド(サイコロ関連情報、キャラクタ識別情報等を含む)を画像音響生成基板60bに送信する。
次いで、ステップS204において、演出制御部201は、抽選結果が所定の第1条件に合致しているか否かを判定する。第1条件は、特定キャラクタによる予告演出をすることが予め決められている入賞役に抽選結果が合致していることである。第1条件に合致していない場合(NO)、第1条件演出制御コマンドを送付することなくステップS206に移行する。第1条件に合致していた場合(YES)、ステップS205に移行し、演出制御部201は、予告演出タイミングに係らせる停止番号(第1停止か第2停止か第3停止かの種別)を抽選により決定し、それを第1条件演出制御コマンドとして送出する。
ステップS206において、演出制御部201は、メイン制御基板50から送信されたストップスイッチ群42についての操作内容が第1停止であるか、すなわちゲームの最初に操作されたストップスイッチであるかが判定される。第1停止ではないと判定した場合(NO)、何もせずにステップS208に移る。第1停止であると判定した場合(YES)、演出制御部201は、ステップS207に移行し、第1停止が押下されたことを示す第1停止演出制御コマンドを送出する。
次いでステップS208において、演出制御部201は、メイン制御基板50から送信されたストップスイッチ群42についての操作内容が第2停止であるか、すなわちゲームの二番目に操作されたストップスイッチであるかが判定される。第2停止ではないと判定した場合(NO)、何もせずにステップS210に移る。第2停止であると判定した場合(YES)、演出制御部201は、ステップS209に移行し、第2停止が押下されたことを示す第2停止演出制御コマンドを送出する。
次いでステップS210において、演出制御部201は、メイン制御基板50から送信されたストップスイッチ群42についての操作内容が第3停止であるか、すなわちゲームの最後に操作されたストップスイッチであるかが判定される。第3停止ではないと判定した場合(NO)、何もせずに当該処理から復帰する。第3停止であると判定した場合(YES)、演出制御部201は、ステップS211に移行し、第3停止が押下されたことを示す第3停止演出制御コマンドを送出する。
(サブ制御基板(画像音響生成基板)における動作)
上記演出制御基板60aからの演出制御コマンドを受けて画像および音響の演出を実行する画像音響生成基板60bにおける動作を説明する。
図8は、画像音響生成基板60bにて実行される画像音響生成処理を示すフローチャートである。当該制御処理は、画像音響生成基板60bにおいて実行される画像音響生成プログラムに基づく処理である。当該処理は、画像の更新タイミングごとに実施される。
ステップS301において、画像音響生成基板60bにおける移動経路演算部304は、演出制御コマンドを受信したか否かを判定する。演出制御コマンドを受信していない場合(NO)、ステップS303に移行する。演出制御コマンドを受信した場合(YES)、移動経路演算部304は、ステップS302に移行し、演出制御コマンドの種類を示す演出フラグを操作する。すなわち初期演出を指示する演出制御コマンドであった場合には初期演出フラグをセットし、他のフラグをリセットする。第1条件演出を指示する演出制御コマンドであった場合には第1条件演出フラグをセットし、他のフラグをリセットする。第1〜第3停止演出を指示する演出制御コマンドであった場合には停止演出フラグをセットし、他のフラグをリセットする。
次いでステップS303において、移動経路演算部304は、初期演出フラグがセットされているか否かを判定する。初期演出フラグがセットされていなかった場合(NO)、ステップS305に移行する。初期演出フラグがセットされていた場合(YES)、ステップS304に移行し、画像生成部305は、初期演出制御コマンドで指定された個数の「サイコロ」を描画し、所定位置に、初期演出制御コマンドで指定された種類の主キャラクタを描画するための画像データを生成する。これらの処理によって、スタートスイッチ41が押下されたことにより、サイコロおよび主キャラクタである「列車」が描画されるようになる。
次いでステップS305において、移動経路演算部304は、第1条件演出フラグがセットされているか否かを判定する。第1条件演出フラグがセットされていなかった場合(NO)、ステップS315に移行する。第1条件演出フラグがセットされていた場合(YES)、移動経路演算部304は第1条件演出に関する処理を行う。
まずステップS306において、移動経路演算部304は第2条件である特定キャラクタの予告演出をどの停止番号に係らせるかの第2条件を記憶する。そして移動経路演算部304は、経路設定ルール記憶部302から経路設定ルール(表1参照)を読み出す。次いでステップS307に移行し、経路設定ルールの始点に関する設定ルールおよび終点に関する設定ルールを参照して、移動経路演算部304は一組の始点−終点の組を定める。次いでステップS308に移行し、移動経路演算部304は他の経路設定ルールを参照しながら、定めた始点および終点を結ぶ移動経路を演算する。例えば、行き止まりに関する経路設定ルールがあれば行き止まりに至る経路が除外される。主キャラクタを通ることを規定する経路設定ルールがあれば、主キャラクタの現在位置を経路の通過ポイントとして経路が演算される。
ステップS309において、移動経路演算部304は移動経路が複数演算されたか否かを判定する。複数の移動経路が演算されていなかった場合(NO)、演算された移動経路が一つか全く存在しなかったかのいずれかであるので、ステップS312に移行する。複数の移動経路が演算されていた場合(YES)、移動経路演算部304は、ステップS310に移行し、経路選択ルール記憶部303から経路選択ルール(表2参照)を読み出す。次いでステップS311に移行し、移動経路演算部304は複数の移動経路から経路選択ルールに則った一つの移動経路を選択する。
ステップS312において、移動経路演算部304は他の始点−終点の組が設定可能か否かを判定する。他の始点−終点の組を設定可能な場合(NO)、移動経路演算部304は再びステップS307の始点−終点の特定処理から繰り返し、新たな移動経路を演算する。他の始点−終点の組が設定不可能な場合(YES)、移動経路演算部304は、ステップS313に移行し、複数選択されている移動経路に再び経路選択ルールを課して比較抽出する。すなわち移動経路演算部304は、ステップS313において経路選択ルール記憶部303から経路選択ルールを再び読み出して、ステップS314において複数の移動経路中からひとつを選択して決定する。以上で、移動経路の演算処理が終了する。
ステップS315において、移動経路演算部304は、停止演出フラグがオンになっているか否かを判定する。停止演出フラグがオンになっていない場合(NO)、ステップS319に移行し、特定キャラクタによる予告処理無しの画像生成がされる。停止演出フラグがオンになっていた場合(YES)、ステップS316において対応する演出が実行される。例えば、停止演出フラグが第1停止であることを示している場合には、画像生成部305は「サイコロ」を振り出すような動画像を生成する。
次いでステップS317において、移動経路演算部304は、ステップS306で記憶された第2条件となる停止番号が今回の停止演出フラグに対応しているか否かを判定する。今回の停止演出フラグが第2条件となる停止番号ではない場合(NO)、ステップS319に移行し、特定キャラクタの予告演出はされない。今回の停止演出フラグが第2条件となる停止番号に合致している場合(YES)、ステップS318に移行し、画像生成部305は、特定キャラクタを設定された移動経路の始点となるノードに配置し、画像の更新タイミングごとに移動経路に沿って特定キャラクタの位置を演算する特定キャラクタ移動処理をする。
ステップS319において、画像生成部305は、それまでに決定された移動経路、特定キャラクタの移動位置を参照しながら画像生成を行い、音響生成部306は音響生成を行う。すなわち、画像生成部305は、仮想空間Aにおける移動経路上の特定キャラクタの位置を画像表示領域Wにおける表示位置に変換し、仮想空間Aに配置される他のオブジェクトの手前に描画する。また音響生成部306は、画像演出内容に応じて予め定められている音源データを読み出して楽音再生を行う。
(本実施形態の利点)
本実施形態によれば、次のような利点がある。
(1)上記実施形態によれば、画像音響生成基板60bは、演出制御基板60aの生成する演出制御情報とは無関係に、スタートスイッチ41が押下されたこと(第1の条件)を契機に特定キャラクタの移動経路を自ら保有する経路設定情報に基づき演算し、いずれかのストップスイッチ42が押下されたこと(第2の条件)を契機にこの特定キャラクタを移動させる動画像を生成する。よって、演出制御基板と画像音響生成基板との間のコマンド通信数が少なくて済み、演出制御プログラムの開発の負担が軽減される。
(2)上記実施形態によれば、特定キャラクタの演出内容の制御は、画像音響生成基板60bの画像音響生成プログラムや経路設定ルール、経路選択ルール等のデータの変更のみで対応できるので、演出制御基板60aの演出制御プログラムを変更することなく、主キャラクタの演出態様をいかようにでも変更可能であり、遊技機のバージョンアップやモデルチェンジに画像音響生成プログラムの開発・変更のみで対応できる。
(3)上記実施形態によれば、特定キャラクタの動き方を経路設定ルールに託するように構成したので、経路設定ルールの変更によって、特定キャラクタの移動経路の設計方針を自由に変更可能である。
(4)上記実施形態によれば、移動経路が複数選択された場合の選択方法を経路選択ルールに託するように構成したので、経路選択ルールの変更によって、特定キャラクタの移動経路の選択方針を自由に変更可能である。
(変形例)
本発明は、上記に限定されることなく種々に変形して実施することが可能である。
例えば、上記実施形態では、仮想空間や交通網(経路網)を二次元で定義して本発明を適用したが、三次元で定義された仮想空間や交通網(経路網)において特定オブジェクトを三次元的に移動させてもよい。その場合に、交通網や移動経路は三次元の座標等により立体的に定義され、特定オブジェクトの移動位置も三次元座標等で立体的に定義されることになる。
また、上記実施形態では、遊技機に本発明を適用したが、これに限定されず、この画像処理装置・方法に関するプログラムを実行する可能なコンピュータを備える装置一般に適用することが可能である。例えば、ゲーム装置やシミュレーション装置などに本発明を適用可能である。
図13〜図16を参照して、上記実施形態に基づき作成した画像表示の実施例を示す。
これらの図に示すように、実施例は、図9に示すような仮想空間Aを斜め方向から鳥瞰したような画像となっている。
図13に示すように、陸400は陸地領域A1に対応する背景であり、海410は海洋領域A2に対応する背景である。陸400には、交通網TNの一部である線路401が描画されている、線路の方向転換部分等には、ノードNに相当するノード402が描画され、その中の一部は駅403として描画されている。
海410には、交通網TNの一部である航路411が描画され、ほぼ等しい間隔となるようノードNに相当するノード412が描画されている。線路401と航路411とを接続するノードとして、港404が表示されている。
図16に示すように、交通網TNの一部である空路421が描画され、ほぼ等しい間隔となるようにノード422が描画されている。
主キャラクタや特定キャラクタは、線路401に沿って移動する場合は「列車」のオブジェクトとして、航路411に沿って移動する場合は「船」のオブジェクトとして、空路421に沿って移動する場合は「飛行機」のオブジェクトとして描画されている。
図13は、第1停止を契機として表示されるサイコロの振出の動画像から抽出したフレーム画像例を示している。
図13(A)は、スタートスイッチ41が押下され、初期演出制御コマンドが画像音響生成基板60bに送信された直後の画像であり、演出抽選によって決定した数(ここでは3個)のサイコロ430が画像表示領域の所定位置に描画されている。
図13(B)は、最初のストップスイッチ42が押下され、第1停止演出制御コマンドが送信された直後の画像であり、サイコロ430が振り出された動画像の途中の様子を示している。
図13(C)は、さらに所定時間が経過し、サイコロ430が停止位置に達した状態の画像であり、初期演出制御コマンドで既に指定されていた目(ここではそれぞれが「1」の目であり、合計3)を上にしてサイコロ430が停止している画像が示されている。
図14は、「線路」上に「列車」のオブジェクトである主キャラクタが配置されている場合の特定キャラクタによる予告演出に係り、色の異なる特定キャラクタ432が主キャラクタ431を通過する前後の動画像から抽出したフレーム画像例を示している。
図14(A)は、演算され選択された移動経路に沿って始点から移動を開始した特定キャラクタ432が中央付近の主キャラクタ431に向かってくる時の画像例を示している。図14(B)は、特定キャラクタ432が主キャラクタ431の位置に到着する瞬間の画像例を示している。図14(C)は、特定キャラクタ432が主キャラクタ431の位置を通過し、移動経路の終点に向けて遠ざかっている時の画像例を示している。図14(D)は、特定キャラクタ432が港404を通過することによって「船」のオブジェクト434として航路411を終点に向けて移動している時の画像例を示している。
図15は、「航路」上に「船」のオブジェクトである主キャラクタが配置されている場合の特定キャラクタによる予告演出に係り、色の異なる特定キャラクタ434が主キャラクタ433を通過する前後の動画像から抽出したフレーム画像例を示している。
図15(A)は、演算され選択された移動経路に沿って始点から移動を開始した特定キャラクタ434が中央付近の主キャラクタ433に向かってくる時の画像例を示している。図15(B)は、特定キャラクタ434が主キャラクタ433の位置に接近した時の画像例を示している。図15(C)は、特定キャラクタ434が主キャラクタ433の位置を通過した時の画像例を示している。図15(D)は、特定キャラクタ434が終点に向けて遠ざかっている時の画像例を示している。
図16は、「空路」上に「飛行機」のオブジェクトである主キャラクタが配置されている場合の特定キャラクタによる予告演出に係り、色の異なる特定キャラクタ436が主キャラクタ435を通過する前後の動画像から抽出したフレーム画像例を示している。
図16(A)は、演算され選択された移動経路に沿って始点から移動を開始した特定キャラクタ436が中央付近の主キャラクタ435に向かってくる時の画像例を示している。図16(B)は、特定キャラクタ436が主キャラクタ435の位置を通過している最中の画像例を示している。図16(C)は、特定キャラクタ436が主キャラクタ435を通過した時の画像例を示している。図16(D)は、特定キャラクタ436が終点に向けて遠ざかっている時の画像例を示している。
本発明の実施形態に係るスロットマシンの正面図 本発明の実施形態に係るスロットマシンのシステム構成を示すブロック図 メイン制御基板の機能的な構成を示す機能ブロック図 サブ制御基板の機能的な構成を示す機能ブロック図 基板それぞれで動作するプログラムと情報送受関係の説明図 メイン制御基板による抽選実行処理を示すフローチャート 演出制御基板における演出制御処理を示すフローチャート 画像音響生成処理を示すフローチャート 仮想空間における交通網の設定を説明する平面図 設定された移動経路における特定キャラクタの予告演出の説明図 移動経路の設定を説明する平面図(その1) 移動経路の設定を説明する平面図(その1) 実施例におけるサイコロの振出の動画像から抽出したフレーム画像表示例 実施例における「線路」上の予告演出の画像表示例 実施例における「航路」上の予告演出の画像表示例 実施例における「空路」上の予告演出の画像表示例
符号の説明
10 スロットマシン
21 表示窓
31 リール
31L 左リール
31C 中リール
31R 右リール
40 演出表示装置
50 メイン制御基板
51 メインCPU
52、62 ROM
53、63 RAM
54、69 I/F回路
60 サブ制御基板
60a 演出制御基板
60b 画像音響生成基板
101 制御部
102 抽選テーブル
103 役抽選部
105 フラグ情報記憶部
106 リール制御部
107 入賞判定部
108 遊技状態制御部
201 演出制御部
301 経路網情報記憶部
302 経路設定ルール記憶部
303 経路選択ルール部
304 移動経路演算部
305 画像生成部
306 音響生成部

Claims (11)

  1. 所定の演出制御情報に基づいて動画像を生成する遊技機において、
    第1の条件に合致した場合に、特定オブジェクトの移動が許可されている経路網に対して経路設定ルールに基づいて移動経路を演算して設定し、
    第2の条件に合致した場合に、設定された該移動経路に沿って該特定オブジェクトを移動させる動画像の生成を開始すること、
    を特徴とする遊技機。
  2. 前記経路設定ルールとして、前記特定オブジェクトの移動経路を演算するに当たり、
    前記特定オブジェクトが前記経路網上の特定位置を通過することを含む、請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記経路網上の特定位置は、前記特定オブジェクトとは異なる他のオブジェクトの配置された位置である、請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記経路設定ルールとして、画像表示範囲外となる前記経路網の一点を始点とすることを含む、請求項1乃至3のいずれかに記載の遊技機。
  5. 前記経路設定ルールとして、前記画像表示範囲外となる前記経路網の一点を終点とすることを含む、請求項1乃至4のいずれかに記載の遊技機。
  6. 前記経路設定ルールとして、前記経路網のうち行き止まりとなる経路を前記移動経路の候補から除外することを含む、請求項1乃至5のいずれかに記載の遊技機。
  7. 前記経路設定ルールに基づいて前記移動経路が複数設定された場合に、
    経路選択ルールに基づいて複数の前記移動経路のうち一つを選択する、
    請求項1乃至6のいずれかに記載の遊技機。
  8. 前記経路網を定義する前記経路網情報を記憶する経路網情報記憶部と、
    前記経路設定ルールを記憶する経路設定ルール記憶部と、
    該経路網情報と前記経路設定ルールとを参照して前記経路網に対して前記特定オブジェクトが移動するための前記移動経路を演算して設定する移動経路演算部と、
    設定された該移動経路に沿って該特定オブジェクトを移動させる動画像を生成する画像生成部と、を備える請求項1乃至7のいずれかに記載の遊技機。
  9. 乱数に基づく抽選演算を実施し該抽選演算の抽選結果情報を出力する抽選実施部を備え、
    前記第1の条件は、該抽選結果が特定の結果となっていることである、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の遊技機。
  10. 前記第1の条件および/または前記第2の条件は、遊技機の操作スイッチのいずれかが操作されたことである、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の遊技機。
  11. コンピュータに、
    第1の条件に合致した場合に、特定オブジェクトの移動が許可されている経路網に対して経路設定ルールに基づいて移動経路を演算して設定する機能と、
    第2の条件に合致した場合に、設定された該移動経路に沿って該特定オブジェクトを移動させる動画像を生成する機能と、
    を実行させるための遊技機のための画像音響生成プログラム。
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