JP2008227339A - 有機薄膜トランジスタ - Google Patents
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Abstract
Description
即ち、上記課題は本件発明の(1)〜(6)によって解決される。
(1)「有機半導体層を具備する有機薄膜トランジスタにおいて、該有機半導体層が下記一般式(I)で示される繰り返し単位を有する重合体を主成分とすることを特徴とする有機薄膜トランジスタ;
(2)「有機半導体層を具備する有機薄膜トランジスタにおいて、該有機半導体層が下記一般式(II)で示される繰り返し単位を有する重合体を主成分とすることを特徴とする有機薄膜トランジスタ;
(3)「前記一般式(I)におけるAr1またはAr2が置換または無置換のトリアリールアミン、置換または無置換のチオフェン、置換または無置換のフルオレンもしくは[2,2]−パラシクロファンの二価基、もしくは置換または無置換のフェニレン基である重合体を主成分とすることを特徴とする前記第(1)項に記載の有機薄膜トランジスタ」、(4)「前記一般式(II)におけるAr3が置換または無置換のトリアリールアミン、置換または無置換のチオフェン、置換または無置換のフルオレンもしくは[2,2]−パラシクロファンの二価基、もしくは置換または無置換のフェニレン基である重合体を主成分とすることを特徴とする前記第(2)項に記載の有機薄膜トランジスタ」、
(5)「有機半導体層と、この有機半導体層を通じて電流を流すための対をなす電極を設けてなる構造体と、第三の電極とからなる有機薄膜トランジスタにおいて、前記有機半導体層が前記一般式(I)または(II)で示される繰り返し単位を有する重合体を主成分とすることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載の有機薄膜トランジスタ」、
(6)「少なくとも三つの電極と、絶縁層及び有機半導体層とから構成される前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の有機薄膜トランジスタにおいて、前記有機半導体層が前記一般式(I)または(II)で示される繰り返し単位を有する重合体を主成分とすることを特徴とする有機薄膜トランジスタ」。
「トランジスタ構造」
図1の(A)〜(D)は本発明に係わる有機薄膜トランジスタの概略構造である。本発明に係わる有機薄膜トランジスタの有機半導体層(1)は、一般式で示した繰り返し単位を有する重合体を主成分とする。本発明の有機薄膜トランジスタには、空間的に分離されたソース電極(2)、ドレイン電極(3)およびゲート電極(4)が設けられており、ゲート電極(4)と有機半導体層(1)の間には絶縁膜(5)が設けられていてもよい。有機薄膜トランジスタはゲート電極(4)への電圧の印加により、ソース電極(2)とドレイン電極(3)の間の有機半導体層(1)内を流れる電流がコントロールされる。
プラスチックシートとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリカーボネート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート等からなるフィルム等が挙げられる。
具体的には、たとえば一般式(III)で示されるジハロゲン化合物と一般式(IV)で示されるエチニル化合物とを反応させることにより本発明の一般式(I)で表わされる重合体を得ることができる。
なお、反応の際の雰囲気は、窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
前記一般式(III)で示されるジハロゲン化合物の反応性はハロゲン原子がよう素>臭素>塩素の順であり、用いるジハロゲン化合物の反応性に応じて反応温度、反応時間および反応濃度等が設定される。
具体的には、たとえば上記一般式(III)で示されるジハロゲン化合物と下式で示される1,4−ビストリメチルシリルブタジインとを反応させることにより本発明の一般式(II)で表わされる重合体を得ることができる。
前記一般式(I)および(II)中、Ar1、Ar2およびAr3が置換または無置換の芳香族炭素水素基あるいは複素環基の2価基を表わす場合、以下のものを挙げることができる。
ベンゼン、ナフタレン、ビフェニル、ターフェニル、ピレン、フルオレン、9,9−ジアルキルフルオレン、アズレン、アントラセン、トリフェニレン、クリセン、9−ベンジリデンフルオレン、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン、[2,2]−パラシクロファン、トリフェニルアミン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ジチエニルベンゼン、フラン、ベンゾフラン、カルバゾール、等の2価基が挙げられ、これらは置換もしくは無置換のアルキル基およびアルコキシ基、を置換基として有していてもよい。置換もしくは無置換のアルキル基としては、炭素数が1〜25の直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基であり、これらのアルキル基は更にフッ素原子、シアノ基、フェニル基又はハロゲン原子もしくは直鎖又は分岐鎖のアルキル基で置換されたフェニル基を含有してもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、2−エチルヘキシル基、トリフルオロメチル基、2−シアノエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
また置換もしくは無置換のアルコキシ基である場合は、上記アルキル基の結合位に酸素原子を挿入してアルコキシ基としたものが具体例として挙げられる。
一般式(III)で表わされるジハロゲン化合物のさらに好ましい具体例を表1−1〜1−2に示す。
本発明に係わる有機半導体材料は、例えばジクロロメタン、テトラヒドロフラン、クロロホルム、トルエン、ジクロロベンゼン及びキシレン等の溶剤に溶解し、所望により少量の例えば樹脂バインダー等の他の添加剤を添加して、支持体上に塗布することによって薄膜を形成することができる。本明細書における「主成分」とはこのような意味である。
本発明の有機薄膜トランジスタにおいて、上記重合体を主成分として形成される有機半導体層は、ソース電極、ドレイン電極及び絶縁膜に接して形成される。
本発明の有機薄膜トランジスタにおいて用いられる絶縁膜には、種々の絶縁膜材料を用いることができる。例えば、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化チタン、酸化タンタル、酸化スズ、酸化バナジウム、チタン酸バリウムストロンチウム、ジルコウム酸化チタン酸バリウム、ジルコニウム酸チタン酸鉛、チタン酸鉛ランタン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、フッ化バリウムマグネシウム、タンタル酸ニオブ酸ビスマス、トリオキサイドイットリウム等の無機系絶縁材料が挙げられる。
また、例えば、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルフェノール、ポリエステル、ポリエチレン、ポリフェニレンスルフィド、無置換またはハロゲン原子置換ポリパラキシリレン、ポリアクリロニトリル、シアノエチルプルラン等の高分子化合物を用いることができる。
さらに、上記絶縁材料を2種以上合わせて用いても良い。特に材料は限定されないが、中でも誘電率が高く、導電率が低いものが好ましい。
上記材料を用いた絶縁膜層の作製方法としては、例えば、CVD法、プラズマCVD法、プラズマ重合法、蒸着法のドライプロセスや、スプレーコート法、スピンコート法、ディップコート法、インクジェット法、キャスト法、ブレードコート法、バーコート法等の塗布によるウェットプロセスが挙げられる。
本発明の有機薄膜トランジスタにおいて、絶縁膜と有機半導体層の接着性を向上、ゲート電圧の低減、リーク電流低減等の目的で、これら層間に有機薄膜を設けても良い。有機薄膜は有機半導体層に対し、化学的影響を与えなければ、特に限定されないが、例えば、有機分子膜や高分子薄膜が利用できる。
有機分子膜としては、オクタデシルトリクロロシランやヘキサメチレンジシラザン等を具体的な例としたカップリング剤が挙げられる。また、高分子薄膜としては、上述の高分子絶縁膜材料を利用することができ、これらが絶縁膜の一種として機能していても良い。また、この有機薄膜をラビング等により、異方性処理を施していても良い。
本発明の有機薄膜トランジスタに用いられるゲート電極、ソース電極、ゲート電極としては、導電性材料であれば特に限定されず、白金、金、銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン、鉛、タンタル、インジウム、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム等、及びこれらの合金やインジウム・錫酸化物等の導電性金属酸化物、あるいはドーピング等で導電率を向上させた無機及び有機半導体、例えば、シリコン単結晶、ポリシリコン、アモルファスシリコン、ゲルマニウム、グラファイト、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチエニレンビニレン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体等が挙げられる。
ソース電極及びドレイン電極は、上記導電性の中でも半導体層との接触面において、電気抵抗が少ないものが好ましい。
電極の形成方法としては、上記材料を原料として蒸着やスパッタリング等の方法を用いて形成した導電性薄膜を、公知のフォトリソグラフ法やリフトオフ法を用いて電極形成する方法、アルミニウムや銅等の金属箔上に熱転写、インクジェット等によるレジストを用いてエッチングする方法がある。また導電性ポリマーの溶液あるいは分散液、導電性微粒子分散液を直接インクジェットによりパターニングしても良いし、塗工膜からリソグラフィーやレーザーアブレーション等により形成しても良い。さらに導電性ポリマーや導電性微粒子を含むインク、導電性ペースト等を凸版、凹版、平版、スクリーン印刷等の印刷法でパターニングする方法も用いることができる。
また、本発明の有機薄膜トランジスタは、必要に応じて各電極からの引出し電極を設けることができる。
本発明の有機トランジスタは、大気中でも安定に駆動するものであるが、機械的破壊からの保護、水分やガスからの保護、またはデバイスの集積の都合上の保護等のため必要に応じて保護層を設けることもできる。
本発明の有機薄膜トランジスタは、液晶、有機EL、電気泳動等の表示画像素子を駆動するための素子として利用でき、これらの集積化により、いわゆる「電子ペーパー」と呼ばれるディスプレイを製造することが可能である。また、ICタグ等のデバイスとして、本発明の有機薄膜トランジスタを集積化したICを利用することが可能である。
式(1)で示される2,5−ジ−n−ヘキシル−1,4−ジエチニルベンゼン0.92g(3.1mmol)、式(2)で示される4−(2−エチルヘキシルオキシ)−4’、4”−ジヨードトリフェニルアミン1.95g(3.1mmol)、
室温まで放冷したのち内容物を90%メタノール水溶液に滴下し淡褐色のポリマーを得た。これを塩化メチレンに溶解し、5%塩酸水溶液で洗浄後水洗し、メタノール中に滴下してポリマーをろ取した。これを塩化メチレンを用いショートカラム処理(シリカゲルと少量のフロリジル)したのち、メタノール中に滴下して下式で表わされる重合体No.1:1.13gを得た。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算分子量
数平均分子量 8704、重量平均分子量 21845
式(3)で示されるプソイド−p−ジエチニル[2,2]−パラシクロファン0.769gg(3mmol)、式(2)で示されるジヨード化合物1.816g(3mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム33mg(0.03mmol)、ヨウ化銅12mg(0.06mmol)にトルエン20mlとトリエチルアミン2.8mlを加え窒素気流下で60℃で3時間加熱攪拌した。その後ヨードベンゼン数滴を加え60℃で1時間、さらにフェニルアセチレン数滴を加え60℃で1時間加熱攪拌した。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算分子量
数平均分子量 20464、重量平均分子量 67790
式(4)で示される1,4−ビス(トリメチルシリル)−1,3−ブタジイン0.402g(2.07mmol)および式(2)で示されるジヨード化合物1.293g(2.07mmol)を
室温まで放冷したのち内容物をTHFで希釈し、セライトをもちいてろ過し、メタノールに滴下し暗褐色のポリマーを得た。これを塩化メチレンに溶解し、5%アンモニア水溶液で洗浄後、5%塩酸水溶液で振とう器を用いて洗浄した。ついでイオン交換水で洗浄液の伝導度がイオン交換水の値と同等になるまで水洗を繰り返したのち、メタノール中に滴下して下式で表わされる重合体No.3:0.50gを得た。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算分子量
数平均分子量 11709、重量平均分子量 45317
式(5)で示されるビス(トリメチルシリル)アセチレン0.187g(1.1mmol)および式(2)で示されるジヨード化合物0.688g(1.1mmol)
室温まで放冷したのち内容物をTHFで希釈し、セライトをもちいてろ過し、ろ液を濃縮後、トルエンに溶解しパラジウムスカベンジャー(3−メルカプトプロピル基で修飾されたシリカゲル)で処理した。これを5%塩酸水溶液で振とう器を用いて洗浄し、ついでイオン交換水で洗浄液の伝導度がイオン交換水の値と同等になるまで水洗を繰り返したのち、メタノール中に滴下して下式で表わされる重合体No.4:0.30gを得た。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算分子量
数平均分子量 6454、重量平均分子量 15819
式(3)で示されるプソイド−p−ジエチニル[2,2]−パラシクロファン0.513g(2.0mmol)および式(6)で示される2,5−ジヨード−3−ヘキシルチオフェン0.841g(2.0mmol)をトルエン15mlに採り、60℃で加熱溶解した後50℃まで冷却し、
室温まで放冷したのちトルエンで希釈し、セライトでろ過したのち、5%塩酸水溶液で洗浄後水洗した。これを濃縮し、ショートカラム処理(シリカゲル)したのち、イオン交換水で洗浄液の伝導度がイオン交換水の値と同等になるまで水洗を繰り返したのち、エタノール中に滴下して下式で表わされる重合体No.5:0.52gを得た。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算分子量
数平均分子量 11185、重量平均分子量 101577
式(3)で示されるプソイド−p−ジエチニル[2,2]−パラシクロファン0.513g(2.0mmol)および式(7)で示される2,7−ジヨード−9,9−ジオクチルフルオレン1.285g(2.0mmol)を
室温まで放冷したのちトルエンで希釈し、セライトでろ過したのち、5%塩酸水溶液で洗浄後水洗した。これをトルエンに溶解しパラジウムスカベンジャー(3−メルカプトプロピル基で修飾されたシリカゲル)で処理したのち濃縮し、ショートカラム処理(シリカゲル)した。つづいてイオン交換水で洗浄液の伝導度がイオン交換水の値と同等になるまで水洗を繰り返したのち、エタノール中に滴下して下式で表わされる重合体No.6:0.84gを得た。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算分子量
数平均分子量 17777、重量平均分子量 53488
式(3)で示されるプソイド−p−ジエチニル[2,2]−パラシクロファン0.513g(2.0mmol)および式(8)で示される2,5−ジヘキシル−1,4−ジヨードベンゼン0.996g(2.0mmol)を
室温まで放冷したのちトルエンで希釈し、セライトでろ過したのち、5%塩酸水溶液で洗浄後水洗したのち、エタノール中に滴下して得られたポリマーをろ取した。これをトルエンに溶解し、ショートカラム処理(シリカゲル)したのち、イオン交換水で洗浄液の伝導度がイオン交換水の値と同等になるまで水洗を繰り返したのち、エタノール中に滴下して下式で表わされる重合体No.7:0.67gを得た。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算分子量
数平均分子量 9076、重量平均分子量 27005
30mm×30mmのp−ドープされたシリコン基板表面を熱酸化してSiO2の絶縁膜を200nm形成した後、片面だけレジスト膜(東京応化製:TSMR8800)で覆い、もう片面をフッ酸により酸化膜を除去した。次いで、この熱酸化膜を除去した面にアルミニウムを300nm蒸着した。その後、レジスト膜をアセトンで除去し、有機薄膜トランジスタ評価用基板を作製した。
上記方法にて作製した有機薄膜トランジスタ評価用基板上に、合成例1で合成した重合体No.1を用いて、下記の有機薄膜トランジスタを作製した。
上記重合体1の約1.0wt%のTHF/パラキシレン=8/2の混合溶媒からなる溶液を基板上にスピンコートして乾燥することにより、膜厚30nmの有機半導体層を作製した。
次いで、チャネル長30μm、チャネル幅10mmとなるように、金を蒸着することにより膜厚100nmのソース電極およびドレイン電極を形成し、有機薄膜トランジスタを作製した。
さらに、この有機薄膜トランジスタの特性の再現性を確認するため、同様の操作を繰り返し、有機薄膜トランジスタを作製した。
これら作製した有機薄膜トランジスタは、図1(D)の構造を有し、支持体として用いたp−ドープされたシリコン基板は下部に設けたアルミニウム薄膜とともにゲート電極として作用する。
このように作製した有機薄膜トランジスタの特性である電界効果移動度を測定した。
なお、有機薄膜トランジスタの電界効果移動度の算出には、以下の式を用いた。
作製した有機薄膜トランジスタの電界効果移動度は、それぞれ、2.7×10−5cm2/Vsおよび2.2×10−5cm2/Vsであった。
このように、作製したトランジスタは、素子間のバラツキが少なく、再現性良くトランジスタ特性が得られていることがわかる。
実施例1において、上記重合体No.1を1.0wt%トルエン溶液を用いてスピンコートした以外は、実施例1と同様にして、2つの有機薄膜トランジスタを作製した。
このように作製した有機薄膜トランジスタの特性である電界効果移動度を測定したところ、2.8×10−5cm2/Vsおよび2.4×10−5cm2/Vsであった。
このように、作製したトランジスタは、素子間のバラツキが少なく、かつ、再現性良くトランジスタ特性が得られていることがわかる。
また、実施例1と実施例2から、再現性に優れ、かつ、溶媒種による特性のバラツキも少ない有機薄膜トランジスタが提供できることが明らかとなった。
実施例1において、重合体No.1の代わりに重合体No.2の1.0wt%のTHF/パラキシレン=8/2の混合溶媒からなる溶液を用いてスピンコートした以外は、実施例1と同様にして、2つの有機薄膜トランジスタを作製した。
このように作製した有機薄膜トランジスタの特性である電界効果移動度を測定したところ、2.8×10−6cm2/Vsおよび2.5×10−6cm2/Vsであった。
このように、作製したトランジスタは、素子間のバラツキが少なく、かつ、再現性良くトランジスタ特性が得られていることがわかる。
実施例1において、重合体No.1の代わりに重合体No.2の1.0wt%トルエン溶液を用いてスピンコートした以外は、実施例1と同様にして、2つの有機薄膜トランジスタを作製した。
このように作製した有機薄膜トランジスタの特性である電界効果移動度を測定したところ、2.2×10−6cm2/Vsおよび2.7×10−6cm2/Vsであった。
このように、作製したトランジスタは、素子間のバラツキが少なく、かつ、再現性良くトランジスタ特性が得られていることがわかる。
また、実施例3と実施例4から、再現性に優れ、かつ、溶媒種による特性のバラツキも少ない有機薄膜トランジスタが提供できることが明らかとなった。
2 ソース電極
3 ドレイン電極
4 ゲート電極
5 ゲート絶縁膜
Claims (6)
- 前記一般式(I)におけるAr1またはAr2が置換または無置換のトリアリールアミン、置換または無置換のチオフェン、置換または無置換のフルオレンもしくは[2,2]−パラシクロファンの二価基、もしくは置換または無置換のフェニレン基である重合体を主成分とすることを特徴とする請求項1に記載の有機薄膜トランジスタ。
- 前記一般式(II)におけるAr3が置換または無置換のトリアリールアミン、置換または無置換のチオフェン、置換または無置換のフルオレンもしくは[2,2]−パラシクロファンの二価基、もしくは置換または無置換のフェニレン基である重合体を主成分とすることを特徴とする請求項2に記載の有機薄膜トランジスタ。
- 有機半導体層と、この有機半導体層を通じて電流を流すための対をなす電極を設けてなる構造体と、第三の電極とからなる有機薄膜トランジスタにおいて、前記有機半導体層が前記一般式(I)または(II)で示される繰り返し単位を有する重合体を主成分とすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の有機薄膜トランジスタ。
- 少なくとも三つの電極と、絶縁層及び有機半導体層とから構成される請求項1乃至5のいずれかに記載の有機薄膜トランジスタにおいて、前記有機半導体層が前記一般式(I)または(II)で示される繰り返し単位を有する重合体を主成分とすることを特徴とする有機薄膜トランジスタ。
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