JP2008224288A - 磁気抵抗センサ装置 - Google Patents

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洋文 松井
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Abstract

【課題】生産性が良好であって安価に製造し得る共に、磁気抵抗特性に優れ、且つ信頼性のある磁気抵抗センサ装置を提供する。
【解決手段】基板100と、前記基板100上に形成された信号処理回路5と、前記信号処理回路5を平坦化する平坦化膜6と、前記平坦化された信号処理回路上に形成された窒化ケイ素膜7と、前記窒化ケイ素膜7上に形成された磁気抵抗センサ素子9とを備えることを特徴とする磁気抵抗センサ装置とする。また、前記平坦化膜6は、SOG膜であることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、移動体による磁界変化を検出する磁気抵抗センサ装置に関するものである。より詳細には、本発明は、車載用センサとして使用可能な磁気抵抗センサ装置に関するものである。
移動体による磁界変化を検出する磁気抵抗センサ装置として、巨大磁気抵抗薄膜から構成される磁気抵抗センサ素子を信号処置回路(IC)上に形成した磁気抵抗センサ装置がある。かかる磁気抵抗センサ装置における巨大磁気抵抗薄膜には、例えば、Ni、Fe及びCoを主成分とする磁性層と、Cuを主成分とする非磁性層とを交互に積層した人工格子膜が用いられている。この人工格子膜では、一般的に、磁性層及び非磁性層の厚さがそれぞれ10〜25Åであり、磁性層と非磁性層との積層体を1周期とする積層構造が10〜40周期である。また、人工格子膜と、人工格子膜が形成される下地表面との格子定数を一致させるために、人工格子膜の下地層として10〜80Åのバッファー層を下地表面上に形成している。
このような積層構造を有する人工格子膜では、20〜30%と極めて大きな磁気抵抗変化率が得られるものの、極薄い磁性層と極薄い非磁性層との相互作用を必要とするため、人工格子膜と人工格子膜が形成される下地層とのマッチングが重要となる。例えば、凹凸のあるIC上に直接形成した人工格子膜は、平坦なシリコンウェハの熱酸化膜上に形成した人工格子膜に比べて磁気抵抗変化率が著しく低くなる。また、PSG(Phosphorous Silicate Glass)のような平坦な酸化膜上に人工格子膜を形成する場合には、人工格子膜の形成前にPSGを長時間大気放置すると、PSG表面の吸湿や自然酸化の影響によってPSG表面の状態が変化してしまい、このPSG表面に形成した人工格子膜では十分な磁気抵抗変化率が得られない。
そこで、特殊なシリコーンポリマーの硬化膜を人工格子膜とICとの間に設けた磁気抵抗センサ装置がある(例えば、特許文献1参照)。この特殊なシリコーンポリマーは、IC表面の凹凸パターンを平坦化することが可能で、且つ人工格子膜とのマッチングが良好であるため、かかるシリコーンポリマーの硬化膜上に形成された人工格子膜は、優れた磁気抵抗変化率を得ることができる。さらに、この磁気抵抗センサ装置は、適切なシリコーンポリマーを選択することによって車載用センサにも適用可能な信頼性を得ることもできる。ここで、車載用センサに適用するためには、例えば、温度振幅が−40℃〜140℃のヒートサイクル耐久試験といった過酷な環境下でも良好な磁気抵抗変化率を維持し得ることが必要となる。
特許第3626469号公報
しかしながら、特許文献1では、IC表面の凹凸パターンにシリコーンポリマーを塗布することによりIC表面の凹凸パターンを平坦化しているが、平坦化を十分に行うためにはリフロー性(溶融流動性)の高いシリコーンポリマーを選択しなければならない。そのため、シリコーンポリマーのリフロー性を確保する観点から、平均分子量をおおむね5万以下に抑える必要があった。
また、シリコーンポリマーにおける無機成分の比率が高いと、シリコーンポリマーの硬化膜の脆性が高くなり、硬化膜自体の応力によってクラックが発生しやすくなる。このクラックの発生を抑制するには硬化膜の厚さを薄くする必要があるが、IC表面の凹凸パターンを平坦化するのに硬化膜の厚さが十分でないことがある。そのため、クラック耐性を確保する観点から、シリコーンポリマーの無機成分の比率をおおむね0.4以下、すなわち、有機成分の比率をおおむね0.4以上とする必要があった。
従って、上記のようなリフロー性とクラック耐性の両方に優れ、且つ磁気抵抗センサ素子とのマッチングが良好なシリコーンポリマーを分子設計するために、多大な時間と手間を要していた。その結果、設計されるシリコーンポリマーの価格が高くなり、磁気抵抗センサ装置を安価に製造し得ないという問題があった。
一方、リフロー性とクラック耐性の両方に優れ、且つ磁気抵抗センサ素子とのマッチングが良好なシリコーンポリマーが得られない場合には、IC表面の凹凸パターンにシリコーンポリマーを塗付する前に、他の材料を用いてIC表面の凹凸パターンを平坦化させなければならない。つまり、磁気抵抗センサ素子とICとの間に2種類以上の膜を介在させる必要がある。この場合、シリコーンポリマー自身はリフロー性を有する必要がないため、分子設計の自由度が大きくなり、シリコーンポリマーの価格は多少軽減されると考えられる。
しかしながら、IC表面の凹凸パターンを平坦化膜によって平坦化させた後、平坦化されたIC上にシリコーンポリマーの硬化膜を形成するというプロセスが必要となるため、製造工程が増えるだけでなく、平坦化膜のリフロー硬化とシリコーンポリマーの熱硬化とを行うために、長時間の熱処理がそれぞれ必要となる。その結果、生産性が悪いためにコストがかかるという問題があった。
また、シリコーンポリマーの硬化膜は樹脂膜であるため、酸素プラズマに晒すと表面が酸化し、無機化することで脆くなり、膜表面にクラックが発生しやすくなる。このように酸化したシリコーンポリマーの硬化膜上に磁気抵抗センサ素子を形成した磁気抵抗センサ装置では、十分な磁気抵抗変化率が得られない。そのため、シリコーンポリマーの硬化膜をエッチングするプロセス(具体的には、コンタクトホールを形成するプロセス)において、フォトレジストマスクを使用することが困難であるという問題があった。これは、フォトレジストマスクの除去では、通常、酸素プラズマによるアッシング工程が必要となるためである。一方、メタルマスクを使用すれば、メタル除去をウェットエッチングで行うことができるため、シリコーンポリマーの硬化膜表面の酸化を回避することができるが、製造工程が増えるため生産性が悪く、コストがかかるという問題があった。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、生産性が良好であって安価に製造し得る共に、磁気抵抗特性に優れ、且つ信頼性のある磁気抵抗センサ装置を提供することを目的とする。
本発明は、基板と、前記基板上に形成された信号処理回路と、前記信号処理回路を平坦化する平坦化膜と、前記平坦化された信号処理回路上に形成された窒化ケイ素膜と、前記窒化ケイ素膜上に形成された磁気抵抗センサ素子とを備えることを特徴とする磁気抵抗センサ装置である。
本発明によれば、IC表面の凹凸パターンを平坦化膜で平坦化した後、平坦化したIC上に窒化ケイ素膜を形成することによって、生産性が良好であって安価に製造し得ると共に、磁気抵抗特性に優れ、且つ信頼性のある磁気抵抗センサ装置を提供することができる。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態を示す磁気抵抗センサ装置の断面図である。本実施の形態の磁気抵抗センサ装置は、基板100と、基板100上に形成された信号処理回路(IC)5と、IC5表面の凹凸パターンを平坦化する平坦化膜6と、平坦化されたIC5上に形成された窒化ケイ素膜7と、窒化ケイ素膜7上に形成された、磁気抵抗薄膜から構成される磁気抵抗センサ素子9とを備えている。なお、図1では、平坦化膜6は、IC5表面の凹凸パターンの凹部のみに形成されているが、IC5表面の凹凸パターンの全体を覆うように形成されていてもよい。また、磁気抵抗センサ素子9及び窒化ケイ素膜7上には、保護膜10が形成されている。ここで、IC5は、回路部1と、回路部1上に形成された層間絶縁層2と、層間絶縁層2上に形成された第一の配線3と、層間絶縁層2及び第一の配線3上に形成されたIC保護膜4とから構成されている。そして、IC保護膜4、平坦化膜6及び窒化ケイ素膜7を貫通するコンタクトホール11を介して第二の配線8によってIC5と磁気抵抗センサ素子9とが電気的に接続されている。また、外部回路との接続のために、第一の配線3の一部を露出させたパッド部12が設けられている。
次に、本実施の形態の磁気抵抗センサ装置の製造方法について説明する。
まず、基板100上にIC5を形成した後、IC5表面の凹凸パターンを平坦化する平坦化膜6を形成する。ここで、平坦化膜を形成するのに用いられる材料としては、当該技術分野において平坦化材料として用いることが可能な材料であれば特に制限されることはなく、例えば、BPSG(ボロン・リンドープ・シリケートガラス)、SOG(スピンオンガラス)を用いることができる。これらの中でも、IC5表面の凹部の埋め込み性に優れると共に膜硬度が高いSOGを用いることが好ましい。なお、IC5としては、磁気抵抗センサ装置に用いられるものであれば、特に制限されることはない。
平坦化膜6は、IC5表面の凹凸パターンに上記平坦化材料を適用して凹凸パターンを平坦化させた後、加熱硬化させることにより形成することができる。ここで、平坦化材料の適用方法としては、当該技術分野において公知の方法であれば特に制限されることはなく、例えば、CVD法、スピンコート法を用いることができる。これらの中でも、生産性等の観点から、スピンコート法が好ましい。また、加熱硬化の条件(時間及び温度等)は、使用する平坦化材料の種類によって異なるので、かかる平坦化材料の種類に合わせて適宜設定すればよい。
窒化ケイ素膜7は、平坦化膜6によって平坦化されたIC5上に、例えば、スパッタリング法、蒸着法、分子線エピタキシャル(MBE)法等を用いて形成することができる。かかる方法を用いれば、高温で熱処理することなく窒化ケイ素膜7を形成することができる。これら形成方法の中でも、生産性等の観点から、スパッタリング法が好ましく、特に、窒素ガスとターゲット材であるケイ素との反応物を成長させる反応性スパッタリングがより好ましい。
ここで、窒化ケイ素膜7を形成する際の条件は、窒化ケイ素膜7上に形成する磁気抵抗センサ素子9に対する応力をなるべく抑えるために、窒化ケイ素膜7の応力が小さくなるように適宜設定することが望ましい。具体的には、−1.0×10N/m≦膜応力σ≦1.0×10N/mとなるように、スパッタリング時のガス圧を調整すればよい。また、窒化ケイ素膜7の厚さを0.3〜0.7μmとすることが好ましい。
上記のように、窒化ケイ素膜7は、スパッタリング法等によって容易に形成し得るので、シリコーンポリマーの硬化膜を形成する場合のように長時間の熱処理を必要としない。さらに、窒化ケイ素膜7は無機材料であり、酸素プラズマに晒されても酸化することがないので、コンタクトホール11を形成するプロセスにおいて窒化ケイ素膜7をエッチングする際にフォトレジストマスクを使用することができる。そのため、従来の高価なシリコーンポリマーの硬化膜を用いる場合に比べて、生産性が高く、且つ安価に磁気抵抗センサ装置を製造することができる。
また、窒化ケイ素膜7は、無機材料であるため、従来のシリコーンポリマーの硬化膜に比べて、膜硬度が高く、また吸湿性であるSOG膜等の平坦化膜の吸湿を抑制する保護層としての機能にも優れているので、得られる磁気抵抗センサ装置の信頼性が高くなる。
コンタクトホール11は、フォトレジストによるマスキングを窒化ケイ素膜7上に施した後、ドライエッチング法によって所望のパターンに形成することができる。ここで、ドライエッチング法としては、特に制限されることはないが、例えば、反応性イオンエッチング法やイオンビームエッチング法を用いることができる。
なお、マスキングに用いたフォトレジストは、酸素プラズマによるアッシングによって除去することができる。
第二の配線8は、コンタクトホール11によって第一の配線3の一部が露出した窒化ケイ素膜7上に、アルミニウム膜を形成した後、フォトレジストによるマスキングをアルミニウム膜上に施してエッチングすることによって所望のパターンに形成することができる。また、第二の配線8は、コンタクトホール11を介して第一の配線3と直接接続させるため、かかる第二の配線8を形成する前に、逆スパッタリングによってコンタクトホール11内の第一の配線3の表面酸化膜等を除去しておくことが望ましい。
ここで、アルミニウム膜の形成方法としては、特に制限されることはなく、例えば、スパッタリング法、蒸着法、分子線エピタキシャル(MBE)法等を用いることができる。これらの中でも、生産性の観点から、スパッタリング法が好ましい。また、アルミニウム膜のエッチング法としては、第二の配線8の形成に際して、配線パターンの端面をテーパー状にして第二の配線8と磁気抵抗センサ素子9との接続を良好にする観点から、ウェットエッチング法を用いることが好ましい。
なお、上記では、第二の配線8の材料としてアルミニウムを用いた場合について説明したが、アルミニウム以外にも、IC5の第一の配線3と同様の従来公知の材料を用いることができる。具体的には、かかる第二の配線8の材料として、Alを主成分とするAlSi、AlSiCu及びAlCuやCu等を用いることが可能である。また、マスキングに用いたフォトレジストは、酸素プラズマによるアッシングによって除去することができる。
磁気抵抗センサ素子9は、窒化ケイ素膜7及び第二の配線8上に、スパッタリング法、蒸着法、分子線エピタキシャル(MBE)法等を用いて形成することができる。これらの方法の中でも、磁気抵抗センサ素子9の特性及び生産性の観点から、スパッタリング法が好ましい。
磁気抵抗センサ素子9は、磁気抵抗薄膜から構成される。かかる磁気抵抗薄膜としては、磁性層と非磁性層とを交互に積層した人工格子膜が好ましい。また、人工格子膜が形成される下地と、人工格子膜との格子定数を一致させるために、人工格子膜の下地層として、10〜80Åのバッファー層を窒化ケイ素膜7及び第二の配線8上に形成することが好ましい。
かかる人工格子膜としては、従来公知のものを用いることができる。具体的には、Ni、Fe及びCoを主成分とする磁性層と、Cuを主成分とする非磁性層とを交互に積層した人工格子膜を用いることができる。また、かかる人工格子膜では、一般的に、磁性層及び非磁性層の厚さがそれぞれ10〜25Åであり、磁性層と非磁性層との積層体を1周期とする積層構造が10〜40周期である。
また、所望の素子パターンの磁気抵抗センサ素子9を得るには、所望の素子パターンを有するフォトレジストによるマスキングを磁気抵抗薄膜上に施した後、エッチングすればよい。ここで、エッチング法としては、寸法制度の観点から、ドライエッチング法を用いることが好ましい。
なお、マスキングに用いたフォトレジストは、酸素プラズマによるアッシングによって除去することができる。
保護膜10は、磁気抵抗センサ素子9が形成された窒化ケイ素膜7上に、スパッタリング法、蒸着法、分子線エピタキシャル(MBE)法等を用いて形成することができる。ここで、保護膜10に使用可能な材料としては、特に制限されることはなく、当該技術分野において公知のものを用いることができる。保護膜10に使用可能な材料の例としては、ガラスや窒化ケイ素等の無機材料が挙げられる。
特に、本発明の実施の形態においては、磁気抵抗センサ素子9の下地層が窒化ケイ素膜7であるので、保護膜10に窒化ケイ素膜を用いれば、これらの膜の形成に用いる装置の共用化が可能となり、製造コストを低減することができる。さらに、保護膜10を窒化ケイ素膜とすることにより、信頼性の面でも優位性がある。すなわち、磁気抵抗センサ素子9は、窒化ケイ素膜7と保護膜10とに挟まれたサンドウィッチ構造となっているので、外部環境の温度変化があっても、磁気抵抗センサ素子9の上層膜及び下層膜の熱膨張率が同程度となり、熱膨張差によって発生する応力が低減され、断線や特性変動が発生し難くなる。
保護膜10の厚さは、特に制限されることはないが、一般に0.5〜1.0μmである。
また、保護膜10を形成した後には、磁気抵抗センサ素子9の特性を安定化させるために、熱処理を行うことが好ましい。熱処理は、一般的に、200〜270℃の温度で、3時間以上行うことが好ましい。
パッド部12は、フォトレジストによるマスキングを保護膜10上に施した後、ドライエッチング法によって所望のパターンに形成することができる。ここで、ドライエッチング法としては、特に制限されることはないが、例えば、反応性イオンエッチング法やイオンビームエッチング法を用いることができる。
なお、マスキングに用いたフォトレジストは、酸素プラズマによるアッシングによって除去することができる。
以下、実施例により本発明の詳細を説明するが、これらによって本発明が限定されるものではない。
[実施例1]
実施例1の磁気抵抗センサ装置は、以下のようにして作製した。
まず、基板上に形成されたICの凹凸部に、SOGを0.3μmの厚さとなるようにスピンコート法によって塗付した。その後、400℃で1時間、窒素雰囲気下のオーブンにてポストベークを行うことによってSOGを熱硬化させ、SOG膜からなる平坦化膜を形成させた。
次いで、SOG膜によって平坦化されたIC上に、窒素雰囲気下でケイ素をターゲット材とする反応性スパッタリング法によって、0.5μm厚の窒化ケイ素膜を形成させた。
次いで、フォトレジストによるマスキングを窒化ケイ素膜上に施した後、CF/O混合ガスを用いた反応性イオンエッチングによってコンタクトホールを形成させた。その後、マスキングに用いたフォトレジストを、酸素プラズマによるアッシングによって除去した。
次いで、コンタクトホールによって第一の配線の一部が露出した窒化ケイ素膜上に、スッパッタリング法を用いて0.8μmのアルミニウム膜を形成した後、フォトレジストによるマスキングをアルミニウム膜上に施してウェットエッチングすることで、アルミニウム膜からなる第二の配線を形成させた。その後、マスキングに用いたフォトレジストを、酸素プラズマによるアッシングによって除去することにより、窒化ケイ素膜及び第二の配線を露出させた。
次いで、窒化ケイ素膜及び第二の配線上に、スパッタリング法によって、50〜80Å厚のバッファー層を形成し、その上に磁気抵抗薄膜を形成させた。ここで、磁気抵抗薄膜としては、Fe(1−x)Co(x≧0.7)からなる磁性層とCuからなる非磁性層とを交互に積層させた。また、かかる磁気抵抗薄膜では、磁性層の厚さを11〜18Å、非磁性層の厚さを19〜23Åとし、磁性層と非磁性層との積層体を1周期とする積層構造を20周期とした。なお、バッファー層には、磁性層と同一のFe(1−x)Co(x≧0.7)を用いた。
次いで、フォトレジストによるマスキングを磁気抵抗薄膜上に施した後、ドライエッチング法によって所定の素子パターンを形成させた。その後、マスキングに用いたフォトレジストを、酸素プラズマによるアッシングによって除去することにより、素子パターンを露出させた。
次いで、かかる素子パターン上に、窒素雰囲気下でケイ素をターゲット材とする反応性スパッタリング法によって、0.75μmの窒化ケイ素膜からなる保護膜を形成させた。
次いで、フォトレジストによるマスキングを保護膜上に施した後、ドライエッチングによって外部回路と接続させるための第一の配線の一部を露出させたパッド部を開口させた。その後、マスキングに用いたフォトレジストを、酸素プラズマによるアッシングによって除去した。
[比較例1]
比較例1では、窒化ケイ素膜の代わりに、従来のシリコーンポリマーの硬化膜を形成させたこと以外は、実施例1と同じ構造を有する従来の磁気抵抗センサ装置を作製した。ここで、従来のシリコーンポリマーとしては、特許文献1に記載のシリコーンポリマーを用いた。
かかる比較例1の磁気抵抗センサ装置は以下のようにして作製した。
まず、実施例1と同様にしてIC表面の凹凸パターンをSOGで平坦化した後、従来のシリコーンポリマーをスピンコート法により塗付した後、350℃で1時間、窒素雰囲気下のオーブンにてポストベークすることによってシリコーンポリマーの硬化膜を形成させた。
次いで、コンタクトホールを形成するために、ドライエッチング用のメタルマスクを形成した。具体的には、まず、シリコーンポリマーの硬化膜上に、スパッタリング法によってアルミニウム膜を形成し、その上にフォトレジストによるマスキングを施した後、ウェットエッチングによってマスクされていないアルミニウム膜を除去した。その後、フォトレジストを酸素プラズマによるアッシングによって除去することによってアルミニウム膜のメタルマスクを形成させた。ここで、上記アルミニウム膜の厚さは、1250Åとした。
次いで、かかるアルミニウム膜をメタルマスクとし、実施例1と同様に、CF/O混合ガスを用いた反応性イオンエッチングによってコンタクトホールを形成させた。その後、アルミニウム膜をウェットエッチングによって除去した。それ以降の工程は、実施例1と同様である。
上記のように、比較例1では、シリコーンポリマーの硬化膜を形成する際に長時間の熱処理工程が必要であるのに対し、実施例1では、かかる長時間の熱処理工程の必要がなく、スパッタリング法を用いて容易且つ迅速に窒化ケイ素膜を形成することができる。
また、比較例1では、コンタクトホールを形成する際にシリコーンポリマーの硬化膜の表面を酸素プラズマに晒さないようにするために、アルミニウム膜の形成工程、ウェットエッチング工程及びアルミニウム膜の除去工程等の多数の工程が必要となる。これに対して実施例1では、窒化ケイ素膜が無機材料であって、酸素プラズマに晒されても酸化することがないので、フォトレジストによるマスキングを窒化ケイ素膜上に施した後、ドライエッチングするだけでコンタクトホールを形成することができる。
よって、実施例1では、比較例1に比べて、生産性がよく、且つ安価に磁気抵抗センサ装置を製造することができる。
また、実施例1及び比較例1の磁気抵抗センサ装置において磁気抵抗変化率を測定したところ、実施例1の磁気抵抗センサ装置は、比較例1の磁気抵抗センサ装置と同等の磁気抵抗変化率を有することが確認された。また、温度振幅が−40℃〜140℃のヒートサイクル耐久試験といった過酷な環境下でも良好な磁気抵抗変化率を維持することができた。よって、実施例1の磁気抵抗センサ装置は、車載用センサとして使用可能な信頼性を有しているといえる。
以上のように、本発明の磁気抵抗センサ装置は、生産性が良好であって安価に製造し得る共に、磁気抵抗特性に優れ、且つ信頼性を有するものである。
本発明の実施の形態を示す磁気抵抗センサ装置の断面図である。
符号の説明
1 回路部、2 層間絶縁層、3 第一の配線、4 IC保護膜、5 信号処理回路(IC)、6 平坦化膜、7 窒化ケイ素膜、8 第二の配線、9 磁気抵抗センサ素子、10 保護膜、11 コンタクトホール、12 パッド部、100 基板。

Claims (3)

  1. 基板と、前記基板上に形成された信号処理回路と、前記信号処理回路を平坦化する平坦化膜と、前記平坦化された信号処理回路上に形成された窒化ケイ素膜と、前記窒化ケイ素膜上に形成された磁気抵抗センサ素子とを備えることを特徴とする磁気抵抗センサ装置。
  2. 前記平坦化膜が、SOG膜であることを特徴とする請求項1に記載の磁気抵抗センサ装置。
  3. 前記磁気抵抗センサ素子上に、窒化ケイ素膜からなる保護層を設けることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気抵抗センサ装置。
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