JP2008224227A - シート形状測定方法及び装置、並びに、シート形状異常診断機能付き画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被検物である紙などのシートに明暗パターンを予め形成することなく三次元形状を測定することが可能なシート形状測定方法及び装置、並びに、この測定装置を組み込んだシート形状異常診断機能付き画像形成装置を提供する。
【解決手段】原材料の繊維等による模様が認識可能なシート上の模様を光電変換素子を用いて撮像し、得られる画像のコントラストから、シートの形状を測定するシート形状測定方法。原材料の繊維等による模様が認識可能なシートと、前記シートに照明光を照射する光源と、シート上の模様を光電変換して撮像するための光電変換素子と、前記光電変換素子によって得られる画像を格納する画像メモリと、該画像メモリに格納された前記画像を用い前記シート上の各測定領域における前記模様のコントラストを算出し形状データに変換する形状演算装置とからなるシート形状測定装置。
【選択図】図1
【解決手段】原材料の繊維等による模様が認識可能なシート上の模様を光電変換素子を用いて撮像し、得られる画像のコントラストから、シートの形状を測定するシート形状測定方法。原材料の繊維等による模様が認識可能なシートと、前記シートに照明光を照射する光源と、シート上の模様を光電変換して撮像するための光電変換素子と、前記光電変換素子によって得られる画像を格納する画像メモリと、該画像メモリに格納された前記画像を用い前記シート上の各測定領域における前記模様のコントラストを算出し形状データに変換する形状演算装置とからなるシート形状測定装置。
【選択図】図1
Description
本発明はシート形状測定方法及び装置、並びに、シート形状異常診断機能付き画像形成装置に係り、特に、搬送中のシートの三次元形状を測定するシート形状測定方法及び装置、並びに、測定したシート形状により異常診断を行う機能を有するシート形状異常診断機能付き画像形成装置に関するものである。
本発明における「シート」は、各種の処理プロセスを施すために搬送される紙、フィルム、鋼板などのシート状物が包含される。紙は、例えば、複写機、プリンター、FAXなどの画像形成装置内においては、記録紙としてその画像形成プロセス中に搬送される典型的な例であるが、画像形成装置において、搬送中のシートとしての記録紙についてそのシート形状を測定することが必要とされる。その理由を以下に説明する。
複写機の場合を例に、複写によって記録紙に画像を形成する画像形成プロセスを、図13を参照して以下具体的に説明する。
同図において、給紙トレイ101にセットした記録紙102は、給紙ローラ103によって給紙トレイ101から導き出され、搬送路104の搬送ローラ104aによって画像形成部105に搬送される。搬送路104の最下流部、すなわち画像形成部105の転写位置の直前(直上流)には上下一対のローラからなるレジストローラ104bが設けられており、搬送路104を通して搬送されてきた記録紙102を、レジストローラ104bのニップ部に当接させた状態で一旦停止(待機)させ、画像形成プロセスの進行に同期したタイミングで、レジストローラ104bを通して転写位置に送り込むようになっている。
画像形成部105では、暗所において帯電器105aで感光体ドラム105bの表面を均一に帯電させる。次に、露光器(図示せず)により画像部以外のところに光を当て、光の当った部分の帯電電荷を除去し、画像部に電荷を残した静電潜像を形成する(露光)。現像部106では、現像ローラ106aによって静電潜像と逆極性に帯電した着色微粒子であるトナー106bを潜像に付着させて可視画像とする。
続いて、記録紙102をこのトナー像に付着させて記録紙102の裏側から帯電器105cで、トナーの帯電極性とは逆極性の電荷を記録紙102に与え、静電力によりトナー像を記録紙102に転写し(転写)、帯電器105dでさらに逆の電荷を放電することで感光体ドラム105bから記録紙102を分離する(分離)。記録紙102に付着したトナーを定着ローラ105eの熱で溶かし、加圧ローラ105fで圧力を加えて記録紙102に定着させる(定着)。
一方、転写されずに感光体ドラム105bに残った残留トナーはクリーニングブラシ105gとブレード105hで除去される。また、感光体ドラム105b上の潜像電荷は光源105iからの光により除去される(クリーニング)。
上述した帯電から除電に至る一連のプロセスを繰り返すことにより連続的に印写が行われる。印写が終了した記録紙102は排紙ローラ107によって排紙トレイ(図示せず)に排出される。
上記画像形成装置内においては、紙が搬送される際にカール、シワ、浮きなどにより紙の形状が変化すると、紙詰り、ジャムの原因になる。その原因を確かめるためには、まず画像形成装置内において、搬送時に紙がどのような形状になっているかを測定することが必要となる。どの場所で、どのような状態に形状が変化しているのかが特定できれば、適切な対策を打つことができる。そのためには、製品と同じ状態で紙を搬送させ、そのときの紙形状を測定する必要がある。測定のために、観察用のスペースを空けてしまうと、装置全体の剛性やバランスに変化が生じてしまい、異なる挙動を示す可能性があるため、できるだけ製品に手を加えることなく測定することが望まれる。
従来、測定物の三次元形状測定方法としては、図14に示すように、液晶格子による光パターンを対象物体に照射し、対象物体の形状に応じて変形した光パターンをカメラで撮像し、得られる画像データから対象物の形状を求める手法がある(特許文献1参照)。
また、図15に示すように、搬送されている紙による透過光を検出することにより、搬送されている紙の破損などの異常を検知する方法が知られている(特許文献2参照)。
また、シート上に形成されている明暗パターンを、シートの搬送方向と交差してアレイ状に配列された近接型光電変換素子により光電変換して撮像し、撮像によって得られる明暗パターンの画像に基づいてシートの形状を演算する、搬送される紙の三次元形状を省スペースで測定することが可能なシート形状測定方法及び装置、並びに、シート形状異常診断機能付き画像形成装置が知られている(特許文献3参照)。
特許第3199041号公報(特開2000−146543号公報)
特許第2531766号公報(特開平02−168104号公報)
特開2005−257456号公報
しかし、図14に示した従来の三次元形状測定方法では、パターンを投影するための投光系が必要となり、その分装置構成が大きくなってしまう。また、受光系は縮小光学系を用いているため、対象物全体を撮像するためにはワークディスタンスを長くとる必要がある。これに対し、図13に示した画像形成装置のように、内部に多くの部品が密集しているものでは、測定のためのスペースが少ない。よって、例えばA4用紙(長手方向)全体を撮像しようとした場合には、画像形成装置を改造して、観察できる場所を空け、ある程度離れた場所に投受光系を配置する必要性が生じる。その結果、製品と同じ状態での測定が困難である。
また、図15に示した透過光を検出することにより搬送されている紙の破損(欠けなど)状態などの異常を検知する方法の場合、装置構成も省スペース化できる可能性があるが、紙が浮いているのかどうか、すなわち、三次元形状を知ることができない。
また、シート上に形成されている明暗パターンを撮像して得られる明暗パターンの画像に基づいてシートの形状を演算する手法では、被検物であるシートに予め明暗のパターンを形成しておかなければならず、通常印刷やコピーに用いられる白い普通紙などのシート形状を測定することができない。
そこで、本発明は、被検物である紙などのシートに明暗パターンを予め形成することなく三次元形状を省スペースで測定することが可能なシート形状測定方法及び装置、並びに、この測定装置を組み込んだシート形状異常診断機能付き画像形成装置を提供することを課題としている。より具体的には複写機やプリンターなどの画像形成装置内において、搬送される紙に明暗パターンを予め形成することなく、搬送される紙の3次元形状を測定可能な、省スペース型の測定装置及び方法を提供することを課題としている。
上記課題を解決するための手段は、請求項1に係る発明では、印字を行わなくても原材料の繊維等による模様が認識可能なシート上の模様を光電変換素子を用いて撮像し、得られる画像のコントラストから、シートの形状を測定することを特徴とするシート形状測定方法である。
また、請求項2に係る発明では、印字を行わなくても原材料の繊維等による模様が認識可能なシートと、前記シートに照明光を照射する光源と、シート上の模様を光電変換して撮像するための光電変換素子と、前記光電変換素子によって得られる画像を格納する画像メモリと、該画像メモリに格納された前記画像を用い前記シート上の各測定領域における前記模様のコントラストを算出し形状データに変換する形状演算装置とからなることを特徴とするシート形状測定装置である。
また、請求項3に係る発明では、印字を行わなくても原材料の繊維等による模様が認識可能なシートを搬送し、アレイ状に配列された近接型の光電変換素子を用いて搬送されるシートを走査することによりシート上の模様を撮像し、得られる画像のコントラストから、搬送時のシート形状を測定することを特徴とするシート形状測定方法である。
また、請求項4に係る発明では、印字を行わなくても原材料の繊維等による模様が認識可能なシートと、前記シートに照明光を照射する光源と、搬送中のシート上の模様を撮像するためのアレイ状に配列された近接型光電変換素子と、搬送される前記シートを前記近接型光電変換素子によって走査することにより得られる画像を格納する画像メモリと、該画像メモリに格納された前記画像を用い前記シート上の各測定領域における前記模様のコントラストを算出し形状データに変換する形状演算装置とからなることを特徴とするシート形状測定装置である。
また、請求項5に係る発明では、印字を行わなくても原材料の繊維等による模様が認識可能なシートと、前記シートに照明光を照射する光源と、搬送中のシート上の模様を撮像するためのアレイ状に配列された近接型光電変換素子と、搬送される前記シートを前記近接型光電変換素子によって走査することにより得られる画像を格納する画像メモリと、該画像メモリに格納された前記画像を用い前記シート上の各測定領域における前記模様のコントラストを算出し形状データに変換する形状演算装置と、該形状演算装置による演算結果から搬送時のシート形状の異常を検知するシート形状異常診断機能付き画像形成装置である。
1)請求項1,2の発明の効果
請求項1のシート形状測定方法及び請求項2のシート形状測定装置では、光電変換素子を用いて、シート上の原材料繊維等による模様を画像化することにより、シート形状を測定できる。よって、通常印刷やコピーに用いられている白い普通紙などのシート形状を測定できるので、予めシートにパターン等を印字しておく必要がない。
請求項1のシート形状測定方法及び請求項2のシート形状測定装置では、光電変換素子を用いて、シート上の原材料繊維等による模様を画像化することにより、シート形状を測定できる。よって、通常印刷やコピーに用いられている白い普通紙などのシート形状を測定できるので、予めシートにパターン等を印字しておく必要がない。
2)請求項3,4の発明の効果
請求項3のシート形状測定方法及び請求項4のシート形状測定装置では、アレイ状に配列された近接型の光電変換素子を用いて、搬送されているシート上の原材料繊維等による模様を画像化することにより、コンパクトな装置構成で近距離から搬送時のシート形状を測定できる。よって、空きスペースの少ない画像形成装置内において製品に改造を加えることなく、搬送されるシートの3次元形状を測定することができる。また、通常印刷やコピーに用いられている白い普通紙などのシート形状を測定できるので、予めシートにパターン等を印字しておく必要がない。また、この測定結果を紙搬送シミュレーションによる結果と比較することにより、シミュレーションの精度を向上させることができる。最終的には、製品としての信頼性が上がり、紙詰り等による紙資源の無駄を低減することにつながる。
請求項3のシート形状測定方法及び請求項4のシート形状測定装置では、アレイ状に配列された近接型の光電変換素子を用いて、搬送されているシート上の原材料繊維等による模様を画像化することにより、コンパクトな装置構成で近距離から搬送時のシート形状を測定できる。よって、空きスペースの少ない画像形成装置内において製品に改造を加えることなく、搬送されるシートの3次元形状を測定することができる。また、通常印刷やコピーに用いられている白い普通紙などのシート形状を測定できるので、予めシートにパターン等を印字しておく必要がない。また、この測定結果を紙搬送シミュレーションによる結果と比較することにより、シミュレーションの精度を向上させることができる。最終的には、製品としての信頼性が上がり、紙詰り等による紙資源の無駄を低減することにつながる。
3)請求項5の発明の効果
複写機やプリンタ−等の画像形成装置内にアレイ状に配列された近接型光電変換素子を設置して搬送時のシート形状を測定しておき、浮き等の搬送異常を検知したら、早い段階で装置を停止させる。その結果、シートを取り除く等の復帰処理に要する手間が従来の画像形成装置に比べ短くなる。また、通常印刷やコピーに用いられている白い普通紙などのシート形状を測定できるので、予めシートにパターン等を印字しておく必要がない。
複写機やプリンタ−等の画像形成装置内にアレイ状に配列された近接型光電変換素子を設置して搬送時のシート形状を測定しておき、浮き等の搬送異常を検知したら、早い段階で装置を停止させる。その結果、シートを取り除く等の復帰処理に要する手間が従来の画像形成装置に比べ短くなる。また、通常印刷やコピーに用いられている白い普通紙などのシート形状を測定できるので、予めシートにパターン等を印字しておく必要がない。
次いで、本発明の実施の形態を図1ないし図12によって説明する。
図1は本発明のシート形状測定方法を実施するシート形状測定装置を、画像形成装置としての複写機に適用した実施の形態を示す図であり、図中、図13について上述したと同等の部分には同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
図1は本発明のシート形状測定方法を実施するシート形状測定装置を、画像形成装置としての複写機に適用した実施の形態を示す図であり、図中、図13について上述したと同等の部分には同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
画像形成装置内においては、搬送時の紙形状を測定したい箇所に近接型光電変換素子が設置され、図示の複写機では、レジストローラ104bや定着ローラ105eの後に浮きやしわが起きやすいので、近接型光電変換素子1、1は図示のように、レジストローラ104bや定着ローラ105eの直後の箇所に、搬送中の記録紙102の画像形成面とは反対側の面に近接するように設置する。
近接型光電変換素子1としては、例えば特開平7−312674号公報において密着イメージセンサとして主にスキャナなどの原稿読み取り部に使用した例が紹介されている図2に断面図で示す構成のものを適用することができる。
図に示す密着イメージセンサ17では、コンタクトガラス18上にセットされた原稿に光源13から光を照射し、SLA(セルフォックレンズアレイ)12でセンサ14上に等倍結像させる。センサ14としてはラインセンサ型やCCDやCMOSのようなエリア型、あるいはフォトダイオードのようなポイント型などが考えられる。なお、15は電気接続されたセンサ14を支持するセンサ基板、16は構成部品を保持して一体化するフレームである。
センサ基板15上には、センサ14がアレイ状に並べられており、図3のように、原稿19もしくは近接型光電変換素子1を移動させることにより原稿全体を読み取ることができる。このような近接型光電変換素子1を用いれば、複写機内の図1に示すような箇所のように、ワーク近辺の僅かなスペースに撮像手段としての近接型光電変換素子1を配置することが可能であり、また装置全体をコンパクトにできる。
次に、光電変換素子を用いて得られる画像のコントラストからシートの形状を測定する形状測定法について説明する。
まず、カメラに適用されているコントラスト検出方式による、オートフォーカス方法に関して特許第3345900号公報(特開平5−191708号公報)を引用して説明する。図4において、21はレンズ系で、このレンズ系21の光軸上には絞り22を介してCCD23を配置し、これらレンズ系21および絞り22を介して被写体の撮影像をCCD23の撮像面に結像するようにしている。この場合、レンズ系21には、該レンズ系21をその光軸方向に移動するフォーカスモータ24を設け、結像のピント調整を可能にし、また、絞り22には、該絞り22の開度を制御する絞りモータ25を設けている。そして、CCD23より撮像された画像信号を撮像回路26に与え、この撮像回路26より輝度信号を抽出し、この輝度信号をハイパスフィルタ27に与えて輝度信号中に含まれる広域成分を検出する。さらに、この輝度信号中の広域成分を整流回路28に与え、ここで整流することにより撮像された画像のコントラストに比例した直流電圧をコントラスト電圧として求め、このコントラスト電圧をオートフォーカス駆動回路29に与える。これによりオートフォーカス駆動回路29では、この時のコントラスト電圧によりフォーカスモータ24を駆動してレンズ系21によるピント調整を行うようになるが、この場合、レンズ系21を移動してピント位置を動かしていくと、撮像された画像のコントラストが変化していき、合焦位置で最大となることから、オートフォーカス駆動回路29では、コントラスト電圧が最大になるようにフォーカスモータ24を駆動することにより、いわゆるコントラストオートフォーカスを実現するようにしている。
まず、カメラに適用されているコントラスト検出方式による、オートフォーカス方法に関して特許第3345900号公報(特開平5−191708号公報)を引用して説明する。図4において、21はレンズ系で、このレンズ系21の光軸上には絞り22を介してCCD23を配置し、これらレンズ系21および絞り22を介して被写体の撮影像をCCD23の撮像面に結像するようにしている。この場合、レンズ系21には、該レンズ系21をその光軸方向に移動するフォーカスモータ24を設け、結像のピント調整を可能にし、また、絞り22には、該絞り22の開度を制御する絞りモータ25を設けている。そして、CCD23より撮像された画像信号を撮像回路26に与え、この撮像回路26より輝度信号を抽出し、この輝度信号をハイパスフィルタ27に与えて輝度信号中に含まれる広域成分を検出する。さらに、この輝度信号中の広域成分を整流回路28に与え、ここで整流することにより撮像された画像のコントラストに比例した直流電圧をコントラスト電圧として求め、このコントラスト電圧をオートフォーカス駆動回路29に与える。これによりオートフォーカス駆動回路29では、この時のコントラスト電圧によりフォーカスモータ24を駆動してレンズ系21によるピント調整を行うようになるが、この場合、レンズ系21を移動してピント位置を動かしていくと、撮像された画像のコントラストが変化していき、合焦位置で最大となることから、オートフォーカス駆動回路29では、コントラスト電圧が最大になるようにフォーカスモータ24を駆動することにより、いわゆるコントラストオートフォーカスを実現するようにしている。
フォーカス位置とコントラストの関係を図5に示す。ここで、同じ画像を撮影している際に、周囲の明るさが変化したような場合、ピント位置が変化しないのに画像のコントラストに変化を生じ、コントラスト電圧が変動してオートフォーカスに誤動作が生じることがある。そこで、このような誤動作を防止するため、撮像回路26で抽出される輝度信号を積分回路30で積分して明るさの値を検出し、これを絞り駆動回路31に与え、この絞り駆動回路31により積分回路30より求められる明るさの値が一定になるように絞り22の開度を調整することにより、コントラストオートフォーカスの明るさ変化に伴う誤動作を防止するようにしている。
図4,5の方法ではレンズ駆動によりフォーカス位置が変化すると、像のコントラストが変化することを利用している。この像のコントラストは、レンズのフォーカス位置を固定して撮像面の位置を変化させることによっても変化する(図6)。図7(a)〜(c)は、通常コピー用紙として使用されている用紙の表面を、250倍の倍率で顕微鏡を用いて観察した画像である。横方向1290μm、縦方向970μmの範囲を表している。見た目には白い用紙でも、紙の原材料繊維などにより模様が観察されることがわかる。また、(a)が合焦位置に用紙がある場合の状態で、(b)は合焦位置から40μm離れた位置、(c)は80μm離れた位置で撮像した画像である。(a)(b)(c)の順番で、画像のコントラストが低下していくことがわかる。つまり、図7(a)のように用紙の位置が合焦位置にある場合、コントラストが最も高く、離れるに従い低下していく。よって、レンズのフォーカス位置が固定された近接型光電変換素子を用いた場合、撮像面に対する紙の位置によってコントラストが変化する。そこで、コントラストと用紙位置の関係がリニアになっている範囲を測定範囲に設定し(図6)、得られた画像のコントラストを測定すれば、用紙の位置が特定できる。この際、パターンが複数個含まれるように領域を分割してコントラストを計算する(図8)。この1領域が、用紙位置を算出する最小単位になる。測定の手順を図9に示す。コントラストの定量化方法は、例えば画像のFFT分析を行い、強度が最大となる周波数を用いることが考えられる。予め、用紙位置を変化させた図7のような画像を解析し、位置と強度が最大となる周波数の関係を調べ、図6のような変換グラフを用意しておく。対象領域の画像が得られると、FFT解析を行い、強度が最大となる周波数を算出し、その値と変換グラフを用い、対象領域の位置を算出する。図10のように紙を搬送していくと、まず領域11〜領域1mの画像が得られ、その次に領域21〜領域2mの画像が得られ、順次紙の最後まで画像が得られる。各領域の画像は、前述の方法で位置情報に変換される。このようにして、各領域ごとに、位置情報(光電変換素子からの距離情報)、つまりは搬送時の形状変化が得られる。この計測方法では、測定領域を規定しておくことにより領域ごとの用紙位置の区別を行なう。つまり、用紙位置とコントラストの関係がリニアに変化する領域のみを測定範囲として使用する。用紙の位置変動は予め目安をつけておき、その変動幅に合わせてリニアな領域を調節して置くことが必要となる。用紙の変動幅が小さい場合は、高倍率な撮像を行いリニアな範囲を狭くし、変動幅が大きい場合は逆に倍率を下げリニア領域を広げれば良い。
シート形状測定装置の装置構成としては図11のように、近接型光電変換素子1及び画像を格納する画像メモリ2、さらにその画像から、図9の手順で搬送時の紙形状を演算する形状演算装置3からなる。
図12に示すように複写機やプリンター等の画像形成装置内に、前記近接型光電変換素子と画像メモリ及び形状演算装置からなるシート形状測定装置を配置し、紙の搬送や画像形成プロセスを制御する制御コントローラとつなげておく。画像形成装置の給紙トレイ上には、通常の白い普通紙を乗せておく。裏表は気にする必要はない。
なお、近接型光電変換素子では、例えば図1のようにレジストローラや定着ローラの直後などの浮きやしわが起きて紙詰りが生じやすいところに設置しておく。形状演算装置では、紙が通過している間常にその形状を1ライン毎に演算し、制御コントローラにその結果を送る。制御コントローラでは、その結果を受け、浮きやしわなどの異常があったと判断した場合は、画像形成プロセスを中止させ、使用者に異常を通知するといったような自己診断機能を有している。
以上の実施の形態では、シート形状測定装置を空きスペースの少ない画像形成装置内に配置したため、コンパクトな装置構成の近接型光電変換素子を用いたが、シート形状測定装置の配置にスペース的な制約が無い場合は、近接型光電変換素子を用いなくてもシート形状を測定することができる。つまり、センサとして一般的なマシンビジョンで用いられるCマウントレンズとCCDカメラやCMOSカメラ、あるいはラインセンサカメラ等を用いても、シートの形状測定を行うことができる。
1 近接型光電変換素子
2 画像メモリ
3 形状演算手段(装置)
2 画像メモリ
3 形状演算手段(装置)
Claims (5)
- 印字を行わなくても原材料の繊維等による模様が認識可能なシート上の模様を光電変換素子を用いて撮像し、得られる画像のコントラストから、シートの形状を測定することを特徴とするシート形状測定方法。
- 印字を行わなくても原材料の繊維等による模様が認識可能なシートと、前記シートに照明光を照射する光源と、シート上の模様を光電変換して撮像するための光電変換素子と、前記光電変換素子によって得られる画像を格納する画像メモリと、該画像メモリに格納された前記画像を用い前記シート上の各測定領域における前記模様のコントラストを算出し形状データに変換する形状演算装置とからなることを特徴とするシート形状測定装置。
- 印字を行わなくても原材料の繊維等による模様が認識可能なシートを搬送し、アレイ状に配列された近接型の光電変換素子を用いて搬送されるシートを走査することによりシート上の模様を撮像し、得られる画像のコントラストから、搬送時のシート形状を測定することを特徴とするシート形状測定方法。
- 印字を行わなくても原材料の繊維等による模様が認識可能なシートと、前記シートに照明光を照射する光源と、搬送中のシート上の模様を撮像するためのアレイ状に配列された近接型光電変換素子と、搬送される前記シートを前記近接型光電変換素子によって走査することにより得られる画像を格納する画像メモリと、該画像メモリに格納された前記画像を用い前記シート上の各測定領域における前記模様のコントラストを算出し形状データに変換する形状演算装置とからなることを特徴とするシート形状測定装置。
- 印字を行わなくても原材料の繊維等による模様が認識可能なシートと、前記シートに照明光を照射する光源と、搬送中のシート上の模様を撮像するためのアレイ状に配列された近接型光電変換素子と、搬送される前記シートを前記近接型光電変換素子によって走査することにより得られる画像を格納する画像メモリと、該画像メモリに格納された前記画像を用い前記シート上の各測定領域における前記模様のコントラストを算出し形状データに変換する形状演算装置と、該形状演算装置による演算結果から搬送時のシート形状の異常を検知するシート形状異常診断機能付き画像形成装置。
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2007
- 2007-03-08 JP JP2007058586A patent/JP2008224227A/ja active Pending
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