JP2008224184A - 吊下げ式伝熱管群ならびにそれを備えたボイラ装置 - Google Patents

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Minoru Nagaseko
実 長迫
Masakatsu Imamura
正勝 今村
Tatsuichi Kusube
辰一 楠部
Takeshi Satakeda
剛 佐竹田
Shoji Morikawa
昭二 森川
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Abstract

【課題】伝熱管の曲がりが解消でき、制作費の低減が可能な吊下げ式伝熱管群吊下げ式伝熱管群を提供する。
【解決手段】伝熱管5a、5bの間に設けられる振れ止め金具20が、第1の伝熱管5aの側面に固定された第1L型係止片22aと、第2の伝熱管5bの側面に固定された第2L型係止片22bとからなり、第1L型係止片22aの先端部に第1の伝熱管22a側に向けて設けられた第1突出部23aと、第2L型係止片22bの先端部に第2の伝熱管5b側に向けて設けられた第2突出部が隣り合って係合していることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、高温ガス雰囲気中に配置される過熱器や再熱器などの吊下げ式伝熱管群に係り、特に溶融灰の堆積が低減できる吊下げ式伝熱管群の構造に関する。
図5は、従来の吊下げ式伝熱管群を備えたボイラ装置の概略構成図である。最も高温の燃焼ガスに晒されるバーナー1の直上の煙道には、天井壁2の上部に配置された入口管寄せ3および出口管寄せ4から多数の伝熱管5が垂直方向に配置されたパネル状の伝熱管群が吊下げられている。この吊下げ式伝熱管群には、ガスの流れや圧力の変動により伝熱管5が揺動しないように、パネル状伝熱管群を構成する伝熱管自身で伝熱管群を挟み込むよう伝熱管5が配列されている。伝熱管5の揺動や熱伸びによる変形は、燃焼ガス流れの不均一を引き起こし、熱負荷のばらつきの要因になる。また、伝熱管5が天井壁2を貫通する部分や伝熱管5が接続する入口管寄せ3と出口管寄せ4の取合い溶接部に過大な応力を発生させるなどの悪影響を及ぼす。吊下げ式伝熱管群には、これらの不都合を防止するために伝熱管5の振れ止めが設置されている。
図6と図7は従来技術の吊下げ式伝熱管群を示す図で、図6は吊下げ式伝熱管群の側面図、図7は図6中のB部の拡大図である。上部に設置された入口管寄せ3に接続された伝熱管5は下方向に15m〜20m延長され、下端でUターンして上方の出口管寄せ4に溶接接合されており、外径45mm程度の伝熱管5を約50mmのピッチで20本程度垂直方向に配置し、パネル状に構成されている。
さらに伝熱管5の揺動を防止するため、上下方向で3箇所程度にその部分で最外周から2本の伝熱管5のみをUターンさせ、伝熱管パネルを挟み込むように振れ止め伝熱管6を水平方向に配列している。そのため、最外周から2本の伝熱管5はパネル面の面外垂直方向に伝熱管5の外径分突出することとなる。また、下端部においてはパネル面内ではあるが、最外周部で1m〜15m程度の水平管部7を有している。
ところがこの吊下げ式伝熱管群では、パネル面から突出して段差となった振れ止め伝熱管6上や水平管部7上は燃焼灰が堆積し、高温の燃焼ガスに晒されて灰が溶融し、伝熱管5に溶着する。さらに、運転時間が経過すると灰の堆積、溶融を繰返して大きな灰塊8となる(図7参照)。
この灰塊8は、ボイラの伝熱性能に悪影響を及ぼすだけでなく、運転中に下方に落下してボイラ装置の底壁部を傷つけていた。また、伝熱管5と振れ止め伝熱管6の交差部においては、伝熱管5の熱伸びなどによる擦れや伝熱管パネルの揺動によって伝熱管5が摩耗することがある。定期検査時に灰塊8が邪魔になるためそれを撤去する必要があるが、この撤去作業には多大な時間と労力を要している。
このような従来技術の欠点を解消するため、本出願人は図8ないし図10に示すような吊下げ式伝熱管群を提案した(特許文献1)。図8は吊下げ式伝熱管群を示す図で、(a)は吊下げ式伝熱管群の側面図、(b)は吊下げ式伝熱管群の正面図である。図9は図8中のA−A断面拡大図、図10は振れ止め金具の一部拡大斜視図である。
図8において、パネル状の伝熱管群は、伝熱管5を入口管寄せ3から途中でUターンすることなく全て下端まで延長され、下端部でV字型に湾曲(屈曲)して上方に延伸し、出口管寄せ4に接続する構成となっている。同図(a)に示すように各伝熱管5の下端部は、40度〜60度の範囲で両側を傾斜させて(傾斜角α=40度〜60度)、V字型曲げ部9を形成している。
パネル最内側の伝熱管5は、入口側と出口側の温度差による熱伸び差を吸収し、前記V字型曲げ部9に生じる応力を低減させる必要があるため、内側の伝熱管5の平行間隔10(図8参照)をやや大きくしている。
伝熱管5の上下方向の途中には複数段にわたって振れ止め金具11が設置されている。この振れ止め金具11は図9と図10に示すように、1つの伝熱管5aと隣の伝熱管5bの間に設けられており、パネル状伝熱管群のパネル面より実質的に突出しないように設置されている。
この振れ止め金具11は、1つの伝熱管(第1の伝熱管)5aの隣の伝熱管(第2の伝熱管)5bと対向する側面に溶接12で固定された平面形状がL字型のL型係止片13aと、平面形状がI字型の外れ止め片14aと、前記隣の伝熱管5bの前記伝熱管5aと対向する側面に溶接12で固定されたL型係止片13bとから構成されている。
L型係止片13bがL型係止片13aと外れ止め片14aの間に挿入され、L型係止片13bとL型係止片13bとが互いに係合するように組み合わされ、L型係止片13bがL型係止片13aから外れないようにL型係止片13aの反対側に外れ止め片14aが配置された構造になっている。
この振れ止め金具11上での灰の堆積面積は、従来の振れ止め伝熱管6(図6参照)上での灰の堆積面積よりもかなり狭い。従って振れ止め金具11上に灰が堆積しても、灰塊が大きく成長することなく、小さいうちに振れ止め金具11から落下する。
ところがこの振れ止め金具11は、第1の伝熱管5aの側面に固定されたL型係止片13aと平面形状がI字型の外れ止め片14aと、第2の伝熱管5bの側面に固定されたL型係止片13bとの3つの部材の組み合わせから構成されている。そのため実際のボイラ装置に適用する場合は、振れ止め金具11の部品点数は数万個と多く、各伝熱管5への溶接作業に多大の時間を費やすことになる。
また、例えば図9の伝熱管5bに示すように、伝熱管5bの左側の側面にはL型係止片13bが1つ溶接12され、それと反対側の右側の側面にはL型係止片13bと外れ止め片14aが2つ溶接12される。従って伝熱管5bに固着される溶接量が右側面は左側面の倍近くになり、そのために左右で収縮量が大きく異なり、このアンバランスが伝熱管5bの曲がりの原因となる。
さらに形状の異なるL型の係止片13とI字型の外れ止め片14の2種類の部材を準備する必要があり、また1つの伝熱管5に対して3つの金具を溶接するため多大な溶接材が必要となり、これらにより製作費用が高くなる。
また出願人は、図11ないし図13に示すような伝熱管の固定構造を提案した(特許文献2)。図11は伝熱管への固定金具の取り付け状態を示す側面図、図12は図11C−C線上の断面図、図13は固定金具を示す図で、図中の(a),(b)は固定金具の拡大平面図、(c),(d)は固定金具の拡大側面図である。
図11に示すように隣接する伝熱管5aおよび5bの互いに対向する管外表面に、固定金具15aおよび15bが固定されている。固定金具15a、15bは板状のもので、その基端部は伝熱管5a、5bの管外表面に溶接16により固定され、全体的には所定の角度で下方または上方に傾斜しており、両者は中間部において交差、係合している。
固定金具15a、15bの基端部には、伝熱管5a、5bの外径円弧と同じ曲率を有する斜めにカットされた円弧状加工部17a、17bが設けられている。固定金具15a、15bの互いに交差する接触部分には固定金具15a、15bの幅方向に沿って斜めにカットされた切り込み溝18a、18bが形成されており、この切り込み溝18a、18bは図13(a),(b)に示すように切り込み方向が反対になっている。
切り込み溝18a、18bの内側に斜めにカットされた突起部19a、19bが形成されており、相対する固定金具15a、15bが切り込み溝18a、18bの所で互いに噛み合った際、図12に示すように突起部19aと突起部19bが隣り合って交差する。
この突起部19a、19bの係合により固定金具15a、15bの幅方向の移動が抑制でき、ボイラ運転中に伝熱管5a、5bが外れて管列が乱れることが防止できる。
ところがこの伝熱管の固定構造では、各隣接する伝熱管5a、5bの間に2つの固定金具15a、15bを交差した状態でそれぞれ設置する必要があり、そのために各伝熱管5a、5bの間隔が必然的に大きくなり、そのために伝熱管群が大型化したり、伝熱管5a、5bの間が離れることにより熱交換効率の低下を招く。
また、伝熱管5a、5bの外周面に対して固定金具15a、15bを互いに交差するように斜めに溶接固定する必要があり、固定金具15a、15bの固定作業が煩雑である。
さらに、伝熱管5aと伝熱管5bの間に熱伸び差が生じると、板状の突起部19aと突起部19bの係合が外れて、固定金具15a、15bの本来の機能が果たせなくなる。さらにまた、交差して取り付けられた固定金具15a、15bの上には灰塊が堆積し易く、固定金具15a、15b同士が溶融灰によって一体に固着されると、伝熱管5a、5b間の熱伸び差を固定金具15a、15bのスライドで吸収することができなくなるなどの難点を有している。
特開2005―156121号公報 特開平9―280506号公報
本発明の目的は、このような従来技術の欠点を解消し、伝熱管の曲がりが解消でき、しかも制作費の低減が可能な吊下げ式伝熱管群ならびにそれを備えたボイラ装置を提供することにある。
前記目的を達成するため本発明の第1の手段は、多数の伝熱管を整列し、各伝熱管の間に振れ止め金具が設置されて、高温ガス雰囲気中に吊り下げられるパネル状の吊下げ式伝熱管群を対象とするものである。
そして前記振れ止め金具は、第1の伝熱管の隣の第2の伝熱管と対向する側面に溶接で固定された平面形状がL字型の第1L型係止片と、前記第2の伝熱管の前記第1の伝熱管と対向する側面に溶接で固定された第2L型係止片とから構成され、
前記第1L型係止片の溶接で固定された基端部とは反対側の先端部に前記第1の伝熱管側に向けて突出した第1突出部が設けられ、前記第2L型係止片の溶接で固定された基端部とは反対側の先端部に前記第2の伝熱管側に向けて突出した第2突出部が設けられて、
前記第1突出部と第2突出部が隣り合って係合していることを特徴とするものである。
本発明の第2の手段は前記第1の手段において、前記第1突出部が設けられている先端部の厚さは、第2突出部と第2の伝熱管の隙間より厚く、前記第2突出部が設けられている先端部の厚さは、第1突出部と第1の伝熱管の隙間より厚いことを特徴とするものである。
本発明の第3の手段は前記第1または第2の手段において、前記第1突出部ならびに第2突出部は、前記第1L型係止片ならびに第2L型係止片の管軸方向の長さの全長に亘って延びていることを特徴とするものである。
本発明の第4の手段は前記第1ないし第3の手段において、前記第1L型係止片ならびに第2L型係止片の管軸方向の長さは、前記第1の伝熱管と第2の伝熱管の間の熱伸び差以上に設定されていることを特徴とするものである。
本発明の第5の手段は前記第1ないし第4の手段において、前記第1L型係止片と第2L型係止片は、前記第1の伝熱管の管中心軸と第2の伝熱管の管中心軸とを結ぶ仮想線を中心にして左右対称位置に溶接固定されていることを特徴とするものである。
本発明の第6の手段は、高温ガスの流路に吊下げ式伝熱管群を設置したボイラ装置において、前記吊下げ式伝熱管群が前記第1ないし第5の手段の吊下げ式伝熱管群であることを特徴とするものである。
本発明は前述のような構成になっており、1つの伝熱管において一方の側面にL型係止片を固定する溶接量と他方の側面にL型係止片を固定する溶接量とがほぼ等しいから、収縮量のバランスがとれ、そのため伝熱管の曲がりが解消できる。
また図9に示すような外れ止め片は不要となり、部品点数ならびに溶接量の大幅な削減ができ、揺れ止め金具は1種類で済むから、金具の制作費の低減も図れる。
さらに、図11に示す固定金具に比べて伝熱管への取り付けが容易であり、しかも灰塊の堆積量が少なく、灰塊の堆積によるトラブルが軽減できるなどの特長を有している。
本発明は前述のような構成になっており、伝熱管パネルはパネル面外に突出した伝熱管を有さず、水平に配置された管を無くすことで、溶融灰の堆積を減少させることができる。堆積灰によって伝熱管の部分的に断熱される部位が減少し、均一な熱負荷が与えられる。均一な熱負荷が得られることで隣接する伝熱管同士の温度差は低減され、伝熱管の熱変形抑制につながる。
また、伝熱管に付着した灰は、大きな灰塊に成長する前に落下するため、底壁管の損傷発生が防止できると共に、定期検査時の灰除去作業にかかる時間を短縮することができる。
次に本発明の実施形態を図とともに説明する。図1は実施形態に係る振れ止め金具を含む吊下げ式伝熱管群の一部拡大斜視図、図2はその振れ止め金具を含む吊下げ式伝熱管群の拡大断面図、図3は振れ止め金具などの寸法関係を説明するための図である。なお、吊下げ式伝熱管群の全体の構成は図8と同様であるので、その説明は省略する。
これらの図に示すように、1つの伝熱管(第1の伝熱管)5aと隣の伝熱管(第2の伝熱管)5bの間に振れ止め金具20が設けられており、この振れ止め金具20はパネル状伝熱管群のパネル面より実質的に突出しないように設置されている。
この振れ止め金具20は、1つの伝熱管5aの前記隣の伝熱管5bと対向する側面に溶接21で固定された平面形状がL字型の第1L型係止片22aと、前記隣の伝熱管5bの前記伝熱管5aと対向する側面に溶接21で固定された第2L型係止片22bとから構成されている。
前記第1L型係止片22aの溶接21で固定された基端部とは反対側の先端部に伝熱管5a側に向けて若干突出した第1突出部23aが設けられ、同様に前記第2L型係止片22bの先端部に伝熱管5b側に向けて若干突出した第2突出部23bが設けられている。この突出部23a、23bは、L型係止片22a、22bの管軸方向Z(上下方向 図1参照)の長さLの全長に亘って延びている。
前記L型係止片22の長さLは、隣接する伝熱管5の管軸方向における熱伸び差以上に設定されており、本実施形態では40mm〜60mmとなっている。火炉内に設置されている過熱器と再熱器とでは接触する燃焼ガスの温度が異なり、伝熱管5の熱伸び差も異なるから、設置するパネル状伝熱管群の位置によってL型係止片22の長さLを変えること、すなわち高温の燃焼ガスと接する熱交換器に取り付けられるL型係止片22の長さLを、それよりも低温の燃焼ガスと接する熱交換器に取り付けられるL型係止片22の長さLよりも長くすることも可能である。
鉤状をした突出部23aは第2L型係止片22bの中間部と第2の伝熱管5bとの間に挿入され、突出部23bは第1L型係止片22aの中間部と第1の伝熱管5aとの間に挿入されて、突出部23aと突出部23bが隣り合って係合した構造になっている。
図2に示すように第1L型係止片22aと第2L型係止片22bは、第1の伝熱管5aの管中心軸Oと第2の伝熱管5bの管中心軸Oとを結んだ仮想線24上において左右対称に設けられている。従って、第1L型係止片22aを固定する溶接21の位置と第2L型係止片22bを固定する溶接21の位置も、前記仮想線24を中心にして左右対称になっている。換言すれば、1つの伝熱管5において、一方の側面に固定される第1L型係止片22aと、他方の側面に固定される第2L型係止片22bとは、当該伝熱管5の管中心軸Oを中心にして前後対象位置に溶接21され、従って前後の溶接量がほぼ等しいことになる。
第1L型係止片22aと第2L型係止片22bとの間は、若干の隙間が設けられて伝熱管5の管軸方向に沿ってスライド可能になっている。
さらに図3に示すように、第1L型係止片22aの突出部23aが設けられている先端部の厚さt1は、第2L型係止片22bの突出部23bと第2の伝熱管5bの隙間より厚く設計され、また第2L型係止片22bの突出部23bが設けられている先端部の厚さt2は、第1L型係止片22aの突出部23aと第1の伝熱管5aの隙間より厚く設計されており、突出部23aと突出部23bとが第1の伝熱管5aと第2の伝熱管5bとの間で矢印Y方向において互いに抜けない構造になっている。
図3において、第1の伝熱管5aと第2の伝熱管5bがX方向において相対的に離れる方向に移動しようとした場合、突出部23aが設けられている先端部と第2L型係止片22bの中間部が当接してδ1部の隙間が0となり、突出部23bが設けられている先端部と第1L型係止片22aの中間部が当接してδ2部の隙間が0となって、前述の移動が阻止される。
第1の伝熱管5aと第2の伝熱管5bがX方向において相対的に近寄る方向に移動しようとした場合、第1L型係止片22aが第2の伝熱管5bに当接してδ3部の隙間が0となり、第2突出部23bが第1の伝熱管5aに当接してδ4部の隙間が0となって、前述の移動が阻止される。
また第1の伝熱管5aと第2の伝熱管5bがY方向において相対的に離れる方向に移動しようとした場合、第1突出部23aと第2突出部23bが当接してδ5部の隙間が0となって、前述の移動が阻止される。
第1の伝熱管5aと第2の伝熱管5bがY方向において相対的に近寄る方向に移動しようとした場合、第1突出部23aが第2L型係止片22bの基端部に当接してδ6部の隙間が0となり、第2突出部23bが第1L型係止片22aの基端部に当接してδ7部の隙間が0となり、前述の移動が阻止される仕組みになっている。
このように第1L型係止片22aと第2L型係止片22bの機能は、隣接する伝熱管5の熱伸び差などの管軸方向のスライドを阻害することなく、図2に示すように隣接する伝熱管5同士が相対的にX方向あるいはY方向に振れることが無いようにその動きを拘束することにある。
前記隙間部δ1〜δ7は、第1L型係止片22aと第2L型係止片22bの挿入のし易さなどを考慮して0.5mm〜2mm程度が適当である。
本実施形態では外径Dが45mm〜50mmの伝熱管5が用いられ、その外径Dを超えないように前記振れ止め金具20が伝熱管5と伝熱管5の間に取り付けられている。本実施形態では振れ止め金具20の厚さは伝熱管5の外径Dの2/3〜3/3程度に設定されおり、振れ止め金具20はパネル面より突出していない。
図4は、振れ止め金具20の他の配置例を示す図である。振れ止め金具20は図8に示すようにパネル状伝熱管群の同じ高さの所に水平方向に一列に配置することもできるが、図4に示すように振れ止め金具20をパネル状伝熱管群に対して管軸方向(垂直方向)に交互に設置することも可能である。本実施形態では振れ止め金具20を1組ずつ千鳥状に設置したが、振れ止め金具20を複数組ずつ千鳥状に設置することもできる。
図1に示すように本発明の振れ止め金具20では、溶接21が伝熱管5の管軸長手方向に沿った直線状であるから、溶接作業が容易で効率が良い。これに対して図12に示す固定金具15では伝熱管5の周方向沿いに曲線状の溶接16となり、作業が煩雑である。特に伝熱管5が多数並列に並べられた伝熱管5と固定金具15の溶接を連続的に行うことは、作業が非常に困難となる。
また本発明の振れ止め金具20では、溶接に際して振れ止め金具20を支持または固定する治具は1種類で済み、管軸周りに180度回転させて同様の溶接作業を行えばよいので(図2参照)、作業効率が良好である。これに対して図9、図10に示す振れ止め金具11ではL型係止片13用と外れ止め片14用に別々の支持、固定手段が必要であり、そのために作業効率が悪いなどの問題点を有している。
本発明の実施形態に係る振れ止め金具を含む吊下げ式伝熱管群の一部拡大斜視図である。 その振れ止め金具を含む吊下げ式伝熱管群の拡大断面図である。 振れ止め金具などの寸法関係を説明するための図である。 本発明の振れ止め金具の他の配置例を示す吊下げ式伝熱管群の一部側面図である。 従来技術の吊下げ式伝熱管群を設置したボイラ装置の概略構成図である。 従来技術の吊下げ式伝熱管群の側面図である。 図6のB部の拡大図である。 従来提案された吊下げ式伝熱管群を説明するための図である。 図8A−A線上の断面図である。 振れ止め金具を含む吊下げ式伝熱管群の一部拡大斜視図である。 従来提案された伝熱管への固定金具の取り付け状態を示す側面図である。 図10C−C線上の断面図である。 その固定金具を示す図で、(a),(b)は固定金具の拡大平面図、(c),(d)は固定金具の拡大側面図である。
符号の説明
1:バーナー、2:天井壁、3:入口管寄せ、4:出口管寄せ、20:振れ止め金具、21:溶接、22a:第1L型係止片、22b:第2L型係止片、23a:第1突出部、23b:第2突出部、24:仮想線、L:係止片の長さ、O:伝熱管の管中心軸、t:突出部の厚さ、δ:隙間部。

Claims (6)

  1. 多数の伝熱管を整列し、各伝熱管の間に振れ止め金具が設置されて、高温ガス雰囲気中に吊り下げられるパネル状の吊下げ式伝熱管群において、
    前記振れ止め金具は、第1の伝熱管の隣の第2の伝熱管と対向する側面に溶接で固定された平面形状がL字型の第1L型係止片と、前記第2の伝熱管の前記第1の伝熱管と対向する側面に溶接で固定された第2L型係止片とから構成され、
    前記第1L型係止片の溶接で固定された基端部とは反対側の先端部に前記第1の伝熱管側に向けて突出した第1突出部が設けられ、前記第2L型係止片の溶接で固定された基端部とは反対側の先端部に前記第2の伝熱管側に向けて突出した第2突出部が設けられて、
    前記第1突出部と第2突出部が隣り合って係合していることを特徴とする吊下げ式伝熱管群。
  2. 請求項1記載の吊下げ式伝熱管群において、前記第1突出部が設けられている先端部の厚さは、第2突出部と第2の伝熱管の隙間より厚く、前記第2突出部が設けられている先端部の厚さは、第1突出部と第1の伝熱管の隙間より厚いことを特徴とする吊下げ式伝熱管群。
  3. 請求項1又は2記載の吊下げ式伝熱管群において、前記第1突出部ならびに第2突出部は、前記第1L型係止片ならびに第2L型係止片の管軸方向の長さの全長に亘って延びていることを特徴とする吊下げ式伝熱管群。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項記載の吊下げ式伝熱管群において、前記第1L型係止片ならびに第2L型係止片の管軸方向の長さは、前記第1の伝熱管と第2の伝熱管の間の熱伸び差以上に設定されていることを特徴とする吊下げ式伝熱管群。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項記載の吊下げ式伝熱管群において、
    前記第1L型係止片と第2L型係止片は、前記第1の伝熱管の管中心軸と第2の伝熱管の管中心軸とを結ぶ仮想線を中心にして左右対称位置に溶接固定されていることを特徴とする吊下げ式伝熱管群。
  6. 高温ガスの流路に吊下げ式伝熱管群を設置したボイラ装置において、前記吊下げ式伝熱管群が請求項1ないし5のいずれか1項記載の吊下げ式伝熱管群であることを特徴とするボイラ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012021930A (ja) * 2010-07-16 2012-02-02 Chubu Electric Power Co Inc 肉厚測定方法
CN105485693A (zh) * 2015-03-12 2016-04-13 无锡华光锅炉股份有限公司 一种省煤器管屏止晃装置
JP2017106673A (ja) * 2015-12-10 2017-06-15 住友重機械工業株式会社 熱交換器支持構造

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