JP2008224178A - 給排気システム - Google Patents

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Abstract

【課題】室圧制御の応答性を向上させること。
【解決手段】室内給気ファン(26)と、排気ファン(32)と、自然給気されるガラリ(27)とを備えて実験室(2)の給排気を同時に行う。ガラリ(27)における給気風速を検出する風速センサ(43)を備えている。排気ファン(32)の風量は、一定に制御され、室内給気ファン(26)の風量は、実験室(2)の室圧Prが設定圧力になるように、風速センサ(43)の検出値に応じて制御される。
【選択図】図2

Description

本発明は、給排気システムに関し、特に、室圧制御性の向上対策に係るものである。
従来より、菌類の侵入を厳禁とするクリーンルームや、汚染物質等の漏れを厳禁とする化学実験室等では、室内を一定圧力に維持するように室圧制御が行われている。例えば、特許文献1の制御システムは、制御対象室の室圧検出手段と、制御対象室の給排気量を制御する通気量制御手段とを備えて、室圧検出手段の検出値が目標値になるように通気量制御手段が給排気量を調節している。
特開2004−295832号公報
しかしながら、上述した特許文献1の室圧制御において、制御応答性の更なる向上が望まれていた。つまり、室圧センサの検出値に基づく給排気量の制御では、室圧が目標値に対してアンダーシュートやオーバーシュートする量が大きくなり、応答性が悪いという問題があった。したがって、特に室内環境が厳しく管理されるクリーンルームや化学実験室等では、応答性のより早い室圧制御の出現が強く望まれていた。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、対象室の室圧を一定に制御する給排気システムにおいて、制御応答性の向上を図ることである。
第1の発明は、給気ファン(26)と、排気ファン(32)と、自然給気される給気口(27)とを備え、対象室内の給排気を同時に行う給排気システムを前提としている。そして、本発明は、上記給気口(27)における給気風速を検出する風速検出手段(43)と、上記対象室内が設定圧力になるように、上記風速検出手段(43)の検出値に応じて上記給気ファン(26)または排気ファン(32)の風量を制御する制御手段(50)とを備えているものである。
上記の発明では、化学実験室などの対象室において、排気ファン(32)による排気と、給気ファン(26)および給気口(27)による給気とが同時に行われる。給気口(27)からの流入空気の風速が風速検出手段(43)によって検出される。そして、本発明では、検出された風速に応じて、給気ファン(26)または排気ファン(32)の風量が制御される。つまり、風速検出手段(43)の風速が対象室内が設定圧力となる所定値になるように、給気ファン(26)または排気ファン(32)が風量制御される。これにより、対象室の圧力(即ち、室圧)の変化を先読みして、ファン(26,32)の風量を制御できる。その理由について以下に説明する。
気体の状態方程式によれば、室温が一定であれば、室圧は、室内の空気量(空気質量)により決定される。室内の空気量は、給気ファン(26)による給気量と、給気口(27)による給気量と、排気ファン(32)による排気量とのバランスにより決定されるものである。ここで、例えば、排気ファン(32)による排気量が増大すると、空気の給排気量のバランスを維持しようとして給気口(27)からの給気量が増えようとする。つまり、給気口(27)における給気風速が増大しようとする。その場合、給気口(27)からの給気量が不足していると、給排気量のバランスが維持されず結果として室圧が低下(変化)することになる。このように、排気量の変化によって給排気量のバランスが崩れると、室圧が変化する前に、給気口(27)の給気量すなわち給気風速が変化する。したがって、給気口(27)における給気風速を検出することにより、室圧の変化を先読みすることができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記排気ファン(32)の風量が一定に制御され、上記制御手段(50)が、上記風速検出手段(43)の検出値に応じて給気ファン(26)の風量を制御するものである。
上記の発明では、対象室において、排気量が一定であり、給気口(27)の給気風速に応じて給気ファン(26)の風量が制御されることで、室圧が一定に制御される。
第3の発明は、上記第2の発明において、上記給気ファン(26)と排気ファン(32)と給気口(27)が、複数の上記対象室毎に設けられている。また、本発明は、外気を取り込む外気ファン(23)と、該外気ファン(23)によって取り込まれた外気を上記各給気ファン(26)へ導く給気通路(24)とを備えているものである。一方、上記制御手段(50)は、上記外気ファン(23)の風量が上記各給気ファン(26)の風量の合計値より低くなるように上記外気ファン(23)を制御するように構成されているものである。
上記の発明では、外気が外気ファン(23)によって給気通路(24)に取り込まれる。給気通路(24)の空気は、各対象室の給気ファン(26)によって対象室に給気される。各給気ファン(26)は、対象室の給気口(27)における給気風速に応じて風量制御される。そして、外気ファン(23)の風量は、各給気ファン(26)の風量の合計値よりも低く設定される。つまり、給気通路(24)の圧力が外気圧に対して陰圧になる。
第4の発明は、上記第3の発明において、上記給気通路(24)は、上記給気ファン(26)および給気口(27)が設けられた上記対象室の壁に面する廊下を有しているものである。
上記の発明では、外気ファン(23)によって給気通路(24)に取り込まれた外気が廊下へ供給される。廊下の空気は、給気ファン(26)および給気口(27)を介して対象室へ給気される。つまり、本発明は、対象室に面する廊下を空気の供給路としても兼用している。
第5の発明は、上記第1または第2の発明において、上記給気口(27)が、上記対象室のガラリ(27)であるものである。
上記の発明では、ガラリ(27)を通じて対象室に自然給気される。
以上のように、本発明によれば、自然給気される給気口(27)の風速に基づいて給気ファン(26)の風速を制御するようにした。したがって、室圧の変化を先読みして、給気ファン(26)の風量を制御することができる。これにより、制御応答性を向上させることができる。そのため、例えば、室圧のアンダーシュートを抑制することができ、いち早く室圧を目標値に到達させることができる。その結果、例えば、対象室の扉の開閉時に大幅な室圧変動が生じるが、いち早く室圧が目標値に戻されるので、室内外の極端な圧力差によって扉の開閉が重くなるのを緩和することができる。
また、第3の発明によれば、複数の対象室毎に給気ファン(26)を備えた場合、外気ファン(23)の風量を各給気ファン(26)の風量の合計値より低くするようにした。したがって、余分な量の外気が給気通路(24)に取り込まれる状態を回避することができる。その結果、外気ファン(23)の省エネを図ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1および図2に示すように、本実施形態の給排気システム(10)は、化学実験室(以下、単に実験室(2)という。)の給排気を行って実験室(2)内の圧力を一定に維持するものである。この給排気システム(10)は、複数の実験室(2)を対象としている。各実験室(2)には、壁(3)を介して廊下(1)が面している。
上記各実験室(2)には、ドラフトチャンバー(4)が設置されている。このドラフトチャンバー(4)は、図3に示すように、研究者が化学実験を行うための卓上のフード(4b)が設けられている。フード(4b)の前面には、上下にスライド可能なサッシ(4a)が設けられている。このサッシ(4a)のスライドにより、フード開口部(4c)の面積が変化する。研究者は、フード開口部(4c)より手を入れて実験を行う。
上記給排気システム(10)は、給気系統(11)と排気系統(12)を備えている。
上記給気系統(11)は、外気処理空調機(20)と給気通路(24)と室内給気ファン(26)とガラリ(27)を備えている。
上記外気処理空調機(20)には、上流側から順に、加湿器(21)、冷却コイル(22)および外調機給気ファン(23)が設けられている。外気処理空調機(20)では、外調機給気ファン(23)によって外気が取り込まれる。そして、取り込まれた外気は、必要に応じて、加湿器(21)で加湿され、冷却コイル(22)で冷却される。つまり、外気処理空調機(20)は、外気の温湿度を調整するものである。また、外調機給気ファン(23)は、本発明に係る外気ファンを構成している。
上記給気通路(24)は、ダクト部(24a)と、各実験室(2)に面する廊下(1)とによって構成されている。ダクト部(24a)は、上流側の端部が外気処理空調機(20)に繋がっており、下流側の端部が分岐して各廊下(1)に繋がっている。ダクト部(24a)は、外気処理空調機(20)によって取り込まれた外気を各廊下(1)へ導くものである。
上記室内給気ファン(26)は、各実験室(2)の廊下(1)が面する壁(3)に設けられている。室内給気ファン(26)は、廊下(1)の空気を実験室(2)へ供給するものであり、風量が変更可能に構成されている。また、室内給気ファン(26)は、本発明に係る給気ファンを構成している。このように、本実施形態において、各廊下(1)は空気の供給路を兼用している。
上記ガラリ(27)は、各実験室(2)の廊下(1)に面する壁(3)に設けられている。そして、ガラリ(27)は、廊下(1)の空気が実験室(2)へ自然給気される給気口を構成している。なお、上記壁(3)には、図示しないが、研究者の出入り用の扉が設けられている。
このように、本実施形態において、給気通路(24)は、外気処理空調機(20)によって取り込まれた外気を室内給気ファン(26)およびガラリ(27)へ導くものである。
上記排気系統(12)は、排気通路(31)と排気ファン(32)を備えている。排気通路(31)は、一端部が実験室(2)内のドラフトチャンバー(4)に接続され、他端部が実験室(2)の外部に延びている。排気ファン(32)は、実験室(2)の外部の排気通路(31)に設けられている。排気ファン(32)は、風量が変更可能に構成されている。排気系統(12)では、ドラフトチャンバー(4)のフード(4b)内の空気が排気される。つまり、この給排気システム(10)は、実験室(2)において局所的に排気するものである。
また、本実施形態の給排気システム(10)は、2つの差圧センサ(41,42)と風速センサ(43)とを備えている。
上記第1差圧センサ(41)は、外気の圧力Poと廊下(1)の圧力Piとの差圧を検出するものである。第2差圧センサ(42)は、廊下(1)の圧力Piと実験室(2)の圧力Prとの差圧を検出するものである。なお、廊下(1)の圧力Piは、ダクト部(24a)の圧力と略同一であり、給気通路(24)の圧力ともいえる。風速センサ(43)は、ガラリ(27)における自然給気の風速(給気風速)を検出する風速検出手段を構成している。
また、本実施形態の給排気システム(10)は、コントローラ(50)を備えている。このコントローラ(50)は、2つの制御部(51,52,53)が設けられ、外調機給気ファン(23)および室内給気ファン(26)の風量を制御する制御手段を構成している。
具体的に、コントローラ(50)の第1制御部(51)は、風速センサ(43)の検出値が目標値になるように、室内給気ファン(26)の風量を制御するように構成されている。上記目標値は、第2差圧センサ(42)の検出値が所定値になる値に設定されている。つまり、第1制御部(51)は、実験室(2)が廊下(1)に対して所定の陰圧(負圧)となるように、風速センサ(43)の検出値に基づいて室内給気ファン(26)を制御する。
上記コントローラ(50)の第2制御部(52)は、各室内給気ファン(26)の風量の合計値より少ない風量で外調機給気ファン(23)を運転制御するように構成されている。つまり、第3制御部(53)は、廊下(1)すなわち給気通路(24)の圧力が外気に対して所定の陰圧(負圧)となるように、外調機給気ファン(23)の風量を制御する。
なお、上記排気ファン(32)は、室内給気ファン(26)および外調機給気ファン(23)とは別個独立に制御される。具体的には、ドラフトチャンバー(4)のサッシ(4a)の開度に応じて排気ファン(32)の風量が制御される。つまり、ドラフトチャンバー(4)のフード開口部(4c)の面風速が一定となるように、排気ファン(32)の風量が調節される。したがって、サッシ(4a)の開度が大きいときは、排気ファン(32)の風量が増大され、サッシ(4a)の開度が小さいときは、排気ファン(32)の風量が減少される。これにより、フード(4b)内で実験によって発生した化学物質がフード(4b)外へ漏れることなく確実に排気通路(31)へ排出される。実験中においては、サッシ(4a)の開度は変更されないため、排気ファン(32)の風量が一定に維持される。
このように、コントローラ(50)は、外気圧Poと廊下(1)の圧力Piと実験室(2)の圧力Prの関係が「Po>Pi>Pr」となるように、各室内給気ファン(26)および外調機給気ファン(23)の風量制御を行う。これにより、実験室(2)のドラフトチャンバー(4)で発生した化学物質が廊下(1)および屋外へ漏れ出るのを防止できる。
そして、本実施形態では、風速センサ(43)の検出値に基づいて室内給気ファン(26)を制御するため、従来のように室圧センサの検出値に基づいて制御する場合に比べて、制御の応答性が向上する。以下に、その理由について説明する。
基本的に、下記の式1(気体の状態方程式)のように、室温Tが一定であれば室圧Prは室内の空気量M(空気質量)により決定されるものである。室内の空気量Mは、下記の式2のように、室内給気ファン(26)による給気量msと、排気ファン(32)による排気量meと、その他の流入量(mg+md)とのバランスにより決定されるものである。
PrV=MRT ・・・式1
dM/dt=ms+mg+md−me ・・・式2
ここに、Vは室内容積を、Rは気体定数をそれぞれ示す。また、mgはガラリ(27)から流入する空気量を、mdは開状態の扉から流入する空気量をそれぞれ示す。
例えば、扉が閉まっている前提(md=0)で,排気ファン(32)による排気量meが増大すると、空気の流入出量のバランスを維持しようとしてガラリ(27)からの流入空気量mgが増えようとする。つまり、ガラリ(27)における風速が増大しようとする。ここで、ガラリ(27)からの流入空気量mgが不足していると、空気流入出量のバランスが維持されず結果として室圧Pが低下(変化)することになる。このように、排気量meの変化等によって空気の流入出量のバランスが崩れると、室圧Prが変化する前に、ガラリ(27)の空気流入量mgすなわちガラリ(27)における風速が変化する。したがって、風速センサ(43)によってその風速の検出することで、室圧Pの変化を先読みすることができる。その結果、制御の応答性が向上する。
−給排気動作−
次に、上記給排気システム(10)による給排気動作について説明する。
先ず、実験室(2)の扉が閉まった状態において、排気ファン(32)が駆動されると共に、外調機給気ファン(23)および室内給気ファン(26)が駆動される。ドラフトチャンバー(4)で発生した化学物質は排気通路(31)を通って室外へ排出される。それと同時に、実験室(2)内の空気がドラフトチャンバー(4)のフード(4b)へ流入する。これにより、フード(4b)内で発生した化学物質が実験室(2)へ漏れるのを防止できる。そして、室内給気ファン(26)の風量は、風速センサ(43)の検出値が目標値になるように制御される。したがって、実験室(2)の室圧Prが廊下(1)の圧力Piに対して所定の陰圧に維持される。
一方、外気処理空調機(20)において、外気が取り込まれる。取り込まれた外気は、必要に応じて加湿器(21)および冷却コイル(22)によって温湿度が調節される。この調和空気は、ダクト部(24a)を通って各廊下(1)へ供給される。廊下(1)の空気は、各室内給気ファン(26)によって実験室(2)へ供給され、同時にガラリ(27)からも実験室(2)へ流入する。そして、外調機給気ファン(23)の風量は、各実験室(2)の室内給気ファン(26)の合計風量よりも低く制御される。したがって、廊下(1)の圧力Piが外気圧Poに対して所定の陰圧に維持される。その結果、廊下(1)の圧力Piは、外気圧Poよりも低く、実験室(2)の室圧Prよりも高くなる。
〈室圧制御〉
次に、コントローラ(50)による室圧制御について、図4および図5を参照しながら説明する。なお、図4は、本実施形態の制御による室圧Prの状態を示すものであり、図5は、従来の室圧センサに基づく制御による室圧Prの状態を示すものである。
各種ファン(23,26,32)の運転前において、実験室(2)の室圧Prは、廊下(1)の圧力Piとほぼ同じで、目標値(−20Pa)より高い状態である。先ず、実験開始と共に、排気ファン(32)、外調機給気ファン(23)および室内給気ファン(26)が起動される。なお、実験室(2)の扉は閉状態である。この運転開始時においては、制御が遅れるため、排気ファン(32)の排気量に対して室内給気ファン(26)の給気量およびガラリ(27)の流入量が少なくなる。したがって、図4および図5に示すように、何れの起動時においても室圧Prが急激に低下する。
室圧Prが低下すると、ガラリ(27)における空気の流入風速が増大する。本実施形態では、風速センサ(43)によってガラリ(27)における風速が検出される。そして、その検出値が所定値まで低下するように、室内給気ファン(26)の風量が調節される(増大される)。これにより、室圧Prが約−30Paまで低下した後、上昇して目標値に達する(図4参照)。一方、室圧センサに基づく制御では、室圧Prが約−43Paまで低下した後、上昇して目標値に達する(図5参照)。このように、本実施形態の制御によれば、室圧センサに基づく制御に比べて、室圧Prのアンダーシュートが著しく小さくなることが分かる。つまり、本実施形態では、室圧Prの目標値への到達時間が早いことが分かる。
次に、図4および図5の中央部に示すように、実験室(2)の扉を開閉したときの室圧Pr変化について説明する。
扉の開け始めにおいて、扉の空気流通抵抗がガラリ(27)の空気流通抵抗よりも小さくなると、扉から空気が流入し始め、ガラリ(27)からの空気流入量が低下する。さらに、扉を開けると、扉の空気流通抵抗が小さくなり、扉からの空気流入量が増大して室圧Prが上昇する(図4および図5参照)。そして、扉を閉じ始めると、扉の空気流通抵抗がガラリ(27)の空気流通抵抗よりも大きくなる。そうすると、扉からの空気流入量が減少し、ガラリ(27)からの空気流入量が増大する。さらに、扉を閉じると、扉の空気流通抵抗が大きくなり、扉からの空気流入量がさらに減少して室圧Prが低下する(図4および図5参照)。
この場合においても、本実施形態では、風速センサ(43)の検出値が所定値まで低下するように、室内給気ファン(26)の風量が増大される。これにより、室圧Prが約−35Paまで低下した後、上昇して目標値に達する(図4参照)。一方、室圧センサに基づく制御では、室圧Prが約−46Paまで低下した後、上昇して目標値に達する(図5参照)。この場合も、本実施形態の制御によれば、室圧センサに基づく制御に比べて、室圧Prのアンダーシュートが著しく小さくなることが分かる。
なお、上記扉が開いている間、ガラリ(27)からの空気流入量が低下するため室内給気ファン(26)の風量が低下するが、全体として実験室(2)への空気流入量が増大する。そのため、実験室(2)では、室圧Prが上昇するが、少なくとも陰圧に保たれるようになっている。
また、上記室圧制御の間、室内給気ファン(26)の風量が変化するが、その変化に応じて外調機給気ファン(23)の風量も制御される。実験が終了して、各ファン(23,26,32)が停止されると、室圧Prが上昇して一定の値(約ゼロPa)に落ち着く。
−実施形態の効果−
本実施形態では、自然給気されるガラリ(27)の風速に基づいて室内給気ファン(26)の風速を制御するようにした。したがって、従来の室圧センサに基づいて制御する場合に比べて、制御応答性を向上させることができる。そのため、室圧Prのアンダーシュートを抑制することができ、いち早く室圧Prを目標値に到達させることができる。これにより、室圧Prを安定して維持することができ、実験環境の快適性を向上させることができる。
また、室圧Prが安定して維持されるので、室圧Prの目標値を廊下(1)の圧力Piよりやや低めの陰圧に設定すれば、実験室(2)の扉を開閉が容易となる。つまり、室圧Prが不安定であると、室圧Prが極端に低くなった場合に、扉が室内に引っ張られて扉を開けるのが困難となるが、それが緩和される。これによっても、実験環境の快適性が向上する。
さらに、本実施形態では、外調機給気ファン(23)の風量が各室内給気ファン(26)の風量の合計値より低くなるように制御した。つまり、廊下(1)の圧力Piすなわち給気通路(24)の圧力を外気圧Poより低く且つ室圧Prよりも高くするようにした。したがって、万一、実験室(2)から有害な化学物質が廊下(1)に漏れた場合でも、廊下(1)から室外に漏れるのを防止することができる。よって、実験室(2)の信頼性についても向上させることができる。
また、室圧Prが安定して維持されることから、極端な陰圧によって実験室(2)の建屋に与える負荷(ストレス)を緩和させることができる。
また、外調機給気ファン(23)の風量が各室内給気ファン(26)の風量の合計値を超えないので、余分な外気が給気通路(24)に取り込まれるのを防止することができる。これにより、外調機給気ファン(23)の省エネを図ることができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
例えば、上記実施形態では、複数の実験室(2)を対象としたが、本発明は、実験室(2)が1つの場合でも同様に適用することができる。
また、上記実施形態では、ドラフトチャンバー(4)が設置された実験室に適用するようにしたが、これに限らず、半導体のクリーンルーム等、陰圧陽圧に関係なく室圧制御が必要な室であれば如何なるものにも適用してもよい。
また、上記実施形態では、室内給気ファン(26)の風量を調節して室圧制御する場合について説明したが、これに限らず、本発明は、室内給気ファン(26)の風量が一定とする条件において排気ファン(32)の風量を調節することにより室圧制御する場合にも適用することができる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、高精度な室圧制御を行う給排気システムとして有用である。
実施形態に係る給排気システムの全体を示す概略構成図である。 実施形態に係る給排気システムの要部を拡大して示す概略構成図である。 ドラフトチャンバーの概略構成を示す正面図である。 風速センサを用いて制御した場合の室圧変化を示すグラフである。 室圧センサを用いて制御した場合の室圧変化を示すグラフである。
符号の説明
1 廊下(給気通路)
2 実験室(対象室)
4 ドラフトチャンバー
10 給排気システム
23 外調機給気ファン(外気ファン)
24 給気通路
26 室内給気ファン(給気ファン)
27 ガラリ(給気口)
32 排気ファン
43 風速センサ(風速検出手段)
50 コントローラ(制御手段)

Claims (5)

  1. 給気ファン(26)と、排気ファン(32)と、自然給気される給気口(27)とを備え、対象室内の給排気を同時に行う給排気システムであって、
    上記給気口(27)における給気風速を検出する風速検出手段(43)と、
    上記対象室内が設定圧力になるように、上記風速検出手段(43)の検出値に応じて上記給気ファン(26)または排気ファン(32)の風量を制御する制御手段(50)とを備えている
    ことを特徴とする給排気システム。
  2. 請求項1において、
    上記排気ファン(32)の風量は、一定に制御され、
    上記制御手段(50)は、上記風速検出手段(43)の検出値に応じて給気ファン(26)の風量を制御する
    ことを特徴とする給排気システム。
  3. 請求項2において、
    上記給気ファン(26)と排気ファン(32)と給気口(27)は、複数の上記対象室毎に設けられ、
    外気を取り込む外気ファン(23)と、該外気ファン(23)によって取り込まれた外気を上記各給気ファン(26)へ導く給気通路(24)とを備える一方、
    上記制御手段(50)は、上記外気ファン(23)の風量が上記各給気ファン(26)の風量の合計値より低くなるように上記外気ファン(23)を制御するように構成されている
    ことを特徴とする給排気システム。
  4. 請求項3において、
    上記給気通路(24)は、上記給気ファン(26)および給気口(27)が設けられた上記対象室の壁に面する廊下を有している
    ことを特徴とする給排気システム。
  5. 請求項1または2において、
    上記給気口(27)は、上記対象室のガラリ(27)である
    ことを特徴とする給排気システム。
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