JP2008223166A - ポリエステル混繊糸布帛 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】イソフタル酸が共重合されたポリエステルマルチフィラメント(A)と、芯がポリスチレン、鞘がポリエステルの芯/鞘型複合マルチフィラメント(B)との混繊糸を少なくとも一部に用いた布帛で構成され、該混繊糸は、総繊度が40デシテックス以下で、下記a〜cの要件を満足していることを特徴とする。a.撚り係数(α)が1,500〜16,000の範囲の実撚を有しており、b.構成している該ポリエステルマルチフィラメント(A)を、該芯/鞘型複合マルチフィラメント(B)が覆う度合いを表す被覆率が40〜80%であり、c.構成している該ポリエステルマルチフィラメント(A)と、該芯/鞘型複合マルチフィラメント(B)の単糸繊度の最大値(dmax)と最小値(dmin)の比率が1≦dmax/dmin≦5である。
【選択図】図1
Description
a.該混繊糸の撚り係数(α)が1,500〜16,000の範囲の実撚を有しており、
b.該混繊糸を構成している該ポリエステルマルチフィラメント(A)を、該芯/鞘型複合マルチフィラメント(B)が覆う度合いを表す被覆率が40〜80%であり、
c.該ポリエステルマルチフィラメント(A)及び該芯/鞘型複合マルチフィラメント(B)を構成する繊維の単繊維繊度の最大値(dmax)と最小値(dmin)の比率が1≦dmax/dmin≦5である。
(1)前記混繊糸の該ポリエステルマルチフィラメント(A)と該芯/鞘型複合マルチフィラメント(B)との間の分解糸糸長差が10%以上40%以下であり、かつ該芯/鞘型複合マルチフィラメント(B)のポリスチレンポリマーとポリエステルポリマーの重量比率が2:98〜15:85であること、
(2)該ポリエステル混繊糸布帛の嵩高係数が1.2〜2.0であること、
(3)前記ポリエステル混繊糸布帛が、布帛−布帛の静止摩擦係数が1.0〜1.5であり、かつ動摩擦応力と静摩擦応力の差が15〜50gであることを特徴とする布帛。
(5)カバーファクターの総和が1,000〜2,000で、かつ透け感指数が40%以上であること、
(4)前記ポリエステル混繊糸布帛が、布帛−布帛の静止摩擦係数が1.0〜1.5であり,かつ動摩擦応力と静摩擦応力の差が15〜50gであること、
(5)前記ポリエステル混繊糸布帛が、カバーファクターの総和が1,000〜2,000であり、かつ透け感指数が40%以上であること、
である。
ここで、撚係数α=T×D0.5
T:撚り数(t/m)。
D:混繊糸の繊度(dtex)。
1≦dmax/dmin≦5
繊度差を有した混繊糸においては、繊度差が大きくなるとイラツキといわれる現象が発生する。この現象が発生するのは染色時の染着差や光沢差によるもので、好ましくない現象であり高級感のあるシルクライクな織物にするためには、dmax/dminの比率が5以下であることが重要である。また、製糸性を考慮した場合かかる比率、dmax/dminが5を越えるとフィラメントの単糸切れや毛羽が発生するおそれがある。dmax/dminが1以下であれば、特長のないものになってしまい好ましくない。より好ましくは1.8≦dmax/dminであり、一方、dmax/dmin≦4である。
本発明のポリエステル混繊糸布帛においては、布帛と布帛を摺り合わせた摩擦特性の静摩擦係数が1.0〜1.5であるのが好ましく、かつ動摩擦応力と静摩擦応力の差が15〜50gであることが好ましい。通常、滑り出した時の最大摩擦である静摩擦力は一定速度で移動していく時の摩擦すなわち動摩擦力より大きいが、静摩擦力が大きすぎると引っかかりが大きすぎて絹様の上品なキシミ感とはならなず、かえって抵抗が多きいだけのカサカサした触感となってしまう。また、静摩擦力が低いと抵抗のない滑るだけの感覚でキシミ感とはほど遠いものである。静摩擦力と動摩擦力の差が小さくてもまた大きくても、一定速度で移動させた場合の滑り抵抗が少ないことを示しており、キシミ感として感じにくい。本発明のポリエステル混繊糸布帛は、静止摩擦係数は1.0〜1.5が好ましく、更に好ましくは1.1以上、1.4以下である。また、本発明のポリエステル混繊糸布帛においては、動摩擦係数と静摩擦係数の差は15〜50gであることが好ましく、20g以上がより好ましい。また45g以下がより好ましい。これは、布帛の静止摩擦応力が高くなるももの、表面が平滑状態になりやすくなっているために一旦滑り出した摩擦応力は低くなりやすくなるもので、これらの摩擦特性が独特の風合い特性を現しているものである。
カバーファクター=タテ糸密度×(タテ糸繊度デシテックス)0.5+ヨコ糸密度×(ヨコ糸繊度デシテックス)0.5
また、本発明のポリエステル混繊糸布帛は、後述する測定方法により測定される透け感の指数が40%以上であることが好ましい。通常の単なる細繊度使いの強撚布帛では、カバーファクターがやや粗めの撚糸織物、例えばシフォンジョーゼットなどにおいては透けやすいと考えられるが、染色加工工程における解撚によりシボが発生し、経糸と緯糸の交錯点の隙間間隔がランダムになり必ずしも透けやすくはならないのである。
布帛の表面を走査型電子顕微鏡写真100倍で撮り、写真上でランダムに該混繊糸を5箇所サンプリングする。芯糸と鞘糸を識別し、UCHIDA(株)製 DIGITAL PLANIMATER KP−90で芯糸と鞘糸それぞれの糸側面の面積を測定する。
被覆率(%)=(鞘糸面積/糸全体の面積)×100
測定回数5回の平均値をもってその測定値とする。
布帛から適当な長さの糸を取り出し、繊維自体が伸びないように注意深く単糸1本1本に分解する。グリセリンを塗布したスケール板上に分解した単糸をのせて、くせがなくなる程度に伸ばして単糸1本の長さLをはかる(1mm単位まで)。長さの短い単糸群と長い単糸群に分類し、短い単糸群の平均長をL1、長い単糸群の平均長をL2として次式により算出する。
分解糸糸長差(%)={(L2−L1)/L2}×100
測定回数5回の平均値をもってその測定値とする。
布帛のタテまたはおよびヨコの断面を走査型電子顕微鏡写真100倍で撮り、写真上で糸長差が発生している鞘糸の表面および裏面にそれぞれ接線を引き無荷重下での実質厚さ(T0)を換算する。
次に布帛の厚さをJIS L―1096「一般織物試験方法」に準じて測定し、この値を(T1)とし、下記式、
嵩高係数=T0/T1
で嵩高係数を求める。
定速伸長形引張試験機を用い、測定した。測定方法の概略を図3に示す。
静止摩擦係数=静摩擦応力/185g
その後の運動摩擦力を動摩擦応力とし、10秒間の動摩擦応力の平均値を読みとった(整数位まで)。
ミノルタ(株)「CM−3600d」試験器(もしくはそれと同等の機器)により測定する。測定条件は反射とし、ターゲットマスクは通常のLAV:25.4mmを使用して測定する。
スケ感の指数(%)=標準白板を布帛の裏に当てた時のLT値―標準仕様条件で測定したLB値
透けやすい布帛ほど標準白板を布帛の裏に当てた時のL値が高くなり、標準方法により求めたL値が低くなるため、スケ感の指数の値が大きくなる。
高収縮糸を形成するポリマーとしては、イソフタル酸を7モル%共重合したポリエチレンテレフタレートを用い、低収縮糸を形成するポリマーには、鞘部に極限粘度0.65のホモPETを芯部に東洋スチレン「ト−ヨースチロールG−15L」(中粘度)を用いた。それぞれ高収縮側と低収縮側のポリマーを溶融し、低収縮側のホモPETがポリスチレンを芯/鞘型に被覆するように設計した複合紡糸口金を使用し、これら3成分を紡速3000m/minで溶融紡糸して高収縮側の糸を32dtex−7フィラメント、低収縮側の糸32dtex−13フィラメントとなるように収縮差混繊未延伸糸を得た。得られた未延伸糸の延伸熱処理は通常の方法によって1.8倍で延伸した。
極限粘度0.63のホモPETを溶融し、紡速1350m/minで溶融紡糸して95dtex−24フィラメントの未延伸糸を得た。その後、得られた未延伸糸を通常法によって2.87倍に延伸して、芯/鞘型に複合していないPET単独の33dtex−24フィラメントの糸とした。
B 芯/鞘型複合マルチフィラメント(B)
1 ロードセル
2 平板
3 サンプル(大)
4 サンプル(小)
5 重錘(185g)
6 牽引用糸
Claims (5)
- イソフタル酸が共重合されたポリエステルマルチフィラメント(A)と、芯成分にポリスチレンポリマー、鞘成分にポリエステルポリマーが配置された芯/鞘型複合マルチフィラメント(B)との混繊糸で、かつ、その総繊度が40デシテックス以下である該混繊糸を少なくとも一部に用いて構成されてなり、かつ下記a〜cの要件を満足していることを特徴とするポリエステル混繊糸布帛。
a.該混繊糸の撚り係数(α)が1,500〜16,000の範囲の実撚を有しており、
b.該混繊糸を構成している該ポリエステルマルチフィラメント(A)を、該芯/鞘型複合マルチフィラメント(B)が覆う度合いを表す被覆率が40〜80%であり、
c.該ポリエステルマルチフィラメント(A)及び該芯/鞘型複合マルチフィラメント(B)構成するフィラメントの単繊維繊度の最大値(dmax)と最小値(dmin)の比率が1≦dmax/dmin≦5である。 - 前記ポリエステルマルチフィラメント(A)と前記芯/鞘型複合マルチフィラメント(B)との間の分解糸糸長差が10%以上40%以下であり、かつ該芯/鞘型複合マルチフィラメント(B)のポリスチレンポリマーとポリエステルポリマーの重量比率が2:98〜15:85である請求項1に記載のポリエステル混繊糸布帛。
- 嵩高係数が1.2〜2.0であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリエステル混繊糸布帛。
- 布帛−布帛の静止摩擦係数が1.0〜1.5であり、かつ動摩擦応力と静摩擦応力の差が15〜50gであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステル混繊糸布帛。
- カバーファクターの総和が1,000〜2,000であり、かつ透け感指数が40%以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリエステル混繊糸布帛。
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