JP2008221403A - 立旋盤システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 立旋盤の加工領域に出入してワークの搬入を行うワーク搬入装置を備えた立旋盤システムにおいて、ワーク搬入装置のワーク載置台にワークが不適正な状態で載置されることを防ぐことで、各種トラブルを未然に防止して、常に良好な切削加工を行えるようにする。
【解決手段】 前記ワーク搬入装置は、加工領域内の位置と加工領域外の位置とに位置切換するワーク載置台25を備える。このワーク載置台25のワーク載置面25aに載置されたワークWが正しく着座しているか否かを検知するワーク着座検知手段80を設ける。ワーク着座検知手段80は、ワークWの下面に接触する接触部82と、この接触部82とワークWの下面との接触・非接触状態が変わることにより出力が変わる検知部84とからなる検知機構81を複数有し、各検知部84の出力の組合せから、ワーク載置面25aに載置されたワークWの種類を判別するワーク種類判別部85を設けたものとする。
【選択図】 図11

Description

この発明は、主軸が下向きの立旋盤と、この立旋盤の加工領域に対してワークの搬入を行うワーク搬入装置とを組み合わせた立旋盤システムに関する。
下向きの主軸が移動することで、ガントリローダに頼らず自らでワークの搬入および搬出を行うことのできる立旋盤が、特許文献1に開示されている。この立旋盤には、加工前のワークを立旋盤の加工領域に搬入するワーク搬入装置、および加工後のワークを前記加工領域から搬出するワーク搬出装置が設けられている。これらワーク搬入装置およびワーク搬出装置は、ワークを載せるワーク載置台を備え、このワーク載置台を加工領域内の位置と加工領域外の位置とに位置切換することで、ワークを搬入および搬出するものである。
また、特許文献2には、本件発明の関連技術となるワークの位置検出方法および装置が開示されている。
特開2006−102910号公報 特開2005−288610号公報
上記立旋盤では、人手により加工領域外に位置するワーク搬入装置のワーク載置台にワークが供給される。その際、ワーク載置台にワークが正しく載置されないと、主軸がワークをうまく把持できなかったり、不適正な姿勢のまま把持してしまったりする。これらは、ワークの加工不良、およびワークや刃物の破損等のトラブルにつながる。また、同じ現場でサイズや形状が類似するワークを取り扱っている場合、類似の異なるワークを誤ってワーク載置台に載置してしまうトラブルが生じやすい。
この発明の目的は、立旋盤の加工領域に出入してワークの搬入を行うワーク搬入装置を備えた立旋盤システムにおいて、ワーク搬入装置のワーク載置台にワークが不適正な状態で載置されることを防ぐことで、各種トラブルを未然に防止して、常に良好な切削加工を行えるようにすることである。
この発明の他の目的は、類似の異なるワークが誤ってワーク載置台に載置されても、加工すべき正しいワークか否かを判別できるようにすることである。
この発明のさらに他の目的は、ワーク載置台にワークが適正な状態で載置されているか否か、およびワーク載置台に正しいワークが載置されているか否かを判別するための具体的な構成を提示することである。
この発明の立旋盤システムは、立旋盤と、この立旋盤の加工領域に対してワークの搬入を行うワーク搬入装置とを備える。前記立旋盤は、ワークを把持する下向きの主軸と、この主軸に把持されたワークに対して切削加工を行う刃物を支持する刃物台とを前記加工領域内に備える。前記ワーク搬入装置は、ワークを載置するワーク載置面を有するワーク載置台と、このワーク載置台を、前記ワーク載置面に載置されたワークを前記主軸が上方から把持することが可能な加工領域内の位置と、加工領域外の位置とに位置切換するワーク載置台位置切換手段とを備える。前記ワーク載置台に、前記ワーク載置面に載置されたワークが正しく着座しているか否かを検知するワーク着座検知手段を設ける。なお、前記加工領域は、刃物によりワークに切削加工を行う空間のことであり、例えば内部に刃物を支持する刃物台や主軸が設けられた機体カバーによって囲まれた空間を指す。
この構成によると、ワーク載置台にワーク着座検知手段が設けられているため、ワーク載置台のワークが正しく着座していない場合に、適切な対応をとることができる。例えば、作業者に異常を報知する。これにより、作業者がワークを載置し直すことができる。その結果、各種トラブルが未然に防止され、常に主軸が正しい姿勢でワークを把持して、良好な切削加工を行える。
前記ワーク着座検知手段は、ワークの下面に接触する接触部と、この接触部とワークの下面との接触・非接触状態が変わることにより出力が変わる検知部とからなる検知機構を複数有し、各検知部の出力の組合せから、前記ワーク載置面に載置されたワークの種類を判別するワーク種類判別部を設けたものとするのが良い。
この構成とすると、各検知部の出力の組合せからワーク種類判別部によってワークの種類を判別することができる。そのため、類似の異なるワークが誤ってワーク載置台に載置されても、加工すべき正しいワークか否かが判別される。また、ワーク着座検知手段の検知機構を誤ワークの判別に兼用できるため、専用の検知手段を設ける必要がなく、構成を簡略にできる。なお、ここでは、同じワークであっても、置かれた向きが異なれば種類の異なるワークとみなす。
ワーク着座検知手段を上記の構成とする場合、前記検知機構の前記接触部が、前記ワーク載置面に開口してその開口縁部が前記ワークの下面に接触するエア吹出口であり、前記検知部が、前記エア吹出口にエアを供給する経路の圧力を検出するものであるのが良い。
接触部にワークの下面が接触しているときは、エア吹出口からのエアの吹き出しが止るため、エア吹出口にエアを供給する経路の圧力が高くなる。この経路の圧力を検知部が検知することで、接触部とワークの下面との接触・非接触状態が分かる。このようなエアを用いた検知機構とすると、接触部とワークの下面との間に少しでも隙間があれば非接触状態であると検知できる。このため、ワーク着座検知手段により、ワーク載置台にワークが正しく着座しているか否か、およびワーク載置台に正しいワークが載置されているか否かを正確に判別することができる。
この発明の立旋盤システムは、立旋盤と、この立旋盤の加工領域に対してワークの搬入を行うワーク搬入装置とを備え、前記立旋盤は、ワークを把持する下向きの主軸と、この主軸に把持されたワークに対して切削加工を行う刃物を支持する刃物台とを前記加工領域内に備え、前記ワーク搬入装置は、ワークを載置するワーク載置面を有するワーク載置台と、このワーク載置台を、前記ワーク載置面に載置されたワークを前記主軸が上方から把持することが可能な加工領域内の位置と、加工領域外の位置とに位置切換するワーク載置台位置切換手段とを備え、前記ワーク載置台に、前記ワーク載置面に載置されたワークが正しく着座しているか否かを検知するワーク着座検知手段を設けたため、ワーク搬入装置のワーク載置台にワークが不適正な状態で載置されることを防ぐことができ、各種トラブルを未然に防止して、常に良好な切削加工を行える。
この発明の立旋盤システムにおいて、前記ワーク着座検知手段は、ワークの下面に接触する接触部と、この接触部とワークの下面との接触・非接触状態が変わることにより出力が変わる検知部とからなる検知機構を複数有し、各検知部の出力の組合せから、前記ワーク載置面に載置されたワークの種類を判別するワーク種類判別部を設けた場合は、類似の異なるワークが誤ってワーク載置台に載置されても、加工すべき正しいワークか否かを判別できる。
特に、前記検知機構の前記接触部が、前記ワーク載置面に開口してその開口縁部が前記ワークの下面に接触するエア吹出口であり、前記検知部が、前記エア吹出口にエアを供給する経路の圧力を検出するものとすると、ワーク載置台にワークが適正な状態で載置されているか否か、およびワーク載置台に正しいワークが載置されているか否かを正確に判別できる。
この発明の一実施形態を図面と共に説明する。この立旋盤システムは、下向きの主軸がワーク搬送を行う立旋盤1と、この立旋盤1に対してワークの搬入・搬出を行うワーク搬送装置としてのワーク搬入装置11およびワーク搬出装置12とを組み合わせたものである。図1において、立旋盤1は、正面部の形状が縦長の長方形である概ね直方体の機体カバー3を備えた旋盤本体2と、この旋盤本体2の背面に設置された制御盤4と、正面部に設置された操作盤5とを備える。
旋盤本体2は、図2に示すように、ワークWを下向きに支持する主軸チャック6と、加工領域Rに設けられて主軸チャック6に支持されたワークWに対して切削加工を施す刃物22を支持する刃物支持手段7と、主軸チャック6を上下および左右に移動させる主軸移動手段8とを備える。
この旋盤本体2は、固定して設けた刃物支持手段7の刃物22に対して、主軸チャック6が上下左右に移動することで、旋削等の切削加工を行うものである。このため、主軸移動手段8およびその配線、配管系等が、加工領域Rに対して仕切られる加工機器設置領域Sに配置される加工機器10を構成する。
主軸移動手段8は、ベッド9上の左右方向に延びる案内13上を左右移動自在な左右移動台14と、この左右移動台14に上下方向に延びる案内15を介して昇降自在に設置された主軸台16とを備える。主軸台16に支持された主軸17の先端に上記主軸チャック6が設けられている。主軸チャック6は、複数のチャック爪6aでワークWを把持するものとされる。
主軸台16は、詳しくは、左右移動台14に前記案内15を介して昇降自在に設置された昇降台18に搭載されており、この昇降台18に設置された主軸モータ19により主軸17の回転駆動が行われる。主軸台16の昇降は、左右移動台14に設置されたモータ等の昇降用駆動源20と、この昇降用駆動源20の回転を上下動作に変換するボールねじ等の回転・直進変換機構(図示せず)とで行われる。左右移動台14の左右移動は、ベッド9に設置された左右移動用駆動源21と、この左右移動用駆動源21の回転を左右動作に変換するねじ等の回転・直進変換機構(図示せず)とで行われる。
刃物支持手段7は、切削加工を施すバイトや回転工具等の刃物22を支持する手段であり、タレット刃物台7Aと、櫛歯式等の固定型刃物台7Bとの2種類が設けられている。タレット刃物台7Aは、ベッド9の前方の加工領域Rにおける側壁部に、左右方向に延びる水平軸心回りに旋回可能に設置されている。タレット刃物台7Aは、周面に取付けられた刃物の割出の為の旋回動作は可能であるが、移動機能は有しないものとされている。固定型刃物台7Bは、上記加工領域Rにおけるベッド9の正面に固定設置されている。
機体カバー3内における加工領域Rは、スライドカバー70(図1)によって、加工機器設置領域Sと仕切られている。加工領域Rは、主軸チャック6および刃物支持手段7が内部にあって、ワークWの加工を行う空間であり、加工機器設置領域Sは、主軸移動手段8等の加工機器10の設置された空間である。
図1において、機体カバー3は、背面に加工機器10のメンテナンス等のために作業者が機体カバー3内に進入可能な背面開口部71を有し、前記制御盤4が背面開口部71を蓋している。制御盤4は、機体カバー3から後方に延びる上下の支持部材72,73に鉛直軸O1回りに開閉回動自在に支持されている。制御盤4は、機体カバー3の上部に設けられ、制御盤4の下方にはチップコンベア74が後方へ退避自在に配置されている。
機体カバー3の正面部の幅方向中央には、作業者が機械に進入するための開閉カバー部75が設けられており、操作盤5は、開閉カバー部75の上方位置と、この上方位置から退避する退避位置との間で位置切換自在とされている、作業者は、開閉カバー部75を介して上半身を機械内にいれて、機械内のメンテナンス作業等(チャックや工具の段取り)を行う。操作盤5は、左右の分割操作盤部5A,5Bに2分割されており、各分割操作盤部5A,5Bは、その外側端で、機体カバー3のブラケット76に鉛直旋回軸O2回りに回動自在に支持されている。
図3に示すように、機体カバー3の正面部左右両側には、機体カバー3の左右端から中央側に向かって凹む凹部23,24が設けられている。そして、凹部23内にワーク搬入装置11、凹部24内にワーク搬出装置12がそれぞれ設けられている。つまり、ワーク搬入装置11およびワーク搬出装置12は、機体カバー3の左右幅内に、加工領域Rを挟んで左右に振り分けて配置されている。なお、凹部23,24には、加工領域Rへのワーク搬入口、加工領域Rからのワーク搬出口となる後記開口部60がそれぞれ形成されている。
ワーク搬入装置11およびワーク搬出装置12は、加工領域R内の位置と加工領域R外の位置に位置切換可能なワーク載置台25を備え、このワーク載置台25によって主軸チャック6とワークWの受け渡しを行う。ワークWの受け渡しの概略を示すと、次のようになる。加工領域R外に位置するワーク搬入装置11のワーク載置台25にワークWが供給され、このワーク載置台25が加工領域R内へ移動する。主軸チャック6は、上下左右の移動によりワーク搬入装置11のワーク載置台25からワークWをピックアップし、刃物支持手段7に支持された刃物22による旋削加工を受け、加工領域R内に位置するワーク搬出装置12のワーク載置台25にワークWを渡す。ワークWを受けたワーク搬出装置12のワーク載置台25は加工領域R外へ移動して、そこでワークWの排出が行われる。
以下、ワーク搬入装置11およびワーク搬出装置12の詳細について説明するが、両装置11,12は基本的に互いに左右対称の同一構成であるので、ここでは代表してワーク搬入装置11について説明する。図4ないし図6はワーク搬入装置のそれぞれ異なる状態を示す全体斜視図、図7はワーク搬入装置の側面図、図8ないし図18はワーク搬入装置の各部を示す図である。
ワーク搬入装置11(またはワーク搬出装置12)は、前記ワーク載置台25を含むワーク載置装置26と、ワーク載置台25を加工領域R内の位置と加工領域R外の位置とに位置切換する内外ワーク載置台位置切換手段27と、加工領域Rの外側に位置するワーク載置台25の前後位置を切り換える前後ワーク載置台位置切換手段28とよりなる。
図8に示すように、ワーク載置装置26は、内外ワーク載置台位置切換手段27のカムケース41から下方に突出する旋回中心軸42にベース部材30を一体に設け、このベース部材30によりワーク載置台25を支持させたものである。前記ベース部材30は、旋回中心軸42側の基部30aと、この基部30aよりも先端側で基部30aとは別部材の揺動部30bとでなり、揺動部30bに前記ワーク載置台25が支持されている。基部30aに対して揺動部30bは、旋回中心軸42側の端部が基部30aの下面に設けた水平方向の揺動中心軸43により上下揺動自在に支持され、かつ留め部材44により前記上下揺動が規制されている。留め部材44は揺動中心軸42よりも強度が弱い部材とされており、通常時には揺動部30bの上下揺動が留め部材44により規制されているが、ワーク載置台25に下向きの大きな荷重がかかると留め部材44が他の部品よりも先に破損して、図8(B)において2点鎖線で示すように、ワーク載置台25ごと揺動部30bが下方に回動するようになっている。
この実施形態では、図10に示すように、前記留め部材44は、ベース部材基部30aの先端部に形成された基部側ピン挿通孔45と、ベース部材揺動部30bの上面に設けたサポート部材46に形成された揺動部側ピン挿通孔47とに挿通したピンとされている。この留め部材44であるピンは、前記基部側ピン挿通孔45に挿通された基部側部位44aと前記揺動部側ピン挿通孔47に挿通された揺動部側部材44bとの境界の周辺部に、断面を部分的に狭くしてせん断強度を弱くした低強度部44cが形成されている。これにより、ワーク載置台25に下向きの大きな荷重がかかったとき、低強度部44cに応力が集中して、留め部材44が他の部品よりも先に折損する。このため、留め部材44以外の部材、例えばギヤやカム等の高価な部品が内蔵されているカムケース41に影響が及ばない。低強度部44cのせん断強度を弱くするには、低強度部44cの断面を部分的に狭くする代わりに、低強度部44cに他の箇所よりも強度の弱い材質を用いてもよい。
ワーク載置台25は、平面形状が円形の板材で、その上面がワークを載置するワーク載置面25aとされている。このワーク載置台25は、ベース部材30の上方に、ワーク載置台傾斜許容支持手段31を介して支持されている。ワーク載置台傾斜許容支持手段31は、ワーク載置台25の中心O3と同心円周上の複数箇所(この実施形態では6箇所)に等間隔で配置されている。
ワーク載置台傾斜許容支持手段31について説明する。図9に示すように、ベース部材30に形成された上下に連通するガイド孔33に昇降ガイド34が昇降自在に遊嵌し、その昇降ガイド34の上端が、ワーク載置台25の下面に固定された上プレート35に固定され、昇降ガイド34の下端が、ベース部材30の下方に位置する下プレート36に固定されている。昇降ガイド34は、ガイド孔33の内側面に対して間隔34aをもって挿入されている。これら複数組のガイド孔33および昇降ガイド34でワーク載置台傾斜許容支持手段31を構成する。このワーク載置台傾斜許容支持手段31は、主軸チャック6および主軸移動手段8からなる主軸装置が下降してワーク載置台25のワークをピックアップする際に、ワーク載置台25のワーク載置面25aが水平に対して傾斜することを許容するように作用する。
前記ガイド孔33は上部側の径が大きい段付きの孔で、その大径部33aの段面と上プレート35の下面との間に、前記昇降ガイド34の外周に遊嵌させた圧縮バネ37が設けられている。この圧縮バネ37は、主軸装置が下降してワーク載置台25のワークをピックアップする際に、主軸装置の下降に抗してワークを主軸装置に押し付けると共に、主軸装置が上昇した際にはワーク載置台25を水平に保持する弾性手段となっている。
また、ベース部材30の下面には、前記中心O3と同心円周上の複数箇所(この実施形態では3箇所)に位置決め凹部38が形成されている。この凹部38に対向して、前記下プレート36の上面に位置決めピン39が上向きに突出させて設けられている。これら位置決め凹部38および位置決めピン39は、ワーク載置台25の上昇状態でワーク載置台25とベース部材30とを水平移動不能な係合状態とし(図9(A))、主軸装置の下降によるワーク載置台25の下降によって前記係合状態が解消される(図9(B))ように作用する位置決め手段となっている。
ワークWが載置されていない状態またはワークWが静止して載置されている状態では、図9(A)に示すように、圧縮バネ37によってワーク載置台25が持ち上げられて、位置決めピン39が位置決め凹部38に係合しているため、ワーク載置台25は水平位置が正確に位置決めされている。詳しくは、位置決め凹部38のテーパ状の底面と位置決めピン39のテーパ状の先端面との係合により、ワーク載置台25の水平位置は常に精度良く位置決めされる。また、中心O3と同心円上の複数個所に設けられた弾性部材である圧縮バネ37によって、ワーク載置台25に水平復元力が与えられているため、このときワーク載置台25は水平に保たれる。
ワーク載置台25が水平でないと、その上に載置されているワークWが傾斜する。ワークWの形状にもよるが、ワークWが傾斜していると、ワークWの外形部が主軸チャック6のチャック爪6aの位置よりも水平方向の外側に位置することとなり、ワークピックアップのために下降してきた主軸チャック6がワークWと干渉してワークWをピックアップできない恐れがある。このため、ワーク載置台25を水平に保つ必要がある。
主軸チャック6によりワーク載置台25からワークWをピックアップする際には、主軸チャック6がワークWを下に押しながら把持する。これにより、図9(B)に示すように、ワークWを介してワーク載置台25が押し下げられ、位置決めピン39と位置決め凹部38との係合が解消され、ワーク載置台25は自由に傾くことができるようになる。同時に、圧縮バネ37の張力により、ワークWが主軸チャック6に押し付けられるため、主軸チャック6がワークWを正確に把持することができる。主軸チャック6がワークWをピックアップした後は、圧縮バネ37によってワーク載置台25が持ち上げられて、図9(A)の状態に戻る。
また、図11ないし図16に示すように、ワーク搬入装置11のワーク載置台25には、ワーク載置面25aに載置されたワークが正しく着座しているか否かを検知するワーク着座検知手段80が設けられている。
図11は、ワーク着座検知手段80の構成を概念的に示す説明図である。ワーク着座検出手段80は、ワークWの下面に接触する接触部と、この接触部とワークWとの接触・非接触状態が変わることにより出力が変わる検知部とから成る検知機構81を複数有する。この実施形態では、前記接触部が、ワーク載置面25aに開口してその開口縁部82aがワークWの下面に接触するエア吐出口82であり、前記検知部が、エア吐出口82にエアを供給する経路83の圧力が一定圧以上になるとON・OFFが切り換わる圧力スイッチ84である。例えば、経路83の圧力が一定以上になると圧力スイッチ84がONになるものとする。各検知機構81の圧力スイッチ84の出力は、ワーク種類判別部85に送信される。また、ワーク種類判別部85には、異常報知部86が接続されている。ワーク種類判別部85は、各圧力スイッチ84の圧力の組合せによって、ワーク載置面25aに載置されたワークWの着座確認、およびワークWの種類の判別を行うものである。異常報知部86は、ワーク種類判別部85による判定結果に応じて、異常を知らせる警報を出力するものである。警報としては、音、光、その他の報知手段を用いることができる。
図12に示すように、前記エア吹出口82はエア吹出口形成部材87に形成されていて、このエア吹出口形成部材87は、ワーク載置台25の中央部に位置する円形の凹部25bに収容されている。エア吹出口形成部材87は、ワーク載置台25の中心O3から6本の径方向部87aが放射状に延びた形状をしている。そして、一つおきの径方向部87aに、前記中心O3を中心とする円周88上に位置させて、外側エア吹出口82Aが形成されている。また、残りの径方向部87aに、前記円周88と同心で円周88よりも径が小さい円周89上に位置させて、内側エア吐出口82Bが形成されている。各外側エア吹出口82Aは互いに連通し、共通の経路83Aによりエアが供給される。同様に、各内側エア吹出口82Bは互いに連通し、共通の経路83Bによりエアが供給される。エア吹出口形成部材87の上面87bは、ワーク載置面25aと同じ高さか、またはワーク載置面25aよりも若干高くなっており、ワーク載置面25aにワークを載置したとき、ワークWの下面がエア吹出口形成部材87の上面87bに接触するようになっている。
この実施形態のワーク着座検知手段80は、図13ないし図16に示す互いに形状が類似するワークW1,W2を対象ワークとし、ワークW1を加工するときはワークW1を正しいワークとして、またワークW2を加工するときはワークW2を正しいワークとして判別するものである。ワークW1,W2は、その底面に全周にわたり一定幅の円環部Wa1,Wa2を有する。ワークW1の円環部Wa1は、ワーク載置面25aの正常位置にワークW1を載置したとき、各外側エア吹出口82Aの上側に位置して蓋をするものとされる。また、ワークW2の円環部Wa2は、ワーク載置面25aの正常位置にワークW2を載置したとき、各外側エア吹出口82Aおよび各内側エア吹出口82Bの両方の上側に位置して蓋をするものとされる。
ワーク載置面25aには、ワークW1,W2の位置決め用ガイド90,91が4箇所に設けられている。前後(Y方向)に対向するガイド90は、ワーク載置面25aの正常位置に載置されたワークW1(図13)およびワークW2(図15)に対し、同ワークの前後の側面Fy1,Fy2に当接するように設けられている。また、左右(x方向)に対向するガイド91は、ワーク載置面25aの正常位置に載置されたワークW1(図13)およびワークW2(図15)に対しては、同ワークの左右の側面Fx1,Fx2との間に隙間を有し、かつ正常位置から90度位相をずらして載置されたワークW1(図14)およびワークW2(図16)に対しては、前後の側面Fy1,Fy2の一部に形成された張出部Fya1,Fya2と干渉してワークW1,W2をワーク載置面25aから浮き上がらせるように設けられている。
まず、ワークW1をワーク載置台25に載置する場合について説明する。図13に示すように、ワークW1がワーク載置台25のワーク載置面25aの正常位置に適正に載置されると、円環部Wa1により外側エア吹出口82Aが蓋をされて、外側エア吹出口82Aからのエアの吹き出しがないため、経路83Aの圧力が高くなり、圧力スイッチ84AがONになる。内側エア吹出口82Bからはエアが吹き出されたままであるので、圧力スイッチ84BはOFFになる。このように、圧力スイッチ84AがON、圧力スイッチ84BがOFFであるとき、ワーク種類判別部85は、ワークW1が正しく着座していると判定する。
図14に示すように、ワークW1が向きを間違えてワーク載置台25に載置されると、ワークW1がワーク載置面25aから浮き上った状態となるため、外側エア吹出口82Aおよび内側エア吹出口82Bのいずれからもエアが吹き出されたままとなり、圧力スイッチ84A,84Bが共にOFFになる。このように、圧力スイッチ84A,84Bが共にOFFであるとき、ワーク種類判別部85は、ワークW1が正しく着座していないと判定する。ワークW1が正しく着座していないと判定された場合、異常報知部86から異常を知らせる警報が出力される。ワークW1が正しく着座していないという判定には、ワーク載置台25にワークW1が載置されていない場合も含む。
次に、ワークW2をワーク載置台25に載置する場合について説明する。図15に示すように、ワークW2がワーク載置台25のワーク載置面25aの正常位置に適正に載置されると、円環部Wa2により外側エア吹出口82Aおよび内側エア吹出口82Bが共に蓋をされて、経路83A,83Bの圧力が高くなり、圧力スイッチ84A,84BがONになる。このように、圧力スイッチ84A,84Bが共にONであるとき、ワーク種類判別部85は、ワークW2が正しく着座していると判定する。
図16に示すように、ワークW2が向きを間違えてワーク載置台25に載置されると、ワークW2がワーク載置面25aから浮き上った状態となるため、外側エア吹出口82Aおよび内側エア吹出口82Bのいずれからもエアが吹き出されたままとなり、圧力スイッチ84A,84Bが共にOFFになる。このように、圧力スイッチ84A,84Bが共にOFFであるとき、ワーク種類判別部85はワークW2が正しく着座していないと判定する。ワークW2が正しく着座していないと判定された場合、異常報知部86から異常を知らせる警報が出力される。ワークW2が正しく着座していないという判定には、ワーク載置台25にワークW2が載置されていない場合も含む。
また、ワーク載置台25にワークW1を供給しているときに、誤ってワークW2が供給された場合、正しくは圧力スイッチ84AがON、圧力スイッチ84BがOFFとなるべきであるのに、圧力スイッチ84A,84Bが共にONとなるため、ワーク種類判別部85により、ワークの種類が違っていると判定される。この場合も、異常報知部86から異常を知らせる警報が出力される。ワーク載置台25にワークW2を供給しているときに、誤ってワークW1が供給された場合も同様である。
内外ワーク載置台位置切換手段27および前後ワーク載置台位置切換手段28は、図7に図示されている。内外ワーク載置台位置切換手段27は、内外ワーク載置台位置切換駆動用のモータ40と、このモータ40と一体のカムケース41とからなり、カムケース41から下方に突出する旋回中心軸42に前記ワーク載置台25のベース部材30の後端部が固定支持されている。カムケース41内のカム機構(図示せず)により、モータ40の回転が旋回中心軸42の所定の角度範囲内での正逆反復回動として出力される。旋回中心軸42の反復回動の範囲は、例えば90°とされる。旋回中心軸42の回動により、ワーク載置台25が水平に回動し、ワーク載置台25が加工領域Rの外側に位置する中立位置Nと、加工領域Rの内側に位置するワーク渡し位置P1(ワーク搬出装置12の場合、ワーク受け位置P2)とに切り換わる。ワーク渡し位置P1およびワーク受け位置P2の前後方向位置は、主軸チャック6の軸心O4と同じ位置である。
前後ワーク載置台位置切換手段28は、ワーク載置台25を前後方向に移動可能に案内する上下2本のガイド棒50,51と、このガイド棒50,51に沿ってワーク載置台25を移動させる前後ワーク載置台位置切換駆動用のシリンダ52とからなる。上下のガイド棒50,51は両端を機体カバー3に固定して設けられ、前記カムケース41に固定の上垂直板53の上端部に設けられたスライド部材54が上のガイド棒50に摺動自在に嵌合し、同じくカムケース41に固定の下垂直板55の下端部に設けられたスライド部材56が下のガイド棒51に摺動自在に嵌合している。また、シリンダ52は基部を機体カバー3に固定して設けられ、このシリンダ52のピストンロッド52aの先端部が前記上垂直板53に連結されている。これにより、シリンダ52を伸縮作動させると、モータ40およびカムケース41と共にワーク載置台25が、ガイド棒50,51に沿って前後に移動する。前後移動行程の後端が中立位置Nで、前端がワーク供給位置Q1(ワーク搬出装置12の場合、ワーク排出位置Q2)である。
図17および図18に示すように、前記凹部23,24と加工領域Rとのそれぞれの境界部には、ワーク載置台25が出入りするための開口部60が形成され、その開口部60に開閉カバー61が設けられている。この開閉カバー61は、開閉カバー61の下端部の前後2箇所に設けられた回動支持部62により、前後方向に沿う回動軸心63回りに上下回動自在となっている。開閉カバー61が回動範囲の上端の立ち位置A(図17)にあるときは開口部60が塞がれ、開閉カバー61が回動範囲の下端の倒れ位置B(図18)にあるときは開口部60が開放された状態となる。なお、図18(C)は開閉途中の状態を示す。
この開閉カバー61の開閉作動は、前記ワーク載置台25の加工領域R内外の位置切換動作に連動する。その載置台・開閉カバー連動機構65は、左右方向に移動自在な左右移動板66に形成されたカム溝67にワーク載置台25に設けたガイドピン68を係合させて、ワーク載置台25の水平回動を左右移動板66の左右移動に変換し、また左右移動板66と開閉カバー61とを前後2箇所でリンク69を介して連結して、左右移動板66の左右移動に連動して開閉カバー61が回動軸心63回りに上下回動するようにしている。
前記カム溝67は、後側へいくほど左右内側に位置し、かつ左右内側に凸となる曲線状の溝とされている。この形状とすることにより、ワーク載置台25の回動によるガイドピン68の左右方向の変位を左右移動板66に円滑に伝えることができ、またワーク載置台25の回動時における左右移動板66の移動速度の変化を小さくし、開閉カバー61の開閉動作をスムーズなものとしている。なお、上記曲線状のカム溝67の前端部に続いて前方に形成されている前後方向に直線状のガイド溝69は、ワーク載置台25が中立位置Nとワーク供給位置Q1との間で前後移動する際にガイドピン68を案内する。
ワーク搬入装置11は次のように作動する。初期状態では、ワーク載置台25は中立位置Nで待機し、開閉カバー61が開口部60を塞いだ状態となっている(図4)。作業を開始すると、ワーク載置台25がワーク供給位置Q1まで前進する(図5)。そして、このワーク供給位置Q1で、人手等により、ワーク載置台25の上にワークWが載置される。ワークWを載せたワーク載置台25は、中立位置Nまで後退し、さらにワーク渡し位置P1まで回動する(図6)。その際、ワーク載置台25の回動に連動して、開閉カバー61が開く。ワーク渡し位置P1で、主軸チャック6により、ワーク載置台25からワークWがピックアップされる。ワークWを渡したワーク載置台25は中立位置Nまで回動する。その際、ワーク載置台25の回動に連動して、開閉カバー61が閉じる。以後、これまでと同じ動作を繰り返す。
上記動作におけるワーク載置台25にワークWを載置する過程で、ワーク着座検知手段80により、ワーク載置面25aにワークWが正しく着座していないと判定されるか、あるいはワーク載置面25aに載置されたワークWの種類が違っている判定されると、異常報知部86から異常を知らせる報知がなされる。その場合、作業者は、ワークWを載置し直すか、あるいはワークWを正しいものと交換する。その結果、ワーク着座検知手段80により正常であると判定されたなら、そのまま立旋盤システムの動作が継続される。しかし、ワーク載置台25がワーク供給位置Q1から中立位置Nへ後退する時点で、ワーク着座検知手段80により正常であると判定されていない場合は、立旋盤システムの動作を停止させるのが良い。これにより、ワークWが姿勢の正しくない状態で加工領域Rに搬入されること、種類の異なるワークWが加工領域Rに搬入されること、ワーク載置面25aにワークWが載置されていない状態でワーク載置台25が搬入動作を行うことを防止できる。
一方、ワーク搬出装置12は次のように作動する。旋削加工が終了するまでに、ワーク載置台25がワーク受け位置P2まで移動しており、このワーク受け位置P2で、主軸チャック6から加工後のワークWを受け取る。ワークWを受け取ったワーク載置台25は、中立位置Nまで回動し、さらにワーク排出位置Q2まで前進する。そして、このワーク排出位置Q2で、人手等により、ワーク載置台25からワークWが排出される。ワークWが排出されたワーク載置台25は、中立位置Nまで後退し、さらにワーク受け位置P2まで回動する。以後、これまでと同じ動作を繰り返す。ワーク搬出装置12の場合も、ワーク載置台25の回動に連動して、開閉カバー61が開閉する。
上記ワーク搬入装置11およびワーク搬出装置12の作動において、ワーク搬入装置11のワーク載置台25がワーク渡し位置P1とワーク供給位置Q1とを往復してワークWを供給する動作、およびワーク搬出装置12のワーク載置台25がワーク受け位置P2とワーク排出位置Q2とを往復してワークWを排出する動作は、ワークWを把持した主軸チャック6が上下および左右に移動してワークWの旋削加工を行う動作と並行して行われる。
また、主軸チャック6は、常時は機体の左右幅方向の中央となる原点位置で待機し、ワークの搬入、搬出時にワーク渡し位置P1またはワーク受け位置P2まで移動して、搬入側または搬出側のワーク載置台25と出会うようになっている。その際、主軸チャック6の移動とワーク載置台25の移動が並行して行われる。
この構成の立旋盤システムによると、上記のようにワーク搬入装置11およびワーク搬出装置12が設けられており、それぞれ内外ワーク載置台位置切換手段27により、ワーク載置台25を加工領域Rの内外に出入り可能とされている。このため、主軸チャック6の移動範囲が加工領域R内で済み、立旋盤システム全体を幅狭にすることができる。また、ワークWの搬入、搬出は、ワーク載置台25の移動と主軸チャック6の移動とで行われるため、ワークWの搬入、搬出に際する主軸チャック6の移動距離が短くて済み、しかもワーク載置台25の移動と主軸チャック6の移動とが並行して行えるため、ワークWの搬入、搬出に要する時間が短縮される。
ワーク搬入装置11およびワーク搬出装置12は異なる箇所に設けられているため、ワーク搬入装置11のワーク載置台25への素材ワークWの搬入に、完成品ワークWの搬出を待つ必要がなく、加工領域R外にあるときに、何時でもワーク載置台25に対するワークの搬入、搬出が行える。これらのため、ワークの供給、排出時間が短縮できる。
さらに、ワーク載置台25の移動は、内外ワーク載置台位置切換手段27による加工領域R内外の出入りと、前後ワーク載置台位置切換手段28による加工領域R外での前後移動とを組み合せたものであるため、ワーク載置台25を加工領域R外における旋盤本体2から前方に離れた位置まで前進させ、その位置でワークのセッティングおよび取り外し作業を行うことができる。この位置であれば、旋盤本体2が邪魔にならないため、上記セッティングおよび取り外し作業を行いやすい。また、ワークのセッティングおよび取り外しを旋盤本体2の前に立った作業者が行う場合、作業者はワーク着脱一連動作の流れにのって作業を行うだけで、これらの作業を行うことができるので、作業能率が向上する。
ワーク搬入装置11およびワーク搬出装置12は、加工領域Rを挟んで左右に振り分けて配置されているため、ワークの流れが一方向になる加工ラインの構築が行い易い。
また、ワーク搬入装置11およびワーク搬出装置12が機体カバー3の左右幅内に収められるため、全体をすっきりした外観でコンパクトな構成とすることができる。機体カバー3に凹部23,24を設け、加工領域Rとこの凹部23,24との間でワーク載置台25を出入りさせるため、ワーク載置台25が加工領域R外にあるときでも、機体カバー3の両側にワーク載置台25が飛び出すことがなく、ワーク搬入装置11およびワーク搬出装置12を常に機体カバー3の幅内に収められる。また、ワーク載置台25を前記凹部23,24から前方へ移動させられるため、その前方へ移動させた位置でワーク載置台25へのワークWのセッティングまたは取り外しを行うことができ、ワークの搬入搬出作業性を向上させることができる。
ワーク搬入装置11にワーク着座検知手段80が設けられているため、ワーク載置台25のワーク載置面25aにワークWが正しく着座しているか否かの確認、ワーク載置台25に載置されているワークWが正しいワークであるか否かの判別、およびワーク載置台25にワークWが載置されているか否かの判別を行うことができる。これにより、ワークWが姿勢の正しくない状態で加工領域Rに搬入されること、種類の異なるワークWが加工領域Rに搬入されること、ワーク載置面25aにワークWが載置されていない状態でワーク載置台25が搬入動作を行うことを防止でき、常に主軸チャック6が正しい姿勢でワークWを把持して、良好な切削加工を行える。
上記ワークの着座確認、ワーク種類の識別、およびワークの有無判別は、同じ機構を用いて行うため、ワーク着座検知手段80の構成が簡略である。詳しくは、ワーク着座検知手段80を、ワークWの下面に接触する接触部であるエア吹出口82A,82Bと、このエア吹出口82A,82BとワークWの下面との接触・非接触状態が変わることにより出力が変わる検知部である圧力スイッチ84A,84Bとからなる検知機構81を複数有し、各圧力スイッチ84A,84Bの出力の組合せから、ワークの着座確認、ワーク種類の識別、およびワークの有無判別を行う構成とすることで、構成の簡略化を達成している。
また、接触部がエア吹出口82A,82Bであると、接触部とワークWの下面との間に少しでも隙間があれば非接触状態であると検知することができ、ワーク載置台25にワークWが適正な状態で載置されているか否か、およびワーク載置台25に正しいワークWが載置されているか否かを正確に判別することができる。
開閉カバー61は、その下端に設けた前後方向に沿う回動軸心63回りに上下方向に開閉させ、開口部60を塞ぐ立ち位置Aと加工領域R内に位置する倒れ位置Bとに切り換わるため、倒れ位置Bにあるときの開閉カバー61の位置がワーク載置台25および主軸チャック6の下方に位置し、ワーク載置台25と主軸チャック6とのワークの受け渡しに制限を与えることが少なく、また開閉カバー61が主軸チャック6に対して邪魔にならない。このため、ワークの受け渡し終了後、主軸チャック6が加工のための動作を素早く開始することができ、1ワーク当たりの加工に要するサイクルタイムが短縮され、加工の効率が向上する。
また、開閉カバー61の支持構造を上記のようにしたため、ワーク載置台25の動作に連動して開閉カバー61を開閉させる載置台・開閉カバー連動機構65を、ワーク載置台25と干渉させずに設けることが可能となり、開閉カバーの開閉動作を駆動する駆動源が不要な簡略な構成の旋盤とすることができるようになった。
上記実施形態のワーク着座検知手段80は、経路83の圧力が一定以上になると圧力スイッチ84がONになるようにしてあるが、これとは逆に、経路83の圧力が一定以下になると圧力スイッチ84がONになるようにしてもよい。その場合、図19(A)に示すように、下面の径の大きいワークW3がワーク載置面25aに正しく着座しているときには、外側エア吹出口82Aおよび内側エア吹出口82BのいずれもがOFFとなる。また、図19(B)に示すように、ワークW3よりも下面の径が小さいワークW4がワーク載置面25aに正しく着座しているときには、外側エア吹出口82AがONで、内側エア吹出口82BがOFFとなる。この構成とした場合でも、前記ワーク種類判別部85の設定を少し変更するだけで対応できる。
また、上記実施形態では、検知機構81の接触部をエア吹出口82A,82Bとしているが、図20に示すように、接触部をワーク載置面25aに対して出入りするピン92としてもよい。このピン92は、通常は上端がワーク載置面25aよりも上に突出しているが、ワーク載置面25aにワークWが載置されるとワークWの下面で上から押さえられて上端がワーク載置面25aよりも下方に引っ込むように動作する。このピン92の動作を検知部(図示せず)が検知するものとする。
この発明の一実施形態にかかる立旋盤システムの斜視図である。 (A)は同立旋盤システムの立旋盤の内部構造を示す破断正面図、(B)は同立旋盤の破断側面図である。 同立旋盤システムのワーク搬入装置およびワーク搬出装置と主軸チャックとの関係を示す破断平面図である。 ワーク搬入装置の一状態を示す斜視図である。 ワーク搬入装置の異なる状態を示す斜視図である。 ワーク搬入装置のさらに異なる状態を示す斜視図である。 ワーク搬入装置の側面図である。 (A)はワーク載置装置の平面図、(B)はその側面図である。 (A)は一部を拡大して表示したワーク載置装置の一部断面側面図、(B)は同ワーク載置装置の異なる状態を示す一部断面側面図である。 留め部材によるベース部材基部とベース部材揺動部との連結部の断面図である。 ワーク着座検知手段の構成を概念的に示す説明図である。 (A)はエア吹出口形成部材の平面図、(B)はその断面図である。 ワーク載置台とそれに載置されたワークとの関係を示す説明図その1である。 ワーク載置台とそれに載置されたワークとの関係を示す説明図その2である。 ワーク載置台とそれに載置されたワークとの関係を示す説明図その3である。 ワーク載置台とそれに載置されたワークとの関係を示す説明図その4である。 (A)は主に開閉カバーおよび載置台・開閉カバー連動機構の一状態を示す正面図、(B)はその平面図である。 (A)は主に開閉カバーおよび載置台・開閉カバー連動機構の異なる状態を示す正面図、(B)はその平面図、(C)は開閉カバーの開閉途中の状態を示す平面図である。 異なるワーク着座検知手段のワーク載置台とそれに載置されたワークとの関係を示す説明図である。 異なる接触部を示す説明図である。
符号の説明
1…立旋盤
2…旋盤本体
3…機体カバー
4…制御盤
5…操作盤
6…主軸チャック
7…刃物支持手段
8…主軸移動手段
9…ベッド
11…ワーク搬入装置(ワーク搬送装置)
12…ワーク搬出装置(ワーク搬送装置)
14…左右移動台
16…主軸台
17…主軸
22…刃物
25…ワーク載置台
25a…ワーク載置面
26…ワーク載置装置
27…内外ワーク載置台位置切換手段
28…前後ワーク載置台位置切換手段
31…ワーク載置台傾斜許容支持手段
80…ワーク着座検知手段
81…検知機構
82A…外側エア吹出口(接触部)
82B…内側エア吹出口(接触部)
83A,83B…経路
84A,84B…圧力スイッチ(検知部)
85…ワーク種類判別部
86…異常報知部
R…加工領域
W,W1,W2,W3,W4…ワーク
Wa1,Wa2…円環部

Claims (3)

  1. 立旋盤と、この立旋盤の加工領域に対してワークの搬入を行うワーク搬入装置とを備え、
    前記立旋盤は、ワークを把持する下向きの主軸と、この主軸に把持されたワークに対して切削加工を行う刃物を支持する刃物台とを前記加工領域内に備え、
    前記ワーク搬入装置は、ワークを載置するワーク載置面を有するワーク載置台と、このワーク載置台を、前記ワーク載置面に載置されたワークを前記主軸が上方から把持することが可能な加工領域内の位置と、加工領域外の位置とに位置切換するワーク載置台位置切換手段とを備え、
    前記ワーク載置台に、前記ワーク載置面に載置されたワークが正しく着座しているか否かを検知するワーク着座検知手段を設けた立旋盤システム。
  2. 前記ワーク着座検知手段は、ワークの下面に接触する接触部と、この接触部とワークの下面との接触・非接触状態が変わることにより出力が変わる検知部とからなる検知機構を複数有し、各検知部の出力の組合せから、前記ワーク載置面に載置されたワークの種類を判別するワーク種類判別部を設けた請求項1記載の立旋盤システム。
  3. 前記検知機構の前記接触部が、前記ワーク載置面に開口してその開口縁部が前記ワークの下面に接触するエア吹出口であり、前記検知部が、前記エア吹出口にエアを供給する経路の圧力を検出するものである請求項2記載の立旋盤システム。
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