JP2008220528A - マスク、マスク用被着部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 不織布からなるマスク本体部に所定の揮発剤を含有する被着部材が被着される構成のマスクにおいて、構造の簡素化を図るのに有効な技術を提供する。
【解決手段】 本発明に係るマスク1は、着用者の少なくとも口及び鼻を覆うマスク本体部2と、マスク本体部2の両側から延出して、着用者の耳に引っ掛けられる一対の耳掛け部3と、マスク本体部2に被着される被着部材10とを備え、被着部材10は、揮発剤を含有し且つ接着性を有する揮発剤含有体を備える構成とされる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、着用者の顔に装着されるマスクの構築技術に関するものである。
従来、例えば下記特許文献1には、着用者の口及び鼻を覆うマスク、とりわけ立体マスクが開示されている。この立体マスクは、マスク本体部が複数のシート片を接合して構成されるとともに、不織布を二重に重ねてマスク本体部を構成したうえで、不織布間に液含浸シートを挟み込んだ構成とされている。
特開2006−187508号公報
しかしながら、上記構成の立体マスクにおいては、マスク本体部に液含浸シートのような装着部材を装着するのに不織布間にこの装着部材を挿入する構造が必要となり、装着部材の装着構造が複雑化するという問題を抱えている。従って、マスク本体部に対し揮発剤を含有する被着部材を被着するこの種の立体マスクの設計に際しては、マスクの構造を簡素化する技術に対する要請がある。
そこで、本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、不織布からなるマスク本体部に所定の揮発剤を含有する被着部材が被着される構成のマスクにおいて、構造の簡素化を図るのに有効な技術を提供することを課題とする。
上記課題を達成するため、各請求項に記載の発明が構成される。
本発明に係るマスクは、着用者の顔に装着されるマスクであって、マスク本体部、一対の耳掛け部、及び被着部材を少なくとも備える。マスクは、一回使用ないし数回使用を目安とした使い捨てタイプのものであってもよいし、或いは洗濯などを行ったうえで繰り返し使用することが可能なタイプのものであってもよい。
マスク本体部は、着用者の少なくとも口及び鼻を覆う部位とされ、一対の耳掛け部は、マスク本体部の両側から延出して、着用者の耳に引っ掛けられる部位とされる。この場合、耳掛け部は、耳に過度な負荷を与えないような伸縮性を有する素材を用いて構成されるのが好ましく、またマスク本体部は、通気性を有し、肌触りが良く着用感の良い感触のものであり、且つ顔に被着されたときの形状が保持され易い、耳掛け部よりも低伸縮性の素材を用いて構成されるのが好ましい。
被着部材は、揮発剤を含有し且つ少なくとも一つの面が接着性を有する揮発剤含有体を備え、接着性を有する少なくとも一つの面がマスク本体部に被着される被着面をなす構成とされる。すなわち、揮発剤含有体のうち接着性を有する一または複数の面において、被着部材がマスク本体部に被着される。なお、この揮発剤含有体の一部または全部によってこの被着部材が構成され得る。また、この揮発剤含有体はマスク本体部との間で接着性を有する構成であればよく、揮発剤含有体自体の粘着力や接着力などによってこの接着性が発揮される。従って、被着部材は、揮発剤含有体の粘着力により繰り返しの被着が許容される構成(剥離可能な構成)であってもよいし、或いは揮発剤含有体の強固な接着力によってマスク本体部に固着状に被着される構成であってもよい。また、この被着部材は、マスク本体部に予め被着されていてもよいし、或いはマスク着用に際し、着用者によってマスク本体部に被着されてもよい。また、この被着部材の被着領域に関しては、マスク本体部の着用面側に被着領域が設定されてもよいし、或いはマスク本体部の外表面、すなわち着用面とは反対側の面に被着領域が設定されてもよい。また、この被着部材に加えて、更に別の被着部材がマスク本体部に被着されてもよい。
本発明に係るマスクのこのような構成によれば、揮発剤を含有し且つ少なくとも一つの面が接着性を有する揮発剤含有体を被着部材自体が備えることによって、マスク構造の簡素化を図ることが可能となる。
また、本発明にかかる更なる形態のマスクでは、前記のマスク本体部は、不織布からなるシート片によって形成されてマスク着用時に立体状とされる構成であるのが好ましい。これにより、マスク着用時には、マスク本体部と着用者の口との間に口元空間が形成されることとなる。このマスク本体部は、1または複数のシート片によって形成することが可能とされる。典型的には、1つのシート片を部分的に接合することによって、或いは複数のシート片の全部または一部を連接状に接合することによって、マスク本体部が形成される。なお、このマスク本体部は、少なくともマスク着用時に立体状とされればよく、マスク着用時のみならずマスク着用前においても同様に立体状とされてもよいし、或いはマスク着用時に立体状とされるマスク本体部が、マスク着用前においては所定の態様で折り畳まれて平面状とされてもよい。このマスク本体部を形成するシート片は、典型的には機械的、化学的、熱的などの処理によって繊維を固着したり絡み合わせたりして作られるシート状の構成物であり、典型的には熱溶融性繊維(熱可塑性繊維)を一部に含み融着(溶着)が可能な不織布によって構成される。
このような構成のマスクによれば、マスク本体部と着用者の口との間に口元空間を形成させることによって、マスク着用時の息苦しさ等の不快感を解消することが可能であり、また被着部材の揮発剤含有体から揮発した揮発剤を口元空間内に滞留させて、着用者に有用な環境を作り出すのに有効とされる。
また、本発明にかかる更なる形態のマスクでは、前記の被着部材は、揮発剤含有体と、不織布からなる不織布シートを有し、揮発剤含有体のうちマスク本体部に被着される被着面とは別の面が不織布シートに接合された構成とされるのが好ましい。典型的には、シート状の揮発剤含有体と不織布シートが積層状に重ね合わされて接合される。なお、不織布シートは、一体状に形成された不織布シートであればよく、継ぎ目等のない一片の不織布シートによって構成されたものであってもよいし、或いは複数の不織布シートを重ね合わせて積層し或いは突き合わせて接合した構成のものであってもよい。
このような構成のマスクによれば、着用者と揮発剤含有体との間に不織布シートが介在することとなり、揮発剤含有体が着用者に直に接触するのが防止される。なお、不織布シートは、被着部材自体の、曲がり、撓み、よれ等が生じ難い所定の剛性を有するのが好ましい。これにより、被着部材の被着操作性の向上を図ることが可能となる。また、揮発剤含有体の粘着力により繰り返しの被着が許容される被着部材の場合には、この揮発剤含有体は、マスク本体部に対し作用する被着面の粘着力に打ち勝って、被着面とは別の面において強固に不織布シートに接合されるのが好ましい。これにより、マスク本体部に対し被着部材を繰り返し被着する操作を円滑に行うことが可能となる。
また、本発明に係る更なる形態のマスクでは、前記の被着部材は、不織布シートに対し揮発剤含有体が複数接合されるとともに、これら複数の揮発剤含有体が不織布シートのシート面上に離間して配設された構成であるのが好ましい。複数の揮発剤含有体は、被着部材のうち、揮発剤含有体の接着に適した部位、或いは揮発剤含有体からの揮発剤の揮発に適した部位に適切に配設される。
このような構成のマスクによれば、不織布シートのうち揮発剤含有体間の領域、すなわち揮発剤含有体が接合されていない領域によって、被着部材の折り畳みを許容する折り畳み領域を形成することが可能となる。換言すれば、不織布シートの折り畳み領域を挟んでその両側に揮発剤含有体が配設される。この場合、折り畳み領域は、揮発剤含有体が存在しないことで板厚が相対的に薄いことに起因して自然と形成される領域であってもよいし、或いは予め加工された折り畳み線などによって形成される領域であってもよい。これにより、揮発剤含有体によって被着部材の折り畳み操作が阻害されることがなく、被着部材の折り畳み操作を簡便に行うことが可能となる。また、この折り畳み領域は、被着部材をマスク本体部に対し位置決めする手段として有効とされ、これによって被着部材の被着操作性向上が図られる。
また、本発明に係る更なる形態のマスクでは、前記の被着部材は、シート状の保護シートを備える。この保護シートは、揮発剤含有体の被着面に取り外し可能に被着される構成とされるのが好ましい。
このような構成のマスクによれば、被着部材の使用前や収容時において揮発剤含有体の被着面に保護シートを被着して、当該被着面を保護するとともに当該被着面からの揮発剤の不要な揮発を抑えることが可能となる。
また、本発明に係る更なる形態のマスクでは、前記の被着部材は、不織布シートに対し揮発剤含有体が複数接合された構成とされるのが好ましい。また、前記の保護シートは、複数の揮発剤含有体の被着面に取り外し可能に被着される単一の保護シートとして構成されるのが好ましい。
このような構成のマスクによれば、着用者は保護シートにより保護された揮発剤含有体の保護解除操作を、揮発剤含有体毎に行う必要がなく、当該保護解除操作を一度に行うことが可能となり合理的である。
また、本発明に係る更なる形態のマスクでは、前記の被着部材は、揮発剤含有体のうち不織布シートとの接合面積が不織布シートのシート面積を下回る構成とされ、不織布シートのうち揮発剤含有体が接合された領域以外の領域によって、着用者による持ち手が構成されるのが好ましい。
このような構成のマスクによれば、着用者が接着性を有する揮発剤含有体に触れることなく、持ち手を手で持って被着部材を取り扱うのに有効とされる。
本発明に係るマスク用被着部材は、着用者の少なくとも口及び鼻を覆うマスク本体部と、このマスク本体部の両側から延出して着用者の耳に引っ掛けられる一対の耳掛け部を有する構成のマスクに被着されるマスク用被着部材とされる。典型的には、不織布からなるシート片によって形成されてマスク着用時に立体状とされるマスクに対し、このマスク用被着部材が被着される。このマスク用被着部材は、揮発剤を含有し且つ少なくとも一つの面が接着性を有する揮発剤含有体を備え、接着性を有する少なくとも一つの面がマスク本体部に被着される被着面をなす構成とされる。
このような構成のマスク用被着部材によれば、揮発剤を含有し且つ少なくとも一つの面が接着性を有する揮発剤含有体をマスク用被着部材自体が備えることによって、マスク用被着部材の構造の簡素化を図ることが可能となる。
また、本発明に係る更なる形態のマスク用被着部材は、前記の揮発剤含有体と、不織布からなる不織布シートを有し、揮発剤含有体のうちマスク本体部に被着される被着面とは別の面が不織布シートに接合された構成とされるのが好ましい。
このような構成のマスク用被着部材によれば、着用者と揮発剤含有体との間に不織布シートが介在することとなり、揮発剤含有体が着用者に直に接触するのが防止される。なお、不織布シートは、被着部材自体の、曲がり、撓み、よれ等が生じ難い所定の剛性を有するのが好ましい。これにより、マスク用被着部材の被着操作性の向上を図ることが可能となる。また、揮発剤含有体の粘着力により繰り返しの被着が許容されるマスク用被着部材の場合には、この揮発剤含有体は、マスク本体部に対し作用する被着面の粘着力に打ち勝って、被着面とは別の面において強固に不織布シートに接合されるのが好ましい。これにより、マスク本体部に対しマスク用被着部材を繰り返し被着する操作を円滑に行うことが可能となる。
また、本発明に係る更なる形態のマスク用被着部材では、前記の不織布シートに対し前記の揮発剤含有体が複数接合されるとともに、これら複数の揮発剤含有体が不織布シートのシート面上に離間して配設された構成とされるのが好ましい。
このような構成のマスク用被着部材によれば、不織布シートのうち揮発剤含有体間の領域、すなわち揮発剤含有体が接合されていない領域によって、マスク用被着部材の折り畳みを許容する折り畳み領域を形成することが可能となる。換言すれば、不織布シートの折り畳み領域を挟んでその両側に揮発剤含有体が配設される。この場合、折り畳み領域は、揮発剤含有体が存在しないことで板厚が相対的に薄いことに起因して形成される領域であってもよいし、或いは更に予め折り畳み線などを設けることによって形成される領域であってもよい。これにより、揮発剤含有体によってマスク用被着部材の折り畳み操作が阻害されることがなく、マスク用被着部材の折り畳み操作を簡便に行うことが可能となる。また、この折り畳み領域は、マスク用被着部材をマスク本体部に対し位置決めする手段として有効とされ、これによってマスク用被着部材の被着操作性向上が図られる。
また、本発明に係る更なる形態のマスク用被着部材は、前記の揮発剤含有体の被着面に取り外し可能に被着されるシート状の保護シートを備える構成であるのが好ましい。
このような構成のマスク用被着部材によれば、マスク用被着部材の使用前や収容時において揮発剤含有体の被着面に保護シートを被着して、当該被着面を保護するとともに当該被着面からの揮発剤の不要な揮発を抑えることが可能となる。
また、本発明に係る更なる形態のマスク用被着部材は、前記の不織布シートに対し前記の揮発剤含有体が複数接合された構成とされるのが好ましい。また、前記の保護シートは、複数の揮発剤含有体の被着面に取り外し可能に被着される単一の保護シートとして構成されるのが好ましい。
このような構成のマスク用被着部材によれば、着用者は保護シートにより保護された揮発剤含有体の保護解除操作を、揮発剤含有体毎に行う必要がなく、当該保護解除操作を一度に行うことが可能となり合理的である。
また、本発明に係る更なる形態のマスク用被着部材では、前記の揮発剤含有体のうち前記の不織布シートとの接合面積が不織布シートのシート面積を下回る構成とされ、不織布シートのうち揮発剤含有体が接合された領域以外の領域によって、着用者による持ち手が構成されるのが好ましい。
このような構成のマスク用被着部材によれば、着用者は保護シートにより保護された揮発剤含有体の保護解除操作を、揮発剤含有体毎に行う必要がなく、当該保護解除操作を一度に行うことが可能となり合理的である。
以上のように、本発明によれば、不織布からなるマスク本体部に所定の揮発剤を含有する被着部材が被着される構成のマスクにおいて、特に揮発剤を含有し且つ少なくとも一つの面が接着性を有する揮発剤含有体を被着部材自体に設けることによって、構造の簡素化を図ることが可能となった。
以下、本発明における「マスク」の一実施の形態であるマスク1の構成につき、図1〜図6を参照しつつ詳細に説明する。このマスク1は、1回ないし数回の使用を想定した使い捨てマスクとして構成される。花粉対策や風邪などのウイルス対策としてのバリア機能のみならず、口元や鼻腔の空間内おける保湿をはじめ、空間内環境における各種の機能付加を想定したマスクとして用いることができる。
本実施の形態のマスク1の全体構成に関しては、図1及び図2が参照される。図1には、本実施の形態のマスク1の斜視図が示され、図2には、図1中のマスク1を拡開した状態を着用者側からみた図が示される。これら図1及び図2に示すように、本実施の形態のマスク1は、マスク本体部2、耳掛け部3及び被着部材10に大別される。
(マスク本体部2の構成)
マスク本体部2は、マスク1の各部位のうち着用者の口及び鼻を覆う部位として構成される。このマスク本体部2が、本発明における「マスク本体部」に相当する。このマスク本体部2は、図1及び図2に示すように、着用者の右顔面を覆う右側シート片2aと左顔面を覆う左側シート片2bが熱溶着によって互いに連接状に接合されて、着用者側の着用面2dが凹み形状とされた構成になっている。また、これら右側シート片2a及び左側シート片2bの接合部分には、上下方向に長手状に延在する接合縁2cが形成されており、マスク本体部2がこの接合縁2cを境界として左右に二分される。
また、このマスク本体部2は、マスク着用の際に、図1に示すように右側シート片2aと左側シート片2bが互いに離間した拡開状態に設定されて立体状に設定される一方、マスク収納時ないしマスク未使用時においては、右側シート片2aと左側シート片2bが互いに当接した折り畳み状態(平面状)に設定される。なお、このマスク本体部2は、少なくともマスク着用時に立体状とされればよく、マスク着用時のみならずマスク着用前においても同様に立体状とされてもよい。
本実施の形態において、マスク本体部2、すなわち右側シート片2a及び左側シート片2bは、いずれも熱可塑性合成繊維の不織布を用いて形成されている。この熱可塑性繊維としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等を使用し、エアースルー法、スパンボンド法、サーマルボンド法、スパンレース法、ポイントボンド法、メルトブロー法、ステッチボンド法、ケミカルボンド法、ニードルパンチ法等により製造された、目付けが30〜150g/mのものを適宜使用することができる。また、この不織布は、通気性を有し、肌触りが良く着用感の良い感触のものであり、且つ顔に被着されたときに立体構造が保持され易くなるように耳掛け部3よりも低伸縮性とされるのが好ましい。この不織布が、本発明における「不織布」に相当する。
(耳掛け部3の構成)
耳掛け部3は、マスク本体部2の左右両側、すなわち右側シート片2a及び左側シート片2bの各々の端部から延出する構成とされる。この耳掛け部3が、本発明における「耳掛け部」に相当する。各耳掛け部3は、マスク本体部2とは別体構造とされ、マスク本体部2に部分的に重ね合わせて接合された構成とされる。各耳掛け部3は、マスク本体部2と一部としてマスク本体部2と一体構造とされてもよい。また、各耳掛け部3は、開口3aを備えるリング状とされる。マスク1の着用時には、着用者の顔、特には鼻及び口をマスク本体部2によって覆った状態で、耳掛け部3の開口3aが着用者の耳に引っ掛けられる。この耳掛け部3は、マスク本体部2と同様に熱可塑性合成繊維の不織布であって、且つ耳に過度な負荷を与えないような伸縮性を有する素材を用いて形成されるのが好ましい。具体的には、非弾性的に伸長可能な伸長性繊維からなる伸長層(例えば、プロピレン連続繊維が互いに溶着された不織布)と、弾性伸縮可能な弾性伸縮性繊維からなる弾性層(例えば、熱可塑性合成繊維のエラストラマーやウレタン等からなる弾性糸を使用した不織布)が互いに重ね合わせられ積層された構成を好適に用いることができる。
(被着部材10の構成)
被着部材10は、マスク本体部2の着用面2dにおいて左右方向に左右に帯状(「テープ状」ないし「プレート状」ともいう)に延在する構成とされる。特に、この被着部材10は、マスク本体部2のうち、着用面2d側の所定の被着領域Aに着脱可能に構成されている。すなわち、被着部材10を着用面2d側の被着領域Aに被着した被着状態(図1中の破線で示す状態、或いは図2中の実線で示す状態)と、着用面2d側の被着領域Aから取り外した脱着状態(図1中の二点鎖線で示す状態)が形成可能とされている。なお、この被着部材10は、マスク本体部2の着用面2d側の被着領域Aに予め被着されていてもよいし、或いはマスク着用に際し、着用者によってマスク本体部2の着用面2d側の被着領域Aに被着されてもよい。更には、この被着部材10がマスク本体部2の外表面に被着されてもよい。ここでいう被着部材10が、本発明における「被着部材」及び「マスク用被着部材」に相当する。
被着部材10の寸法に関しては、縦長さd1が10〜40mm、横長さd2が100〜150mmの帯状体とすることができる。また、この被着部材10は、マスク本体部2の所望の通気性を確保するべく、着用面2d側の面積が、着用面2d全体の面積に対し所定の面積比率で構成されるのが好ましい。被着部材10の形状は、この所定の面積比率を満足する形状であれば、長方形以外の形状、例えば正方形、円形、楕円形、多角形などの形状に適宜変更可能である。
この被着部材10の具体的な構造に関しては図3が参照される。ここで、図3には、図1中の被着部材10の構造が示される。
図3に示すように、被着部材10は、いずれも不織布からなるシート状の第1シート11及び第2シート12、水ゲル体によってシート状或いはブロック状に形成された一対の揮発剤含有体13,13を備え、これら第1シート11、第2シート12及び揮発剤含有体13,13を重ね合わせて積層させた構成とされる。更に、この被着部材10の揮発剤含有体13,13側には、使用前や収容時に被着されるシート状の離型シート14が設けられている。
第1シート11は、相対的に剛性の高い高剛性不織布として構成され、例えばポリプロピレン/ポリエチレンの繊維配合で目付が40g/m以上とされたサーマルボンド製法による不織布が用いられる。被着部材10を構成する不織布の剛性が低いと、被着部材10をマスク本体部2に被着する際に、被着部材10自体の、曲がり、撓み、よれ等が生じ易くなり、被着操作性に影響を及ぼすことが懸念される。そこで、本発明者らは、被着部材10を構成する不織布の好ましい剛軟度につき検討した。この検討においては、カンチレバー法(JIS L1096)で測定される剛軟度の異なる被着部材を用いた場合の被着操作性を定性評価した。その結果、所望の被着操作のし易さ(簡単装着性)を満足するためには、被着部材10を構成する第1シート11の長手方向に関する剛軟度を100mm以上に設定し、この第1シート11の幅方向に関する剛軟度を25mm以上に設定するのが好ましいと評価することができる。これにより、被着部材10自体の、曲がり、撓み、よれ等が生じ難くなり、被着部材の被着操作性の向上を図ることが可能となる。
第2シート12は、伸縮性を有する伸縮性不織布として構成され、例えばポリプロピレン/変性ポリプロピレンの繊維配合で目付が40g/m以上とされたスパンレース製法による不織布が用いられる。揮発剤含有体13,13が水ゲル体とされた被着部材10の製造過程にあっては、第1シート11と揮発剤含有体13,13との間にこの第2シート12を介在させるのが好ましい。これにより、被着部材10の製造過程において、揮発剤含有体13,13は、第1シート11に直に接合される場合よりも良好に、第2シート12を介して第1シート11上に保持されることとなる。これら第1シート11及び第2シート12によって、被着部材10の被着時に、揮発成分等を含有する揮発剤含有体13,13が着用者に直に接触するのが防止される。これら第1シート11及び第2シート12によって、本発明における「不織布シート」が構成される。
揮発剤含有体13,13は、ポリアクリル酸Na、ポリビニルアルコール等の水溶性合成高分子材料、或いはカルボキシメチルセルロース、澱粉、メチルセルロース等の水溶性天然高分子材料を主剤として、この主剤に揮発剤(揮発成分)を配合した水ゲル状の水ゲル体として構成されている。主剤に配合される揮発剤は、マスク内環境の設定目的によって適宜選択され、具体的にはl−メントール、ユーカリ油、テレピン油、dl−カンフル、ニクズ油、アロマオイル、消臭剤などがこの揮発成分として用いられる。この揮発剤含有体13,13は、上記のような揮発剤を含有するとともに、水ゲル体自体が粘着力(「粘着性」或いは「接着性」ともいう)を有する構成とされる。この揮発剤含有体13,13は、粘着力を有する揮発剤含有体と云うこともできるし、或いは揮発剤を含有する粘着シートと云うこともできる。ここでいう揮発剤含有体13,13によって、本発明における「揮発剤含有体」が構成される。この揮発剤含有体13,13を離間させて第2シート12に貼り合わせて接合した後、更にこの第2シート12を第1シート11に貼り合わせて接合することによって、被着部材10が形成される。揮発剤含有体13,13は、被着部材10のうち、揮発剤含有体の接着に適した部位、或いは揮発剤含有体からの揮発剤の揮発に適した部位に適切に配設されるのが好ましい。
被着部材10のこのような構成により、各揮発剤含有体13のうち第2シート12とは反対側の面は、粘着性を有し、これによりマスク本体部2に対する被着面13aをなす。ここでいう被着面13aが、本発明における「被着面」及び「少なくとも一つの面」に相当する。一方、各揮発剤含有体13のうち第2シート12側の面、すなわち被着面13aとは反対側の面は、第2シート12に対する接合面13bをなす。ここでいう接合面13bが、本発明における「被着面とは別の面」に相当する。
なお、この揮発剤含有体13,13では、水ゲル体が水色等に着色された構成であるのが好ましい。このような構成によれば、被着部材10のうち水ゲル体の部位の視認性が増し着用者にわかり易い。
離型シート14は、粘着力を有する揮発剤含有体13,13の露出面を被覆して保護するとともに、この揮発剤含有体13,13に対し取り外し可能なシートとして構成される。この離型シート14は、例えば離型処理が施されたポリプロピレン製のフィルムシートとして構成される。ここでいう離型シート14が、本発明における「シート状の保護シート」に相当する。このような構成により、揮発剤含有体13,13の露出面を保護するとともに当該露出面からの揮発剤の不要な揮発を抑えることが可能となる。
また、この離型シート14は、2つの揮発剤含有体13,13に対して兼用化された単一のフィルムシートとされるのが好ましい。このような構成により、着用者は離型シート14を剥がす操作、すなわち離型シート14による被覆された状態を解除する操作を揮発剤含有体毎に行う必要がなく、当該操作を一度に行うことが可能となり合理的である。なお、必要に応じては、複数の揮発剤含有体13,13に対応した数の離型シート14を設けることもできる。
この被着部材10は、揮発剤含有体13,13全体の占めるシート面積、すなわち揮発剤含有体13,13の第2シート12との接合面積が、第1シート11或いは第2シート12のシート面積を下回る構成とされ、これによって長手方向に関する左右両端に、揮発剤含有体13,13が設けられていない領域が形成されている。この領域は、着用者が粘着性の揮発剤含有体13,13に触れることなく被着部材10を取り扱うことができる持ち手10a,10aとして構成される。ここでいう持ち手10a,10aが、本発明における「持ち手」に相当する。なお、この持ち手10a,10aは、必要に応じては省略することもできる。
また、この被着部材10は、長手方向に関する中央位置、すなわち互いに離間した揮発剤含有体13,13の間において、上下方向に直線状或いは曲線状に延在する折り畳み線Lを有する。換言すれば、折り畳み線Lを挟んでその両側に揮発剤含有体13,13が配設される。この折り畳み線Lは、被着部材10をその右側片及び左側片が互いに重なり合うような折り畳み(二つ折り)を許容する機能を有し、これにより被着部材10の折り畳み状態とその折り畳みが解除された拡開状態が少なくとも形成可能とされる。この折り畳み線Lは、揮発剤含有体13が存在しないことで板厚が相対的に薄いことに起因して自然と形成される領域であってもよいし、或いは予め加工されることによって形成される領域であってもよい。このような構成によれば、被着部材10のうち、2つの揮発剤含有体13,13間、すなわち2つの揮発剤含有体13,13が存在しない部位に当該被着部材10の折り畳みを許容する折り畳み線Lを設けたため、揮発剤含有体13によって折り畳み操作が阻害されることがなく、被着部材10の折り畳み操作を簡便に行うことが可能となる。なお、必要に応じては、この折り畳み線Lを揮発剤含有体13,13が存在する領域に設けることもできる。
本実施の形態の被着部材10の折り畳み線Lによる形状変化に関しては図4が参照される。この図4に示すように、被着部材10がマスク本体部2に被着されていない使用前の場合、図4中の折り畳み時のように、被着部材10を折り畳み線Lにしたがって第1シート11が内側となり離型シート14が外側となるように図4中の矢印方向に折り畳むことができる。購入時においてこの被着部材10は、折り畳み状態のまま更に所定の包装体に収容された状態であるのが好ましい。また、被着部材10が一旦マスク本体部2に被着されている場合、この被着部材10は、離型シート14がない状態で同様の折り畳み態様にしたがって、マスク本体部2とともに折り畳むことが可能となる。
一方、被着部材10をマスク本体部2に被着する場合には、被着部材10が、離型シート14を揮発剤含有体13,13から剥がした状態で、マスク本体部2に対し押し当てられ、これにより揮発剤含有体13,13の粘着力によって被着部材10がマスク本体部2に被着されることとなる。このとき、図4中の被着時のように、被着部材10の揮発剤含有体13,13側がマスク本体部2に向かうように突出した凸形状とし、この凸形状が着用面2dの凹み部4に係合するように被着部材10を押し当てるのが好ましい。これにより、被着部材10をマスク本体部2の被着領域Aに位置決めするのに効果的とされる。なお、この被着部材10において、更に右側片及び左側片を折り畳み線Lに沿って線状に接合する接合部(「シール線」ともいう)を設けるのが好ましい。このような構成によれば、接合部を設けた部位が硬くなり、当該部位によって被着部材10をマスク本体部2に対し更に位置決めし易くなる。
また、本実施の形態の被着部材10では、揮発剤含有体13,13のマスク本体部2側の粘着力が、揮発剤含有体13,13と第2シート12との間の接着力を下回る構成とされる。これにより、揮発剤含有体13,13は、マスク本体部2に対し作用する被着面13a,13aの粘着力に打ち勝って、接合面13b,13bにおいて強固に第2シート12に接合されることとなり、被着部材10をマスク本体部2に対し貼り付けたり剥がしたりする操作を円滑に行うことが可能となる。
上記構成のマスク1を着用者が着用した状態に関しては、図5が参照される。図5には、本実施の形態のマスク1を着用者が着用したマスク着用状態を側面からみた様子が示される。この図5に示すように、着用者の口及び鼻を覆うマスク、とりわけ本実施の形態のマスク1のようにマスク本体部2がシート片によって立体状とされた立体マスクは、立体状のマスク本体部2と着用者の口との間に口元空間5を形成させることで、マスク着用時の息苦しさ等の不快感を解消する可能性を有する。このマスク1は、更に揮発成分を含有する被着部材10をマスク本体部2に被着することによって、口元空間5に揮発成分を供給し滞留させて口元空間5内に着用者に有用な環境を作り出すことが可能となる。この場合、揮発剤含有体13,13が含有する揮発成分は、第1シート11及び第2シート12を通じて、或いはマスク本体部2と第2シート12との間の空間を通じて口元空間5に供給されることとなる。
この場合、被着部材10が被着される被着領域Aに関しては、口呼吸が妨げられるのを防止するべく、口の正面を除く領域、特には口よりも上側の領域(例えば図5中の破線で示す位置)に被着部材10を被着するのが好ましい。より好ましくは、鼻呼吸が妨げられるのを防止するべく、鼻尖(鼻の穴)よりも上側の領域(例えば図5中の二点鎖線で示す位置)に被着部材10を被着することができる。被着部材10を鼻尖(鼻の穴)よりも上側の領域に被着した場合には、着用者側へと拡散した揮発成分等が着用者の鼻尖から上方へと移動するのを被着部材10によって阻止し、鼻尖よりも下方に形成されるマスク本体部と着用者の口との間の口元空間5に揮発成分等を滞留し易くすることが可能とされる。
以上のように、本実施の形態によれば、所定の揮発剤を含有し且つ接着性を有する揮発剤含有体13,13を被着部材10自体が備えることによって、被着部材10及びマスク1の構造の簡素化を図ることが可能となる。特に、着用者と揮発剤含有体13,13との間に第1シート11が介在する構成によって、揮発剤含有体13,13が着用者に直に接触するのが防止される。しかも、第1シート11の長手方向に関する剛軟度を100mm以上に設定し、この第1シート11の幅方向に関する剛軟度を25mm以上に設定することによって、被着部材10自体の、曲がり、撓み、よれ等が生じるのを抑えることができ、これによって被着部材10の被着操作性の向上を図ることが可能となる。
(他の実施の形態)
なお、本発明は上記の実施の形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
本発明では、マスク本体部2の着用面2d側に被着部材10を被着する図5中の被着形態にかえて別の被着形態を採用することもできる。本実施の形態の被着部材10の別の被着形態に関しては図6が参照される。この図6に示す被着形態では、被着部材10を、その揮発剤含有体13,13側がマスク本体部2の外表面に向かうようにして外表面に押し当てて、揮発剤含有体13,13の粘着力によって被着する。この場合、揮発剤含有体13,13が含有する揮発成分は、マスク本体部2を通じて着用面2d側の口元空間5に供給されることとなる。
上記実施の形態では、被着部材10に2つの揮発剤含有体13,13を設ける構成について記載したが、揮発剤含有体13の数は必要に応じて変更可能であり、例えば1或いは3以上とすることもできる。この場合、揮発剤含有体13の面積を合計した面積が概ね同様となるように設計するのが好ましい。例えば、図7には、別の実施の形態の被着部材110の構成が示される。この被着部材110では、図3に示す2つの揮発剤含有体13,13の面積を合計したのと同様の面積を有する単一の揮発剤含有体13を用いている。この揮発剤含有体13は、水ゲル体の厚みが均一な構成であってもよいし、或いは水ゲル体の厚みが部分的に異なる構成であってもよい。また、この被着部材110では、幅方向に関する上下両端に持ち手10a,10aを設けた構成とされている。この持ち手は、幅方向に関する上下両端にかえて或いは加えて、長手方向に関する左右両端に設けられてもよい。
また、上記実施の形態では、揮発成分を配合した水ゲル体を揮発剤含有体13,13として構成する場合について記載したが、水ゲル体にかえて、SIS(スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体)、SAS(スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体)、SEPS(スチレン−エチレン・プロピレン−スチレンブロック共重合体)、SEAS(スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体)、SAASなどのポリスチレン系サーモプラスチック・エラストマー(TPE)を用いたホットメルト系接着剤(HMA)、或いはオレフィン系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリウレタン系の接着剤などを用いることもできる。この場合の別実施の形態の被着部材210の構成に関しては、図8が参照される。図8に示す被着部材210は、前述の第2シート12を省略した上で、前述の第1シート11と、ホットメルト系接着剤によってシート状に形成された一対の揮発剤含有体13,13を重ね合わせて積層した構成とされる。揮発剤含有体13,13がホットメルト系接着剤とされた被着部材210の製造過程にあっては、第1シート11と揮発剤含有体13,13との間に第2シート12のような伸縮性不織布シートを介在させなくても、揮発剤含有体13,13は、第1シート11上に良好に保持されることとなる。
また、上記実施の形態においては、右側シート片2a及び左側シート片2bの熱溶着接合によってマスク本体部2が形成される場合について記載したが、本発明では熱溶着をはじめとする各種の接合方法によって少なくとも1つの複数のシート片の全部または一部を接合して、マスク本体部を形成することができる。1つのシート片を用いる場合については図9が参照される。図9には、別実施の形態のマスク本体部102の斜視図が示されている。この図9に示すように、1つのシート片102aを上端部にて切開き、この切開き部分を互いに接合することによって立体状のマスク本体部102を形成することが可能となる。この場合、マスク本体部102の上端部に、マスク本体部2における接合縁2cと同様に、着用者の上下方向に長手状に延在する接合縁102bが形成される。
また、上記実施の形態では、揮発剤含有体13の粘着力により繰り返しの被着が許容される構成(剥離可能な構成)について記載したが、本発明では揮発剤含有体の強固な接着力によってマスク本体部に固着状に被着される構成を採用することもできる。
また、本発明では、上記被着部材10,110,210に加えて、更に別の被着部材がマスク本体部2に被着されてもよい。また、本発明では、上記被着部材10,110,210を立体形状のマスク本体のみならず、平面形状のマスク本体に対し被着することもできる。また、本発明では、揮発剤含有体13によって被着部材の全部が形成される構成を採用することもできる。
また、上記実施の形態では、一回使用ないし数回使用を目安とした使い捨てタイプのマスクについて記載したが、マスク本体部や耳掛け部の素材を適宜選択することによって、洗濯などを行ったうえで繰り返し使用することが可能なタイプのマスクに対し本発明を適用することもできる。
本実施の形態のマスク1の斜視図である。 図1中のマスク1を拡開した状態を着用者側からみた図である。 図1中の被着部材10の構造を示す図である。 本実施の形態の被着部材10の折り畳み線Lによる形状変化を示す図である。 本実施の形態のマスク1を着用者が着用したマスク着用状態を側面からみた様子を示すである。 本実施の形態のマスク1を着用者が着用したマスク着用状態を側面からみた様子を示す図である。 本実施の形態の被着部材10の別の被着形態を示す図である。 別実施の形態の被着部材210の構成を示す図である。 別実施の形態のマスク本体部102の斜視図である。
符号の説明
1…マスク
2…マスク本体部
2a…右側シート片
2b…左側シート片
2c…接合縁
2d…着用面
3…耳掛け部
3a…開口
4…凹み部
5…口元空間
10,110,210…被着部材
10a…持ち手
11…第1シート
12…第2シート
13…揮発剤含有体
13a…被着面
13b…接合面
14…離型シート
102…マスク本体部
102a…シート片
102b…接合縁
A…被着領域
L…折り畳み線

Claims (13)

  1. 着用者の少なくとも口及び鼻を覆うマスク本体部と、
    前記マスク本体部の両側から延出して着用者の耳に引っ掛けられる一対の耳掛け部と、
    前記マスク本体部に被着される少なくとも一つの被着部材と、
    を備えるマスクであって、
    前記被着部材は、揮発剤を含有し且つ少なくとも一つの面が接着性を有する揮発剤含有体を備え、接着性を有する前記少なくとも一つの面が前記マスク本体部に被着される被着面をなす構成であることを特徴とするマスク。
  2. 請求項1に記載のマスクであって、
    前記マスク本体部は、不織布からなるシート片によって形成されてマスク着用時に立体状とされる構成であることを特徴とするマスク。
  3. 請求項1または2に記載のマスクであって、
    前記被着部材は、前記揮発剤含有体と、不織布からなる不織布シートを有し、前記揮発剤含有体のうち前記被着面とは別の面が前記不織布シートに接合された構成であることを特徴とするマスク。
  4. 請求項3に記載のマスクであって、
    前記被着部材は、前記不織布シートに対し前記揮発剤含有体が複数接合されるとともに、これら複数の揮発剤含有体が前記不織布シートのシート面上に離間して配設された構成であることを特徴とするマスク。
  5. 請求項3または4に記載のマスクであって、
    前記被着部材は、前記揮発剤含有体の前記被着面に取り外し可能に被着されるシート状の保護シートを備える構成であることを特徴とするマスク。
  6. 請求項5に記載のマスクであって、
    前記被着部材は、前記不織布シートに対し前記揮発剤含有体が複数接合された構成であり、
    前記保護シートは、複数の前記揮発剤含有体の前記被着面に取り外し可能に被着される単一の保護シートとして構成されることを特徴とするマスク。
  7. 請求項3から6のうちのいずれか1項に記載のマスクであって、
    前記被着部材は、前記揮発剤含有体のうち前記不織布シートとの接合面積が前記不織布シートのシート面積を下回る構成とされ、前記不織布シートのうち前記揮発剤含有体が接合された領域以外の領域によって、着用者による持ち手が構成されることを特徴とするマスク。
  8. 着用者の少なくとも口及び鼻を覆うマスク本体部と、前記マスク本体部の両側から延出して着用者の耳に引っ掛けられる一対の耳掛け部を有する構成のマスクに被着されるマスク用被着部材であって、
    揮発剤を含有し且つ少なくとも一つの面が接着性を有する揮発剤含有体を備え、接着性を有する前記少なくとも一つの面が前記マスク本体部に被着される被着面をなす構成であることを特徴とするマスク用被着部材。
  9. 請求項8に記載のマスク用被着部材であって、
    前記揮発剤含有体と、不織布からなる不織布シートを有し、前記揮発剤含有体のうち前記被着面とは別の面が前記不織布シートに接合された構成であることを特徴とするマスク用被着部材。
  10. 請求項9に記載のマスク用被着部材であって、
    前記不織布シートに対し前記揮発剤含有体が複数接合されるとともに、これら複数の揮発剤含有体が前記不織布シートのシート面上に離間して配設された構成であることを特徴とするマスク用被着部材。
  11. 請求項9または10に記載のマスク用被着部材であって、
    前記揮発剤含有体の前記被着面に取り外し可能に被着されるシート状の保護シートを備える構成であることを特徴とするマスク用被着部材。
  12. 請求項11に記載のマスク用被着部材であって、
    前記不織布シートに対し前記揮発剤含有体が複数接合された構成であり、
    前記保護シートは、複数の前記揮発剤含有体の前記被着面に取り外し可能に被着される単一の保護シートとして構成されることを特徴とするマスク用被着部材。
  13. 請求項9から12のうちのいずれか1項に記載のマスク用被着部材であって、
    前記揮発剤含有体のうち前記不織布シートとの接合面積が前記不織布シートのシート面積を下回る構成とされ、前記不織布シートのうち前記揮発剤含有体が接合された領域以外の領域によって、着用者による持ち手が構成されることを特徴とするマスク用被着部材。
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