JP2008216732A - 画像表示装置及びプロジェクタ - Google Patents

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Fumio Koyama
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Abstract

【課題】光変調デバイスの特性変動に起因する画質劣化を抑制する技術を提供する。
【解決手段】 本発明は、与えられた画像データに応じて画像を表示する画像表示装置を提供する。この画像表示装置は、前記画像を表示するための画像光を変調する光変調デバイスと、前記光変調デバイスの特性に基づいて前記画像データの補正を行う画像処理部と、前記補正された画像データに応じて前記光変調デバイスを駆動するデバイス駆動部と、を備える。前記画像処理部は、前記光変調デバイスの状態変化に応じた前記特性の変動を補償するように前記補正量を調整する。
【選択図】図5

Description

本発明は、画像表示装置の入出力特性の調整技術に関する。
画像表示装置の入出力特性の調整として、ガンマ補正(VT補正)や色むら補正、液晶の駆動に関する技術が提案されている。たとえば特許文献1(特開2002−351448号公報)には、高効率のガンマ補正が開示されている。特許文献2(特開2002−90880号公報)には、ズーム機能付きレンズ投射レンズを備えたプロジェクタにおいて投射画像の色むらを抑制する色むら補正技術が開示されている。特許文献3(特開2004−133177号公報)には、液晶パネルの液晶の焼き付きを抑制するため液晶駆動を目的とした共通対向電極(後述)の電位Vcomの調整技術が開示されている。
特開2002−351448号公報 特開2002−90880号公報 特開2004−133177号公報
しかし、このような液晶パネルを用いた画像表示装置の入出力特性の調整は、温度や経時変化といった特性の変化によって、望ましい補正量が変動することまでは当業者には考慮されていなかった。さらに、このような問題は、液晶パネルを用いた画像表示装置に限られず特性変化が生じ得る光変調デバイスを用いた画像表示装置に共通する問題であった。
この発明は、従来技術における上述の課題を解決するためになされたものであり、光変調デバイスの特性変動に起因する画質劣化を抑制する技術を提供することを目的とする。
上述の課題の少なくとも一部を解決するために、本発明は、与えられた画像データに応じて画像を表示する画像表示装置を提供する。この画像表示装置は、
前記画像を表示するための画像光を変調する光変調デバイスと、
前記光変調デバイスの特性に基づいて前記画像データの補正を行う画像処理部と、
前記補正された画像データに応じて前記光変調デバイスを駆動するデバイス駆動部と、
を備え、
前記画像処理部は、前記光変調デバイスの状態変化に応じた前記特性の変動を補償するように前記補正量を調整する。
本発明では、光変調デバイスの状態変化に応じた光変調デバイスの特性の変動を補償するように補正量が調整されるので、光変調デバイスの状態変化に応じた特性変動に起因する画像の変動を抑制することができる。なお、光変調デバイスの状態変化は、たとえば温度変化や経年変化といった光変調デバイスの状態の変化を含む。
上記画像表示装置において、
前記画像処理部は、前記光変調デバイスの駆動電圧と前記画像光の相対関係に基づいたガンマ特性の前記状態変化に起因する変動であるガンマ特性変動を補償するように、前記状態変化に応じて前記補正量を調整するようにしても良いし、
あるいは、
前記画像処理部は、前記画像の色むら補正の前記状態変化に起因する特性変動である色むら特性変動を補償するように、前記状態変化に応じて前記補正量を調整するようにしても良いし、双方でも良い。
この構成は、ガンマ補正や色むら補正の適切な補正量が光変調デバイスの状態変化によって変動するという発明者の発見に基づくものである。従来は、想定された設計温度において設定された補正量に基づいて補正を行うとともに、光変調デバイスの温度を設計温度に近づけるように制御が行われていたが、この構成では、逆に設計温度からのズレが発生しても画質の劣化が抑制されるという逆転の発想で制御が行われる。これにより、光変調デバイスの温度制御による画質の維持よりも高精度かつ安定して画質劣化を抑制することができるという顕著な効果を奏することができる。
上記画像表示装置において、
前記画像処理部は、前記光変調デバイスの駆動電圧と前記画像光の相対関係に基づいたガンマ特性の前記状態変化に起因する変動であるガンマ特性変動の補償と、前記画像の色むら補正の前記状態変化に起因する特性変動である色むら特性変動の補償と、をシリーズに実行するようにしても良い。
ガンマ特性や色むらといった定性的に相違する複数のパラメータによる補償を行う際には、通常の当業者であれば、たとえば双方の特性を合成した複数の次元のテーブルを構成して一度に補償を行うように設計が行われる。しかしながら、現実には、多次元のテーブルに基づく計算処理は、計算処理の複雑化を招き演算回路の巨大化と高コスト化につながる。しかし、本願発明者は、信頼性が実証されて低コストの従来の回路の流用が可能な構成、すなわち敢えてシリーズに実行する構成を創作した。これにより、演算回路の簡素化を実現し、これにより低コスト化と信頼性の向上を実現している。
上記画像表示装置において、
前記光変調デバイスは、共通対向電極の電位を基準として定義された交流の駆動電圧を印加することによって交流駆動が行われるように構成されている場合には、
前記画像処理部は、前記光変調デバイスの面内における表示位置に応じて決定される前記光変調デバイスの焼き付きを抑制するために設定された前記共通対向電極の電位(面内最適対向電極電位)の特性変動を補償するように、前記状態変化に応じて前記補正量を調整するようにしても良いし、あるいは双方でも良いし、
あるいは、
前記画像処理部は、前記光変調デバイスで表現されるべき階調に応じて決定される前記光変調デバイスの焼き付きを抑制するために設定された前記共通対向電極の電位(階調最適対向電極電位)の特性変動を補償するように、前記状態変化に応じて前記補正量を調整するようにしても良いし、あるいは双方でも良い。
この構成は、交流駆動が行われる光変調デバイスにおいて、面内最適対向電極電位や階調最適対向電極電位の適切な補正量が光変調デバイスの状態変化によって変動するという発明者の発見に基づくものである。これにより、光変調デバイスの状態変化にも拘わらず、適切な交流駆動を実現して光変調デバイスの焼き付きを抑制することができる。特に、光変調デバイスの状態変化(たとえば過度な高温や低温)に起因して焼き付きが生じやすい特性を光変調デバイスが有する場合には、顕著な効果を奏する。なお、これらの処理をシリーズに実行すれば、演算回路の簡素化を実現し、これにより低コスト化と信頼性の向上を実現することができる。
上記画像表示装置において、
前記光変調デバイスの状態変化は、前記光変調デバイスの温度変化を含み、
前記画像表示装置は、さらに、前記光変調デバイスの温度を計測する温度センサを備え、
前記画像処理部は、前記温度センサの計測値に応じて前記補正量を調整するようにしても良い。なお、温度センサとしては、たとえばサーミスタや熱電対を利用可能である。
上記画像表示装置において、
前記画像処理部は、前記光変調デバイスの特定の入出力応答の変化に基づいて前記状態変化を推定するとともに、前記推定された状態変化に応じて前記補正量を調整するようにしても良い。
こうすれば、温度センサを省略することができるとともに、温度を介した特性変動の推定でなく特性変動の直接的な計測を実現することができる。
上記画像表示装置において、
前記画像処理部は、前記光変調デバイスの想定された複数の環境に対して予め準備された前記光変調デバイスの特性を表す複数の特性データを備え、前記光変調デバイスの環境に応じて前記複数の特性データに基づいた内挿と外挿の何れか一方を実行することによって前記変動を抑制するようにしても良い。
こうすれば、予め準備する特性データの数を削減して、特性データを格納するメモリ(図示せず)の消費量を削減するためである。
なお、本発明は、画像表示装置に限られず、画像表示方法や画像表示制御装置、画像表示制御方法、画像表示を制御するためのプログラム(あるいはプログラム製品)、プロジェクタといった種々の形態で実現することができる。また、画像表示には、PDPのような自発光の表示や投影表示の双方が含まれる。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づき以下の順序で説明する。
A.液晶プロジェクタの基本的構成:
B.液晶パネル120R、120G、120B駆動の温度補償制御:
C.変形例:
A.液晶プロジェクタの基本的構成:
図1は、本発明の一実施例としての液晶プロジェクタ10の構成を示すブロック図である。液晶プロジェクタ10は、スクリーンSC上に画像を投写するための光学系100と、光学系100を制御する制御系200とを備えている。光学系100は、照明光学系110と、LCDパネル120と、投写光学系130と、を備えている。制御系200は、制御部210と、画像処理部220と、液晶駆動部230と、を備えている。
制御部210は、図示しないCPUやメモリを備えている。制御部210は、画像処理部220と、液晶駆動部230と、を制御する。画像処理部220は、外部から与えられた入力画像信号を処理して液晶駆動部230への入力信号を生成する。入力画像信号の処理には、画質調整処理等の種々の画像処理が含まれている。画質調整処理には、たとえば輝度調整や色温度補正といった処理がある。
液晶駆動部230は、画像処理部220から入力された画像データに基づいて、液晶パネル120R、120G、120Bを駆動するための駆動信号を生成する。この駆動信号は、液晶パネル120R、120G、120Bに供給されて、液晶パネル120R、120G、120Bが有する各画素の透過光量の制御に使用される。液晶パネル120R、120G、120Bを透過した光は、投写光学系130に照射される。投写光学系130は、液晶パネル120R、120G、120Bから照射された光をスクリーンSC上に投写する。なお、液晶パネル120R、120G、120Bは、特許請求の範囲における「光変調デバイス」に相当する。
液晶パネル120R、120G、120Bには、これらの温度を個別に計測するための温度センサ120tが備えられている。なお、温度センサとしては、たとえばサーミスタや熱電対を利用可能である。また、温度センサ120tの代わりに、たとえば、液晶パネル120R、120G、120Bの各々が備える所定の回路のRC遅延の変動といった特定の入出力応答の変化に基づいて、液晶パネル120R、120G、120Bの各々の特性変化を推定するようにしても良い。こうすれば、温度センサ120tを省略することができるとともに、温度を介した特性変動の推定でなく特性変動の直接的な計測を実現することができる。
図2は、本発明の実施例における液晶パネル120Rの内部構成を示す説明図である。液晶パネル120G,Bは、液晶パネル120Rと同一の内部構成を有している。液晶パネル120Rは、セルアレイ310と、セルアレイ310を駆動する駆動回路320、330、340とを備えている。セルアレイ310は、M行N列のマトリクス状に配列されたM×N個のセル302を有している。駆動回路320、330、340は、行選択回路320と、列選択回路330と、画素データ供給回路340と、を備えている。
行選択回路320は、図示しないシフトレジスタを含んでおり、液晶駆動部230から供給される垂直開始信号VSと垂直クロック信号VCとに応じて、セルアレイ310に対して各行選択信号RS1〜RSMを出力する。これにより、セルアレイ310の各行の複数のセル302が選択される。
列選択回路330は、図示しないシフトレジスタを含んでおり、液晶駆動部230から供給される水平開始信号HSと水平クロック信号HCとに応じて、画素データ供給回路340に対して各列選択信号CS1〜CSNを出力する。これにより、行選択回路320で選択された行の中から選択されたセル302に映像信号Rに含まれる画素データが供給される。このような画素データの供給は、各列選択信号CS1〜CSNによって画素データ供給回路340の電界効果トランジスタTR1〜TRNをオンすることによって実現される。なお、以下では、m番目の行、かつ、n番目の列に配置されたセル302を「(m,n)番目」のセル302と呼ぶ。
このようにして、行選択回路320および列選択回路330は、アナログ画像データ供給回路120から供給される信号に応じて、映像信号Rに含まれる画素データを(m,n)番目のセル302に対して順に供給することができる。
図3は、セルアレイ310が有する(m,n)番目のセル302の内部構成を示す説明図である。(m,n)番目のセル302は、液晶素子LCと、nチャネル型の電界効果トランジスタTRaと、を備えている。セル302の各要素は、以下のように接続されている。トランジスタTRaについては、ソース端子S、ドレイン端子D、およびゲート端子Gが、それぞれ液晶素子LC、画素データ供給回路340のトランジスタTRn、および行選択回路320に接続されている。なお、本実施例では、透過型の光変調素子が使用されているが、たとえば反射型の光変調素子を使用するようにしても良い。
液晶素子LCの他方の端子は、電位Vcomを有する共通対向電極Tcomに内部接地されている。これにより、液晶パネル120Rの全ての液晶素子LCは、共通対向電極電位Vcomを基準電位として駆動することが可能となる。
図4は、本発明の実施例における液晶駆動部230による液晶パネル120Rの交流駆動の様子を示す説明図である。図4には、共通対向電極電位Vcomを基準電位として、所定の周期の交流波形を有する映像信号Rが印加される様子が示されている。図4から分かるように、映像信号Rは、共通対向電極電位Vcomに対して直流成分を含まないような脈流電圧を印加するように構成されている。すなわち、共通対向電極電位Vcomに対して、同一の電位差Vを有するように構成されている。
このような交流駆動を行うのは、液晶パネル120R、120G、120Bの焼き付きの抑制のためである。液晶の焼き付きとは、液晶に長時間直流電圧を印加することによって液晶内部で不純物イオンによる分極が発生し、これにより液晶の抵抗率が変動して画像の表示跡が残ってしまう現象である。
B.液晶パネル120R、120G、120B駆動の温度補償制御:
図5は、画像処理部220の内部構成を示す説明図である。画像処理部220は、VT補正(ガンマ補正)を行うVT補正部221と、色むら補正部222と、LCCOM階調補正部223と、LCCOM面内補正部224と、を備えている。VT補正部221は、VT1補正回路221t1と、VT2補正回路221t2と、VT補間回路221icとを備えている。色むら補正部222は、UN1補正回路222t1と、UN2補正回路222t2と、UN補間回路222icとを備えている。LCCOM階調補正部223は、LCV1補正回路223t1と、LCV2補正回路223t2と、LC階調補間回路223icとを備えている。LCCOM面内補正部224は、LCS1補正回路224t1と、LCS2補正回路224t2と、LC面内補間回路224icとを備えている。
制御部210は、温度センサ120tの計測値に応じて、VT補間係数VTkと、色むら補間係数UNkと、LCCOM階調補正補間係数LCVkと、LCCOM面内補正補間係数LCSkとを生成する。VT補間係数VTk、色むら補間係数UNk、LCCOM階調補正補間係数LCVk、LCCOM面内補正補間係数LCSkは、それぞれVT補間回路221icと、UN補間回路222icと、LC階調補間回路223icと、LC面内補間回路224icとに供給され、各回路で補間処理に使用される。
図6は、液晶パネル120Rの温度T1、T2において、ある映像入力データに対する出力値としてのVT補正データの関係を示す説明図である。図6から分かるように、温度T1では、VT補正データは、補正データVT1となる。一方、温度T2では、VT補正データは、補正データVT2となる。この例では、VT1補正回路221t1は、ある映像入力データに対して補正データVT1をVT補間回路221icに出力することになる。一方、VT2補正回路221t2は、ある映像入力データに対して補正データVT2をVT補間回路221icに出力することになる。この例では、VT補間係数VTkは、温度センサ120tの計測値から温度T1を減ずることによって制御部210によって算出される。
VT補間回路221icは、本実施例では、補正データVT1と補正データVT2とを使用して、VT補間係数VTkに基づいて線形補間処理を行ってVT補正済みデータを生成する。線形補間処理は、たとえば補正データVT1、VT2の値をVT1、VT2とし、VT補間係数VTkの正規化した値をVTkとし、さらにVT補正済みデータをVTxとすると、VT補正済みデータVTxは、所定の計算式(VTx=VT1×(1−VTk)+VT2×VTk)で算出することができる。ただし、この計算式は、線形近似がなされたものなので線形化誤差を含んでいる。なお、線形化誤差を小さくするために非線形の補間を行うように構成しても良い。
図7は、液晶パネル120Rの温度T1、T2において、ある入力データ(VT補正済みデータ)に対する出力値としての色むら補正データの関係を示す説明図である。色むら補正についても、補正データVT1、VT2を、補正データUN1、UN2と置き換えるとともに、VT補間係数VTkを色むら補間係数UNkに、それぞれ置き換えることによって同様に処理を行うことができる。なお、上述の例では、内挿としての線形補間が行われているが、外挿としての補間(線形あるいは非線形)を行うように構成しても良い。このような補間処理を行っているのは、予め準備する特性データの数を削減して、特性データを格納するメモリ(図示せず)の消費量を削減するためである。
これらの構成は、ガンマ補正や色むら補正の適切な補正量が光変調デバイスの状態変化によって変動するという発明者の発見に基づくものである。従来は、想定された設計温度において設定された補正量に基づいて補正を行うとともに、光変調デバイスの温度を設計温度に近づけるように制御が行われていたが、この構成では、逆に設計温度からのズレが発生しても画質の劣化が抑制されるという逆転の発想で制御が行われる。これにより、光変調デバイスの温度制御による画質の維持よりも高精度かつ安定して画質劣化を抑制することができるという顕著な効果を奏することができる。
図8は、最適値Votcomと共通対向電極電位Vcomのオフセットを示す説明図である。前述のように、映像信号Rは、共通対向電極Tcomに対して直流成分を含まないような脈流電圧を印加して、液晶パネル120Rの交流駆動を行っている。たとえば共通対向電極電位Vcomが最適値Votcomに維持されていれば、+Vボルトの駆動電圧と、−Vボルトの駆動電圧と、によって平均電圧0Vが実現されることになる。
しかしながら、現実には、液晶素子LCに印加される映像信号R(駆動電位)や液晶パネル120R内の画素位置に応じて、液晶素子LCに印加される平均電圧を0Vにする最適値Votcomが変動することを本願発明者は見いだした。このように、想定された交流駆動に対して、現実には、+V1ボルトの駆動電圧と、−V1ボルトの駆動電圧と、によってオフセット量Fの2倍の電圧の直流成分が発生しているのである。
最適値Votcomの変動は、本願発明者の解析によれば以下の原因で発生する。すなわち、最適値Votcomの映像信号Rに起因する変動は、トランジスタTRa(図3)の遮断時の漏れ電流の方向及び量が映像信号Rの極性や階調による変動によるものである。具体的には、白表示と黒表示とでは、最適値Votcomが相違することになる。一方、最適値Votcomの画素位置に起因する変動は、共通対向電極電位Vcomを個別に制御できない故に共通に接地されていても、現実には同一電位を実現できていないことによるものである。
なお、最適値Votcomは、特開2004−133177号公報に開示されるように、たとえば以下のようにして計測することができる。液晶パネル120Rの面内の各画素位置の最適値Votcomは、たとえば液晶パネル120Rの面内の位置毎に、共通対向電極電位Vcomを変動させつつ輝度を計測し、光フリッカが最小となる共通対向電極電位VcomをLCCOM面内補正における最適値Votcom(面内最適対向電極電位)と決定することができる。一方、各階調値の最適値Votcomは、たとえば画像信号の階調毎に、共通対向電極電位Vcomを変動させつつ輝度を計測し、光フリッカが最小となる共通対向電極電位VcomをLCCOM階調補正における最適値Votcom(階調最適対向電極電位)と決定することができる。
図9は、本発明の実施例におけるLCCOM階調補正部223とLCCOM面内補正部224による補正処理の原理を示す説明図である。これらの補正処理の原理は、図9に示されるように同一である。すなわち、最適値Votcomと共通対向電極電位Vcomのオフセットを相殺するように、映像信号Rを補正するのである。これにより、補正前は、+V1ボルトの駆動電圧と、−V1ボルトの駆動電圧と、によってオフセット量Fの2倍の電圧の直流成分が発生したのが、映像信号Rにオフセット量Fを加えることによって、+Vボルトの駆動電圧と、−Vボルトの駆動電圧と、によって平均電圧0Vが実現されていることが分かる。
本願発明者は、このようなオフセット量Fについても液晶パネル120R、120G、120Bの温度によって変動することを見いだした。このような温度に依存する変動は、VT補正や色むら補正と同様に補償することができる。
このように、本実施例では、VT補正、色むら補正、LCCOM階調補正、LCCOM面内補正のいずれについても、温度変化に起因する液晶パネル120R、120G、120Bの特性変動を補償して実現することができる。
C.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能である。
C−1.上述の実施例では、液晶パネルの温度変化による特性変動を補償するように構成されているが、たとえば液晶パネルの経年変化による特性変動を補償するように構成しても良い。本発明は、一般に光変調デバイスの状態変化に応じた特性変動に起因する画像光の変動を抑制するように光変調デバイスが駆動されればよい。
C−2.上述の実施例では、ガンマ特性変動の補償と、色むら特性変動の補償と、が連続して別々に(シリーズに)実行されているが、双方の特性を合成した複数の次元のテーブルを構成して一度に補償を行うようにしても良い。しかしながら、現実には、多次元のテーブルに基づく計算処理は、計算処理の複雑化を招き演算回路の巨大化と高コスト化につながる。しかし、本願発明者は、信頼性が実証されて低コストの従来の回路の流用が可能な構成、すなわち敢えてシリーズ(連続して別個に)に実行する構成を創作した。これにより、上述の実施例は、低コスト化と信頼性の向上と、演算回路の簡素化を実現しているのである。
なお、面内最適対向電極電位の補償や階調最適対向電極電位の補償についても同様である。さらに、定性的に相違する複数のパラメータによる補償を任意の組み合わせで実行するように構成しても良い。しかし、上述の実施例のようなシリーズに実施する構成は、演算回路の簡素化と信頼性の向上という利点を有している。
C−3.上記実施例では、透過型の液晶パネルによる透過型の液晶パネル120Rを用いた場合を例に説明しているが、これに限定されるものではなく、例えば、反射型の液晶パネルを用いるようにしてもよい。反射型の光変調デバイスとしては、反射型の液晶パネルやデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)(DMDは米国テキサスインスツルメンツ社の商標)等の非発光型の表示用デバイス、PDP,EL,LED等の発光型の表示用デバイス等の種々の電気光学素子を用いた表示用デバイスを用いたプロジェクタその他の画像表示装置においても適用可能である。
本発明の一実施例としての液晶プロジェクタ10の構成を示すブロック図。 本発明の実施例における液晶パネル120Rの内部構成を示す説明図。 セルアレイ310が有する(m,n)番目のセル302の内部構成を示す説明図。 液晶駆動部230による液晶パネル120Rの交流駆動の様子を示す説明図。 画像処理部220の内部構成を示す説明図。 液晶パネル120Rの温度T1、T2において、ある映像入力データに対する出力値としてのVT補正データの関係を示す説明図。 液晶パネル120Rの温度T1、T2において、ある入力データに対する出力値としての色むら補正データの関係を示す説明図。 最適値Votcomと共通対向電極電位Vcomのオフセットを示す説明図。 本発明の実施例におけるLCCOM階調補正部223とLCCOM面内補正部224による補正処理の原理を示す説明図。
符号の説明
10…液晶プロジェクタ
100…光学系
110…照明光学系
120…アナログ画像データ供給回路
120R…液晶パネル
120t…温度センサ
130…投写光学系
200…制御系
210…制御部
220…画像処理部
221…VT補正部
221t1…VT1補正回路
221t2…VT2補正回路
221ic…VT補間回路
222…色むら補正部
222t1…UN1補正回路
222t2…UN2補正回路
222ic…UN補間回路
223…LCCOM階調補正部
223t1…LCV1補正回路
223t2…LCV2補正回路
223ic…LC階調補間回路
224…LCCOM面内補正部
224t1…LCS1補正回路
224t2…LCS2補正回路
224ic…LC面内補間回路
230…液晶駆動部
302…セル
310…セルアレイ
320…行選択回路
330…列選択回路
340…画素データ供給回路
SC…スクリーン

Claims (12)

  1. 与えられた画像データに応じて画像を表示する画像表示装置であって、
    前記画像を表示するための画像光を変調する光変調デバイスと、
    前記光変調デバイスの特性に基づいて前記画像データの補正を行う画像処理部と、
    前記補正された画像データに応じて前記光変調デバイスを駆動するデバイス駆動部と、
    を備え、
    前記画像処理部は、前記光変調デバイスの状態変化に応じた前記特性の変動を補償するように前記補正量を調整する画像表示装置。
  2. 請求項1記載の画像表示装置であって、
    前記画像処理部は、前記光変調デバイスの駆動電圧と前記画像光の相対関係に基づいたガンマ特性の前記状態変化に起因する変動であるガンマ特性変動を補償するように、前記状態変化に応じて前記補正量を調整する画像表示装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像表示装置であって、
    前記画像処理部は、前記画像の色むら補正の前記状態変化に起因する特性変動である色むら特性変動を補償するように、前記状態変化に応じて前記補正量を調整する画像表示装置。
  4. 請求項1記載の画像表示装置であって、
    前記画像処理部は、前記光変調デバイスの駆動電圧と前記画像光の相対関係に基づいたガンマ特性の前記状態変化に起因する変動であるガンマ特性変動の補償と、前記画像の色むら補正の前記状態変化に起因する特性変動である色むら特性変動の補償と、をシリーズに実行する画像表示装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の画像表示装置であって、
    前記光変調デバイスは、共通対向電極の電位を基準として定義された交流の駆動電圧を印加することによって交流駆動が行われるように構成されており、
    前記画像処理部は、前記光変調デバイスの面内における表示位置に応じて決定される前記光変調デバイスの焼き付きを抑制するために設定された前記共通対向電極の電位の特性変動を補償するように、前記状態変化に応じて前記補正量を調整する画像表示装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の画像表示装置であって、
    前記光変調デバイスは、共通対向電極の電位を基準として定義された交流の駆動電圧を印加することによって交流駆動が行われるように構成されており、
    前記画像処理部は、前記光変調デバイスで表現されるべき階調に応じて決定される前記光変調デバイスの焼き付きを抑制するために設定された前記共通対向電極の電位の特性変動を補償するように、前記状態変化に応じて前記補正量を調整する画像表示装置。
  7. 請求項1ないし4のいずれかに記載の画像表示装置であって、
    前記光変調デバイスは、共通対向電極の電位を基準として定義された交流の駆動電圧を印加することによって交流駆動が行われるように構成されており、
    前記画像処理部は、第1の調整処理と第2の調整処理とをシリーズに実行し、
    前記第1の調整処理は、前記光変調デバイスの面内における表示位置に応じて決定される前記光変調デバイスの焼き付きを抑制するために設定された前記共通対向電極の電位の特性変動を補償するように、前記状態変化に応じて前記補正量を調整する処理であり、
    前記第2の調整処理は、前記光変調デバイスで表現されるべき階調に応じて決定される前記光変調デバイスの焼き付きを抑制するために設定された前記共通対向電極の電位の特性変動を補償するように、前記状態変化に応じて前記補正量を調整する処理である画像表示装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の画像表示装置であって、
    前記光変調デバイスの状態変化は、前記光変調デバイスの温度変化を含み、
    前記画像表示装置は、さらに、前記光変調デバイスの温度を計測する温度センサを備え、
    前記画像処理部は、前記温度センサの計測値に応じて前記補正量を調整する画像表示装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載の画像表示装置であって、
    前記画像処理部は、前記光変調デバイスの特定の入出力応答の変化に基づいて前記状態変化を推定するとともに、前記推定された状態変化に応じて前記補正量を調整する画像表示装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の画像表示装置であって、
    前記画像処理部は、前記光変調デバイスの想定された複数の環境に対して予め準備された前記光変調デバイスの特性を表す複数の特性データを備え、前記光変調デバイスの環境に応じて前記複数の特性データに基づいた内挿と外挿の何れか一方を実行することによって前記変動を抑制する画像表示装置。
  11. 与えられた画像データに応じて画像を表示するための画像光を変調する光変調デバイスを用いて前記画像を表示する画像表示方法であって、
    前記光変調デバイスの特性に基づいて前記画像データの補正を行う画像処理工程と、
    前記補正された画像データに応じて前記光変調デバイスを駆動するデバイス駆動工程と、
    を備え、
    前記画像処理工程は、前記光変調デバイスの状態変化に応じた前記特性の変動を補償するように前記補正量を調整する工程を含む画像表示方法。
  12. 与えられた画像データに応じて画像を投射するプロジェクタであって、
    光源と、
    前記画像データに応じて前記光源から供給された光を変調する光変調デバイスと、
    前記光変調デバイスの特性に基づいて前記画像データの補正を行う画像処理部と、
    前記補正された画像データに応じて前記光変調デバイスを駆動するデバイス駆動部と、
    を備え、
    前記画像処理部は、前記光変調デバイスの状態変化に応じた前記特性の変動を補償するように前記補正量を調整するプロジェクタ。
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WO2013027277A1 (ja) * 2011-08-24 2013-02-28 Necディスプレイソリューションズ株式会社 画像表示装置および色むら補正方法
JP2019208175A (ja) * 2018-05-30 2019-12-05 キヤノン株式会社 画像投射装置

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